この記事のまとめ
- 歯科衛生士としてのビジョンを明確にしたうえで志望動機を作成しよう
- 歯科衛生士の志望動機は3ステップで組み立てよう
- 分野別・特徴別で歯科衛生士の志望動機例文14選を紹介
歯科衛生士として歯科医院に就職する際は、必ずといって良いほど志望動機が必要となります。履歴書に記載するケースもあれば、面接の際に「当院を志望する理由は何ですか?」と聞かれることもあるでしょう。
しかし、歯科衛生士の志望動機を作成するにあたって、「どんなことを書けば良いのかわからない」「その歯科医院に惹かれている理由をうまく言葉にできない」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
この記事では、キャリアアドバイザーの久野さん、杉原さん、若林さん、田邉さんのアドバイスを交えつつ、歯科衛生士の志望動機の作り方を解説します。14の例文も紹介しているので、歯科衛生士としての就職を目指している人はぜひ参考にしてくださいね。
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歯科衛生士の志望動機は自分のビジョンから逆算して考えよう
志望動機は、単に応募先の歯科医院の良いところを述べるだけでは、読み手に物足りなさを感じさせることになりかねません。自分自身のビジョンも盛り込むことではじめて、説得力のある志望動機になるのです。
記事では、歯科衛生士としてのビジョンを明確にする方法について、就活支援のプロであるキャリアコンサルタントが解説します。明確なビジョンを盛り込むことで志望動機の質がぐっと良くなるため、ぜひチェックして実践しましょう。
さらに記事では、歯科衛生士の志望動機の例文を分野別・歯科医院の特徴別で紹介します。それぞれのポイントも解説しているので、自分の応募する歯科医院に合わせた対策が可能です。記事の最後ではNG例も紹介しているので、ぜひ最後までチェックして、魅力的な志望動機に仕上げましょう。
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まずは押さえておきたい! 歯科衛生士の採用における志望動機の役割
志望動機はどの医療機関、施設の選考を受ける際も必ずといって良いほど聞かれますが、そもそもなぜ重視されているのでしょうか。
採用側がどんな意図を持っているのか知ることで、志望動機に書くべき内容が見えてきます。
まずは歯科衛生士の採用における志望動機の役割を理解し、志望動機の作成に活かしましょう。
歯科医院の雰囲気やビジョンとのマッチ度を測定するため
どんな業界だとしても、採用の際は雰囲気やビジョンとのマッチ度が非常に重視されます。
たとえば、アットホームな雰囲気を重視している歯科医院に、「どんなときもクールに淡々と業務をこなしたい」と言っている人がなじむのは難しく、歯科医院にとっても本人にとってもマイナスな結果となってしまいます。
そのようなことがないよう、志望動機で歯科医院と応募者の相性を確かめるのです。
よって、志望動機では自分と応募先とのマッチ度の高さが伝わるように、雰囲気やビジョンの何が一致しているのかを具体的に伝えましょう。
志望動機を作成する際には、自身の未来像と歯科医院の考え方などのマッチングが重要となります。入社してからミスマッチが起こらないように、表面的な情報だけにとらわれずしっかりと応募先の研究をしましよう。
長期的に活躍しようとする意欲を確認するため
歯科医院は一説で飽和状態と言われているほど数が多く、それに対して歯科衛生士が不足している状態が続いています。つまり歯科衛生士にとっては有利な状況で、もし入職後にその歯科医院が合わないと感じても、気軽に転職がしやすいのです。
ただ、「合わなかったら転職すればいいや」と最初から考えている人を採用したいとは思いづらいものです。それよりも、「この歯科医院で長期的に活躍したい」と思っている人と一緒に仕事をしたいと思う採用担当者がほとんどでしょう。
たくさんの選択肢がある中でなぜその歯科医院で働きたいのかをしっかりと言語化して志望動機に盛り込み、長期的に活躍する印象を持たせられるようにしてくださいね。
- 歯科衛生士の採用で志望動機は重視されますか?
医療従事者としての自覚があるのかが志望動機で測られている
もちろん大事です。
歯科衛生士の学校を目指す理由で多いのは、「手に職をつける」です。これからの人生を自分で切り開くためにはとても大切な考えですが、よく考えてください。歯科医師や医師が、「この仕事は安定した人生を送れるから選んだ」と言ったらどう感じますか。それよりも患者のことを考えてほしいと思いますよね。
歯科衛生士として働くなら、歯科衛生士として患者とどのように向き合うのか、採用する歯科医院としては気になるところです。
「手に職をつける」を理由に職業選択したときは学生でしたが、歯科衛生士として働くときの立場は医療従事者です。この立場の違いを考えると、志望動機がいかに大切かがわかると思います。
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歯科衛生士の志望動機を作る前にやっておきたい2つのこと
志望動機では、応募先の歯科医院と自分のマッチ度の高さ相性の良さを示すことが重要と解説しましたが、マッチ度の高さ相性の良さを示すには、「自分が将来やりたいことが応募先の歯科医院では叶えられる」といった内容にするのが有効です。
将来的なことまで見据えられているのであれば、長期的に活躍するイメージも与えられるでしょう。
そこでここでは、志望動機の中でマッチ度の高さを示すためにあらかじめやっておくべき2つのことを解説します。2つの準備をきっちり完了したうえで、志望動機の作成に取り掛かりましょう。
歯科衛生士として目指すビジョンを明確にする
「歯科衛生士」という共通の職業に就いていても、目指すビジョンは人それぞれ異なります。予防治療に専念したい人もいれば、審美歯科に興味がある、もしくは分野を絞らず幅広く対応できる技術を身に付けたいといった人もいるでしょう。
極めたい分野の違いだけでなく、地域に根ざした歯科医院で一人ひとりの患者と深くかかわりたいという人もいれば、最先端の技術が学べることを優先したいなど、希望する働き方も多様にあります。
そのため、まずは自分自身がどのような歯科衛生士になりたいのかを改めて考えてみてください。なんとなく考えるだけでなく、言葉で説明できるくらい明確にしましょう。ビジョンを考えるのが難しい人は、後述のキャリアコンサルタントと考える歯科衛生士のビジョンの描き方を参考にしてくださいね。
応募する歯科医院について詳しく調べる
志望動機を作る際には、公式サイトの内容を熟読することをおすすめします。各歯科医院の公式サイトには、注力している分野や治療方針、理事長や医院長のメッセージなどが掲載されています。
公式サイトでチェックするポイント
- ミッション
- 治療方針
- 診療内容
- 院長・理事長のメッセージ
これらの中から、自分のビジョンとマッチするポイントが見つかれば、説得力のある志望動機が作成できます。
情報収集に苦戦した場合は、大学のキャリア支援室に相談してみましょう。応募する歯科医院が本当に自分に合っているのか確かめるためにも、時間をかけてでも詳細に調べてくださいね。
キャリアセンター以外にも、就活の相談先はさまざまあります。より効果的なアドバイスをもらえる相談先を見つけたい人は、こちらの記事を参考にしましょう。
関連記事
就活の相談先14選! 良い決断ができる相談相手の選び方も解説
就活の相談をするときは、相手を見極めることが大切です。この記事では、状況別におすすめの相談先や、相談方法などについてキャリアコンサルタントと解説します。また、相談する前に解決できるよう、よくある相談と回答も紹介しているので参考にしてください。
記事を読む
- 応募する歯科医院について、どんな方法で調べられますか?
インタビュー記事や専門のポータルサイトを確認しよう
歯科医院や歯科医師は、インタビューに答える機会が多い職種です。歯科医院の公式サイトだけでなく、別サイトで取材を受けた様子なども検索してみましょう。
歯科衛生士の資格を取得したなら、歯科医院の情報収集や歯科業界のトレンドを知るために、歯科業界専門のポータルサイト1Dに登録するのもおすすめです。
志望する歯科医院が掲載されている可能性もあるので、過去記事をチェックしてみてくださいね。
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3ステップ! 歯科衛生士の志望動機の作り方
3ステップ! 歯科衛生士の志望動機の作り方
- 冒頭でその歯科医院を志望した理由を簡潔に伝える
- 原体験を伝えて説得力を持たせる
- 就職後のビジョンを示す
「歯科衛生士としてのビジョン」と「応募先の歯科医院の情報」が用意できたら、素材を型に組みこんでいけば志望動機は完成します。文章を考えるのが苦手という人も、型を守れば伝えたいことが確実に伝わる志望動機が作れるので安心してください。
志望動機を組み立てていく作業は全部で3ステップです。ここで解説する手順に従って、自分版の志望動機を仕上げましょう。
志望動機にはさまざまな「型」があります。詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
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志望動機はこの構成で決まり! 盛り込む6要素と伝える順番を解説
志望動機の構成は採用担当者に伝わりやすい型が決まっています。この記事では志望動機を聞く企業の意図を把握してから、志望動機を構成する要素と順番を解説していきます。キャリアコンサルタントによる解説と業界別の例文もあるので、参考にしながら自分の志望動機の構成を整えていきましょう。
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ステップ①冒頭でその歯科医院を志望した理由を簡潔に伝える
文章の冒頭は相手の記憶に最も残りやすいとされています。そのため、歯科衛生士の志望動機において最も重要な「その歯科医院を志望した理由」を冒頭で伝えましょう。
ただ、「私が貴院を志望した理由は、歯科医院の雰囲気が良くて、幅広いスキルを身に付けられて、家から通えるし……」というように、長々と伝えると聞き手は要点がわからなくなって困惑してしまいかねません。
「私が貴院を志望した理由は、貴院の予防治療の方針に共感したからです」というように、簡潔に言い切りましょう。
志望動機の書き出しを工夫して、さらに担当者の印象に残したいという人には、こちらの記事がおすすめです。
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例文8選|志望動機の書き出しで本気度を見せ差別化する方法
志望動機の書き出しは、志望動機全体を印象付ける大事な部分です。書き出しのコツは「本気度」を伝えること。書き出しの基本的な考え方や高評価を得るコツ、やりがちな失敗についてキャリアコンサルタントとともに解説します。そのまま使える便利なフォーマットも紹介しているので、参考にしてください。
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志望動機での言葉遣いについて、「貴院」は相手への敬意を示す言葉ですが、使いすぎに注意です。
「貴院」を使用する際は、「所存」や「ございます」などを用いる格調高い文体が適当です。「そちら」や「こちら」をうまく組み合わせて文体のバランスを取りましょう。
ステップ②原体験を伝えて説得力を持たせる
その歯科医院を志望した理由を伝えたら、そのきっかけとなる自分の体験を伝えることで説得力のある志望動機になります。
たとえば、「予防治療の方針に共感した」という志望理由であった場合、予防治療を重視するようになったきっかけがあるはずです。また、応募先の治療方針が自分になじむと感じるのにも、過去を遡ればそのような価値観が醸成される体験があるのではないでしょうか。
そのような体験を「原体験」といいます。原体験がすぐには思いつかない人も、「いつからこう思うようになったんだろう」「契機になった出来事は何だろう」と、自分に繰り返し問い続ければ見えてくるはずです。原体験を盛り込んで説得力のある志望動機にしましょう。
- 原体験が思いつかない場合はどうすれば良いですか?
自分の過去を徹底的に掘り下げよう
原体験を思い出そうと思っても、簡単に思い出せない人もいるでしょう。そんなときは、なぜ歯科衛生士を目指そうと思ったのか、そこから深掘りしてみましょう。
どんな歯科衛生士になっていきたいのか、どんな歯科医院で働いていきたいのかを深掘りをしていくことで、これまで自身が歯科医院に通っていたときの経験など自身の原体験に気付くことができます。
過去を振り返ること、原体験を思い出すことで、これから働くうえでの軸を見つけることができ、しっかりとした志望動機になりますよ。
マインドマップや自分史を作成することで、過去の出来事と自分の価値観の変化が整理され、原体験が見つけやすくなります。ぜひ以下の記事を参考に、自己理解を深めましょう。
マインドマップ
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
自分史
自分史を最大限就活に活かす方法とは? 記入例付きで作り方から解説
自己分析シート
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選
ステップ③就職後のビジョンを示す
志望動機の最後は、応募先の歯科医院で歯科衛生士としてどうありたいかを示して締めくくりましょう。冒頭と同じくらい、最後の内容も相手の記憶に残りやすいとされています。
「やる気があって良いな」「歯科衛生士として有望だな」と思わせるようなビジョンが述べられれば、一気に評価が高まることも期待できます。
「地域の人たちが歯を大切にする生活習慣を身に付けられるように、歯科衛生士として貴院に貢献したいと思います」というように、自分がしたいことを一方的に伝えるというよりは、どう歯科医院に貢献するのかを伝えられるとポジティブな印象をもたらせますよ。
志望動機をポジティブな印象で締めることは、選考において非常に重要です。こちらの記事で、納得のいく締めくくりにする方法を解説しています。
関連記事
志望動機の締めくくり例文13選! そのまま使えるテンプレも紹介
志望動機は締めくくりが大変重要であり、全体の印象を左右します。志望動機の締めくくりの基本ルールをと伝えるべき内容を押さえましょう。この記事ではキャリアコンサルタントと、すぐに使える便利なテンプレートや例文も併せて解説するので、参考にして選考を突破しましょう。
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特別な動機がなくても大丈夫!
ツールを使えば魅力的な志望動機が作れます
「第一志望以外の志望動機が思い浮かばない……」と感じたことはありませんか?そんな時にぜひ活用してほしいのが「志望動機作成ツール」です。
簡単な質問に答えるだけで、特別な動機がなくても採用したいと思われる志望動機が簡単に作成できます。
志望動機で困ったら、まずはツールを活用してみましょう。
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志望動機の品質アップ! キャリアコンサルタントと考える歯科衛生士のビジョンの描き方
これまで、歯科衛生士になるための勉強はしてきていても、どんな歯科衛生士になりたいのかを考える機会はなかったという人も多いのではないでしょうか。就職にあたっていきなりビジョンを明確にするべしと言われて、困ってしまっても無理はありません。
ただ、志望動機の質を良くして就職の成功率を高めるためには、ビジョンの明確化は必要不可欠です。
そこでここでは、就活支援のプロであるキャリアコンサルタントが歯科衛生士としてのビジョンの描き方を解説します。重要なポイントを押さえて、自分が心から目指したいと思えるビジョンを描きましょう。
アドバイザーコメント
久野 永理
プロフィールを見る過去と向き合い整理したうえで将来のビジョンについて考えよう
「歯科衛生士の資格を取得し歯科医院で働きたい」といったざっくりとしたイメージで歯科衛生士を目指し始めた人も少なからずいるでしょう。
ぜひもう一度、歯科衛生士を目指す前に戻って思い出してください。歯科衛生士になりたいと思ったのはいつでしたか。いつも通院している医院がきっかけですか。歯科衛生士の職業を調べ興味を持ったのでしょうか。
過去を丁寧に振り返ることで「軸」を見つけよう
振り返ることで、目指すきっかけになったエピソードが思い出され、これから働いていくうえでの「軸」になる部分が見えてきます。
また、知識や技術などを学びながら、どんな歯科衛生士になっていきたいのか、何をしていきたいのか、またどんな医院で働きたいのかなど、なりたい理想像を考えてみましょう。
いろいろなエピソードを思い出し、これからのビジョンを思い描いて、自分らしい志望動機を作成するようにしてくださいね。
キャリアビジョンの考え方についてはこちらの記事でも詳しく解説しているので、さらに突き詰めて考えたい人は、ぜひチェックしてください。
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キャリア形成とは? 4ステップでこの時代を生き抜く方法を考えよう
キャリア形成とは、職業における人生設計をおこない、必要なスキルを身に付けていくことです。満足のいく社会人生活を送るためのキャリア形成の方法を、キャリアコンサルタントと解説します。4ステップで誰でもしっかりと考えることができますよ。
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題材に迷う人必見! 歯科衛生士の志望動機に盛り込みたいトピック5選
歯科衛生士の志望動機に盛り込みたいトピック5選
歯科衛生士の志望動機の作成方法を解説してきましたが、「そもそも書くことが何も思い浮かばない……」「ほかの応募者とは違う題材にしたいけど思いつかない」など、題材が決まらずに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そこでここでは、志望動機の題材になり得るトピック5選を紹介します。歯科衛生士を目指して勉強中の皆さんにとっては、敢えて取り上げる必要性がないと思うような基本的な話題もあるかもしれませんが、自分なりの考えを掘り下げればオリジナリティのある志望動機の題材になり得ます。
ぜひ、以下のトピックから志望動機に活かせる題材はないか検討してくださいね。
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・業界・職種ごとの志望動機がわからない人
・アルバイトやゼミで忙しい人
健康寿命の延伸における歯科健診・予防の重要性
現代は人生100年時代を迎えたといわれるほど、平均寿命が伸びてきています。これに伴い、健康寿命の延伸が国策として掲げられています。
そして口腔内の健康は健康寿命に大きく影響するとされています。口腔内が衰えると、自分の口で食べたり、はきはきと話すことが難しくなってしまいます。そうすると、外出したり人と会うことを避けるようになってしまう高齢者が多くいるのです。
だからこそそうなる前に、定期的な歯科検診と予防で口腔内の健康を維持していくことが重要なのです。
歯科衛生士の志望動機では、大きな社会課題である健康寿命の延伸に貢献しようとする意欲は題材になり得るので、興味のある人は興味を持ち始めたきっかけも含めて志望動機に盛り込んでみましょう。
超高齢化社会でかかりつけ医が担う役割の幅広さ
超高齢化社会になると、地域のかかりつけ医の元にはさまざまな疾患や悩みを抱えた患者が来院することが予想されます。
かかりつけ医はこれらのニーズに応え、適切な対応ができるよう、医療・介護にかかわる幅広い見識を備えることが求められるようになります。
たとえば、通院が困難な患者への訪問治療がその一つです。そのほか、地域の実情に合わせた治療の仕方を模索している歯科医院は多数あります。
地域住民にとってのかかりつけの歯科医院で働くことを希望している人は、自分が思い描くビジョンと歯科医院が少子高齢化社会の中で掲げるミッションとの共通点から、志望動機の題材を探してみるのがおすすめですよ。
地域のかかりつけ歯科医院の歯科衛生士志望者は、実績が認められる基準についてもリサーチしましょう。
対応する内容によっては実績基準が設けられておらず、実態が伴わないような実績を公開している医院もあります。基準を調べることで実態を知ることができ、ミスマッチを防ぐことができますよ。
ICT導入による歯科治療体制の効率化
歯科医療の現場でもICT(情報通信技術)の活用が進んでいます。具体的には以下の取り組みが挙げられます。
歯科医療の現場におけるICTの活用
- カルテの電子化
- 診療報酬のオンライン請求
- 医療保険のオンライン資格確認
上記に加えて、今後は歯科におけるオンライン診療や遠隔診療も検討される模様です。
ICT化により、歯科衛生士や医療事務員の負担が減るのはもちろんのこと、患者にとっても待ち時間が減ったり、正確な情報に基づいた治療が受けられるなどのメリットがあります。
ICT化に注力している歯科医院を志望するのであれば、ICT化を導入するメリットを自分の言葉で伝えられるように用意しておきましょう。
全国各地での「オーラルフレイル予防事業」の広がり
オーラルフレイルとは口腔機能の衰えを表し、オーラルフレイル予防はさまざまな団体が推進している取り組みです。
島根県歯科衛生士会では、オーラルフレイル予防人材確保事業を実施し、歯科衛生士がオーラルフレイル予防の必要性や具体的な取り組みを、わかりやすくかつ楽しく高齢者に説明できることを目指しています。
行政や介護施設への就職を目指している場合、オーラルフレイル予防事業には直接的にかかわる可能性が高いです。自分が志望している自治体や施設が、携わりたいと思える事業や取り組みをしていれば志望動機の題材になりますよ。
行政で働くとなれば、立場は公務員です。歯科衛生士の資格や知識を活かして、公務員としてその地域・地区の人のために働くことになります。
業務は予防や啓蒙活動がメインとなるので、志望動機では「公衆衛生」や「社会福祉」といった言葉がキーワードになるでしょう。
災害発生時の歯科衛生士の取り組み
地震や台風などの災害が発生したとき、被災地では口腔衛生の管理が課題になりがちです。歯ブラシや歯磨き粉などのケア用品がなかったり、義歯のメンテナンスができない、また断水によりうがいができないことも被災者にとっては重大な事態です。
そのような状況に対処するために、日本歯科衛生士会は行政と連携を図り、災害時の歯科保健活動に注力してきました。災害時の歯科保健活動とは、口腔衛生用品の配布や短い時間や少ない水でできるセルフケアの指導のことで、必要に応じて口腔内観察や診察を医師に相談する場合もあります。
歯科衛生士として被災地を支援したい人は、あらかじめ「災害歯科保健歯科衛生士」として登録しておくと、スムーズに支援活動に参加できます。
いずれは被災地での歯科衛生士としての活動にかかわりたいという人は、そのビジョンも志望動機に盛り込んで伝えましょう。歯科衛生士としての社会貢献意識の高さや明確なビジョンのアピールにつながりますよ。
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例文付きで解説! 応募先が注力している分野にマッチした志望動機にするコツ
歯科医院にはそれぞれ治療内容や方針に違いがあります。たとえば、あらゆる疾患に対処する総合歯科もあれば、予防歯科に注力している歯科医院、ほぼ審美歯科しか対応しない歯科医院もあります。
志望動機を作成する際は、応募先が注力している分野と自分のビジョンがマッチするポイントを見つけられると、その歯科医院でなければならない理由になり、意欲の高さをアピールできますよ。
ここでは、応募先が注力している分野にマッチした志望動機にするコツを例文付きで解説していきます。自分の志望先が注力している分野を調べて、志望動機に活かしてくださいね。
例文①総合歯科
総合歯科には、あらゆる歯科疾患を抱えた患者が来院します。歯科医師と連携しながら、さまざまな治療に対応しなければなりません。その分さまざまな経験を重ねることが可能で、キャリアの描き方も多彩です。
総合歯科を志望する場合は、さまざまなキャリアの選択肢から自分が目指したいビジョンをより明確にしたうえで作成に取り掛かりましょう。
例文①総合歯科
私が貴院を志望した理由は、総合歯科であることに責任を持って、患者様の年齢や症状問わず、安心して相談できる歯科医院運営をされていることに感銘を受けたからです。
私自身、歯の悩みや疾患は年齢によって大きく変わっていくことを実感しています。小学生のときは乳歯がなかなか抜けなかったり、中学生になったら矯正について考えるようになったりと、そのときどきで違った悩みをきっかけに歯科医院を利用しましたが、近所の歯科医院に総合歯科がなかったため、その都度自分に合った歯科医院を見つけるのに苦労しました。
そのため、あらゆる歯に関する悩みや疾患に対応し、その地域に住む人が生涯通い続けられる歯科医院に歯科衛生士として携わりたいと思うようになりました。
貴院の一員として、幅広い治療に貢献できるようになり、地域の患者様の歯の健康を守りたいと考えています。
総合歯科では、一人の患者に対して複数の歯科医が治療プランを立てたり、一般歯科にはない審美や矯正などの幅広い分野の診療をおこなったりなどの違いがあります。
その違いを理解したうえで、総合歯科を志望する理由を明記するようにしましょう。
例文②予防歯科
予防歯科は、虫歯や歯周病などの疾患が起こってから治療するのではなく、そもそも罹らないために歯磨き指導やフッ素塗布などによる専門的なケアをおこなう分野です。
近年歯の健康を重視する意識が広まり、予防歯科も注目されてきました。しかしそれでも、予防の重要性を理解できていない人たちは多く存在します。
歯科衛生士として予防歯科にどんな意義を感じているのか、予防歯科によってどう社会に貢献したいのか、といったポイントを押さえた志望動機を考えてみましょう。
例文②予防歯科
私が貴院を志望した理由は、「健康な歯を通して健やかな人生を提供する」という貴院が掲げるミッションに非常に共感したからです。
私自身、幼少期は歯医者に行くのが怖くて避けていたせいで、虫歯に悩まされた時期がありました。常に歯が痛く、ほかのことには一切集中できないということもあり、「痛くないうちに検診に行って虫歯にならないように予防しておけば良かった」と思ったことを今でも覚えています。
この経験から予防の重要性を実感し、予防歯科を志望するようになりました。そして、貴院がミッションに掲げる通り、健康な歯は生活の豊かさを守り、人生までも良くすると確信しています。
このことを多くの人に理解してもらえるよう、貴院の一員として予防歯科の重要性を広めると同時に、来院していただいた方には笑顔で帰っていただけるよう努めてまいります。
上記の例文は、自身の実体験を通して、虫歯などにならないように予防することの重要性や大切さを盛り込めています。
その体験から医院へ通う患者に向けて、どのようにして接していきたいのか伝えられるとより良くなりますよ。
例文③小児歯科
小児歯科は、乳歯が抜けて永久歯が生える子どもの歯科診療を専門とした分野です。永久歯が正しい位置に生えるように、場合によっては乳歯の抜歯をおこなうこともあります。また、子どもに向けた虫歯の治療や歯磨き指導も併せておこないます。
歯科診療を嫌がる子どもは多いため、子どもの恐怖心をどう和らげるのかも歯科衛生士の力量が試されるポイントです。
なぜ大人ではなく子どもの治療に携わりたいのか、どのような歯科衛生士として子どもの患者とかかわっていきたいのかなどを考えたうえで志望動機を作成しましょう。
例文③小児歯科
私が貴院を志望する理由は、子どもと両親の声をじっくり聞いたうえで治療するという方針に共感したからです
そもそも私が小児歯科を志望しているのには、私の弟が関係しています。私には、10歳離れた発達障害の弟がいます。弟は「先生が怖いから」という理由で歯医者に行くのを極端に嫌がっていました。
そのような状況で、私や両親は先生に「優しい言葉をかけながら治療してほしい」とお願いしたかったのですが、それができず、弟には苦しい思いをさせてしまいました。そして、弟のような思いをする子どもを少しでも減らしたいと思い、小児歯科を志望しました。
その中で、貴院は両親ともじっくり話したうえで治療するという体制をとっており、かつ子どもの歯医者に対する苦手意識を払拭するというコンセプトを持って運営されていて、その姿勢に非常に共感しております。
貴院の一員として、さまざまな子どもが「この歯医者さんなら安心できる」と思える環境づくりに努め、少しでも歯の治療に抵抗のない子どもが増えるよう努めてまいります。
小児・障がい者に対応する場合、特別な配慮や対応が必要なので、そうした知識やスキルを勉強中だとアピールすると良いと思います。寄り添う気持ちに加えて、歯科衛生士としての技術力についてもしっかり伝えましょう。
例文④訪問歯科
訪問歯科では、何らかの身体的・精神的不自由から通院が困難な患者の元に、歯科医師や歯科衛生士が訪問して診療をおこないます。患者の自宅を回る以外にも、介護施設を訪問して、多くの人たちの診療をすることもあります。
高齢化が進むこれからの時代では、訪問歯科の必要性はより高まることが予想されます。なぜ訪問歯科に携わりたいのか、訪問歯科にどのような意義があると思うのかを自分の言葉で説明できると、より説得力のある志望動機になりますよ。
例文④訪問歯科
私が貴院を志望する理由は、貴院がカウンセリングに力を入れていることに共感し、私もじっくり患者様の話に耳を傾けたうえで治療に臨みたいと考えていたからです。
私の祖母は訪問治療をよく利用していて、その場に居合わせたことが多くあったのですが、治療の時間よりも話を聞く時間のほうが長かったように感じられました。
よく訪れてくれる歯科衛生士さんに、「なぜそんなに話を聞く時間が長いのか」と聞くと、「治療方法にはさまざまあり、その中で患者さんにとって最適な方法を選ぶため」と話していました。それまで治療はお医者さんの判断で一方的に決めるものだと思っていましたが、患者さんの意見も尊重して治療をすることに感銘を受けた記憶があります。
そして、特に貴院はカウンセリングに力を入れており、私が目指した方法で治療できるのではないかと思い、志望しました。貴院の一員として、患者様が納得のいく治療をできるよう努めてまいります。
上記の例文は、「志望する歯科医院の特色を把握している」「実体験から訪問歯科を志望している」点が伝わりとても良い志望動機になっています。
訪問歯科は一般歯科と同じ歯科医院が運営していることもあるため、そうした歯科医院を志望する際は一般歯科について触れても良いですよ。
例文⑤矯正歯科
矯正歯科は歯並びを良くするためにおこなう治療ですが、歯並びを良くすることは見栄えが良くなるだけでなく、食べ物がきちんと噛めるようになったり、発音が良くなったりとさまざまなメリットをもたらします。
志望動機では、このような矯正歯科の目的やメリットを踏まえたうえで、矯正歯科に自分が携わる意義を自分の言葉で伝えましょう。
例文⑤矯正歯科
私が貴院を志望する理由は、実際に貴院の歯科矯正を利用して、歯並びに悩むより多くの人に勧めたいと思ったからです。
私はずっと歯並びに悩まされていました。見栄えが良くないのはもちろん、歯が磨きづらく、虫歯になることも多々ありました。
その中で中学生のときに貴院の歯科矯正を受けたのですが、痛みが少なく、そのうえ、理想的な歯並びを実現することができました。「矯正は痛い」というイメージで避ける人も多く、私も最初は怖かったのですが、貴院の歯科矯正には非常に感動しており、歯並びに悩む多くの人に受けてもらいたいと思うようになり志望しました。
貴院の一員として、治療だけでなく広報にも尽力したいと考えています。そして、一人でも多くの人が歯並びに悩ませられない生活を送れるよう努めてまいります。
矯正歯科の目的やメリットが伝わるのはもちろんですが、エピソードと志望理由がつながるようにしましょう。また、治療以外にチャレンジしていきたいことも加えれば、意欲的に仕事に取り組むことが伺える志望動機になります。
例文⑥審美歯科
歯科治療では、日々新しい技術が生み出され、人々のニーズに答えるさまざまな施術が可能になってきました。特に歯の美しさに焦点を当てた審美歯科では、新しい治療が多くおこなわれています。具体的には、ホワイトニングやセラミッククラウン、ラミネートべニアなどです。
審美歯科のほとんどの施術は保険が適用されないため、患者は多額の費用を支払わなければなりません。それだけ審美歯科に強い想いがあることの表れでもあります。
歯科衛生士として、そういった患者の気持ちとどう向き合っていきたいのかを示した志望動機にしましょう。
例文⑥審美歯科
私が貴院を志望する理由は、歯から自分に自信を持てる人を増やしたいという想いがあるからです。
私は幼少期から前歯だけが形が悪く、その見た目に悩まされていました。口を開けて笑うのが恥ずかしいと思ったり、人と話すときも口を見られているのではないかと思ったりすることがありました。
そのような状況で、セラミック治療を受けました。すると、自然な歯並びになり、これまでの悩みが一気に吹き飛んで自分に自信が持てるようになり、表情を気にせずに笑えるようにもなりました。
貴院はしっかりカウンセリングしたうえで、治療に臨むという姿勢をとっていると思います。その姿勢にも非常に共感しています。
貴院の一員として、患者様の想いを反映させられるような治療をし、一人でも多くの人が歯から自分に自信が持てるようにしたいと考えています。
上記の例文は、自分の体験について具体的に説明されていて、審美歯科の重要性につながっている点が評価できます。
「自分に自信が持てるように」のくだりは、審美歯科の目的は歯の見栄えを良くするだけでないと考えていることが伝わります。
例文⑦口腔外科
一般的な歯科医院では、歯の疾患に焦点を当てた治療をメインとしていますが、口腔外科は、口の中だけでなく顎や顔面の疾患も含めた幅広い疾患にも対応します。
口腔外科では手術がおこなわれることも珍しくなく、歯科衛生士は歯科医師のサポートのために手術に立ち会うことになります。
治療領域が幅広い分、歯科衛生士の仕事も多岐に渡るため、仕事内容についてしっかりと調べたうえで志望動機を作成してくださいね。
例文⑦口腔外科
私が貴院を志望する理由は、幅広い症例に対応していることに魅力を感じたからです。
私は高校までずっとスポーツに取り組んでいましたが、高校1年生のときにほかの人との接触が原因で、前歯が折れてしまったことがあります。
すぐに近くの歯医者に行きましたが、「うちではそのような治療は扱っていない」と言われ、治療までに時間がかかったことを覚えています。
一方で、貴院は幅広い症例に対応しているだけでなく、緊急時であれば予約なしでも治療すると伺いました。その姿勢に非常に共感して志望いたしました。
貴院の一員として、どんな症状でもすぐに治療が必要な人に適切な対処をして、少しでも多くの人が歯に悩むことのない生活を送れるよう努めてまいります。
多くの場合、口腔外科は総合病院にあり、入院治療もあるなど、ほかの歯科診療科とは仕事内容も異なります。
看護師や医師と連携することもあるため、多岐に渡る診療に携わりたい点をアピールしても良いと思いますよ。
応募先の特徴に合わせて紹介! 歯科衛生士の志望動機のOK例文
応募先の特徴に合わせて紹介! 歯科衛生士の志望動機のOK例文
分野別の志望動機の例文を紹介してきましたが、志望動機の題材になり得るのは応募先が注力している分野に関する内容だけではありません。
たとえば、応募先の歯科医院の雰囲気や治療方針などに惹かれて応募を決めた人もいるでしょう。また、歯科医院ではなく介護施設に歯科衛生士としての就職を検討している人もいるはずです。
そこでここからは、応募先の特徴に合わせた志望動機のOK例文4選を紹介します。自分の応募先の特徴に該当する例文をぜひチェックしてくださいね。
①地域住民にとってのかかりつけ歯科医院
例文①地域住民にとってのかかりつけ歯科医院
「家族4世代が通えるかかりつけ歯科医院であり続ける」という貴院が掲げるミッションに共感し、志望いたしました。
私の家族は歯科医院に通う習慣がなく、そのために妹は虫歯の発見が遅れて抜歯をすることになりました。この経験から、定期的に健診を受ける重要性を実感しています。
貴院のミッションを知り、家族4世代にとってのかかりつけ医があれば、家族一人ひとりが当たり前のように健診に通うようになり、虫歯の予防ができると思いました。
貴院の歯科衛生士として、乳幼児から高齢者まで幅広い世代の悩みに対応できるようになりたいと考えています。
地域のかかりつけの歯科医院の志望動機の注意点は、地域住民に役立っているといった漠然とした理由でなく、歯科医院の特徴を押さえて働きたい理由を伝えることです。
例文では、自分の家族の状況も踏まえて、志望する歯科医院のミッションに共感していることを具体的に伝えている点が評価できます。
②最先端の機器や技術で高度な治療を提供する歯科医院
例文②最先端の機器や技術で高度な治療を提供する歯科医院
常に最新で最善の治療を提供するために学び続ける医院長の姿に感銘を受け、貴院を志望しています。
私は中学生の頃に矯正の治療をしましたが、強烈な痛みだったことを覚えています。あれから数年しか経っていませんが、現在では痛みを抑えられる治療が主流になりつつあります。
この経験から私は歯科医療の技術は常に進歩していることを実感し、常に患者様により良い治療を提供するには、入職してからも学び続けることが重要だと思うようになりました。
貴院に採用いただけましたら、私自身も研修やセミナーに積極的に参加して最新の情報を入手し、高度な治療を提供する貴院に歯科衛生士として貢献したいと考えております。
上記の例は、積極的に学ぼうとする姿勢がわかるので良いと思います。
高度治療を受ける患者の多くは、通常の治療では改善が難しい、できないとされている人です。そうした人の気持ちに寄り添うことを忘れないようにしましょう。
③ホテルのような上質な雰囲気作りを重視する歯科医院
例文③ホテルのような上質な雰囲気作りを重視する歯科医院
私が貴院を志望しているのは、居心地の良い空間作りを重視している理念に共感したからです。
昨年実習で貴院を訪れた際、待合室のインテリアやスタッフの制服から上質な雰囲気を演出することで、歯医者に対するネガティブなイメージが払拭され、患者様にとって来やすい場所になると思いました。
私自身、結婚式場でアルバイトをしており、フォーマルな場に相応しい所作や言葉遣いを身に付けてきました。自分の対応にお客様が満足され、心地良く過ごされているのを見ると、とてもやりがいを感じました。
以上の経験から、ホテルのような上質な雰囲気作りを重視する貴院であれば、私が培ったホスピタリティ精神を活かしながら患者様に寄り添う歯科衛生士を目指せると考えました。
貴院の一員として、患者様がまた来たいと思える歯科医院作りに貢献したいです。
上記のような歯科医院の志望動機では、「上質な雰囲気で働くこと」が目的にならないように注意してください。
職場などの条件を伝えると環境重視だと思われてしまい、歯科衛生士の熱意が伝わらなくなってしまいます。歯科衛生士としてどのように活躍したいのかをアピールしてくださいね。
④入居者の口腔ケアに注力している介護施設
例文④入居者の口腔ケアに注力している介護施設
私が貴社を志望している理由は、入居者が食事を楽しむ幸せを守りたいからです。
貴社の説明会に参加した際、担当者の方が「歯科衛生士の役割は、疾患の予防や口腔機能の管理ではなく、入居者が食事や会話を楽しめる生活を守ること」とおっしゃっていました。
私は、歯科予防の重要性は理解できているつもりだったものの、なぜ重要なのかを突き詰めて考えたことがなかったため、担当者の方のお話に非常に心を打たれました。
私自身、一昨年に親知らずの抜歯のために2週間ほどまともな食事ができないことがありました。その際、毎日の食事がいかに楽しく幸せな時間であるかを痛感しました。
外に出かけたり、思いっきり身体を動かすことが難しい入居者の方たちにとっては、なおさら食事は日々の中で幸せを感じられる大切な時間だと思います。
貴社に入社しましたら、施設に勤務されている介護士や看護師と連携し、入居者の方が楽しく過ごせる生活を守るために尽力したいです。
介護施設における歯科衛生士の志望動機は、介護施設入居者の状況を理解したうえで、なぜ介護施設の歯科衛生士になりたいのか、具体的に伝えることが大切です。
例文では、入居者の幸せの時間である食事や会話に対して、歯科衛生士として尽力していきたい気持ちが伝わってきます。
やってしまいがちなミスもチェック! 歯科衛生士の志望動機のNG例文
やってしまいがちなミスもチェック! 歯科衛生士の志望動機のNG例文
ここまで解説してきた通り、歯科衛生士の志望動機では応募先で叶えたい自分のビジョンを伝えることが有効です。ただ、そのポイントを押さえようという意識はあっても、応募先からするとマイナスな印象を抱いてしまうような志望動機になってしまう場合もあります。
ここでは3つのNG例を挙げているので、自分の志望動機がマイナスな評価を受けてしまわないようにチェックしておきましょう。
待遇にしか言及していない
待遇にしか言及していない
私が貴院を志望する理由は、貴院の待遇面に非常に魅力を感じたからです。
私は待遇面を重視して就職先を選んでいます。その中で貴院は基本給が高いうえに、手当が非常に厚く、素晴らしい環境で働けると確信しています。
そして、高待遇を受けていることを自覚して、それ以上の働きを見せて恩返ししたいと考えています。
給料や残業時間、福利厚生といった待遇は、働くうえで重要なポイントではありますが、志望動機でメインの話題とするのはあまりおすすめできません。
歯科医院側からすれば、上記の例文のように待遇だけを理由にされると、「ほかに待遇の良い歯科医院が見つかればすぐに転職してしまうのではないだろうか」と懸念を抱かずにはいられないからです。
そのため待遇だけでなく、治療方針や実績など、その歯科医院ならではの部分に目を向けてみましょう。また自身のビジョンについても、良い待遇を受けることだけでなく、どんなふうに歯科衛生士という仕事に向き合いたいかを考えてみてくださいね。
どの歯科医院にも使い回せる
どの歯科医院にも使い回せる
私が貴院を志望する理由は、多くの人に歯の健康の重要性を広めたいと思っているからです。
私は幼少期からずっと虫歯に悩まされていました。その原因には、歯医者に通ってはいたものの、予防に力を入れていなかったことが考えられます。
この経験から、予防の重要性を身をもって知り、「より多くの人に予防の大切さを知ってもらいたい」と思うようになりました。
貴院の一員として、治療に来た患者さんには予防の大切さも説明し、今以上に虫歯に悩まされる人を減らせるよう努めてまいります。
歯科医院側から「この理由であればうちの歯科医院でなくても良いのでは?」と思われるような志望動機では熱意は伝わらず、ほかのライバルに引けを取ってしまいかねません。
志望動機の目的は、数ある歯科医院の中でその歯科医院を選んだ理由を伝えることです。そのため、複数の医院に応募する場合も、志望動機はそれぞれに応じた内容にしましょう。
- 複数の歯科医院の公式サイトを見比べていますが、どこも同じような方針で大きな違いはないように思えます……。
歯科医師の人柄や歯科医院の立地に注目しよう
医療のミッションは「最善の医療を提供する」なので、どうしてもHPなどのコメントや方針は同じになります。医療方針が同じなら、次に着目したいのは歯科医師の人柄です。
HPを先生自ら作っていたり、似顔絵を出していたり、趣味を載せていたりしたら、自分はその先生とどのようにうまくやっていくつもりなのか、尊敬できる点はどこかなどを伝えてみましょう。
もし、そうした人柄がわからない場合には、立地条件を考えてみてください。お年寄りが多い地域、ファミリー層が多い地域、あるいはサラリーマンが多い地域など、立地によって患者となる対象が変わってきます。
「そうした地域の患者のために働きたい」とアピールする手段もありますよ。
ビジョンが応募先の歯科医院とマッチしていない
たとえば下記が小児歯科に対する志望動機だとすると、応募先の歯科医院からは違和感を抱かれる可能性が高くなります。
ビジョンが応募先の歯科医院とマッチしていない
私が貴院を志望する理由は、貴院での治療を通して、より多くの方に歯に自信をもってもらいたいと考えているからです。
私はセラミック治療やホワイトニングなど、見た目が綺麗になる治療もするべきだと考えています。その理由は、この街には歯医者が少なく、見た目を綺麗にする治療が近くで受けられないからです。
貴院の一員として、大人に向けて周知することに尽力し、より多くの人が歯に自信を持てるように努めたいと考えています。
自分のビジョンについてどれだけ熱量たっぷりにアピールしても、その歯科医院で叶えられる内容でなければ、これから働くかもしれない歯科医院に関するリサーチができていないとして、マイナスな印象になるのは避けられないでしょう。
公式サイトやキャリア支援室に相談して応募先の歯科医院に関する十分な情報収集をし、自分のビジョンとマッチすることを確認したうえで、志望動機の作成に取り掛かってくださいね。
そもそも「歯科衛生士」という仕事を志した動機も説明できるようにしておこう
志望動機では、応募先の歯科医院で働きたい理由をおもなテーマとして述べますが、新卒の場合は、そもそもなぜ数ある職業の中から歯科衛生士を選んだのかも興味を持たれやすいポイントです。
新卒は歯科衛生士としての職務経験がないので、そもそも本当に歯科衛生士としてやっていく覚悟があるのかを歯科医院側は気にしています。採用してもすぐに「歯科衛生士の仕事は自分には向いていない」と辞められてしまえば、人手が不足して歯科医院は困ってしまうからです。
面接に臨む際は、「なんで歯科衛生士になろうと思ったの?」「看護師じゃなくて歯科衛生士を選んだのはどうして?」などの質問も想定しておいて、回答の準備をしておきましょう。
- 歯科衛生士になりたいと思ったのは安定性が理由ですが、それを面接の場でも伝えて良いのでしょうか。
安定している仕事の中でもなぜ歯科衛生士なのかを伝えよう
「安定性」だけを理由に歯科衛生士として勤務したいとアピールするのは、少し危険かもしれません。
安定しているといわれる仕事は歯科衛生士以外にもいろいろありますが、その中から歯科衛生士を選んだのはなぜでしょうか?
そこを自分で深堀し、安定性以外に目指した理由をアピールしましょう。
歯科衛生士だけではありませんが、就活の際は福利厚生や安定性など、職業そのもの以外のみをアピールしても、あまり良い印象は持たれないことが多いので注意してくださいね。
歯科衛生士としての活躍が確信できる志望動機に仕上げて内定をつかもう
歯科衛生士として応募先の歯科医院でどのようにありたいか、イメージはできたでしょうか。描いたビジョンを叶えるためにも、まずは書類審査や面接に合格しなければなりません。
そのためにも、志望動機は注力して作成するべき項目です。まずは応募先の歯科医院についての情報を集め、自分のビジョンを明確にしましょう。そのうえで3ステップに沿って組み立てて、魅力的な志望動機に仕上げてくださいね。
アドバイザーコメント
杉原 美佐子
プロフィールを見る勉強や実習を通して具体的になった目標を志望動機を通して示そう
歯科衛生士の場合、就職活動と国家試験の勉強期間が重なるので精神的プレッシャーは大きいだろうと思います。就職先が決まらない状態では、勉強にも身が入らず焦ってしまう人も多いので、まずは就職先を決めることに注力することが重要です。
期限を決めて、ここまでは就活に集中する、ここからは勉強に力を入れるなど、スケジュールを立てて行動しましょう。
入学当初は「歯科衛生士になる」という漠然とした目標だったと思いますが、数々の実習やインターンシップで、こんなふうに患者さんに接したい、ブラッシング指導はこうしてみたい、クリーニングは丁寧にやりたいなど、具体的な目標が出てきたと思います。
その目標は将来の働く姿を反映しています。実習を思い出しながら、素直な気持ちを志望動機に書いてみましょう。
連携が欠かせない仕事だからこそ協調性のアピールも有効
また歯科医院は、従業員数が少ないところがほとんどです。少ない人数だからこそ、歯科医師、先輩、同僚との協調性が求められるので、そうした点も強調しましょう。
どうしても患者さんファーストの志望動機になってしまいますが、歯科医師あっての歯科医院です。歯科医師との連携ができるという強みも忘れずにアピールしましょうね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント
Eri Kuno〇キャリアコンサルタントとしてこれまで学生への就職セミナーや就活相談、企業における従業員へのキャリア支援などをおこなう。現在はおもに求職者の就職支援やカウンセリングに従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
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