この記事のまとめ
- エントリーシート(ES)はあなたの魅力をアピールする最初の場
- 人気業界経験者が業界別にESで重視されるポイントを解説
- 頻出質問と回答例を参考に自分らしさを含めた回答を用意しよう
- 内定者ES100選
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就活に必須だともいえるエントリーシート(ES)ですが、「そもそもESって何?」「企業はESで何を知りたいの?」と考えている人は少なくないでしょう。「ESを書き始めるには何をすれば良いのかわからない」という人もいるかもしれません。
ESを読むことで、企業は初めてあなたの経験や人となりを知ることになります。そのため、ESの重要性や書き方、注意点などを知らずになんとなく書き始めて提出しても、あなたの魅力が伝わらずに書類選考突破が難しくなってしまうでしょう。
記事ではキャリアアドバイザーの野村さん、渡部さん、吉田さんとともにESの基本情報や重視されるポイント、各項目・質問への書き方や注意点について例文を用いて解説します。これからESを作成しようとしている人は、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
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エントリーシート(ES)は企業にあなたを売り込む最初の場になる
ESは、企業にあなたの魅力を初めてアピールする場となります。この重要性を知らずに「ESってただの経歴書でしょ」と考えてあまり対策をせずに作成する人もいるかもしれませんが、それでは正しい評価がされず、次の選考に進めなくなってしまう可能性があります。ESなどの書類選考を突破するには、面接と同様に事前準備や対策をしっかりとおこなう必要があるのです。
記事ではまず、ESの基本情報について解説します。就活に必須のESの基礎を押さえて、これから作成するための土台を築いていきましょう。
次に、ESで重視されるポイントについて業界ごとに、人気業界経験者のアドバイスとともに説明します。業界別で重視される内容を理解して、ES作成の対策に活かせるようにしましょう。
記事後半では、ESを作成するまでの3ステップと書類選考の通過率を上げるための準備項目について解説します。一番初めの難関である書類選考を突破するためにも、1つずつしっかりと確認していきましょう。最後には、ESの項目別に書き方や注意点を説明します。それぞれ例文を用いて説明するので、ES作成の参考にしてみてください。
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そもそもESって? 基本情報を押さえて重要性を理解しよう
就活の具体的な流れをいまいち理解できていないという人もいるのではないでしょうか。
就活は、書類選考、一次面接・二次面接、適性検査、最終面接と、多くの段階を経ることで内定を獲得することができます。そんなたくさんの選考がある中で、ESは書類選考という就活の一番最初の選考に位置しています。
企業とのファーストコンタクトとなるESでは、ここを突破しない限り次の選考に進むことはできません。そのため、就活の対策をするには、まずはESから始めることになります。
ここではESの基本情報について解説していきます。「そもそもESって何なの?」「重要性がよくわからない」という人は、まずは就活の基礎知識を固めていきましょう。
ES=企業があなたの第一印象をつかむための資料
企業は、ESであなたの特徴や強み、人となりを初めて知ることになります。その内容から企業はまず、「どの学生を落とすか」を判断します。
つまり、企業はESで学生をふるいにかけているのです。ふるいにかけられた結果「自社には合わない」と判断されてしまえば、当然ですが、次の選考には進めなくなってしまうでしょう。次の選考につなげるためにも、ESの内容を良くするように工夫してあなたの第一印象を魅力的になるようにする必要があるのです。
「書類選考だし適当に作成しても面接に進めるだろう」と思っていては、その意図に気付かれてしまいます。
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自己PRはESや面接でよく聞かれる質問の一つ。
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ESと履歴書の違いは「人柄を知るため」か「特徴やスキルを知るため」
ESと履歴書はどちらも応募者について知るための書類のため、違いがよくわからないという人も少なくないでしょう。違いのないように見える両者ですが、それぞれ重視される内容や扱われ方が異なります。
大きく分類すると、ESは学生の人柄を判断するための材料として使用されるのに対し、履歴書は学生の今までの経歴やスキル、個人情報などを把握するための書類として扱われます。またESは採用選考においてのみ参考にされるものですが、履歴書は入社後も個人データとして保管されることがあります。
目的 | 入社後の活用有無 | 作成に必要な対応 | |
---|---|---|---|
ES | 人柄を判断するため | ✕ | 自分の強みや弱みなどの特徴の洗い出し |
履歴書 | 経歴やスキル、個人情報を把握するため | 〇 | 自分のスキルや経験の洗い出し |
別の表現を使えば、ESは解釈、履歴書は事実を伝える書類です。ESは解釈なので、自分がどんな強みを持っているか、学生時代に何を頑張ったと思っているのか、なぜその会社を志望するのかなど自由に記載してOKです。
一方履歴書は、基本的には学歴や個人情報など事実のみを伝えるので、嘘をつくのは絶対にNGです。
ESの質問項目は2つの要素から成り立つ
ESにはさまざまな質問項目が設けられていますが、質問項目は大きく「個人情報」と「企業からの質問」の2つの要素から成り立っています。
どの企業でも聞かれる質問もあれば、企業によって異なる質問もあります。頻出質問を知っておけば、事前に書く内容を準備したり、質問によっては一部を使いまわせたりということができます。「個人情報」と「企業からの質問」をそれぞれ解説するので、ESに書くべき内容を把握しましょう。
個人情報
個人情報に関する質問では、今までの経歴などについての質問がメインとなります。自分をより良く見せるために見栄を張りたくなるかもしれませんが、必ず事実を書くようにしましょう。
事実とは異なる情報を提出して、嘘だということがバレてしまった場合、印象が悪くなるだけでなく、最悪の場合は内定取消になってしまう可能性があります。そのため、事実と異なることは書かずに、今までの自分の経歴を正しく書くようにしましょう。
個人情報に関する質問
- 氏名・生年月日
- 連絡先
- 住所
- 学歴・職歴
ESに嘘の記載をした際にバレるかどうかについて、キャリアコンサルタントが回答しています。ぜひチェックして、リスクを理解してくださいね。
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(継続力が強みの場合)
企業からの質問
企業からの質問は、志望動機やガクチカ、自己PRなどの一般的な質問に加えて、企業独自の質問が課せられることがあり、長所・短所や企業選びの軸、やりがい・ストレスを感じるとき・最近の関心事項など、多岐にわたる質問がされます。
これらの質問から企業はあなたが経験してきたことやスキル・特徴を知って、落とすべき人材か、それとも次の選考に進めるべき人材かを判断しようとしています。次の選考に進めるべき人材だと認識してもらうために、しっかりと準備をしてから質問の回答を作成することが大切になります。
企業からの質問
- 志望動機
- ガクチカ
- 自己PR
- 企業独自の質問
業界によってESで重視することは異なる!? 人気業界経験者が解説
業界別にESで重視される内容を解説
- IT業界出身のアドバイザーの場合
- メーカー出身のアドバイザーの場合
- 人材業界出身のアドバイザーの場合
就活をするにあたって避けられないESですが、業界によって求められる人物像や活躍できる人材が異なるように、ESで重視される項目も業界によって異なることがあります。
ES作成前に自分が目指す業界で重視される項目を知っておけば、業界や企業が求める回答にマッチした回答を用意することができ、書類選考の通過率アップを目指すことができます。
ここでは、マイナビの調査による「2024年卒大学生就職人気業界ランキング」で就活生が受けている上位10位以内の業界のうちのIT業界・メーカー業界・人材業界のESで重視される項目についてそれぞれの業界経験者に解説してもらいます。就活のプロの意見を参考に、ES作成に活かしてみましょう。
IT業界出身のアドバイザーの場合
将来性のある業界として注目されているIT業界は、学生に人気な業界の一つでもあります。
ここでは、IT業界でキャリアを積んだ野村さんと有馬さんに、IT業界のESで重視されることが多いことについて解説してもらいます。IT業界に興味がある人はチェックしていきましょう。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見るおもに3つの項目が重視されることが多い
IT企業では、おもに技術スキルや知識、そしてチームやプロジェクトへの貢献経験やコミュニケーション力が重視されます。
技術スキルや知識は、プログラミング言語やデータベース、フレームワークなどの技術知識としての理解度が求められます。
また、大学や自主学習で得た知識を活かしたプロジェクト経験についてアピールすることも重要です。プロジェクトでの経験として、チーム内での相互理解としてのコミュニケーション力が求められます。
たとえば、チーム内で意見を言ったり、聞いたりしながら協力して問題解決へと進んでいったときに、良いコミュニケーションの「成功体験」だけでなく、工夫や試行錯誤を伴った結果としての「失敗体験からの学び」としての振り返りもとても評価されると思います。
さらに、最新の技術トレンドに対する興味や継続的な学習としての姿勢や意欲もとても重要でしょう。新しい技術やツールへの関心を持ち、オンライン研修や業界イベントを通じた成長をより積極的に追求していく姿勢も、とても高い好感や共感を相手に訴えることになりますよ。
アドバイザーコメント
有馬 恵里子
プロフィールを見るIT業界では向学心と課題解決力が重要
情報系の学部で経験や実績があればもちろんアピールしてほしいですが、専門知識やスキルは入社してから身に付ければ良いものです。まったく別の学部出身でも、これから活躍できる素地があることは十分にアピールできます。
変化の大きいIT業界では新しい技術のキャッチアップや難易度の高い資格取得が求められます。常に学ぶ姿勢を持っているかどうか、情報へのアンテナを広く張り、自分に必要な知識を前向きに身に付けていけるかどうかが問われます。
学生時代の資格取得の経験やスキルアップのために主体的に学んだ経験等があればぜひアピールしてください。
また、IT業界で働くうえで「どこに課題があってどう解決したらいいのか」を論理的に考える必要があります。学生生活の中で課題に対してどう取り組んだかについて筋が通った説明ができると好印象です。
課題解決と聞くと難しく感じる場合は、自分が動いたことで周りに感謝されたことを思い出して、「動く前と後とで何が変わったか」「何を考えてどう行動したか」を分解していくと整理できますよ。
IT業界に興味がある人は、まずは業界理解を深めることから始めましょう。下記の記事ではIT業界について、そして受かる志望動機の書き方について詳しく解説しています。
IT業界について
IT業界を徹底解剖! 押さえておきたい将来性やトレンドまで解説
志望動機
IT業界の受かる志望動機の書き方|職種別の例文10選も紹介
自己PRが思いつかない人は、ChatGPTを活用して自己PRを完成させよう
ChatGPTを使った自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?
簡単な質問に答えていくだけでChatGPTが自動で魅力的な自己PRを作成します。
作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
(リーダーシップが強みの場合)
メーカー出身のアドバイザーの場合
華やかでやりがいに溢れているイメージがあるメーカー業界も、人気な就職先です。競争率が高いメーカー業界を目指す場合は、ESでほかの学生と差を付けたアピールをすることが重要になります。
ここではメーカー出身の小峰さん、上原さんにメーカー業界のESで重視されることを解説してもらいます。さっそく見ていきましょう。
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見るメーカーが大事にしている「品質」「コスト」「納期」に応えられるかが重要
メーカーとは、物作りを基本としている企業です。物を作るとき、多くのメーカーが大事にしていることに「品質」「コスト」「納期」があります。
「品質」とは、計画通りの物を作り上げる精度です。そのためにもまずは計画性がとても重要視されます。行き当たりばったりでは品質を高めることはできません。何事も計画をしっかり高めてから行動できるかどうか、その性質を自己PRなどで見られるでしょう。
「コスト」とは、物作りにかかる費用です。安く作ることができればその分利益が増えます。いかに工夫して無駄をなくすことができるかが大事です。ガクチカなどで、合理化や効率化を工夫した経験などをアピールすると良いでしょう。
「納期」とは、顧客に製品を納めることを約束した期日です。これを守らなければ顧客との信頼関係が崩れていきます。そのため、期日という目標を達成することはとても大切な要素になります。これまでどのように目標を掲げ、それを達成してきたか、その経験がとても重視されると思います。
アドバイザーコメント
上原 正光
プロフィールを見る「メーカーで働く姿が想像できるか」が判断基準になり得る
企業側が知りたいことを考えると重視されることが見えてきます。ESでは、数多くの業種からなぜメーカーを選んだのか、そしてなぜ当業界なのか、当社を他社と比較してどう捉えているのかをチェックされます。
志望動機は、当社に本当に興味があるかどうか、企業風土にあった価値観を持っているかを判断する重要なポイントです。競合他社と比較して当社を選んだ理由は面接でも聞かれますので、ESを書く際から整合性を崩さないように記載することが大切です。
また、応募者自身の強みや経験、スキルは、入社後の業務とのマッチングを考えるうえで重要です。入社後にどんな思いで働き、業務を遂行する能力資質があるのかを確認されます。スキルは現時点で備わっていなくても問題ありませんが、入社後学ぶ意欲は必要です。
メーカーはさまざまな業務が連携することで成立しているので、応募者が活躍できる場と姿を描きながら適性が確認されます。チームワークやコミュニケーション能力もメーカーで働くうえで重要な要素です。これらの要素から応募者の特性や適合度がESと何度かの面接で評価されることになるでしょう。
メーカーに興味がある人は以下の記事をチェックしてみましょう。志望動機作成の方法を解説しています。
関連記事
16例文付き! メーカーの志望動機が誰でも作れる5ステップを解説
メーカーの志望動機には、好印象が残る強みを盛り込みましょう。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、メーカーの志望動機を作る方法と業界で活きる強みについて解説しています。メーカーの志望動機を作る際には16例文も参考にしてくださいね。
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人材業界出身のアドバイザーの場合
就活情報サイトなど、就職をサポートするイメージが強い人材業界ですが、実はほかにもさまざまな業務を担っています。人材業界のESの内容をありきたりなものにしてほかの応募者に埋もれてしまわないように、重視されるポイントを把握していきましょう。
では人材業界のESで重視されるポイントについて、人材業界出身の田邉さんに解説してもらいます。人材業界に興味がある人はしっかりとポイントを押さえてくださいね。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る人材業界では協働する力があるかどうかがESで特に重視されている
人材業界と聞くと、企業へ求人広告や人材採用の営業職と求職者のサポートをするキャリアアドバイザーの仕事があります。これらの仕事は担当が別々に分かれていることも多いです。そのため、社内で円滑なコミュニケーションを取って、協働することが最も求められているのです。
さらに、社内でのコミュニケーションだけでなく、人材募集をしている企業と求職者とのコミュニケーションにも協働することが求められます。企業の立場になって必要な人材の特徴や企業の魅力を引き出すことも協働といえます。
求職者の転職の希望を一緒に考えたり、企業にアピールする強みを考えたりすることも協働ですよね。
入社後に社内外で協働して貢献できることをアピールするためには、今までに他人やチームで協働した経験をアピールすることがおすすめです。さらに、具体的にどのような協働をしたのかを伝えると、入社後に活躍するイメージを伝えることができますよ。
過去の経験をきちんと振り返って、採用担当者から魅力的な人材だと思ってもらえるように就活準備を進めましょう。
こちらの記事では人材業界の志望動機作成方法について解説しています。例文も紹介しているので参考にしてみてくださいね。
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例文6選|人材業界の志望動機を作る3ステップとやりがちなNG例
人材業界の志望動機は業界理解を深め、特徴を押さえて作成することが重要です。この記事では人材業界の志望動機に盛り込むべき内容をOK例文・NG例文を交えてキャリアコンサルタントが解説します。志望動機で一歩リードして選考を突破してください。
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簡単3ステップ! ESを作成する流れを理解しよう
簡単3ステップ! ESを作成する流れを理解しよう
- 必要なESを用意しよう
- 手書きかPCかを選ぼう
- 選考を受ける業界・企業のESを作成しよう
「ESを作成しようとしたものの、何からやれば良いのかわからない……」という人もいるかもしれません。ここでは、3ステップでESを作成する流れについて解説します。それぞれの手順を理解することで、不安を解消して作成に取り掛かることができますよ。
各手順で多くの学生が感じる疑問についてもキャリアコンサルタントが回答するので、それぞれチェックしていきましょう。
ステップ①必要なESを用意しよう
ESを作成するためには、用紙を用意する必要があります。そのため、まずは必要なESを用意することから始めましょう。
フォーマットは、企業がメールでURLを送ってくる場合がほとんどです。どのタイミングで送付されるのかがわからなかったり、用紙が指定されずにどのように入手すれば良いのかわからなかったりする場合は、実際に応募先の企業に問い合わせてみることをおすすめします。
こちらの記事ではESのダウンロード方法について紹介しています。これからESを調達しようと考えている人は、ぜひチェックしてみてください。
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ESをダウンロードする方法は? 受け取る方法5選
エントリーシート(ES)を用意するためには6つの方法でダウンロードすることができます。ミスなくダウンロードし、また適切に管理する方法をキャリアコンサルタントと解説するので、ぜひ確認してください。
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アドバイザーが解説! ESが不要な企業ってあるの?
就活に必須だともいわれるESですが、「ES提出が不要な企業はないの?」と疑問に思っている人もいるかもしれません。
実際に、ESの提出がなく履歴書のみの企業は存在するのでしょうか。キャリアコンサルタントの吉田さんに聞いてみます。
アドバイザーコメント
吉田 隼人
プロフィールを見るESの提出が不要な企業は存在する
あるリサーチ会社の調査によれば、ESを導入している会社は全体の30%以上という結果が出ているため、Googleで「ES不要 企業」と検索すればすぐに企業がわかるでしょう。
また同調査によると、従業員数1000人以上の企業の場合、ES導入率は8割以上となっていて、基本的に大手企業はESを導入しているといえます。
なぜES提出が不要の会社があるのかというと、母集団形成のためだといえるでしょう。エントリー数が少ない企業は、そもそもエントリーする学生がいなければ採用ができないので、まず母集団の数を増やすためにESを不要にします。
一方、質を重視し自社に合った学生を採用したいという企業も、ESを不要にしいきなり面接を実施して質の高い母集団を形成しようとします。
ES不要でもWebテストを実施する可能性が高いことを知っておこう
ES不要の企業でもSPI等のWebテストを実施している企業は圧倒的に多いです。Webテストで企業が定めるボーダーを突破していなければ、そこで落選したり、仮に面接に進んでも落とされたりするケースはとても多いです。
また、本来ESで書くはずであった内容の自己PRやガクチカ、志望動機は、そのあとの面接で必ず聞かれます。どちらにせよ準備はしっかりとしておかないと内定を獲得することは容易ではないでしょう。
ステップ②手書きかPCかを選ぼう
ESの用紙が用意できたら、次は手書き・PC入力のどちらで作成するのかを決定しましょう。基本は指定された方法で提出してください。
最近はWebESを取り入れている企業もありますが、紙媒体でのESを採用している企業であれば、書き方が指定されていない場合は手書きでもPC入力でも、どちらでも構いません。
手書きは手間や時間がかかる分熱意が伝わりやすくなり、PCであれば見やすさを配慮したESが作成できるため、双方にメリットがあります。作成方法が指定されていない場合は、自分に合った方法を取ってくださいね。
アドバイザーが解説! 手書きかPCかで選考通過率は変わる?
手書きでもPCでも、どちらでESを作成しても構わないとは言いつつも、「選考通過率に影響はあるの?」と心配している人もいるでしょう。
手書きとPC入力で、書類選考の通過率に違いが出ることはあるのでしょうか。キャリアコンサルタントの渡部さんに実情を教えてもらいましょう。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る指示された形式に従っていれば通過率が違うということはない
よほど汚い殴り書きで出したらそれは落ちるでしょうが、基本的にどちらであっても誤字脱字なく正確に丁寧に書くということが重要なポイントです。
では特に指定がない場合どうするかですが、私の知る限りでは、10年以上前くらいまでごく少数の年配の人事の中には「手書きの方が気持ちが伝わる」とか、「字を見れば人となりがわかる」とか言っている人がいたように思います。
しかし冷静に考えれば、手書きの字が仕事に直結する職種でもなければ、ESの字の書き方で人物像がわかることなどありえません。また、仕事の場面でも手書きで書類を作る場面も少なくなってきているので、今ではさすがにそういう声はほぼないと思います。
手書きに比べるとPCの方が効率的に作成できる
作業効率を考えても、手書きの場合は1カ所書き損じをすれば1枚丸ごと書き直しになるのでメリットはあまりありません。PCで作成すれば読みやすく修正も簡単なので、あえて手書きを要求する企業があるとしたら、業務改善や効率化に無関心な企業かもしれませんね。
企業によって考え方はいろいろあって構わないのですが、こうしたことで企業の体質を見極めていくことも重要な注意点ではないかと思います。
ESを手書きにするかPCにするか選べないという人は、こちらの記事を参考にしてみてください。業界別で好まれる方法を解説しています。
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エントリーシートは手書きにすべき? 綺麗に書く5つの方法を解説
エントリーシートは手書きすべき? 特に志望度の高い企業では、そう悩む人も多いでしょう。手書きにすべきケースや、手書きのメリットをキャリアコンサルタントと解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
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ステップ③選考を受ける業界・企業のESを作成しよう
ESの作成方法を決定したら、さっそくESを作成していきましょう。
ESの質問項目が同じでも、業界や企業によって注目される内容が異なることがあるため、対策を怠らずに準備を万全にしてから作成に取り組むことが大切です。各項目の書き方や注意点・例文は後述するので、後ほど参考にしてみてくださいね。
「ESの作成方法を熟知して完璧を目指したい!」という人はこちらの記事も併せてチェックしてみましょう。面接官が読みたくなるESの書き方について解説しています。
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エントリーシートの書き方完全版! 提出前の最終チェック項目も紹介
エントリーシート(ES)は9項目の書き方に注意することが大切です。記事では企業が見ているESのポイントをキャリアコンサルタントが解説。書き方の前提を確認したあとは、項目別に詳しく注意点を説明していきます。内容のブラッシュアップ方法や提出前の確認リストで提出の準備が整います。
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アドバイザーが解説! ESは大体何社くらい応募するもの?
実際にESを作成するにあたって、「ESってどれくらい応募すれば良いの?」と気になっている人もいるかもしれません。
応募数が少なすぎては合格できなかった場合に持ち駒がないという状況にもなりかねず、多すぎても手間がかかりすぎて負担が大きくなってしまうというリスクがあります。
一般的にはどれくらいの応募数が適切なのでしょうか? キャリアコンサルタントの野村さんに解説してもらいましょう。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見る多くの学生は10〜20社程度にESを提出する
これはあくまで目安であり、個々の状況によって異なります。また、学生が適切な数の企業にESを提出するためには、自分の目指すキャリア目標や自身の適性、その企業の文化や価値観とのマッチングを考慮することが重要です。
企業とのマッチングを測る際には、たとえば、企業のウェブサイトや社員の声を参考にして、チームワーク重視の企業や社会貢献活動に熱心な企業など、自分の価値観に合致する企業を選定することが良いでしょう。
幅広い分野への応募を検討してみることも大切
自身の興味や志向に合った企業にフォーカスするために、業界や業種による異なる特性を調べ考慮することも大切です。たとえば、進展するテクノロジー業界に興味がある場合は、IT企業やスタートアップ企業に焦点を当てることもできます。また、多様な業種や企業規模を検討してみることも有益です。
大手企業や中小企業、新興のベンチャー企業など、異なる規模や業界の企業に応募することで、自身のキャリアの可能性を広げることができます。最終的には、自身の目指すキャリアビジョンに沿った企業に集中して応募することが重要ですよ。
こちらの記事では就活のエントリー数について、より詳しく解説しています。見誤った数を応募して後悔してしまわないように、併せてチェックしておきましょう。
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就活のエントリー数で間違うと悲惨! あなたに合った選び方を解説
就活のエントリー数は平均を気にするよりも自分に合っていることが重要です。エントリー数ごとのメリットデメリットを理解しましょう。この記事では自分に合ったエントリー数の決め方をキャリアコンサルタントが解説します。
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アドバイザーが解説! 質問内容や項目は企業によって異なるの?
「ESの質問内容は企業によってどれくらい違うの?」と疑問に思っている人もいるかもしれませんね。事前に異なることがわかっていれば、柔軟な対応をしてESを作成できるでしょう。
キャリアコンサルタントの吉田さんに、企業によってESの質問内容がどれほど異なるのかについて聞いてみました。
アドバイザーコメント
吉田 隼人
プロフィールを見るESでの質問内容や項目は、企業によって当然異なる
企業によってなぜ質問内容や項目が異なるかというと、企業ごとに採用したい人物像が違うからです。それに伴いその人物像に合致した人物かどうかを問うための質問内容は異なってきます。
出版業界であれば、好きな本や雑誌、そしてその感想などがよく聞かれます。それも1冊だけでなく複数冊問われることもあります。また、質問内容や求められる分量もほかの業界に比べると膨大で、文章を書く力や表現する力、感受性などが問われています。
マスコミ業界であれば、最近気になっているニュースやそれに対するあなたの考え、また「〇〇のニュースについてどうお考えですか」など、時事問題が出されることが多いです。常にアンテナを張って情報収集できているか、またそれに対してしっかりと考察できているかが問われています。
広告業界やテレビ業界では、新規企画や番組を考えたり、白紙のESに対して自由に自己PRするものなど、クリエイティビティや発想力を問われるものが多く出されます。感情はもちろんロジックも同時に必要であるため、難易度はとても高くなります。
このように業界や企業によってESの内容は異なるので、それぞれ時間をかけて対策していくことが求められます。
書類選考の通過率アップを目指せる! 3つの準備項目
書類選考の通過率アップを目指せる! 3つの準備項目
- 自己分析:自己理解を深めてアピールできる材料を集めよう
- 業界・企業研究:応募先の詳細を知って入社意欲のアピールにつなげよう
- キャリアパス:将来像を思い描いて企業とのマッチ度アピールに活用しよう
企業へのファーストアピールの場でもあるESですが、作成前にしっかりと準備をおこなうことで選考通過率が格段に高まります。
準備をおこなわずに行き当たりばったりで作成すると、せっかく企業が求める強みを持ち合わせていてもうまくアピールできずに魅力が伝わらない可能性があります。
ここでは選考通過率アップを目指すための準備項目を3つ紹介するので、それぞれしっかりと準備して選考を突破できるようにしましょう。
①自己分析:自己理解を深めてアピールできる材料を集めよう
ESで自分の魅力を効果的にアピールするためには、自己分析をおこなって自己理解を深めることが不可欠です。そのため、正しく自己理解をして、自分の特徴を客観的に捉えてアピールできるようにしましょう。
自己分析は自分の特徴を紙に書き出したり、自己分析アプリの質問に答えていく方法が一般的ですが、ほかにもさまざまな方法があります。いろいろな角度から自分を見つめてみることで、今まで気づけなかった発見があることがあります。下記表を参考に多方面から自己分析をおこない、自己理解を深めていきましょう。
自分史を活用してアピールできる材料を集める例
①振り返るシーンを設定する
・アルバイト
・部活
・勉強
②シーン別で強みを発揮したエピソードを書き出す
・アルバイト:ラッシュ時にやるべきことの優先順位を付けてスムーズに接客・サービスを提供した
・部活:部長として部員それぞれが抱える課題を寄り添いながら解決し、全国大会3位の受賞につなげた
・勉強:苦手な分野の資格取得に向けて勉強計画を立てて実践し、無事合格した
③書き出したエピソードからわかる強みをまとめる
・アルバイト:効率的に業務を進められる
・部活:観察力・課題解決力・傾聴力がある
・勉強:計画性がある・辛抱強く努力を重ねられる
自己分析の方法 | やり方 | メリット |
---|---|---|
マインドマップ | 頭の中で考えていることを脳内に近い形に描き出す | ・脳内を可視化できる ・発想を広げやすい ・情報を網羅できる |
モチベーショングラフ | 過去の出来事をモチベーションの起伏とともに書き起こすこと | ・人生をくまなく振り返られる ・自分が求めることがわかる ・面接の頻出質問への回答が見つかる |
自分史 | 項目に沿って自分の人生を振り返る | ・自分に向いている仕事が見極められる ・説得力のある自己アピールが見つかる |
他己分析 | 他者に自分の強みや弱みなどの特徴を教えてもらう | ・客観的に自分を見られる ・自分では気づかない発見がある |
自己分析の方法を選ぶ際には、自分の性格や学習スタイル、興味関心に合ったものを選ぶことが重要です。自己分析をおこなう際に、自分がどのようなアプローチで情報を整理しやすいか、そして自分自身が楽しんで取り組める方法を選ぶと効果的ですよ。
「そもそも自己分析ってよくわからない……」という人は、まずはこちらの記事を参考に理解を深めてください。
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自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
記事を読む
下記の記事では、さまざまな自己分析のやり方について詳しく解説しています。テンプレやフォーマット付きで解説しているので、活用してみてくださいね。
マインドマップ
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
モチベーショングラフ
テンプレ付き|モチベーショングラフを駆使して自己分析を深めるコツ
自分史
自分史を最大限就活に活かす方法とは? 記入例付きで作り方から解説
他己分析
他己分析の質問例20選|やり方から選考への活かし方まで徹底解説
②業界・企業研究:応募先の詳細を知って入社意欲のアピールにつなげよう
ESでは、自分の魅力を企業にアピールするだけでは入社意欲は伝わりません。入社意欲の高さを志望動機で確実にアピールするためには、業界研究・企業研究を深めることが大切です。
業界や企業への理解度が深いということが伝われば、あなたの本気度が伝わるでしょう。
ホームページ(HP)で業界・企業研究を完了してしまうという人もいますが、それでは実情への理解が不十分な場合があります。業界や企業の実情を知らずにいると「業界・企業研究が不十分だ」と思われてしまうだけでなく、もし入社できても「想像していた仕事と違う」とギャップを感じて短期離職につながってしまう可能性があります。
業界・企業の実情を正しく理解するには、会社説明会やインターン、OB・OG訪問などに参加して、実際の現場を見てみることで現場の声が聞けたり雰囲気を感じとれたりするなど、HPだけではわからない情報を得ることができますよ。
業界・企業研究をする際は、全体的な情報と部分的な情報の両方を押さえるようにしましょう。
業界全体の規模やポジション、経営理念や沿革といったマクロ情報を基本として、仕事の中身については、生の声や数字などより具体的な要素を調べておくことが大切です。
業界・企業分析の詳しい方法について、こちらの記事で解説しています。「何からやれば良いのかわからない」と悩んでいる人は参考にしてみてください。
業界分析
業界研究のやり方|業界全体を捉えたうえで気になる業界を研究しよう
企業分析
企業分析のやり方を完璧にマスターする3ステップ|よくある注意点も
企業分析は企業研究ノートを作成すると、効率的に情報を整理することができます。こちらの記事を参考に作成してみましょう。
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作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
企業研究ノートは企業選びと選考対策に有効! 就活は情報戦で情報を収集するだけでなく、いかに活かせるかが重要です。記事では企業研究ノートの作り方、必須の情報16項目から情報収集の方法まで、キャリアコンサルタントのアドバイスも交えて解説しています。企業研究ノートで情報を整理し、企業研究を効率的に進めましょう。
記事を読む
③キャリアパス:将来像を思い描いて企業とのマッチ度アピールに活用しよう
将来の活躍する姿を思い描いたキャリアパスを明確にすることも、企業との相性をアピールすることにつながります。
応募先の企業で将来的にできることと自分が理想とする将来像が異なれば、「うちとは合っていないかも」「長期的に働いてくれなさそう」と思われてしまう可能性があるでしょう。
さらに、将来像を明確にせずに入社すると、思っていた働き方ができないという現実とのギャップを感じて自分らしく過ごせなくなってしまうことも起こり得ます。
3年後、5年後、10年後を想像して、どのように過ごしていたいのか、どのような働き方がしたいのかをそれぞれ言語化してみましょう。
具体的なイメージが湧かない場合は、説明会などで企業に顔を出したときに、働く社員に「今までどのようなキャリアパスを歩んできたか」「一日のスケジュール」「今後はどのように働きたいか」「目指す将来像はどんなものか」などを聞いてみると参考になるはずです。
- 待遇面を見て志望したので、長期的なキャリアパスが思い付きません……。
アクションを重ねることがキャリアパスを思い描くことにつながる
本音が出ていてとても良いと思います! 私も本音で回答しますね。
長期的なキャリアパスは、思いつくものではなくしっかりと業界研究や企業研究、会社訪問をして情報を得て初めて考えられるものです。つまり、まだアクションが不足しているからキャリアパスが思いつかないのです。
待遇面だけで志望企業を決めること自体は否定しませんが、恋愛にたとえてみると、「顔だけで恋人を選んでいる」と言っているのと同義です。それで相手(会社)はあなたを選んでくれるでしょうか?
あなたが本当に優秀な学生ならそのままでも構いませんが、もしそうでないと自覚しているのであれば、選ばれる側だということをしっかりと自覚し、上記アクションを進めてくださいね。
ちょっとの間違いがマイナス評価に! ES作成で意識するべき4つの項目
ちょっとの間違いがマイナス評価に! ES作成で意識するべき4つの項目
- 文章構成を意識してわかりやすい文章にしよう
- 読みやすい文章にするために文末を統一しよう
- 誤字脱字のないようにダブルチェックを必ずしよう
- 第三者のチェックで客観的な視点を得よう
ES作成時の注意点を知らずにそのまま作成してしまうと、せっかく魅力的な内容でもマイナス評価になってしまう可能性があります。
ここではES作成で意識するべき項目を4つ紹介します。ESをより魅力的な内容にするために、それぞれのポイントをしっかりと押さえていきましょう。
①文章構成を意識してわかりやすい文章にしよう
文章を作成する際は、構成を意識することで聞き手に伝わりやすいものにすることができます。構成を意識せずに思い浮かんだものから次々と伝えると、「結局何が言いたいのかよくわからない」という印象を持たれてしまいます。
わかりやすい文章にするためには、「結論→理由→具体例→結論」の順を意識してみましょう。これはPREP法(Point/Reason/Example/Point)と呼ばれ、ビジネスでは基本のコミュニケーション法として用いられています。
この構成を意識することで、聞き手はあなたがこれから話すことの概要をイメージしながら聞くことができるため、わかりやすい文章になるのです。伝えたいことをしっかりと伝えるために、どの質問でも構成を意識して回答してみてください。
わかりやすい文章構成
- 結論:伝えたい内容を簡潔にまとめる
- 理由:結論につながる理由を端的に述べる
- 具体例:結論の根拠となるエピソードを詳しく説明する
- 結論:結論を強調して伝える
②読みやすい文章にするために文末を統一しよう
ESの質問に対する回答を作成する際は、「です・ます」調あるいは「である・だ」調で統一するようにしましょう。これらを統一せずにそれぞれを混同した文章にすると、まとまりがなく読みづらい文章になってしまいます。
一般的にはどちらを使用しても問題ないですが、無難なイメージのある「です・ます」調を選ぶ人が多いようです。
- 「です・ます」調と「である・だ」調ではそれぞれ面接官に与える印象に違いはあるのでしょうか?
それぞれ違った印象を与えることがある
「です・ます」調は柔らかい印象ですが、字数を余分に使ってしまいます。内容が抽象的であまり結論がまとまっていない場合などは、冗長に感じられるリスクがあります。
「である・だ」調は字数を節約でき、ポイントを簡潔にまとめやすいのですが、ややきつい印象になり、少し言葉を間違えると失礼な書き方に見えるリスクがあります。
基本的には、話し言葉と同じトーンで無理なく使える「です・ます」調をおすすめしますが、もし字数を節約したい場合などがあれば、部分的に箇条書きを使うなど工夫してみると良いでしょう。
③誤字脱字のないようにダブルチェックを必ずしよう
誤字脱字のあるESを企業に提出すると、「急いで作成したのかな」「志望度が高くないから適当に作成したのかも」とマイナスな印象を与えてしまう可能性があります。
完璧に作成したつもりでも、実はミスは潜んでいるものです。特にPCで文章を作成した場合は、タイプミスや予測変換のミスによる誤字脱字があることもあります。そのため、しっかりとダブルチェックをおこなって誤字脱字がないようにしましょう。
ダブルチェックをおこなう際のポイント
- チェックリストなどを作成して確認する項目を設定する
- 一度目のチェックから時間を置いてから二度目のチェックをする
- 第三者にも確認してもらう
ダブルチェックする際には、時間を置いてから再度目を通すことや、ほかの人に読んでもらうことで見落としや誤りを発見しやすくなります。また、文法や表現の明確さにも注意を払い、目的や志望動機に沿った内容かどうかの視点で確認をしましょう。
④第三者のチェックで客観的な視点を得よう
前述した通り、自分でダブルチェックをおこなうことももちろん大切です。しかし、無意識に「ミスはないだろう」と思い込み、ミスを見逃してしまうこともあります。そのため、自分以外の第三者の確認を挟むことも大切です。
また、自分で作成した文章を客観的に見ることは意外と難しいものです。違和感のある文章だったり間違った言い回しをしている可能性もあるため、こういった間違いを修正するためにも、第三者にチェックをしてもらい、客観的な視点でESの内容を見直しましょう。
ESの「個人情報」の項目の書き方を解説! 例を参考に記入していこう
個人情報の項目は、あなたの情報や経歴を正しく把握するためのものです。質問項目は「氏名・生年月日」「連絡先」「住所」「学歴・職歴」の項目が設けられていることが一般的で、基本的にどのフォーマットのESでも書き方は同様です。
それぞれ記入例とともに書き方を説明するので、ESを記入する際の参考にしてくださいね。
ESの「個人情報」の項目
- 氏名・生年月日
- 住所
- 連絡先
- 学歴・職歴
氏名・生年月日/住所/連絡先
氏名や住所では、ふりがなを記入する欄があります。平仮名で「ふりがな」と書かれている場合は平仮名で、片仮名で「フリガナ」と書かれている場合は片仮名で記入しましょう。
生年月日については、特に指定がない限りは西暦・和暦のどちらで記入しても問題ありません。しかし、枠外にある書類提出日に「令和」の記載があったり、学歴・職歴の欄で「令和」で記入する場合は統一すると見やすくなります。
住所に関しては、郵便物の受け取りなどの住所を記入する際に普段は省略して書く人が多いかもしれませんが、ESなどの選考書類の場合は省略せず、住民票通りの正式名称で記入するようにしましょう。
また、連絡先を記入する際、自宅の固定電話がなくどうすれば良いのかわからない人もいるでしょう。自宅の電話番号がなく自分の携帯電話・スマートフォンのみの場合は、「連絡先(自宅)」欄は空欄のままで構いません。
ふりがな にほん はなこ | |
氏 名 日本 花子 | |
平成 △△ 年 △ 月 △ 日生 (満 △△ 歳) | ※性別 女 |
ふりがな とうきょうと XXく 〇〇 △ちょうめ △ばん △ごう | 連絡先(携帯電話) 090-〇〇〇〇-〇〇〇〇 |
現住所 〒 123-4567 東京都XX区〇〇 △丁目△番△号 | |
連絡先(メールアドレス) [email protected] | 連絡先(自宅) 〇〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇 |
学歴・職歴
学歴は、義務教育を修了する中学卒業から書くのが一般的です。学校名を記入する際は「中学校」「高等学校」「私立」など、それぞれ省略せずに正式名称で記載するようにしましょう。大学の学部名や学科名も同様に省略せず、正式名称で記入してください。
職歴欄にアルバイト経験を書こうとしている人もいるかもしれませんが、この欄は正社員としての就業経験がある場合に記入します。そのため、正社員として働いたことがなければ、「なし」と記入しましょう。
年 | 月 | 学歴・職歴 |
---|---|---|
学歴 | ||
令和 ▢▢ | 3 | 東京都XX区立〇〇中学校 卒業 |
令和 ▢▢ | 4 | 私立 〇〇高等学校△△科 入学 |
令和 ▢▢ | 3 | 私立 〇〇高等学校△△科 卒業 |
令和 ▢▢ | 4 | 〇〇大学△△学部▢▢学科 入学 |
令和 ▢▢ | 3 | 〇〇大学△△学部▢▢学科 卒業見込み |
職歴 | ||
なし | ||
以上 |
「高校や大学卒業後の職歴がなくて書類選考を通過できるか不安……」という人はこちらの記事を参考にしてみてください。職歴なしの人が就活をスムーズに進める方法を解説しています。
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「個人情報」の項目でよくあるミスとして、字体がそろっていないことが挙げられます。たとえば数字が漢数字と数字が混在していたり、半角と全角が混在しているケースがあります。
また、企業指定ではないESの場合、フォントの大きさや種類が違っていることもあるので注意してくださいね。
ESの「企業から聞かれる質問」の書き方・注意点・例文を紹介
ESの「企業から聞かれる質問」の書き方・注意点・例文
ここからは、自分が経験してきたことや実力、強みをアピールできる項目について解説していきます。項目一つずつの作成ポイントを理解することで、抜かりのないESを作成することにつながるでしょう。
各項目によって効果的にアピールする方法や注意点は異なります。項目ごとに詳しく解説するので、それぞれのポイントを理解して魅力を詰め込んだESを作成できるようにしましょう。
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①志望動機
志望動機では、言葉の通り「その企業を志望するに至った動機」を伝えます。企業は学生に志望動機を聞くことで、志望度の高さなどの入社への熱意だけでなく、自社との相性や仕事への熱量、活躍できる人材であるのかも確認しようとしています。
企業の意図を汲み取って志望動機を作成することが、効果的なアピールにつながります。では、志望動機の書き方と注意点、例文を紹介するのでチェックしていきましょう。
書き方
志望動機の作成手順
- 企業を志望する理由を簡潔に述べる
- 結論につながる理由を短く説明する
- 志望動機につながる体験エピソードを伝える
- 入社後の活躍・貢献方法を添える
志望動機を作成する際は、上記で述べた順になるように内容を整理して作成しましょう。そうすることでわかりやすい文章になるだけでなく、熱意が正しく伝わる文章に仕上がります。
まずは企業を志望する理由、次にその理由を簡潔に伝えたうえで詳しく説明、最後に貢献方法を伝えましょう。自分の強みがアピールできるエピソードにすることで、入社後の活躍イメージを持ってもらいやすくなりますよ。
「より詳しい書き方を知って、熱意をしっかりとアピールしたい!」という人はこちらの記事をチェックしてみましょう。志望動機の構成や、人事の心をつかむ書き出し・締めくくりの書き方について解説しています。
構成
志望動機はこの構成で決まり! 盛り込む6要素と伝える順番を解説
書き出し
例文8選|志望動機の書き出しで本気度を見せ差別化する方法
締めくくり
志望動機の締めくくり例文13選! そのまま使えるテンプレも紹介
注意点
志望動機作成時の注意点
- 応募先企業ならではのものにする
- 自己PRにならないようにする
- 会社の特徴を述べただけにならないようにする
志望動機は、必ず応募先ならではの内容になるようにしましょう。ほかの企業でも通じる内容だと、「志望度が低いのかな」「うちじゃなくても良いのかな」と思われてしまう可能性があります。ES作成の事前準備でおこなった企業研究の結果をもとに、その企業でなければならない理由を伝えられるようにしましょう。
また、志望動機が自己PRのようになってしまう人も中にはいます。しかし志望動機はあくまでも「なぜその企業を志望するのか」を伝えるものであり、自分の強みをアピールするものではありません。強みを活かして貢献できることを伝えるのは問題ありませんが、志望動機全体を通してアピールするのは避けましょう。
志望動機では、会社の特徴を述べただけの内容にしてしまう人も少なくありません。それでは会社紹介になってしまい、「なぜその企業を志望するのか」がわからないものになってしまいます。どういった点に魅力を感じて入社したいと思ったのかを述べるようにしてくださいね。
志望動機は「自分が」「その企業に」志望する動機なので、その両方の要素を偏りすぎないようにバランス良く入れてください。「自分」に偏りすぎると自己PR寄りになり、「企業」に偏りすぎると会社紹介寄りになってしまいます。
例文
志望動機の例文
貴社を志望した理由は、私のこれまでの経験と貴社の教育サービスを通じて、さまざまな年代の悩みに寄り添いたいと思ったからです。
私は介護施設でボランティアをするサークルで活動をしており、ボランティア活動を通じて、学生だけでなく学校を卒業した社会人やご年配の方も、改めて勉強をし直したいと考えている人が多くいることを知りました。
その経験から、学生だけでなく幅広い年代の勉強に関する悩みを解決したいと思うようになりました。貴社の教育サービスは「誰にでもわかりやすく」をモットーに提供していると伺ったため、貴社であれば私の思いをかなえられると考えています。
貴社に入社後はエンジニア職を志望しています。多くのユーザーの視点に寄り添ってサービスを拡充し、世の中の人のニーズに答えられるように尽力します。
上記の例文では学生の経験や志向が明確であり、企業の価値観とマッチしている点が参考になります。
志望動機をより具体的にして応募先企業の具体的な事業や価値について説明し、自身が考える将来の貢献や期待とを明確に述べると、さらに強固なESになると思いますよ。
家から近いからという理由で企業を選んでいる人もいるでしょう。家から近いからという志望動機の可否について、こちらのQ&Aでキャリアコンサルタントが回答しているのでチェックしてみてくださいね。
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②ガクチカ
ガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」を指します。企業は、学生時代に力を入れたエピソードを通じて、自社で活躍できる人材であるかを確認しようとしています。また、ガクチカから得た経験をどのように活かしたいのか、という内容から、自社の仕事をちゃんと理解できているのかも知ろうとしています。
そのため、入社後の再現性を伝えられそうなエピソードを選ぶことが大切です。それでは、ガクチカの書き方と注意点をチェックしていきましょう。
「そもそもガクチカと自己PRって何か違うの?」と疑問を抱いている人は、こちらの記事を見てみてくださいね。
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書き方
ガクチカの作成手順
- 学生時代に力を入れたことを端的に述べる
- 頑張った理由や意図を簡単に伝える
- 具体的にはどんなことをしたのかを説明する
- 経験から学んだ・得た力を入社後に活かす方法を添える
ガクチカは上記の手順を踏んで作成することで、力を入れたことをしっかりと伝えられることに加え、わかりやすい文章になるため採用担当者はあなたが頑張った姿をイメージしやすくなります。力を入れたこと、なぜ力を入れたのか、具体的な行動や施策、そして経験から学んだことや得たスキル、の順でガクチカを作成しましょう。
またガクチカは、頑張ったことを伝えて終わりではなく、その経験から学んだことや得たスキルを入社後にどのように活かせるのか・活かしたいかという再現性も併せて伝えることで、入社後の活躍イメージを持ってもらうことにもつながります。
ガクチカの構成について、こちらの記事でより詳しく解説しています。効果的にアピールするためにも、ぜひ併せてチェックしてみてください。
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注意点
ガクチカ作成時の注意点
- 嘘や誇張した表現をしないようにする
- 実績を残していない趣味は避ける
- 一般的に良い印象を与えないようなものはNG
ガクチカでは、嘘や誇張をした表現はしないようにしましょう。選考や面接では、自分を良く見せようと、嘘をついたり、誇張したりしてアピールしたくなる人もいるかもしれません。しかし企業に嘘が気付かれてしまった際は、「誠実性がないのではないか」と思われマイナス評価になってしまう可能性があります。
もしそのまま入社できたとしても、選考でアピールした虚構の自分と現実の自分が異なることで期待値が高まり、ギャップを感じてつらくなってしまうでしょう。
また、「〇〇というアーティストが好きだからより多くのライブに参加するために貯金を頑張った」のような、実績を残していない趣味などは避けましょう。先に述べた通り、企業はガクチカから自社への貢献度を測ろうとしています。こういった実績のない趣味のようなエピソードでは、「企業で貢献できる」というアピールにはなりません。
ギャンブルや勧誘など、一般的に良い印象を与えないようなものも、ガクチカでは避けるようにしてください。「仕事を任せても大丈夫かな?」と不安要素を与える要因になってしまうでしょう。
例文
ガクチカの例文
私が学生時代に打ち込んだことは、塾講師のアルバイトです。人に教えることが好きで、自分の受験経験を活かして受験生の役に立ちたいと思い始めました。
生徒全員を第一志望校に合格させることを目標に掲げ、授業の工夫だけでなく、授業以外の時間も受験生に寄り添う必要があると考え、休み時間などで受験生とコミュニケーションを取るようにしました。
受験生のストレスや不安を和らげるために、休憩時間は趣味や大学入学後にしたいこと、高校生活のことなど、なるべくリラックスできる話題でコミュニケーションを図りました。
結果は全員が第一志望校に合格することはできませんでしたが、18人中14人が第一志望校に合格しました。また、塾を卒業する際、皆から「〇〇先生が担当で良かった」などのうれしい言葉もいただきました。
この経験から、目標を達成するためには、直接関係ないと思う部分にも目を向けてみることが大切だと学びました。貴社に入社後は営業職を志望しています。営業をすることはもちろん、営業以外の点にも柔軟な視点を持って多くの顧客の役に立ちながら、貴社の発展に貢献したいと考えています。
上記のガクチカでは目標達成率が100%でないにもかかわらず、しっかりと実績を数字で記載している点が良いですね。
自分がなぜ目標達成できたのかという点をもっと深堀りし、今後どうその能力を活かしていくのかという仮説を持つと、より良い内容になるでしょう。
「営業以外の点にも柔軟な視点を持って」とありますが、「過去の経験からどのような視点で取り組めばこの塾講師のように成果を出すことができるのか」という仮説を持つようにしてみてください。
- ガクチカで留学について話したいのですが、どのような点に注意すれば良いでしょうか?
留学経験は「留学したこと」だけでなく「何を学んだか」も伝えよう
海外留学経験をESに盛り込む際には、具体的な経験や学びを重視しましょう。その理由は、それが単なる留学経験を超えて、就職活動において強力なエビデンスとなるからです。
採用担当者は、受験者が抽象的なアピールではなく、実際の行動や成果に基づいて自身の能力を証明できることを望んでいます。
具体例を挙げることで、自己成長や専門知識の獲得がどのようにしておこなわれたかを明確に伝えることができ、自己PRの信憑性を高めることにつながります。
これにより、採用担当者は受験者の価値を正確に評価し、求めるスキルや資質に合致するかどうかを判断しやすくなるのですよ。
こちらの記事では、より多くのガクチカの例文を紹介しています。いろいろな例文を参考にして作成してみてくださいね。
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ガクチカは企業での再現性があるエピソードを伝えることが重要です。ガクチカの作成ステップや高評価を得るポイント、NGパターンをキャリアコンサルタントと解説します。再現性が伝わるガクチカを作成し、内定を掴み取りましょう。
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人事を惹きつけるガクチカの書き方5ステップ|例文12選付き
ガクチカの書き方は順序が最も重要です。この記事ではガクチカの書き方をキャリアアドバイザーが5ステップで紹介します。また、業界別や職種別のガクチカ例文も併せて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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下記の記事では、ガクチカのシーン別で書き方を解説しています。当てはまる項目がある人はぜひ参考にしてみてください。
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例文8選|ガクチカでゼミ経験を魅力的にアピールする8ステップ
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例文14選|学業はガクチカになる! 成績との関係や伝え方を解説
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「いろいろと説明をみてもガクチカが思い付かない……」という人は、こちらの記事を参考に悩みから脱却しましょう。
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③自己PR
企業は自己PRから、学生の人柄や価値観、社風に合う人材か、入社後に活躍してくれそうかを知ろうとしています。
そのため、自己PRでは自分の特徴や強みをアピールしつつ、企業とのマッチ度もアピールできるように意識することが大切です。そうすることで、自社で活躍してくれる人材だという印象を与えることにつながるでしょう。それでは、自己PRの書き方と注意点を見ていきましょう。
「自己PRって何なのかよくわからない」という人は、まずはこちらの記事をチェックしてみましょう。
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自己PRとは、自分の強みを入社後どのように活かし活躍・貢献できるかを、企業側に伝える項目です。自分の実体験やスキルを企業が求める人物像とリンクさせて論理的に述べなければ、内定を勝ち取ることはできません。この記事では、キャリアコンサルタントの解説とともに質の高い自己PRの作り方を説明します。
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書き方
自己PRの作成手順
- 自分の強みを端的に述べる
- 強みの根拠となる理由を簡単に伝える
- 理由の根拠となる具体的なエピソードを説明する
- 強みを入社後に活かす方法を添える
自己PRでは具体的なエピソードを伝えることで、ほかの学生とは違った自分だけのエピソードで強みを伝えられます。ほかの学生と重複しないエピソードにすることで、印象に残るような自己PRにすることができるのです。
自分の強みがより魅力的に伝わるように、強みとは何か、その理由と根拠となるエピソード、入社後の活かし方、の順で自己PRを作成していきましょう。
こちらの記事では自己PRの構成や書き出し、締めくくり方についてより詳しく解説しています。完成度を高めて魅力アップを目指すために、ぜひチェックしてみてください。
構成
自己PRの構成作成ガイド|PREP・STAR法を使う作成法を伝授
書き出し
自己PRは書き出しで命運が決まる! 人事を惹き込むコツを大解剖
締め方
自己PRの締め方が決まる3大要素を解説! 強みが届くコツも伝授
注意点
自己PR作成時の注意点
- ミスマッチな強みはアピールしない
- ネガティブな表現は避ける
自己PRでは自分の強みをたくさんアピールしたくなるものですが、応募先の企業や職種で活かせない強みはなるべくアピールしないようにしましょう。あなたと企業の求めるものが違う、または、自社と合っていないと思われてしまう可能性があるからです。
また、「自主的に行動することは苦手だが、頼まれたことは期待以上にこなせる」というような、ネガティブな表現を含んだ内容も避けましょう。ネガティブな表現を添えることで、せっかくの強みの魅力が半減してしまうだけでなく、ネガティブな印象が強くなってしまう場合があるためです。
自己PRの項目では、PRという言葉にとらわれると「伝えなきゃ」と思うのですが、PRしすぎてしまうと逆に説得力がなくなります。「伝える」よりも「伝わる」ことを意識し、力みすぎず率直な内容にした方が、説得力のあるものになると思いますよ。
例文
自己PRの例文
私の強みは、新しいことに物怖じせず前向きに取り組める好奇心旺盛なところです。
私は大学1年生から、ヨガスタジオの清掃スタッフとして働いていました。清掃業務にも慣れてきた頃、急きょ事務のスタッフが複数人退職してしまい、受付事務の仕事も任されました。
今までの業務内容とは異なりましたが、いろいろな仕事を体験できる機会だと思い承諾しました。そして受付事務に携わることで、データ入力はもちろん、ヨガスタジオのプログラムや料金について顧客に説明する機会も増えました。
その中でより質の高いサービスを提供したいと思い、ヨガについての知識を勉強しました。いざ勉強をしてみると意外と楽しく、専門的な知識が増える楽しさも感じられました。
また実際に自分もヨガを始めたことにより実体験をもとに顧客へプログラムを説明できるようになり、新規契約数が10%増えたという実績も得られました。
貴社に入社した際も新しい仕事に対して何事も前向きに捉えて挑戦し続け、成果を上げ貢献したいと考えています。
上記の自己PR例文では、「再現性があるか」というポイントで強みをブラッシュアップするとさらに良くなるでしょう。上記内容では、たまたま上記のような状況になり結果うまくいったという印象を持つ採用担当者もいるかもしれません。
たまたまではなく、再現性をもって強みを発揮できるように、もう少し自己分析をして強みの理解を深めると効果的です。
例文を見ても自己PRが思い付かないという人は、こちらの記事をチェックして自分らしさを含めた自己PRを作成できるようにしましょう。
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自己PRがないと思っている人でも、見つけ方さえわかれば誰でも簡単に作成できます。この記事では自己PRを見つける方法だけでなく、わかりやすく伝えるステップを例文を交えてキャリアコンサルタントが解説します。自己PRを見つけて就活を成功させましょう。
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④長所
企業は長所を聞くことで、あなたが自分を客観的に理解できているのか、入社後に活躍できる人材か、社風に合っているのかを確認しようとしています。
こういった意図を押さえて長所を答えることで、効果的なアピールになるでしょう。長所の書き方・注意点について説明するので、作成に活用してくださいね。
長所は、短所を言い換えることで見つかることがあります。こちらの記事では短所を長所に変える方法について詳しく解説しています。
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短所を長所に言い換えることは多くのメリットがあります。具体的なメリットや言い換える方法などをキャリアコンサルタントが解説します。短所を長所に言い換える例も紹介しているので、長所がわからない人は参考にしましょう。
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こちらの記事ではアピールできる長所例を紹介しています。自分に当てはまるものがないか、ぜひチェックしてみてください。
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就活で伝える長所が見つからない人必見の、長所一覧表50選です。長所は自分の魅力を伝える重要なもの。キャリアコンサルタントと自分に合う長所の見つけ方や、評価されやすい長所を解説するので参考にしてください。
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書き方
長所の作成手順
- 長所を簡単に述べる
- 長所の裏付けとなるエピソードを具体的に説明する
- 長所を入社後に活かす方法を述べる
同じ業界・企業を志望している学生の場合、長所が被ってしまうことがあります。そこで差別化して印象に残るものにするためには、具体的なエピソードと実務を想定した活躍方法を述べることが大切になります。
長所が何かを伝えたら、長所を活かしたエピソードを詳しく説明したうえで、今後どのように長所を活かせるのかを具体的に述べることで、企業で活躍できる人材というイメージを残せる内容となるでしょう。
注意点
長所の作成時の注意点
- 複数の長所を答えすぎない
- 再現性のある長所をアピールするようにする
就活の場では「できるだけたくさんの長所を伝えて自分の魅力をアピールしたい!」と考えたくなるものですが、あまりにも多いと、結局どんな人柄なのか伝わらないことがあります。そのため、1~2つに絞って伝えるようにしましょう。
また、どんなに具体的なエピソードを交えた長所でも、入社後に活かせないようなものであれば、アピールにはつながりません。企業が求める能力にマッチした長所をアピールするようにしてくださいね。
- いくつかアピールしたい長所があり、一つに絞れません。どのように決定すれば良いですか?
採用に足る長所をピックアップすることを意識してみよう
担当者はあなたの長所を全て知りたいわけではなく、あなたを採用するべき理由、根拠が見つかればそれで良いのだ、と考えてみてください。
採用は一緒に仕事をするための仲間を探すのが目的です。それにふさわしい強い長所が一つか二つあれば、採用するに足る理由として十分ではないでしょうか。
字数も限られる中であれこれ伝えようとすればするほど、メインの長所もインパクトが薄れて逆効果になってしまいます。
ほかに言いたいことがあるならば、面接などの機会のあるときに補足的に伝えられる程度で良いと割り切ってください。
例文
長所の例文
私の長所は、課題に対して仮説検証することで解決していく分析能力の高さです。
私はSNSで情報発信をしているのですが、一時エンゲージメント率が極端に下がってしまう時期が続く状況に陥ったことがありました。この課題に対して複数の仮説を立て、一つひとつ実行しました。すると、効果的なものとそうではないものに分けることができました。
さらに、効果的なものからより良い方法を選出しておこなうことで、効率的にエンゲージメントの高い投稿を続出させることができたため、以降同じ状況に陥った際は適切な対処を取り、今では安定的なエンゲージメント率を維持しています。
入社後も顧客の課題に対して仮説検証を重ねることでノウハウを蓄積し、正しく課題を解決していけるよう尽力したいと考えています。
上記の長所の例文では、強みである分析能力と解決能力を明確に取り上げ、具体的な課題とその解決過程を示し、結果を述べているところは参考になりますね。
課題解決の具体例をもう少し実際の内容がわかるような表現を示し、エンゲージメント率の向上へと至るプロセスをより詳細に説明することで、ESの説得力を高められますよ。
⑤短所
企業は短所を聞くことで、あなたが自分の短所を正しく認識できているのか、課題に対してどのように向き合っているのか、そして短所が業務に影響するものではないかを確認しようとしています。
課題への向き合い方から入社後の課題への向き合い方をイメージできるため、重視されているポイントといっても良いでしょう。短所の伝え方を知ることでプラスのアピールにもなるので、短所の書き方と注意点をチェックしていきましょう。
書き方
短所の作成手順
- 短所を簡潔に述べる
- 短所に関連する具体的なエピソードを説明する
- ポジティブな表現でまとめる
短所は、あなたの短所は何か、そう思ったエピソード、最後にどのように短所に向き合っているのか・克服しようとしているのか、の順で伝えることで、客観的に短所を認識できていること、そして前向きに向き合っている姿勢をアピールできます。
特に、短所への向き合い方を伝えることが大切です。自分の短所へ真摯に向き合っているだけでなく、克服しようとしている姿勢から、入社後の実務で難しい課題や問題に直面しても逃げずにしっかりと対応できる能力があるということへのアピールにもなります。
短所の回答では、「自分自身を客観的に見られていること」や、「短所をどのようにカバーしようとしてきたか」などを盛り込みましょう。
伝えるポイントは、まず短所を認めたうえで、仕事上でそれがマイナスの影響を及ぼさないよう行動できるということです。
こちらの記事では、書類や面接で回答できる短所例を紹介しています。自分に当てはまるものをチェックして、伝える際の参考にしてみてくださいね。
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短所は面接でよく聞かれるため、回答を準備しておく必要があります。この記事では、面接で短所について聞かれた際の正しい答え方について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。面接でいきなり短所について聞かれても、しっかりと答えられるように準備しましょう。
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注意点
短所の作成時の注意点
- 短所を伝えて終わりにしない
- 長所と一貫性のあるものにする
- マナーがないと思われる内容は避ける
短所を聞かれる項目では、自分の短所を答えて終わりにしてしまう人がいます。それでは短所を述べただけになり、せっかくのアピールの機会を逃してしまうことになります。先に述べたように、短所とどのように向き合っているのかを忘れずに伝えるようにしましょう。
また、長所と短所が矛盾している場合、一貫性がないと思われてしまいます。たとえば、長所が「スケジュール管理能力」であるのに対して、短所が「やることを先延ばし・後回しにしてしまうこと」であれば、長所と短所が矛盾していて結局どんな人柄なのかがよくわからない状態になってしまいます。
マナーがないと思われるような短所も避けるようにしましょう。時間やお金にルーズ、報連相が苦手、などの短所は、一般常識がないと思われてしまう可能性があります。
例文
短所の例文
私の短所は、緊張しやすいことです。
大勢の人前で発表するときに緊張して頭が真っ白になってしまった経験があり、苦手意識を持っていました。
しかし、ゼミに入って大勢の前で発表する機会があったため、同様に失敗を起こさずに成功させるために、事前に練習に励みました。
友人や家族にも協力してもらい何度も練習を繰り返し、本番を想定してイメージトレーニングをするなど入念に準備をしました。その結果、自信を持って発表をすることができました。
この経験から、苦手なことでも事前準備をしっかりおこなえば克服できると学びました。
貴社でも大勢の前で自分の意見を話す機会があると思いますが、緊張しやすいからこそ事前準備を怠らずに挑み、期待以上の結果を残せるよう尽力したいと考えています。
上記の短所の例文では、自身の緊張や苦手意識を持つ場面に対処する方法として、具体的な内容を挙げて説明しているため、説得力があり良いですね。
友人や家族の協力やイメージトレーニングなど周囲に協力を仰いだという点も、具体的に納得感があります。
緊張や苦手意識の原因を掘り下げ、それに対する具体的なアプローチを提案することができれば、より好印象を残せる回答になるでしょう。
「長所と短所が全然わからない……」と悩んでいる人は、こちらの記事をチェックしてみましょう。自分の長所や短所を見つける方法を解説しています。
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⑥企業選びの軸
企業選びの軸という質問では、企業は応募者の入社意欲の高さ、自社に合った価値観を持ち合わせているか、長期的に働いてくれる人材かを確認しようとしています。
企業は長期的に自社に貢献してくれる人材を求めているため、こういった意図を理解して回答することで、効果的なアピールにつながるでしょう。それでは、企業選びの書き方と注意点をチェックしていきましょう。
書き方
企業選びの軸の作成手順
- 企業選びの軸は何かを端的に述べる
- その軸を持っている理由を詳しく説明する
- 入社後のビジョンを伝える
企業選びの軸の回答を作成する際は、企業選びの軸は何か、その軸を持っている理由や背景、入社後のビジョン、の順番で作成するようにしましょう。
企業選びの軸は1つである必要はありませんが、軸は何かをわかりやすく伝えるためにはまずは初めに端的に述べるようにしましょう。軸の理由を伝える際は、自分なりの具体的なエピソードを用いることで、説得力を持たせることができます。
また、入社後にどのように活躍したいのか、どんな働き方をしたいのかを詳しく述べることで、活躍できる人材であることをアピールすることにもなるでしょう。
注意点
企業選びの軸作成時の注意点
- 「好きだから」という理由だけにしない
- 知名度が高いかどうかという軸は避けよう
- 福利厚生など自分の利益だけを考えた軸はNG
企業選びをする際、「好きかどうか」「興味があるか」という軸で探し、その軸をそのままESに書こうとしている人もいるかもしれません。しかし、企業は「消費者」ではなく「生産者」として活躍してくれる人材を求めているため、「好き・興味があるから」という軸を伝えて終わりにすることは避けましょう。
「好き・興味があるから」という理由を伝える際には、どのようにして顧客を喜ばせるか、企業に貢献できるのかまでを詳しく説明することを忘れずにすることが重要です。
また、知名度があるかという軸も避けましょう。「知名度があればほかの企業でも良いのでは?」と思われてしまうことがあります。熱意・志望度が低いと感じられてしまうでしょう。また、知名度が高いからといって自分に合っているとも限りません。
自分らしく働くために福利厚生を重視している人もいるかもしれません。しかしそれを直接企業に伝えると、自分の利益しか考えていないと思われてしまう可能性があるため、こういった軸は避けてくださいね。
企業選びの軸は志望動機ではないので、「その会社にしか当てはまらない」というものでなくても大丈夫です。しかし、この先の面接では「なぜほかの会社ではなくうちなのか」という点が聞かれるので、言語化の準備はしておくようにしましょう。
例文
企業選びの軸の例文
私の企業選びの軸は、「自分の強みを活かして人の悩みを解決できるかどうか」です。相手の悩みに寄り添うには、さまざまな角度からのヒアリングが重要だと考えるためです。
大学で心理学を専攻し、カウンセリング技法を学んでいます。そこで、相手の悩みに寄り添うには、自分が淡々と話すのではなく、相手に質問を重ねて話をしてもらうヒアリング力が重要だということを学びました。
ヒアリング力を磨くために家族に協力してもらい、練習を重ねたことで、今では友人から私と話をするだけで安心するとよく言われます。
貴社に入社後は、営業職を志望しています。営業職として自身のヒアリング力を活かして顧客の悩みを適切に汲み取り、ニーズに合ったサービスを提供できるよう尽力します。
「聴く力」というスキルはどの仕事でも重要な一方で、アピールが難しいテーマです。
しかし、上記の企業選びの軸の例文では、学んだことや行動したこと、他者の評価などを裏付けにしている点を具体的に書かれているため、イメージしやすい文章となっていますね。
営業職との関連付けはやや弱いので、そこを少し補強するとより良くなるでしょう。
こちらの記事では、企業選びの軸の回答例を50個紹介しています。例文を参考に回答を用意したいという人はチェックしてみてください。
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⑦やりがいを感じるとき
やりがいを感じるときを応募者に質問することで、企業は、自社でやりがいを持って働けるのかを知ろうとしています。やりがいを感じてもらえれば、前向きに仕事に取りくみ、結果的に長期的に働いてくれる印象があるからです。また、人柄や価値観を把握して、自社に合った人材かどうかも判断しようとしています。
印象を良くするために嘘をついたりせず、等身大の自分がやりがいを感じることを伝えるようにしましょう。では、やりがいを感じるときの回答の作成方法・注意点をチェックしていきましょう。
「どんなときにやりがいを感じるのかわからない」という人は、こちらの記事を参考に見つけてみましょう。
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書き方
やりがいを感じるときの作成手順
- どんなときにやりがいを感じるかを伝える
- なぜやりがいを感じるのかの理由を説明する
- 具体的にやりがいを感じたエピソードを述べる
- 入社後にやりがいを感じられると思う場面を添える
やりがいを感じるときの回答は、やりがいを感じる瞬間、その理由、具体的なエピソード、志望企業でやりがいを感じられそうな場面の順番を意識して作成しましょう。
やりがいは人によってさまざまで、曖昧な言葉でもあります。正しく伝わるように、「自分で立てた目標を達成したときにやりがいを感じる」のように具体的なシチュエーションを想定して述べてください。
また入社後について言及することで、自社にマッチしているというアピールだけでなく、ポジティブに業務に取り組めることのアピールにもなりますよ。
注意点
やりがいを感じるときの作成時の注意点
- 抽象的な表現で終わりにしない
- 志望職種と関係ないやりがいは伝えない
やりがいを回答する際、「~~なときにやりがいを感じます」という抽象的な表現のみで回答を終わらせてしまうと、具体的な例や経験を交えたエピソードがなく、印象に残らないものとなってしまいます。そのため、抽象的な表現にプラスして、具体的な内容も伝えるようにしましょう。
また、志望職種とマッチしていないやりがいは避けましょう。たとえば、柔軟な対応が求められる営業職で、「マニュアル通りにミスなく業務をこなせたときにやりがいを感じる」と回答した場合、ミスマッチな人材だと判断されてしまう可能性があります。
例文
やりがいを感じるときの例文
私は、自分自身が成長しスキルアップできたときにやりがいを感じます。負けず嫌いの性格もあり、これまでできなかったことができるようになるとうれしく感じます。
大学の研究で新しいプロジェクトの指揮を任されたとき、最初は知識や経験がほとんどなく、周りに指示をうまくすることができず、先輩に頼りきりでした。
このままではいけないと思い、本や過去のプロジェクトの資料を読み漁って勉強し、事前に考えるべきことを先読みして動けるようになっていきました。
プロジェクトの終盤では、意見を求められても自信を持って答えることができるようになり、先輩からも「初めは心配していたけど、今は安心して全部任せられる」と言われたときはやりがいを感じました。
就職後も自分自身が成長することで業務における自信をつけ、新たなチャレンジにも前向きに取り組みたいと考えています。
上記のやりがいを感じるときの例文では、成長やスキルアップを通じてやりがいを感じることが示されているため、明確で良いですね。挑戦に向かう姿勢や自己成長への努力はどの企業でも求められている力です。
改善点として、具体的な挑戦や成長プロセスをもう少し詳細に説明することで、人事により好印象を残せるでしょう。
⑧ストレスを感じるとき
ストレスを感じるときという質問では、企業はあなたのストレス耐性や価値観、解消方法を知って業務への適性があるのかを判断しようとしています。
応募先の企業で活躍できるということをアピールするためには、ストレスを感じるときの伝え方を正しく知ることが大切です。書き方と注意点を解説するので、回答作成の参考にしてください。
書き方
ストレスを感じるときの作成手順
- どんなときにストレスを感じるのかを簡単に述べる
- ストレスを感じたエピソードを伝える
- ストレスへの対策方法や対処方法を説明する
ストレスを感じるときについて伝える際は、どんなときにストレスを感じるのか、ストレスを感じた具体的なエピソード、ストレスの対策・対処方法の順を意識しましょう。
志望動機や自己PRなど、ほかの質問では具体的なエピソードを交えて回答を用意しますが、ストレスを感じたエピソードの場合は、概要の説明までにとどめておくことがおすすめです。大きなアピールができる項目ではないので、愚痴のようになってしまわないように簡潔にエピソードを伝えるようにしましょう。
最後にストレスへの対処方法を述べることで、入社後に同じストレスを感じる場面に遭遇した場合に適切に対処できるということをアピールできます。そのため、対処方法も忘れず伝えてくださいね。
注意点
ストレスを感じるときの作成時の注意点
- 神経質すぎる内容な避ける
- 他責にならないような内容にする
- ストレス解消法で良い印象を与えないものは伝えない
人のミスが気になる、など神経質すぎる内容は、仕事を進めるうえで直面した際に空気を乱してしまう可能性があると思われてしまう場合があります。些細なことが気になるという人は気を付けましょう。
また、ストレスは人間関係のほつれからくることが多くあり、そういったエピソードを伝える際は相手を責めるような言い方になってしまうことがあるでしょう。しかし、そのように伝えると愚痴っぽく聞こえてしまう場合があります。相手を非難するような表現にならないように注意してください。
ストレス解消法として、お酒を飲んだり、ギャンブルですっきりするという方法を取る人もいるかもしれません。こういった方法に対して良い印象を抱かない人もいるので、避けることをおすすめします。
人間関係のストレスは、どんな社会人でも抱えている問題でもあり、表現するのがとても難しいものでもあるため、愚痴っぽくなってしまうことがあります。
まず一度言語化してみて、それを周りの大人にチェックしてもらいフィードバックをもらいましょう。他人から見て愚痴っぽくなっていないかをチェックしてもらうことで、最悪の事態を回避することができますよ。
例文
ストレスを感じるときの例文
やるべきことが多く、時間に追われているときにストレスを感じやすいです。
たとえば、課題などの提出物がたくさん出されて、期日内に提出できるか危ういときにストレスを感じることがありました。時間に追われて、自由な時間がなくなると、常に気持ちが緊張していたり、心が休まらない状態になります。
ただこういったときでも、半身浴の時間を取ってまずはリフレッシュすることを意識しています。一度リフレッシュできたらやるべきことに細かく優先度をつけて、着実に対処できるようにしています。
上記のストレスを感じるときの例文では、自分なりの対処法を持っていることがしっかり伝えられているため、作成時の参考になるでしょう。
こういう質問では、相手を不安にさせない回答を心掛けるようにしてください。対処の内容をより具体的に書けるとさらに良くなりますよ。
「ストレスを感じるとき」の回答例をもっと見たいという人は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
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例文7選|面接で「ストレスを感じるとき」を的確に伝える方法を解説
「ストレスを感じるときは何ですか」と面接で問う企業は少なくありません。回答方法や注意点をキャリアコンサルタントとともに解説。回答例7選も記載。企業の共感と信頼を得るために、ストレス耐性の高さや分析能力をしっかりとアピールしましょう。
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⑨最近のニュースや出来事で関心のあること
時事問題に関する質問では、企業はあなたの情報収集力や意見を伝える力の有無、価値観を知ろうとしています。入社後にも活かせる情報収集力や意見を述べられるコミュニケーション力を持ち合わせているのかを判断し、入社後に活躍してくれる人材かを判断しようとしているのです。
実務でも貢献できることをアピールするためにも、時事問題への回答方法をチェックしていきましょう。
時事問題に関する質問に回答するための情報収集をする際は、信頼性の高い情報を得ることが重要です。
信頼できるニュースアプリやウェブサイトの利用、専門家のSNSフォロー、メールニュースレターの購読、書籍や論文の読書、オンラインフォーラムやディスカッショングループへの参加が有効ですよ。
書き方
最近のニュースや出来事で関心のあることの作成手順
- 関心のあるニュース・出来事を簡潔に伝える
- なぜ関心を持ったのかを述べる
- そのニュース・出来事を取り上げた経緯と自分の考えを説明する
- 実務への活かし方を伝える
時事問題に関する質問には、関心のあること、関心を持った理由、自分の考え、実務の活かし方の順番で回答を用意しましょう。
ただ関心を持った内容を述べるだけではニュースの説明になってしまうため、自分の意見も含めて回答することが大切です。
また、最後に実務への活かし方を伝えることも忘れずにしましょう。実務に関連したニュースを取り上げることで仕事への熱意のアピールにもなりますよ。
時事問題の回答で自分の意見を伝える際のポイントについて、こちらの記事で解説しています。「いまいちイメージがつかめない」という人はぜひ参考にしてくださいね。
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例文10選|面接で最近のニュースを話すなら「自分の意見」が重要!
面接で最近のニュースを話すときには、自分の意見を持つことが大切です。最近のニュースについての回答方法や自分なりの意見を持つためのコツなどをキャリアコンサルタントが解説します。例文を交えて紹介するので、面接を突破する手掛かりにしてください。
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注意点
最近のニュースや出来事で関心のあることの作成時の注意点
- 志望業界・企業に関連する内容を選ぶ
- 断定的な表現は避ける
時事問題についてESで回答する際は、志望業界・企業に関連するものを選ぶようにしてください。的外れなニュースを取り上げてしまうと、企業の意図とずれた回答となり、評価につながらない恐れがあります。
また、自分の意見を伝える際は断定的な表現をしないようにしましょう。ニュースに賛同できないこともあるかもしれませんが、全否定した意見を伝えると、「柔軟に対応できない」「ほかの人の意見を聞き入れられない」といったマイナスな印象を与えてしまう可能性があります。
例文
最近のニュースや出来事で関心のあることの例文
私が最近のニュースで気になっているものは、貴社の新商品である〇〇が一大ブームを巻き起こしていることについてです。
先日貴社から発売された〇〇は若い世代に広く支持されており、私も〇〇の発売当初から購入し続けています。
この商品がここまで話題となったのは、商品自体の魅力があることに加え、SNSでの積極的な情報発信や駅での大々的な宣伝ポスターなどの、貴社の広告戦略が大きく影響しているのではないかと考えています。
私は大学でWebデザインを専攻しており、広告の重要性を学びながらスキルを身に付けています。このスキルを活かし、貴社の広報活動に貢献したいと考えています。
自分の見解を述べられていて良いと思います。しかし、Webデザインを専攻している点と、気になっているニュースのつながりが弱いのが少しもったいないと感じます。
自分が学んだこととニュースをうまく絡ませて、自分独自の点で表現できるようブラッシュアップしてみるとより良くなるでしょう。
こちらの記事では、業界別に時事問題への回答例を紹介しています。志望業界が決まっている人は、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。
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面接で時事問題を聞かれたときには、企業に合う題材を取り上げ、自分の意見をしっかりと伝える必要があります。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に、面接で時事問題に答える際に適した題材や時事問題に関する情報の集め方を解説しています。
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採用担当者の目に留まるESを作成して書類選考を突破しよう!
ESには、多くの質問項目が設けられています。一つでも準備を怠ってしまえば、マイナス評価につながる可能性があるでしょう。そのため、それぞれの項目で印象に残る内容にするためには、しっかりと準備をしてから文章を作成することが大切です。
ESの作成方法を熟知することで、入社後に活かせるスキルを身に付けることができます。各ポイントをしっかりと押さえて、今後に活用できる能力を身に付けていきましょう。
ESでは質問項目が多く、準備が大変かもしれません。しかし、しっかりと準備をして作成、提出することが、自分らしく働ける会社に就職するための近道となります。記事で解説したESの作成方法を参考にして自分の魅力を最大限に詰め込んだESを作成し、選考突破を目指しましょう。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る「なぜESが必要なのか?」を改めて考えてみよう
応募書類の中で履歴書は公的な書類で必須となるものですが、それと別にESが必要なのはなぜか、と考えてみて欲しいです。
それは、履歴書だけでは企業が必要とする情報が足りないからです。ESに履歴書以上の情報を加えることで、ほかの応募者との差別化もでき、企業がより深くあなたを理解するための手がかりを提供することもできます。
書類だけで落とされることが少ないからといって、ESを「選考初期の形式的なもの」と考えてしまってはいけません。履歴書と同じような内容をなぞるだけではもったいないと考えてください。
就活フェーズを逆算してESを作成すると今後の選考がスムーズになる
ESを戦略的に活用するためには、その先の面接や入社後のことまで想定して、そこから逆算して組み立ててみると良いでしょう。
履歴書よりも記入スペースが大きいESでは、あなたの人柄や特徴を感じられる具体的な体験や考え方なども書くことができます。それが面接官が興味を抱くような独自性のあるものであれば、面接での質問内容につながることにもなります。
行動や実績が書けるようならば、それを書くことによって入社後の配属や期待される役割も変わるかもしれません。相手がそれを読んでどう感じるか、ということを念頭に置いて、就活や入社後の武器となるようなしっかりしたESを作ってくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/就活塾「我究館」講師
Hayato Yoshida〇東証一部上場の人材会社で入社2年半で支店長に抜擢。これまで3,000名以上のキャリアを支援。現在はベストセラー書籍「絶対内定」シリーズを監修する我究館でコーチとして従事
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