この記事のまとめ
- 営業事務とは会社の「顔」を担う人気の職種!
- ライバルが多いからこそ新卒が気にするべきは求人の見つけ方
- 営業事務になるためには4つの準備がマスト
- 適職診断
たった3分であなたの受けない方がいい職業がわかる!
この記事を読んでいる人に
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現場の最前線で顧客と直接対話をして仕事を獲得する営業担当者を縁の下で支え、時に社内外の調整役として重要な役割を果たす営業事務ですが、その実態は学生にとって意外と見えにくいものです。
いざ就活を始めてみて、営業事務の業務内容の幅広さや、求められるスキルの多様性に戸惑う人も少なくありません。
また、一口に営業事務といっても、業界や企業規模によって求められる役割が大きく異なることを知り、どのように就活を進めていけば良いかわからない人も多いことでしょう。
この記事では、営業事務の仕事内容ややりがい、求められるスキルについて、平井さん、谷所さん、桑田さんのアドバイスを交えつつ詳しく解説していきます。営業事務の仕事に興味のある人はぜひ最後まで読んでみてくださいね。
人気の営業事務は「事務職の花形」とも言えるポジション
就活では毎年事務職の人気が高く、なかでも営業事務は「事務職の花形」と呼ばれるポジションでもあり競争率も高くなる傾向にあります。なぜなら、会社の収益に直結する営業部門を支える重要な役割を担い、かつ社内外との幅広いコミュニケーションを通じて、ビジネススキルを総合的に磨ける職種だからです。
ライバルの多い営業事務のポジションを目指すのであれば、実際にどんなことをするのか、仕事のイメージを具体的に持っておくことはマストです。
まず記事では、営業事務の仕事内容と役割を解説します。具体的な仕事内容を知ることで、入社後にどのようなスケジュールで働くことになるかイメージできるでしょう。また、この職種に向いている人・向いていない人の特徴も理解することで、自分の適性を正確に判断できるようになります。
さらに、営業事務になるための準備方法や、新卒学生の求人の探し方も紹介します。記事を参考にして就活を効率的に進め、営業事務に就くためのロードマップを明確にしましょう。
最後には営業事務のキャリアパスや注意点についても解説します。この記事を読めば、営業事務という職種を多角的に理解し、自信を持って選考に臨めるようになりますよ。
営業事務について詳しく知る前に、まずは事務職全般について理解を深めましょう。事務職の自己PR・志望動機については、以下の記事でまるっと解説していますよ。
志望動機
例文20選|事務職の志望動機を職種別・業界別に徹底解説
自己PR
例文17選|事務職の自己PRで差別化するなら4要素を盛り込もう
一般事務との違いを理解しよう! そもそも営業事務って何?
営業事務とは、営業部門や営業職のサポートおよびバックアップを担当する職種です。一般事務が社内全般の幅広い業務をカバーするのに対し、営業事務は「営業」に特化したサポート業務を担当します。
たとえば、一般事務が社員の勤怠管理や経費精算などの全社的な業務をおこなうのに対し、営業事務は受注処理や顧客データベースの管理など、直接的に営業活動にかかわる業務を中心におこないます。
営業事務の特徴は、社内だけでなく社外とのかかわりが多いことです。事務職と聞くと、資料作成などのデスクワークを1人でコツコツ進めるイメージがある人もいるかもしれません。
しかし営業事務の場合、顧客や取引先とのやり取りが日常的にあり、会社の「顔」としての役割も担います。社内外とのコミュニケーションが生じる作業も、業務の大きな部分を占める職種であることは理解しておきましょう。
営業事務は営業部門の仕事です。営業部門が企業でどんな役割を果たしているかをまず知る必要があります。
営業事務が一般事務と違う部分は、事務処理の目的が営業活動をスムーズにするためにあるということです。部門の役割分担として営業事務で何を期待されるかを考えてみましょう。
一般事務の仕事内容については、こちらの記事で押さえておきましょう。
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まずはあなたが受けない方がいい職業がわかります
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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まずは営業事務の仕事内容と役割を押さえよう
営業事務の仕事は営業部門に特化しているとはいえ、その範囲は多岐にわたります。営業活動全体をスムーズに進める重要な役割を果たすことから「営業部門の潤滑油」として機能しているとも言えますね。
具体的には、営業担当者のバックオフィス業務を担当し、営業の最前線で活躍する営業担当者が顧客との商談や新規開拓に集中できるよう、さまざまな面からサポートするのが営業事務のおもな役割です。
しかし、その仕事内容は企業の規模や会社で取り扱うサービスや商品によっても大きく変わります。特に会社の規模が小さい場合、営業事務のポストと別のポストが兼任になっているケースもあります。
この章では一般的な営業事務の仕事内容を紹介しますが、志望企業の採用サイトなどから、より詳細な情報収集も併せておこなってみてくださいね。
書類・資料作成
各種書類や資料の作成は一般事務でも担当する仕事ですが、営業事務の場合は単なる事務作業ではなく、営業活動の成否に直結する重要な役割を担っているといっても過言ではありません。
具体的な作業としては、見積書や請求書、納品書などの基本的な取引書類の作成から始まり、提案書やプレゼンテーション資料の編集、営業報告書のとりまとめなど、多岐にわたります。特に営業事務の場合、営業担当者から受け取った情報をもとに、説得力のある提案書にまとめ上げる作業なども資料作成業務に含まれます。
また、過去の売上データを分析してグラフ化したり、市場動向をまとめたレポートを作成したりすることも少なくありません。これらの資料は、営業戦略の立案や顧客への提案時に活用されるため、正確性はもちろん、わかりやすさや見栄えの良さも求められます。
さらに、社内向けの会議資料や報告書の作成も重要な業務です。月次の営業成績をまとめた資料を作成するなど、営業部門の活動状況や成果を社内に適切に伝達する役割も担っているのです。
企業により異なりますが、納品書や請求書などフォーマットが決まっている書類は、新卒の営業事務が作る可能性が高い書類です。
また、営業担当者の指示で見積書を作ることもあります。提案書などは売上に直結するので、営業事務としての経験が求められると言えますね。
顧客対応
電話やメール、時には直接面談での顧客対応は、会社の印象を左右する重要な業務です。
新規問い合わせへの対応では、会社や商品・サービスの概要を簡潔に説明し、適切な営業担当者につなぐ判断が求められます。製品の基本情報を提供したうえで、必要に応じて担当者からの連絡を手配するなど、柔軟な対応が必要です。
商品の在庫確認や納期の調整、支払条件の確認など、細やかな対応をするためには、まずはあなた自身が会社の商品の販路を理解しなければなりません。繰り返しにはなりますが、「目の前にある事務作業」だけが営業事務の仕事ではないことを胸に留めておきましょう。
これらの顧客対応を通じて、営業事務は会社の信頼性や評判を維持・向上させる重要な役割を担っているのです。
- 正直なところ、顧客対応をしたくないです。顧客対応のない営業事務もあるのでしょうか?
営業自体が顧客ありきの仕事のため顧客への対応は必須
顧客対応のない営業事務はまずあり得ないと思ってください。そもそも営業部門が会社を代表して顧客と接点を持つ部門であるため、顧客ありきで仕事が発生します。
顧客対応をしたくない理由はなんでしょうか。そこが気になりますね。何か引っかかりになるような経験がありましたか。
もしそうならその経験を振り返って、どうすればより良い行動ができたかを考えてみましょう。
やったことはないけどなんとなく苦手意識があるだけなら、無理にその考えを打ち消さずに、入社後の研修などで解決したらどうでしょうか。
仕事内容がわからず漠然とした不安である場合は、OB・OG訪問や職場見学などを活用して疑問をぶつけてみるのがおすすめです。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
納品・在庫管理
商品やサービスの納品・在庫管理も、顧客満足度と会社の収益性に直結する営業事務の重要なタスクです。
納品管理では、受注システムに入力された注文情報をもとに、倉庫へ出荷指示を出し、確実に期日内に届くよう手配します。また、季節変動や大口注文の予測なども考慮に入れ、過剰在庫や在庫切れを防ぐよう心掛けなければなりません。
さらに、在庫の動きを分析し、人気商品や滞留商品を把握することで、営業戦略の立案に貢献したり、営業部門へのフィードバックをおこなうケースもあります。このように、納品・在庫管理業務も単なる数字の管理ではなく、会社全体の業績に大きく影響する重要な役割を担っているのです。
上記のような営業以外に、コンサルティングや保険など目に見えない商品を扱う営業もありますよね。そうした業界では納品の代わりに契約を交わしサービス実施についての取り決めをおこないます。
在庫の代わりに商品となるプランやサービスのラインナップを更新し、常に最新の商品が提供できるよう管理しているのです。
営業サポート
営業事務の根幹を成す業務が、営業スケジュールの調整や顧客情報の管理などの営業担当者へのサポートです。
営業スケジュールの調整では、営業担当者の代わりに顧客とアポイントを取り付けたり、社内会議の日程調整をおこなったりします。また、出張の手配や経費精算のサポートもおこないます。
また、商談の結果を含めた顧客情報の管理も欠かせない重要な役割です。顧客からの要望、クレームの履歴などを顧客管理システムに正確に記録し、複数社を並行しながらも、営業担当者が商談に集中できる環境を整えます。
さらに、営業成績の集計や分析などもおこなうこともあります。日々の受注状況を管理し、目標達成度を可視化するのも営業事務の仕事です。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る営業事務は営業先の顧客や取引業者などとの対外的な対応が多い
営業事務の1日は企業や業界により異なりますが、前半は社内外のメールチェックや営業担当者との打ち合わせ、営業担当者が持参する見積書、納品書、販促資料などの作成のサポートをおこなうのが一般的なスケジュールです。これらのほかに営業担当者に代わって顧客とのアポイントを取ることもあります。
午後は、売上の伝票処理、受発注業務、顧客情報の入力、在庫管理、請求書作成などの仕事が多くなるでしょう。
営業担当者が営業から戻ってきたら再度業務の打ち合わせや、出張手配、経費や交通費精算などのサポートをおこないます。
こうした業務に加えて、電話やメールなどによる顧客や取引業者への対応も並行して必要です。事務が受けた問い合わせの中に営業担当者あてのものがあった場合は、担当者に取り次ぎます。
対する一般事務は営業を含む幅広い部門への定常的なサポートをおこなう
営業事務と一般事務の違いは、営業事務は営業担当者のサポートがおもな業務ですが、一般事務は部門を限定しない幅広い業務がほとんどです。そのため一般事務は、決められた資料作成やフォームでのルーティンワークが中心の仕事が多くなります。
対して営業事務は販売促進のための資料作成などが必要になるため、作成スキルやセンスが求められ、営業担当者や顧客に合わせた臨機応変な対応が求められる仕事です。
また営業事務は、一般事務と比較して顧客や取引業者などとの対外的なやりとりが多いといった違いもありますね。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
業界や企業規模によっても営業事務の仕事内容には違いがある
一般的な営業事務の業務内容を説明しましたが、具体的な業務は業界や企業規模によって大きく異なることがあります。たとえば、製造業では製品の技術的な知識が求められ、在庫管理や納品管理が重要な業務となる傾向があります。一方、サービス業では顧客対応やスケジュール管理がより重視されることが多いでしょう。
またあくまで傾向ですが、人数の多い大企業では業務が細分化され、営業事務として専門性の高い仕事に特化することが多くなります。たとえば、受注処理専門や顧客データ管理専門といった形で担当が割り振られることもあるかもしれません。
一方で人数の少ない中小企業では、より幅広い業務をこなすことが求められ、営業事務としての業務に加えて一般事務的な仕事も担当することがあります。
このように、営業事務の仕事内容は多岐にわたり、働く環境によって求められる能力や経験も変わってきます。同じ営業事務でも、自分に合った業界や企業を選ぶことが、やりがいのある仕事につながる重要なポイントとなります。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る顧客が企業かエンドユーザーかによって営業事務の業務内容は異なる
BtoBとBtoCにかかわらず、顧客管理や在庫管理・クレーム対応などは共通して発生しますが、とくにBtoBで多く扱うのは契約管理や販売データの分析などですね。
自社の顧客のエンドユーザー、つまり取引先が顧客としているターゲットに向けて商品を販売するための提案や、直接顧客と販売拡大プロジェクトチームを組んで業務を進めたりすることもあると思います。
対するBtoCでは自社の販促施策のサポートを担当することになれば、営業事務も販売の応援に出てエンドユーザーと接することがあるかもしれません。
営業よりも顧客となる立場の人に近い視点での業務が求められている
いずれの場合も営業事務は営業部門の一員でありながら、営業職とは少し異なる視点を持つことができると思います。
特にB to Cの場合、エンドユーザーが自社製品をどのように使っているか、口コミが広がっているか、などをSNSでリサーチし、営業職に情報提供することで喜ばれている例もあるようです。
営業職よりも少しエンドユーザー寄りの立ち位置で自社製品や使われ方を観察してみたら、他の人にはない視点の情報を見つけられるでしょう。
あなたは当てはまる? 営業事務に向いている人の3つの特徴
営業事務に向いている人の3つの特徴
- ホスピタリティが高い人
- 資料作成が得意な人
- チームで仕事をするのが好きな人
営業事務は、営業担当者と手を取り合いながら、ビジネスの最前線で活躍できる職種です。
一方で、新卒の学生にとっては厳しい戦いになる側面もあります。本来、新卒の学生はポテンシャル採用がメインですが、「営業事務」に絞って就活をする場合、企業によっては新卒の採用枠を設けていないケースもあり、スキルのある中途採用者がライバルになる可能性もあるからです。
営業事務の仕事は、顧客対応から社内調整まで幅広い業務をこなす必要があるため、特定の素質や特徴を持つ人が求められる傾向にあることは覚えておきましょう。
もちろん現時点でスキルが身に付いていなくても焦ることはありませんが、営業事務に適した人物像に近いに越したことはありません。この章では、営業事務に向いている人の3つの特徴を解説します。
①ホスピタリティが高い人
営業事務は、顧客や取引先との接点が多い仕事です。そのため、高いホスピタリティを持つ人が特に向いています。
ホスピタリティとは単なる接客スキルではなく、相手の立場に立って考え、相手の要望や感情を理解し、適切に対応する能力を指します。具体的なイメージが湧かない人は、次の3つの要素を参考にしてみましょう。
営業事務の仕事における「ホスピタリティがある人」とは?
- 相手の立場に立って考えることができる
- 丁寧で親切な対応を心掛けている
- 笑顔で明るく接することが得意である
営業事務の日常業務では、電話やメールだけでなく対面でのコミュニケーションが発生することもありますが、どんな場面でも相手に好印象を与え、スムーズな業務遂行につなげることが求められます。
また、社内の営業担当者や他部署とのやり取りにおいても、このホスピタリティの精神は大いに役立つでしょう。
ホスピタリティの高さは、営業に欠かせない長期的な信頼関係の構築にも必要な要素です。一度きりの対応ではなく、継続的な良好な関係を維持することで、ビジネスにおけるさまざまな場面でスムーズな協力を得られるようになります。
上記以外の営業事務のホスピタリティのある人というのは、相手のために親身に行動できる人のことを言います。
たとえば販促資料の作成では、事務的に資料を作成するのではなく、営業担当者の要望を把握したうえで、営業担当者が説明しやすい資料を作成するといった親身なサポートです。
ホスピタリティの高さは、真面目さや忍耐力としてアピールすることもできます。周りと差をつける方法を詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
真面目
12例文|真面目さの自己PRでやりがちな3つの失敗パターンと対策
忍耐力
例文17選! 「忍耐力」の自己PRで企業に最大限アピールするコツ
②資料作成が得意な人
営業事務の重要な業務の一つに、各種資料の作成があります。営業事務の仕事では、見積書、提案書、報告書など、さまざまな文書を効率的かつ正確に作成する能力が求められます。
営業事務の仕事における「資料作成が得意な人」とは?
- PCスキル(特にExcel、PowerPoint、Wordなど)に自信がある
- 数字を正確に扱う几帳面さがある
- 情報をわかりやすく整理するのが得意である
たとえば、複雑な数値データをわかりやすいグラフに変換したり、説得力のあるプレゼンテーション資料を作成したりするスキルは、実際の資料作成でも大いに役立つでしょう。
また、資料作成の過程で情報を整理し、分析する能力も重要です。さらに古い慣習の残る企業だといまだに紙をベースとしている企業もあるので、資料作成における手書きの文字の丁寧さが求められるケースもあります。
すでにある程度行きたい業界や企業が決まっている学生は、その職場でどんな資料が用いられることが多いのか、リサーチしてみましょう。
- 営業事務では、資料作成スキルとして最低限何ができれば良いですか?
今何もできなくても入社後に技術を着実にものにすることが大切
最低限ということなら、基本のPCスキルやデータ入力スキルなどのほかに、エクセルや関数は使いこなせるようにしておきましょう。
しかし新卒にとって大事なことは、最初に何ができるかよりも自分のポジションに求められているスキルをしっかり獲得していくことです。
企業によって求められるスキルの種類は千差万別に存在します。営業事務は自分の属する組織の営業パーソンが売上へのアクションをスムーズにおこなえるよう補佐する仕事です。
そのために自分に何ができれば良いのかを知り、そのためのスキルアップや学習をおこなうなど、具体的な行動ができることが最も必要な資質と言えますね。
③チームで仕事をするのが好きな人
営業事務は、営業担当者やほかの部署との連携が欠かせない仕事です。そのため、チームワークを重視し、協調性のある人が向いています。
営業事務の仕事における「チームで仕事をするのが好きな人」とは?
- 部署を超えてコミュニケーションを取るのが好きである
- 協調性があり、チームの一員として働くことを楽しめる
- 他者の仕事の進捗状況やスケジュールに気を配ることができる
特に、「他者の仕事の進捗状況に気を配ることができる」という要素は、営業事務の仕事の中で非常に重要です。営業担当者のスケジュールを把握し、重要な商談に間に合うように資料を作るなど、業務の優先度を調整することが求められるからです。
また、日々の業務では営業事務同士での情報共有や、進捗状況の確認も欠かせません。「ただみんなで賑やかに働きたい」というのではなく、チームとして互いの業務への配慮を持って仕事に取り組める人は、営業事務として大きな力を発揮できますよ。
コミュニケーション能力は3つの力に分けられます。こちらの記事で3つの力を確認しておきましょう。
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営業の仕事は顧客を起点にして始まります。顧客と営業職がコンタクトを取り、営業職から営業事務に仕事が流れてくるのです。
処理が終わったら、今度は逆ルートで顧客まで仕事を戻します。このように、営業事務は事務職でも常に人と接することが求められますよ。
営業事務に向いている人の特徴については以下の記事を参考にしてみてください。
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知らないと危険! 営業事務に向いていない人の3つの特徴
営業事務に向いていない人の3つの特徴
営業事務は人気の職種ですが、他部署とのコミュニケーションが求められる点や、細かく資料を確認する作業などが含まれることから、すべての人に向いているとは言い難い側面もあります。自分に合わない職種で働き続けることは、ストレスの蓄積や業務効率の低下につながる可能性があるので、事前に職種への適性は把握しておきましょう。
ここでは、営業事務に向いていない可能性がある人の3つの特徴を詳しく説明します。ただし、これらの特徴に当てはまるからといって、完全に営業事務の道が閉ざされているわけではありません。必要に応じてスキルアップを図ることで、克服できる可能性もあることは覚えておきましょう。
それでは、 営業事務に向いていない人の3つの特徴を一つずつ紹介します。
①デスクワークが苦手な人
営業事務の仕事の大半は、オフィスでのデスクワークです。一日の大部分をパソコンの前で過ごし、書類作成や数値入力、メールのやり取りなどをおこないます。顧客対応などもあるので企業によって程度に差はありますが、多くの場合は長時間椅子に座り続けて作業を進める必要があります。
たとえば、アルバイトでも接客や販売など動きのある仕事を好んでいた人は、突然のデスクワーク中心の生活に戸惑うかもしれません。また、次の特徴にあてはまる人も要注意です。
デスクワークが苦手な人の特徴
- 長時間座っていることが苦痛である
- パソコン作業に抵抗がある
- 細かい作業に集中するのが苦手である
- 同じ場所に長時間いるより外出や動き回る仕事を好む
ただし、これらの要素は絶対的なものではありません。デスクワークに慣れていない人でも、工夫次第で適応できる可能性はあります。
定期的に立ち上がって軽い運動やストレッチをしたり、集中力を高めるテクニックを学んだりすることで、デスクワークへの苦手意識を克服できる場合もあります。自分なりの工夫を重ねることを前提に、あくまで適性の一つとして参考にしてください。
- 営業事務はデスクワークもありながら、営業との打ち合わせなどの仕事などもあると聞きます。デスクワークとそれ以外の仕事の目安の割合を聞きたいです。
営業事務でも2割ほどはデスクワーク以外の業務もある
仕事の目安についても企業によって異なりますが、営業事務のデスクワークはおおよそ8割、デスクワーク以外の業務は2割程度だと考えてください。
営業との打ち合わせのほか、営業事務が展示会などで受付をおこなうこともあります。まや、営業会議に出席をして、議事録などを取ることもあるでしょう。
営業事務のベースとなる仕事は、書類作成や入力業務といったデスクワークが中心ですが、営業部門に所属しているため、営業担当者の動きに合わせてデスクワーク以外の仕事をおこなうこともあるのです。
②一人で黙々と働きたい人
営業事務は、社内外の多くの人とコミュニケーションを取る必要がある仕事です。顧客や取引先への対応はもちろん、営業担当者や他部署との連携も欠かせません。学生時代のように、自分だけのペースで課題に取り組むといった働き方とは大きく異なります。
以下のような特徴がある人は、営業事務の仕事環境になじみにくい可能性があります。
一人で黙々と働きたい人の特徴
- チームワークよりも個人作業を好む
- 電話対応に苦手意識がある
- 自分のペースで仕事を進めたいと考える
- 突発的な割り込みタスクにストレスを感じる
たとえば、大学時代にグループワークを避けてきた人や、アルバイト先でも接客よりもバックヤード業務を好んでいた人は、営業事務の業務スタイルに適応するのが難しいかもしれません。また、「報告・連絡・相談」の頻度が多い営業事務の仕事に戸惑う可能性もあります。
とはいえ新卒で入社する場合、多くの企業では研修期間を設けており、ビジネスコミュニケーションの基本を学ぶ機会があります。最初は戸惑うことも多いでしょうが、徐々にビジネスコミュニケーションに慣れていくプロセスを楽しむ心構えも大切です。
一人で黙々と働きたい、人とかかわる仕事を避けたいと思っている学生は、こちらの記事も読んでみてくださいね。
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③数字を見ることに苦手意識がある人
営業事務の仕事では、数値データの扱いが欠かせません。売上集計、在庫管理、経費計算など、さまざまな場面で数字を扱う必要があります。学生時代に数学が苦手だった人や、文系学部出身で数字に触れる機会が少なかった人は特に注意が必要です。
数字を見ることに苦手意識がある人の特徴
- 数学や計算が苦手である
- Excelなどの表計算ソフトの使用に抵抗がある
- 数値データの分析や解釈に自信がない
- グラフや表を見ても、その意味を理解するのに時間がかかる
これらの特徴は、営業事務の日常業務で直面するさまざまな場面で影響を与える可能性があります。たとえば、月次の売上レポートを作成する際、数字の集計ミスや分析の誤りが生じる可能性や、在庫管理において適切な発注量を算出できず、過剰在庫や品切れを引き起こす恐れなどです。
数字への苦手意識を克服し、営業事務としての能力を培っていくことももちろん可能ですが、根本的に数字を扱うことに強い抵抗感がある場合は、ほかの職種も検討することをおすすめします。
営業事務の仕事は、見積書・納品書・請求書などの作成や、売上データや在庫データの入力・集計・分析などが多いです。
ほかにも営業マンの出張経費清算や購買品の申請、提案資料のデータ収集など、さまざまな業務があります。
新卒で営業事務になりたい! 求人はここから見つけよう
営業事務は多くの企業で需要のある職種ですが、同時に競争も激しい人気の職種でもあります。
また、業務経験者のみの採用や中途採用がメインになっていることもあり、新卒の場合はどこで求人を探せばいいのか、悩む人も多いかもしれません。また、そもそも志望先に「営業事務」の募集がないケースに悩んでいる人もいるでしょう。
そこで今回は、キャリアコンサルタントの平井さんに、営業事務の仕事を見つけたい新卒学生に向けて、求人の探し方について聞きました。アドバイスを参考に、自分に合った営業事務の求人をより早く見つけましょう。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る新卒で営業事務を目指す場合は新卒向けの求人サイトで探すのがベスト
新卒で営業事務を目指す場合は、当然業務経験はないわけなので、ほかの応募者も同じく未経験者である新卒情報サイトを使うほうが良いでしょう。
中途採用とは人事部内の窓口が違うこともありますし、未経験可の求人に経験者が応募してくることも普通にあります。
営業事務を目指すなら、その企業における営業部門の役割や他部門との関連性を理解しましょう。
応募先企業の各部門のつながりや業務を研究しておくことが対策のカギ
営業部門は顧客との接点として市場調査などをもとに営業計画を立て、売上を確保します。そして製造部門は、営業の立てた需給予測を基に生産計画を共有し、顧客からのフィードバックを開発部門に戻す、という流れで新製品開発のデータを収集するのです。
こういった一連の業務のなかの事務処理を担当するのが営業事務となります。パソコンに向かってコツコツ取り組むだけではないことがわかりますよね。
このように営業部門と営業事務について実践的に仕事理解を進めてください。それをもとにして、自分のどんな良いところが営業事務で活かせるのかを抽出してアピールしてみましょう。
くれぐれも企業研究や業務理解は怠らずに対策し、マーケットインの視点で自分を売り込むことが大切です。
勝負はすでに始まってる! 営業事務になるための4つの準備
営業事務になるための4つの準備
営業事務の仕事は多岐にわたり、幅広いスキルが求められるため、就活が始まる前から準備を始めましょう。特に、コミュニケーション能力、PCスキル、そして基本的なビジネスマナーは欠かせません。これらのスキルは一朝一夕には身に付きませんが、日々の努力で着実に向上させることができます。
スキルがないから選考を通過できないということはありませんが、早めの準備をしておけば、ほかの学生との差別化にもつながり、自信を持って面接に臨むことができますよ。
この章では、明日からすぐに取り組める、営業事務になるための具体的な準備方法を4つ紹介します。
①資料作成スキルを磨く
営業事務の仕事において、資料作成のスキルは仕事の基盤とも言えるほどに重要です。具体的にはまずはMicrosoft Office、特にExcel、PowerPoint、Wordの操作スキルを磨きましょう。
また実際の業務で使用されるような資料のサンプルを研究し、自分で似たような資料を作成してみる練習も効果的です。また、書籍などを参考にビジネス文書の基本的な書き方を学び、グラフや図表の効果的な使い方を習得しておくのも見やすく魅力的な資料作成をするために役立つはずです。
これらのスキルは、大学のレポート作成や課外活動での企画書作成などを通じて磨くこともできます。自信のない学生は、オンラインの無料講座やYouTubeのチュートリアル動画なども活用してみてください。
- 資料作成のスキルは入社後に学ぼうと思っているのですが、遅いでしょうか?
入社後に一から教わることは難しいため基本スキルは習得しよう
Word、Excel、PowerPointの基本的な操作スキルは、入社前に学んでおいたほうが良いでしょう。
これらの操作スキルがないと、営業事務として資料作成などができず仕事が滞ってしてしまう可能性があります。
企業は学校ではありませんので、手取り足取り教えてくれるわけではありません。企業独自のアプリなどは入社後に覚えれば問題ありませんが、営業事務を目指すならば、資料作成の基本的なPCスキルは、習得しておくことをおすすめします。
②事務のアルバイトに挑戦する
実際の職場環境を体験し、基本的なビジネススキルを身に付けるためにも、事務系のアルバイトに挑戦することはおすすめです。特に営業事務に近い環境でのアルバイトができれば理想的です。たとえば、不動産会社の受付業務や、メーカーの営業アシスタントなどが挙げられます。
アルバイトを通じて、実際の仕事の雰囲気や求められるスキルを肌で感じることができれば、社会人としての基本的な態度や心構えも学べるでしょう。
就職活動時にこれらの経験を積極的にアピールすることで、ほかの候補者との差別化を図ることができますよ。
事務職選考に限らないのですが、応募先が顧客向け販売店を持っていたら、そこで商品を買ってみましょう。
過去には海苔製品メーカーの商品を全て購入して試食し、レポートして面談に臨んだ人もいました。競合があれば、その商品も試します。
そうやって自分の感覚で応募先の好きなところを言えるようになると、選考では好印象です。
アルバイト経験は入社後の活躍イメージを伝える有効な題材です。アルバイト経験を活かした自己PRの必勝法は次の記事で学びましょう。
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例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説
アルバイト経験の自己PRは、かなり効果的です。入社後の活躍イメージを伝えやすくなります。アルバイト経験の自己PRの構成や、作成時の注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。例文10選も紹介するので、アルバイト経験を魅力的に伝え、内定を掴みましょう。
記事を読む
③営業事務に活かせる資格を取る
資格名 | 内容 | 業務への活用例 |
---|---|---|
MOS(Microsoft Office Specialist) | Microsoft Office製品の操作スキルを証明する国際資格。Excel、Word、PowerPointなどの操作能力を証明する。 | 会議の資料作成、データ管理、業務効率化、顧客管理、スケジュール調整 |
日商簿記 | 日本商工会議所認定の公的資格。3級~1級まであり、会計知識を体系的に学べる。 | 顧客企業の財務状況理解、自社の営業戦略分析、経費精算、売上管理 |
秘書検定 | 秘書業務に必要な知識・技能を証明する公的資格。ビジネスマナーや文書作成、オフィス管理などを学べる。 | 来客対応、電話応対、スケジュール管理、ビジネス文書作成、敬語の使い方 |
資格は特定のスキルや知識を客観的に証明するものであり、就職活動時のアピールポイントになるだけでなく、実際の業務においても即戦力となる可能性を高めます。ここでは、営業事務に特に関連する3つの資格を詳しく紹介します。
ただし、資格取得はあくまでもスキルを身に付ける手段であり、「内定をとる」という目的に直結するとは限りません。資格を取得したことで満足せず、取得した知識やスキルを実際の業務でどのように活用できるかを考え、面接などで具体的にアピールできるようしっかりと準備しましょう。
- 営業事務職を目指しています。初めて取る資格としておすすめの資格はありますか?
営業事務はMOSや簿記などの資格を取得するのがおすすめ
最初はMOSをおすすめします。PCスキルは営業事務職に限らず、ビジネスパーソンとして必要なスキルです。
MOSは資格としてアピール度は高くありませんが、もし営業事務以外の仕事を選んだとしても役に立ちます。
または秘書検定でビジネスマナーの基本を知ることから始めても良いですね。
そいて簿記は、MOSや秘書検定と比べて実務的で、取得することによるアピール度も高い資格です。営業事務のみならず会計事務、経営企画などにも活かせるので、今後のために非常に役立ちます。
しかしそれだけに取得のハードルも高くなり、時間もかかります。ここからチャレンジするのは大変ですが、それだけの価値はあると言えます。
資格取得をゴールにせずやりたいことから選定していくと良いですよ。就活で取りやすい資格はこちらで解説しています。
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MOS(Microsoft Office Specialist)
MOSは、Microsoft Office製品の操作スキルを証明する国際資格です。営業事務の日常業務で頻繁に使用するExcel、Word、PowerPointなどの操作能力を証明できます。実務で即戦力となるスキルを証明できる点が特徴で、比較的取得しやすい資格です。
学習方法としては独学も可能ですが、時間があるのであれば通信講座やスクールもおすすめです。オンラインの模擬試験も多数用意されているので、実際の試験形式に慣れることができます。特にExcelの高度な機能(ピボットテーブルやマクロなど)を習得することで、データ処理や分析の効率を大幅に向上させることができ、営業事務の業務の質を高めることができるでしょう。
この資格を取得することで、実務経験のない新卒学生でも、日常的な文書作成、データ分析、プレゼン資料作成などの作成ができることを印象付けることができますよ。
採用担当者は、学生がMOSの資格を持っていることで、営業事務としてのパソコンスキルがあり、事務職に就きたい意欲が高いと考えます。
資格がなくても営業事務の仕事は可能ですが、パソコンスキルを証明できれば、営業事務の就職で有利になるでしょう。
日商簿記
日商簿記は日本商工会議所が認定する簿記の資格です。3級から1級まであり、3級は基本的な経理知識、2級は中小企業の経理担当者レベルの知識を証明するもので、企業の会計知識を体系的に学べる点が特徴です。3級は数カ月の勉強で取得可能ですが、2級以上はより本格的な学習が必要になるとも言われています。
事務や経理の仕事を目指す人に人気の資格で、最近では、スマートフォン(スマホ)アプリを使った学習方法もあります。対策用の専門の書籍も多いので、自分に合うものを探してみましょう。
簿記の知識は、営業活動の結果を数字で理解し、分析するうえで非常に重要です。たとえば、顧客企業の財務状況を理解したり、自社の営業戦略が財務にどのような影響を与えるかを考察したりする際に役立ちます。そのほか、経費精算、売上管理、財務諸表の基本的な理解などの場面でも身に付けた知識が活用できるでしょう。
学生のうちに取るのであれば3級でも評価されますが、2級が取れればかなりのアピールになります。
そこまで資格取得を頑張るのであれば、2級を取って入社後どんな業務に活かすつもりか、といった見通しを話せるようにしておきましょう。
秘書検定
秘書検定は、ビジネスマナーや文書作成、オフィス管理など、秘書業務に必要な知識・技能を証明する資格です。準1級から3級まであり、ビジネスマナーや一般常識など、社会人として必要な基本スキルを学べる点が特徴です。3級は比較的短期間で取得可能ですが、上位級はより詳細な知識が必要になります。
秘書検定もほかの資格同様に学び方はさまざまありますが、多くの大学で秘書検定対策講座を開講していることから、学生にも取得しやすい傾向にあります。
この資格は来客対応、電話応対、スケジュール管理などの場面で活用できます。特にビジネス文書の作成や敬語の使い方など、営業事務として顧客や取引先とコミュニケーションを取る際に必要不可欠なスキルを身に付けることができますよ。
差別化になるように、見せ方を工夫します。ただ履歴書の欄に書くだけでは勿体ないですね。
取る前のとった後の自分の変化エピソードを応募書類のいずれかに使います。
たとえば「〇〇円からでよろしいでしょうか」との言葉遣いは間違いだと勉強したので、アルバイトでも使わないようになった、とかです。
秘書検定の内容は面接などの選考の場でも活かすことができます。秘書検定については次の記事で詳しく解説していますよ。
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④志望企業の営業職の仕事も理解しておく
営業事務職を目指すうえで、自身の職務内容を理解することはもちろんですが、支援する立場となる営業職の仕事についても十分に理解しておきましょう。初回のコンタクトから商談、契約締結、アフターフォローまでの一連の流れを理解することで、各段階で必要となる資料や情報を適切に準備することができるからです。
またBtoBとBtoCでは営業手法が大きく異なるうえに、商材によっても求められるスキルや知識は変わってきます。企業のWebサイトや求人情報、さらには可能であれば実際に働いている人の話を聞くなどして、具体的な営業活動のイメージをつかむことが大切です。
加えて、営業職が日々直面している課題も理解しておきましょう。具体的には新規顧客の開拓、既存顧客との関係維持、競合他社との差別化、市場動向の把握などが挙げられますが、これらの課題を理解することで営業事務としてどのようなサポートが求められるかを予測することができます。
志望企業の商材やサービスの特徴と、どういった顧客を対象に営業をおこなっているかは、最低限調べておくべきです。
商材やサービス、対象顧客によって、契約までの営業方法が異なりますので、営業事務の仕事内容も変わってきます。
やりがいを感じやすい! 営業事務の3つの魅力
営業事務の3つの魅力
- 会社への貢献を感じやすい
- スキルアップを実感できる
- ルーティンワークになりづらい
営業事務は、ビジネスの基礎を幅広く学べるだけでなく、日々のやりがいを感じやすい仕事でもあります。単なる事務作業にとどまらず、営業戦略の実行や顧客満足度の向上など、ビジネスの成功に不可欠な要素に深くかかわることができるからです。
また、多岐にわたる業務を通じて、ビジネス文書作成、データ分析、コミュニケーションなど、さまざまなスキルを身に付けられます。ルーティンワークになりやすいと言われる事務職ですが、営業事務では日々変化に富んだ仕事内容により、常に新しい挑戦ができるのも魅力です。
ここからは、営業事務の3つの具体的な魅力について詳しく説明します。
①会社への貢献を感じやすい
営業事務は、会社の売上に直結する営業活動を支える役割を担っています。そのため、自分の仕事が会社の業績に直接影響を与えていることを実感しやすい職種です。
たとえば、自分が作成した提案書が大きな契約獲得につながったり、正確な在庫管理によって機会損失を防いだりと、具体的な成果を目にする機会が多くあります。また、顧客からの感謝の言葉を直接聞くこともあるでしょう。
新入社員にとって、自分の仕事が会社にとって不可欠であると感じられることは、大きなモチベーションになります。日々の業務が会社の成長に貢献していると実感できることで、仕事に対する大きなやりがいを感じやすい職種であるとも言えます。
一般事務職は部署を特定せず書類処理を行うため、自分の仕事と売上が直結している感覚は薄いでしょう。
営業事務職は営業部署の動きと売上の推移がどう関係するか直接知ることができるため会社への貢献を感じやすいと言えます。
②スキルアップを実感できる
営業事務の仕事は多岐にわたり、新卒の学生にとってさまざまなビジネススキルを身に付けられる絶好の機会となります。これは社会人としての成長だけでなく、営業事務のプロフェッショナルとして手に職をつけるチャンスでもあります。
具体的には、ビジネス文書作成能力、データ分析スキル、PCスキル(特にExcel、PowerPoint)など、社会人として長く活躍するために必要不可欠なスキルを習得できます。日々の業務を通じて自分の成長を実感できることは、大きな喜びとなるでしょう。
さらに、営業事務で培ったスキルは将来のキャリアアップにも役立ちます。たとえば、営業職や経営企画職へのステップアップを目指す際にも、営業事務での経験が強みとなる可能性が高いです。このように、営業事務は将来の可能性を広げる基盤となる職種と言えるでしょう。
自社製品をとりまくマーケットの動きがイキイキとイメージできると、楽しいと思います。
競合の動き、小売店での商品陳列の意図、顧客からの養母などの意味がわかってきたら、ただ営業担当の指示だけで動くのではなく、自分の工夫や提案を営業担当に聴いてもらえたりできるようになると、レベルアップを実感できますよ。
③ルーティンワークになりづらい
営業事務は、常に新しい案件や課題に取り組む機会があるため、一般的な事務職と比べて単調なルーティンワークに陥りにくいのが特徴です。
新規顧客からの問い合わせ対応や、新製品発売にともなう業務フローの構築など、日々変化に富んだ業務に携わることができます。このような環境下では、仕事に対する興味と意欲を持続させやすく、常に新しい挑戦に取り組むことができます。また、多様な業務を経験することで、自分の適性や興味を見出しやすいのも魅力の一つです。
さらに、営業部門は会社の最前線であるため、企業の業績や市場の動向を肌で感じられる部署でもあります。通常の事務職では単純なデータ入力に留まることもありますが、営業事務の場合は会社の売上がどのように変化しているかという具体的な数字の変化に直接触れることができるのです。
このような経験は、特に新卒社員にとって大きな財産となり、ビジネス感覚を養う絶好の機会となるでしょう。
キャリアコンサルタントに聞いた! 営業事務のキャリアパスとは
営業事務として働き始めたら、その先にはどんな未来が待っているのでしょうか。多くの学生が気になりながらも、なかなか明確なイメージを持てないのがキャリアパスではないでしょうか。
営業事務は多様なスキルを身に付けられる職種だからこそ、さまざまな方向へのキャリア展開が可能な職種でもあります。ここでは、営業事務としてスタートした後のキャリアパスについて、営業事務の仕事に精通したキャリアコンサルタントに聞いてみました。
アドバイザーコメント
桒田 里絵
プロフィールを見る営業事務でのスキルはより経営に近い幅広い部門へのキャリアにつながる
営業事務は、会社の売上に関する知識、数字の感覚を養うことのできるポジションです。短期的なキャリアパスとしては、さらに専門性の高い部門を目指すことができます。
たとえば自ら直接売上を上げる販促や営業、データ分析なそのスキルを上げることで、営業の方針を立てるためのマーケティング部門でも活躍することが可能です。
長期的には、もっと経営に近い財務系の仕事や、広報、経営企画、または人事系といった方向も考えられるでしょう。
自分の意思と企業への貢献度を明確にして日々の業務を進めよう
いずれにしても営業事務を続ける中で、どんな役割に就けば会社により役立つことができるか、そして自分自身にとってもより興味の持てる方向に進めるか、などを明確にして業務をおこなうことが重要です。
より経営に近く、経営方針に影響を与える部署に進むことで、職務のレベルも上がり職務内容も難しくなりますが、やりがいも収入も大きくなっていきます。
興味の方向が見えてきたらその分野の先輩や上司とコンタクトを取り、どのようにキャリアパスを築いていけば良いのか、具体的な話を聴いてみるのがおすすめですよ。
数年先のキャリアを描く難しさに悩む学生は多いものです。次の記事も併せて読んでおきましょう。
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営業事務を目指す人にとっても、営業職のキャリアプランが参考になることもあります。こちらも読んでおきましょう。
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現場の声と併せて解説! 営業事務の3つの注意点
営業事務の3つの注意点
- 時間に追われ多忙になるケースが多い
- 顧客と営業の板挟みになることがある
- クレーム対応がある可能性がある
営業事務はやりがいのある魅力的な職種ですが、同時にいくつかの注意点もあります。これらの注意点はすべての企業に共通しているわけではなく、対策次第で環境を改善できるケースも多くあります。事前に理解し、心の準備をしておくことで、実際に仕事を始めた際のギャップを軽減できるでしょう。
この章では、注意すべき3つのポイントについて詳しく解説します。実際に営業事務として働いている人の声も交えながら、具体的な状況や対処法を紹介します。これらの情報を通じて、自分がこのような環境で働くことにやりがいを感じられるか、また直面する可能性のある課題に対応できそうか、具体的にイメージしながら読んでみてください。
①時間に追われ多忙になるケースが多い
営業事務の仕事は、締め切りや納期に追われることが多く、慢性的な忙しさを感じる人が少なくありません。特に月末や四半期末の業務集中期、大型案件の立ち上げ時期、営業イベントの準備期間などは多忙を極めることも珍しくありません。
また、営業部門のサポート役として、突発的な業務や急な依頼に対応する必要があるため、計画的に仕事を進めることが難しい場合があります。たとえば、急な商談のための資料作成や、予定外の顧客訪問の対応などが発生する可能性もあるでしょう。
複数の案件を同時に抱えることも多いため、業務に慣れるまでの間は残業が増える可能性があることを念頭に置きましょう。
営業事務は、営業部門のサポートとして業務をおこないますので、突発的な業務や依頼に対して対応する必要があります。
また営業担当者が会社に戻った後に、緊急で資料作成などを依頼されることもあるので、必ず定時で帰れるわけではありません。
②顧客と営業の板挟みになることがある
営業事務は、顧客と営業担当者の間に立つ立場にあるため、時として両者の間で板挟みになることがあります。たとえば、顧客が急ぎの対応を求めているのに対し、営業担当が別の案件で動けない場合や、顧客の要望と社内のルールが合致しない場合などが考えられます。
また、営業担当者ごとに異なる対応方針がある中で、一貫性のある顧客対応を求められることもあります。これらの状況に対処するには、高度なコミュニケーション能力と状況判断力が重要です。両者の意見をよく聞き、適切な解決策を提案できるスキルを磨く必要があります。
営業事務は、顧客からも営業からもきちんと話を聴き、そして営業担当者に報告・連絡・相談をしながら対応方針を決めていきます。
決して自分だけの判断で先走らないこと、そして常に会社と顧客と社会にとって三方善しとなる結果を目指して行動することが重要です。
③クレーム対応がある可能性がある
営業事務は顧客との接点が多い仕事であるため、クレーム対応を任されることもあります。おもなクレームとしては、納期遅延に関する苦情、商品やサービスの品質に関する不満、営業担当者の対応への不満、請求書や見積書の誤りに関する指摘などが挙げられます。
クレーム対応は精神的にストレスがかかる仕事ですが、適切に対応することで顧客との信頼関係を深められる機会にもなります。自分で抱え込まずに上司や関連部署と連携して対応することを視野に入れつつ、仕事として割り切れる人は問題ないでしょう。
ただし、新入社員にとっては大きなストレスを感じたり、仕事全体へのモチベーションの低下につながるリスクもゼロではありません。どうしても気になる学生は、インターンなどの段階で、「業務内容について質問があります」という形で採用担当者に確認しておきましょう。
営業事務は営業担当とペアもしくはチームになることが多いです。営業担当には売上ノルマだけでなく訪問ノルマもあるので、日中外出していることが少なくありません。
そんなときは不在の営業に代わってお客様対応したり、急ぎの依頼を自分だけで完了させたりする必要もあるため、責任を持って仕事することが求められます。
4つの準備を徹底して憧れの営業事務の内定に近付こう
営業部門を支え、顧客と社内をつなぐ重要な役割を担う営業事務には、幅広いスキルが求められます。そのため、就職活動が本格化する前から準備を始めることが非常に重要です。
この記事で紹介した「資料作成スキルを磨く」「事務のアルバイトに挑戦する」「営業事務に活かせる資格をとる」「志望企業の営業職の仕事も理解しておく」という4つの準備は、それぞれが営業事務として働くうえで重要な要素となります。スタートダッシュで遅れないよう、できることから始めていきましょう。
また、これらの準備をしながら、常に「なぜ営業事務になりたいのか」「自分の強みをどのように活かせるか」といった点を深く考えられれば、面接での説得力のある自己PRにつながります。必要なスキルを一つずつ磨いて、憧れの営業事務の内定を獲得しましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る営業事務は臨機応変な対応が求められるからこそのやりがいがある仕事
営業事務とは、見積書、納品書、請求書などの書類作成や販促資料作成、電話やメールによる顧客対応、受発注管理や納品管理など、営業部門内のさまざまな業務をサポートする仕事です。
営業部門が売上を伸ばせば、会社への貢献も感じやすく、営業事務としてのスキルアップが、仕事のやりがいにつながります。
営業事務は、一般事務と違い状況に応じた対応が求められるので、ルーティンワークになりづらいといった点が魅力です。しかし、納期などで時間に追われたり、クレーム対応などをおこなったりといった大変さもあります。
とはいえ営業事務は、相手の立場に立って考え行動ができるホスピタリティがある人や、個人ではなくチームで仕事をするのが好きな人にはとてもおすすめの仕事です。
徹底した企業研究と事前のスキル習得で営業事務での就職を達成しよう
営業事務に就くためには、資料作成スキルを磨くことが重要になります。WordやExcel、PowerPointなどのMOS資格を取得しておけば、パソコンスキルをアピールできるでしょう。日商簿記や秘書検定などの資格も営業事務で役立ちます。
志望企業の商材やサービス、対象顧客、営業方法などをしっかり研究したうえで、志望企業で営業事務として働きたい意欲をしっかりアピールしてください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Rie Kuwata〇2018年にキャリアコンサルタントとして独立。企業対象の研修講師や各学校でのキャリアカウンセラーを経てハローワーク就職支援ナビゲーターを務め、年間約3,000名の相談を受けている
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