この記事のまとめ
- まずは理系が参加できるインターンの種類や文系との違いを理解しよう
- 理系のインターンは活かせる専門性によって選び方が異なる
- インターンと学業を両立するポイントを就活のプロが解説
就活を控えている理系の学生で「インターンシップに参加すべきか迷う」「研究活動と両立できるか不安」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
理系の就職活動では、自身の専門性を企業でどのように活かせるかを見極める必要があるため、インターンでの経験が重要な判断材料となります。
また、インターンは企業の研究開発の現場を知る貴重な機会ですが、研究室での活動が忙しい理系学生にとって、参加のタイミングや期間の選び方に悩みを感じやすいものです。そのため、まずは理系特有のインターンの特徴を理解し、自身の状況に合わせた参加プランを立てることが大切です。
この記事では、キャリアコンサルタントの意見を交えながら、理系学生のインターンの種類や選び方、研究活動との両立方法について詳しく解説します。これから就職活動を始める段階で、インターンへの参加を迷っている理系の人は、ぜひ参考にしてみてください。
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理系のインターンは自身の専門を企業で活かせるか見極めるチャンス
理系の就職活動では、大学で培った専門性を企業でどのように活用できるかを具体的にイメージすることが重要です。これは、研究室での研究活動と企業での実務には大きな違いがあり、自身の専門知識や技術がどのように企業の製品開発やサービス改善に貢献できるのかを見極める必要があるためです。
そこで、この記事の前半では理系がインターンに参加すべき理由について解説します。インターンに参加するか迷っている人は、一度目を通して参加の判断をするための参考にしましょう。
そして記事の後半では、理系学生がインターンと学業を両立させるためのポイントを解説します。研究室の活動が忙しい理系学生は、限られた時間を有効活用し、インターンに参加しやすくなるような工夫ができるようにしましょう。
こちらのQ&Aでもインターンに行く意味について、キャリアコンサルタントが解説しています。併せてチェックして、自身がこれからインターンに参加するか判断する際の参考にしましょう。
あなたがインターンに参加しない方がいい企業をチェックしよう
インターンでは、自分が適正のある企業を選ぶことが大切です。向いていない企業のインターンに参加しても、学べることは少なく、無駄な時間を過ごしてしまいます。
そんな時は「性格診断」を活用して、自分が適性のある企業をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析して、ぴったりの職業を診断できます。
性格診断を活用して有意義なインターンを過ごし、就活を成功させましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
前提を確認! 理系と文系のインターンの違い
理系と文系のインターンの違いは、以下のとおりです。
理系 | 文系 | |
---|---|---|
応募条件 | 専攻や研究内容などの応募条件がある | 応募条件がないことが多い |
インターンの内容 | 研究開発や実験にかかわる実務を体験する | グループワークによる業界・職種理解を中心におこなう。営業同行や企画立案に携わるケースもある |
推薦枠 | 研究室や教授からの推薦枠が一定数ある | 理系より推薦枠がかなり少ない |
理系と文系のインターンのおもな違いは、専門性の活かし方です。理系のインターンは、研究内容と企業の技術領域の関連性が重視され、実際の研究開発の現場で専門知識を活かす機会が多く設けられています。
また、理系のインターンは研究室からの推薦枠があることも多く、学部や研究室内での選考を経て参加できる制度を設けている企業もあります。
一方で、文系のインターンは、業界や職種の理解を深めることに重点が置かれていて、幅広い職種を体験しやすいのが特徴です。文系のインターンでも大学の推薦枠が設けられていることもありますが、自身の専攻にかかわらず誰でも応募できることが多くなっています。
- 理系が文系職種のインターンに参加する場合、採用担当者はどのような印象を持つのでしょうか?
「専門性を我が社でどう活かすか」が特に注目される
理系が文系職種のインターンに参加する場合、採用担当者は「専門知識をどう活かせるか」に注目します。理系ならではの論理的思考力や分析力は、企画・マーケティング・営業など文系職種でも重宝されます。
特に技術的知識を持つことで、製品理解や課題発見力に強みを発揮できるため、専門性を活かして多角的視点を持つ候補者として期待されることが多いです。
一方で、業界や職種への関心が浅いと「ミスマッチかも」と捉えられる可能性もあります。志望動機で「なぜこの職種か」をしっかり伝えましょう。
期間別! 理系学生が参加できるインターンの種類
期間別! 理系学生が参加できるインターンの種類
- 短期インターンシップ
- 長期インターンシップ
- オープンカンパニー
理系学生向けのインターンには、さまざまな種類があり、それぞれ期間や実施形態が異なります。研究室での活動と両立させながら効果的に参加するために、まずはそれぞれの特徴を理解しておくことが重要です。
ここでは、理系学生が参加できるインターンの種類を解説します。研究活動の予定を考慮しながら、自身に適したインターンを選びましょう。
あなたに適性がある職業を知って、インターンに活用しよう!
インターンでは、自分が適正のある企業を選ぶことが大切です。向いていない企業のインターンに参加しても、学べることは少なく、無駄な時間を過ごしてしまいます。
そんな時は「性格診断」を活用して、自分が適性のある企業をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析して、ぴったりの職業を診断できます。
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短期インターンシップ
短期インターンは、5日間以上の就業体験を伴うプログラムです。理系学生の場合、研究開発部門での実験補助や、製品開発のプロジェクト体験などがおもな内容となります。
短期インターンは、夏季・春季休暇中に集中して開催されるため、研究室のスケジュールを調整しやすいのが特徴です。また、複数の企業のインターンに参加することで、研究開発の方針や企業文化を比較検討することもできます。
なお、厚生労働省によると2025年卒からは短期インターンでの経験も採用選考で評価の対象となるため、単なる企業理解にとどまらず、自身の専門性をアピールする機会としてとらえることが大切です。
長期インターンシップ
長期インターンは、2週間以上の専門活用型、もしくは大学院生向けの2ヵ月以上の高度専門型に分類される就業体験プログラムです。自身の専攻を活かせる部門に配属され、実際のプロジェクトに参加することで、企業での業務を体験できます。
特に修士課程以上の学生向けの高度専門型インターンは、その後の採用を見据えたプログラムとなっていることが多く、厚生労働省が公表する2025年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方 ポイントによると2025年卒からは正式に採用直結型として実施されます。
つまり、インターン中の成果が採用選考において重要な評価対象ということです。ただし、研究室での活動と両立が難しい場合もあるため、修士課程の学生は研究の進捗状況を考慮して参加を検討する必要があります。
長期インターンに参加する場合は、事前に指導教官と相談し、研究活動に支障が出ないように調整することが重要です。
内定を獲得するためにインターンに参加することを検討している人は、以下の記事がおすすめです。内定につながりやすいインターンの種類や、企業がインターン生から内定者を出す目的について解説しています。
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インターンで内定を取得すれば、早期に就活を終えることが可能です。この記事では、インターンで内定を獲得するコツをキャリアコンサルタントと解説します。インターンを活用して、希望する企業からの内定獲得を目指しましょう。
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あなたがインターンに参加しない方がいい企業をチェックしよう
インターンでは、自分が適正のある企業を選ぶことが大切です。向いていない企業のインターンに参加しても、学べることは少なく、無駄な時間を過ごしてしまいます。
そんな時は「性格診断」を活用して、自分が適性のある企業をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析して、ぴったりの職業を診断できます。
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オープンカンパニー
オープンカンパニー
半日から単日でおこなわれる企業理解プログラムのこと。オープンキャンパスの企業版で、従来は1dayインターンと呼ばれていた。
2022年6月に文部科学省・厚生労働省・経済産業省が「インターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方」を一部改正された際、就業体験を伴わないプログラムは、インターンではなく、オープンカンパニーと呼ばれるようになりました。
オープンカンパニーのおもな内容は、企業説明や施設見学、若手社員との座談会などです。理系の場合、研究所や実験施設の見学、研究開発部門の社員との交流など、技術職に特化したプログラムが用意されていることもあります。
オープンカンパニーは、短時間で複数の企業を比較検討でき、研究室の予定も調整しやすいため、就職活動の初期段階で志望企業を絞り込む際におすすめです。ただし、実務経験を積むことはできないため、より詳しく企業を理解するためには、その後のインターンへの参加も検討しましょう。
オープンカンパニーでは、企業の雰囲気を知ることができるので、志望動機として活かすことができます。また、実際の社員との交流などをもとに、企業の求める人物像を知ることができるので、その後の就活に活かすことが可能です。
理系がインターンに参加すべき5つの理由
理系がインターンに参加すべき5つの理由
研究室での研究と企業の実務には違いがあるため、理系学生の就職活動では、自身の専門性を企業でどのように活かせるかを具体的にイメージすることが重要です。また、インターンは、研究室での学びと企業での実務の接点を見出せる機会となるため、積極的に参加を検討したいところです。
ここでは、理系学生がインターンに参加すべき5つの理由について解説します。これらの理由を理解し、自身のキャリアを見据えたうえでインターンに参加するかの判断材料にしましょう。
そもそもインターンに参加するメリットがわからない人は、こちらの記事をチェックしておきましょう。インターンに参加している学生の数や、インターンに参加する8つのメリットについて解説しています。
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インターンは、効率的な企業研究とスキルアップが可能な、一石二鳥の就活対策です。まずはインターンに参加するメリットデメリットを押さえましょう。この記事ではインターンの探し方や選考対策、おすすめのインターンなどをキャリアコンサルタントと解説します。
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①自身の研究内容と企業の技術領域の接点が見つけられる
理系のインターンに参加することで、自身の研究内容が企業でどのように活用できるのか、具体的な接点を見出すことができます。また、自身が想定していなかった専門知識を活かせる場面をインターンで見つけられる可能性もあるのです。
さらに、インターン先の企業で実際に働く社員に直接質問をすることで、自身の専門知識がどのような製品やサービスの開発につながるのかを具体的に理解しやすくなります。これは就職後のキャリアをイメージするために重要です。
さらに、研究内容と企業の技術領域の接点を見出すことで、自身の専門性を活かせる職種や部署を具体的に検討でき、より的確な就職先の選択につながりやすくなります。
②最新の技術や実験設備に触れられる
理系のインターンでは、企業が保有する最新の研究設備や実験機器を実際に見学したり、使用したりする機会があります。研究室では扱えない大規模な装置や、最先端の解析機器に触れることで、企業の技術力や研究開発の規模を体感できます。
特に理系の長期インターンでは、実際のプロジェクトに参加して企業の実験設備を使用できる可能性があります。たとえば、電機メーカーでは最新の測定器を使った性能評価や、化学メーカーでは大型プラントでの実験など、研究室では経験できない規模の実験に携われるかもしれません。
このような経験は、就職後の業務イメージを具体的にするだけではなく、自身の研究にも新しい視点をもたらすきっかけとなります。
最新の技術や実験設備に触れられるインターンを見分ける際、実務型や研究開発型の長期インターンを狙ったり、募集要項に「実験・技術開発・解析」などのキーワードがあるか確認したりしましょう。
短期インターンは業界研究が中心になりやすく、設備に触れる機会が少ないため、1週間以上のプログラムを中心に調べましょう。
研究職へのキャリアを検討している人は、以下の記事で職種への理解を深めましょう。研究職の種類やメリット・デメリット、向いている人の特徴を解説しています。
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研究職を志望する場合は、仕事内容や適性の理解が必須です。また研究職のメリットデメリットも押さえておきましょう。この記事では研究職に向いている人の特徴や研究職に就くコツをキャリアコンサルタントが解説します。志望動機例文も紹介するので参考にしてください。
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インターン前にあなたが受けないほうがいい職業を確認してください
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
③理系の専門知識を実務でどう活かせるか体感できる
理系のインターンでは、研究室で学んだ専門知識が実際のビジネスでどのように応用されているのかを体験できます。たとえば、システムエンジニアのインターンでは、自身のプログラミングの知識を実際の開発現場でどこまで活用できるかを体感できます。
また、研究職のインターンでは、アカデミックな研究と企業の研究開発の違いや、研究予算・期限など企業特有の成約のなかで、どのように研究を進めていくかを体験できるのです。
このように、自身の専門知識を実務で活かす方法を体感することで、自身が実現したいキャリアの方向性を定めやすくなります。
④専門分野以外で活躍できる場を検討できる
理系学生は必ずしも専門分野に関するインターンに絞る必要はありません。専門分野の研究で培ったデータ分析力や論理的思考力は、専門分野を直接活かせる職種以外でも役立たせられるからです。
前提として、理系学生は文系職種のインターンにも参加できます。たとえば、製品開発の知識を活かした技術営業や、研究開発で培った分析力を活かしたコンサルティングなど、専門性を異なる角度から活用するキャリアも検討できるのです。
このように、さまざまなインターンに参加することで、自身の適性や興味に合った職種を見つけやすくなります。研究や開発職以外にも、幅広いキャリアの可能性を探ってみましょう。
就活の方向性や進路が決まっていない人は、以下の記事をチェックしておきましょう。理系学生のおもな進路や、業界を選ぶ際に押させておきたいポイントについて解説しています。
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就活で有利と言われる理系学生ですが、「何をアピールするべきか」悩む学生は毎年多くいます。記事では、理系就職が有利と言われる理由や活かすべき強み、おすすめの就職先を解説します。
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理系学生が文系職種のインターンで強みをアピールする際は、論理的思考力、データ分析力、課題解決力を具体例と共に伝えることが重要です。
研究でのデータ分析による仮説検証、複雑な事象の構造化といった経験は、マーケティングや営業企画などでも高く評価されます。
⑤研究室では得られない実践的な技術経験が積める
企業の実務では、品質管理基準や安全規定、コスト管理など、より実践的な制約のなかで技術開発をおこなう必要があります。そして、理系のインターンに参加することで、研究室で経験できないような実践的な実務を体験できるのです。
インターンでプロジェクトに参加することで、専門分野の異なる技術者とのコミュニケーション方法や、開発スケジュールの管理など、実務特有のスキルも習得できます。
さらに、インターンに参加することは、就職後のギャップを減らすだけではなく、自身の研究活動にも活かせます。特に修士課程の学生は、企業の技術開発の視点を取り入れることで、研究の応用可能性を広げることも可能です。
プロに聞く! 理系がインターンに行かないことで本選考に与える影響

企業のなかにはインターンを通じて専門性や適性を見極めるケースもあるため、理系の学生がインターンに参加しない場合、本選考で不利になる可能性があります。インターンでは企業の実務を体験することで自身の適性を見極めることにつながるだけではなく、内定を獲得しやすくなることがあるのです。
ここではキャリアコンサルタントの隈本さんに、理系がインターンに行かないことで本選考に与える具体的な影響について詳しく聞きました。特に理系職種では、インターンを通じて専門性の適性を見極める企業が多いため、インターンに参加しないことで起こる影響を理解しておきましょう。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る理系がインターンに参加しないことには3つのデメリットがある
理系学生にとってインターンは、技術力のアピールや業界研究に役立ち、本選考での有利な材料になります。逆に、インターンに参加しないことで以下のようなデメリットがあり、内定獲得が難しくなる恐れもあります。
(1)選考ルートが狭まる
インターン参加者限定の早期選考や特別ルートを設ける企業もあり、インターンに行かないと倍率が高い一般応募枠しか選択肢がなくなり、内定までのハードルが高くなります。
(2)実務経験がなく、アピール材料が少ない
理系の採用では研究内容が評価されますが、企業での実務経験があるとさらに有利です。インターン経験がないと、産学連携テーマでない限り、アピール材料が少なくなる恐れがあります。
(3)ミスマッチのリスクが高まる
インターンを経験していないと、入社後に「思っていた業務と違う」というギャップが生じやすくなります。結果として、早期離職につながるケースもあります。
理系学生がインターンに参加しないと、早期選考のチャンスを逃し、内定獲得が難しくなる可能性が高いです。志望企業や業界が決まっていなくても、まずはインターンに参加し、実際の仕事を体験してみることをおすすめします。
2つのルートがある! 理系のインターンの探し方
理系学生のインターン応募には、一般的な就活サイトからの応募と、大学・研究室を通じた推薦枠での応募という2つのルートがあります。それぞれのルートによって合う・合わないがあるため、自身の状況に合わせて適切なルートを選ぶことが重要です。
ここでは、理系学生がインターンに応募する2つのルートについて解説します。これらのルートの特徴を理解して、より効率的にインターンへ参加できるようにしましょう。
①就活サイトから探して応募する
就活サイトでインターンを探す場合、幅広い企業の情報を得られるのが特徴です。志望する業界や職種が決まってなく、自身のキャリアの方向性を検討したい人は就活サイトからインターンを探すのがおすすめです。
実際に就活サイトでインターンの募集を探す際は、自身の専攻分野や研究内容に関連するキーワードで検索することで、企業を絞りやすくなります。また、一部の就活サイトでのみ募集をしている企業もあるため、複数のサイトを使いましょう。
そして、インターンに応募するときは、プログラムによって体験できる内容や応募条件が異なるため、事前に応募要項をしっかり確認したうえで、選ぶことが大切です。
②大学・研究室の推薦枠で応募する
大学や研究室からの推薦枠は、企業と大学が協力関係にある場合に設けられる特別な応募ルートです。特に研究室のインターン推薦枠を活用できる場合は、企業の研究開発部門と研究室の専門分野が近いことが多く、より実践的な研究開発を体験できる可能性があります。
また、教授からの推薦があることで、実際の選考においても有利に働く可能性があります。これは教授からの推薦は、学生の研究能力や人柄を日常的に見てきた信頼できる第三者からの評価として、企業側に高く評価される傾向があるためです。
推薦枠の情報は研究室や大学のキャリアセンターを通じて案内されることが一般的で、応募人数が限られている代わりに、より深い技術研修や長期のインターンに参加できるのが特徴です。
特に修士課程の学生は、研究内容と直結した実務経験を積める貴重な機会となります。ただし、推薦枠は限られた企業にしかないため、就活サイトでの応募と併用して、より多くの可能性を探ることがおすすめです。
推薦枠を狙う場合は、しっかり準備したうえで応募するために情報を早めに得て、定期的に推薦枠の情報が出ていないかチェックしましょう。
- 理系のインターンで研究室推薦と一般公募を並行して受けることは可能なのでしょうか?
基本的に推薦と一般公募は並行して受けられるが企業や研究室によってはNGな場合もある
研究室推薦と一般公募を並行して受けることは可能です。ただ、研究室推薦の場合は一般公募は受けられないというルールを設けている企業や研究室の方針として、研究室推薦の場合にはほかの応募は控えるという方針の研究室もあります。
並行して受ける際には、企業のwebサイトで募集要項を確認し、採用担当者へ確認することと研究室の指導教員に相談した上で対応しましょう。
目的別! 理系学生のインターンの選び方
目的別! 理系学生のインターンの選び方
- 自身の専門を活かせるか確認したい場合
- 企業の研究開発体制を知りたい場合
- 専門分野以外の仕事を体験したい場合
理系学生がインターンを選ぶ際、参加する目的によって重視すべきポイントが異なります。自身の専門性を活かしたい場合は研究開発職のインターン、キャリアの可能性を広げたい場合は幅広い職種のインターンを検討するなど、目的に応じた選択が必要です。
ここでは、目的別に理系学生のインターンの選び方について解説します。インターンに参加することで自身が何を得たいのかを明確にしたうえで、それぞれの目的に合ったインターンを選びましょう。
理系学生が複数の目的のインターンに参加する場合、目的に応じた段階的なインターン参加が重要です。
低学年のうちは1dayインターンで業界研究を進め、大学3年の夏に実務型インターンでスキルを磨き、秋から冬に選考直結インターンで本命企業の内定を狙う流れが基本となります。
参加するインターンをこれから選ぶ人は、以下の記事を参考にしましょう。自分に合うインターンの選び方や、学年別に希望のインターンが見つかる探し方を解説しています。
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インターンの選び方決定版! 5段階で絞り込むコツと学年別の探し方
インターンの選び方に迷う人に向けて、5段階でスムーズに絞り込むコツをキャリアコンサルタントとともに解説します。数ある情報の中からインターンを探す方法も学年別に紹介。この記事で自分に合うインターンを選び、就活の良いスタートを切りましょう。
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自身の専門を活かせるか確認したい場合
自身の専門性を活かせる企業を見極めるには、研究開発職のインターンを選ぶのがおすすめです。特に研究開発職の長期インターンでは、実際の研究開発プロジェクトに参加できる可能性が高いため、自身の専門知識がどのように製品開発に活かせるのかを具体的に理解しやすくなります。
応募する際は、企業の研究開発テーマと自身の研究内容の接点を見つけることが重要です。これは自身の専門知識が企業でどのような価値を生み出せるかを明確に示せなければ、優れた研究をしていても採用担当者に魅力が伝わりにくいためです。
たとえば化学を専攻している場合、新素材開発をおこなっている化学メーカーや製造プロセスの改善に取り組む電機メーカーなど、専門知識を直接活かせる企業を選びましょう。また、自身の研究室に推薦枠がある企業は、研究内容との関連性が高いことが多いため、優先的に検討することをおすすめします。
研究室推薦枠は専門性が企業の研究テーマと比較的一致しやすく、研究開発業務を深く体験することができます。一方、一般公募では幅広い業務や業界を経験でき、選考での専門知識の要求は比較的少ない傾向があります。
企業の研究開発体制を知りたい場合
企業の研究開発体制を理解するには、研究所や開発部門の見学が含まれるインターンを選部のがおすすめです。特に短期インターンやオープンカンパニーでは、研究施設の見学や若手研究者との座談会など、現場の雰囲気を知る機会が設けられています。
そして、インターンに参加した際に注目すべきポイントは、研究テーマの決定プロセスや開発予算の規模、他部門との連携体制などです。これらは企業によって大きく異なり、自分に合う企業かどうかの判断基準となるため、複数の企業のインターンに参加して比較検討しましょう。
また、研究開発部門の社員と直接対話できるプログラムがある場合、研究者としてのキャリアパスや、企業が求める人材像についても質問できるため、就職後のキャリアをイメージするうえで重要な情報が得られるチャンスといえます。
専門分野以外の仕事を体験したい場合
専門分野以外の仕事を体験したい場合、必ずしも自身の研究内容に関するインターンに参加する必要はありません。自身が興味のある業界や企業のインターンを選ぶのがおすすめです。
理系学生が研究で培った論理的思考力や分析力は、幅広い職種で求められる能力であり、多くの企業・職種で活かせるため、広い視野を持ってインターンを探しましょう。
特に文系職種のインターンを選ぶ際は、理系の知識を活用できる接点があるかに注目しましょう。たとえば、技術営業職なら製品の技術的な特徴を顧客に説明するとき、コンサルティング職なら企業の技術課題の分析をするときに専門知識や、分析力などの研究で培った能力が活かせます。
また、研究開発職以外の選択肢を広げることは、将来のキャリアの可能性を広げることにもつながります。複数の職種のインターンに参加して、自身の適性や興味を探ってみましょう。
文系の学生の方が学校でもグループワークの機会が多く、インターンの間のグループワークなどで慣れていないと戸惑ってしまう可能性があります。グループワークの方法などを事前に学んでおきましょう。
理系から文系就職するか検討している人には、こちらの記事がおすすめです。理系学生が文系就職を目指す際のおすすめ就活スケジュールや文系就職のコツを解説しています。
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理系の文系就職のやり方|有利に進める秘訣を就活のプロが解説!
理系学生が文系職種への就職を目指す場合、推薦応募とは採用スケジュールが異なるため、事前の準備がとても重要です。この記事では理系学生が文系就職をする際のスケジュールや就活のポイントについて、キャリアコンサルタントとともに解説します。
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プロに聞く! 理系学生がインターンと学業を両立させるためのポイント
プロに聞く! 理系学生がインターンと学業を両立させるためのポイント
- インターンに参加する時期の決め方
- インターンの参加社数の決め方
- 研究室の理解を得る方法
インターンと研究活動の両立について「具体的にどのようなスケジュール管理をすべきか」「研究室の指導教官にどう相談すればいいのか」と悩む人も多いでしょう。また、研究の進捗状況を考慮しながら、より効果的なインターン参加の方法を知りたいと考える人もいるかもしれません。
ここでは、理系学生の就職活動を多く支援し、研究室との調整方法にも詳しいキャリアコンサルタントに、インターンと学業を両立させるためのポイントについて聞きました。
プロの視点から見た効果的な両立方法を参考にして、研究活動に支障をきたすことなくインターンに参加する方法を見つけていきましょう。
インターンに参加する時期の決め方
理系学生がインターンに参加する時期は、研究活動に大きく影響するため、「実験のスケジュールを考慮してどの時期に参加すべきか」「修士論文の執筆時期とどう調整すればいいのか」と悩む人も多いのではないでしょうか。
ここではキャリアコンサルタントの野村さんに、理系学生がインターンに参加する時期の決め方について詳しく聞きました。研究活動への影響を最小限に抑えながら、効果的にインターンに参加するために、チェックしておきましょう。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見る理系学生がインターンに参加する最適な時期は研究活動や就活のステージによって異なる
一般的には、学部3年生の夏休みや修士1年生の夏休みが多くの企業でインターンの開催する時期であり、学業の負担が比較的軽減され参加しやすいタイミングです。
時期を決める際の3つのポイント
研究の節目を考慮
実験や論文提出のスケジュールを確認し、研究のピーク時を避ける。特に修士課程では、研究が本格化する前の夏休みが理想的です。
目的別に参加時期を選定
企業研究や業界理解が目的ならば就活初期のオープンカンパニー(3年生の夏)がおすすめです。研究内容を活かせる業務体験を希望する場合、研究テーマが固まり、専門性を具体的に説明できる時期(3年生後期〜修士1年前期)が効果的といえます。
採用直結型インターンへの備え
2025年卒から短期インターンも選考で評価され、志望企業がインターンを重視するかを確認し、早めの選考対策を開始しましょう。
最適な時期は研究活動と就活準備のバランスを見極め、研究室の教授と相談し、研究への影響を最小限に抑えて成長機会を最大限に活かしましょう。
インターンのスケジュールについて理解を深めたい人は、以下の記事をチェックしておきましょう。インターンに参加する時期をおすすめ順に解説しています。
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インターンはいつから開始? 応募から参加までのベストな時期を解説
「インターンにいつから参加すべき?」キャリアの専門家であるキャリアコンサルタントと、ずばりおすすめの参加時期を解説します。推奨する時期は5つあるのでそれぞれチェックしましょう。参加できそうにない人、できなかった人向けの対処法も説明していますよ。
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インターンの参加社数の決め方
理系学生がインターンに参加する場合、研究活動との両立を考慮しながら適切な参加社数を決める必要がありますが、「何社くらい参加すれば十分なのか」「どのように社数を絞れば良いのか」と迷う人も多いのではないでしょうか。
ここではキャリアコンサルタントの板谷さんに、理系学生のインターン参加社数の決め方について詳しく聞きました。インターンに何社参加するか悩んでいる人は、参考にしましょう。
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見る目的を達成できそうなインターンであれば選考を受けておこう
インターンに何社参加するのが適切かという明確な解答がある訳ではありません。インターンを通して、様々な結果を得ることができます。インターンでどんな結果を得たいのか、最初の段階で目的を定めることが大切です。
インターンの目的としては、業界や企業理解を深めることや、実務経験を積むことやインターンの経験を今後の選考でアピールする目的の人が多いでしょう。また、自分に合う仕事について考える機会を得たり、内定直結型のインターンであれば内定を獲得することもできます。
授業やアルバイトと両立できるかどうかも視野に入れることが大切
学校の授業やアルバイト、部活動など他の予定と調整をしながらインターンに何社参加するのが適切か考えてみましょう。
長期インターンを1社か2社に絞り、オープンインターンを複数参加するなど組み合わせることもできますし、希望している企業の長期インターン1社に絞るなど、目的に合わせて選択できます。
希望のインターンに必ずしも参加できる訳でもないので、業界を知る目的で同じ業界のインターンに応募するケースなどもあります。
研究との両立を考えてインターンに何社参加すべきか悩んでいる人には、こちらの記事をチェックしておくのがおすすめです。複数社に参加するメリット・デメリットを解説しているので、自身が参加すべき社数を判断する際の参考にしましょう。
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インターンは何社参加する? キャリアの専門家による選び方と活用術
「インターンは何社行くべき?」と迷う人も多いでしょう。この記事ではインターンの平均データやおすすめの参加数をキャリアアドバイザーが解説します。複数参加の注意点や見つけ方も紹介するのでインターンに何社行くべきか理解して選考に活かしましょう。
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研究室の理解を得る方法
研究活動をしながらインターンに参加する場合、「教授にどのように説明すれば良いか」「研究の進捗によって参加を止められるかもしれない」と不安を感じている人もいるのではないでしょうか。
ここではキャリアコンサルタントの隈本さんに、理系学生がインターンに参加する際に研究室の理解を得る方法を詳しく聞きました。研究室から理解を得るために、事前にできる準備から具体的な相談方法まで目を通しておきましょう。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る研究室にインターン参加を相談する際は4つのことを確認しよう
インターンに参加する際、研究の進捗に影響を与えないよう配慮しながら、研究室の教授や指導教員に納得してもらえる説明を心がけましょう。
① 相談前の準備
事前に以下のポイントを整理しておきましょう。
・インターンの内容と期間(企業名、業務内容、日程)
・参加の目的(就職活動・スキル習得・研究に活かせる要素)
・研究への影響と対策(事前に進めておく作業、フォロー方法)
② 相談のタイミングと伝え方
最低でも1カ月前に相談し、進捗状況や代替案を説明して研究に支障が出ないことを伝えます。インターン参加が研究にどう活かせるかを強調することも大切です。
③ 具体的な相談例
「〇〇(企業名)のインターンに参加したいと考えており、期間は〇月〇日から〇月〇日です。研究との両立を考え、事前に〇〇の作業を進める予定です。また、インターンでは〇〇の技術に触れられ、研究にも応用できる可能性があります。研究に支障をきたさないようにしますので、ご相談させていただきたいです。」
④ 相談後の対応
了承を得たらスケジュールを再調整し、研究メンバーにも共有しましょう。インターンで学んだことを発表するなど、知識を研究室で還元すると好印象です。
研究室に相談する際は、早めの報告と計画的なスケジュール調整がポイントです。研究との両立方法やメリットを具体的に伝え、理解を得られるようにしましょう。
理系学生がインターンの選考に参加するための準備
理系のインターン選考では、研究室での取り組みを企業の事業にどのように活かせられるかをアピールする必要があります。そして、専門知識や研究成果を企業の採用担当者に効果的に伝えるためには、事前の準備が大切です。
ここでは、理系学生がインターンの選考に参加するための準備について解説します。研究内容の説明から面接対策まで、それぞれの準備のポイントを理解して、インターンの選考突破を目指しましょう。
これからインターンの選考を受ける人は、以下の記事を参考に準備しましょう。インターンで評価される学生の特徴や、インターンで差がつく3つの基礎準備について解説しています。
研究内容をわかりやすく説明できるようにまとめる
理系のインターンの選考では、自身の研究内容を企業の採用担当者にわかりやすく伝える必要があります。これは、研究内容をチェックする採用担当者が同じ専門分野の知識を持っていない可能性があるためです。ただし、専門的な研究内容を異なる分野の人にも理解できるように説明することは、簡単ではありません。
そこでここでは、研究内容をエントリーシートと面接それぞれの場面で効果的に説明する方法について解説します。説明のポイントを押さえて、自身の研究の価値を採用担当者に確実に伝えられるよう準備を進めましょう。
インターンの選考を突破するために、以下の記事でインターンの選考を実施する企業側の視点について理解を深めましょう。インターンの選考がある企業とない企業の違いや、インターンの期間別の企業が見ているポイントについて解説しています。
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インターンの選考で自身の研究を効果的にアピールしたい人は、こちらの記事を参考にしましょう。履歴書の研究課題で採用担当者が見ているポイントや、研究課題の記入例について解説しています。
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エントリーシート
エントリーシートでは、自身の研究の価値を正しく理解してもらうために、研究内容を簡潔かつわかりやすい言葉で説明することがポイントです。専門用語は必要最小限に抑え、研究の目的や成果、そこから得られた経験を重点的に記載しましょう。
特に「なぜその研究に取り組んでいるのか」「どのような課題を解決しようとしているのか」を明確にすることで、研究に対する意欲や問題解決力をアピールできます。また、研究を通じて得られた経験が、企業でどのように活かせるかまで言及すると効果的です。
なお、文字数制限がある場合は、指定された文字数を必ず守り、研究の核となる部分に絞って説明しましょう。文字数制限を超過すると、指示に従えない人物と判断されたり、要点をまとめる能力が不足していると評価されたりして、書類選考で不合格になる可能性もあるため、注意が必要です。
細かい研究の内容に関してよりも、研究の社会的意義や研究の経験をどのように企業で活かしていけるかどうかの方が注目されます。
また、専門用語はできるだけ避け、一般の人にも伝えることのできるコミュニケーション能力は評価されます。
インターンのエントリーシートをこれから作る人は、以下の記事を参考にしましょう。通過率を上げるエントリーシートの書き方や、志望動機の例文について解説しています。
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面接
インターン選考の面接では、エントリーシートに記載した内容をさらに深掘りするような質問がされます。そのため、面接官の反応を見ながら、相手の理解度に合わせて自身の研究内容を説明しましょう。
また、研究内容を説明する際に制限時間が設けられるケースがあります。このような場面を想定して、1分・3分・5分のように自身が回答する持ち時間に合わせて回答パターンを用意しておくと、面接の質問に応じて柔軟に対応しやすくなります。
さらに、よく質問されそうな専門用語は、一般的な例えを使って説明する方法を用意しておくことで、研究内容をスムーズに説明することが可能です。このように、エントリーシートよりも詳しい研究内容をわかりやすく説明できるように、準備しておきましょう。
インターンの面接では、なぜその企業を選んだのか、企業の技術や事業と自身の研究やスキルがどう関わるのかを具体的に説明できるようにしましょう。
また、何を学び、どのように成長したいのかを示すことで、参加意欲をアピールできます。
これからインターンの面接対策をおこなう人は、以下の記事を参考にしましょう。インターンの面接の通過率を上げる準備やインターンの面接のマナーについて解説しています。
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自身の研究内容をインターンで活かす具体的な方法を考える
自身の研究内容が企業の事業領域と直接かかわる場合、インターン中に自身の研究を活かせる場面を具体的に提案するためにも、具体的な技術や研究手法の活用方法を事前に検討しておきましょう。たとえば、化学系の研究室に所属している場合、化学メーカーのインターンでは、分析技術や実験手法を製品開発に活かせる可能性があります。
また、研究で得られたデータの解析方法や、実験計画の立て方なども、企業の研究開発で活用できる重要なスキルです。インターンに参加する前に、自身の研究内容と企業の開発テーマの接点を具体的に整理しておくことで、より実践的な経験を得られます。
一方で、研究分野が企業の事業と直接関係ない場合でも、研究を通じて培った論理的思考力や問題解決能力はさまざまな場面で活用できます。たとえば、IT企業のインターンでは研究で身に付けた統計解析の手法を、マーケティングデータの分析に応用できるのです。
また、研究発表で培ったプレゼンテーション能力は、提案型の営業職やコンサルティング業務でも高く評価される場合があります。
特に、研究活動で培った「課題を整理して解決策を導き出す力」や「専門的な内容をわかりやすく説明する力」は、コンサルティングや営業職など、多くの職種で求められる能力です。研究で得た汎用的なスキルに着目して、それらを企業でどう活かせるか考えましょう。
理系のインターンに参加して専門性を活かせるキャリアを見極めよう
理系学生がインターンに参加することは、企業によって異なる研究開発の特徴や技術の活かし方を理解するための重要な機会となります。しかし、単に企業の技術力を知るだけではなく、自身の研究内容や専門性がどのように企業の価値創造につながるのかを見極めることが、キャリアの選択において大切です。
記事では理系学生が参加できるインターンの種類から、インターンと学業を両立させるためのポイントまで解説しました。研究活動と両立させながら、自身の参加目的を明確にしたうえで、インターンに参加しましょう。そして、理系ならではの強みを活かせるキャリアを見つけてみてください。
アドバイザーコメント
野村 芳克
プロフィールを見るインターンは研究室での学びを社会でどう活かすか確認できる貴重な機会
研究活動が忙しく、参加を迷う人もいるかもしれませんが、インターンでは企業の研究開発現場に触れ、最新の技術や設備を体験できるだけでなく、自身の専門性が企業にどのように貢献できるかを具体的にイメージする手助けになります。
また、インターンで得られる実務経験は、就職活動において自己PRの具体的な材料になるだけでなく、研究活動にも新たな視点をもたらすことがあります。
理系学生は推薦枠を活用できることも視野に入れてインターン選びをしよう
さらに、理系学生には、研究室の推薦枠という特有のルートがあるため、専門知識を活かせる企業を選びやすいという利点もあります。
一方で、文系職種のインターンに参加し、自身の専門的な知識がどのように他分野で活かされるかを知ることも、将来のキャリアの選択肢を広げるうえで有効です。
インターンは単なる就活のイベントではなく、未来のキャリアを見つめ、自分の可能性を広げる機会です。研究活動とのバランスを意識しつつ、ぜひ積極的に挑戦してみてください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表
Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
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