この記事のまとめ
- 口頭試問は通常の面接と異なる準備が必須
- 口頭試問の評価ポイントをおさえてから対策しよう
- 口頭試問を突破するなら6つの攻略法がカギ
- 面接力診断ツール
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この記事を読んでいる人におすすめ
就活の選考スタイルの一つである口頭試問。志望企業の選考フローに口頭試問が含まれていても「口頭試問ってなんだろう?」「なにか対策が必要なの?」と疑問に思う人も多いでしょう。
口頭試問は通常の面接と異なる観点から評価されるため、独自の対策が必要です。面接対策と同じで良いだろうと後回しにせずに、しっかり対策をおこないましょう。
この記事では、口頭試問の評価ポイントや対策について、キャリアアドバイザーの瀧本さん、柴田さん、田邉さんのアドバイスを交えつつ解説していきます。
口頭試問を正しく理解して事前準備を徹底しよう
口頭試問は、学生の知識や対応力を見るためにおこなわれる試験です。就活対策といえば、面接やエントリーシート(ES)、筆記試験の対策をイメージする人も多く、口頭試問の対策が後回しになってしまうことも多く見られます。
しかし、口頭試問も面接や書類選考と同様に、企業側が採用・不採用を判断する重要な要素の一つです。しっかり対策して、選考を突破しましょう。
この記事では、まず口頭試問の概要や混同しがちな通常面接との違いについて解説します。その後、評価のポイントや攻略法、困ったときの対処法を解説するので、事前準備に役立ててください。
また、質問傾向や質問例、対策方法も紹介しているので、漏れなく準備して、自信を持って口頭試問に挑みましょう。
そもそも口頭試問とは?
「口頭試問」という言葉自体初めて聞いたという人もいるのではないでしょうか。
口頭試問とは何なのか、この前提部分を正しく理解できていないと正しい対策ができないため、しっかり確認しておきましょう。
口頭でおこなう試験のこと
口頭試問とは、面接官からの質問に対して口頭で答えていく試験です。時事問題や一般教養を問われることが多い傾向にあり、学生の知識や学力を問うものです。
評価基準は、知識や能力だけでなく、どのように答えるのかや、わからないときにどうするのかなどの対応力といった、筆記試験だけでは見極めづらい要素を確認しようとしています。
口頭試問を実施する企業には、SNSや口コミのような身近なツールから得られる知識だけではなく、自発的に情報を収集して自分で考え成長できる見込みがあるかどうかを確かめる狙いがあります。
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口頭試問と通常面接の違い
口頭試問も面接と同様に、面接官からの質問に答える形式でおこなわれるため、面接と混同してしまいがちです。しかし、異なる目的でおこなわれている別の試験であることを理解しましょう。
口頭試問 | 通常試験 | |
目的 | 知識や学力を判断する | 経験や人柄を判断する |
質問内容 | 時事問題や一般教養に関する質問 | 経験や内面を掘り下げる質問 |
質問例 | 温暖化問題について どのような考えを持っていますか | 自己PRをしてください あなたの長所はなんですか |
口頭試問の目的は、知識や学力を判断するものであるため、時事問題や一般教養に関して、どのように理解し、どのような意見を持っているのかを述べることが求められています。
一方面接は、経験や人柄を判断するため、面接官との会話を通して経験や内面に関して掘り下げ、あなたがどのように企業で活躍できる人材なのかをアピールすることが求められています。
口頭試問と面接が混同してしまうと、面接官の質問の意図とは異なる回答をしてしまう可能性もあるため、しっかり整理して理解しましょう。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る技術系の職種では専門知識が問われることもある
職種によっては仕事をするうえで専門的な知識が必要になることもありますよね。特に、理系学生が就職する技術系の仕事では、新卒入社であってもスキルが問われます。
そのため、時事問題について考察をするだけでなく、技術系の仕事では専門的な知識が問われるケースもあるのです。
日頃の研究から言葉の定義を正しく理解しておこう
たとえば、重工業メーカーの口頭試問では過去に「レイノルズ数とは何か説明してください」という内容が出題されました。これは就活の対策をしているかを問うだけでなく、大学や大学院できちんと勉強をしていたかどうかを確認する口頭試問です。
このような内容の口頭試問は、メーカーの技術系で出題されることが多いです。重工業メーカーや自動車メーカーでも過去に同様の問題が出題されています。そのため、技術系の職種へ就職を考えている学生は、就活だけでなく普段から言葉の定義を確認して研究に取り組むことが大切です。
通常の面接の準備方法についてはこちらの記事で解説しています。面接を控えている人は、こちらも併せて参考にしましょう。
面接の準備完全版|あなたを最大限に魅せる17の土台作り
押さえておこう! 口頭試問の4つの評価ポイント
口頭試問の評価ポイント
- 理解力があるか
- 言語化能力があるか
- 求めている知識があるか
- どのような価値観か
口頭試問が面接とは異なる目的でおこなわれていることを理解しても「実際にどこを見ているのだろう」と思う人もいるのではないでしょうか。
ここからは、口頭試問の際に面接官から見られているポイントを解説します。どのような点が評価されるのかを理解して、重点的に対策しましょう。
①理解力があるか
口頭試問での評価ポイントの一つは、理解力があるかどうかです。
口頭試問で見られている理解力とは
質問された内容をしっかり理解したうえで回答できる力
実際に働くうえでも、理解力があることは重要です。理解力がないと、顧客やほかの社員との意思疎通が上手にいかずに、仕事がスムーズに進まなくなってしまうこともあるためです。
面接官がどのような意図で質問しているのかを読み取り、企業の意図に沿った回答をするよう心がけましょう。
採用担当者の質問を正しく理解していると示すために、その内容に沿った回答ができているかはとても重要です。
面接の場では誰もが緊張しているので、質問の意図を正しく汲み取れずに的外れな回答をしがちです。質問が5W1Hのどれに当たるのかを意識し、的確に回答すべきポイントについて話すようにしましょう。
②言語化能力があるか
質問の内容を正しく理解したうえで、次に求められるスキルは、言語化能力です。
口頭試問で見られている言語化能力とは
考えていることを自分なりの言葉に変換し、相手にわかりやすい表現で伝える力
言語化能力は、実際に働くうえでも、商談やミーティングの際などあらゆる場面で必要となるスキルです。どんなに良いアイデアや提案を持っていても、相手に伝わるように言葉にできなければ評価されません。
仕事で必要なスキルだからこそ、口頭試問でスキルが備わっているか見られています。
- 言語化能力に自信がありません……。どのように対策しておけば良いでしょうか?
「まず口に出すこと」を意識しよう
言語化が苦手な人の中には、考えているうちに何を考えているかわからなくなって言語化ができない人もいますよね。このように混乱してしまうことを防ぐために、まず口に出してしまうことがおすすめです。
たとえば、志望動機であれば「私の志望動機は」、強みであれば「私の強みは」と口に出してしまうのです。そうすることで、「自分の意見や考えを伝えること」を自然に意識するようになり、言語化の練習機会を増やすことができます。
③求めている知識があるか
社会人として基礎的な能力が備わっているかや、業界に関連する知識を持っているのかなどを質問の回答を通して判断します。
たとえば、食品業界を志望しているのにもかかわらず、「食品ロスに関してどのように考えていますか」の質問に的外れな回答をしてしまうと「本当に食品業界を志望しているのだろうか」と疑問に思われてしまう可能性もあります。
志望企業ではどのような知識が求められているのかを把握して、関連する事柄に対して、自分の意見を言葉にできるように準備しましょう。
- 志望企業で求められている知識を身につけるためにおすすめの方法はありますか?
就活対策に特化したニュースサイトをチェックしよう
あさがくナビ(朝日学情ナビ)には、「就活力」がグングン身につく 就活ニュースペーパーというのがあります。
こちらは話題の業界や企業の最新動向を新聞からピックアップしており、各業界ごとのアーカイブも豊富でわかりやすく、丁寧な内容となっています。
このような就活生向けのニュースサイトを日頃からチェックしておくのがおすすめです。
「志望企業でどのような知識が求められているかわからない……」という人は、まずは業界や職種について詳しく理解しましょう。
業界
就職活動で役立つ業界一覧|仕事内容から動向まで各業界を徹底解説!
職種
職種の種類一覧を徹底解説! 業種・業界・職業との違いも押さえよう
④どのような価値観か
口頭試問は、知識や能力を判断する目的でおこなわれますが、質問の回答から見えてくる価値観も評価のポイントになります。
知識や能力が企業の求める水準に達していても、企業と合わない人を採用してしまっては、早期離職をしてしまう恐れもあります。
企業としては、長く会社に貢献してくれる人を採用したいと考えているため、学生の価値観が企業とマッチしているかどうかは重要なポイントです。
「自分の価値観に合う企業ってどんな企業だろう……?」と不安な人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
良い仕事とは? 自分に合う働き方や会社が必ず見つかる3ステップ
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る言語化能力は特にチェックされていると心得よう
示された課題に対するイメージや感情を言語化する能力はもっとも面接でチェックされ、評価の対象になるポイントといえるでしょう。
よく「頭の中だけだと誰でも小説が書ける」といわれています。予想もつかない展開、斬新な場面設定など、沸き上がるイメージや感情は頭の中では色鮮やかです。しかしそれを目の前の第三者に伝えようと言語化を試みると、途端に誰もが「こんなはずではなかった」と思います。
言葉に置き換えようとしても適切な言い回しが思いつかない。何とか文字に起こしてみても、頭の中にある時ほどの精彩さがない、と何か違うと感じます。また、状況説明が足りないと、読み手はなぜ登場人物がそう考えるのか理解が追い付かないこともあります。
状況や考えを的確に伝える能力はどんな仕事にも欠かせない
どんなに素晴らしいストーリーを思いついたとしても、それを文字におこすのは想像以上に大変です。書くだけなら時間をかけることができますが、話すとなると考えを即座に言語化しなければならないのでさらに難しいのです。
とはいえ、就職後に業務にあたるとき、この言語化能力は非常に大切です。学校よりも幅広い年代や個別の専門知識を持つ同僚または顧客に対して、相手が見たこともない物や状況を説明し、納得させるのが日常茶飯事だからです。面接という場で自分の考えを適切に言語化できるとアピールしましょう。
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これで口頭試問は怖くない! 6つの攻略法
口頭試問の攻略法
- リラックスして臨む
- 質問の意図を理解する
- 自分の言葉で話す
- 聞き取りやすい声のトーンで話す
- 姿勢と表情にも気を配る
- 清潔感のある身だしなみをする
口頭試問を控えている人の中には「何に気をつけたらいいんだろう……」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
口頭試問は、柔軟な思考力や対応力が求められ、なおかつ知識も必要なため、選考の中でも難易度が高くなります。口頭試問でつまずく人も多くいるため、どうすれば攻略できるのかを理解して準備する必要があります。
これから口頭試問を攻略するための6つのポイントを解説します。一つずつ確認して、準備してください。
①リラックスして臨む
口頭試問は難易度が高いからといって、緊張しすぎないように気をつけましょう。緊張しすぎてしまうと、頭が真っ白になってしまったり、表情がこわばったりしてしまいます。
事前準備を徹底することで、過度に緊張しすぎないように意識しましょう。事前に口頭試問をイメージして、声に出して練習する方法もおすすめです。何度も練習したことが自信につながり、肩の力が抜けてリラックスして臨めるはずです。
口頭試問は、正解があると考えると緊張してしまいます。しかし、技術系の内容以外は正解があるものではないことも多いため、自信を持って答えましょう。すると、自然と緊張がほぐれてきますよ。
面接の緊張を緩和する方法はこちらの記事で解説しています。口頭試問の際と共通する内容についても解説しているので、あわせて確認してみてください。
「面接で上手く話せない」を克服する6つのコツ|緊張緩和の方法も
②質問の意図を理解する
前述したとおり、口頭試問は学生の理解力を測っています。質問の意図が理解できていないと、面接官の求めている内容の回答と意図がずれてしまい、場合によっては評価されない可能性もあります。
また、「働くうえでもコミュニケーションに難がありそう」と判断されてしまうこともあるため、落ち着いて面接官の意図をくみ取ってから、回答しましょう。
面接官の意図がわからない場合は、「今のご質問は、〇〇という解釈で良いでしょうか?」などと確認してから回答しましょう。それだけで評価を下げられるとは考えにくく、曖昧なまま回答するよりも的確な回答ができます。
③自分の言葉で話す
口頭試問では、事前に調べた情報を丸暗記せずに、自分の言葉で伝えるように意識しましょう。丸暗記して回答してしまうと、あなたという人物像が面接官に見えにくくなってしまいます。
また、回答に対して深掘りされた際に、自分の意見を持っていないと対応できない可能性があります。
自分の言葉で意見を述べられると、質問に対する事柄をしっかり理解できて自分の中に落とし込めている印象になり、回答に説得力が増します。
口頭試問では、難しい言葉で論文のような回答をすることが求められているわけではありません。自分の知識や学力を言語化して話せるかや、柔軟な対応力をチェックするためにおこなわれているため、自分の言葉で自分の意見を表現できるように取り組みましょう。
口頭試問の際、自分の言葉ではなく丸暗記しているなと感じてしまう学生もいます。知識があることは評価しますが、無機質な印象となるため、他人とのコミュニケーション能力が欠けているのではないかと心配してしまいます。
④聞き取りやすい声のトーンで話す
口頭試問は回答の内容も重要ですが、話し方も印象を左右するため、重要なポイントです。どんなに論理的に自分の意見を回答できても、小さな声でぼそぼそと話すと、面接官が聞き取れない可能性や、自信がない印象になってしまう可能性もあります。
メラビアンの法則によると、時に回答内容よりも「見た目」や「話し方」によって評価が左右されることもあります。
メラビアンの法則とは
言語・聴覚・視覚から受け取る情報がそれぞれ異なったときに、人は「視覚情報:55%」「聴覚情報:38%」「言語情報:7%」という割合で影響することを示した心理学上の法則。
聞き取りやすい声にするために意識すること
- 相手が聞き取りやすいスピードで話す
- 語尾まではっきり発音する
- 普段より少し大きい声で話す
- 普段より少しトーンを上げて話す
いきなり口頭試問本番だけ意識しようとしても難しいため、普段から聞き取りやすい話し方を意識するようにしましょう。
また、自分の声を録音して確認する方法もおすすめです。思っていたより早口だった、聞き取れない部分があったなどと客観的な発見があるかもしれません。
人は自信がないことを話すときに自然と声が小さくなったり、早口になったりします。このような話し方では、適切な回答をしていても、採用担当者を納得させられないかもしれません。
ゆっくりと大きな声で悠然と話すだけでも、説得力はかなり上がります。話し方には必ず気を配るようにしましょう。
39点以下は要注意!
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⑤姿勢と表情にも気を配る
前述したメラビアンの法則にあるとおり、見た目の印象は評価を左右する重要なポイントです。回答の内容ばかりに意識がいってしまいがちですが、姿勢や表情にも気を配りましょう。
筆記試験であれば、回答内容のみが重視されますが、口頭試問は印象によっても評価が分かれます。難しい質問に上手に回答できなかったとしても、姿勢が正しい学生や、表情が前向きな学生には、明るい印象や意欲がある印象を持ちやすくなります。
緊張すると特に、背中が丸くなって縮こまってしまったり、表情が硬くなってしまったりしやすいため、姿勢や表情も意識することを忘れないようにしましょう。
姿勢や表情で気を付けたいポイント
- 椅子に深くもたれかからない
- 胸を張って背筋を伸ばす
- 体の正面を面接官に向ける
- 膝の上に握りこぶしを作るか、両手を重ねる
- 面接官の目を見て話す
- 元気で明るい表情
- あいさつやお礼を述べるときは笑顔でする
「面接官の目を見て話す」は、特に意識しましょう。回答を考えると目線が上になってしまう人が多いですが、面接官にマイナス印象を与えることもあるので注意してくださいね。
面接時のマナーやルールについてはこちらで解説しています。口頭試問とも共通するマナーを解説しているので、あわせて確認してくださいね。
マナー
面接マナーを攻略! 不合格を避ける基本からWeb対策まで完全網羅
ルール
面接初心者は要注意! ルール違反になるパターンやマナーを徹底解説
身振り手振りを有効に使うと、好印象を残せる可能性が高くなります。こちらの記事もあわせて確認してみてください。
面接は身振り手振りを適切に使って制す! 好印象を残すコツを解説
面接中に緊張で顔がこわばってしまう、笑顔を作るのが難しいという人はこちらのQ&Aを参考にしてください。マナー講師が笑顔の作り方をアドバイスしています。
⑥清潔感のある身だしなみをする
話し方や姿勢・表情と同様に、身だしなみも印象を左右するうえで重要なポイントです。
たとえ質問への回答が良い内容であっても、身だしなみのマナーが守れていなければ、それだけで社会人としての意識が足りないと評価されてしまう可能性もあります。
口頭試問はどのような質問をされるのか事前にわからないため、回答内容を準備していても想定外の質問をされることもあります。しかし、身だしなみは意識すれば誰でも確実に準備しておけることです。
基本的な身だしなみのマナーを押さえて、面接官に好印象を残すためにしっかり準備しましょう。
清潔感のある身だしなみ
- 基本的にはスーツを着用
- ネクタイは派手すぎない色や柄
- 服装はシワなく清潔なもの
- メイクは濃すぎずナチュラル
- 髪型は表情が見えやすくなるように整える
- 髪色は地毛か地毛に近い色
- 靴は汚れがないもの
- マスクは柄がないもので白地が無難
面接時の服装についてはこちらの記事で解説しています。口頭試問時と共通する内容なので、あわせて確認してみてくださいね。
面接の服装に迷う就活生必見! 基本マナーから私服対策まで完全網羅
地毛が明るく就活で悩んでいる人はこちらのQ&Aを参考にしてみてください。キャリアコンサルタントが対処法を回答しています。
口頭試問の質問傾向と質問例
口頭試問の質問傾向
- 時事問題について
- 一般常識について
- 志望企業について
口頭試問の評価のポイントを理解しても、「実際にどのような問題がでるんだろう」と不安に思っている人もいるのではないでしょうか。
ここからは質問傾向と質問例を解説します。どのような問題を質問されるのかを理解して、自分なりの意見を考えてみてください。
時事問題について
口頭試問で頻出の質問として、時事問題に関連する質問が挙げられます。
時事問題の質問で見ているポイント
- ニュースを知っているのか
- ニュースに対して自分なりの意見を持っているか
- 質問の意図を理解して回答できるか
時事問題について述べるだけでなく、自分なりの意見を述べるように意識しましょう。
試験日より前に問題を作成しておく筆記試験とは違い、口頭試問はその場で面接官から質問されるため、試験当日のニュースも出題可能です。口頭試問当日もニュースをチェックするようにしましょう。
時事問題は業界によって変わるので、関連することを問われることが多いです。目的は「自分なりの意見が言える」ということなので、その業界に興味があることをアピールするためにも幅広く知識を得ておくことが必要です。
時事問題に関する質問例
時事問題に関する質問例
- 地球温暖化について、あなたの考えを教えてください
- 少子高齢化について、あなたの考えを教えてください
- 格差社会について、あなたの考えを教えてください
- 子供の貧困について、どのように考えていますか
あらかじめ時事問題の対策をしておきたいのであれば、電気自動車(EV)やAI(人工知能)、VRなど、近年開発され、実用化が著しくなった技術をピックアップし、具体的にどのようなものなのかを把握しておきましょう。
また利用したことがあるならば、その使用感や自分なりの活用法をまとめておきましょう。
時事問題の答え方について悩んでいる人は以下の記事を参考にしてみてください。業界別に答え方を詳しく解説しています。
面接で時事問題に答えるための5ステップ! 業界別の例文12選付き
一般常識について
口頭試問では、一般教養や常識を問う質問も頻出です。
一般常識の質問で見ているポイント
- 社会人として最低限の教養を持っているか
- 社内外の人と良好なコミュニケーションができそうか
- 職業への適性があるか
一般常識を問う問題は、社会人として最低限の一般教養があらかじめ身に付けられているか判断するために質問されます。一般教養が備わっている人には、取引先の人とも失礼なくコミュニケーションが取れるイメージを持ちやすくなります。
一般教養の口頭試問は、取引先や社内のコミュニケーションをするときに必要なスキルがあるか判断する目的もありますよ。取引先から教養がないと思われてしまうと、信頼が得られないですよね。最低限の教養は就活中に身につけておきましょう。
一般常識に関する質問例
一般常識に関する質問例
- 石の上にも三年はどのような意味ですか
- 猪突猛進の意味について教えてください
- 取引先に電話をかけるときのマナーを説明してください
- SNSを利用する際に注意すべきことを教えてください
一般常識に関する質問には、上記の他にも、コンプライアンスとは何か、サステナブル経営とは何か、ダイバーシティの推進について、カーボンニュートラルとは何か、メタバースとは、DX化とは何か、成人年齢の引き下げについて、パーパス経営についてなどがあります。
志望企業について
志望企業や志望業界についての質問も多く出題されます。
志望企業についての質問で見ているポイント
- 企業研究や業界研究をしっかりおこなっているか
- 企業への志望度が高いのか
- 入社意欲があるのか
志望企業についての問題は、企業研究がしっかりできているのかや、業界についてしっかり学んだうえで企業を選んでいるのかを判断するために質問されます。
企業側も、企業研究の不十分な学生を採用してしまい、入社後にギャップが生じて早期離職してしまうことや、入社意欲がない学生に内定を出して断られてしまうことを避けたいと考えています。
入念な業界研究や企業研究をおこない、上手に回答することで入社意欲が高いことをアピールしましょう。
志望企業や志望業界について適切に回答しなければ、単に準備不足と捉えられるだけではなく、他の面でも評価は下がってしまいます。
志望企業に対する本気度が足りないと思われても仕方ないですし、就職活動や仕事をなめているのでは、という印象を与えてしまいます。
企業研究をする際に、企業研究ノートを作成するのもおすすめです。作り方についてこちらの記事で解説しているのであわせて参考にしてください。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
志望企業に関する質問例
志望企業に関する質問例
- 弊社の企業理念について、あなたの考えを教えてください
- 弊社の商品に共通していることは何だと考えますか
- 新型コロナウイルス感染症拡大により、IT業界がどのように変わったと思いますか
- NISAについて説明してください
他にも志望企業に関する質問では「主要な商品を挙げてください」などの、企業の商品やサービスまでリサーチをしているか図る質問もありますよ。企業の情報は網羅的にリサーチしておくことがおすすめです。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る求められているのはVUCA時代で活躍できる人材
VUCA時代は、変化が激しく先のことが予想しにくい時代のことを指します。現在まさしく、VUCA時代を迎えていると言われています。
人口減少やサステナブル、ICTの利活用やSDGsも含めた環境問題、円安、アフターコロナ、働き方改革などの社会情勢や生活環境の変化とともに、企業はこれからどのように経営していけば良いのかという課題にさらされています。
それらの課題に対して受け身ではなく、自分で考え進んでいける学生を企業は求めているので、前時代的な指示待ち人間ではなく、自らの意思で考え能動的に業務を遂行できる「自律型人材」であるかどうかを確かめる質問が選考でも増えてきています。
主体性や変化への適応力から今後の可能性を見出そうとしている
口頭試問でも単なる知識の確認におさまらず、経験から学んだことを語らせたり、チャレンジングなことに対する自分の考えや、自主的に学習しようとする意識を確かめたりすることも増えてきています。
普段から時事やニュースに関心をもち、口頭試問で問われたことに対して、自分ならどうする? どうしたいのか? までを言えるよう日頃から準備しておく必要があります。
事前準備が重要! 口頭試問の対策方法
口頭試問でどのような問題が出るのかを確認しましたが、「どのように勉強したらいいのだろうか」と悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。
口頭試問以外にも、面接や筆記試験とやるべき就活の対策は多くあるため、できるだけ効率的に口頭試問の対策をしたいですよね。
ここからは口頭試問の対策方法を解説します。実践して、準備万端にして口頭試問に臨んでください。
時事問題の対策:世間の情報を収集する
時事問題の対策は、日常的にニュースを確認して、知識を増やしておくことです。時事問題に関する質問は、基本的な知識がないと質問内容を理解できない可能性もあります。
一般常識や業界志望者であれば押さえておきたい内容の質問に答えられない場合、企業が求めている水準に達していないと判断されてしまうことも考えられます。
朝の時間に10分新聞を読む、お昼ご飯中にニュースを見るなど習慣化しておくと、世間の情報を継続的に収集できます。
なにか目標がないと取り組めないという人には、ニュース時事能力検定の資格勉強もおすすめです。
ニュースをただ見るのではなく、そのうえでニュースに対して賛成か反対かなどの自分なりの意見を考えながら見ましょう。
- ニュースを見る習慣がないので、何から始めればいいかわかりません……。特に見ておくべきニュースはありますか?
志望企業や業界のトレンドをチェックしてコメントにも目を通そう
まず、志望する企業や業界の動向に関するニュースは必ず押さえておきましょう。最近どのような変化があったのか、新しい製品やサービスにはどのようなものがあるのかは必須です。
また、それらに対するコメントもチェックしておくと、面接で質問されたときの回答が思い浮かびやすくなります。
次に国内外の経済動向についてもチェックしておくべきです。物価や為替、株価の変動、業種ごとの有効求人倍率など数字を確認し、自分なりに分析しておくと面接でもスムーズに回答ができるでしょう。
最近のニュースを集めるのに役立つサービスについてはこちらの記事で解説しています。面接時の質問に対する内容ですが、口頭試問にも共通して役立つ知識も解説しているのであわせて確認してください。
例文10選|面接で最近のニュースを話すなら「自分の意見」が重要!
一般常識の対策:一般教養を確認する
一般常識の対策は、社会人として必要になる一般教養を確認しておくことです。一般教養は、社会に出ても役立つ知識のため、しっかり確認しておきましょう。
勉強方法は、時事問題と同様にニュースに習慣的に触れておくことや、一般教養の書籍を参考にする、社会人と話をしてみるなどです。
適性検査や一般常識の就活対策本に一般常識対策が記載されていることも多くあり、確認しておくと、筆記試験対策にもなります。
また、秘書検定は、社会人として必要になる一般常識やマナーを身に付けられるため、資格取得の勉強をしてみることもおすすめです。
秘書検定についてはこちらの記事で解説しています。秘書検定に興味のある人はこちらの記事も参考にしてみてください。
秘書検定は就職に活かせる! 取得メリットやアピール方法を徹底解説
志望企業の対策:企業研究を入念にする
口頭試問は、企業理念や企業で取り扱う主要な商品やサービスに関して質問がされることもあります。このような志望企業に関する質問の対策としては、企業研究や業界研究を入念におこない、理解を深めることです。
企業について知識を深めておけば、働きたい意欲や学ぶ姿勢を伝えることもできます。
企業情報を得る手段として、企業のHPや採用サイト以外にも、さまざまな方法があります。多角的な視点で企業研究をおこなうと、より深く理解できるため複数の方法で企業研究してみてくださいね。
おすすめの企業研究方法
- 口頭試問はあらかじめ質問内容がわからなくて対策範囲が広すぎます……。短時間で対策する方法はないですか?
キャリアセンターや就活エージェントの利用がおすすめ
たしかに、出題される範囲が広く、企業情報から時事問題まで網羅的に対策をするには時間がかかりますよね。そのような学生は、キャリアセンターや就活エージェントの利用がおすすめです。
キャリアセンターや就活エージェントなら、過去の面接で出題された題材や頻出の内容を熟知しています。そのため、押さえておくべき内容を効率良く対策することができますよ。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る普段から自分の考えを1分でまとめる習慣を身に付けよう
ネットで見かけたニュース、今話題になっている商品やサービス、身近な出来事についてなんでも1分で説明したり、自分の考えを述べたりできるようにトレーニングしておきましょう。
とにかく目についたものを一つひとつ解説するかのごとく、声に出して説明してみるのです。最初は何を言えば良いのかわからなくても、何度もチャレンジしていくと、次第に考えを言語化しやすくなります。
複数人でおこなうとより効果的
1人で練習しても良いですが、友達と数人でお題を出し合い、それぞれの回答を比較し合うとお互いにさまざまな改善点が見いだせるので、話すスキルが格段に向上します。
その際、思いつくままに話すのではなく構成を考え、内容を整理するとより効果的です。自分の考えを伝えるときには、結論(Point)、理由(Reason)、具体例(Example)、結論(Point)の順で話すPREP法を用いると良いでしょう。
理由や具体例を示すことで結論に対する説得力が増します。また、物事を説明するときや自己紹介などには要点(Summary)、詳細(Details)、要点(Summary)のSDS法で流れを作ると伝わりやすくなります。
わかりやすく伝えよう! 口頭試問で回答する際の2ステップ
口頭試問で回答する際の2ステップ
- 結論から述べる
- 自分の意見や理由を述べる
事前準備を積極的に進め、知識を蓄えられても、面接官にわかりやすく伝わらなければ評価につながりません。
ここからは、口頭試問で回答する際に、わかりやすく伝える方法を解説します。
面接と同様に、口頭試問での回答もただ長々と話すことが正しいわけではありません。伝わりやすい話し方には型があります。型を理解しておくことで、どのような質問にも、わかりやすく回答できますよ。
ステップ①結論から述べる
まずは聞かれていることに対して、結論から述べましょう。最初に結論を長々と話してしまうと、何が言いたいのかよくわからなくなってしまうため、簡潔に述べるよう意識してください。
たとえば「エドテックの意味」について問われた場合は、「エドテックとは、教育と技術を組み合わせた言葉で、テクノロジーを用いて教育を支援する仕組みやサービスを指します」と簡潔に回答します。
結論から話さないと話の着地点がわからないため、採用担当としてはどこまで聞けば良いのか見当がつかなくなります。採用面接の時間は有限なので、時間管理のできない学生であると考える面接官もいます。
ステップ②自分の意見や理由を述べる
結論を述べたら、次は自分の意見や理由を述べましょう。
たとえば「エドテックの広がりによるメリットは、誰でもどこでも教育を受けられることや、個々に合わせた学び方ができる点にあると考えています。教員の業務を一部ITが受け持つことにより、現在問題になっている教員の過重労働の軽減につながるのではないかと考えています。」と自分の考えを述べます。
エドテックとはなにかを答えるだけでなく、主観的な考えを交えて回答することで、自分らしさを伝えられます。
- 口頭試問の回答は、何分くらいで答えるのがベストですか?
指定がなければ30秒~1分にまとめよう
質問の内容や状況によって異なりますが、特に指定がない場合は30秒から1分程度でまとめるのが良いでしょう。
それよりも短いと知識不足を疑われますし、コミュニケーションとしても丁寧とは言えず、あまり好ましくありません。
また、長すぎると何が言いたいのかのポイントが伝わりづらくなります。短めの文章で簡潔に要点を押さえながら答えるようにしましょう。
知っておくと安心! 口頭試問の答えがわからないときの対処法
口頭試問はあらかじめどのような質問をされるかわからないため「答えられなかったらどうしよう……」と不安に思う人もいるのではないでしょうか。
質問内容が事前にわからないため、完璧な回答を準備することは困難です。しかし、質問がわからなかったときに上手に対応できれば、誠実さや向上心を伝えることが可能です。
ここからは口頭試問の質問がわからないときに、どのように対処すべきかを解説します。対処すべき方法がわかっていれば、不安を軽減できますよ。
質問内容を聞き直しても問題ない
質問内容が聞き取れない場合や、わかりにくい場合は、聞き直しても問題ありません。きっとこういう意味だろうと、適当に答えることは避けましょう。
仕事においても、知ったかぶりをして答えたり、いい加減な知識でアドバイスをしたりしてはいけません。面接官に「仕事においても、わからないことをそのままにして進める人なのかな」とマイナスな印象を残してしまう恐れがあるため、わからないときは確認しましょう。
確認する際の例
恐れ入りますが、もう一度ご質問いただけますか?
今のご質問は、〇〇という解釈でよろしいでしょうか?
- 質問を聞き返すのは勇気がいります……。「そんなこともわからないのか」とマイナス印象になりませんか?
質問を聞き返すことはマイナス印象を避けることにもつながる
実は聞き返すことによって好印象をアピールすることにもつながります。聞き返すことで認識の齟齬が解消されて、聞き手も安心感を得るためです。
たとえば、確認をすることを怠り認識の齟齬が生まれてしまって、入社後の仕事で取引先に迷惑をかけてしまったらどうでしょうか。大きな損失につながってしまいますよね。
面接でも同じで、質問と回答がずれてしまうとマイナス評価になってしまうのです。
企業によっては難しい言葉を意図的に使用して、質問ができるか試していることもあります。わからないことは聞き返して、面接官の意図に沿った回答をしましょう。
「わかりません」だけで終わらせない
志望する企業に関連する用語やニュースに関しては、業界研究や企業研究をおこない、網羅的に押さえておく必要があります。
しかし、想定外の質問が出題され、内容がわからないこともあるかもしれません。そのようなときに、「わかりません」だけで終わらせてしまうことは避けましょう。
たとえば、食品業界の面接で「コンタミネーションの対策方法について、あなたの考えをおしえてください」と質問されたとします。
「コンタミネーション」の言葉の意味がわからなければ、答えられない質問です。この時、「わかりません」とだけ回答してしまったり、無理にごまかそうとしてしまったりすると、マイナスの評価になってしまいます。
「申し訳ありません、勉強不足のためわかりません。帰宅したらすぐに調べます」などと、わからないだけで終わらせずに、学ぶ姿勢を示すようにしましょう。
質問の中で言葉の意味がわからない場合は、その場で意味を尋ねてみるのも良いでしょう。別の言葉で言ってもらえば回答できるかもしれないので、そのチャンスを狙います。
その際には「申し訳ありませんが〇〇という言葉の意味を存じ上げていないので、言い換えていただいて良いでしょうか」と正直に伝えましょう。
答えられる範囲で答える
質問に対して、少しでも意見を述べられる場合は、答えられる範囲で答えましょう。口頭試問は、どのような答えを導き出して回答するのかも評価のポイントですが、加えて対応力や物事に対する姿勢も見極めようとしています。
答えがわからなかったときに、すぐに「わかりません」で終わらせてしまうより、諦めずに今自分ができる最大限のことをする学生のほうが、仕事に粘り強く努力するイメージを持ちやすくなります。
答えられる範囲で答える際の例
Q:SDGsと金融機関のかかわりについてどのように考えていますか?
A:SDGsに関しては、持続可能な開発目標と認識しています。今後金融機関においても一層SDGsへの配慮が求められると考えていますが、具体的な事例に関しては知識不足のため、今後理解を深めてまいります。
- 口頭試問で上手に答えられなくても、選考を突破できる可能性はありますか?
何か答えようとする姿勢が突破口になる可能性も
面接官によっては、口頭試問に答えられなかった場合、易しい口頭試問に変えて聞き直してくれる場合があります。
それでも答えられない場合、「わかる範囲や想像で答えてみて」と聞いてくれる場合もあるので、「勉強不足でわかりません」という一言で終わらせず、何かを答えようとすれば突破できる可能性はあります。
これで完璧! さらにレベルアップするための口頭試問対策
評価ポイントや回答方法を理解して「もっと他の学生と差をつけたい!」「他になにかできることはないのかな」と考えている人もいるのではないでしょうか。
ここからは、さらに一歩踏み込んでレベルアップする方法を解説します。実践して自信をつけましょう。
事前に本番を想定した練習をする
口頭試問に落ち着いて自分らしく挑むためには、本番を想定した模擬口頭試問をおこないましょう。
本番は、初めての場所で企業に評価されるため、緊張しやすい条件がそろっています。なるべく本番で緊張しすぎないように、できる限り本番に近い環境でおこなうようにしましょう。
模擬口頭試問は、友人に頼んだり、身近に頼める人がいなければ大学のキャリアセンターや就職エージェントに依頼したりする方法もあります。
本番を想定した練習をすることで、自信をつけて本番の空気に飲まれないようにしましょう。
おすすめの就活エージェント
模擬面接についてはこちらの記事で解説しています。準備方法やコツなど、口頭試問と共通する部分もあるため、模擬口頭試問をおこなう前に確認してみてください。
模擬面接の効果を発揮させる6つのコツ|準備から進め方まで一挙解説
過去の出題傾向を把握する
OB・OG訪問やインターンの際に、過去の出題傾向を聞いてみる方法もおすすめです。
同じ企業であっても、出題内容が毎年変わることもあるため、過去に出題された質問だけ対策しておけば良いということではありませんが、選考を突破している人にアドバイスを貰えるのは大きなメリットです。
大学のキャリアセンターや就活エージェントも出題傾向を把握している場合もあるため、積極的に利用しましょう。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る口頭試問の回答を文章でアウトプットすることも効果的
学生の中には、面接までの日程が近かったり口頭試問の練習相手が見つからなかったりして、1人で面接対策をしなければならない人もいるのではないでしょうか。
このように悩む学生は、回答を口頭ではなく文章でアウトプットすることも有効な対策のひとつです。自分の考えをまとめるという点では、口頭であっても文章であっても同じなので、口頭試問の対策としておすすめの方法です。
考える能力と伝える能力のどちらを鍛えるべきか確かめよう
たとえば、本文で具体例として紹介されている「新型コロナウイルス感染症により、IT業界がどのように変わったと思いますか」などは、文章でもアウトプットすることで、回答内容の意見や説明の順番などを練習することは十分できますよね。
また、文章でアウトプットすることで、「口頭で説明することの対策」と「回答を考える力をつける対策」のどちらに課題があるのかを明確にすることもできます。すると、今後に口頭試問対策ですべきことが明確になり、より効率的な対策をすることもできますよ。
OB・OG訪問で口頭試問の出題傾向を質問する際は、こちらの記事も確認してください。
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
知識やスキルをアピールして口頭試問を攻略しよう
口頭試問は、通常の面接と目的や評価のポイントが異なるため、独自の対策が必須です。難しいイメージもあり、戸惑うこともあるかもしれませんが、事前準備をしっかりおこなえば問題ありません。
口頭試問の評価ポイントや回答方法を理解したうえで、しっかり準備をおこない、知識やスキルをアピールして選考を突破しましょう。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る口頭試問は自ら得た情報を糧に成長しようとする意欲が見られる
社会人になると、顧客を含む誰かのために行動することが求められます。
相手から求められる内容は多種多様で、わからない場合は職場の先輩や上司からどのようにすれば良いかを教えてもらうこともできますが、いつも自分の都合の良いときに先輩や上司がそばにいてくれるわけではありません。
口頭試問には、自発的に情報を収集して成長しようとする意欲を持っているのかを確かめる面もあります。
質問に対して充実した回答ができれば、社会人になってからもさまざまなところにアンテナを張り、わからないときにでも自分で調べてなんとかできるというポテンシャルがあることを証明することができます。
インプットだけでなくアウトプットも重要
採用担当にとってポテンシャルがあることは、就職後のあなたへの期待へとつながるので、その期待に応えられるよう口頭試問の評価ポイントや回答方法をあらかじめ理解しておくと良いでしょう。
そして、インプットだけではなく、日頃から知識や考えをアウトプットすることを心掛けて自身の能力や対応力を高め、面接官が納得するような展開となるよう練習しておきましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
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