この記事のまとめ
- WebエンジニアはWebサイトを制作するスキルの高い仕事
- Webエンジニアへの向き・不向きややりがいから自分に向いているか要チェック
- Webエンジニアになるための5ステップで選考突破しよう
- 適職診断
たった3分であなたの受けない方がいい職業がわかる!
この記事を読んでいる人に
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「Webエンジニア」は、普段利用するWebサイトなどのサービスを0から作りあげる仕事です。
そんなWebエンジニアについて「Webエンジニアってどんな仕事なの?」「Webエンジニアが気になるけどどうすればなれるのかわからない」と気になっている人もいるでしょう。
専門的なスキルが求められる仕事であるため、Webエンジニアを目指したいのであれば仕事内容のみならず、必要なスキルや資格などを理解しておく必要があります。
必要なスキルや資格を理解したうえで選考に臨むことで、理想とするWebエンジニアのキャリアを築くことができるでしょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの横山さん、渡部さん、柴田さんのアドバイスを交えつつ、Webエンジニアの仕事内容から必要なスキル、資格などを解説します。将来的にWebエンジニアを目指している人はぜひ参考にしてみてください。
Webエンジニアは専門職だからこそ仕事内容の理解が必須!
Webエンジニアは、ユーザーが利用するサービスを開発し、高いスキルが身につく魅力的な仕事です。しかし、詳しい仕事内容や向いている人、向いていない人の特徴などもしっかり理解しておかなくては、入社後に後悔してしまうかもしれません。
この記事では、まずはWebエンジニアの仕事内容や年収、職種など全体像を解説します。さらにどんな人がWebに向いている人、向いていない人かについても触れるので、自分に照らし合わせてWebエンジニアで働くことができそうかイメージしてみてくださいね。
最後にWebエンジニアの内定を勝ち取る5ステップを解説します。Webエンジニアを目指すうえで何をすべきか詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
あなたがWebエンジニアに向いているか確認してください
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まずは基本情報を把握しよう! そもそもWebエンジニアとは?
Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーションのシステム開発をおこなう専門家です。
皆さんが見ているこの記事もWebサイトの一部にあたり、企業のホームページ(HP)などもWebサイトになります。これらのサイトを0から作り上げているのがWebエンジニアなのです。
ここでは、Webエンジニアの仕事内容や各職種について解説します。自分がイメージしているWebエンジニアの仕事内容や職種と合っているか確認してみてください。
Webエンジニアの仕事内容
Webエンジニアの業務内容は多岐にわたります。ここでは、Webサイト開発前の「要件定義」、実際にサイトを作り出す「開発」、開発後の「運用・保守」の3段階に分けて解説します。
自分がWebエンジニアになった場合、どの段階の担当として仕事をしていきたいのか参考にしてみてください。
①Webサイトの要件定義
初めに、準備段階として「要件定義」を作成します。
要件定義とは、Webサイト制作の最終目的を明確にする作業です。顧客が求める要望を実現するために、制作する範囲や内容を決定して設計図を作成します。
要望の内容によって最終目的が変更になるケースもあるので、その都度設計図を見直すのもWebエンジニアの仕事です。
顧客の要望を正しく理解する必要があるため、制作のスキルだけでなく説明や交渉といったコミュニケーション能力も必要になります。
要件定義は設計図みたいなものです。特にWebサイト制作では、途中から新しい要求がでたりするとコストがかさんでいったり、当初の設計と仕様が大きく変わってきます。
その結果、品質が保てなくなるなどの問題が出てくるので、それを回避するために緻密な設計図を作製します。
②Webサイトの開発
要件定義が決まった後は、Webサイトの開発に入ります。
開発では主に、PHPやRubyといったプログラミング言語を使用して開発を進めていきます。開発言語の種類は上記以外にもJavaScriptやPythonなど多岐にわたります。そのため、Webサイトの開発に必要な言語を使用できるスキルが求められます。
また、開発中は顧客の要望で仕様変更になるケースもあります。そのため、プログラミングのみならず、急な変更にも対応できる能力もWebエンジニアには必要とされています。
Webサイトを作り、顧客の要望を具現化するのが開発業務です。プログラムを作る能力があり、そのうえで予算や納期、システムの性能などの制約をクリアすることが必要です。すべてが叶わない場合は顧客側へ提案することも開発の役割です。
③Webサイトの運用や保守
Webエンジニアの仕事は、Webサイトを制作したら終わりというわけではありません。
Webサイト公開後に、表示のエラーや最終形のイメージと違うといった問題が発生するケースもあります。
そのため、Webサイトが正常に見られるか監視するのもWebエンジニアの仕事です。また、制作後に利用者がより快適に使えるよう、改善を図ることもWebエンジニアの大切な仕事です。
より良いWebサイト制作のためにも、運用や保守といった制作後の仕事も欠かせないのです。
Webエンジニアの平均年収
求人ボックスの求人統計データ情報によると、2024年4月時点でのWebエンジニアの正社員の平均年収は508万円となっています。国税庁の令和4年分民間給与実態統計調査によると、日本の平均年収は458万円と出ているため、Webエンジニアの年収は高い傾向にあります。
ただし、Webエンジニア全体の年収幅としては348〜924万円と比較的広いです。勤務先や経験・求められるスキルによって大きな差が出てくるといえるでしょう。
そのため、年収アップを狙うのであれば「JavaScript」「PHP」「Python」など、さまざまなプログラム言語を習得する必要があります。
また、スキルを身につけた後はチームをまとめるリーダーや管理職へステップアップして、年収アップを狙うことも可能です。
- ほかの職種と比べてWebエンジニアの年収が高い傾向にあるのはなぜでしょうか?
Webエンジニアの需要に加えて高いスキルが必要だから
現在、ECサイト展開や自社業務におけるクラウド活用、それらの保守など、企業が業務を遂行するためにWebエンジニアの需要はとても高くなっています。
それと同時に、Webエンジニアで高いスキルを保持するのはとても大変なため、全体的にWebエンジニアの年収は高くなっています。
また、Webエンジニアリング技術は留まることなく進化し続けます。ここ数年を振り返ってもあらゆるWeb活用はますます規模が大きくなり、またそれにともなってセキュリティ管理も重要になってきました。
これらの理由から、Webエンジニアの年収はますます上昇し続けるでしょう。
Webエンジニアの職種
Webエンジニアの職種
- フロントエンドエンジニア
- バックエンドエンジニア
Webエンジニアは仕事内容だけでなく、Webサイトのどの段階の業務を担当するかで職種が分かれています。
職種を理解しておかないと、やりたい仕事につながっているのかわからない状態でWebエンジニアを目指すことになってしまいます。
「Webエンジニアになれたのにやりたいことと違った……」となってしまう事態は避けたいところです。
そこで、Webエンジニアの職種を正しく理解して、自分がどのようなエンジニアになりたいのか確認してみてください。
①フロントエンドエンジニア
フロントエンドとは、WebサイトやWebアプリケーション上でユーザーが実際に目にして操作する部分を指します。その箇所を開発するのがフロントエンドエンジニアです。
具体的な仕事としては、Web上のメニューやグラフィック、ボタンなどが正しく機能することを確認し、必要であれば修正します。
そのため、プログラミング能力だけでなくWebサイトやアプリケーションの操作性やデザイン能力も必要です。ユーザーが利用しやすいように改善できる能力も求められる職種です。
フロントエンドエンジニアは、ユーザーの視点から使いやすさを探究する仕事です。実際のシステムを使う人は、アプリケーションについての専門知識はまずありません。
業務を正確かつ迅速に進めるために、システムやアプリケーションを使う人の視点に立って開発していくスキルが求められます。
②バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアとは、フロントエンドとは逆にユーザーには直接見えない部分の開発を担当する職種です。
サーバー構築やデータベースの開発などをバックエンドエンジニアが担っています。Webブラウザ上では目に見えませんが、サイトが情報処理をするために欠かせない仕事です。
たとえば、Web上でおこなう会員情報の登録やクレジットカード決済など、個人情報のデータを読み込む処理はバックエンドにあたります。
フロントエンドエンジニアでは操作性やデザイン性の改善能力が必要なのに対して、バックエンドエンジニアには論理的な思考能力が必要です。
また、バックエンドでの不具合はフロントエンドに影響します。フロントエンドが円滑に動作するように、細かい部分まで深く考えられる能力が必要です。
- Webエンジニアになりたいと感じているものの、フロントエンドエンジニアとバックエンドエンジニアのどちらを選ぶべきかわかりません……。
デザインや操作性ならフロントエンド、全体の構成を考えるならバックエンド
どちらも関連し合っているので、明確に適性が分かれるわけではないですが、しいて言えばデザインや操作性などにこだわりたい、まず形から考えたいという人がフロントエンド、全体の構成にこだわりたい、まず段取りを考えたいという人ならバックエンド、というイメージになります。
フロントエンドではセンスやユーザー視点での気づきも重要ですし、バックエンドではWebサイトをどのように活用していくか、システムの全体像やリスクなども俯瞰的に考えるような要素もあるでしょう。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
仕事の自由度が高い! Webエンジニアの多様な働き方
Webエンジニアはパソコンとインターネット環境があれば仕事ができるので、自由度の高い働き方が可能です。
Webエンジニアを目指すうえで、自分がどのような働き方をしたいのかイメージしておくことで「思っていた働き方と違うな」とギャップを感じることもないでしょう。
Webエンジニアとして思い通りの仕事をしたい人は、これから説明する3つの働き方を確認してみてください。
①正社員
1つ目は、いずれかの企業に正社員として従事する働き方です。
基本的には会社内のプロジェクトに携わるので、出社してオフィスで勤務することになります。ただし、近年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、働き方の見直しが進んでいるため、リモートワークやテレワークなどの制度を導入している企業もあります。
正社員のWebエンジニアとして働く場合の特徴は以下の通りです。
正社員のWebエンジニアとして働く場合の特徴
- 安定した収入が得られる
- 会社の方針で業務内容が決まる
- 外注や社員を統率するマネージャーを目指せる
正社員の働き方は、良くも悪くも会社の方針で給料や業務内容が決まります。そのため、Webエンジニアの働き方では最も自由度の低い働き方といえるでしょう。
②フリーランスや副業
フリーランスや副業は、個人で仕事を請け負うWebエンジニアの働き方です。
本業は別にありながらWebエンジニアの仕事を請け負うのが「副業」。個人でエンジニア業務全般を引き受けるのが「フリーランス」です。
正社員と違い会社が仕事を見つけてきてくれるわけではないので、自分で仕事を探して受注しなければなりません。また、働く形式は「期間単位」「プロジェクト単位」などさまざまです。
会社へ出社する必要がないので、正社員と比べて自由度の高い働き方が実現できます。
一方で、収入が不安定になりやすい面はフリーランスや副業のデメリットといえるでしょう。
また、Webエンジニア本来の仕事以外にも請求書の作成や確定申告の実施など、事務作業が発生する点も覚えておきましょう。
フリーランスや副業で働く場合、業務にともなって購入した消耗品や書籍、アプリなどは経費として計上できます。
これらを購入するかどうかの判断は自分で決められるため、会社員として業務に就くよりも融通が利きます。研修やセミナーの受講も教育研修費として取り扱えるので、自己啓発も簡単になります。
③派遣
派遣とは、派遣会社と雇用契約を結んだ社員が派遣先となる別企業で働く雇用形態です。たとえば、A社と雇用契約を結びながら、B社で勤務するといった形です。
Webエンジニアの仕事では、求められているスキルがプロジェクトごとに異なります。そのため求められるスキルに合わせて、派遣として働きながら勤務先を変えながら働いている人も多くいます。
派遣で働く場合の特徴は以下の通りです。
派遣のWebエンジニアとして働く場合の特徴
- 就業日数や勤務時間を選べる
- 雇用期間が決まっている
- 働く企業や業種が選べる
フリーランスや副業と同様に、働き方を選べるのが派遣の大きな特徴です。
一方で、スキルがともなっていないと契約を更新してもらえずに、次の働く場所を探す必要が出てきます。
自由度は会社員より高いもののフリーランスより低い、安定度はフリーランスより高いものの会社員より低い、といった中間的な働き方が派遣の特徴といえるでしょう。
派遣の働き方は、契約によって働く期間が決まっています。また、特定の仕事において、一定期間で結果を出すことを求められます。ある意味では責任の範囲が限定的ですが、指示された結果を出さなければならない厳しさもあります。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見るWebだけでなく幅広いスキルや経験に携わる道もある
Webエンジニアに絞った話になっていますが、もしICT企業にエンジニアとして入る場合はWebに特化することなく、関連するほかのサービスや担当する顧客の要望に沿ってシステムメンテナンスなどをやるケースもあります。
また、製造業や流通業など一般企業の広報やシステム部門で働く場合は、情報管理全般を任されることが多いでしょう。いずれにしても、Webだけを担当することはあまりないのではないかと思います。
顧客は最先端の技術だけでなく自分が求める商品を作れるスキルを欲している
そのため、本当に長くWebだけをやりたいというのであれば、いずれはフリーのコンサルタントを目指して、そのためのスキルと経験を得られる職場を探すことをおすすめします。
技術やトレンドが大きく変わるめまぐるしい分野ですが、顧客は常に最先端だけを求めているわけではありません。
人によっては無料でできるレベルのホームページ作成に数十万円の価格がついているように、商品さえきちんとできていれば、情報技術を必要としている企業や顧客は必ずいるものです。
Webエンジニアの仕事でやりがいを感じる瞬間3選
Webエンジニアの仕事でやりがいを感じる瞬間3選
- 自分のアイデアを実現できる
- 幅広い業界に携わって仕事ができる
- スキルアップで成長を実感できる
Webエンジニアは、WebサイトやWebアプリケーション利用者に快適なサービスを提供する仕事です。
多くの人に利用してもらえるからこそ、ほかの仕事にはないWebエンジニア特有のやりがいもあります。
そこで、Webエンジニアが仕事のやりがいを感じる瞬間3選を解説します。自分がWebエンジニアになるうえで、これから説明するやりがいを持って働くことができそうか、確認してみてください。
あなたがWebエンジニアに向いているか確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、Webエンジニアに向いているか確認できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
①自分のアイデアを実現できる
WebエンジニアはWebサイトやWebアプリケーションに自分のアイデアを反映できる仕事です。
「どうすればより良いサービスになるだろう?」とアイデアをひねり出したものが実現していくのは、やりがいを感じられる点です。
Webサイトが完成するまではさまざまなトラブルも発生しますが、そのサービスが実際に動き出すのはたまらなくうれしい瞬間といえるでしょう。
アプリの開発は世の中をより暮らしやすく、便利にすることができます。以前は病院に行くと待ち時間は2時間、というのが普通でした。
しかし受付アプリの登場で簡単に予約ができ、診察までにあとどのぐらい時間がかかるかも把握できるようになったので、病気の時に待合室で長時間待たずに済むようになりました。このようなサービスをアプリで提供できるとやりがいを感じますよね。
②幅広い業界に携わって仕事ができる
WebエンジニアはIT業界のみならず、さまざまな業界で活躍できる仕事です。
なぜなら、どのような業界でもWebサイトやWebアプリケーションを活用してビジネスをおこない収益を上げているからです。
顧客の業界に詳しいWebエンジニアになれば、ほかの人にはできない仕事を勝ち取ることもできるようにもなります。
業界に精通した人材として、自分にしかできない仕事がやりがいにもつながるでしょう。
③スキルアップで成長を実感できる
Webエンジニアは要件定義から開発・運用など幅広いスキルが必要です。
常に新しいスキルを身につけて、自分を成長させていかなければプロジェクトに貢献することができません。
そのため、成長してスキルアップするための情報収集や勉強が重要になります。
スキルが広がれば、さらにできることの幅が増えて任される仕事も増えていきます。その結果、大きなプロジェクトに参加できるようになるでしょう。
周りから頼られる場面も増えていき、自分の成長を通じてやりがいを感じられます。
ここまで解説した中でも、特にエンジニアとしてプログラムが期待通りに動いた時の達成感は大きいでしょう。
加えてユーザーに喜んでもらえる経験をたくさん積むことで、自分が組織や社会に役立っているといった自己肯定感や信頼関係の充足など人としての成長を実感できます。
幅広い選択肢がある! Webエンジニアが描くキャリアパス
Webエンジニアとして長く働く場合、どのようなキャリアパスがあるのでしょうか。
あなたに合うキャリアを築くためには、どのようなキャリアが築けるのか理解して5年後、10年後のキャリアを描いておくことが重要です。
特にWebエンジニアが携わるIT業界は技術の変化が激しい業界です。常に先のことを考えておかなければ、思い描くキャリアを築けない可能性もあります。
そこで、Webエンジニアとして描けるキャリアパスを3つ解説します。思い描いたWebエンジニアを目指すためにも、キャリアパスを確認していきましょう。
①Webエンジニアとして活躍し続ける
Webエンジニアとしてのスキルや経験を積み上げていき、スペシャリストとして活躍し続けるキャリア形成です。
特定の開発言語に特化したスキルを持つスペシャリストのエンジニアは、現場でも重宝されます。また、さまざまなプロジェクトを担ってきた経験値の高さから、大型プロジェクトでも活躍できる人材といえるでしょう。
一方で変化の目まぐるしいIT業界では、年齢を重ねたスペシャリストよりも知識の習得が早い若手人材が求められるケースもあります。
プログラミングスキルのみならず、後輩への指導や上流工程(要件定義や企画)の経験など、技術面以外のスキルも必要とされます。
意外に思われるかもしれませんが、Webエンジニアとして活躍するなら、技術はもちろんのこと相手の要望を正確にくみ取れるコミュニケーションスキルも重要です。
プログラミングは後からでも習得できますが、きちんと顧客の話を傾聴できるエンジニアは稀少なので重宝されます。
②プロジェクトマネジメントやディレクションの立場になる
マネジメントやディレクションの立場とは、Webサービスの企画やプロジェクトの進行管理を担う役割です。
具体的には、プロジェクトの予算やスケジュールを組み立て、担当者へ仕事を割り振って管理します。エンジニアの指示だけでなく、デザイナーへの指示出しなども担当します。
そのため、Webエンジニアのスキルのみならず、Webサイト制作全般の知識を幅広く習得している人材でなければ務まりません。
また、予算やスケジュールを組み立てるには、人件費や制作工数などのマネジメント能力も必要です。
プロジェクトマネジメントやディレクションの立場を目指すのであれば、Web制作物がもたらす利益や予算を削減できる方法など、幅広いスキルを磨いていく必要があるでしょう。
Webエンジニアがマネジメントやディレクションの立場で求められるスキルには、上記のほかにリスクマネジメントがあります。
もちろんWeb構築や保守におけるセキュリティの問題もありますが、ビジネス上マネーフローなどで発生するリスクについても対応できる能力が求められます。
③ITコンサルタントになる
ITコンサルタントとは「ITを活用して企業の経営課題を解決する専門家」です。
企業の経営戦略に沿ったIT戦略やシステム開発の提案などを通じて、企業の経営を手助けする仕事です。
具体的には、以下のような仕事を担当します。
ITコンサルタントの仕事内容
- IT分野の課題に関するヒアリングや分析
- 分析結果を踏まえた提案
- プロジェクトの管理やクオリティの確認
Webエンジニアとしてのスキルはもちろんのこと、経営課題を解決するというビジネスの知識や論理的思考能力など、高いスキルが求められます。
また、組織の経営に直結する仕事という側面もあり、一般的なWebエンジニアよりも高い年収が設定されているケースが多いです。
アドバイザーコメント
横山 慶一
プロフィールを見る「迅速性」「忍耐力」「諦めない執念」も求められる
エンジニアの基本的スキルとして論理的な思考力は必須ですが、加えて、ICT関連の技術の進歩はすさまじく、その動きについていけるような迅速性(アジャイル)、苦境に立たされた時の忍耐力(レジリエンス)、諦めない執念(グリット)などが必要となります。
これらは未開拓の領域を切り開くパイオニアの素養として強く求められています。
顧客のニーズを理解するコミュニケーション能力も重要なスキル
それと同時に、エンジニアの業務は相手の話をよく聴き、ニーズを掘り起こす仕事でもあります。ユーザが望む要求を引き出す能力や利害関係者との交渉能力などのコミュニケーションスキルも大変重要です。
また、規模の大きな開発はチームで動くので、多くの人と情報を共有したり、秘密を守ったりするルールにも従わなければなりません。
仕事の中でも役割によって、これらの能力のうちどれを発揮しなければならないかは変わってきます。変化が多い時代だからこそ、バランスよく総合的に能力を高めるよう努力しましょう。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
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Webエンジニアに求められる3つのスキル
Webエンジニアに求められる3つのスキル
- 変化への対応力
- 独創的な発想力
- 新しいスキルを身につける自己学習能力
Webエンジニアは、Web制作のためのプログラミングスキルやIT業界の知識だけを有していればいいわけではありません。
技術的なスキルがどんなに高くても、対応力や発想力といった人間としてのスキルも持ち合わせていなければ、Webエンジニアとして活躍し続けるのは難しいでしょう。
そこで、Webエンジニアに求められるスキルを3つ解説します。活躍し続けられるWebエンジニアになりたい人は、ぜひ確認してみてください。
①変化への対応力
Webエンジニアが活躍するIT業界は、日々新しい技術が更新されています。その技術に合わせて、Web制作の開発技術も定期的にバージョンアップしています。
また、求められるWebサイトやアプリケーションは、時代に合った最新のものを制作するように依頼されることが多くあります。
Webエンジニアは、このような変化の激しいなかでも常に最新情報をキャッチして、時代に合ったサービスを作り上げていかなければいけません。
そのため、変化に対応して常に最適なアウトプットが出せる対応力は、必須のスキルといえるでしょう。
エンジニアは常にあいまいさを排除した具体的なものを扱っているので、大局観やトレンドといった抽象的なものに無頓着になりがちです。顧客の要望に従うだけでなく提案ができる良いエンジニアになるためには、変化に対応する力が必須です。
変化に対応する力を選考でアピールするコツはこちらの記事で詳しく解説しているので、対応力に自信がある人は参考にしましょう。
例文8選|臨機応変に対応する力の自己PRで印象に残す4ステップ
②独創的な発想力
Webエンジニアはプログラムを組める能力があればいいわけではありません。
制作したWebサービスを「より良いサービスにするにはどうしたらいいだろう」と考えられる独創的な発想力も必要です。
独創的な発想力によってサービスの改良を重ねることで、より多くの人に利用してもらえるようになります。その結果、ビジネスとして成功する可能性が高くなるのです。
制作物を作って終わりではなく、他にはないサービスを生み出す力もWebエンジニアには求められています。
- Webエンジニアになるには今からでも発想力を身につけた方がいいでしょうか?
豊かな発想力は備えておくべき能力
皆さんの身近にあるさまざまなWebサービスも、数年前にはまったく見かけないものだったり、使い勝手が格段に良くなったりしているものと思われます。Webの可能性は無限に広がり続け、かつその勢いは目まぐるしいほどです。
そのため、たとえば法律を学ぶようにここからここまでをしっかり覚え、事例判例を覚えておけば良いというものではありません。できれば豊かな発想力はぜひ持っておきたいものです。
興味のあること以外にも情報収集の手を広げ、発想力を育てておいてください。
選考での発想力のアピール方法はこちらの記事で解説しているので、発想力を強みに持つ人は参考にしましょう。
例文10選|発想力の自己PRで勝負するならエピソードが最重要
③新しいスキルを身につける自己学習能力
IT業界の技術は日々進歩しています。新しい技術がどんどん生まれる中で、その技術に対応できないWebエンジニアは淘汰されていくでしょう。だからこそ、新しい技術を身につける自己学習能力が必要となります。
常に最新の情報を取り入れて、現場での業務に活かせる自己学習能力を持ったWebエンジニアがどこの現場でも求められているのです。
Webエンジニアに向いている人の特徴
Webエンジニアを志望している人は、そもそも自分がWebエンジニアに向いているか確認しておきましょう。
向き不向きを知らないままでは、Webエンジニアの仕事を楽しく続けられるかどうか判断ができません。
自分がWebエンジニアとして働くのに向いているのかどうか、これから紹介する「向いている人の特徴」から確認してみてください。
①自己学習が得意な人
未知の分野を自分自身で学習できる自己学習能力が高い人は、Webエンジニアに向いているでしょう。
前述したように、目まぐるしい進化を続けるIT業界では常に新しい情報をキャッチしなければなりません。
自己学習が得意であれば最新の技術や情報を自らで取得し、Webサイト開発の業務を効率的に進めることができます。
そのため、Webエンジニアには誰かに教えてもらうのではなく、能動的に知識を習得する姿勢が重要なのです。
たくさんの経験をすることがスキルを高める一番のコツです。そのためには、チャレンジできる機会をたくさん持ちましょう。プチ失敗はむしろ成長の糧になります。
また失敗を振り返る自己学習が自分自身の成長にもつながります。自己学習した経験は、対人的なコミュニケーションスキルアップや配慮などのマインドセットの成長にもつながっていきます。
②何かを作り上げるのが好きな人
Wenサイト制作やアプリケーション開発は、ものづくりの一環です。そのため、ものを作り上げるのが好きな人はエンジニアに向いています。
作り上げるまでの過程も含めて、制作物を創り出すことに強い想いや喜びを感じられる人であれば、Webエンジニアとして活躍していけるでしょう。
何かを作り上げる経験としては、「工作で何かを作るのが好き」「デザインや小説などクリエイティブな作品を作るのが好き」などが当てはまります。
自分の経験の中で、何かを作り上げてうれしかった経験がないか振り返ってみましょう。
③コツコツと積み上げられる人
プロジェクトにもよりますが、Web制作物は簡単に作れるものではありません。長いコードをひたすら読み解き、プログラミングを組んでいく地道な作業が大半です。ときには、バグが発生して何度も修正を繰り返す必要もあります。
上記のようなコツコツした作業を繰り返し積み上げられる能力がWebエンジニアとして活躍するためには必要です。
「課題を毎日コツコツと積み上げて提出した」「自主的に毎日取り組んでいることがある」など、地道なことを続けられる人はWebエンジニアに向いているといえるでしょう。
エンジニアにとってエラーやトラブルは日常茶飯事で、原因がはっきりしているものや一気に解決できるものはほとんどありません。顧客の要求さえ頻繁に変わることがあります。地道にコツコツ積み上げられる根気はWebエンジニアに必要な能力です。
コツコツと積み上げられる能力は、忍耐力や継続力として選考でアピールすることも可能です。Webエンジニアで求められる素質でもあるので、自信がある人は確認しておきましょう。
忍耐力
例文17選! 自己PRで企業が求める忍耐力をアピールするコツ
継続力
例文13選|「継続力」を魅せる自己PRの鉄則を職種・業界別に解説
Webエンジニアに向いていない人の特徴
Webエンジニアに向いていない人の特徴
- 好奇心が持てない人
- 問題解決能力が低い人
- 大雑把で細かいことを気にしない人
次に、Webエンジニアに向いていない人の特徴を解説します。
向いていない人がWebエンジニアになった場合、「思っていたのと違う」「やっぱり自分には向いていない」とすぐに辞めてしまう可能性が高まります。
そのため、自分が本当にWebエンジニアを目指すべきなのか、向いていない人の特徴から確認してみてください。
①好奇心が持てない人
Webエンジニアはプログラミングスキルをマスターすればいいのではなく、IT技術やテクノロジーなど、さまざまなスキルや知識の習得が必要になります。
好奇心を持てない人は、目的を達成するためのスキルや知識を積極的に習得しようとしません。それでは、仕事がうまくいかずに結果的に成果を上げられないWebエンジニアになってしまいます。
目的を達成するために、好奇心を持ってさまざまな情報や知識を習得しようと心掛けているか、今一度振り返ってみてください。
常に新しいニーズを探し求め、それをWeb上のサービスに変えるのがWebエンジニアの仕事です。
「最新」を追い求め続けるには好奇心が必要です。それがまったくなければ今後のビジネスマーケットを読み取ることができず、どのような技術を身に付けるべきか見極められません。
Webエンジニアにとって好奇心は「なくてはならない要素」なのです。
②問題解決能力が低い人
Webエンジニアの仕事では、「このバグはなぜ発生しているのか」「こうした方がユーザーは使いやすいのではないか」といった課題に対する問題解決能力が必要です。
問題解決能力がなければ、上記のような課題について解決する方法を思いつかずに工程通りに仕事を進めることができません。
「より良いWebサイトやWebアプリケーションを作る」といった課題意識を持てない人では、やりがいを持てずに仕事もつまらなくなってしまうでしょう。
目に見えるモノと違い、情報技術では周囲がすぐにフォローしにくいので、たとえばどこかの論理構造でつまづいているとしたらそれを見つける手間は大きいです。問題解決能力が低い人が工程のどこかにいれば、工程全体にダメージを与えてしまいます。
③大雑把で細かいことを気にしない人
プログラミングの仕事は、1つのスペルや1つの記号によってエラーが発生してしまう細かい作業です。その一つひとつを紐解いていきながら、最終的な制作物を作り上げます。
そのため、普段の生活から細かい部分まで気にしない人は、Webエンジニアの仕事とのギャップに挫折してしまう可能性が高くなります。
- 向いていない人の特徴に当てはまっていました……。Webエンジニアへの憧れがあったのですが、諦めたほうがいいのですか?
Webエンジニアに憧れがあるならチャレンジすべき
適性はあくまでも特徴を捉える一つの尺度に過ぎませんし、絶対に正しいというわけではありません。
特に性格や適性は、大きく変化することはないかもしれませんが、努力をしたり、好きなことをやり続けたりするといった成長過程で大きく伸びていくものです。
また、本来持っていた能力も使わなければ逆に退化するものもあります。
Webエンジニアの仕事に憧れがあり好きで続けられるのであれば、将来大きく活躍できる可能性は充分にあるので、諦めずにチャレンジしましょう。
選考通過率がグッと上がる!
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就活に有利! Webエンジニアになりたい人へのおすすめ資格
就活に有利! Webエンジニアになりたい人へのおすすめ資格
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- Webクリエイター能力認定試験
- HTML5プロフェッショナル認定資格
Webエンジニアを目指す際に、個人のスキルを測る判断基準となるのが資格です。
資格の取得は選考においても、「Webエンジニアになりたいからこれだけ勉強した」とアピールできる効果的な方法といえます。また、将来的なキャリアを形成する手段としても有効です。
そこで、Webエンジニアを目指す人が取っておきたいおすすめ資格を4つ解説します。
①ITパスポート試験
「ITパスポート試験」は、IPA(情報処理推進機構)が主催する社会人が備えておくべきIT知識を問う国家試験です。
試験内容は、IT全般の知識(セキュリティ、ネットワークなど)、プロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野から、論理的思考力や問題解決能力など総合的な知識を問われます。特別な受検資格はないので、学生でも受検が可能です。
国家資格ということもあり、一般的な認知度も高い資格です。そのため、選考時にはITの知識を持つ人材だとアピールすることができますよ。
受検資格 | 誰でも受検可 |
試験の概要 | 試験時間 120分 試験内容 100問(小問形式) ・ストラテジ系35問程度(経営全般) ・マネジメント系20問程度(IT管理) ・テクノロジ系45問程度(IT技術) |
学習時間の目安 | 約180時間 |
試験の時期 | 随時(年中実施) |
受検料 | 7,500円(税込) |
合格率 | 50~60%程度 |
ITパスポートはIT分野における国家資格の中では入門編と言われています。参考書や過去問題だけで対策可能ですが、自分で学習ペースを作るのが難しいと感じる人は、通信講座を受講するのも良いでしょう。
難易度が高くないからこそ、就活のときには必ず取得しておいた方が良いでしょう。
ITパスポートを取得するメリットやおすすめの対策はこちらの記事で詳しく解説しています。
ITパスポートで就職が有利に? 必要性や活用方法を徹底解説
②基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、 ITエンジニアの登竜門といわれているWebエンジニアが理解しておくべき基本的な知識を学習できる資格です。
これからIT業界で働きたいと考えている人も対象としており、コンピュータやシステムの基本的な仕組みから、システムやソフトウェアを開発する流れなども理解することができます。
プログラミングのスキルのみならず、要件定義や設計といったすべての作業工程を勉強できます。
Webエンジニアの選考でも、基本的なITスキルを持った人材だと評価してもらえる資格です。
受検資格 | 誰でも受検可 |
試験の概要 | 試験時間 科目A:90分 科目B:100分 試験内容 科目A 60問:多肢選択式(四肢択一) ・テクノロジ系 ・マネジメント系 ・ストラテジ系 科目B 20問:多肢選択式 ・アルゴリズムとプログラミング ・情報セキュリティ |
学習時間の目安 | 100~200時間程度 |
試験の時期 | 随時(年中実施) |
受検料 | 7,500円(税込) |
合格率 | 平均40%程度 |
基本情報技術者試験は初級の資格試験ですが、試験範囲が広いため基礎知識でも幅広い理解が求められます。丁寧に取り組んでいけば合格できる可能性は高いです。
修得した基礎知識はもちろん就職活動でのアピールポイントとなります。
③Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験とは、W3Cの国際基準に準拠したホームページ制作スキルを問われる試験です。
HTML・CSSといったコードに関する知識や簡単なWebページ作成能力など、Web業界で必須となる技能を問われます。
また、Webサイト制作において重要になるのが利用者が使いやすいデザイン性です。Webクリエイター能力認定試験では、Webサイトの使いやすさやアクセスのしやすさに配慮したデザインスキルも問われます。
就職活動の際は、Web制作の実務スキルを証明する材料としてアピールできます。
受検資格 | 誰でも受検可 |
試験の概要 | スタンダード(実技問題) ・HTML5の変換 ・HTMLの作成 ・CSSの読み込みと作成 ・画像の表示 ・XHTML、CSSの編集スキル エキスパート(知識問題20問、実技問題) ・HTML、XHTMLの作成 ・CSSの読み込みと作成 ・画像の表示 ・JavaScriptの読み込み |
学習時間の目安 | スタンダード:24時間程度 エキスパート:38時間程度 |
試験の時期 | 随時(年中実施) |
受検料 | スタンダード:5,900円(税込) エキスパート:7,500円(税込) |
合格率 | 平均90%程度 |
Webクリエイター能力認定試験は、スタンダードはWebクリエイターとしてごく基本的な知識を問い、エキスパートではより高度なスキルを要する問題が出題されますが、いずれも合格率は高く、さほど難易度は高くはありません。
とはいえ、自身が持つスキルの証明になり、入社後の資格手当の対象になる場合もあるので、就活の際はぜひ取得しておきましょう。
④HTML5プロフェッショナル認定資格
HTML5プロフェッショナル認定試験は、Web業界で求められる知識を体系的にまとめた試験です。ほかに紹介した資格よりもWebエンジニアに特化した資格試験といえるでしょう。
HTML5のみならず、Webエンジニアとして求められるCSS3・JavaScriptなどの知識も問われます。
試験は2つのレベル(レベル1、2)に分かれており、レベル1の資格取得でも十分に就活時のアピールに活用することが可能です。
Webエンジニアとしてキャリアを積んでいくのであれば、ぜひ取っておきたい資格といえます。
受検資格 | 誰でも受検可 |
試験の概要 | 認定試験レベル1(約60問) ・Webの基礎知識 ・CSS ・要素(要素と属性の意味など) ・レスポンシブWebデザイン ・APIの基礎知識 認定試験レベル2(40~45問) ・JavaScript ・グラフィックス・アニメーション ・マルチメディア ・セキュリティモデル など |
学習時間の目安 | 認定試験レベル1:40時間程度 認定試験レベル2:360時間程度 |
試験の時期 | 随時(会場受験、オンライン受験) |
受検料 | レベル1、2ともに16,500円(税込) |
合格率 | 非公開 |
主にフロントエンドでのWebコンテンツやアプリケーション制作にともなう知識を問われる試験で、就活においても汎用性の高い基本的なスキルの証明になります。
公式サイトで提供されているサンプル問題を軸に、参考書やセミナーなどを活用しましょう。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る就職先のビジネスに合わせた資格を取得できるとベスト
Webエンジニアを目指す人は、就職先のビジネス展開に沿って資格を取得しておくと、入社後に必要なスキルを保有しているという証明になります。
記事中でもさまざまな資格が紹介されていますが、近年IT企業の従業員の面談でよく耳にするのはAWS認定資格です。AWSを利用したクラウド開発などの技術を証明する資格で、全部で6種類あります。
かなり難易度が高く実務経験を要するものもありますが、クラウドプラクティショナーは基礎的な知識を求めるもので、独学でも取得可能なのでおすすめです。
資格だけでなく成果物をアピールするのも効果的
就職活動において自身のスキルを証明するために、資格の取得はとても役立ちます。しかしそれだけでは十分とはいえません。クラウドやWebアプリなど、学んできた知識で構築した何らかの成果物をポートフォリオとして示すのは最も有効なアピール方法です。
また、IT企業でのアルバイト経験などがあれば、その経験についても詳しく述べられるようにしておきましょう。
Webエンジニアは学び続ける姿勢も必要です。今後は他にどのような技術を身に付けたいのか、それをどう役立てたいか、などの自己啓発プランも立ててアピールできるようにしておきましょう。
事前準備が大切! Webエンジニアの内定を勝ち取る5ステップ
事前準備が大切! Webエンジニアの内定を勝ち取る5ステップ
- 自己学習でスキルを身につける
- インターンシップに参加してエンジニア経験を積む
- 就活イベントに参加して業界の知識を得る
- 企業研究から入りたい会社を見つける
- 書類選考や面接への対策を実施する
Webエンジニアを目指すのであれば、闇雲に勉強するのではなく正しいステップを踏んでスキルや知識を身につけていくことが大切です。
就活の際は、身につけたスキルや知識を存分にアピールすることで、内定を勝ち取ることができるでしょう。
このステップを無視してWebエンジニアを目指す場合、Webエンジニアになるまでに遠回りすることになってしまうので、着実に内定がほしい人は参考にしてください。
①自己学習でスキルを身につける
初めに、自己学習によるスキルの習得です。
そもそも前提となるIT業界やWeb知識に関するスキルを持っていなければ、「この人は本当にWebエンジニアを目指しているのかな?」と企業側から疑問視されてしまうでしょう。
スキルや知識を習得しておくことで、現場レベルとまではいかずとも、「しっかりと勉強している人なんだな」と企業側へ印象付けることができます。
そこで、スキルや知識が身につく方法として以下の2種類を解説します。
自己学習でWebエンジニアのスキルを身に付ける方法
- Webサイトを自作してスキルを身につける
- 資格を取得する
Webサイトを自作してスキルを身につける
Webエンジニアを目指すのであれば、避けられないのがプログラミングのスキルです。プログラミングスキルを身につける手段として、HTMLとCSSの知識を習得するところから始めましょう。
これらの知識を身につけて簡単なWebサイトを制作することで、企業側へ「Webサイトの知見を持っている」というアピールができます。
新卒であれば、どれだけWebサイトの中身が優れているかよりも知識を習得するやる気や意欲を評価してもらいやすいです。
そのため、プログラミング言語の勉強やWebサイト制作を通じてプログラミング経験を積むのがおすすめです。
自己学習でこれらのスキルを習得することで、自己啓発的な学習能力が高いことが示せるうえ、自己学習でWebサイト制作をおこなうことで、制作物をポートフォリオとしてアピールすることもできます。
資格を取得する
スキルを身につける方法として資格の習得も効果的です。
資格にはWebエンジニアとして活躍するための知識が詰め込まれています。
特にWebエンジニアの基礎知識であるIT関連の知識を学べる点は大きなメリットです。
企業の選考でも資格取得は客観的な事実としてアピールできるので、就活を有利に進められます。
「自分はこれだけ勉強した」という自信にもつながるので、Webエンジニアになる準備段階として資格を取得していきましょう。
②インターンシップに参加してエンジニア経験を積む
スキルを取得した後は、インターンシップへの参加で実践経験を積むことがおすすめです。
インターンシップへの参加は、以下のような自己学習だけでは身につかないスキルや知識を学べます。
インターンシップに参加するメリット
- 組織の一員として業務を進めていく経験が積める
- 机上の勉強だけでは身につかない知識が手に入る
- 先輩Webエンジニアの働き方を見て自分の将来像を描きやすくなる
また、企業側が最も懸念するのは、学生と企業のミスマッチです。経験ゼロの人がWebエンジニアになりたいと話しても、「本当にWebエンジニアが合っているかな?」と企業側から懐疑的な目で見られるケースもあります。
インターンシップを経験していれば、働き方も理解したうえで応募していると捉えてもらえるので、企業側の安心材料になるのです。
インターンに参加するメリットや探し方はこちらの記事で詳しく解説しています。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
インターンシップに参加するためには選考を突破する必要があります。以下で選考突破の具体的な手法を解説しているので、参考にしてみてください。
エントリーシート(ES)
インターンシップ参加をつかむエントリーシートの書き方|例文あり
面接
インターンシップの面接を突破する3つのカギ|質問と回答例12選
エンジニアのように、企業によってまったく解釈が異なる幅広い業務内容を持つ職種では、インターン経験者とそうでない人とで職業理解に関する評価点に大きく差がつく傾向があります。インターンシップは、実務に近い経験が積める貴重な機会なので、参加することをおすすめします。
③就活イベントに参加して業界の知識を得る
選考を有利に進めるためにも参加しておきたいのが就活イベントです。
インターンシップでは一企業の情報しか入ってきませんが、就活イベントではWebエンジニアを求めている多くの企業から話を聞くことができます。
また、学生同士の横のつながりを持てる可能性もあり、活発な情報交換をおこなえます。ネットでは見つからないような情報も収集できるので、就活を有利に進められるでしょう。
エンジニアを採用したい企業から話を聞ける「エンジニア向け就活イベント」も毎年のように開催されています。
就活イベントへの参加は、以下のような手順がおすすめです。
就活イベント参加までの流れ
- インターネットやキャリアセンターを活用して就活イベントを見つける
- プロフィールなどを登録して参加日程を決める
- イベントに参加してエンジニアの情報を収集する
就活イベントを通じて、業界全体の知識を底上げしながら就活本番に備えましょう。
④企業研究から入りたい会社を見つける
スキルを身につけ、業界の知識まで身につけた後は、いよいよ企業研究です。
自分が描くWebエンジニア像を目指せる企業はどこなのか、企業の特徴から探していきます。
自分に合う企業を見つけるには、以下のような方法がおすすめです。
企業研究から自分に合う企業を見つける方法
- 採用サイトの社員紹介や研修制度から将来描けるキャリアを確認する
- 会社の説明会に参加して仕事内容や働いている人の特徴を聞いてみる
- 働いている社員の人を見て人柄や雰囲気を確認する
- OB・OG訪問から企業のリアルな情報を聞いてみる
- 座談会を開催していれば参加して企業の魅力を聞いてみる
インターネットでの情報収集はもちろんのこと、実際に会社を訪れて自分の肌で感じてみるのが重要です。
就職してから「思っていたのと違うな」と感じてしまわないように、興味がある企業は念入りに研究しましょう。
OB・OG訪問や座談会での企業研究について以下で詳しく解説しています。自分に合う企業を見つける参考にしてみてくださいね。
OB・OG訪問での企業研究
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
座談会での企業研究
座談会とは? 質問例56選と本選考への活かし方を企業目線で解説
- Webエンジニアはリモートも進んでいるので、インターネットによる情報収集でも十分じゃないですか?
自分の目で企業文化や雰囲気を感じることが重要
Webエンジニアの仕事は、情報収集やプログラミングなどリモートで完結できるものが多いですが、開発の前提となる課題を把握する作業はリモートでは難しいものです。
就活では会社に足を運び、実際に自分の抱えている不安や疑問を直接聞くことで、不安や疑問を解消し、自信を持って就職活動に取り組むことができます。
また入社後には、チームで仕事をするので、職場の雰囲気を知り人間関係を直接把握したり、相手先の企業文化や方針、ニーズや課題を発見したりするにはオンラインだけでは難しいです。
実際に足を運んで会社の雰囲気を知ることが必要不可欠です。自分に合った企業を見つけるためにも、実際に足を運んで直接確認してみましょう。
⑤書類選考や面接への対策を実施する
企業研究で入りたい会社が決まったら、就活本番に向けて書類選考や面接対策を始めていきます。
自身が持つ特性や描くキャリアパスが、入社したい企業といかにマッチしているかをアピールすることが重要です。
特に面接は、練習しておかないと緊張から話せなくなる可能性もあります。自信を持てるだけの練習を重ねて、本番ではWebエンジニアになりたいという強い想いを伝えましょう。
書類選考や面接に関する対策はこちらの記事で解説しているので、併せて確認してくださいね。
履歴書
新卒用履歴書の書き方完全版|よくある失敗や受け渡しのマナーも解説
面接
面接のコツ|通過率を飛躍的に上げる初心者必見の対策を解説
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見るポートフォリオを用意しておくのもおすすめ
もし自作したWebページがある場合や、参加したプロジェクトなどがある人は、ポートフォリオ(作品集)を用意しておくのも良いでしょう。実績を提示しながらスキルや経験を効果的に伝えることができます。
成果物のまとめサイトを作っておいても良いですし、GitHub、Qiitaなどの無料で使えるプラットフォームを活用することもできます。
ここで用意する作品集は立派なものでなくても構いません。オリジナリティの方が重要なので、技術的な説明のほかに、目的は何か、どこにこだわったのか、利用者や運営者視点での説明もあると良いでしょう。
自作のものがない人はスキルや仕事の理解度をアピールしよう
自作のものがない場合は、どのくらいのスキルがあるのか、仕事をどこまで理解できているかきちんと説明できるように準備しましょう。
既存のWebサービスについて自分の意見や制作意図などを分析してみたり、応募企業に合ったアイデアを用意しておいたりするなど、一般論ではなく自分の視点で話せるようにしておいてください。
また、納期管理やルールを守ることにも敏感な仕事なので、指示や時間を守ることにも注意してくださいね。
仕事内容や内定までのステップを理解してWebエンジニアを目指そう!
Webエンジニアになるためには、仕事内容の理解も大切ですが、なぜあなたがWebエンジニアになるのかという理由がとても重要です。
仕事内容を踏まえたうえで、「本当に自分はWebエンジニアになりたいか」をよく考えてみてください。
そのうえで、Webエンジニアになりたいのであれば内定を勝ち取るステップを理解して、最短でWebエンジニアを目指していきましょう。
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見るWebエンジニアを目指すなら学び続ける姿勢が欠かせない
Webエンジニアを目指すのであれば、まず最新の技術に目を光らせ、その中でも今後有用であると思われるものは身に付けておくようにしましょう。もちろん基礎的なプログラミングスキルなどは必須ですが、それだけでは準備が十分とはいえません。
「何がトレンドになりそうか」という目の付け所が確かであることや、必要とあらばすぐ学ぶ姿勢を示すことは、Webエンジニアとしての適性や将来性のアピールにつながります。
そのような情報を入手するためにも、Webエンジニアのコミュニティに積極的に参加しましょう。もちろんSNSなどWeb上のコミュニティに参加することも
大切ですが、対面の集まりにも顔を出しておくのがおすすめです。
コミュニティへ積極的に参加して情報を集めよう
本当に重要な情報は簡単に入手できるものではありません。世の中のニーズをいち早くキャッチできるようになるためにも、確かな人脈から情報を得て、志望企業や業種を絞り込んでいきましょう。
また、情報を得ることができても、それが自分のスキルとして取り込めていなければ意味がありません。常に学び、技術の幅と奥行きを広げていくようにしましょう。
ずっと学び続けるのは大変なことかもしれませんが、実力がモノを言う社会では、努力をすれば学歴やしがらみなど関係なく評価されます。腕一本で生き抜ける自分をイメージして取り組みましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/インテグラルキャリア研究所所長
Keiichi Yokoyama〇20歳後半からカウンセリングの勉強を始め、キャリアに比重をおくコンサルティング、人材育成を企業内で推進。独立後は大学のキャリアセンターで学生の就職支援にもかかわる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
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