この記事のまとめ
- 働くイメージを持つためにWeb業界の全体像を理解しよう
- Web業界の6つの職種を理解すれば自分のやりたい仕事が見つかる
- Web業界を目指すなら内定獲得までの5ステップを理解しておくことが重要
インターネットを使ってさまざまなサービスを生み出しているWeb業界。なんとなくはどんな業界なのかわかっていても「Web業界にはどんな仕事があるのだろう?」「Web業界が気になっているけど自分に合うのかな?」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
Web業界はスマートフォンの普及や新型コロナウイルス感染症による影響から、年々市場規模を拡大している業界です。同時に、技術の移り変わりが早い業界でもあります。
そのため、選考を受けるのであれば業界の現状やトレンドなど実態を理解して、業界について正しく理解しておく必要があります。
記事では、Web業界の現状や選考での対策方法について、キャリアアドバイザーの渡部さん、隈本さん、若林さんとともに解説していきます。Web業界について詳しく知りたい、受けようと思っているという人は、ぜひ参考にしてくださいね。
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変化の激しいWeb業界! 目指すなら特徴や仕事内容の理解が重要
Web業界は変化が激しく、数年でトレンドが移り変わる業界です。そのため、業界の動向をつかめずに、業界についてよくわからないまま就活を進めてしまう学生も多くいます。
そのような状況では、「頑張りが実らずに内定につながらない」「Web業界を選んで本当に良かったのか」など、後悔してしまうことになりかねません。
この記事ではWeb業界のビジネスモデルから、トレンド、課題などを網羅的に解説します。さらに、Web業界の職種やWeb業界の主要な企業、Web業界で活躍できる人の特徴を解説します。そして内定獲得までの5ステップと自己PR例を5つ取り上げます。
この記事を参考にすれば、Web業界の内定獲得まで最短距離で進むことができますよ。
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Web業界とは? 業界の特徴を理解して働くイメージを持とう
Web業界とは、インターネットを活用したサービスをユーザーに提供している業界です。1990年代後半から発展してきたWeb業界は、日常生活を一変させるほどに急激な成長を遂げてきました。
たとえば、「インターネットで検索する」「インターネットで商品を購入する」など、今では当たり前の日常を作り出したのもインターネットの力です。
そんなWeb業界の全体像をつかむために、ここからは市場規模やトレンド、平均年収などを解説します。
Web業界の市場規模
総務省の情報通信白書 令和5年版によると、Web業界のGDPは52.7兆円となっています。この数字は前年比0.8%の伸びであり、多くの部門ではほぼ横ばいの傾向が続く一方でWeb業界は増加傾向にあることがわかります。
新型コロナウイルス感染症の影響により、外出自粛や3密(密閉・密集・密接)を避けるといった行動を余儀なくされたことが追い風となって、Web業界の市場規模は年々増加してきました。
今後も、利用者が便利になるようなサービスの開発は続いていくとみられ、さらなるWeb業界の市場拡大が見込まれています。
Web業界の成長の背景には、全ての分野で伸びてきたeコマースが実店舗のシェアを奪ってきた背景があります。そこから広告ニーズが生まれ、検索が充実した結果、国境やカテゴリーを超えてWeb業界の事業規模が拡大してきました。
IT業界とWeb業界の違いは?
基礎知識としてIT業界とWeb業界の違いを押さえておきましょう。
IT業界とは、情報技術を取り扱うすべての業界を指しています。その点、Web業界は「Webサービス」や「Webサイト制作」といったWeb(インターネット上で情報を閲覧)を活用した事業をおこなう業界です。
イメージとしては、IT業界の中の1つとしてWeb業界が含まれています。たとえば、IT業界の中には「Web業界」だけでなく「通信インフラ業界」「ソフトウェア業界」「ハードウェア業界」などが含まれています。
Web業界の将来性
Web業界は今後も発展していくと見られています。その理由としては、「インターネットが誰でも身近に使えるようになった」という点が挙げられます。
総務省の情報通信白書 令和3年版によると、現在の日本国内のスマートフォン普及率は90%近くまで達しています。これにより、誰もがWebの世界にアクセスして情報を入手できるようになりました。
そのため、今後もインターネットを利用するユーザーが増えると考えられていることから、業界全体が発展していくと見られています。
また、スマートフォン以外にも自動車がインターネットと接続するなど、あらゆるものがインターネットとつながる技術の開発も進んでいます。
このことから、インターネットによるWebサービスはさらに発展していくことが見込まれているのです。
コロナ禍によってテレワークなどを経験した企業も多く、事業活動でもWebサービスの利用が増えつつあります。また、ネットショッピングなどの利用者数も全年齢で増加しており、今後は若年層だけでなく中高年層でもWebサービスの利用が増えていくでしょう。
Web業界が抱える課題
Web業界の課題として、業界自体が発展し続けていることによる人材不足が挙げられます。
経済産業省のIT人材需給に関する調査によると、今後の需要拡大傾向にもよりますが、2030年には最大で79万人のIT人材が不足するといわれています。
このまま順調に業界全体が発展したとしても、人材が不足してしまうことでより良いサービスの提供が難しくなることも考えられます。
また、Web業界は技術の発展が凄まじいため、常に最新の技術を取り扱える人材が不足しやすいという課題も抱えています。
Web業界のトレンド
Web業界のトレンドにはWeb3.0が挙げられます。Web3.0とは「分散型インターネット」と称される次世代のインターネットです。
インターネット技術の発展により、現在のWeb2.0から3.0の時代に突入すると言われています。
Web1.0〜3.0の特徴は以下の通りです。
Web1.0〜3.0それぞれの特徴
- Web1.0:「Google」「Yahoo!」などの一方的なコミュニケーション
- Web2.0:SNSによる相互のコミュニケーション
- Web3.0:ブロックチェーンによって個人情報を個人で管理しながらおこなうコミュニケーション
Web1.0からWeb2.0へと移り変わり、双方のコミュニケーションが活発化したことによって簡単に情報を入手できるようになりました。それと同時に、「一部の企業に個人情報が集まる」「プライバシーへのリスク」などの問題が浮き彫りになったのです。
そこで、ブロックチェーンにより個人情報を個人で管理しながらコミュニケーションをとることで問題解決を図ろうとしているのがWeb3.0です。
これにより、特定のプラットフォームに情報をやデータを預けるのではなく、個人のユーザーで情報の管理が可能になり、情報の漏洩や不正アクセスといった問題の解消が期待されています。
もう一つトレンドを挙げるとすれば、オープンAIがリリースしたChatGPTです。これまで人が担ってきたカスタマー対応のチャットや、コピーライティングが高精度でおこなえるため、Web業界に携わるなら、ChatGPTの知識と適応が問われることになるでしょう。
Web業界の平均年収
Web業界の年収は、職種によって変わってくるため一概にはいえませんが、代表的な職種の平均年収は以下の通りです。
Webディレクター | 498万円 |
Webエンジニア | 547万円 |
Webデザイナー | 458万円 |
出典:求人ボックス 給料ナビ
国税庁の令和4年分民間給与実態統計調査によると、日本の平均年収は458万円と出ているため、Web業界の職種は全体的に高い傾向となっていることがわかります。
しかし、Web業界の年収はスキルに応じて変わってくるケースが多いです。スキルの有無によっては、思い通りの年収にたどり着かない可能性もあるので注意が必要です。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見るアジアを中心にまだまだ伸びしろがあるのがWeb業界
世界のインターネットユーザーは50億人以上と言われています。北米や欧州は普及率もほぼ飽和状態で、インターネットが生活インフラとして定着している状況が伺えますが、世界全体から見れば北米や欧州のネットユーザー人口は大きくありません。
ネットユーザーの人口と普及率の伸びは圧倒的にアジアが多く、日本もここに含まれています。そして普及率にはまだ20%以上の伸びしろがあると考えられます。このようなデータから、まず市場全体について自分の考え方を整理しておきましょう。
日頃からマーケティングの感覚を身に付けておくのが重要
次に、自分が志向する業界の商品やサービスを考えたとき、どのターゲットに何を提供していくか、新しいテクノロジーをどう活用していけるのか、など深掘りしていく部分が出てくると思います。
モバイルユーザーの拡大も1つの切り口ですし、シニアや子どもというのも1つの切り口です。あえてニッチな市場(途上国の非ネットユーザー)という切り口もあります。こうしたマーケティングの感覚は、Web業界に携わるのであれば特に重要となるでしょう。
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そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
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Web業界を目指すなら理解必須! Webサービスの8つの分類
Web業界を目指すなら理解必須! Webサービスの8つの分類
- ポータル
- Web広告
- SNS
- キュレーション
- ソーシャルゲーム
- 電子書籍
- eコマース
- eラーニング
Web業界の全体像を理解できたかと思いますが、Webのサービスはさまざまな種類があり、サービスごとに業務内容や求められるスキルは異なります。
そのため、それぞれのサービス内容を理解して就活を進めていかなければ、自分が携わりたい仕事に就けるとは限りません。
そこで、Web業界が生み出している8つのWebサービスの概要について解説します。自分がどのようなサービスにかかわりたいのか決める参考にしてみてくださいね。
①ポータル
「ポータル(Porta)」とは「ポータルサイト」とも呼ばれており、入口や玄関などを意味する「インターネットの入口」を表す言葉です。
インターネットを見る際に最初に表示されるWebサイトを指し、日本では「Yahoo! JAPAN」や「Google」といった検索エンジンが代表的なサービスです。
ポータルサイトにおけるビジネスモデルは、サイト上に載せる広告収益です。有名なサイトであれば、1日に何万、何十万という人が訪れるため広告を見てもらえる可能性が高くなります。
ポータルサイトを訪れる人が多ければ多いほど広告収益も上がるビジネスモデルのため、利用者を集める施策として「有益な情報の掲載」「ニュースや天気予報などの最新情報の掲載」などで顧客を獲得しています。
ポータルサイトは、訪問者に対して関連性が高い情報を提供して回遊率を高め、1つのサイトで必要な情報を集められるといった役割を果たしています。広告収入以外にも企業などから商品・サービスの情報掲載料をもらうといった収益モデルが一般的です。
②Web広告
Web広告とは、その名の通りWeb上のメディアに掲載する広告をいいます。一般的な広告、いわゆるマスメディア広告とは以下のような違いがあります。
Web広告とマスメディア広告との違い
- Web広告:SNSや検索エンジンなどWeb上に載せる広告
- マスメディア広告:テレビのCMや雑誌に載せる広告
Web広告はユーザーがWebを閲覧する時間が増えたことで、より多くのユーザーに広告を見てもらえるようになりました。その結果、2021年にはWeb広告費用がマスメディア広告費用を抜き、今後もWeb広告の需要は高まっていくとされています。
また、年齢や性別などターゲットを絞って広告を配信できるのがマスメディア広告にはない特徴です。特定のユーザーに広告を配信することで、効率よく集客を実施することが可能です。
Web広告では、たとえば美容外科では若年層には脱毛、ミドルエイジにはアンチエイジングというように、世代や年齢に合わせた広告を比較的安価で制作し、配信することが可能です。
広告の出稿先にもよりますが、マスメディア広告よりも顧客獲得単価も安くなるため、費用対効果も高いといえます。
③SNS
SNSとは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス」の略で、訳すると「社会的なネットワークを築くためのサービス」を指します。
たとえば、有名なSNSには「Twitter」「Facebook」「LINE」などが挙げられます。
インターネットがなかった時代ではつながることができないような人とつながれたり、情報を収集・共有できたりする点が魅力の一つです。
そんなSNSですが、情報収集・交換ツールのみの役割ではなく、ビジネスにおけるマーケティングに利用する企業が増えてきました。
SNSによるマーケティングの活用事例
- SNSからメルマガへの登録を促しリストを獲得
- 自社商品やサービスの宣伝・アピール
- 採用活動の情報発信
企業もSNSの影響力に注目しており、SNSでの発信に力を入れたり、広告を出稿していたりします。
④キュレーション
キュレーションとは、Web上の情報を、ある分野や特定の情報に絞って収集、選別、編集して共有することを指します。そして、「テーマに絞った情報を整理したサイト」をキュレーションサイトと呼んでいます。
インターネットが発達したことで、ユーザーは自分がほしい分野や特定の情報にたどり着くのが難しくなりました。
そこで、情報を読みやすいように編集・まとめ・公開しているのがキュレーションサイトです。
キュレーションサイトの例
- Newspicks
- グノシー
- はてなブックマーク
ユーザー側は、キュレーションサイトを利用することで、Web上にある大量の情報の中から最新の情報や特定分野の情報を効率的に収集することができます。
そのユーザーに対して、広告を打ち出すことで収益を上げるというビジネスモデルを構築しています。
キュレーションサイトでは、一般的なマス媒体とは違い、ムダな情報を極力切り捨て、本当にそのテーマに関心のある人だけが集まるような設計をしていきます。そのため、広く浅い情報源よりも広告効果が高まりやすいのが特徴です。
⑤ソーシャルゲーム
主にSNS上で不特定多数の人と交流できるゲームサービスをソーシャルゲームといいます。「ソシャゲ」とも呼ばれています。
一般的なゲームと違い、特定のソフトウェアがなくともWebブラウザとSNSアカウントがあれば利用できるのが特徴です。
もともとは、Webブラウザ上のゲームを指していましたが、スマートフォンが普及してからは、スマホアプリによるゲームもソーシャルゲームと呼ばれるようになりました。
また、以下のメリットから多くのユーザーがさまざまなソーシャルゲームを利用しています。
ソーシャルゲームのメリット
- 友達や家族と協力してプレーできる
- ゲーム自体は無料で遊べるものも多い
- スマホで気軽に遊べる
無料で多くの利用ユーザーを獲得し、特定のアイテムなどを購入する、いわゆるゲーム内課金をしてもらうことで、収益を上げるビジネスモデルです。
⑥電子書籍
電子書籍は紙の本ではなく、電子データ化された書籍を販売するサービスです。
有名なサービスには「kindle」「DMM」などがあります。特定のタブレットを購入するケースもあれば、スマホやPCなどでも読めるようなサービスも存在しています。
電子書籍のメリット
- 本をデータで管理できる
- データなので処分に困らない
- 移動中でも気軽に読める
電子書籍は、雑誌などの大型本も電子データ化されるため、購入者は書籍の保管に場所を取られることがありません。書籍の単品販売による収益はもちろん、サブスクリプション契約によって会員費を定期的に受け取るといった収益モデルがあります。
就活は、適職診断から始めてください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶことが大事です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する企業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
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⑦eコマース
eコマースとは「Electric Commerce」の略で、インターネット上で商品を購入できるサービスをいいます。略して「EC」とも呼ばれています。
「全国どこにいても商品が買える」「いつでも購入できる」など、大きなメリットがあることから、年々市場規模を拡大しているサービスです。
eコマースを活用している有名企業には「Amazon」「楽天」などがあり、日常生活を便利にするようなサービスを提供しています。
特に近年は、新型コロナウイルス感染症による巣ごもり需要で、さらに市場規模を拡大してきました。
今後も市場規模は拡大されると予想されていることから、多くの企業が参入を図っているWebサービスです。
⑧eラーニング
eラーニングとは、「インターネットを活用した学習形態」をいいます。
どこかの会場に集まる一般的な研修では「現地に赴かないといけない」「情報が更新されるたびに研修が必要」などのデメリットがありました。
しかし、eラーニングであればネット環境さえあれば時間や場所を問わずに研修や学習を進めることが可能です。また、データはサーバー上で管理しているので、情報の更新も簡単にできるようになりました。
このようなメリットから、オンライン教育の「eラーニング」が注目され、多くの企業で導入されているのです。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る企業目線でビジネスにおけるSNSの活用方法を理解しておこう
上記の中で、学生に一番馴染みがあるのはSNSかもしれませんね。TwitterとInstagramは20代の約8割が利用しているとのデータがあります。
学生がSNSを使用する理由は、友人とのコミュニケーションや情報収集が主流ですが、企業側がSNSを利用するのは、新規顧客の獲得やイメージ戦略のために使用していて、その用途は全く違います。
企業アカウントの投稿がバズる時がありますが、投稿の内容の面白さにだけ目を向けるのではなく、「なぜこの投稿をしたのか」といった意図をくみ取ってみましょう。その企業が本当に伝えたいことは何かを考えてみるようにすると、企業側の目線で物事を考える訓練にもなります。
Web業界は人の流動が激しい業界だと覚えておこう
次に馴染みがありそうなのは、ソーシャルゲームではないでしょうか。ソーシャルゲームは、大掛かりなものになるとゲームの提供元(クライアント)、下請け、孫請けなどが数年をかけて制作しています。
知人にフリーのゲームクリエイターがいるのですが、元々は会社で働いていたものの、長く取り掛かっていたプロジェクトが頓挫してしまい、会社が倒産したこともあったそうです。
新しいゲーム毎にプロジェクトが組まれ、その都度会社を渡り歩くクリエイターも少なくなく、ソーシャルゲームにかかわる業界は、人の流動が激しい印象です。
この業界を目指す人は、そういった点も知ったうえで就活をおこないましょう。
Web業界で活躍する国内企業
Web業界で活躍する国内企業
- 楽天グループ
- Zホールディングス
- リクルートHD
- GMOインターネット
- エムスリー
先ほど説明したように、Web業界にはさまざまな種類のWebサービスがあり、各企業が展開しているビジネスモデルも異なります。
そのため、Web業界を目指すのであれば企業のビジネスモデルを理解して、自分がどのような仕事をしたいのか理解しておく必要があります。
そこで、Web業界の2021年売上高上位5社を紹介します。日本で大きな売上を上げている企業の事業内容を理解して、企業選びに活かしていきましょう。
①楽天グループ
従業員数 | 単体:7,744名 連結:28,261名 (2021年12月31日現在) |
設立年月日 | 1997年2月7日 |
2021年売上高 | 16,817億円 |
楽天グループは、国内外において、Eコマース、デジタルコンテンツなどのインターネットサービスをはじめ、金融サービス、携帯キャリア事業などのモバイルサービスなど多岐にわたる分野で70以上のサービスを提供している企業です。
提供している楽天会員サービスは、国内で1億以上の会員数を誇ります。人々のライフシーンを幅広くカバーする利便性の高いサービスを提供して、継続的なサービス利用を促進しているのです。
楽天グループはインターネットを通じて社会や人にもっと活力を与えたいといった思いを持っていることから、「物事を成し遂げる力」を持った人材を求めています。
Web業界を通じて、さまざまなサービスにかかわる仕事で多様なキャリアを築いていきたい人に向いている企業といえます。
②Zホールディングス
従業員数 | 単体:281人 連結:23,705人 (2023年2月1日現在) |
設立年月日 | 1996年1月31日 |
2021年売上高 | 15,674億円 |
Zホールディングス(旧:ヤフー)は、インターネット事業を展開しているグループ会社の経営管理をおこなっています。関連企業には、「GYAO」「PayPay」「LINE」などがあります。
事業内容は、情報技術でより多くの課題を解決できる領域として「コマース」「ローカル・バーティカル(飲食・旅行)」「フィンテック」「社会(行政DX、防災、ヘルスケア)」など4領域に注力している企業です。
「情報技術は、人々の可能性をどこまで解放できるか」をテーマとして、「自由自在」を手に入れることのできる世界を目指して事業展開しています。
Zホールディングスでは新卒の募集をしておらず、新卒、既卒、第二新卒など経歴にかかわらず30歳以下であれば応募できる「ポテンシャル採用」にて通年採用を実施しています。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
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③リクルートHD
従業員数 | 単体:136名 連結:51,757名 (2022年3月31日現在) |
設立年月日 | 1963年8月26日 |
2021年売上高 | 15,098億円 |
リクルートHDは、就職・住宅・ヘアサロン・レストラン・進学など、ユーザーが求める情報から個人と企業が出会う場を作り出すマッチング事業を展開している企業です。グループ企業では、「リクルート」や「Indeed」など人材領域を特に強みとしています。
事業体制は「HRテクノロジー」「マッチング&ソリューション」「人材派遣」の3つの戦略を構築しています。
新しい価値の創造を通じ、社会からの期待に応えることを理念としており、一人ひとりが輝く豊かな世界の実現を目指している企業です。
このことから「新しい価値を創造する力」「社会へ貢献する想い」などを持った人材を求めています。
④GMOインターネット
従業員数 | 7,317名(2022年12月31日現在) |
設立年月日 | 1991年5月24日 |
2021年売上高 | 2,414億円 |
GMOインターネットは、インターネットのインフラ事業や広告・メディア事業など、インターネットに関連するさまざまなサービスを提供している会社です。特にレンタルサーバーやドメイン管理といったインフラ分野で圧倒的なシェアを誇っています。
ユーザーにNo.1のサービスを提供するために「提供するサービスは、すべて自社開発・自社で提供する」というこだわりを持ち、事業展開をしています。
そのため、募集している人材も既存の枠組みに捉われない自由な発想ができる人材を求めているようです。また、高度な専門技術・知識・能力を持った人材を求めていることもあり、これまでの経験で専門的な勉強をしたエピソードをアピールできるといいでしょう。
⑤エムスリー
従業員数 | 単体:574名 連結:9,384名 (2022年3月31日現在) |
設立年月日 | 2000年9月 |
2021年売上高 | 2,081億円 |
エムスリーは、日本最大級の医療従事者専用サイトを運営「m3.com」という医療特化型のWebサービスを展開している企業です。
上記サービス以外にも、最新の医療情報を届ける「MR君」や医師求人・転職サイト「m3.com CAREER」など、医療業界に新しい価値を届けるべく、インターネットをかけ合わせたビジネスをおこなっています。
これらのサービスを「日本だけでなく世界中に広めて医療課題を解決したい」という想いから、エムスリーでは「より大きな仕事に挑戦したい」という人材を求めています。
「向上心」「チャレンジ精神」といった、プロジェクトを成功に導けるような強みをアピールできるといいでしょう。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る決算情報を確認して企業の内情を知ろう
Web業界は市場規模が拡大している中で、事業内容の移り変わりも激しくなっています。そのため、企業の経済状況を表している「財務諸表」を確認して、利益率や自己資本比率などの安全性、売上高増加率といった成長性などをチェックしてみましょう。
また、上場企業の場合はコーポレートサイトの「IR情報」などで決算情報について一般向けに開示しており、報告資料などで主な収益状況はもちろん、今後注力していく分野や投資先などの情報を確認できます。Web業界の各業態の上場大手企業の決算情報を見ることで、業界全体の傾向についても把握できるため、市場調査などにも役立ちます。
中長期経営計画からも求める人材を知ることができる
決算情報以外にも、各社の中長期経営計画も確認してみましょう。たとえば、楽天グループの中長期経営計画は「Vision2030」として示されており、2030年までに達成すべき経営ビジョンが公開されています。
目標の中には「国内EC流通総額10兆円」というものがあり、引き続きEC事業は収益の柱であること、関連業務に携わる人材確保も引き続きおこなわれるであろうことがわかります。
自分のやりたい仕事を確認しよう! Web業界の6つの職種
自分のやりたい仕事を確認しよう! Web業界の6つの職種
- Webエンジニア
- Webディレクター
- Webマーケター
- Webデザイナー
- 営業職
- 事務
ここまで説明してきたように、Web業界では多くの企業によってさまざまなサービスが展開されています。そのため、仕事内容も多岐にわたり、高い専門性が求められている職種ばかりです。
だからこそ、業界の理解をより深めて自分がやりたい仕事を明確にするためにも、各職種の仕事内容を理解しておくことが重要です。
そこで、Web業界に携わりたいなら知っておきたい6つの職種を解説します。自分がWeb業界でどのような役割に携わりたいか確認してみてくださいね。
所要時間はたったの3分!
受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
①Webエンジニア
WebエンジニアはWebサイトやWebアプリケーションのシステム開発を担当する職種です。皆さんが普段見ているWebサイトやアプリケーションは、Webエンジニアによって開発されています。
具体的な仕事としては、Webサイト開発前の「要件定義」、実際にサイトを作り出す「開発」、開発後の「運用・保守」のいずれかを担当します。
高いプログラミングスキルが求められる仕事であり、「プログラミング言語」の習得はもちろんのこと、ユーザーが快適にWebサイトを利用できるようにデザインの知識も求められる職種です。
顧客の求める機能や効果をWebサービスを通じて提供することが仕事ですが、技術的なことはもちろんのこと、難しいのは顧客からのヒアリングです。あいまいな要求や原因のわからない課題に直面することも多く、想像以上に対人関係能力も必要です。
Webエンジニアに興味がある人は、こちらの記事がおすすめです。Webエンジニアについてさらに詳しく解説しています。
Webエンジニアってどんな仕事? 将来性や向いていない人の特徴も
②Webディレクター
Webディレクターとは「Web制作の管理やマネジメント」を担当する職種です。Webサイトはプログラマー・ライター・デザイナーなど、さまざまな職種が協力して制作されますが、その全体指揮をおこないます。
Webディレクターの主な仕事内容
- Webサイトの企画・設計
- Webサイト制作のプロジェクト管理
- Webサイトの更新・運用
Webディレクターは、スケジュールやタスク、人員、予算など、プロジェクトに関するあらゆる物事を管理しなければなりません。そのため、Webに関する網羅的な知識はもちろんのこと、マネジメント能力も求められる職種です。
近年は、Web制作の需要も増えていることから、Webディレクターのようにプロジェクトを管理できる人材の需要も高まっています。
Webディレクターは、プロジェクト全体を管理するため、プログラミングやデザインなどWebに関するあらゆる知識が必要です。さらに、同時に複数の案件を抱えることが多く、やりがいがある反面、残業が多い職種の一つでもあります。
Webディレクターの仕事内容や将来性は、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
Webディレクターになるには? 就職が有利になる方法を徹底解説
③Webマーケター
Webマーケターは、Webサイトに自社のサービスや商品を掲載して販売するまでの一連の流れを担当する職種です。
WEBサイトのアクセス数を解析して集客数を向上させたり、広告運用の方法などを検討したりして、戦略を立てていく仕事です。
さまざまな解析ツールを駆使してサイトに訪れたユーザー数の把握、離脱率のチェック、広告の配置などを細かく分析して、より良いWebサイトへ改善していきます。
数字や解析が得意な人やユーザーの行動を研究する探求心を持った人が向いている職種といえるでしょう。
④Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトのデザインをおこなう仕事です。
デザインに関する知識はもちろんのこと、PhotoshopやIllustratorといったデザインツールも使いこなせるスキルが求められます。
また、デザインの目的はただおしゃれなWebサイトを作ればいいわけではありません。訪れるユーザーに操作しやすいと感じてもらえるようなデザイン性も重要です。
そのため、デザインに関する知識だけではなく、Webマーケティングに関する一定の知識も求められます。
- Web業界にさまざまな職種があることはわかりましたが、どのような基準で職種を決めるといいのでしょうか?
苦手なものを除外していくとやりたいことが見えてくる
職種の違いに着目したうえで、「何がやりたいか」と考えるよりは、苦手なものを除外していった方がわかりやすいでしょう。
同じ業界の中なので基本的には似たイメージになりますし、会社によってはそれぞれの仕事がきちんと区別されていないこともあり、マーケティングをやるエンジニアもいれば、デザイナー兼営業の人もいます。
どの職種も根気のいる仕事が多いので、初めはネガティブなイメージのあるものを避けて前向きに取り組めるようにし、長期的には仕事を覚えながらWebに関するあらゆる仕事をこなせるように徐々に成長していけるような目標を立てるといいでしょう。
Webデザイナーの仕事について詳しく知りたい人は、以下の記事をチェックしてみてください。
Webデザイナーになるには? 仕事内容から将来性まで徹底解説
⑤営業職
Web業界の営業は、主にWebサイトを制作・開発することで顧客の課題を解決する仕事です。
一般的な営業との違いは、営業する商材がWebサービスかどうかという点です。
たとえば、集客に困っている顧客に対してWebサイトの構築を提案したり、業務を効率化するWebサービスの販売をしたりします。
そのため、営業としての販売能力だけでなくWeb業界の知識も必要です。顧客の要望を開発側に伝えたり、顧客へ複雑なWebの情報をわかりやすく伝えたりするのも営業の仕事です。
一般的な営業職は、商品やサービスなどを直接売り込むことが多いですが、Web業界の場合は、顧客の要望に沿ったシステム開発やWebサイト制作などをおこなうため、顧客の抱える課題を一緒に見つけて解決策を提案する、ソリューション営業としての役割が求められます。
営業職に適性があるか不安な人は、こちらの記事をチェックしておきましょう。
営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説
ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
『就活準備をもっと効率よく進めたい...!』と思っていませんか?「就活準備プロンプト集」は、生成AIを活用して自己PRや志望動機をスムーズに作成できるサポートツールです。
簡単な入力でプロが使うような回答例が出せるため、悩まずに就活準備を進められます。生成AIを活用して効率良く就活準備を進めたい人におすすめです。
- 自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
- チャットを使用した、模擬面接プロンプト
- 自己PRで使える強み診断プロンプト
⑥事務
「総務」「経理」といった事務職はほかの業界と同様にWeb業界でも必要な職種です。
基本的には、一般的な事務職と同じような「PCスキル」「書類作成スキル」「電話や来客対応スキル」などが求められます。
Webサイトにかかわるマニュアル作りやネットワークの設定など、一般的な事務より高めのITスキルが求められる点がWeb業界の事務職の特徴です。
そのため、一般的な事務よりもExcel関数やVBA・マクロなど、業務効率化の提案ができるようなスキルがあると仕事で役に立つでしょう。
どの会社の事務職でも、その会社の商品やサービスについてある程度知っておくことが求められます。Web業界は日々進化し、会社もそれに合わせてサービスなどが変わるため、常に会社や業界の動向に目を向けることが大切です。
事務職に興味がある人はこちらの記事がおすすめです。事務職の仕事内容や選考対策について解説しています。
事務職の4つの誤解に要注意! 仕事内容・適性・選考対策を徹底解説
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る志望職種にかかわらずエンジニアへの理解を深めよう
Web業界では、エンジニア系の職種について特に把握しておく必要があります。
Web業界では継続的に新しいサービスを生み出すのはもちろん、既存のシステムやWebサイトなどのバージョンアップやメンテナンスが必要なため、エンジニア系の職業は欠かせません。
そのため、Webエンジニアが具体的に何をするのかについて、営業職などを目指しているとしても把握しておく必要があります。
エンジニアでもフロントエンジニアとバックエンジニアで仕事内容が異なる
Webエンジニアは、Webアプリケーション全般の開発をおこなう立場ですが、大きくフロントエンジニアとバックエンジニアに分かれており、担当する業務も異なります。
フロントエンジニアはユーザーが実際に操作する「目に見える部分」を開発し、Webサイトの制作はもちろん、さまざまな機能付与などもおこないます。
一方、バックエンジニアは「目に見えない部分」にかかわり、データベースやサーバーの設計や保守・運用をおこないます。
顧客の要望によって対応するエンジニアが異なることで、志望している企業が主にどちら側の技術が優れているのか把握することも大切です。
Web業界に向いている人は? 求められる5つの力
Web業界に向いている人は? 求められる5つの力
- 向上心
- コミュニケーション能力
- 分析力
- 論理的な思考力
- 問題解決能力
「Web業界に興味あるけど自分に合っているかわからない……」。そのように悩んでしまい、Web業界を目指すか迷っている人もいるのではないでしょうか。
自分に合っているかわからない状態でWeb業界に就職してしまうと、ギャップから早期離職となることも考えられます。せっかく入ったのにやめてしまっては、思い描いたキャリアパスを歩むのも難しくなってしまうでしょう。
そこで、Web業界に自分が向いているか確認するために、向いている人の特徴について解説していきます。
①向上心
新しい知識をどんどん吸収できる向上心が高い人は、Web業界に向いているでしょう。
Web業界は日々新しいサービスが生まれる業界であることから、競合に負けないためにも最新の情報をキャッチしていく必要があります。手に入れた情報を吸収して、Webサービスに活かしていくためにも向上心は欠かせないのです。
逆に向上心がなく情報をうまく入手できない人は、新しいWebサービスを生み出すことはできません。
手に入れた最新の技術や情報をWebサービスに活用して、画期的なサービスを生み出すためにも、向上心を持って積極的に勉強できる人がWeb業界には向いています。
向上心を強みに持つ人は、積極的に選考でアピールしましょう。詳しいアピール方法はこちらの記事で解説しています。
例文12選|向上心の自己PRでアピール必須の3要素と注意点
②コミュニケーション能力
Web業界の仕事は、1人で黙々と作業するというイメージを持っているかもしれませんが、そんなことはありません。
Web業界は、1つのWebサービスを生み出すにもエンジニア、デザイナー、マーケターなどさまざまな職種が協力して作り上げていく業界です。また、営業職になれば、対外的なやりとりや交渉も必要になってきます。
コミュニケーション能力が低く、周りと協力できない人では、プロジェクトの足を引っ張ってしまうことにもなりかねません。
そのため、関係各所とうまく連携して業務を進めていける「コミュニケーション能力」を持っている人が向いているといえるでしょう。
基本的には「狭く深い」コミュニケーションができる能力を求められます。特定の業界、会社、商品、サービスに精通した人材は高い評価を得られやすく、法人顧客を持つ好業績の担当者には「社員よりも詳しい」と言われるような人などもいます。
コミュニケーション能力と言っても幅広いため、選考でアピールする際は言い換え表現を使うのがおすすめです。詳しくはこちらの記事で解説しています。
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき
③分析力
Web業界の仕事は、一度サービスを作ってしまえば終わりではなく、定期的なアップデートやサービスの更新が必要です。なぜなら、サービスを利用するユーザーにより良いサービスを提供できるように改善・修正を加えて、事業を拡大していく必要があるからです。
それには、利用しているユーザーの分析が欠かせません。「年齢」「性別」「どのような理由でサイトを訪れたか」など定期的に分析をおこない、ユーザーが求めているサービスを提供し続ける必要があるのです。
そのため、Web業界では分析力を活用して、最善のサービスを検討できる人が向いているといえます。
④論理的な思考力
Webサービスを作り出すには、作るまでの工程を考えて作業ベースに落とし込み、いつまでにサービスを提供できるか検討しなくてはいけません。そのため、Webサービスを作るには論理的な思考能力が必要です。
また、作ったサービスがユーザーにどのように利用されて価値を提供できるかというゴールまで考えたうえで、サービスを生み出しています。
これらを考えるには論理的な思考能力を持って、きちんと道筋を立てていく必要があるのです。常に論理的な思考で仕事に臨める人は、Web業界に向いているといえるでしょう。
それぞれの視点が違うことから起こる衝突ですが、こうした制作側のトラブルを収めるのもWebディレクターの仕事です。いろいろな立場の人の意見を聞き、それを論理的に取捨選択したうえで、制作を進める能力も問われます。
⑤問題解決能力
Web業界の仕事では、常に新しい情報や知識を活用することから失敗や挫折は付き物です。そのため、「どうしたらうまくいくのか」「失敗から解決策が見つからないか」といった課題を解決する能力が求められています。
問題解決に向けた行動や思考ができない人は、Web業界のような新しいものを活用したサービスは生み出せないでしょう。
常に目の前の問題に対して真摯に向き合い、「ユーザーが満足いくサービスにするにはどうしたらいいのか」という問題解決能力を持つ人が向いている業界といえます。
Web業界の仕事では、納期やクオリティの問題が多く発生します。
特にクオリティについては明確な基準がない場合もあり、立場によっては「無理難題」を解決しなければいけないこともあります。そのような場面では、大きな目標に立ち還って現実的な解決策を探す必要があります。
問題解決能力をアピールするコツは以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
自己PR例文付き|問題解決能力を鍛えるコツと就活でのアピール方法
Web業界はきつい? 入る前に知っておきたい注意点
Web業界はきつい? 入る前に知っておきたい注意点
- 顧客の要望に振り回される
- 人手不足による長時間労働
- 納期に追われる
- 常に高いスキルが求められる
「Web業界はきつい」といわれることもあり、業界に対して良いイメージを持っていない人もいるでしょう。しかし、その情報を鵜呑みにしてイメージだけで決めつけるのは危険です。
イメージだけでなく業界のきつさを正しく理解しなければ、自分に合う業界を見つけ出すことができません。
そこで、Web業界に入る前に知っておきたい注意点を解説します。注意点を理解したうえで、本当にWeb業界が自分に合っている業界なのか見定めましょう。
顧客の要望に振り回される
Web業界のきつい面として、顧客の要望に振り回される点が挙げられます。
WEB業界では自社サービスを作っている企業もありますが、多くの企業は顧客から受託してWebサービスの制作をしています。
顧客の中には、Web業界の知識が乏しく無謀な指示を出してくる企業もあります。また、開発途中でも変更指示を頻繁に出すなど業務量が多くなり、不満を感じる場面も出てくるでしょう。
Web業界を目指すのであれば、ある程度顧客に振り回される覚悟を持って業務に臨む必要があります。
Webに関する知識が乏しい顧客の場合、システムやWebサイトの仕様の打ち合わせ段階から工数が想定以上にかかります。導入後も契約書に記載されていないメンテナンス対応や、保証期間を超えての無料サポートを求められるケースがあります。
人手不足による長時間労働
多様な働き方が進む中で、Web業界が生み出すWebサービスの需要は年々高まっています。その影響から人手不足となり一人当たりの業務量が多くなってしまっています。
また、Webサービスを提供する会社はベンチャー企業も多く、職場環境が整っていない企業も存在しています。その結果、業界全体として残業や休日出勤が多くなりやすいのが現状です。
ただし、業界全体としてリモートワークや在宅勤務など、働き方の多様化を進めている企業もあります。
納期に追われる
Web業界の仕事は、さまざまなプロジェクトが同時に進んでいきます。プロジェクトごとに各業務の締め切りが設けられているケースが多く、常に納期や期限に追われて業務を進めていかなければいけません。
そのため、納期や期限にプレッシャーを感じてしまい、うまく仕事を進めていけない人は注意が必要です。
逆に納期や期限を良いプレッシャーと捉えて、自分の力を引き出せる人には向いている業界ともいえます。
これまでの経験から、自分が締め切りや期限によるプレッシャーを感じやすい性格か確認しておくといいでしょう。
Web業界は、納品して仕事が終わりというわけではなく、既存顧客のアップデートなどの案件も頻繁に入ります。実情としては、余裕をもってスケジュールを組んでいても、気づけば納期ギリギリ……といった状況も珍しくないようです。
常に高いスキルが求められる
Web業界は新しいサービスを生み出す業界であるため、技術や情報がどんどんアップデートされていきます。
そのような業界で活躍し続けるためには、常に最新の情報や知識を吸収して高いスキルを持っている人材でなければいけません。
今までの技術が求められていた仕事も、AI(人工知能)の発展によってなくなってしまったケースもあります。このように、スキル習得をやめた途端に市場価値の低い人材になってしまう可能性があるのです。
そのため、「自分のスキルを高める」ということに力を入れられない人は、Web業界で働き続けるのが難しくなるでしょう。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見るWeb業界では相手の要望に合わせたサービスの提供が重要
サービス業全般に言えることですが、基本的に「相手に合わせる」ことが求められるということは頭に入れておいてください。また、今後さらに技術革新が進み、これまで差別化できていたことが他社でもできるようになっていくなど、競争激化や単価ダウンを余儀なくされる場面もあるでしょう。
しかし顧客接点の強い企業や人材は、そういう変化の中でも独自性を保って優位なポジションで戦える可能性があります。変化の激しい時代は二極化が進みます。競争力のある企業や個人になれるよう意識しておきましょう。
若いうちの苦労はプラスになる! 積極的にチャレンジしよう
上記には仕事の大変さが列記されていますが、長期的に競争力のある人材になるためには、若いうちに苦労するのはむしろプラスとも考えられます(あまりにひどい労働条件などは別ですが)。
仕事の内容においては、苦労できる環境が無ければ成長は難しいですし、レベルの高い仕事にチャレンジして失敗から学ぶ経験も、長期的な成長、成功のためには必須と言われます。一見「大変な仕事」に対しても、周囲の力を借りながら、逃げずにチャレンジしていきましょう。
Web業界で活かせる資格5選
Web業界で活かせる資格5選
- Web検定
- Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
- ITパスポート
- Webクリエイター能力認定試験
- Webデザイン技能検定
Web業界の高い専門スキルを証明する一つの手段に「資格」があります。資格は客観的な指標となるので、就活時のアピールに効果的です。
また、「Web業界の知識を習得するために勉強した」という熱意のアピールにもなります。
そこで、Web業界を目指す人が取っておきたいおすすめ資格を5つ解説します。自分がWeb業界で目指すキャリアパスに合わせて適した資格を取得するための参考にしてみてください。
以下の記事では就活に役立つ資格を詳しく解説しています。業界問わず就職に有利な資格を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
①Web検定
Web検定は「社団法人 全日本能率連盟登録資格」として、以下の4つの認定資格で構成された資格です。Webにかかわるすべての人を対象とした試験であり、Webを活用する際に必要なスキルや知識を習得できます。
Web検定の4つの認定資格
- Webアソシエイト
- Webデザイナー
- Webディレクター
- Webプロデューサー
自分が目指す職種に応じた認定資格を取得することで、専門性の高さを示すことができます。
Webにかかわる標準的な知識を網羅的に学べる資格なので、取得によるスキルアップはもちろんのこと、就活時のアピールにも効果的な資格です。
受検資格 | 誰でも受検可 |
試験の概要 | 試験時間:90分(全試験共通) |
試験内容 | Webリテラシー試験 ・Webの基礎知識 ・インターネットビジネス ・プロジェクトマネジメント ・Webサイトの企画・設計 ・Webデザイン・制作実務 ・Webマーケティング ・Webマーケティング Webデザイン試験 ・Webサイトの企画・設定 ・素材とデザイン ・フロントエンド制作 ・プログラミング Webディレクション試験 ・インターネットビジネス ・プロジェクトマネジメント ・Webサイトの企画 ・Webサイトの設計 ・Webマーケティング Webプロデュース試験 ・インターネットビジネスのプロデュース ・インターネットビジネスの環境 ・インターネットビジネスのモデル ・マーケティングと集客施策 ・Webサイトのプロデュース ・Webサイトの設計 |
学習時間の目安 | 約30時間 |
試験の時期 | 全国の会場で実施(年中可能) |
受検料 | 11,000円(全試験共通) |
合格率 | Webリテラシー試験:61.6% Webデザイン試験:62.3% Webディレクション試験:65.6% Webプロデュース試験:30.6% |
②Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)とは、Googleが無料で提供している「Googleアナリティクス」の習熟度を認定する資格です。
GoogleアナリティクスとはGoogle上で公開しているWebサービスを分析できるツールを指し、多くのWeb企業で利用されています。
試験に合格することで、Googleから正式にGoogleアナリティクスを使いこなせる能力を持っていると認められたことを証明できます。
ツールをWebマーケティングに活かすことでWebサイトをより良いサービスにできる効果があるため、Webマーケターは特に取得しておきたい資格です。
受検資格 | 誰でも受検可 |
試験の概要 | 試験時間:90分 試験内容: 70問 ・プランニングと仕組み ・導入とデータ収集 ・設定と管理 ・コンバージョンとアトリビューション ・レポート、指標、ディメンション |
学習時間の目安 | 約20時間 |
試験の時期 | インターネット上で実施(年中可能) |
受検料 | 無料 |
合格率 | ー |
③ITパスポート
「ITパスポート試験」は、IPA(情報処理推進機構)が主催する、社会人が備えておくべきIT知識を問う国家試験です。
試験内容は、IT全般の知識(セキュリティ、ネットワークなど)、プロジェクトマネジメントの知識など幅広い分野から、論理的思考力や問題解決能力など総合的な知識を問われます。
国家資格ということもあり、一般的な認知度も高い資格です。そのため、選考時にはITの知識に精通した人材だとアピールすることができますよ。
受検資格 | 誰でも受検可 |
試験の概要 | 試験時間: 120分 試験内容: 100問(小問形式) ・ストラテジ系35問程度(経営全般) ・マネジメント系20問程度(IT管理) ・テクノロジ系45問程度(IT技術) |
学習時間の目安 | 約180時間 |
試験の時期 | 随時(年中実施) |
受検料 | 7,500円(税込み) |
合格率 | 50%~60%程度 |
中高生でも受けられることもあって難易度はそれほど高くなく、学生ならば独学でも対応できますが、通信講座を利用すると効率的に勉強できるでしょう。
ITパスポート単体でエンジニアへの就職は難しいですが、営業や事務職への就職ではIT業界に関する基礎知識があることをアピールできます。
ITパスポートを取得するメリットや活かし方はこちらの記事でさらに詳しく解説しています。
ITパスポートで就職が有利に? 必要性や活用方法を徹底解説
④Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験とは、W3Cの国際基準に準拠したホームページ制作スキルを問われる試験です。
HTML・CSSといったコードに関する知識や簡単なWebページ作成能力など、Web業界で必須となる技能を問われます。
また、Webサイト制作において利用者が使いやすいデザインも重要です。そこで、Webクリエイター能力認定試験では、Webサイトの使いやすさやアクセスのしやすさに配慮したデザインスキルも問われます。
就職活動の際は、Web制作の実務スキルを証明する材料としてアピールできます。
受検資格 | 誰でも受検可 |
試験の概要 | スタンダード(実技問題) ・HTML5の変換 ・HTMLの作成 ・CSSの読み込みと作成 ・画像の表示 ・XHTML、CSSの編集スキル |
エキスパート(知識問題20問、実技問題) ・HTML、XHTMLの作成 ・CSSの読み込みと作成 ・画像の表示 ・JavaScriptの読み込み | |
学習時間の目安 | スタンダード:24時間程度 エキスパート:38時間程度 |
試験の時期 | 随時(年中実施) |
受検料 | スタンダード:5,900円(税込み) エキスパート:7,500円(税込み) |
合格率 | 平均90%程度 |
⑤Webデザイン技能検定
Webデザイン技能検定は「特定非営利活動法人インターネットスキル認定普及協会」が実施しているWebデザイナーの技能を問われる資格試験です。特にWebデザイナーは取得しておきたい資格といえるでしょう。
Webデザインという特性上、デザインのスキルのみならず「デザインしたWebサイトがどのように表示されるか」「ユーザーが操作しやすいか」という点が問われます。また、Webサイトを表示するためのコーディングスキルなども問われる試験です。
試験は1級、2級、3級に分かれており、1級が最も難易度の高い試験になっています。そのため、まずは3級の取得を目指し勉強するのが一般的です。
受検資格 | 3級:誰でも受検可 2級:3級の技能検定に合格した人他 1級:2級の技能検定に合格かつその後2年以上の実務経験他 |
試験の概要 | ・インターネット概論 ・ワールドワイドウェブ(www)法務 ・ウェブデザイン技術 ・ウェブ標準 ・ウェブビジュアルデザイン ・ウェブインフォメーションデザイン ・アクセシビリティ・ユニバーサルデザイン ・ウェブサイト設計・構築技術 ・ウェブサイト運用・管理技術 ・安全衛生・作業環境構築 |
学習時間の目安 | 3級:30時間程度 (2級以降は経験やスキルによる) |
試験の時期 | 年4回(四半期に1回) |
受検料 | 3級:学科:6,000円/実技:8,000円 2級:学科:7,000円/実技:16,000円 1級:学科:8,000円/実技:25,000円 |
合格率 | 3級:60~70% 2級:30~40% 1級:10~20% |
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る資格をアピールして活躍の可能性を示そう
まず知っておいてほしいのは、Web業界だけでなくどんな業界も、資格を取ったからといってすぐに即戦力になるわけではありません。ただし、何も勉強していない学生と比較すると、Webに関する知識があるという点は、面接でアピールできるポイントです。
とにかくWeb業界で働きたいなら、Web検定やITパスポート試験を受けて幅広い分野について学んだ点を伝えて、その会社でさまざまな分野で活躍できる可能性をアピールしましょう。特にITパスポートは国家資格ということもあり、
Web以外の業界の面接を受ける時にもアピールできる資格ですよ。
学びや活用法を積極的にアピールしよう
Googleアナリティクスは、Webにかかわる多数の業務で使用するため、就職前からある程度の知識があるというのは強みになります。
Web制作会社を経営する知人は、「人とは違った視点からモノを見られる人」を求めていると言っていました。
こうした点を踏まえると、面接の際は、ただ資格をとった点を強調するよりは、そこから何を学んだか、どう活かしたいかも含めて伝えるといいですよ。
Web業界の選考を突破しよう! 内定獲得までの5ステップ
Web業界の選考を突破しよう! 内定獲得までの5ステップ
- Web業界の最新の動向やトレンドを理解する
- 資格の取得やツールを使用してスキルを身につける
- 企業研究で会社の特徴や実績を勉強する
- インターンでWeb業界の仕事を経験する
- Web業界の求める人材に合った選考対策を進める
Web業界はさまざまなサービスや職種があるため、内定を獲得するには正しいステップを踏んでスキルや知識を身につけていくことが重要です。
身につけたスキルを選考でアピールすることで、Web業界で働ける未来をつかむことができるでしょう。
ステップを無視してしまうと余計な時間や労力を使ってしまう可能性もあるので、効率的に内定を獲得したい人はこれから解説する5つのステップを参考にしてみてください。
①Web業界の最新の動向やトレンドを理解する
まずは動向や課題を理解して、業界の全体像を知るところから始めましょう。
Web業界は技術の移り変わりが激しい業界なので、1〜2年で動向やトレンドが変わってきます。「前に調べたからいいや」といって情報収集を怠ると、アップデートされていない古い情報で選考に臨むことになります。
そのような状況では就活の面接で質問についていけず、企業から「この人は業界の勉強をしていない人なんだな」と評価されてしまう可能性あります。
また、Web業界の動向やトレンドを知ることで自分が携わりたいWebサービスが見えてくることもあるでしょう。携わりたいサービスが見えてくれば、入りたい会社も自ずと見つかるようになります。
そのため、まずは最新の動向やトレンドを理解して、今のWeb業界を知るところから始めるのが重要なのです。
Web業界はとにかく変化が早いのと、便利なサービスが日々生み出されているという事が大きいです。知っているか知らないかで大きな差がついてしまうので、自分のためにも顧客のためにもタイムリーに情報を得られるようにしておきましょう。
②資格の取得やツールを使用してスキルを身につける
そもそも前提となるIT業界やWeb知識に関するスキルを持っていなければ、「この人は本当にWebエンジニアを目指しているのか」と企業側から疑問視されてしまいます。
スキルや知識を習得しておくことで、現場レベルとまではいかずとも、「しっかりと勉強している人なんだな」と企業側へ印象付けることができるのです。
そのため、資格の取得や実際にWeb業界で使用されているツールを通じてスキルを獲得しましょう。
③企業研究で会社の特徴や実績を勉強する
Web業界では、多くの企業によってさまざまなサービスが生み出されています。
そのため、入りたい会社のサービスにはどのようなサービスがあるのか理解しておくことで、実際に自分がどんなサービスに携われるのかイメージすることができます。
また、企業がどのようなビジネスモデルで収益を上げているのか理解しておくことも重要です。これにより、企業側から「この人はちゃんと詳しいところまで調べているな」とアピールできるでしょう。
企業研究については、以下の記事で詳しく解説しています。自分に合った企業選びの参考にしてみてくださいね。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
- Web業界の企業研究を進めるうえで特に見るべきポイントはありますか?
自分の携わりたいジャンルに合わせた情報収集が重要
Web業界は企業向けのシステム開発、Webサイト制作、ゲーム業界など、業態によって事業内容が大きく異なるため、漠然と調べていると企業研究自体がうまく進まなくなります。
そのため、Web業界全体の中で自分がかかわりたい大枠のジャンルを明確にしたうえで、業界大手の事業内容やシェアなどを基準として、就職希望先企業が提供しているサービスの内容や業界内での独自の強み(他社との差別化ポイント)を分析しましょう。
④インターンシップでWeb業界の仕事を経験する
自分が入りたい会社、携わりたいサービスが決まったあとは、仕事のイメージを深めるステップに入ります。
インターンシップや企業訪問から業界の仕事内容を詳しく理解していきましょう。会社の雰囲気や仕事内容を理解して、実際に自分が働く際のイメージをつかむことができます。
また、選考時も働き方や会社の特徴を理解したうえで応募しているとアピールすることも可能です。企業側にWeb業界を経験したうえで応募しているという安心感を与えるためにも、ぜひインターンシップや企業訪問を実施しましょう。
インターンのメリットや参加方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
⑤Web業界の求める人材に合った選考対策を進める
企業研究やインターンシップを通して入りたい会社が決まったあとは、就活本番に向けた対策を進めていきます。
選考では「企業が求めている人材に合っているか」という点をアピールすることが重要です。
Web業界は企業ごとに展開しているWebサービスが異なり、業界の中でも求められるスキルや強みが多様化しています。そのため、企業側がどんなスキルや強みを持った人材がほしいのか理解したうえで、選考を進めていく必要があるのです。
書類選考や面接では、自分が企業のWebサービス拡大にどのような貢献をできるのかアピールしていきましょう。
書類選考や面接に関する対策はこちらの記事で解説しているので、併せて確認してくださいね。
履歴書
新卒用履歴書の書き方完全版|よくある失敗や受け渡しのマナーも解説
面接
面接のコツ|通過率を飛躍的に上げる初心者必見の対策を解説
Web業界の強み別の自己PR例文5選
Web業界の強み別の自己PR例文5選
- 向上心
- コミュニケーション能力
- 分析力
- 論理的な思考力
- 問題解決能力
ここからは、Web業界の強みをアピールできる例文を5つ紹介します。自分のこれまでの経験や希望の職種を想像しながら照らし合わせてみてください。
また、キャリアアドバイザーのコメントも載せているので、合わせて参考にしてみてくださいね。
基本的な自己PRの作り方はこちらの記事を参考にしましょう。例文も紹介しています。
例文12選|面接必勝の自己PRはエピソードが最重要!
①向上心
向上心の自己PR例文
私の強みは向上心があることです。
私は、イタリアンレストランで接客のアルバイトをしています。顧客からおすすめのワインについて質問されることが多くありますが、上手に答えられず、社員の方に助けていただいていました。
取り扱っているワインは30本以上あり、季節によって入れ替わりもあるため、初めは覚えるのに苦戦しました。しかし、このまま社員に頼っていては、一人前になれないと考え、通常の接客業務と並行してワインについて勉強しました。
ワインについて学ぶために、ワインイベントに参加したり、ソムリエインストラクターの資格勉強をしてワインと料理の組み合わせを学んだりしました。
その結果、オーダーを受ける際に食事に合うワインをおすすめできるようになり、顧客からも大変喜んでいただきました。
御社で働くうえでも、常に向上心を持って取り組み、最新の情報や知識を吸収することで、チームに貢献していきたいと考えています。
Webは常に変化を続ける業界なので、季節によって入れ替わるワインを覚えて、その知識を活かしたという経験が一番のアピールポイントだと思います。もう少しその部分を深掘りして、変化に対応できる点を強調してもいいかもしれませんね。
②コミュニケーション能力
コミュニケーション能力の自己PR例文
私の強みはコミュニケーション能力です。
大学時代は吹奏楽部に所属し、トランペットのパートリーダーをしていました。
大学の授業などで全員の予定を合わせられる時間が限られているため、日々の練習はパート別で、2週に一度全体練習をおこなっていました。
私は、全体で練習する時間が限られた中で演奏に一体感を出すために、ほかのパートリーダーとの連携を綿密におこない、進捗を自分から聞くように心掛けました。また、練習が遅れているパートがある場合は、一緒に朝練をするなど、互いにフォローし合える環境を構築しました。
しっかりとコミュニケーションが取れていたこともあり、数少ない全体練習でも一体感のある演奏を完成することができました。
仕事をするうえで、さまざまな職種や立場の人とかかわることも多いと思います。その際も関係各所としっかりコミュニケーションを取り、円滑にプロジェクトを進めていきたいと考えています。
「コミュニケーション能力」というのは人による解釈がまちまちで、結論があいまいになりやすいので、体験談をベースにできる限り具体的に書くことがポイントです。体験が反映されることによってその質や独自性が伝わりやすくなります。
③分析力
コミュニケーション能力の自己PR例文
私の強みは分析力です。
大学時代のサッカーサークルの新入部員募集でこの力を発揮しました 。サッカーサークルは複数あり、私の所属するサークルには少数しか見学もきていない状況でした。
この状況を改善するために、ほかのサークルがなぜ人気があるのかを分析し、見学者が来ない理由を探りました。すると、人気のサークルは、SNSを活用した宣伝で新入生に多く周知されていることがわかりました。
そこで、今までの大学の掲示板やチラシのみでの宣伝方法を変更し、学生がよく見るSNSでの宣伝を開始しました。また、アピールポイントを考え、技術力の高い部員が多い強みを活かし、スラックアウトチャレンジをSNS上にアップしました。
その結果サークルSNSが拡散し、新入部員が10人入部してくれました。
御社に入社後も強みである分析力を活かし、問題が発生した際は原因を分析し、改善・修正を加えてより良いサービスを構築したいと考えています。
分析力には、営業としての顧客分析力、データサイエンティストなどに必要な直接的なデータ分析力などさまざまな種類があるので、Web業界の志望職種に合わせて、自分の強みがどの分析力に該当するのかをエピソードを添えながらアピールしましょう。
④論理的な思考力
論理的な思考力の自己PR例文
私の強みは、論理的思考力があるところです。
大学時代野球部に所属していましたが、試合に勝てない日々が続いたことがありました。初めは練習時間を増やすことで、技術力を強化しようと試みましたが、ついていけない部員がいたり、モチベーションが低下してしまったりと悪循環に陥ってしまいました。
私は、このままひたすら練習するだけでは効果がでないと考え、2つのことを実践しました。1つ目は、なぜ勝てないのか原因を洗い出して整理し、自分たちに足りない守備力を強化する練習メニューを考えました。2つ目は、試合から逆算したスケジュールや、練習方法を資料にまとめ、わかりやすく部員に説明しました。
その結果、チームで団結して弱みを克服する練習をすることができ、試合にも勝てるようになりました。
御社でもこの強みを活かし、どのようにユーザーに利用されるのか、筋道を立てて考えることで、ユーザー目線を踏まえたサービス開発をしたいと考えています。
理路整然としていて、とてもわかりやすい自己PRですね。
論理的な思考力をテーマにするなら、この例文のように1つ目、2つ目と例示するとまとまりがあり、理論立てて考えることができる人だと伝わります。
⑤問題解決能力
問題解決能力の自己PR例文
私の強みは、問題解決能力があるところです。
アルバイト先のパン屋は、味の評判が良く人気店ですが、すぐに行列ができてしまい、近隣に迷惑をかけてしまっていることが課題でした。
私は、来店客が多い以外にも、購入商品決定までの時間が長いことが行列につながっていると考え、2つのことを実践しました。
1つ目は、似た見た目のパンが多いので、ひと目でどのようなパンかわかるポップを作成しました。2つ目は、何を買えばいいか迷ってしまう顧客向けに、おすすめの商品が入店するとすぐに目に入るよう、店内の配置を変更しました。
その結果、顧客が商品を選びやすくなり、行列も半分ほどの長さになりました。待ち時間が少なくなったため顧客の満足度も上昇し、口コミサイトでの評判も上昇しました。
この経験から、細かな点にも目を向けて、気づきを得ることの重要性を学びました。御社でも、常に目の前の問題に対して真摯に向き合い、より良いサービスを構築したいと考えています。
問題解決能力をアピールする際は、例示する「問題」をよく選ぶことです。
Web業界や職種の特徴に応じて、解決策が仕事上でも役立つことになっていると効果的です。たとえば上記の文例には「ポップ」がありますが、これは「見せ方」という点で仕事との共通項がありますね。
Web業界の特徴や仕事内容を理解して就活を有利に進めよう!
Web業界は情報や知識の移り変わりが早いため、業界の特徴やトレンドをよく理解したうえで自分の目指すキャリアを描く必要があります。
職種によって求められるスキルが変わってくるため、仕事内容を踏まえたうえで「求められるスキルはどのようなスキルか」を把握しておくといいでしょう。
Web業界を志望したい学生は、内定獲得までの正しいステップを理解して選考対策を進めていきましょう。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見るWeb業界では「向上心」「積極性」が求められる
就活生にも人気のあるWeb業界。日々進化する業界なので、今私たちが想像もつかないようなサービスやシステムが生まれる可能性もあり、将来性も十分にあります。
そこで求められる人材は、変化に対応できる柔軟性や、新しい知識を吸収する向上心のある人など、積極性が求められています。
仕事の裁量の大きさに惹かれる人はWeb業界がおすすめ
実際にWeb業界の人と仕事をしていると、個人の裁量に任されている仕事の範囲が多いことに驚きます。自分の能力を試したい、活かしたい人は挑戦する価値があるといえるでしょう。
他業種でもありますが、特にWeb業界では社内ベンチャーが活発だったり、独立起業する人が多い業界です。こうした点から、将来独立を目指す人にもおすすめできますね。
ただし、仕事量が多く、残業が日常的ともいわれる業界なので、就職するならある程度の覚悟が必要だといえるでしょう。
たとえば、Web制作会社からWebマーケティングの会社へ転職したり、コンサルタント会社に引き抜かれるといったケースもあります。自分のキャリアプランに合わせて、ステップアップしたい人にはメリットが大きい業界ですよ。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
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