この記事のまとめ
- システムエンジニアはシステムの設計・開発をする仕事
- システムエンジニアは新卒でも未経験でも挑戦できる
- 新卒でシステムエンジニアになるなら5つの準備が欠かせない
システム開発全般にかかわる職種であるシステムエンジニア。なんとなくどんな職種かわかっているつもりでも「システムエンジニアの仕事を具体的に知りたい」「システムエンジニアは自分に向いているのだろうか?」と悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
システムエンジニアはIT業界の市場拡大により、需要が高まっているため、未経験でも目指せる職種です。一方で、仕事内容は多岐にわたり、必要な知識や技術も多いため、未経験で目指すならば、事前の準備が重要です。
この記事では、システムエンジニアの仕事内容や選考に向けた準備方法を、キャリアアドバイザーの谷所さん、隈本さん、応用情報技術者の硯里さんとともに解説していきます。システムエンジニアに興味を持っていて詳しく知りたい、選考を受けようと考えているという人は、ぜひ参考にしてくださいね。
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徹底した準備で新卒でも未経験でもシステムエンジニアに挑戦できる
システムエンジニアはITスキルがないと難しいと考える人も多くいますが、新卒でも未経験でも目指せる職種です。
近年ではIT人材の不足が問題になっているため、未経験でも意欲や適性のある学生を採用したいと考えている企業は少なくありません。
ただし、未経験でも挑戦できるからと言って、簡単に就職できる職種ではなく、システムエンジニアを目指すのであれば徹底した準備が必要です。
この記事では、まずシステムエンジニアの概要や仕事内容を解説します。さらに魅力や大変なところ、キャリアパスも解説するので、働く姿をイメージしてみてください。
新卒でもシステムエンジニアになるための準備方法も解説するので、自信を持って選考に挑めるようにぜひ実践してみてくださいね。
新卒採用はポテンシャル採用が多いため、未経験でもシステムやITに興味があり、プログラミングに関する基礎知識を身に付けて、コミュニケーション能力などを高めれば、システムエンジニア経験がなくても目指すことができます。
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そもそもシステムエンジニア(SE)とは?
システムエンジニアはIT技術を利用して課題を解決する仕事をします。
狭義の意味ではIT企業に所属し、クライアントのためにITシステム開発をするエンジニアをシステムエンジニア(SE)と呼びます。以降、本記事ではシステムエンジニアを狭義の意味で記載します。
ここからはシステムエンジニアと混同してしまいがちな、社内SEとプログラマーとの違いを解説します。違いを知ることで、よりシステムエンジニアへの理解が深まります。
社内SEとの違い
システムエンジニア(SE) | 社内SE | |
仕事内容 | クライアントの課題解決 | 自社のシステム開発や運用保守 |
エンドユーザー | 社外の人 | 自社の従業員 |
勤務地 | 社内、クライアント先 | 社内 |
社内SEとは、社内のIT環境を担当するIT専門職を指します。
仕事内容は自社のシステムの企画から開発・運用保守などがメインです。また、自社向けのシステム開発をする際は、ITベンダー企業との交渉役になることもあります。
ITベンダー企業とは
システムやソフトウェアなどのIT製品を販売・開発する企業
システムエンジニアは、社外の顧客の要望に沿ってシステム開発をしますが、社内SEは自社のIT環境整備などのバックアップ業務がメインのため、納期に融通が利きやすいメリットがあります。
また、システムエンジニアはプロジェクト別に異なる企業に派遣され、クライアント企業で働く場合もあります。しかし、社内SEは自社で働くため、転勤がない限り勤務地は変わりません。
プログラマー(PG)との違い

システムエンジニア(SE) | プログラマー(PG) | |
仕事内容 | クライアントの要望をヒアリングする 仕様書を作成する | SEが作成した仕様書をもとに、 コードを書く |
システムエンジニアとプログラマーの違いは、企業によって独自のルールがあったり、プロジェクト単位で定義が変わったりすることが多いため、一概に決めることはできません。
システムエンジニアは、クライアントの要望をヒアリングし、仕様書を作成してプロジェクト全体を管理しながら開発を推し進めていくのが主な業務です。
一方プログラマーは、システムエンジニアが作成した仕様書をもとに、プログラミングをするのが主な業務です。
システムエンジニアは、プロジェクトのかじ取りをする立場のため、プログラマーよりも責任や仕事の裁量が大きくなります。
システムエンジニアやプログラマーを含むエンジニア職について知りたい人はこちらの記事で解説しています。IT業界のトレンドや新卒でIT業界への就職成功率を高める方法も解説しているので、併せて参考にしてみてください。
未経験からIT業界に就職する秘訣とは? 必要なスキルまで徹底解説
ITを活用して仕事をするSI業界もあります。SI業界にもプログラマーやシステムエンジニアなどのキャリアパスを描く人もいます。詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
SI業界を研究! 仕事内容や将来性、向いている人を徹底解説
- IT業界にエントリーする段階で、どの職種を希望するかは絞った方が良いでしょうか?
希望職種は絞っておくのがおすすめ
エントリー段階で希望の職種はある程度絞っておくことをおすすめします。IT業界という広い枠組みだけでは、応募先企業の絞り込みの範囲が広くなり過ぎます。
また、志望動機にも統一感がなくなり、エントリーシートの作成に時間がかかるのはもちろん、選考試験に進めたとしても自分がどういった形で会社に貢献できるかをアピールするのが難しくなります。
職種を選ばずに就職すると、理想と現実のギャップに苦しむ恐れもあるので、興味・関心などから職種について調べたうえで、自分の経験や特性、働くうえでの価値観などとのマッチ度などを参考にして希望職種を絞りましょう。
同じくシステムという言葉が入る「システム運用」について知りたい人もいるのではないでしょうか。システム運用の詳細や向いている人について詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
システム運用に向いている人は? 仕事・やりがい・厳しさを徹底解説
職種の選び方はこちらの記事で詳しく解説しているので、職種を絞り切れていない人は参考にしましょう。
職種の種類一覧を徹底解説! 業種・業界・職業との違いも押さえよう
システムエンジニアの将来性
「システムエンジニアの将来性はどうなんだろう?」「システムエンジニアの仕事はAI(人工知能)によって代替されてしまうのでは?」と心配になっている人もいるでしょう。
希望する職種の将来性があるかどうかは、気になるポイントですよね。
ここからはシステムエンジニアの将来性について解説します。
需要は今後も拡大する見込み
システムエンジニアの需要は、今後も発展していくと見られています。その理由としては、以下の点が挙げられます。
システムエンジニアの需要の拡大が見込まれる理由
- スマートフォンの普及
- IT人材の不足
- IT企業以外での需要が増加
理由①スマートフォンの普及
総務省の情報通信白書 令和5年版によると、現在の日本国内のスマートフォン保有状況は、個人の保有割合が77.3%と堅調に普及していることがわかります。スマホの普及により、Webサービスやスマホアプリは誰でも利用できる身近なものになりました。
また消費者がサービスを選ぶ基準に、Webサービス・スマホアプリの有無や利便性の高さなどが挙げられ、企業側も顧客のニーズに応えるために、Webサービスやスマホアプリの開発に力を入れています。
このような状況によって、システムエンジニアをはじめとしたITエンジニアの需要は高い状況です。
理由②IT人材の不足
ITサービスの需要が高まる中、急速なIT技術の拡大や労働人口の減少により、システムの導入や開発をするIT人材が不足しています。
経済産業省のIT 人材需給に関する調査によると、2030年には最大で79万人の人材が不足する見通しです。
人材不足は、裏を返せばシステムエンジニアを含めたIT人材の需要が高いことを意味し、スキルを磨いていけば、高収入や好条件で働くことを目指せます。
理由③IT企業以外での需要が増加
企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)化推進により、IT業界やITサービスを提供する企業以外にも、さまざまな業界でIT人材が求められるようになりました。
企業のDX化とは
Digital Transformationの略。
企業がデジタル技術を活用して、業務フローの改善、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、組織全体を変革し、高い競争優位性を確立すること
DX化実現に向けて社内IT部門を強化する企業も増え、IT関連以外の企業でシステムエンジニアの求人を出す企業も少なくありません。
IT企業以外でもIT人材が必要とされるということは、システムエンジニアにとって選択肢が増えることにつながります。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見るシステムエンジニアの将来像をイメージしよう
システムエンジニアの将来性が気になる人は、以下の観点で考えてみましょう。
それぞれの分野に精通した人材が求められる
今後、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、IoT、ロボット、セキュリティ分野などの需要の拡大が見込まれており、それぞれの分野に精通したシステムエンジニアがより求められていきます。
他社のシステム開発をおこなうSler系IT企業のSEだけでなく、IT系企業以外の一般企業でもDX化推進に伴い、情報部門やIT部門を設置する企業が増えているため、システムエンジニアは今後人材が不足していくことが予想されます。
AIにできないヒューマンスキルが求められる
システムエンジニアにおいても、パターン化された業務の一部については、AI(人工知能)がおこなうようになることが予想されますが、一方で顧客から要望を聞き出しドキュメントを作成する要件定義や設計工程などは、AIではできないコミュニケーション能力といったヒューマンスキルが必要とされるため、AIによる代行が難しいと言われています。
労働環境が改善される
システムエンジニアの仕事はこれまでハードな面も多かったのですが、現在労働環境の改善に取り組んでいる企業も多く、リモートワークを含めた働きやすい仕事になっていくことが予想できます。
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仕事の流れを理解しよう! システムエンジニアの仕事内容
システムエンジニアの仕事内容
- 要求分析
- 要求定義
- 基本設計
- 詳細設計
- プログラミング
- テスト
- 運用・保守
システムエンジニアについて理解するために、まずは仕事内容を把握しましょう。
ここからは一般的なシステム開発の流れに沿って、システムエンジニアの仕事を解説します。どのような仕事をするのか理解して、働くイメージをしてみましょう。
①要求分析
要求分析とは、開発の初期段階で、クライアントがシステムに対して何を求めているのかを明確化していく工程のことを指します。
クライアントの担当者や関係者の意見から課題を見つけ、ニーズを分析します。
予算や納期の関係で、クライアントの要求をすべてかなえることが難しい場合もあります。そのため、クライアントに事前に優先事項を確認しておくと、以降の工程をスムーズに進められます。
②要件定義
要求分析により明確化されたクライアントの要望をもとに、システム全体の概要を明確にして、要件定義書として文書化します。
要件定義書には業務処理手順、システムの操作方法、利用データ、障害発生時の対応、最終的なゴールなど細かく記載されています。
要件定義で顧客の要望を正確に捉えられていないと、開発中に仕様変更が増えたり、最悪の場合一からやり直しになったりする場合もあり、重要な工程です。
要件定義では、システムにかかわる利害関係者やそれぞれの利用シナリオを抜け漏れなく洗い出す能力が求められます。
そのためには業界の知識はもちろん、顧客の業務の理解が必須です。
また、要件定義の内容を顧客と齟齬なく認識を合わせるコミュニケーション能力が求められます。
③基本設計
顧客の要望を実現するシステム設計をする工程が基本設計です。
要求分析・要件定義で入手した情報に基づいて、システムの基本的な仕様を決めていきます。
基本設計で決めること
- どのような機能を持たせたシステムを作るか
- どのような方法でシステム上の情報を表示するか
- どのような操作方法にするか
- どのような形でデータを入出力するのか
④詳細設計
基本設計に基づいて、プログラマーがプログラミングをするために必要な細かな設計をして、仕様書を作成していきます。
基本設計が、実際にシステムを利用するユーザー目線の内容だとすると、詳細設計はそれをどのような技術や仕組みで実現するのかといったシステムを構築するエンジニア目線の内容です。
次の作業であるプログラミングを効率良く進めるためには、詳細設定が重要です。
詳細設計ではプログラミング言語の仕様を理解したうえで、流用性が高く堅牢なクラス設計・関数設計の能力が求められます。
似通った処理を共通化するために抽象化して処理を考える力が求められ、プログラマーとしての経験も必要になる工程です。
⑤プログラミング
仕様書に基づいて、プログラムを作成します。
プログラマーがプログラミングをおこない、システムエンジニアはプログラマーへの指示出しや、進捗管理、品質管理などサポート役として従事することが一般的です。
しかし、プロジェクトによってや進捗具合によっては、システムエンジニアがプログラミングを担当して、プログラムを作成することもあります。
⑥テスト
完成したシステムが正しく作動するかどうか、不備やミスがないかの確認テストをするのもシステムエンジニアの仕事です。
不備が見つかれば、プログラマーに修正を依頼し、すべてが滞りなく作動すればクライアントに納品します。
なお、テスト作業は、テストエンジニアが担当することもあります。
テストエンジニアとは
仕様書通りに動作し、バグやエラーなど問題点が発生しないか確認をする職種。
高品質かつ高セキュリティのシステムを求める傾向が強まり、知識の豊富なテストエンジニアがテストを担当するケースも増えつつある
⑦運用・保守
システムは納品すれば終わりではなく、運用・保守を継続する案件も多くあります、
運用は、問題が起きないように、日々サポートする業務を指します。システムが停止してしまうと、クライアントに大きな損害を与えてしまうこともあるため、日々の運用で安定した処理がされているか細心の注意を払って監視します。
また、システム改修やアップデートなど、システム変更があった際の対応もします。
保守は、システムの障害発生時の対応が主な仕事です。障害発生時は、原因の特定から解決までを担当し、再び通常の稼働に戻すことを目指します。
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就活を成功させるためには、自分に合う職業・合わない職業を早めに知ることが不可欠です。しかし、それがわからずに悩む人も多いでしょう。
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システムエンジニアの平均年収
求人ボックス給料ナビのシステムエンジニアの仕事の年収・時給・給料(2024年4月時点)によると、システムエンジニアの平均年収は約496万円です。
国税庁の令和4年分民間給与実態統計調査によると、日本の平均年収は458万円と出ているため、システムエンジニアの給与は高い傾向があるとわかります。
しかし、システムエンジニア全体の給与幅が比較的広いため、企業や経験・求められるスキルによって給与に大きな差があると考えられます。
一次請けのSIerに在籍しているSEほど、年収は高くなります。責任やリスクは大きくなるものの、利益率が高いため給与も高くなる傾向です。
一般的に中小企業・零細企業では大きなプロジェクトを請ける資本力がないため、高年収のSEは大手SIerに在籍していることが一般的でしょう。
給料が高い仕事に就きたいと考えている人や、システムエンジニア以外の職業の給与はどのくらいか知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
給料が高い仕事TOP100|特徴から就活のコツまで徹底解説
システムエンジニアとして働く魅力ややりがい
システムエンジニアとして働く魅力ややりがい
- 幅広い業界にかかわることができる
- スキルが身につく
- 達成感を味わえる
前述した通り、システムエンジニアの仕事は多岐に渡ります。興味はあるけど大変そうと感じた人もいるでしょう。
ここからは、システムエンジニアとして働く魅力ややりがいを紹介します。システムエンジニアの仕事に興味のある人は魅力ややりがいを理解して、自分に合っているかを判断しましょう。
幅広い業界にかかわることができる
システムエンジニアは、IT業界だけでなく幅広い業界にかかわり、活躍できます。
システム開発を依頼するクライアントは業種や規模もさまざまです。ITと関係のない会社で仕事をしたり、大企業のネットワークシステムに携われたりと、システムエンジニアとしての知識や技術を使って、多くの経験を得ることができます。
システムはどのような業界や企業でも利用されているため、システムエンジニアは幅広い業界とかかわります。
ただし、顧客が求めるシステムを作るためには顧客の業界知識・業務知識が必要となるため、経験を積むほど業界に特化していくことになるでしょう。
スキルが身につく
システムエンジニアは、ITスキルやプロジェクト管理スキル、コミュニケーションスキルなどさまざまなスキルを用いてシステムを設計します。
就職する際にスキルの保有が必須となるわけではありませんが、業務を通して専門的な技術やスキルを習得することが可能です。
加えて、近年IT技術は非常に速いスピードで進化・拡大しているため、システムエンジニアには常に新しい技術への対応力が求められています。
現場で常に最新の技術・情報に触れることができ、技術的スキルを磨くことで、市場価値の高い人材であり続けられます。
達成感を味わえる
システムエンジニアは顧客へのヒアリングから運用・保守まで、プロジェクト全体に携われます。
また、設計や開発を通して新しいものを作り出す楽しさを味わえる仕事です。
システム開発には予期せぬトラブルがつきものですが、困難を乗り越えて、チームで団結してシステムを完成させる達成感を味わえる魅力もあります。
アドバイザーコメント
硯里 宏幸
プロフィールを見るシステムエンジニアのキャリアには幅広い選択肢がある
システムエンジニアは、スキルや経験に合わせてさまざまなキャリア形成が可能です。
最初はプログラマーやテスターとしてプロジェクトに参画しますが、プログラミング能力が付くにつれて、システムエンジニアとして外部設計や詳細設計を担当することになります。また外部設計にも慣れてくると、要件定義やプロジェクトマネジメントなどとより上流工程を任せられます。
最終的にはコンサルタントやプロジェクトマネージャー、スペシャリスト、営業など強みに合わせてキャリアを選択できるため、キャリアの幅が広く、飽きることのない仕事と言えるでしょう。
人との出会いややりがいが豊富なのも魅力
またプロジェクト性の仕事だからこそ、新しいプロジェクトが始まると新しい仲間や顧客とかかわりながら仕事ができます。多くの人と出会い協力しながらものづくりを進めていく楽しさがあるのです。
さらに納品したシステムが評価されると担当した顧客が出世し、指名で開発依頼をもらうこともあり、やりがいを感じる仕事です。
システムエンジニアはきつい? 理解すべき大変なところ
システムエンジニアの大変なところ
- 計画通りに進行しないこともある
- 日々勉強する必要がある
システムエンジニアの仕事がきついなどと耳にしたことがあり、不安に感じる人もいるでしょう。
システムエンジニアならではのやりがいや魅力がある一方で、就活を始めるまえに理解しておきたい大変な点もあるのは確かです。
メリットだけに注目するのではなく、デメリットも理解しておくことで、納得のいく企業や職種を選びやすくなります。
ここからはシステムエンジニアとして働く際に大変なところを解説します。システムエンジニアの仕事が自分に合っているのかどうか検討してみてくださいね。
企業や職種への良い面だけに目を向けて選んでしまうと、実際に就労した後に想定外の苦労に直面して就労意欲を失う恐れがあります。どの職種も良い面ばかりではないため、仕事選びの際には職種特有のマイナス面についても理解を深めましょう。
計画通りに進行しないこともある
システム開発は、当初の計画通りに進むことは多くありません。開発途中でのエラーやクライアント企業からの修正依頼など、予期せぬトラブルが発生することも多くあるためです。
スケジュールが大幅に変更になった場合、納期に間に合わせるために、残業や休日出勤をすることもあります。
事前に立てたスケジュールが楽観的で、実際に開発をしてみると予定より工数がかかることが多くあります。他にも、要件定義に抜け漏れや顧客との認識相違があると、想定外の機能を開発することになり、納期が守れなくなることもありえます。
日々勉強する必要がある
プロジェクト全体に携わるシステムエンジニアは、部分的な知識だけでは活躍しにくく、得意分野がありつつも、幅広い分野に一定の知識を持っていることが望ましいです。
また、クライアントの要望を正しく読み取るためには、クライアントの事業理解も必須です。
覚える範囲が広いことに加えて、IT技術は進化を続けているため、知識を常にアップデートしていかなくてはなりません。最先端の技術に触れられることにやりがいを感じられれば良いですが、常に学習する必要がある点は大変なところと言えます。
アドバイザーコメント
硯里 宏幸
プロフィールを見る板挟みになる立場だからこそ大変な面もある
システムエンジニアはプログラマーと顧客の板挟みになる大変さもあります。
丁寧に報告があるプログラマーもいれば、問題があるにもかかわらず報告しない人も。そのため、朝会やレポートなどで進捗状況や問題、共有事項を引き出す必要があります。
仕様に問題がある場合は顧客と打ち合わせをしますが、ITリテラシーがない顧客の場合は説明するためにも資料が必要であったり、柔軟性のない顧客もいるため、板挟みになることも少なくありません。
成長のきっかけや仕事のやりがいにもつながる
また要件定義や基本設計など上流工程でミスがあると、手戻りのインパクトが大きく赤字プロジェクトとなります。その場合、プロジェクト終了まで残業が発生し、顧客と自社の両方に遅延の報告をする必要があるため、体力的にも精神的にも大変に感じるでしょう。
一方で、大変な思いをしたプロジェクトでは、自分自身が成長するきっかけとなったり、顧客やプロジェクトメンバーとの仲が深まり仕事のやりがいにつながる一面もあります。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
どんな人が向いている? システムエンジニアに求められるスキル
システムエンジニアに求められるスキル
- 技術力
- コミュニケーション能力
- マネジメント力
- 論理的思考力
- 継続力
「自分はシステムエンジニアに向いているのだろうか……」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
向いているのかどうかわからない状態で志望してしまうと、就職後にミスマッチが生じてしまう可能性もあります。
ここからは、システムエンジニアとして活躍するためにどのようなスキルが求められるのかを解説します。求められるスキルがすでに備わっている人は、システムエンジニアとしての素質があると言えますよ。
自分に照らし合わせて、チェックしてみてくださいね。
技術力
システムエンジニアはプログラミングを担当しないこともありますが、プログラマーに指示をだしたり、サポートしたりするのはシステムエンジニアの仕事です。
プログラマーに詳細な指示を出してプロジェクトを円滑に進めるために、システムエンジニアもプログラミングのスキルを持っていることが望ましいです。
また、顧客に要望をヒアリングし、最適な提案や説明をする際には、最新技術の習得も必須です。
多様な技術を習得していることは、より幅広い選択肢を顧客に提案することにつながります。
コミュニケーション能力
システムエンジニアの仕事は、パソコンに向かって一日中作業するイメージを持つ人もいるかもしれませんが、実際はクライアントやチームでのやりとりも多い仕事です。
クライアントの要望を引き出し、顧客が抱える問題の解決策をわかりやすく説明する必要があるため、コミュニケーション能力が求められます。
また、プロジェクトを円滑に進めるためにはプログラマーなどチームメンバーとの連携も必須です。チームメンバーとのコミュニケーションが上手に取れていないと、作業の進捗を正確に把握できず、プロジェクトに悪影響を及ぼす可能性もあります。
シーンに応じて求められるコミュニケーション能力は違ってきますが、下記を意識してコミュニケーションをとる必要があります。
①自分からコミュニケーションをとる
②報告・連絡・相談を区別してコミュニケーションをとる
③定期的(出社時・帰宅時など)にコミュニケーションをとる
マネジメント力
システムエンジニアは、プロジェクト全体に携わりかじ取りをする立場のため、マネジメント力も求められます。
作成した仕様書に沿って、適宜進捗を確認するなどスケジュール管理をするのもシステムエンジニアの仕事です。
スケジュール通りに進まなかったときに、特定のプロジェクトメンバーに過度な負担がかかってしまうことがないように配慮して作業分担することも重要です。
- 学生が自己PRでマネジメント能力をアピールするのは難しいですか?
マネジメント能力を発揮した経験があればアピール可能
マネジメント能力は、組織を運営、管理する能力です。人の管理に加えて、お金、環境、情報などを管理していく能力と捉えれば、学生でも多くの状況でマネジメント能力を発揮する機会があり、アピールすることは可能です。
部活やサークル活動で、リーダーでなくてもメンバーを取りまとめたことや後輩の指導の他、お金や環境などを管理して運営した経験があれば、その経験から得たスキルを、マネジメント能力としてアピールできます。辞めたいメンバーを引き止めた経験もマネジメント経験につながります。
またアルバイトでは、新人アルバイトの指導で培ったスキルや、店舗などの運営で発揮した能力は、マネジメント能力としてアピールできるでしょう。
論理的思考力
システムエンジニアは、クライアントの抱える問題や課題を正しく把握し、解決する最適な方法を導き出す必要があります。そのため、論理的に考える力は必須です。
また、トラブルが発生した際も、やみくもに復旧させようとするのではなく、原因を洗い出し、仮説を立てて検証することで、効率的にトラブルに対処できます。
加えて、システムを説明する際も、クライアントがIT分野の知識を備えているとは限らないため、自分の考えを論理的にわかりやすく相手に伝える力も必要です。
継続力
システムエンジニアの仕事は、一度知識や技術を身に付けたら終わりではなく、最新の技術や情報を継続的にアップデートしていく必要があります。
そのためコツコツと学習を続けられる継続力は、システムエンジニアに求められるスキルと言えます。
また、システム開発は予期せぬエラーやクライアントからの急な変更依頼など、当初思い描いていたスケジュール通りに進まないことも多くあります。そのようなときでも、システムを完成させるために、根気強く作業に向かい続けられる力が必要です。
継続力をアピールしようと考えている人は、こちらの記事を参考にしてみてください。
例文13選|「継続力」を魅せる自己PRの鉄則を職種・業界別に解説
アドバイザーコメント
硯里 宏幸
プロフィールを見るスキル習得に意欲的な人がシステムエンジニアに向いている
システムエンジニアは、顧客と対話しながら、IT技術を用いて計画されたスケジュール・費用でシステムを構築していく仕事です。そのためコミュニケーション力・開発スキル・マネジメントスキルと幅広いスキルが求められます。
どれか1つが突出して良かったとしても、他ができなければシステムエンジニアとしての活躍の幅が狭まってしまいます。たとえばコミュニケーション能力が乏しければ、顧客と適切な対話ができず、希望と違うシステムを納品してしまうかもしれません。
興味を持ってスキルアップを継続できるかがカギ
もちろん最初から全てできる必要はありません。技術力・マネジメント力・論理的思考力は業務で鍛えることが可能です。しかしどのスキルも「伸ばしたい」と思えない場合は成長することができないため、システムエンジニアに向いているとは言えないでしょう。
逆にどれも興味があり楽しんで業務に取り組める人、継続してスキルアップに励める人は、システムエンジニアに向いていると言えます。
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受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
システムエンジニアの主な活躍の場所
システムエンジニアの主な活躍の場所
- SIer
- Web系企業
- 一般企業
システムエンジニアの仕事内容や開発するシステムは企業によっても異なります。
ここからは、システムエンジニアが活躍している場所を解説します。どのような場所でシステムエンジニアが活躍しているのかや、就職先別の特徴を知り、企業選びに役立ててください。
SIer
SIer(エスアイアー)とは、クライアントの課題を把握・分析し、システムの設計から開発、運用まで一貫したサービスとして提供する情報サービス企業のことを指します。
SIerには、特定の業界や特定の領域のシステム開発に特化した企業もあれば、幅広い業界のシステム開発に対応する企業もあり、業界区分は大きく4つに分けられます。
SIerの業界区分
- ユーザー系のSIer
金融や商社、鉄道、製造などの各種業界を親会社に持つシステム系列会社 - メーカー系のSIer
ハードウェアやパソコン関連メーカーを親会社に持つシステム系の子会社 - 独立系のSIer
親会社を持たず、独立してシステムを開発する会社 - その他のSIer
外資系のSIerやコンサルティングと連携させたサービスを提供するSIerなど
また、クライアント企業の業務課題や要望も、企業によってさまざまなため、SIerで働くシステムエンジニアの仕事も多岐にわたります。
SIerでのシステムエンジニアは多くのプロジェクトにかかわれる点が魅力的なポイントです。
さまざまな業界・顧客・技術・工程にかかわることができるため、年数を重ねても新鮮な気持ちで仕事ができるでしょう。
Web系企業
Web系企業とは、自社のサービスをWebサイトやWebアプリなどで提供し、自社で開発をする企業を指します。
SIerはウォーターフォール型で開発するのに対し、Web系企業はアジャイル型での開発を採用するケースが多い傾向にあります。
ウォーターフォール型とは
上流工程から下流工程にそって開発を進める手法。プロジェクト開発要件に変更がないと想定し、事前の計画通りに後戻りすることなく工程を進める
アジャイル型とは
設計、実装、テストという流れを何度も繰り返し開発を進める手法。変化に迅速かつ柔軟に対応できる。開発途中で仕様が変更される可能性が高いプロジェクトに適している
Web系企業では、システムエンジニアとプログラマーの区分けをせず、設計から開発、テストまですべての工程に携わることが多いです。
一般企業
さまざまな業界の一般企業の情報システム部門も、システムエンジニアの就職先の一つです。
前述した通り、社内SEとして、自社企業の発展のために自社システムの開発や運用をします。
企業によって仕事内容は異なりますが、企業のITにかかわる全般を担当することが一般的です。
一般企業のシステムエンジニア(社内SE)の仕事内容
- ITに関連する予算管理
- ITシステム導入に関する企画
- システムの開発(内製する場合もITベンダーに発注する場合もある)
- システムの運用・保守
- ITに関する資産管理
- 社内のトラブルや問い合わせの対応
SIerと違い一般企業でのシステムエンジニアは、利用者の声が間近で聞ける点が魅力的なポイントです。自身の仕事が評価されるためやりがいや成長につながります。
一方で企業規模が小さい場合は、開発ができず運用が中心となるため、仕事内容のミスマッチが発生しやすくなります。
企業によって求められる仕事内容が大きく変わってくるので、事前に企業におけるシステムエンジニアの役割を理解することが重要です。
幅広い選択肢がある! システムエンジニアのキャリアパス
システムエンジニアのキャリアパス
- プロジェクトマネージャーを目指す
- ITスペシャリストを目指す
- フリーランスのシステムエンジニアを目指す
システムエンジニアの仕事内容を理解しても、その後のキャリアのイメージが湧かない人もいるでしょう。
システムエンジニアには、プロジェクトマネージャーやITスペシャリストなどのキャリアパスがありますが、それぞれに必要なスキルが異なります。事前にどのようなキャリアを歩みたいのか検討することで、希望するキャリアプランを実現しやすくなりますよ。
ここからは、システムエンジニアのキャリアの選択肢を解説します。
具体的なキャリアを知ることで、入社後にどのような経験を積んで働いていくのかイメージしやすくなるため、ぜひ参考にしてください。
- キャリアパスは就職してから考えれば良いと思っていました……。就活中から考えておくべきですか?
就活中から考えておくのがベスト
システムエンジニアのキャリアパスとして、技術を極めていくITスペシャリスト、プロジェクトマネージャー、フリーランスなどがありますが、将来何をやりたいかによって、企業選択も違ってきます。
たとえば、プロジェクトマネージャーになりたい人は、システムエンジニアとして経験を積んでいくより、比較的早い時期にプロジェクトリーダーに携われるほうが、プロジェクトマネージャーとしての力を発揮できるでしょう。一方、フリーランスのシステムエンジニアを目指すならば、多くの設計・開発に携わり技術力を高めていく必要があります。
自分がどういった仕事をしていきたいのか、キャリアパスについて就活中から考えておくといいでしょう。
キャリア形成の考え方については、以下の記事で解説しています。こちらを参考に、どんなキャリアを歩みたいか考えてみましょう。
キャリア形成とは? 4ステップでこの時代を生き抜く方法を考えよう
プロジェクトマネージャーを目指す
システムエンジニアとしてチームをまとめる経験を積み、マネジメントスキルを磨けられれば、開発プロジェクトの現場責任者であるプロジェクトマネージャーを目指せます。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトを統括しマネジメントを担当するポジションです。多くは管理職で、決裁権限を持っています。
プロジェクトマネージャーを目指すために、まずは品質・コスト・納期を管理できるようにしましょう。
品質が悪いと納期が遅れるだけでなく、不具合対応による手離れの悪さから余分な工数がかかり利益を圧迫します。コストは人件費が中心となるため、予定したスケジュールで納品すればコストも納期も問題なくクリアできるでしょう。
そのためのスケジューリング力やトラブルの早期解消のスキルが必要となります。
プロジェクトマネージャーは、IT系プロジェクトの統括を担う重要な仕事で人気のある役職です。以下の記事では、未経験からでもプロジェクトマネージャーを目指せる必須スキルをまとめているので参考にしてみてください。
未経験から目指すプロジェクトマネージャーへの道|必須スキルを解説
ITスペシャリストを目指す
一つの分野の技術を磨き、ITスペシャリストを目指すキャリアプランも可能です。
プロジェクトを管理するよりも、現場で技術力を発揮して仕事がしたい人に向いているといえます。
ITスペシャリストの主な仕事内容は、システム開発における一連の流れの中で、専門性を活かして技術的なサポートをすることです。基本的なITスキルを持ちつつ、特定の分野に特化したスキルを持っていることが必要とされています。
フリーランスのシステムエンジニアを目指す
企業で経験を積み、さまざまなスキルを身に付けてから、フリーランスとして独立もできます。
独立するためには、エンジニアとしての高い技術力だけでなく、営業力や自己管理能力なども必要になります。
収入が安定しない可能性もありますが、成功すれば自分の能力に応じた報酬を得ることが可能です。
システムエンジニアとして培ったスキルに自信があり、スキルが成果に直結する働き方に魅力を感じる人はフリーランスエンジニアに向いているといえます。
- フリーランスのシステムエンジニアに憧れがありますが、やっていけるか不安です。フリーランスにはどのような人が向いていますか?
円滑な人間関係を築けるコミュニケーション力が必須
システムエンジニアとしての経験・スキルはもちろん、クライアント獲得のために積極的に営業する行動力、円滑な人間関係を築けるコミュニケーション力が必要です。
フリーランスは会社に所属していないため、定期的な給与所得がなく、仕事を自ら獲得できなければ収入が得られません。クラウドソーシングサービスなどの充実によって、業務委託案件などへの応募機会は増えていますが、クライアントと良好な関係を築けなければ、継続的に仕事を得ることはできません。
業務遂行にも欠かせないことなので、行動力とコミュニケーション力は最低限必要と考えておきましょう。
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新卒でシステムエンジニアになるための5つの準備
新卒でシステムエンジニアになるための5つの準備
- プログラミング言語を勉強する
- 資格を取得する
- インターンに参加する
- CAB対策をする
- 面接対策をする
システムエンジニアはITスキルがないと就職できないと考えている人もいるかもしれませんが、新卒未経験からでも準備をしっかりすれば目指せる職種です。
近年IT人材の不足が問題となっているため、学ぶ意欲のある学生をシステムエンジニアとして採用したいと考えている企業が多くあります。
ここからは、システムエンジニアに未経験の新卒でもなるための5つの準備を解説します。一つずつ準備していき、自信を持って選考に挑みましょう。
未経験からシステムエンジニアを含むエンジニアに挑戦する方法はこちらの記事を参考にしてください。転職に関する記事ですが、新卒学生に共通する内容も多く解説されています。
未経験でもエンジニア転職は可能? おすすめ職種や求人の見極め方
システムエンジニアに限らず、新卒の就活の進め方はこちらの記事を参考にしましょう。
就活のやり方は? 内定を勝ち取るために必要なすべてを徹底解説!
①プログラミング言語を勉強する
プログラミング言語とは、コンピューターに指示を伝えるための言語です。
プログラミング言語を知っていることが必須ではない場合も多くありますが、入社前から学んでおくと面接でも評価されやすいうえに、入社後スムーズに仕事を習得しやすくなります。
ここからは、どの言語から学べば良いのかわからない人向けに、押さえておくべきプログラミング言語を解説していきます。
システムエンジニアとして働くことを目指すのであれば、基本的なプログラミング言語は押さえておきましょう。
Java | 汎用性が高く、多くのIT企業で使われる |
JavaScript | WebサイトやWebアプリのフロントサイドの開発に使われる |
C言語 | 特に組み込みソフトウェア開発などに使われる |
PHP | WebサイトやWebアプリのサーバーサイドの開発に使われる |
エンジニアスクールでプログラミングを学ぶことを視野に入れている人はこちらの記事も参考にしてみてください。
厳選エンジニアスクール22選! 選び方や注意点も解説
Java
Javaは、LinuxやWindows、 iOSなどのOSに依存せずに動作が可能なため、多くの現場で使われ、汎用性の高い言語です。
Webサービス、Web・PC・スマホ(Android)向けアプリ、企業の基幹システム、IoT機器などさまざまなシステム開発に用いられています。
ルールの複雑さからやや難易度が高く、一番はじめに学習するプログラミング言語としては、ややハードルが高い可能性があります。勉強時間を十分に確保できる人や、他のプログラミング言語を学んだことのある人におすすめです。
JavaScript
JavaScriptは、WebサイトやWebアプリでユーザーが見る画面の開発に多く使われる言語です。Webサイトの見た目や動きにかかわり、JavaScriptを使うことで、利便性の高いWebサイトを作ることが可能になります。
JavaScriptでできることの例
- 申し込みボタンを押した際にエラー項目を表示させる
- ポップアップウィンドウを出現させる
- 画面に表示されるメニューやボタンにアニメーション効果をつける
IT企業では、新しいサイトの制作や既存サイトの更新といった仕事が多いため、JavaScriptの知識があるエンジニアは必要とされています。
文法が非常にシンプルで、初心者でも学習しやすい言語と言われているため、WebサイトやWebアプリケーション開発に携わるシステムエンジニアになりたいと考えている人におすすめです。
C言語
C言語は古くからあるプログラミング言語で、特に組み込みソフトウェア開発で多く使われている言語です。そのためIoTやAIの分野に挑戦したいと考えている人は、学んでおきたい言語です。
ソフトウェアだけではなくWebアプリやロボットの開発など、あらゆるものに応用可能で汎用性が高いこと、処理速度が高速なことが特徴として挙げられます。
C言語は、文法が複雑で理解が難しく、他の言語では自動でするメモリ管理などもすべて指定する必要があるため、取得難易度は高くなります。
さまざまな言語に影響を与えているため、C言語を習得するとほかの言語を覚える際にも応用が利きやすく、学習がスムーズになります。
PHP
PHPは、WebサイトやWebアプリを作成する際に使われることの多いプログラミング言語です。
前述したJavaScriptと似ているとされることもありますが、JavaScriptがブラウザーの中(フロントサイド)で動くのに対して、PHPはサーバープログラムの中(サーバーサイド)で動きます。
PHPでできることの例
- ECサイト作成
- SNSサイトの作成
- お問い合わせフォームの実装
- 予約システムの作成
PHPは商用を含めて利用料は無料で初期費用をおさえられるため、中小規模のWebサイト構築の際に導入されることが多い言語です。
JavaScriptと同様に、文法が非常にシンプルで、習得の難易度は比較的低いため、併せて学習すると理解が深まるためおすすめです。
②資格を取得する
ITスキルに自信がなく学びたい人には、資格取得もおすすめです。資格を取得することで、自分のスキルを客観的に証明できます。
ここからはシステムエンジニアを目指す人に特におすすめの資格である、基本情報技術者試験(FE)と応用情報技術者試験(AP)について詳しく解説していきます。
システムエンジニアに関連する資格を持っていることで、採用担当者は本気で就きたい意欲を感じるでしょう。
またシステムエンジニアとしての知識や技術力を見極めるバロメータになり、自社で活かせる資格であれば、短期間で戦力になれる人材だと考えます。
就職で有利になる資格を知りたい人はこちらの記事も参考にしてみてください。業界別のおすすめの資格や資格を効果的にアピールする方法を解説しています。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
システムエンジニアを含む、IT系の専門職につきたいと考えている人はこちらの記事も参考にしてみてください。IT業界でアピールできる情報系の資格について解説しています。
理系向けの資格28選|「就活で有利になるの?」企業の本音も大公開
基本情報技術者試験(FE)
基本情報技術者試験とは
基礎的な知識を身に付けたITエンジニアであることを証明できる国家資格
IPAが執りおこなうIT系国家資格の中で、ITに関する全般的な知識を証明できるITパスポートの上位資格が基本情報技術者試験です。
対象者像 | ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に 必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者 |
勉強時間の目安 | 200時間 |
難易度 | 情報処理推進機構が設定するスキルレベル2 |
基本情報技術者試験は、ITの基礎知識だけでなく、 アルゴリズムとプログラミングやシステム構成要素などの問題も含まれるため、システムエンジニアやプログラマーの多くが目指す資格です。
応用情報技術者試験(AP)
応用情報技術者試験とは
情報技術に関する応用的な知識があることを証明できる国家資格
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上級レベルの国家試験です。基本情報技術者試験と出題範囲はほとんど変わりませんが、より深い知識を必要とします。
対象者像 | ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に 必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者 |
勉強時間の目安 | 基本情報技術者の知識があれば200時間 基本情報技術者の知識がなければ500時間 |
難易度 | 情報処理推進機構が設定するスキルレベル3 |
記述式の問題もあり、合格率20%前後と難易度の高い資格ですが、取得しているとITの知識を備え活用できる人材として、即戦力をアピールできます。
基本情報技術者試験を取得するなら、過去問から覚えるべきポイントを選定して集中的に取り組める書籍が出ているので、そちらを購入して取り組みましょう。
一通り覚えたあとは過去問をひたすら解くことで、スムーズに合格できるようになるでしょう。
応用情報技術者試験は経験者向けの資格です。独学では厳しいため、専門学校に通うかシステムエンジニアとなってから取得することをおすすめします。
③インターンに参加する
未経験からシステムエンジニアを目指している人は、企業インターンに参加してみることがおすすめです。
システムエンジニアをイメージだけで志望してしまっては、就職後に思っていた働き方と違うなど良くないギャップが生じてしまう可能性もあります。
また同じシステムエンジニアとして働く場合でも、事業内容や業務範囲、キャリアパスや職場の雰囲気など企業によってさまざまです。
実際に働く人の話を聞いたり、仕事を体験したりする中で、企業独自の特色や職場の雰囲気などを知ることができます。
- システムエンジニアのインターンに参加しようと思います。有意義なインターンにする方法を教えてください。
仕事内容や職場の雰囲気を見極めよう
具体的な仕事内容や職場の雰囲気をしっかり見極めれば、どういった仕事をしていきたいのか考えるきっかけになります。
短期間のインターン参加であれば、職場の雰囲気や使用機器を知りたいといった気持ちで臨めばいいでしょう。長期間で技術があると判断されれば、実際の開発に携われるチャンスがあるかもしれません。
実際の現場の業務にプロ意識を持ち貪欲に取り組むことで、技術力だけでなくシステムエンジニアとしての姿勢など、そこから得るものはたくさんありますよ。
インターンに参加してみようと考えている人はこちらの記事も併せて参考にしてみてください。インターンについて網羅的に解説しています。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
インターンだけでなくOB・OG訪問や座談会でも、実際にシステムエンジニアとして働く人の生の声を聞けるチャンスはあります。OB・OG訪問や座談会の活用も検討してみてください。
OB・OG訪問
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
座談会
座談会とは? 質問例50選と本選考への活かし方を企業目線で解説
④CAB対策をする
CABは、システムエンジニアやプログラマーなどのITエンジニアの適性を判断するために日本エス・エイチ・エルが開発した適性検査で、多くのIT企業で採用されています。
受検方法は、Web媒体で受検するWeb-CABと、紙媒体で受検するペーパー形式の2種類があり、時間配分が異なります。
学力検査を中心としたSPI試験などとは異なり、CAB試験は論理的思考力や情報処理能力を測る問題が出題されます。
独特な形式の問題のため、対策していないと制限時間内に解くことが難しい試験です。システムエンジニアを含むIT企業を目指す学生は、早めに対策しておきましょう。
Web-CABの詳しい対策方法はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてください。
Web-CABでハイスコアを取る! 例題付きで突破するコツを解説
⑤面接対策をする
どんなにITの知識を身に付け、業界研究や企業研究を徹底しても、面接の対策が不十分で、自分の魅力や価値観を最大限に伝えられなければ、面接を突破することは難しくなってしまいます。
ここからは、面接でよくある質問と回答例を解説していきます。自分の価値観やこれまでの経験と照らし合わせてみてください。
面接準備について詳しく知りたい人はこちらの記事も参考にしてみてください。
面接の準備完全版|あなたを最大限に魅せる17の土台作り
よくある質問①なぜシステムエンジニアになりたいのか
ITエンジニアにはさまざまな職種があります。その中でもなぜシステムエンジニアを希望するのかは、頻出の質問です。
また直接的に聞かれなくても、なぜシステムエンジニアになりたいのかを明確にしておくことは重要です。この部分が明確でないと、企業の志望理由や将来の展望など他の質問も説得力のない回答になってしまう可能性もあります。
なぜシステムエンジニアになりたいのか答える際の例文
私がシステムエンジニアになりたいと考えるようになったのは、試行錯誤しながら目標を達成することにやりがいを感じるためです。
アルバイト先の居酒屋で、新人アルバイトの定着率改善に取り組み、新制度を導入した経験があります。最初はうまくいきませんでしたが、周囲と協力して、試行錯誤しながら取り組んだ結果、新人アルバイトが業務を習得しやすい環境づくりに成功しました。店長や新人アルバイトから感謝の言葉をもらい、やりがいを感じました。
この経験から、誰かのために試行錯誤して課題を解決をする仕事がしたいと考え、システムエンジニアの仕事を志望しています。
御社の座談会に参加した際に、自分の能力向上が、クライアントへの幅広い価値提供につながると教えていただき、知的好奇心旺盛である強みが活かせると感じました。
スキルや知識を身に付け、クライアントの良きパートナーとして、必要とされるシステムエンジニアになることが目標です。
システムエンジニアとして「何を作りたいか」「顧客のどういった悩みを解決したいか」などを具体的に伝えることが大切です。
会社によってビジネスモデルが違うので、最終ユーザーや提供しているサービスを調べ、どの分野にかかわりたいかを明確にしましょう。
新卒でシステムエンジニアを志望している人は以下の記事を参考にしてみてください。志望動機の作り方をまとめています。
例文8選|システムエンジニアの志望動機を新卒でも魅力的に作る方法
IT業界の志望動機の書き方はこちらの記事も参考にしてみてください。志望動機に盛り込むポイントや職種別に例文も紹介しています。
IT業界の受かる志望動機の書き方|職種別の例文10選も紹介
よくある質問②システムエンジニアとして活かせる強み
「あなたの強みはなんですか?」のように強みに関する質問をされることもよくあります。
強みを回答する際は、システムエンジニアとしてどのように活かせるかを交えて回答しましょう。
強みを答える際の例文
私の強みは傾聴力です。アパレルショップでのアルバイトでもこの強みを活かし、顧客との会話の中から要望を汲み取り、最適な提案をするよう心がけていました。テナントビル内での、販売員コンテストで顧客満足度1位を獲得した経験もあり、傾聴力を活かした顧客への丁寧な接客や営業に自信があります。
システムエンジニアの仕事も、傾聴力が大切だと考えています。クライアント企業の課題を、強みを活かして汲み取り、良いシステムづくりに反映していきたいと考えています。
コミュニケーション力や傾聴力は、入社後に活かせる強みとして有効なアピールです。サークル活動やアルバイト経験で、相手にわかりやすく伝えた経験や、相手の伝えたいことをしっかり把握し、対応した経験などを伝えるといいでしょう。
自分の強みをどのようにアピールするべきか悩んでいる人は、こちらの記事も参考にしてみてください。自分の強みを見つける方法や就活で使える強みを解説しています。
強み一覧付き|自分の強みが必ず見つかる方法9選とアピール方法
よくある質問③入社後の目標はなにか
システムエンジニアとして採用された場合、どのように活躍したいかや将来どうなりたいかを確認する質問も頻出です。
計画性があるかや、目的意識がある人かどうかを見られる質問でもあるため、具体的に目標を述べましょう。
目標から逆算したキャリアプランを提示できると、システムエンジニアに求められるスキルの一つである論理的思考力があることを示せます。
入社後の目標を答える際の例文
入社後はシステムエンジニアとして、多くのプロジェクトに携わり経験を積み、技術力とマネジメント力を学びたいと考えています。また、積極的に資格取得に励み、応用情報技術者試験を取りたいと考えています。
5年後には、経験や知識を活かして開発チームのリーダーになり、プロジェクトやメンバーを支える立場になりたいです。
応募先の会社の事業分野や取り扱っているシステム・サービスの中で、具体的にかかわりたいものを伝えると、採用担当者もイメージがしやすくなります。
そのうえで、システムエンジニアとして、自分なりの5年後や10年後の理想像を添えられるとさらに良いでしょう。
入社後の目標をどのように回答するべきか悩んでいる人は、こちらの記事も参考にしてみてくだい。入社後の目標を見つける方法や回答のポイントを解説しています。
例文10選|入社後にやりたいことの回答で押さえるべきコツは?
未経験でも諦めるのはまだ早い! システムエンジニアを正しく理解して後悔のない就活をしよう
現在、IT技術の急速な拡大、進化によるIT人材の不足によって、システムエンジニアの需要が増加しています。そのため、徹底した準備をすることで未経験でもシステムエンジニアになることが可能です。
システムエンジニアに興味のある人は、未経験だからと諦めずに、システムエンジニアの特徴や取り巻く環境への理解を深め、後悔のない就活をしてください。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見るシステムエンジニアに求められるのは技術力だけじゃない
システムエンジニアは、IT人材の中でも重要な職種の一つで、DXが推進される中でシステムを提供するIT企業はもちろん、DX化をサポートするSIerや一般企業でも需要が高くなっています。
システムエンジニアは関連したプログラミング言語の知識やコーディングスキルだけでなく、クライアントの要望を聞き出してシステムの要求仕様を具体化するのはもちろん、システムやソフトウェアの開発プロジェクトの統括者としての活躍を期待される職業です。
業界や業務の理解を深めてシステムエンジニアとして活躍しよう
キャリアパスはITエンジニアの中でも比較的わかりやすいですが、プロジェクトマネージャーとITスペシャリスト、フリーランスなどでは求められる経験やスキルも異なるため、入社後に実務を経験しながら目標とするキャリアを意識した行動を心がけましょう。
システムエンジニアは、プログラマーよりもスキル以外の能力が求められます。未経験でもコミュニケーション力やロジカル的な思考力をアピールしましょう。システムエンジニアの仕事内容をしっかりと調べ、自分がどの業界・業種にかかわっていきたいかを明確に伝えられるように準備してみてください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細応用情報技術者/アスターリンク代表
Hiroyuki Suzuri◯大手SIerでシステムエンジニア、メガベンチャーでWebエンジニアを経験後、メディアの立ち上げや組織運営、事業運営を経験し独立。現在は転職やキャリア形成の情報を発信中
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