周囲から就活の話を聞いて、「就活っていつから始めれば良いんだろう?」「もしかしたら自分は遅れているのかな」と不安に感じる人もいますよね。早めに進めたいと思っても、さまざまな情報があふれていて、いつから何をすれば良いのか迷う人もいるでしょう。
就活は、自己分析や業界研究、面接練習など段階ごとに必要な対策がたくさんあるうえに、早期選考など独自のタイミングで選考をおこなう企業もあります。そのため焦らず自分の将来を決めるには、スケジュールを把握して乗り遅れずに行動することが重要です。
この記事では「就活はいつから始めて何をすれば良いのか」という全体スケジュールと、業界ごとの注意点をキャリアコンサルタントの田邉さん、若林さん、木村さんのアドバイスを交えて解説します。迷わず就活を進めたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。
就活はいつからどう動くか理解して良いスタートダッシュを切ろう
就活はスケジュールを把握しないと、やりたいことがわからないまま選考が始まってしまったり、十分な対策ができず志望企業の選考で力を発揮できなかったりすることがあります。
この記事では就活の事前準備から内定までの各スケジュールを解説するので、まず全体のイメージを頭に入れて自分に必要な行動を理解しましょう。早期選考などの特殊な選考スケジュールの業界や、納得いく就活にするために不可欠な準備も紹介します。
後半では最近の動向にもとづいた注意点も解説するので、これから就活を始める人はこの記事で確実に流れをつかみ、スムーズなスタートダッシュを切りましょう。
就活は数カ月かけて対策をおこなうため、スケジュールを立てて戦略的に取り組むことが成功の秘訣です。
また志望する業界によってスケジュールが異なるので、周りの学生に合わせて行動するだけでは失敗する可能性もあります。
もちろん、スケジュール通りにこなすことが目的にならないよう、臨機応変に対応することを意識してくださいね。
就活がなにかわからず曖昧に始めている人もいると思います。以下の記事では就活とは何か詳しくまとめているので参考にしてみてください。
「就活とは」を専門家が解説! 内定獲得には9つの行動を実践しよう
就活生必見!
好印象を生む就活マナーを手に入れよう
・就活準備から面接まで完全網羅
・就活で必要なマナーが全てわかる
データで確認! 就活はいつから始まっていつ終わるの?
一般的に、学生はどれくらいの期間就活をおこなっているのでしょうか。まずは平均データから就活スケジュールを見てみましょう。
政府(内閣官房、文部科学省、厚生労働省、経済産業省)が2024年4月に発表した2025(令和7)年度卒業・修了予定者などの就職・採用活動に関する要請などについてによると、政府が企業に求める就職活動の日程は以下のようになっています。
広報活動開始 | 卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降 |
採用選考活動開始 | 卒業・修了年度の6月1日以降 |
正式な内定日 | 卒業・修了年度の10月1日以降 |
大学4年生になる直前の3月に広報活動が始まり、大学4年生の6月から選考が開始、10月以降に正式な内定が出るというスケジュールです。ただしこれはあくまでも基準となるスケジュールのため、実際はもっと早くから活動している学生も多くいます。
リクルート就職みらい研究所の就職白書2024によると、2024卒学生の39.7%が大学3年生の6月以前に就活を開始しています。大学3年生9月までに始めた人の合計は56.8%と半数以上で、活動期間の平均は7.87カ月です。
そのため平均的な学生は大学3年生の夏頃までに就活をスタートし、大学4年生の5〜6月に終えているといえます。
- 就活は早くから始めるほど良いですか? それとも短期集中が良いのでしょうか?
早く始めてじっくり考えた方が満足のいく就活にできる
部活やサークルなどで先輩から話を聞くと、「早ければ早いほど良い」「短期集中でも内定獲得できる」というように異なる意見をもらうこともあり、悩んでしまいますよね。
結論からいうと、就活対策は早く始めるに越したことはありません。
これまでにもキャリアと向き合ってきた人であれば、時間をかけずに自己分析や志望業界・職種を選ぶことができますが、ほとんどの人がキャリアと向き合ったことはなく初めての経験でしょう。
そのため、時間をかけて将来のキャリアと向き合うことをおすすめします。そうすることで、納得感のあるキャリアを歩むことができますよ。
就活の進め方で後悔しがちな4つのパターン
就活の進め方で後悔しがちな4つのパターン
- 就活をスタートするのが遅かった
- 自分が何をやりたいかわかっていなかった
- 自分が仕事に求める価値観がわかっていなかった
- 企業の実態や仕事内容を正しく理解できていなかった
就活期間の目安を見てきましたが、大学3年生の夏から始める人が多いと聞くと焦る人もいるかもしれません。しかし、就活はただ早く始めれば良いというわけではなく、必要な準備を正しく理解することが不可欠です。
ここでは就活で後悔することが多い4つの原因を紹介します。就活を始める前や始めたての時期に知っておくことで、自己分析や企業研究などの目的やポイントも理解できますよ。
①就活をスタートするのが遅かった
マイナビ2023年度既卒者の就職活動に関する調査によると、卒業後も就活を続けている人が反省していることの1位はスタートが遅かったことです。
就活のスタートが遅いと、エントリーに間に合わず受けられる企業が減るだけでなく、やりたいことがわからないまま就活が進んでしまったり、焦りからよく考えずに内定を承諾してしまったりするケースがよくあります。
就活への不安や面倒くささから、つい先延ばしにしてしまうかもしれませんが、早く始めて後悔する人は滅多にいません。自分の将来を納得して選ぶためにも、就活は適切な時期にスタートしましょう。
就活を始めるのが遅くなる意外な原因として単位取得があります。
学生の中には3・4年生になってから「このままでは卒業がやばい!」と単位取得に慌て出す人がいますが、詰め込める授業にも限りがあり、さらに就活やバイトも重なるとどうしても時間が足りなくなってしまいます。
時間に余裕がないと満足のいく就活ができない可能性があるので、計画的に単位を取得しておきましょう。
「まだ就活を何もしていない!」という人は、慌てずにこちらの記事で今からすべきことを理解しましょう。遅れていても挽回する方法や注意点を解説しています。
大学3年生で就活を何もしてない人は要注意! 今すべきことを解説
②自分が何をやりたいかわかっていなかった
自分のやりたいことを見つけられなかったり、わかったつもりで入社後に後悔したりする人も多くいます。
やりたいことがわからないとどんな業界や企業を受ければ良いのかもわからず、就活のモチベーションがなかなか上がらなくなってしまいます。加えて、選考でも志望理由や熱意をアピールできず、なんとなく就活を進めることになってしまうのです。
また、世間の評判やイメージから入社先を決めてしまう人もいます。自分がやりたいことかどうかという基準で選ばないと、入社後に仕事内容のギャップを感じてつらくなることもあるでしょう。就活では、選考に進む前に自己分析を十分おこない、やりたいことをはっきりさせることが大切です。
③自分が仕事に求める価値観がわかっていなかった
やりがいや給料、人間関係、ワークライフバランスなど、仕事に求める価値観のズレも就職後に後悔しがちな項目です。
「給料よりやりがいが大事だと思っていたけど、やっぱりお金も大事だと気付いた」「知名度のある企業が良いから激務でも仕方ないと思っていたけど、やっぱり自分の時間がもっとほしい」というように、就職してから自分が本当に優先したい価値観に気付くことはよくあります。
就活は内定がゴールではなく、入社後に生き生きと活躍できるかが大切です。企業選びをする前に、自分が本当に大事にしたいことは何かを考えて優先順位を決めるようにしましょう。
業種や企業規模、待遇面などの条件で企業を選ぶ学生もいますが、条件がよく似た企業であっても、新卒社員に求める入社後の仕事の範囲やレベル、上下関係も含めた職場環境は企業によって大きく異なります。
そのため条件だけで決めるのではなく、自分の価値観がその企業と合うか、できる限りの方法で事前に確認することが非常に重要です。
④企業の実態や仕事内容を正しく理解できていなかった
企業理解の甘さも、就活の後悔につながりやすい原因です。シーティーイーが2023年7月に発表した採用活動の課題と解決策に関するアンケート調査によると、新卒が入社後に感じた強いギャップとして、「仕事の詳しい内容」「仕事の雰囲気、カルチャー」がトップに挙げられました。
仕事内容は詳しく調べなくてもわかると思ってしまいがちですが、実際はそのほかの業務もたくさんあったり、反対に同じことの繰り返しで退屈したりなどイメージと違うことはよくあります。また、人事や面接官の人柄が良くて入社しても、現場の雰囲気は違ったということもあるでしょう。
就活はイメージで企業を選ぶのではなく、仕事内容や組織文化が自分に合うかを考える視点が大切です。
上記の就活で後悔しがちな4つの理由の中でも、特に「仕事内容を正しく理解できていなかった」はよくある印象なので注意が必要です。
頭の中でイメージができても、実際に仕事をするとイメージと違うことも少なくありません。そのためインターンシップやOB・OG訪問を活用して、仕事のイメージを具体化することが重要です。
就活はいつから何をする? 一般的なスケジュールと必要な動き
就活で後悔しがちな理由を解説しました。必要な準備とその正しい内容を把握したうえで、余裕を持って進めることが大切だと理解できたかと思います。
ここからは、実際にいつから何をすれば良いか、具体的なスケジュールを解説します。必ずしもこの通りに就活を進めるべきというものではありませんが、一般的な就活の全体像を理解して、必要な時期に必要な行動を取れるようにしましょう。
次の記事では、状況別に就活を何から始めるべきか解説しています。ぜひ併せて読んで流れを把握してください。
就活は何から始める? 必須準備をキャリアのプロが時期別に解説!
大学3年生4月~:自己分析
大学3年生の春頃から自己分析を始めると、夏のインターンまでに興味のある業界・企業に狙いを定めることができます。
就活での自己分析とは、自身の経験を振り返ってやりたいことや興味のあること、長所や短所、大事にしている価値観など、キャリアを選択するうえでの軸となる要素を掘り起こして言語化することです。
自己分析
自分のこれまでの経験や思考を整理し、自分の価値観などを探っていく作業
先述の通り、自己分析をして自分のやりたいことや仕事に求める価値観を明確にすることは、納得いく就活にするために非常に重要です。
もちろん実際に選考を進める中で気付くことや変化もありますが、エントリー前にあらかた終わらせておけば、やみくもに面接を受けたり大きく軌道修正したりするのを防げます。大学3年生より前から始めても問題ないので、自己分析は「早めに、最初から」取り掛かりましょう。
自己分析のより詳しいやり方を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。7ステップで丁寧に解説しています。
自己分析マニュアル完全版|今すぐできて内定につながる方法を解説
大学3年生4月~:業界・企業研究
業界・企業研究も、インターンに行く前の大学3年生春頃に取り組み始めるのが一般的です。
自己分析と並行して進めると、知っている業界を調べるだけでなく「強みや能力を活かせる仕事は何だろう?」という観点でもリサーチできるので、より興味を持って取り組めます。自分に合うのはどの業界か、その中でやりたいことを実現できるのはどんな企業か調べていきましょう。
行きたい業界がある人もわからない人も、まずは幅広く業界研究をしていろいろな業界を見比べるのがおすすめです。知らなかった業界に興味を持ったり、比べることで志望業界にも新たな発見があったりします。
また同じ業界でも企業によって社風や働く環境は大きく異なるので、企業研究ではデータや福利厚生だけでなく、その会社で活躍している人はどんな人か、求められているのはどんな人材かを調べてみましょう。
- OB・OG訪問は必ずやるべきですか?
内定のためではなくミスマッチを防ぐという目的ではとても有効
選考の観点からいうと、OB・OG訪問は内定を約束するものではないので必須ではありません。
ただし、自分のキャリアを考えたときに「こんなはずじゃなかった」というミスマッチを防ぐ意味では、OB・OG訪問は実際に働いている人の声を聞けるのでおすすめです。
自分が思っている通りの業界・企業なのか、実際にはどんな仕事をするのかといった情報は、就活サイトやコーポレートサイトだけではつかむのが難しいです。
興味のある業界や企業が決まっているなら、ぜひOB・OG訪問をしてくださいね。
OB・OG訪問の詳しい手順はこちらの記事で解説しています。気になる人はぜひ参考にして適切なマナーで実施しましょう。
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
企業研究はやり方次第で理解を一気に深められます。おすすめの方法をこちらの記事で解説しているので、ぜひ併せて参考にしてください。
作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
大学3年生6月~:サマーインターン
大学3年生の6月頃からインターンが本格化します。インターンは、実際に仕事を体験して能力を見極めたり、社員と交流して企業の実態をつかんだりできる貴重な機会です。また、人事に意欲や能力をアピールして本選考に活かすこともできるので、最低でも1〜2社参加するのがおすすめです。
人気企業のサマーインターンは倍率が非常に高くなります。インターンの情報は早めに確認して、興味のある企業には積極的に応募してくださいね。
インターンの情報を調べる方法
- 企業のホームページ(HP)や採用ページを検索する
- 就活サイトやインターン専門サイトを活用する
- 大学のキャリアセンターに相談する
インターンのメリットや選び方はこちらの記事で詳しく解説しています。自分に合うインターンの探し方を知りたい人はぜひ参考にしてください。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
インターンに確実に参加するには、スケジュールや応募方法を早めに理解することが不可欠です。こちらの記事で出遅れそうなときの対処法まで把握しておきましょう。
インターンはいつから参加? 応募から選考までのスケジュールを解説
就活ではサマーインターンが重要だとよく聞きますよね。本当に参加すべきなのか迷う人や、選考を突破できるか不安な人はこちらの記事を併せて読んでおきましょう。
サマーインターンは参加すべき? 参加方法から選考対策まで完全網羅
大学3年生10月~:秋冬インターン
大学3年生の10~2月頃にかけては秋冬インターンが開催されます。夏のインターンと比較して応募倍率が低い企業もあるので、授業やゼミのスケジュールを管理したうえで気になるところは応募してみましょう。
企業によっては夏と秋、夏と冬というように時期を分けて参加者を募集していることもあるので、サマーインターンに行けなかったという人はぜひ情報を調べてみてください。募集は9月頃から始まる企業もあるので、逃さないように気を付けましょう。
- サマーインターンに参加したのですが、秋冬インターンも行くべきでしょうか?
より可能性を広げるなら効果的だが必要性は人それぞれ
サマーインターンへの参加で目的が十分達成できたと思う場合も、秋冬インターンに参加することで新しい発見や学びが得られる可能性もあります。
ただし義務ではなく人それぞれなので、興味のある企業の秋冬インターンに参加できるチャンスがあれば前向きに検討して、必要かどうかは自分自身で判断しましょう。
大学3年生12月~:本格的な選考対策
2月にはエントリーが始まる企業が多いので、本格的な選考対策は大学3年生の12〜1月に始めるのがおすすめです。忙しい人はエントリーシート(ES)の準備だけでも始めましょう。
2月・3月は説明会が一気に始まり、なかなかゆっくりESを作成する時間が取れなくなります。時間がない中でも、ESの添削や面接練習は、先輩やキャリアセンターのスタッフなど、できるだけ人に見てもらって客観的なアドバイスをもらいましょう。
就職エージェントに登録すると、担当アドバイザーからマッチした業界・企業を教えてもらったり、面接練習を受けたりできるのでおすすめです。就職エージェントも3月以降は面談枠が混み合うため、気になる人は早めに登録してください。
おすすめの就職エージェント
- キャリアパーク就職エージェント
年間1,000名以上に面談をおこなうアドバイザーから、通過率アップに向けた選考対策を受けられる。特別選考フローも多数 - 就活会議エージェント
全国の企業から求人を厳選して紹介。最短1週間のスピード内定も目指せる - キャリアチケット
年間1万人以上の学生が利用する就職エージェント。同社が運営する就活セミナーにも参加できる
ESや履歴書はどう書けば良いか迷う人も多いですよね。書類選考の対策はこちらの記事で万全にしましょう。
エントリーシートと履歴書の違いがわかる! おすすめのアピール方法も
面接対策も早めに取り組むことで上達していきます。こちらの記事に全体の流れをまとめているので、具体的に何をすれば良いのかつかんでください。
面接の準備完全版|あなたを最大限に魅せる17の土台作り
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
大学3年生2月~:SPIなどのテスト対策
3月以降は情報解禁となり本格的にエントリーがスタートするので、SPIなどのテスト対策は大学3年生の2月におこなうのが一般的です。まずは自分が応募する企業がどのテストを導入しているか調べてみましょう。
企業が実施する主なテスト
- SPI:就活で最も一般的な筆記試験。言語・非言語問題と性格検査からなる
- 玉手箱:言語・非言語・英語問題と性格検査からなる。SPIよりスピードが求められる
- TG-WEB:複雑な問題が多く難易度が高い。コンサル業界や外資系企業で課されやすい
テストの主な出題内容
- 国語、数学(中学~高校レベル)
- 性格検査
- 小論文
- 時事問題
- 英語などの外国語(TOEICよりやや簡単なレベル)
志望企業でどのテストが実施されるかわからない場合は、就活口コミサイトを活用すると過去の学生による情報を見ることができます。ただあくまでも口コミ情報なので参考程度にして、SPIや玉手箱など導入企業が多いテストは参考書を買って一通り対策しておくと安心です。
就活口コミサイトの例
WEBテストはほかにも種類があるため、より詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。種類ごとの導入企業例も紹介しています。
WEBテスト20種類の見分け方|URLや導入企業も併せて徹底解説
WEBテストの対策法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。例題や受検する際の注意点についても紹介していますので参考にしてみてください。
確実にWebテスティングを突破する3つの対策|例題や問題集も紹介
SPIと玉手箱は特に実施企業が多いので、こちらの記事で効率的な勉強法を理解しましょう。事前に正しい対策をすることで高得点を目指せます。
SPI
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
玉手箱
玉手箱とは? 出題内容や突破するための解き方のコツを徹底解説
コンサル、メーカー、金融業界や外資系企業ではTG-WEBが課されることもあります。興味がある人はこちらの記事を参考に対策して差を付けましょう。
TG-WEBを突破する方法|例題付きで対策方法やコツを徹底解説
時事問題については面接で質問する企業も増えています。以下の記事では面接で時事問題を聞かれたときの答え方を解説しているので参考にしてみてください。
面接で時事問題に答えるための5ステップ! 業界別の例文12選付き
大学3年生3月~:説明会・エントリー
大学3年末の3月1日が企業の広報解禁日で、採用情報が正式に公開されます。説明会の日程や選考フロー、募集要項などの情報がわかるので、気になる企業を確認してエントリーを進めていきましょう。
エントリーとは、企業に必要な個人情報を提出して求人に申し込むことです。エントリーしたからといって必ずESや履歴書を送る必要はないので、まだ迷っていたらひとまず積極的にエントリーして、期日を逃さないことが大切です。
キャリタス就活2024の就職活動調査によると、2024年卒の6月時点でのエントリー数は平均23.9 社で、ESの提出社数の平均は13.3 社となっています。同タイミングでの平均内定数が2.3社のため、2社以上内定を獲得して納得のいく選択をするためにも、20社を目安にエントリーすると安心です。
興味のある企業はエントリーと説明会参加を進めて、その後の書類選考や筆記試験に備えてください。
- インターンの選考に落ちた会社に、本選考でエントリーできますか?
インターンと本選考は選考基準が違うので再度エントリーできる
インターンの選考で落ちてしまったら、本選考でも落ちてしまうのではと不安になりますよね。しかしインターンと本選考は選考基準が異なるため、選考結果にかかわらずエントリーして問題ありません。
またインターンは優秀な学生が集まる傾向にあるので、採用基準がより高く設けられているケースがあります。
私を含めて、インターンには落ちてしまったものの本選考で選考通過している人は多数いるので、安心して臨んでください。
こちらの記事では、情報解禁日についてより詳しく解説しています。ぜひ併せてチェックしてみてくださいね。
就活解禁日のスタートダッシュを成功させる3ステップ! 失敗例も解説
エントリー数の目安を知ることでスムーズなスタートを切れます。迷っている人はこちらの記事で自分に合う企業数を見つけましょう。
就活のエントリー数で間違うと悲惨! あなたに合った選び方を解説
大学4年生4月~:選考
エントリー後はいよいよ選考が始まります。これまでの自己分析や業界研究などの選考対策をもとに、企業ごとの面接対策をおこないます。
先述の就活口コミサイトで過去の面接の傾向を調べたり、キャリアセンターや就職エージェントを利用したりして実際の受け答えの練習を重ねましょう。
選考の主な流れは以下の通りです。企業の規模や倍率により異なりますが、すべての選考フローが終わるまでに約1〜3カ月ほどかかることが多いでしょう。
選考の主な流れ
- 一次選考:集団面接やグループディスカッションが多い。基本的な能力や人柄を見られる
- 二次選考:人事や現場の社員との個人面接が多い。これまでの経験や志望動機をより詳しく聞かれる
- 役員面接:人事部長や役員との個人面接が多い。二次選考の内容をもとに深掘りされる
- 最終面接:役員か社長との個人面接が多い。企業とのマッチ度や入社の覚悟を確かめられる
面接は緊張するものですが、事前に正しい対策をすれば堂々と話せるようになります。以下の記事で選考のステップごとに特徴や注意点をまとめているので、対策のコツをつかんでください。
一次面接
一次面接を突破する4つの秘訣|頻出質問や落ちる人の特徴も解説
二次面接
二次面接は深掘り質問に注意! 回答例や失敗する学生の特徴を解説
最終面接
最終面接の合格率を高める6つの対策|頻出質問と回答例文で徹底解説
何社選考を受ければいいのか、疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。次の記事で、就活生が平均何社の選考を受けているのかについて紹介しているので、ぜひ併せて読んでみてくださいね。
就活で10社しか受けないのは危険? 全落ちを回避する方法とは
大学4年生6月~:内々定
最終選考まで突破すると、大学4年生の6月頃から内々定が出始めます。内々定とは内定の前段階で、正式な労働契約はまだ結んでいない状態です。経団連の採用選考に関する指針により、内定は10月1日以降に通達されるというルールになっています。
内々定を取得後、企業に入社意志を改めて伝えて承諾すると、基本的に就活は終了になります。期限までは承諾せず、就活を継続することも可能です。
もし継続する場合は、ただ長く続けても何がしたいのかわからなくなることが多く、卒論などの学業にも影響が出てしまうので注意しましょう。内々定以降は就活を終える基準や期限を明確に決めて、そのゴールまで頑張るというように計画してみてください。
内々定と内定の違いがよくわからない人は、こちらの記事で詳しく理解しましょう。承諾・辞退のマナーについても解説しています。
内定とは? 内々定との違いから承諾・辞退の連絡まで徹底解説
内定が出た後に就活を継続する際の動きについてより詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。内定保留の伝え方や注意点を解説しています。
内定保留はいつまで可能? 伝え方の例文やトラブルへの対処法も解説
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見るスケジュールより遅れていると感じた人も焦らなくて大丈夫
就活のスタートが遅れても、焦らずに自己分析と企業分析をしっかりおこなうことが大切です。この2つを十分せずに、やみくもにESを作成したり応募したりしても、結局うまく進まないからです。
自分がどのような軸で就職活動をするのかは、自己分析を通して人生観や大切にしたい価値観など、自分自身の内面と向き合いながら自覚していく必要があります。
単に条件が良いからとか大手企業や人気の業界だからなどの理由で志望企業を決めてしまうと、選考にも通らず無駄に就活を長引かせるばかりか、どんどん不安が増していく可能性が高くなります。
自己分析と企業分析を深めることで成功に近付く
就活は長期戦なので、スタートの遅れがあっても慌てずにまずは自分自身と向き合い、卒業後の自分のキャリアについて真剣に考える時間を持ちましょう。
自分が興味を持っている業界や職種をある程度絞れてくれば、一般的な就活スケジュールに対して遅れている部分があっても、遅れを取り戻す策はいろいろ見えてきます。決して諦めずに前向きに活動してください。
早期選考はいつから始まる? 主なスケジュールと必要な動き
就活の一般的なスケジュールとそれぞれの動きを説明しましたが、近年は就活の早期化が進み、実際には政府の採用活動スケジュールよりも前倒しで早期選考をスタートする企業も存在します。
ジェイックの25卒採用活動に関するアンケートによると、25卒の新卒採用で「広報解禁日の3月1日より前に内定出しを開始予定」という企業は約半数の48%にのぼります。
早期選考のスケジュールは業界や企業により異なりますが、共通する違いがあるため特徴をまとめました。早期選考の開始時期を頭に入れて、チャンスを逃さないようにしましょう。
またこちらのQ&Aコンテンツでも、大学3年生以降に就活に向けてどんなことをすべきかキャリアアドバイザーが解説しています。早めに行動したい人はぜひチェックしてみてください。
大学3年生4月~:サマーインターンの選考対策
早期選考を受ける場合、サマーインターンが非常に重要になります。インターン後にそのまま選考に案内し、早めに内定を出すことで優秀な学生を確保しようとする企業が多いからです。
早くから就活を始めている学生は意欲も高く、サマーインターンの選考を突破するには準備が不可欠です。サマーインターンに参加できるように、大学3年生の春頃には面接練習やテスト対策を始めましょう。
早期選考は夏のインターンからそのまま進める可能性があるため、優秀な学生が殺到し、本選考よりも高い倍率になっている企業もあります。
そのためインターンに参加するには、高倍率の書類選考や面接を突破しなければなりません。どちらも事前に大学のキャリアセンターや就活サイトなどを利用して、入念に準備をしておきましょう。
大学3年生6月~:サマーインターン
早期選考を実施する企業は、インターンから自社に合う学生を見つけようとする意識が強いといえます。そのためサマーインターンでは、ただ参加するのではなく積極的に発言したり、社員に質問したりして人事に印象付けましょう。
ただし事前に調べてわかるような情報や、福利厚生などの意欲が伝わりにくいテーマを聞くのは逆効果になりがちです。
担当社員の経歴や部署をもとにその人からしか聞けないことを聞いたり、ミスマッチを防ぐために求められる能力や仕事のやりがいについて聞いてみたりするのがおすすめです。
インターンの質問は事前に用意して臨みましょう。質問のコツや例はこちらの記事で詳しく解説しています。
インターンでおすすめの質問70選|深い情報を引き出す5つのコツ
大学3年生8月~:本格的な選考対策
早期選考は大学3年生の10月頃から本格化するため、サマーインターン後の8月頃から選考対策が必要です。多くの学生は10月から大学の授業も再開し忙しくなるため、早めに面接練習を重ねましょう。
早期選考の選考対策では、OB・OG訪問をして先輩社員にリアルな話を聞くのもおすすめです。OB・OG訪問は必須ではありませんが、早期選考を実施する業界は比較的選考の難易度が高く、また上下関係のつながりや礼儀を重んじる企業が多いです。
OB・OG訪問をすることで選考のアドバイスをもらえるだけでなく、自分からコミュニケーションを取る行動力があることをアピールできます。選考で伝えれば、企業への関心が高いことも強調できますよ。
OB・OG訪問をするには大学のキャリアセンターで連絡先を教えてもらったり、OB・OG訪問専用アプリを活用したりする方法があります。
OB・OG訪問アプリの例
OB・OG訪問で何を聞いたら良いかわからない人もいますよね。こちらの記事でおすすめの質問と重要な3つの準備を解説しているので、事前に確認して準備しましょう。
OB・OG訪問は質問選びが鍵! おすすめ質問100選を紹介
大学3年生10月~:選考/秋冬インターン
早期選考では10月頃からいよいよ選考が始まります。選考の流れは基本的に先述した一般的なスケジュールの場合と同様です。企業によっては、サマーインターンで活躍を見せた学生を秋冬インターンにも招待し、その後早期選考を進める場合もあります。
もし準備不足で面接の自信がない場合は、無理に早期選考に応募せず、本選考が始まってから応募しましょう。ただし、早期選考とは別に本選考をおこなう企業もあれば、早期選考しか実施しない企業もあるため注意が必要ですよ。
企業は早期選考について情報を公開していない場合が多く、現状は実施している企業もそこまで多くありません。
早期選考に応募すること自体は良いことですが、早期選考がある企業を優先して受けるべきだと考えたり、そのために焦ったりする必要はまったくありませんよ。
選考通過率がグッと上がる!
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大学3年生1月~:内定/選考
早期選考では大学3年生の冬頃には内定が出始めます。ただ、この時点では選考が始まっていない企業もまだ多いため、就活を続ける学生も多くいます。
内定を得た解放感からすぐに就活を終えてしまう学生もいますが、内定を一度承諾すると軽い気持ちでは辞退できません。就活を続けるかどうかは慎重に考えましょう。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る早期選考で就活を終えれば将来のために時間を有効に使える
学生にとって早期選考のメリットといえば、早く内定が出ればそれ以降は学業やバイトなどの学生生活を謳歌できることでしょう。気持ちの面でも、早くに内定が出ていると心に余裕ができ、就活の悩みからも解放されます。
早期選考で内定が決まれば、その業界で役立つ知識の学習や資格取得など、就職後に自分が活躍するための時間を確保できるのも大きなメリットといえます。
焦って内定を承諾すると余計な悩みが生まれるので注意も必要
一方デメリットもあります。先日学生から「内定をもらったが、希望している職種とはまったく関係のない業界なので今から不安だ」という相談を受けました。
詳しく話を聞くと、周りの友人の内定が出始めたことに焦り、比較的選考が通りやすい業界を受けたらそのまま内定が出てしまったというのです。
内定が出始めるのが早まった結果、このように焦って早い段階から内定を得てしまい、辞退するか、辞退しても次の内定が出なかったらどうしよう……といった悩みを抱える学生もいます。
早期選考の場合、就活の準備を始めてから選考までの期間が短く、自己分析などがあまりできていない状況の人もいます。そのためこうしたミスマッチが起こることもあるので、早期選考前に自己分析、将来のキャリアプランなどを十分に練っておきましょう。
早期選考への応募方法やルートに乗るためのコツはこちらの記事で解説しています。より理解を深めたい人はぜひ参考にしてください。
早期選考を実施する業界一覧! 早めに内定を獲得する5つの秘策
早期選考のスケジュールを解説しましたが、中にはもっと早い大学2年生のうちから就活を始めたいと考える人もいるかもしれません。大学1~2年生の人は以下のQ&Aコンテンツでキャリアアドバイザーのアドバイスを確認してみてください。
「この業界の就活はいつから動く?」キャリアコンサルタントが解説
早期選考のスケジュールで解説したとおり、就活の早期化は年々進んでいて、選考時期に注意が必要な業界や企業は多いです。そのため、興味のある業界がどのようなスケジュールで採用活動をするのかを早めに知らないと、遅れを取るリスクがあります。
ここではキャリアの専門家であるキャリアコンサルタントが、早期選考をおこなっている業界について詳しく解説します。ポイントを理解して、希望の業界の選考に間に合うように動き出しましょう。
早期選考をおこなう主な業界
①総合商社を受ける場合
総合商社は、一般的なスケジュールに則った選考をおこなうところがほとんどですが、OB・OG訪問が活発で優秀な学生には早くから声をかけることがあります。
またインターンから早期選考に案内されるケースもありますが、総合商社のインターンの選考は非常にハイレベルです。ここではキャリアコンサルタントの田邉さんに、総合商社を受ける場合のスケジュールと注意点を伺います。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る総合商社の選考はインターンに加えてOB・OG訪問がカギ
まず総合商社の選考対策として取り組むべきことは、冬のインターン選考でアピールする実績作りです。
インターンに参加することで本選考で優遇される可能性がありますが、インターンの参加倍率が高いため、採用されるためには実績を作っておくことがおすすめです。そのため、大学3年生4月から就活に向けて対策をしましょう。
総合商社の業務理解を深めるためには4月以降にOB・OG訪問も実践しましょう。商社の業務は多岐に渡るため、ネットの情報だけでは具体的なイメージができないことも多いです。
内定を獲得している学生は、実際に活躍している複数の社員へインタビューをしていることが多いですよ。
選考対策はもちろん学生生活での実績を早めに作ろう
本選考対策として筆記試験の対策も実施しましょう。エントリーがスタートする2カ月前から始めると、十分対策することができますよ。
SPIを採用している総合商社を受けるのであれば、早期から採用活動をおこなっている外資系企業へも併せてエントリーすることで、SPIを早めに受けて点数を使い回すこともできます。
総合商社のような人気企業は、海外留学や部活で実績を残しているライバル学生も多いため、周りと同じように実績作りにも力を入れることも大切なポイントです。
特に5大商社が気になる人も多いでしょう。5大商社ごとの特徴や魅力、選考対策をより詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
5大商社を徹底比較! 事業や社風の違いから内定への道筋まで解説
難易度の高い商社の選考を突破するには、志望動機で人事の心をつかむ必要があります。こちらの記事で商社の志望動機で見られるポイントを把握しましょう。
総合商社・専門商社別の志望動機例文10選|必須の対策4選も解説
②金融業界を受ける場合
メガバンクや証券会社、生命保険・損害保険会社などを中心とした金融業界は、インターンから優秀な学生を早期選考に案内して、早めに内定を出す傾向があります。
学生は情報収集と早めの行動がカギになるため、金融業界を受ける際のスケジュールと注意点を、キャリアコンサルタントの若林さんに伺いました。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る金融業界志望者はできるだけ多くのインターンに参加しよう
金融業界ではインターンを実施し、その中から優秀な学生にだけ声をかけて早期選考をおこない、そのまま内定までつなげるケースが多いです。
そのため金融業界を目指す人は、金融業界に絞って何社もインターンに参加するのがおすすめです。
金融業界のインターンも他業界と同様に毎年6〜7月に募集が開始され、夏休み中の8月に1〜5日程度開催されることが多いため、3年生の4月頃から準備を進めていきましょう。
早めにESに力を入れて書類選考を通過することが重要
準備すべき具体的な内容は、ESを作成するための自己分析や自己PRなどの情報整理、金融業界の動向や基礎知識の学習などです。金融業界は全体的に人気が高い企業が多いため、書類選考に通るためにESの作成はとても重要です。
企業によってはインターンの中から早期選考をおこなうと明言している企業もあるので、事前に気になる企業の情報は調べて、早期選考がある企業は特に積極的にインターンに参加しましょう。
金融系企業の中には長期インターンを実施し、より深く学生を知ったうえで早期選考につなげるケースもあります。すでに志望する企業が決まっている人は、このような長期インターンに参加するのもおすすめですよ。
ただし長期インターンが始まると、ほかのインターンの参加調整が大変になりがちというデメリットもあるので、よく考えて参加してください。
金融業界は社風や求める能力が特徴的な企業が多いです。興味がある人は、こちらの記事で金融業界の必須知識やトレンドを把握しましょう。
金融業界を徹底調査! 押さえておくべきトレンドや対策まで大解剖
③広告・出版・マスコミ業界を受ける場合
広告・出版や、新聞社・テレビ局を中心としたマスコミ業界も選考時期に注意が必要です。いずれも学生に人気の業界であり、筆記試験の難易度が高くESも独特の形式が多いため、それぞれの特徴に合わせた早めの準備が不可欠です。
インターン参加者の中から優秀な学生だけさらなるインターンに招待したり、特別選考を用意したりしている企業もあるようです。
ここからはキャリアコンサルタントの木村さんが、広告・出版・マスコミ業界の選考を勝ち抜くために必要な準備や注意点について解説します。
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る興味だけで受けるのではなく志望理由や企業分析を極めよう
広告・出版・マスコミ業界への就職に興味があるなら、インターンに関する情報も含めて、とにかく早めに情報収集を始めるのが何より肝心です。
自分が本当にこの業界で活躍したいのか、なぜそう考えるのか、自分のどのような特性がこの企業の事業内容や経営方針に合っていると考えられるのか、などを自信を持って説明できるようになる必要があります。
そのためにはクリティカルシンキング(感覚ではなく、多様で客観的な視点から正確に判断すること)の視点を持って、企業分析に取り組むことをおすすめします。
客観的データに加えて生の声を聞くことが効果的
たとえ超一流の有名人気企業であっても、表面的な情報や良い面の情報だけを見るのではなく、ネガティブな面や自分にとって納得のいかない部分も含めて、その企業の全体像を把握する必要があります。
そうすればこの業界を本気で志望したいのかどうか、自信をもって判断する助けになるでしょう。
まずはインターネット検索で簡単に手に入る情報だけで判断せず、大学のキャリアセンターに相談しながら企業の採用方針や過去の傾向などの客観的なデータを確認してみてください。
加えて、OB・OG訪問を通して現在活躍している人の生の声をできるだけ多く聴くことが有効です。
広告・出版・マスコミ業界に興味がある人は、早めの情報収集でスタートダッシュを切りましょう。高倍率の選考を勝ち抜くコツや業界独自の選考対策について以下の記事で解説しています。
広告業界
例文7選|広告業界で勝ち抜く志望動機の書き方と差別化のコツ
出版業界
出版社への就職を叶える5つの必須準備|トレンドや選考対策も解説
マスコミ業界
テレビ局への就職を有利にする6つの方法|志望動機例文も紹介
④ベンチャー企業を受ける場合
ベンチャー企業は、独自の採用スケジュールを導入しているケースが多く、中には時期に関係なく通年採用を実施している企業もあります。
またインターンから学生を採用する企業も多く、夏のインターンからそのまま選考がスタートし、大学3年生の冬頃に内定が出ることもあります。
いずれも早い動き出しが重要になるため、ここではキャリアコンサルタントの田邉さんにベンチャー企業を受ける際のスケジュールと注意点を伺いました。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見るベンチャー志望の学生はインターンを無駄にしない選び方が重要
上記で解説されているとおり、ベンチャー企業は早期から採用活動を始める企業が多いです。そのため、大学3年生の4月頃から対策を始めることで志望企業からの内定獲得に近づきます。
3年生の4月から取り組むべきことは、自己分析と業界研究です。学生によっては早くインターンに参加したいと感じるかもしれませんが、目的なしにインターンに参加しても成長できません。
自分の強みや弱み、興味のある業界や職種を知ったうえで、あなたに必要な経験が得られるインターンを選ぶことが重要です。
メガベンチャーを目指すなら先回りで実績を作ることも重要
ベンチャー企業の中でもメガベンチャーといわれる難関企業は、就活対策だけでなく実績作りが重要です。中には学生起業をして実績を作っている学生もいるほどです。
そのためインターンやアルバイトを通じて、志望企業で求められる経験を大学3年生のうちから積み上げておきましょう。
もちろん、インターンに参加する数よりも質の方が重要なので、インターンに参加することが目的にならないように注意してくださいね。
ベンチャー企業が気になる人は、こちらの記事もおすすめです。人気のメガベンチャーを20社紹介し、それぞれの選考のポイントも解説しています。
人気のメガベンチャー20社紹介! 特徴や選考難易度などを解説
ベンチャーが気になるが合っているか不安という人もいるでしょう。こちらの記事でベンチャー企業に向いている人の特徴や選考のポイントを解説しているので、ぜひ参考にしてください。
20社を徹底比較! ベンチャー企業に向いている人の特徴とは?
⑤外資系企業を受ける場合
外資コンサルや外資IT、外資メーカーなど、外資系企業の選考は日系企業に比べて特にスタートが早く、注意が必要です。
早期選考を逃すとその後のチャンスがないケースもあるので、キャリアコンサルタントの若林さんに外資系企業の採用スケジュールと注意点を伺いました。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見る外資系企業はインターン選考に向けた早めのスタートが不可欠
多くの外資系企業は日系企業より選考のスタートが早いため、外資系を目指すなら大学3年生の春頃から就活を本格化させましょう。
まず大切なのがESです。外資系企業はインターンから早期選考、内定となるケースが多く、中にはインターンからの選考のみ(欠員が出た場合のみ二次募集)といった企業もあります。
そのためインターンへの参加はほぼ必須といえる状況となっていますが、このインターンに参加するのもなかなかのハードルです。人気の高い企業ではESの段階でふるいにかけられてしまい、次のWebテスト、面接まで進めないこともザラにあります。
英語力の強化と企業ごとの特徴に合わせた対策をしよう
面接まで進めたならあと一歩です。外資系コンサルでは論理的思考力を、外資系銀行ではコミュニケーション能力を特に重視されるというように、企業により傾向があるため特徴を捉えた対策をおこないましょう。
全体的に英語での設問があるため、大学1〜2年次から英語力の強化も必須です。
外資系金融で新人教育を担当している友人に話を聞いてみると、「とにかくスピード。早いうちに優秀な学生を囲い込んで、大学3年生の秋頃にはもう内定者がすべて決まっている年もあるくらい」とのことで、採用に関しても非常に効率を重視していると感じました。
したがって、3年夏のインターンで勝負を決められるように、今日からできる対策はどんどんおこなっていきましょう。
外資系企業を受ける人は、英語選考の準備も抜けもれなくおこないましょう。こちらの記事で特に悩みがちな英語の志望動機の作り方を詳しく解説しています。
例文3選|英語の志望動機を簡単に作成する方法を4ステップで大公開
英語面接も緊張する人が多いものですが、選考対策にはコツがあります。こちらの記事で押さえるべき流れと質問例60選を確認しましょう。
英語面接を完全対策! 絶対に欠かせない3つの鉄則と質問例60選
- 早期選考に落ちた場合、本選考でリベンジできるのでしょうか? 気を付けることはありますか?
リベンジできる企業もあるが失敗の原因を振り返ることが大切
早期選考に落ちてしまった場合、本選考に応募できる企業とできない企業があるので、まずはそこを採用サイトなどで確認しておきましょう。
早期選考に落ちた後に同じ企業に再チャレンジして内定が出た人も中にはいますが、再応募しても書類選考で落ちてしまうケースが多いようです。
そのため前回の失敗の原因を冷静に分析することが重要です。もし面接まで通過したなら、同じ失敗を繰り返さないように十分な対策をおこないましょう。
最近の動向もチェック! これから就活を始める人はこの2つに注意!
ここからは業界にかかわらず、これから就活を始める人が知っておくべき最近の就活動向を解説します。就活のトレンドは少しずつ変化しているので、活動前に注意点を頭に入れて、不安なく準備を進められるようにしましょう。
インターンの定義が変わり就活早期化が予想される
文部科学省、厚生労働省、経済産業省の3省が合同で発表したインターンシップを始めとする学生のキャリア形成支援に係る取組の推進に当たっての基本的考え方(令和4年6月13日改正)により、インターンは「インターンシップの4類型」としてルールや定義が改定されました。
主な対象 | 概要や目的 | 就業体験 の有無 | 学生情報の 採用活動 への活用 | |
---|---|---|---|---|
タイプ1: オープン・カンパニー | 学部生・ 大学院生 すべて | ・企業説明会、職場見学 ・企業や業界の情報提供、PR | なし | ✖ |
タイプ2: キャリア教育 | 学部生すべて | ・働くことや自分らしさなどについて考えるプログラム | 任意 | ✖ |
タイプ3: 汎用型能力・専門活用型インターンシップ | 大学3年生・ 修士1年生 | ・就業体験 ・自らの能力の見極め ・評価材料の取得 | 必須 | 採用活動開始以降は〇 |
タイプ4: 高度専門型インターンシップ | 修士課程・ 博士課程の 学生 | ・就業体験 ・実践力の向上 ・自らの専門性を活かす | 必須 | 採用活動開始以降は〇 |
従来もインターンから早期選考に案内されたり、リクルーターがついたりすることはありましたが、厳密にはインターンで得た学生情報を採用活動に使うことは禁止されていました。
今回の改定により、職業体験型のインターンである「汎用型能力・専門活用型インターンシップ」と「高度専門型インターンシップ」は採用活動に結びつけることを政府から正式に許可されました。
今後はますますインターンが重要視され、早くから学生を集めようとする企業が増える可能性があるので、就活サイトやインターン情報サイトに早めに登録したり、大学のキャリアセンターに相談したりして、気になる業界のインターンには積極的に参加しましょう。インターン参加中の様子も見られているという意識が大切ですよ。
インターンが4類型になったことで、インターンに参加するときの目的意識も重要になりました。
あなたがインターンを通じて何を得たいのかによって、4種類の中から選ぶことが大切です。たとえば業界理解が浅いなら、知識を深めるためにタイプ1に参加するなどですね。
コロナでガクチカがないと悩む人が多い
新型コロナウイルス感染症の影響から、学生時代に思うような活動ができず、選考で話せるようなガクチカ(学生時代に力を入れたこと)がないと悩む人もまだ多くいます。
ガクチカは海外留学や部活の大会出場など、華々しい経験でないとダメだと思う人もいるかもしれませんが、特別なテーマがなくても大丈夫です。企業が選考で知りたいのはガクチカそのものではなく、本人の人柄や能力だからです。
たとえば良い成績を取れるように授業や課題で工夫したことや、アルバイト先で改善点を見つけて自ら提案したことなどもガクチカになります。ガクチカがないと焦るのではなく、これまでの学生生活を振り返って、印象に残っていることや力を入れたことを探してみましょう。
今からガクチカを作りたい人は、ゼミや研究室など普段の取り組みで自分なりの目標を立ててみたり、TOEICやITパスポート、簿記など仕事で活かせる資格に挑戦したりするのもおすすめですよ。
ガクチカが見つからず悩んでいる人は、こちらの記事を参考に考えてみましょう。これまでの経験から見つけるコツや新たにガクチカを作る方法、例文16選を紹介しています。
例文16選|ガクチカがない悩みから必ず抜け出せる3つの方法!
それでも見つからないという人に向けて、「ガクチカが本当にない」という悩みから抜け出す方法や、おすすめのテーマをこちらの記事で解説しています。
ガクチカが本当にない人がすべきことは? おすすめのテーマも解説
上記のほかにも、最近の就活トレンドとしてオンライン面接がここ数年でかなり普及してきた印象があります。
学生にとっては、地方から都内への移動などの就活にかかる交通費が節約できる、自宅などのリラックスした環境で面接を受けられるといったメリットが挙げられます。
オンライン面接には対面とは異なるコツや注意点があります。オンラインでも力を発揮できるように、こちらの記事で攻略法をつかみましょう。
WEB面接の流れと攻略法! やってしまいがちな失敗も紹介
就活がいつからかわかったら! 成功に不可欠な3つの準備
就活の成功に不可欠な3つの準備
- やりたいことを明確にする
- 仕事選びの軸を定める
- リアルな情報をつかむ
就活を始める前に知っておきたい最新動向について解説しました。ここからは、いざ就活を始めたいという人にまず手をつけてほしい3つの準備を紹介します。
就活は、やみくもに動いたりなんとなく進めたりすると、希望の内定を得られなかったり、最後まで自分のやりたいことがわからなかったりと後悔につながる可能性があります。
今から紹介する3つの準備は、単なるステップではなく納得いく就活にするためのコツをまとめたものです。最初に確認して、万全の状態で就活に臨みましょう。
そもそも就活のやり方がよくわからないという人は、こちらの記事でおさらいしておきましょう。内定にたどり着くために必要な手順を解説しています。
就活のやり方は? 内定を勝ち取るために必要なすべてを徹底解説!
①やりたいことを明確にする
就活を成功させるためには、自分のやりたいことを明確にするのが非常に重要です。
やりたいことがわからないまま就活を進めると、モチベーションが上がらないまま時間が過ぎてしまったり、内定をもらっても就活を終えて良いのか迷ったりすることがあります。
また知名度やイメージだけで就職先を選ぶと、就職後に仕事内容が合わずにやりがいを感じられないという事態になりかねません。
そうはいっても、「やりたいことが見つけられない」という人もいますよね。ここではやりたいことを見つけるための方法を2つ紹介するので、ぜひ最初に取り組んでみてください。
興味があることに積極的に挑戦する
やりたいことは、考えているだけではなかなか浮かんできません。まずは興味のあることに積極的に挑戦してみましょう。
やりたいことを見つける挑戦や行動の例
- 専攻外の授業を受けてみる
- 外国語の勉強に取り組む
- 海外旅行や留学に行く
- サークルやボランティアに参加する
- たくさんの本や映画に触れる
- SNSの発信や創作活動をする
実際にやってみることで、興味のなかったことでも好きになったり、自分の意外な強みが見えてきたりします。反対に、この仕事をしたいと思っていたけど向いていない、趣味で十分かもしれないなどと気付くこともあるでしょう。
せっかくの就活で、経験した範囲からしか仕事を選べないのはとてももったいないです。自分の可能性を広げるためにも、就活を始める前に興味のあることにできるだけ多く触れてみてください。
好きなことや得意なことを抽象化する
やりたいことを明確にするには、好きなことや得意なことを抽象化することも有効です。
たとえば「読書が好きだから出版社に就職したい」という学生はよくいますが、実はそれだけでは好きなことを抽象化できていません。好きなことの何が好きなのかを言語化して、それとマッチする仕事は何かを考えてみましょう。
読書の何が好きなのかを抽象化したものの例
- 新しい知識を得ること
- 読んだことをもとに友人と議論すること
- 時代や国に関係なくさまざまな人の考えを知れること
上記のように好きなことや得意なことを抽象化したら、それをヒントに自分に合いそうな仕事の特徴を挙げていきます。
合いそうな仕事の特徴
- 新しい知識に触れられる
- いろいろなことについて深く議論する
- さまざまな立場やバックグラウンドの人と出会える
上記の例のように抽象化すれば、出版社以外にも選択肢はさまざま考えられます。反対に、「自ら新しいものを作り出す」という出版社の仕事とはズレている可能性もありますよね。
このように好きなことや得意なことを抽象化して、自分が本当にやりたいことはどんな仕事で実現できるかを考えてみましょう。
「やりたいことが特にない」という人はよくいますが、逆に「こういうことは好きじゃない」「こういう業界・職種は避けたい」という対象は比較的はっきり自覚しているものです。
避けたい条件を除いた、好意的に感じている分野の中から、やりたいことを明確にする方法も有効かもしれません。
やりたいことの見つけ方はこちらの記事でも解説しています。「どうやって見つければ良いかわからない」と悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
やりたいことがわからない人必見! 隠れた本心を見つける思考・行動
②仕事選びの軸を定める
就活を成功させるためには、仕事選びの軸を作ることも大切です。軸はやりたいこととはまた別で、自分が仕事に求める価値観や大事にしたいことを言います。「フラットで意見を自由に言い合える」「実力主義で頑張りを認めてもらえる」などが当てはまります。
軸が定まっていると企業を比較する際に客観的に考えることができ、また選考でも志望動機を作りやすくなります。入社後もギャップを感じるリスクを減らせるので、軸作りは就活の初期段階で必ずおこないましょう。ここでは2つのおすすめ方法を紹介します。
仕事選びの軸とは具体的にどんな感じなのか知りたい人は、こちらの記事がおすすめです。軸90選と考え方9選を紹介しています。
就活の軸一覧90選! 納得できる企業選びの基準の見つけ方も解説
仕事選びの軸は選考でもよく聞かれるので、答え方はこちらの記事で確認しましょう。回答例50選とNG例も紹介しています。
意欲が伝わる「企業選びの軸」の回答例50選|見つけ方も解説
複数のアルバイトを経験する
まずは、アルバイトとして実際に働いてみるのがおすすめです。すでにアルバイトをしている人は、その仕事や会社の良いところや改善点を考えてみると、自分が何を大事にしているかが見えてきます。
またできるだけ複数のアルバイトに挑戦すると、働き方や社風、人間関係などを比較できるのでより効果的です。
たとえば、同じ「人と接する仕事」として接客業と塾講師を経験すると、「人と話すのは好きだけど、スピードを求められる環境より一人ひとりと丁寧に接したいとわかった」というように、比べることで自分の価値観を見つめ直すことができます。
仕事選びの軸がまだ定まっていない人は、ぜひアルバイトから考えてみてください。
アルバイトを通じて得られることとして、働く中で重視する価値観の確認だけでなく、就活費用の収入を得られることも挙げられます。
就活ではスーツ代や写真代、交通宿泊費用などがかかるため、早いタイミングで費用を貯めておくと、安心して就活に臨むことができますよ。
自己分析をいろいろな方法でやってみる
仕事選びの明確な軸を作るには、自己分析を深めましょう。自分の長所や短所、強みを発揮できる環境、どんなときにモチベーションが高まるかなど、自分のことを客観的に分析するのは意外と難しいものです。
自己分析にはさまざまな方法があるので、複数の方法で繰り返しやってみることでより自分の価値観や人柄が見えてきます。
モチベーショングラフや自分史フォーマットでこれまでの経験を振り返る、親しい人に自分の強みや弱みを聞くなど、気になる方法を試してみてくださいね。
自己分析に使えるシート6選はこちらの記事で紹介しています。15分で簡単にできる方法を解説しているので空いた時間にやってみましょう。
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選
こちらの記事ではマインドマップで自己分析を可視化する方法を紹介しています。自己分析はいろいろな方向からおこなうとより深まるため、ぜひ併せて参考にしてください。
マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
③リアルな情報をつかむ
納得のいく就活にするには、仕事内容や人間関係など企業のリアルな情報をつかむことが不可欠です。
先述の通り、入社後に仕事のやりがいや給料などにギャップを感じる人は多くいます。説明会や面接でも質問はできますが、「こんなことを聞いても良いのだろうか」と遠慮してしまうこともありますよね。また企業もできるだけ入社してもらおうと良い面ばかり伝えることもあります。
ここではできるだけリアルな情報を得られる2つの方法を紹介します。どちらも簡単にできることなので、ぜひ実践しましょう。
先輩や周りの社会人に話を聞く
パーソルの就職活動と入社後の実態に関する定量調査によると、会社や適性の理解度が高い学生は、就活の過程でより多様な相手に相談しているというデータがあります。そのため就活を終えた先輩や就職した先輩、親や先生など、周囲に話を聞くのが効果的です。
就活について相談できる相手の例
- 親
- 就活を終えた先輩
- ゼミや授業の教授
- 大学のキャリアセンターのスタッフ
- OB・OG
- 志望企業の若手社員
実際に就職しないとわからないことや、その業界・企業の人しか知らない情報なども多いです。複数の人に話を聞くことで会社や仕事内容をより深く理解でき、イメージとの違いに気付くこともできます。ぜひ積極的に行動していろいろな人から話を聞いてみましょう。
- 周りに就活について話を聞ける人がいません。いろいろな人に話を聞くにはどうすれば良いですか?
大学のキャリアセンターや就活イベントが便利
まずはオンラインでもリアルでもどちらでも良いので、大学のキャリアセンターに自分の状況を相談してみましょう。
周りの学生についての様子を知りたい場合も、個人情報などに支障がない範囲で必要に応じて教えてくれるはずです。
またオンラインのキャリア相談を受けたり、学生同士が情報共有をし、お互いに励まし合いながら就活を進めていく場を設けてもらえる可能性もあります。その中で、自分だけでは知り得なかった情報を手に入れることもあるでしょう。
さらに企業説明会やセミナーなどの就活イベントには、オンライン・リアルのどちらでも日程が許す限り積極的に参加することで、いろいろな人の話を聞く機会を増やせますよ。
就活の相談先はこちらの記事でも詳しく解説しています。できるだけ幅広く周囲のアドバイスをもらって、スムーズに就活を進めましょう。
就活の相談先14選! 良い決断ができる相談相手の選び方も解説
IR情報や就職四季報などのデータを調べる
リアルな情報をつかむには、IR情報や就職四季報などの信頼できるデータを調べるという手もあります。
IRとは
「Investor Relations(インベスター・リレーションズ)」の略で、企業が株主や投資家に対して、財務状況など投資の判断に必要な情報を提供する活動のこと
IR情報からは偽りのない正しい経営状態がわかり、企業ごとの戦略の違いや今後の経営計画なども知ることができます。企業HPの「投資家の皆様へ」や「IR・投資家情報」などから誰でも見れるので、気になる人はぜひ参考にしてください。
コンサル業界や金融業界の仕事では、投資の判断をしたり事業戦略を立てたりするためにIR情報を読み解く知識が必要になるため、これらの業界を志望する人は選考対策にもなりますよ。
またIR情報を公開していない企業もあるため、就職四季報も併せて活用しましょう。
就職四季報は就活専門の情報誌で、選考情報だけでなく残業時間や年代ごとの平均賃金など、面接では少し聞きにくいデータも豊富に載っています。リアルな情報を知るためにぜひ手に取ってみてください。
就職四季報の詳しい使い方や見るべきポイントは、こちらの記事で解説しています。総合版、女子版などの種類ごとの違いも紹介しているので合うものを選びましょう。
就職四季報の活用方法! 就活を有利にするポイントや読み方を伝授
就活をいつから始めるか早めに把握して自信を持って進めよう!
就活は具体的にいつから何をすれば良いか、スケジュールと進め方の注意点を解説しました。
就活は自己分析や業界研究など準備段階からやるべきことが多く、早期選考を実施する業界やインターンの参加が重要な業界もあるなど、注意すべきポイントが多々あります。納得いく内定を獲得するためにも、時期ごとに必要な動きを理解して早めに動き出すことが大切です。
最後に必ずやっておきたい大切な準備も解説したので、情報収集と自己理解を深めて、自信を持って就活を始めてくださいね。
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る就活は周囲に合わせるのではなく自分で決断するもの
就活の主役は自分自身です。一番大切なのは、卒業後に自分が進む方向について、主体性を持って自分の意志で決断していくということです。
就活の開始時期については、もちろん早い時期から就活の情報収集を始めたほうが選択肢は広がります。
とはいえ、「誰々がいつから始めるのが良いといっていたから」「先輩や先生が3年になってからでは遅いといったから」など、他人のアドバイスや意見を聞いてそれに従うべきと考えるだけでは、自身が主役の就活はできません。
その時点だけの決断ではなく人生全体をどうしたいか考えよう
就活では卒業後の仕事だけではなく、人生そのものも含めたライフキャリアを自分自身がどんなふうにデザインしたいのかが肝心です。
高校時代に大学や専門学校などの進路を決めたときにも自分で考えたことがあるはずですよ。そのときから、現在は何か変化も起こっているかもしれません。
皆さんが何年生であっても、この記事を読んで自分の将来についてほんの少しでも考え始めたタイミングが、きっと自然なスタートです。そこから少しずつ自己分析や企業分析を始めるのが、一人ひとりにとって就活を始める最適な時期ではないかと思います。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/Koyoriキャリアワールド代表取締役
Chieko Kimura〇2度のアメリカ留学、20年以上の外資系IT企業勤務を経て、現在は留学生向け就職支援をおこなう。また、企業のキャリア支援や新入社員のクラウドコーチングなどにも幅広くたずさわる
プロフィール詳細