この記事のまとめ
- やりがいのある仕事は好循環を生む
- 仕事のやりがいは3ステップで見つかる
- やりがいが持てないときは転職も視野に入れてみよう
- 自己分析ツール
たった3分で面接で使える"あなたの強み"がわかる!
この記事を読んでいる人におすすめ
仕事にやりがいを見出せず、苦労している人もいるのではないでしょうか。そもそも仕事にやりがいが必要なのかと疑問を抱く人もいると思います。やりがいと言われてもすぐに思い浮かぶものでもなく、見つけるのはなかなか難しいですよね。
しかし、仕事にやりがいを見出すことができると、あなたにとってプラスになることが多くあります。逆にやりがいがないまま仕事をすると、生産性が下がり、あなたの生活の充実度も下がってしまうかもしれません。
この記事では、キャリアアドバイザーの瀧本さん、平井さん、永田さんと一緒に、やりがいを見つける方法を伝授します。やりがいを感じられない原因や、やりがいにつながる要素を知り、自分らしい働き方を見つけていきましょう。
どんな仕事にもやりがいはある! 仕事の捉え方を整理しよう
職場になかなか慣れなかったり、思っていた仕事内容と違ったりして、仕事のやりがいを見失ってしまうこともあると思います。
ただ、どんな仕事も人の役に立っていて、やりがいはあるものです。やりがいを持てた方があなたのためになる場面も多いので、しっかり見つけていきましょう。
記事ではまず、やりがいの意味を整理し、仕事にやりがいを持つ必要性を解説します。次に、やりがいが感じられない原因を見つめ、やりがいにつながる要素も説明するので、自分の経験と照らし合わせて考えてみてください。
そして、やりがいを見つける方法に沿って自分の考えを整理しながら、やりがいを見つけていきましょう。やりがいがどうしても見つからないときもありますが、そんな時の3つの解決法も伝えるので、参考にしてみてください。
転職を選んだときのために、仕事を変えるときに気を付けるべきことと、選考で使える志望動機の例文についても紹介していきます。やりがいを持って働きながらキャリアを築けるように準備を整えましょう。
以下の記事ではやりがいのある仕事の見つけ方をプロが詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
やりがいのある仕事の見つけ方をプロが解説! 11職種のやりがいも
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就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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やりがいとは? 言葉の意味を解説
やりがいとは、物事をするときに感じる満足感や手応えを指します。物事に取り組む価値があると感じるということです。漢字では「遣り甲斐」と表記をします。
仕事におけるやりがいとは、たとえば仕事をした後に「やって良かった」と感じられたり、仕事に対して「挑戦したい」と思えたりすることです。やりがいがあると、仕事をすることに価値を見出すことができます。
やりがいの言い換え表現として、達成感、喜び、有益という言葉を挙げることができます。あなたの仕事を振り返って、やりがいやそのほかの言い換え表現に当てはまるような瞬間がなかったか考えてみましょう。
- どんな仕事にもやりがいはあるのでしょうか?
やりがいを感じられるかは仕事内容ではなく自分次第
仕事にやりがいを感じられるかどうかは、結局はその人次第です。なぜなら、やりがいとは「働くことに前向きになるための要素」や「仕事をして良かったとポジティブな気持ちになれる要素」だと考えられるからです。
そして、これらの要素は誰かが与えてくれるものではなく、自分で気づいたり、見つけたりするものなので、すべての仕事が誰にとってもやりがいを感じられるものではないかもしれません。
「やりがい」とは抽象的な概念であり、人それぞれで感じ方の違うものなのです。そのため、自分が何にやりがいを感じるのかを理解し、それを日頃から追求する気持ちが大切です。
なお、やりがいが感じられないまま仕事を続けていくと長期的にはリスクとなる可能性があるので、この点には気をつけましょう。
仕事にやりがいは必要? やりがいが生む好循環を把握しよう
やりがいとは物事に取り組む価値を感じることと説明しました。つまり、仕事に取り組むことが自分にとって有益だと思えているときは、やりがいを感じているといえます。
仕事にやりがいを持てると、仕事において好循環を生み、あなたのスキルアップにもつながります。また、あなただけではなく、企業側にも恩恵が生まれるのです。
ここからは、やりがいが生む仕事の好循環について説明していくので、ぜひ確認してください。
①意欲的に仕事に取り組める
仕事にやりがいを見出すことができると、仕事の楽しさや価値ある瞬間に対するアンテナが高くなります。仕事を通して達成したいことや、取り組んでみたいことが浮かんできて、目標を持つことができるかもしれません。
そして、人の役に立っているとより多くの場面で感じられたり、目標に対しての達成感を味わったりすることが増えていきます。
仕事で価値ある時間を重ねることで、よりいっそう、仕事に意欲的に取り組もうと前向きに考えることができます。意欲的に仕事に取り組んでいると、周りの人たちにも良い影響が広がり、会社に活気が生まれることもあります。
意欲的に仕事に取り組めていると、仕事を楽しいと感じられます。1日の3分の1以上の時間と相応のエネルギーを注いでいる仕事が楽しいと思えることは、精神的に安定した状態です。それだけでもメリットではないでしょうか。
②仕事の質が向上する
意欲的に仕事に取り組むようになると、より高い目標を達成しようと考えたり、成功体験をほかの仕事に活かしたりすることが増えていきます。創意工夫が生まれ、仕事の質が上がっていきます。
たとえば営業職で、「便利な商品を多くの人に届けることが人の役に立てる」というやりがいを見つけたとします。前年比2倍の個数を売ることが目標なら、ほかの商品で成功した営業手法を真似したり、業務の効率化を図ったりするなどの工夫をしていくでしょう。
やりがいを見つけたことで高い目標が生まれ、仕事の質の向上に取り組んだといえます。やりがいを見つけ、意欲的に仕事に取り組むようになると、仕事の質を向上させることにつながっていくのです。
③スキルアップしやすくなる
仕事に対して意欲的に取り組み、質の向上にも努めると、自身のスキルアップにもつながります。日常生活ではなかなか得ることのできないスキルを身に付けることは、仕事の醍醐味ともいえます。
たとえば、営業職としていろいろな顧客とやりとりすると、対人能力のスキルが向上します。人の悩みに寄り添ったり、ニーズを的確に把握したりする能力は、営業力の強化につながるのです。また、後輩の育成など、その後の仕事にも活かしていくことができます。
仕事でスキルが上がっていくことで、違う仕事に挑戦ができるようになったり、組織内で出世をすることにつながっていきます。スキルアップは、新しいやりがいを見つけることにも役立っていくのです。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見るやりがいは生きる力に直結する
私は仕事にやりがいが必要な理由を、生きる力に直結するからと考えています。少し規模が大きな話に聞こえますが、「モチベーションの維持」だと思ってください。
たとえば、スタジオジブリの映画監督である宮崎駿氏は、ドキュメンタリー番組の中で「大事なものは大抵めんどくさい」と言っていました。
彼がVTRの中で「めんどくさい」と繰り返しながらも黙々と絵を書いている姿を見て、なんとも言えない仕事に対する愛情を感じ衝撃を受けたことを覚えています。
彼の姿は「やりがいがあるから仕事している」というよりは「やりたくないけれども打ち込むことでやりがいを感じ、生きる糧にしている」という印象でした。これぞまさしくプロフェッショナルだ、と感じました。
仕事とやりがいは切っても切れない関係
まさに日常の仕事とはめんどくさい、やりたくないことの連続だと思います。しかし、この壁を乗り越えていくには「やりがい」という存在が必要になってきます。仕事とやりがいの関係性というのは切っても切れないものであるのです。
現状を確認しよう! やりがいを感じられない9つの原因
やりがいを感じられないと考える人は、心に引っかかっている原因があるはずです。ここからは、やりがいが感じられない原因を9つ挙げるので、自分の現状に当てはまるものを探していきましょう。
思い当たるものがあった場合、自分の状況を具体的に書き出して整理してみましょう。原因となっていることを客観的に見つめることで、改善できるポイントが浮かぶかもしれません。
また、原因は1つだけではなく、複数ある場合もあります。複数あるからといっておかしいわけではなく、一つずつ解決をしていきましょう。
- やりがいを感じないまま働くことにデメリットはあるのでしょうか?
やりがいを持つか持たないかを決めるのは自分の価値観次第
その人の価値観次第でしょう。何のために働くか、仕事に何を求めるかは、人それぞれでいいと思います。
「ライスワーク」という言葉があるように、収入を得ることを目的とした働き方、仕事の選び方もあります。そういう人は必ずしも仕事にやりがいは求めないかもしれません。
ライスワーク的な価値観ではないのにやりがいが感じられないなら、ストレス要因になるといえます。
ライスワーク
ご飯を食べるために仕事をするという考え方
①目標が定まっていない
仕事の目標が明確に定まっておらず、何のために仕事をやっているかを見失ってしまう場合があります。目標を失ったまま仕事をしていると、やりがいを持つことが難しくなってしまうのです。
たとえば、商品を100個売るという目標があれば、そのためのやり方を考えたり、目標を達成したときに達成感を味わったりすることができます。
しかし、「たくさん商品を売る」といった曖昧な目標だったり、そもそも目標が定まっていなかったりすると、仕事の意味を見つけ出すのは簡単ではありません。
目標を決められない原因の一つとして「目標設定→達成」という成功体験がないことが考えられます。小さな成功体験を積み重ねていきながら、次第にスケールを大きくしていきましょう。
②評価に不満がある
会社や上司から受ける評価に納得がいっていない場合、仕事に対してのやる気を失ってしまうことがあります。不満に思うということは、会社側の評価と自己評価がずれているということです。ずれてしまっているポイントを明確にしましょう。
評価に不満を感じると、仕事のモチベーションが低下してしまいます。やる気がないまま仕事をしても、仕事の楽しさや手応えを感じられることが少なく、やりがいを感じられない原因となります。
上司に自分の頑張りを評価されなかったり、自分よりも努力していない同僚が同等またはそれ以上の評価を受けていたりすると、不満が生じます。
また、自分の能力や貢献度が正確に理解されていないと感じると、これがストレスとなり不満につながります。
評価に不満がるとやりがいだけではなく仕事に対してやる気もなくなってしまいますよね。以下の記事ではやる気がでないときの要因と対処法をまとめています。
「仕事にやる気出ない……」を吹き飛ばす! 要因と対処法を徹底解説
③将来性に不安がある
会社の経営が危機に陥り、将来に不安がある場合は、やりがいを感じにくい状況になることがあります。倒産した場合は新しい仕事を探す必要があるなどと考えてしまい、仕事に集中できなくなるからです。
また、経営危機の状態が続き、仕事を頑張っても意味がないのではないかという虚無感に襲われてしまうこともあります。
将来性への不安を抱き続けることは精神的なダメージが大きくなってしまい、仕事のやりがいを見つけ出す余裕がなくなってしまいます。
こちらのQ&Aでは、将来に不安を持ちながら就活をしている大学生にキャリアコンサルタントがアドバイスをしています。将来を考えるきっかけになるかもしれないので、ぜひチェックしてみてください。
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④報酬が少ない
見合った報酬が得られていないと感じることは、やりがいを感じられない原因となります。報酬を会社からの評価と捉え、報酬が少なければ評価されていないと受け止めてしまうことがあるためです。
報酬が少ないと感じる背景としては、担っている仕事量が多かったり、責任が重いと感じたりしていることがあるかもしれません。「こんなに頑張っているのに見返りが少ない」と思ってしまう業務はないでしょうか。
報酬が少ないことで、本来は前向きに捉えたい仕事を後ろ向きに捉えてしまっているかもしれません。
⑤仕事に誇りを持てない
働いていて自社のサービスを良いと思えなかったり、人に迷惑をかけていると感じてしまうことはないでしょうか。自分の仕事に誇りを持てないことも、やりがいを感じられない原因の一つです。
たとえば自分が販売している商品をどうしても好きになれなかったり、上司の指示を受けて嫌がる顧客を何度も訪問しなくてはいけないなど、仕事に誇りを持てない瞬間が続いているかもしれません。
⑥自分の意見が通らない
自分が提案した意見がなかなか通らないことは、やりがいを感じられない原因となります。どんな仕事も社員同士の協力が必要ですが、意見が通らないと自分が役に立っていないと感じてしまい、働く意味がないと後ろ向きになることもあるからです。
ただ、意見の内容や働いた期間によっても事情が異なるため注意が必要です。たとえば、業務効率化を提案したところ、効果的な方法にもかかわらず意見が通らなかった場合は、同じ組織の人たちの理解力不足やコミュニケーション不足などが考えられます。
一方で、あなたが入社してからの日数があまり経っていないような状況だと、前後の工程をおこなうメンバーのことが考慮できていないという可能性もあるのです。
⑦活躍する場面が少ない
仕事のやりがいを見出すためには、仕事に取り組む量が一定程度確保されている必要があります。しかし、機会が少なく、活躍することがなかなかできない場合はやりがいを感じにくくなってしまいます。
たとえば同期が5回挑戦できている仕事に対し、自分には理由なく1回しか挑戦する機会を与えられていないとなると、不公平さを感じるはずです。仕事量が少なすぎることは、やりがいを見出せない原因になります。
ただ入社して日が浅い場合は、研修期間があったり、業務上覚えないといけないことがまだ覚えられていないことから、活躍する場面がどうしても少なくなってしまいます。そのため、自分自身のやりがいを感じる場面が少なくなってしまうので、注意しましょう。
- 入社して何年くらい経てば活躍できるようになるのでしょうか?
年数に関係なく活躍の場を見つけられるような考え方をしていこう
「会社で活躍する」を、「自分の強みや得意を発揮しながら、会社のニーズを解決している状態」と定義してみましょう。どうですか、年数は関係ありそうですか。
私がこれまで受けた相談の傾向を見ていると、「自分の強みや得意を発揮したい」気持ちが先走っていて、提案が会社のニーズに合っていない例が多いです。
逆に、「任された仕事は会社にとっては必要だが、自分にとって意味があるのかわからない」という例もあります。この場合は「仕事を通してどのように成長できるか」と、仕事に意味づけすることが重要です。
このように考えれば、年数に関係なく活躍の場をつくっていけるはずです。
⑧仕事に飽きを感じる
慣れた作業が増えてくると、やりがいを見出せなくなることもあります。同じ仕事に長年従事することで、業務内容に飽きを感じ、昔はやりがいを感じていた仕事にも魅力を感じなくなることもあります。
また、職場の環境が変わらなかったり、同じメンバーで働き続けているという側面も影響しているかもしれません。特に飽きを感じている部分を明確にしておきましょう。
一方で、仕事に慣れてきたということは、仕事のやり方を熟知していたり、安定した環境で働けているということの裏返しでもあります。享受しているメリットとも比較してやりがいを考えましょう。
仕事に飽きてしまうというのは、成長意欲が止まってしまっていることが原因かもしれません。
自分ではそのつもりがなくても、飽きて慣れが生じているということは、これ以上の成長を求めていない可能性があります。ミスが出やすくなるのもこの時期なので注意が必要です。
⑨成長実感がない
働いていてスキルアップができていないと感じる場合、やりがいを見出せない原因となります。
スキルアップをするためには、日々の仕事で創意工夫や新しい業務に挑戦することが必要です。それらができていない状態だと、どうしてもやりがいを新しく見つけ出すことが困難です。
また、目指すべきキャリア像があり、そこにつながらないと考えている場合も成長実感がないと感じる場合があります。成長実感がないと感じている理由と、それはどんな瞬間なのかを明確にして、やりがいがないと思う原因を探し当てましょう。
あなたが受けない方がいい職業を確認して下さい
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
やりがいにつながる9つの要素
仕事でやりがいを見つけるためには、やりがいにつながる9つの要素を把握しておくことが有効です。
仕事にこの9つの要素があるかを考えてみることで、これまで気付けなかったやりがいが見つかることもあるからです。この9つの要素は、多くの仕事で共通してやりがいにつながります。
おすすめの方法は、5W1Hと9つの要素を合わせて仕事を考えてみることです。「いつ人の役に立てるか」、「知識や経験をどのように活かせるか」などと考えていくと、やりがいを持てる具体的な仕事内容が思い浮かびやすくなります。
5W1Hとは
When(いつ)・Where(どこで)・Who(だれが)・What(なにを)・Why(なぜ)・How(どのように)という英単語の頭文字を取ったもの
- 仕事にやりがいを見出せる人の特徴はありますか?
どんな仕事にも意味づけができるとやりがいを見つけやすい
自分で仕事に意味づけができる人ですね。
希望と関係なく任された仕事でも、「この仕事で何が学べるか」「この仕事で自分のどんな強みや得意が活かせるか」「この仕事を通してどんな成長ができるか」などと自分にとっての意味づけができれば、その仕事はやりがいのある仕事になります。
「こんなことをやりたいのではなかったのに」「自分はいつも目立たない仕事を振られる」といったように捉えていたら、やりがいも感じられないでしょう。
①人の役に立てる
「人の役に立てる」というのは、仕事において必ず含んでいる要素です。仕事とは人の役に立ち、対価としてお金をもらう行為を指します。仕事であれば必ず含んでいる「人の役に立てる」という要素が、やりがいにつながります。
人の役に立っているという実感は、仕事をしていることへの肯定にもつながります。あなたが取り組む仕事に自信を持てるようになるので、やりがいが生まれるのです。
人の役に立っているかどうかがわからないと感じる場合は、人から感謝の言葉を言われた経験を思い出しましょう。やりがいを見逃していただけかもしれません。
人の役に立つ仕事を知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。新卒者向けの記事になりますが、既卒や第二新卒の人にも参考になります。
人の役に立つ仕事45選|やりがいや社会貢献を実感しやすい仕事とは
②知識や経験を活かせる
あなたがいたからこそできた仕事というのは、やりがいにつながります。そのため、自分が持っていた知識や経験を活かせることも、やりがいの要素として挙げられます。
たとえば英語圏に留学していた経験を持ち、英語が得意だったとします。英語しか話せない取引先や顧客に社内で唯一対応できた場合、それはあなただけにできる仕事であり、やりがいを強く感じられるのではないでしょうか。
チームの人へ相談したり、業務内容を精査して、自分の知識や経験が活かせる仕事がないか探してみることが、やりがいを見出すきっかけになるかもしれません。
③挑戦できる
高い目標や新しい取り組みに挑戦ができるということも、あなたのやりがいにつながっていきます。仕事でしかできない貴重な体験になることが多いためです。
たとえば建設業の企業に勤めていて、ビルの設計から施工までを担当したとします。地図に残るような取り組みは、ただ生活をしているだけではなかなか成し遂げられず、会社で働いているからこそ挑戦できることなので、やりがいになるのです。
仕事でしか体験できないレベルの高いことに挑戦できると、やりがいを見出せます。
例として紹介した建設業界はやりがいの大きい仕事が魅力的です。こちらの記事を参考に建設業界の全貌をつかんでくださいね。
建設業界の全貌がわかる! 課題・動向から仕事内容まで徹底解説
- 仕事において挑戦は大切なのでしょうか?
挑戦は個人のスキルアップにつながるがデメリットもある
挑戦のメリットは、会社の利益だけではなく、個人のスキルアップにつながる点です。挑戦が失敗に終わっても前向きに捉えることができる人にとっては成長につながる経験となります。
一方、デメリットとしては、予想だにしないマイナス方向へ進展してしまうことです。「やらなければよかった」という事態に陥ることも考えられます。
一長一短ですが、個人的には挑戦する姿勢は大切だと思います。ただ、そうは言っても一人ひとりに多様な考え方があり、挑戦している人だけが素晴らしいわけでもないと思っています。
④自分の興味や関心を満たせる
仕事は人や企業のためではなく、自分にも利益や収穫があるとやりがいになります。特に、仕事で自分の興味や関心を満たせることは、やりがいを感じる要素です。興味関心のある分野の仕事なら、専門的な情報に触れたり、最前線の現場に身を置いたりできます。
たとえば、報道記者として国会の取材をすることで、政治の最前線を知ることができます。内閣解散や歴史的な決定の現場に立ち会うことができるかもしれません。仕事だからこそ自分の興味関心のある分野の最前線を知ることができ、やりがいにつながります。
興味関心を満たす仕事を見つけ、やりがいにつなげていきましょう。
まずは自己分析ツールで自分の強み・弱みを確認しよう!
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・自分にあった仕事を知りたい人
⑤チームワークを感じられる
同僚や上司と協力しながら仕事を進める実感を持てることも、やりがいにつながる要素となります。互いの得意な部分を活かし、苦手なことも補完しながら、目標に向かって進めるためです。
また、同じ目標を掲げて仕事に取り組むことで、会社への帰属意識も生まれていきます。この会社に入社して良かったと思える体験は、仕事のやりがいになっていきます。
チームで取り組んでいる仕事をピックアップし、一体感を持てるような工夫ができないか探していきましょう。
⑥成長できる
仕事はタスクの達成だけではなく、自己実現の機会にもなります。仕事を通して自分自身が成長していると思えると、やりがいを感じられます。
成長とは精神的な部分でも、技術や知識面でも構いません。自分がより豊かになれた実感が持てると、仕事のやりがいにつながるのです。
たとえば、メーカーの社員として商品の製造にかかわったとします。そこで、職人の細部までこだわる姿勢に感銘を受けたり、コストカットのために原料の知識を勉強したことが知的好奇心を満たしたりすることがあるはずです。
どんな場面でも、自分で成長できたと感じることができれば、やりがいにつながっていくのです。
⑦見合った報酬が得られる
自身が懸命に働いたことに対して納得のいく報酬が得られると、やりがいを見出せます。見合った報酬が得られると、仕事に対する評価を得ているとも捉えることができるためです。
たとえば、働く前からお気に入りだった飲食店で働き出したとしても、一生懸命働いているのに報酬がもらえなかったら、働いている満足感は得られませんよね。報酬がもらえることで初めて、やりがいが見出せるのは当然のことです。
仕事の内容や量に対して、見合った報酬がもらえているかどうかを考えてみることも必要です。見合った報酬が得られていないと感じたときは上司に相談をしたり、労働組合を通じて会社と交渉したりしましょう。
⑧将来につながる
将来のビジョンがあり、今の仕事がビジョンの実現につながっていると感じられると、仕事のやりがいになります。将来の達成したいビジョンから逆算することで、今の仕事のやりがいを見つける方法です。
たとえば、小学校の教諭として働くことが目標だとします。その前に学習塾で働いてみたり、スポーツクラブでトレーナーとして働いてみたりすることで、さまざまな教え方を身に付けたり、学校で教えられる知識がより深くなると考えられます。
今の仕事がやりたいことに100%合致していなくても、将来のビジョンを達成するためにつながる部分がないかを考えてみると、やりがいが見つかるかもしれません。
⑨達成感がある
働いている中で、達成感は非常に大切です。どんなに小さな達成でも、仕事のやりがいを見出す要素になります。
たとえば商品の営業をしていたとして、初めて商品が売れたときは大きな達成感が生まれると想像できるのではないでしょうか。また、慣れてきた仕事であっても、売り上げの目標を毎月クリアするなどのことはやりがいを見出す要素となります。
達成感を持つための目標設定や、自分が達成感のある仕事を整理してみましょう。
仕事のやりがいを3ステップで見つけよう!
仕事のやりがいを見つける3ステップ
- 楽しいことや得意なことを挙げる
- 楽しさや得意を感じた理由を書き出す
- 仕事の中に同じ理由を感じられそうな要素を探す
仕事のやりがいが見つからない原因や、やりがいにつながる要素を知ったとしても、自分にとってのやりがいをなかなか見出せないと感じる人もいるのではないでしょうか。そんなときは、自分の中に眠るやりがいを、3ステップで見つけていきましょう。
やりがいを誰かと比較する必要はありません。自分が感じている素直な感情を書き出し、自分なりのやりがいを見つけることが大切です。以下のステップを試してみましょう。
やりがいを見つめ直すタイミングとして、自身のキャリアに対する満足度が低く、新たな挑戦をしようと思ったときがおすすめです。
特に、現在の仕事に対する情熱が失われ、自己成長の機会が感じられない場合は新たな道を探すことを検討してみましょう。
①楽しいことや得意なことを挙げる
まずは楽しいと感じることや得意なことを、自由に書き出してみましょう。仕事に活かせるかどうかは考えず、思いつくまま挙げてみるのがコツになります。制限を設けてしまうと、やりがいを見つける手助けになるものを見落としてしまう可能性があるためです。
もしすぐに思いつかないときは、休日を思い返したり、家族や友人に自分の得意なことを聞いてみるのもおすすめです。自分で思っていることだけではなく、ほかの人から言われたものも参考にすると、より多角的に自分を知ることにつながっていきます。
楽しいことの例
- 旅行先で出会った人と話をすること
- 体を動かすこと
- 料理をすること
得意なことの例
- お気に入りの店を人に紹介すること
- 人の相談に乗ること
- お金を管理すること
やりがいというのは「充足感」であり、満たされない部分を補うという意味です。
そのため、日々の満足できることを見つめ直すことで仕事選びのヒントになり、やりがいに直結する仕事が見つかりやすくなっていきます。
②楽しさや得意を感じた理由を書き出す
楽しいことや得意なことを挙げたら、なぜそう感じたのかという理由を書き出しましょう。成功体験や褒められた経験など、根拠となるエピソードがあるのではないでしょうか。楽しさや得意を感じた理由を書いていくと、やりがいを見つける手助けになります。
たとえば、旅先での出会いが楽しかったと感じた場合は、自分の興味や関心を満たせることが好きだと考えられます。また、友達に店を紹介して喜ばれた経験があるのであれば、人の役に立つ工夫をしていくことが得意だといえるかもしれません。
楽しさなどを感じた理由を分析し、自分がやりがいを感じていることや、やりがいを見つけられそうなことを整理していきましょう。
楽しいこと
- 旅行先で出会った人と話をすること
→地元の名所やその土地に生きている人たちの様子を知れたから - 体を動かすこと
→気分転換ができるから - 料理をすること
→試行錯誤や努力した成果がわかりやすく反映されるから
得意なこと
- お気に入りの店を人に紹介すること
→遠方から遊びに来た友達が喜んでくれたから - 人の相談に乗ること
→相談に乗った後に感謝を言われることが多いから - お金を管理すること
→計画を立てて目標額の貯金ができたから
③仕事の中に同じ理由を感じられそうな要素を探す
やりがいに感じている部分がわかったら、仕事でも同じ理由でやりがいを感じられないか探してみましょう。普段の生活で感じている楽しさや得意なことからわかったやりがいをあてはめてみることで、気づかなかった仕事のやりがいを発見できるかもしれません。
たとえば、知らない人に出会って知識や気付きを得たいと考えるのであれば、全国に支店のある企業の営業職として新規顧客を開拓することにやりがいを見出せる可能性があります。
また、お金の管理が得意なことを活かしたいと考えるのであれば、経理に関する仕事がやりがいになると逆算できそうです。
普段の生活から導いたやりがいを抜き出し、仕事でも同じように感じる場合はあるかと考えてみると、気付かなかったやりがいを発見できます。
どうしても仕事にやりがいが見出せないときの3つの道
どうしても仕事にやりがいが見出せないときの3つの道
- 同僚や上司に相談
- 別の部署へ異動
- 別企業へ転職
やりがいを見つけようとする中で、仕事の楽しい部分や得意なことがまったく浮かばなかったという人もいるのではないでしょうか。現状を暗い気持ちで過ごしている人もいると思います。そんな時に有効な3つの道をこれから紹介します。
やりがいを見出せないときは無理にひねり出さず、ほかの人たちの手を借りて視点を変えていきましょう。やりがいが見つからないからといって、自分を追い詰める必要はありません。自分に最適な方法を見つけていきましょう。
- 仕事にやりがいを持てないことはおかしいことなのでしょうか?
おかしくはない! やりがいがない=自分が求めることを分析できる良い機会
「仕事にやりがいを持てない」ことがおかしいとは限りません。それは、自分が仕事に対して何を求めているのか、何が自分にとって重要なのかを再確認する、良い機会でもあるからです。
やりがいを感じられない原因は人それぞれですが、「正当な評価が得られない」「キャリアアップが見込めない」「仕事に飽きてしまった」「会社の将来が不安」などが代表的なものとなります。
まずは、これらを感じている自分自身のことを理解し、自分が何を求めているのかを明確にしていくことが大切です。
また、受け身ではなく、自分から行動を起こすことも重要です。身近な目標を立て、それに向かって進むことで、やりがいを感じられるようになるかもしれません。
①同僚や上司に相談
まずは同僚や上司に、仕事にやりがいを持てず、打ち込めないことを伝えてみてください。短い時間でも構わないので、自分の気持ちを正直に話すことが大切です。話すだけでも気持ちが整理されたり、楽になることもあります。
同僚や上司に相談するときには、相談相手が仕事にどのようなやりがいを見出しているかを聞いてみると参考になります。気づかなかった視点を知るきっかけになることもあります。上司の場合は、同じ立場だったときのエピソードを聞き、役立ててみましょう。
②別の部署へ異動
今の仕事にどうしてもやりがいを感じることができない場合、環境を変えてみるのも一つの手段です。会社に相談し、別の部署への異動を検討してみましょう。仕事内容がどうしても合わなかったり、飽きてしまったということもあると思います。
別の部署への異動は、すぐにはできない場合が多くあります。そのため、もし現状の仕事にやりがいを見出せないと感じたら、早めに上司に相談をするようにしましょう。同期を通じて、ほかの部署で働く人の話を聞くことも参考になります。
上司に相談する際は、やりがいがないということをはっきり伝えるのではなく、自身のキャリアアップを考えていることや、多角的な視野で仕事をしたいという言い方がおすすめです。
また会社によっては人事異動の制度があったり、人間関係やハラスメントが理由で異動を考えている場合は専用の窓口を設けているところもあります。社内の制度もチェックしてみましょう。
異動する前に、自分が仕事で満足感を覚えるのはどんなときかをしっかり把握しておきましょう。
自分の裁量で仕事をしたい人が手順やマニュアルがしっかり決まっている職場で働いたら、いくらその職場が会社で注目をあびる部署でも、やりがいを感じるのは難しいです。
③別企業へ転職
会社や仕事内容にやりがいを持てないときは、別企業へ転職することも一つの手段です。違う環境に身を置くことで、新しい挑戦ができるだけでなく、マンネリ化していた仕事内容を変えたり、キャリアアップを図ることが可能です。
ただし、注意してほしいのは転職すれば必ずやりがいが見つかるわけではないことです。別の仕事でも、やりがいを見つけるのは自分次第で、会社が与えてくれるものではありません。まずは自分がやりがいに感じることを見極め、それを軸に企業を探してください。
転職する際は、企業ホームページ(HP)や口コミサイトを見て業務内容を確認しましょう。また、転職エージェントや人脈をたどって現在も働く人の声を聞いたり、企業によってはOB・OG訪問を受け付けている場合もあるので人事に相談することも有効です。
情報をできる限り集め、転職してやりがいが見つかるのかを慎重に考えましょう。
やりがいを感じられる仕事に転職するならタイミングも重要です。こちらの記事も参考にしてみてください。
転職のタイミングはいつが正解? 目的に合わせた最適な時期を解説
第二新卒の転職を成功させて、やりがいある仕事をしていきたいですよね。こちらの記事で転職を成功させる方法を解説しているので、参考にしてみてください。
第二新卒の転職必勝法|納得のいくキャリアを見つける3つのコツ
転職にあたって第二新卒がいつまでか知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
第二新卒に該当するのはいつまで? ベストな転職時期を見極める方法
転職が怖いと考えている人は意外と多いものです。こちらの記事を参考に、転職の怖さを軽くする方法を実践してみてください。
転職が怖い原因17個を徹底分析! 怖さを軽くする方法も解説
就職・転職する時はやりがい搾取に注意しよう
就職や転職をする場合には、やりがい搾取に注意をしましょう。やりがい搾取の例としては、残業代が未払いとなったり、有給休暇が取れない、長時間労働が常態化しているなどが挙げられます。体を壊す原因にもなってしまうので注意しましょう。
やりがい搾取とは
労働者が仕事にやりがいを感じていることを逆手にとり、低賃金で長時間労働に従事させること。2007年頃に東京大学大学院の本田由紀教授が定義した
当然ですが、やりがい搾取をされないようにするには、自分自身で身を守るしかありません。会社説明会で働き方や残業時間、年間休日を確認したり、OB・OG訪問で現役の社員に話を聞いたりしましょう。就活会議などの口コミサイトを使うことも有効です。
以下では、やりがい搾取につながりやすい業界と業種を説明します。ただし、これから取り上げる業界と業種はあくまで一例になります。取り上げた業界と業種でもやりがい搾取をしていない企業が多くあることを覚えておいてくださいね。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見るやりがい搾取を防ぐために働き方や職場環境を客観的に理解しよう
「やりがい搾取」から自分を守るためには、まず、自身の働き方や職場環境について客観的に理解することが重要です。経営者や上司とのコミュニケーションを通じて、適切な労働環境や報酬が確保されているかどうかを確認しましょう。
また、定期的な面談を通じて、自身の働き方や職場環境についてのフィードバックを職場へ提供することも大切です。
問題が発生した際には、独立性の高い相談窓口を利用して早期に解決を図りましょう。この相談窓口は、労働問題に詳しい専門家に対応してもらうことが望ましいです。
自分のスキルや価値を磨き続けよう
そして、日頃から自己啓発を怠らず、自分のスキルや価値を高めることで、働き方を選択できる能力を持つことも大切です。専門スキルだけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力などのソフトスキルも重要となります。
また、自分自身の働き方や生活スタイルに合った企業を選ぶことも大切です。企業の選択にあたっては、企業のビジョンや文化、働き方の柔軟性などを考慮しましょう。
自分の価値観を大切にし、自分自身が納得のいく働き方を選ぶことで、「やりがい搾取」から自身を守ることができます。
そのためには、自分自身の価値観や目指すキャリアパスを明確にすることが重要です。自分自身を理解し、自分自身のための最善の選択をすることが、最終的には「やりがい搾取」を防ぐ鍵となります。
注意を払いたい業界
やりがい搾取が見受けられる業界は、大きく分けて2つのパターンに分かれています。
1つ目は憧れる人が多い業界です。求人に対して希望者が多いため、過酷な労働環境下でも働く人が多くなっています。
2つ目は人手不足が深刻な業界です。人手が足りていないため、さまざまな仕事をすることが求められ、名ばかりの管理職となってしまうケースもあります。
やりがい搾取に注意を払いたい業界
- 介護・福祉
- アニメ・ゲーム
- アパレル
- テーマパーク
- 飲食
- 保育・教育
- モデル・タレント
ただし、リストにある業界のすべての企業でやりがいの搾取がされているわけではありません。企業HPや口コミサイトを確認したり、OB・OG訪問で社員の人に意見を聞いたりして、希望企業をしっかりと調べていきましょう。
注意を払いたい職種
職種によってもやりがい搾取になりやすいものもあります。残業代が適切に支払われなかったり、休日出勤があったりするなどの不利益を被ることがあるため注意が必要です。以下がやりがい搾取に注意を払いたい業種になります。
やりがい搾取に注意を払いたい職集
- 営業
- クリエイター
- 接客
高いノルマが課せられていたり、人材不足により少ない人数で仕事をこなすことが求められる職種はやりがい搾取になる傾向にあります。また、クリエイターに関しては個人事業主も多く、あまり労務管理がされていないことも原因として考えられます。
就職や転職を希望する場合は、口コミサイトやOB・OG訪問で、希望する業種の人の声を聞きましょう。残業時間や残業代の支払い、休日の過ごし方を聞くのがおすすめです。
現場に人手不足を感じないかも聞いておきましょう。また企業によってはみなし残業制度を採用している会社もあります。実際の残業時間を確認するようにしてくださいね。
みなし残業とは
残業がある程度あることを見込んで、一定程度の残業代を給料に含んで支給すること
やりがいを志望動機に盛り込むための3ステップ
やりがいを志望動機に盛り込むための3ステップ
- やりがいを感じる業務内容を明確にする
- PREP法で組み立てる
- 個人的な目標の話に終始していないか見直す
就職や転職を前に、やりがいを持って仕事に取り組みたいと考えている人もいると思います。やりがいを志望動機に盛り込み、意欲の高さをアピールしていきましょう。
入社する前にやりがいを整理しておくことは、入社後のイメージや目標を持つためにも有効です。情報をしっかりと集め、自分の活躍を想像して志望動機を書いていきましょう。
以下ではやりがいを志望動機に盛り込むための3ステップを解説していきます。
- やりがいを志望動機に盛り込むことでどんなメリットがありますか?
意欲が高いことをアピールできるが注意も必要
志望動機に盛り込むことで意欲が高いことをアピールできます。
しかし、志望動機の中に「〇〇にやりがいを求めて」という言葉を書くと、裏を返せば「やりがいがなくなったら辞めてしまうのか」という懸念材料を与えてしまう可能性もあります。
「やりがい」を全力でアピールするというよりは、さらっと志望動機に加える程度にしておくのがおすすめです。
やりがいを志望動機で触れるときには、受かる志望動機にするためのコツも知っておきましょう。こちらの記事を参考に、受かる志望動機をエントリーシート(ES)に書く方法を身に付けてくださいね。
例文12選|受かる志望動機をエントリーシートに書く4つのステップ
やりがいに触れた志望動機を面接で言うときは、ESと違った対策をする必要があります。こちらの記事を参考にしてみてください。
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
やりがいのある仕事へ転職しようと考えている人は、こちらの記事を参考に転職理由の伝え方を身に付けてくださいね。
転職理由の10例文|面接官を納得させて好印象をつかむ伝え方を解説
やりがいを持った仕事に転職したいけどなかなか決まらないと悩んでいる人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
転職が決まらないと悩む人へ|ビジュアルでつかむ転職成功へのカギ
ステップ①やりがいを感じる業務内容を明確にする
業務内容のどの部分にどんなやりがいを感じるのかを明確にしていきましょう。
たとえば、営業職として製品を広めて人の役に立つという抽象的なイメージでは、この企業だからこそ入りたいという思いが伝わりません。より具体的な業務内容にスポットを当ててやりがいを伝えていくことが大切です。
その場合におすすめなのが、OB・OG訪問や就活会議などの口コミサイトです。OB・OG訪問では業務内容を詳しく聞き、働くイメージを持てるようにしておきましょう。口コミサイトではほかの学生の意見がわかり、自分とは違う見方が参考になります。
転職の場合は、自分でOB・OGを探すしかないですが、企業によっては人事などに直接たずねることでアポイントを取れることもあります。一度、希望の企業に問い合わせてみましょう。
ステップ②PREP法で組み立てる
やりがいを志望動機とするときは、PREP法を使って文章を構成しましょう。PREP法とは、①結論②理由③具体例④結論の4つの要素で文章を構成する方法です。
結論を伝え、理由と具体例を添え、最後にもう一度結論を言うことで、志望動機を簡潔で説得力のあるものにすることができます。文字数は大体400字程度にまとめると、ESや面接でも使いやすいので、目安にしてください。
PREP法を使った志望動機(海外事業をおこなうベンチャー企業の例)
①結論
私が貴社を志望した理由は、社員の挑戦を大切にしている社風に惹かれたからです。
②理由
私は学生時代に2年間、イギリスへ留学しました。そこで挑戦する大切さを学び、挑戦できる環境で働きたいと考えるようになりました。
③具体例
私はイギリスの大学で経済学を学んでいました。ただ、英語で内容を理解するのが難しく、最初は思うように成績が伸びませんでした。このまま帰国するのは嫌だと思い、住んでいた寮で月2回の勉強会を企画しました。
勉強会の議題を作ったり、都度新しい仲間を誘ったりして計24回の企画を成功させることができました。成績が4段階中2段階上がり、切磋琢磨する仲間もできました。挑戦したことで知識や人脈を得られたと感じています。
④結論
私は留学で培った挑戦する力を発揮し、やりがいのある仕事をしていきたいと考えています。主に海外で事業を展開する貴社で英語力を活かしながら、挑戦を大切にする雰囲気の中で新しい仕事に取り組んでいきたいです。
①の結論の部分では、「私が貴社(御社)を志望した理由は、○○を通して人の役に立ちたいと考えたからです」などと、その仕事でどんなやりがいを感じられるかを端的に伝えましょう。
その後の理由や具体例には、その会社がおこなっている事業や自分のエピソード、考えていることを詳しく盛り込むことが大切です。
以下は新卒向けの記事になりますが、志望動機の書き方について参考になります。悩みに応じて参考にしてみてくださいね。
受かる志望動機
例文12選|受かる志望動機をエントリーシートに書く4つのステップ
志望動機の書き出し
例文8選|志望動機の書き出しで本気度を見せ差別化する方法
志望動機の締めくくり
志望動機の締めくくり例文13選! そのまま使えるテンプレも紹介
志望動機が書けないという悩み
「志望動機が書けない」から確実に卒業する3ステップ|例文付き
面接での志望動機の答え方
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
ステップ③個人的な目標の話に終始していないか見直す
やりがいをもとに志望動機を作ると、どうしても自分の目標や考えの話が多くなってしまいます。そこで、志望動機を作った後は、会社側があなたを採用するメリットが感じられるかという視点で見直してみましょう。
志望動機では、最後の結論部分で、会社への貢献を伝えることがおすすめです。理由や具体例の中に盛り込むのは難しいので、エピソードを通じて学んだことを、どのように仕事に活かしていきたいのかを表現するようにしましょう。
会社側が採用するメリットが感じられるような志望動機の結論部分
私は大学のゼミ活動を通じて、主体性の大切さを学びました。働き始めてからも主体性を持って仕事に取り組み、顧客の役に立てる方法を積極的に考えていきます。
具体的な貢献の仕方を伝えられると、企業側はあなたの働く様子を想像することができます。過去の体験をどのように仕事に活かしていけるのかを伝えましょう。
例文5選! やりがいを軸にした志望動機を解説
やりがいを軸にした志望動機の実例を解説していきます。自分の志望動機と照らし合わせながら、真似できそうな部分は取り入れていきましょう。
また志望動機を作るときには、選考を受ける企業の理念や求める人物像にもマッチしている必要があります。企業は活躍して長く働いてもらうために、学生とのマッチングを重視しているためです。理念や求める人物像を確認してから志望動機を作りましょう。
やりがいを軸にした志望動機は、あなたの意欲の高さや働く価値観を伝えることができます。積極的に取り入れてくださいね。
例文①人の役に立てる
仕事でやりがいを感じる要素として、人の役に立っているというのは非常に重要です。顧客や取引先から直接感謝を伝えられたり、開発に携わったものが多くの人に購入されるということで、役に立っている実感を得ることができます。
入社してからどのように役立ちたいかを、より具体的に伝えることがポイントです。業務内容や理念と絡めて伝えることができると、より良いものになるでしょう。
例文①人の役に立てる
私が御社を志望した理由は、御社のサービスを通じて人の役に立てると思ったからです。
私は人の役に立てた瞬間にやりがいを感じられます。高校・大学では部活動のマネージャーを務めていました。マネージャーとして選手が大会に出られるように手続きしたり、競技に集中できるように環境の整備などに努めました。
選手から「ありがとう」や「あなたのおかけで」と言われたときは「マネージャーとして頑張って良かった」と思えます。
そして、御社が提供する〇〇は、利用者の決済をより便利にさせます。私自身も利用しており、買い物や外食をした際、よりスムーズに会計ができるようになりました。
御社に入社後は御社のカスタマーサービスとして働きたいと考えています。サービスを通じて人の役に立ち、利用者に貢献できるように努めてまいります。
やりがいを求めて働きたいと考えていることは、企業には意欲的に映ります。
しかし、前面に押し出しすぎると「やりがいが感じられない場合は働き続けることができるか」と企業側が考えてしまう要因にもなるので、軸に据えて伝える際には注意してくださいね。
例文②知識や経験を活かせる
あなたがこれまでの勉強やサークル活動などで得た、知識や経験が活かせることは仕事のやりがいにつながります。また、あなたにしかできないこと、体得している人が少ない技術などは会社にとって大変貴重です。
自分自身の知識やアピールをしたうえで、会社にどのように貢献できるかを伝えましょう。ただし、あなたの知識や経験の自慢になってしまったり、ほかの会社でも応用が効きそうだと捉えられないように工夫してくださいね。
例文②知識や経験を活かせる
私が御社を志望した理由は、これまで培った知識や経験を活かせると思ったからです。
私は大学1年生の頃からプログラミングの勉強をしており、これまで業務委託として案件にアサインした経験がございます。
おもにPHPでの開発経験がありますが、御社サービスもPHPで開発されているかと思います。現場の経験があるため、入社後は即戦力として活動できると考えています。
御社に入社後はエンジニア職を志望しており、既存サービスの拡充に加え、新規サービスの企画・開発にも携わらせていただきたいと考えています。
これまでの知識や経験に加え、今後も学習を続けていき、御社に貢献できるよう努めてまいります。
知識や経験を活かしたい応募者は、企業から見れば即戦力の期待ができます。
仕事への意欲や、これからの変化に対応して学び続ける意欲も感じられますね。スペシャリストとして育成する含みで採用される可能性もありそうです。
例文③挑戦できる
入社を希望する理由として、新しいことや高い目標に挑戦できることが挙げられます。
挑戦をしていける環境に身を置くことで、日々の仕事に張り合いが生まれ、やりがいへとつながっていくのです。仕事に意欲的に取り組むために、どんな挑戦をしていきたいかを伝えると良いでしょう。
挑戦できることがやりがいだと伝える場合は、特定の仕事だけに絞り過ぎると、ほかのことに興味がないと捉えられてしまうこともあります。挑戦したいことがあり、それ以外のことにも精力的に取り組むことを伝えましょう。
例文③挑戦できる
私が御社を志望した理由は、御社が挑戦できる環境だと思ったからです。
私は挑戦することが好きで、常に新しいことに取り組むようにしています。具体的には、大学入学後に初めて1人で海外旅行をしたり、ブログを始めたり、さまざまなアルバイトを体験してみたりするなど、数多くの挑戦をしてきました。
御社は「挑戦すること」を社員に求めていると伺いました。そして、数多くの新規事業を立ち上げているかと思います。
私も企画職として御社の一員になり、新規事業を立ち上げ、御社の売上拡大、かつ世の中の課題を解消することに貢献したいと考えています。
挑戦したいという気持ちを前面に出すことで行動力をアピールすることにつながりますね。
入社しても「指示待ち社員」が一定数存在することも事実です。そんな中、積極的に動いて臆せず挑戦してくれる若手は重宝されることにつながると考えられます。
例文を読んで企画職の仕事が気になった人は、こちらの記事を参考に企画職のやりがいを見つけていきましょう。
企画職の仕事や適性を徹底解剖! 新卒が企画職を狙うのはハード?
例文④成長できる
仕事を通じて自分自身の成長が実感できることも、やりがいへとつながります。自分の将来のビジョンを明確にしたうえで、企業に入社することでどのような成長を遂げていきたいのかを伝えるようにしましょう。
あなたが成長することで、企業にとってどのようなメリットがあるか示すことができればより好印象を残すことができます。リーダーシップや協調性など、会社に与える影響についても盛り込んでいきましょう。
例文④成長できる
私が御社を志望した理由は、自分が成長できる環境だと思ったからです。
私は成長を実感するとやりがいを感じられます。具体的には英語学習が挙げられます。高校までは英語に興味がなかったのですが、大学1年生のときに初めて行った海外旅行で英語の必要性を痛感しました。
そこから英語学習を開始したのですが、わからなかったことが理解できるとさらに学習意欲が湧いてきます。そして、定期的にTOEICの目標も設定し、最初は500点だったのが、現在では900点を目指して学習しています。
御社に入社後は営業部を志望しており、海外顧客に向けて営業活動をしたいと考えています。営業目標を常に更新し、どんどん成長して御社の売上拡大に貢献していきたいです。
仕事を通した成長をやりがいと伝えるメリットは、自己成長を追求する人材であることを示し、組織の成長に貢献できると認識してもらうことができる点です。
伝える際には具体的な計画や目標を示し、自分の成長をどのように仕事に活かせるかを説明できるようにしておきましょう。
例文⑤達成感がある
達成感を味わえることは、仕事をしている意味にもつながり、やりがいを感じられます。達成感を味わうために、どのような仕事に携わり、どんな努力を重ねていきたいと考えているかを伝えていきましょう。
仕事での達成感は、1人だけでなく会社全体や同じチームの人たちと協力しながら作り上げることからも味わえます。周りとのコミュニケーションやチームワークについても言及しながら、具体的な活躍のイメージを伝えていくようにしましょう。
例文⑤達成感がある
私が御社を志望した理由は、御社の仕事で達成感を味わえると思ったからです。
私は達成感を味わったときにやりがいを感じます。私は中学から大学まで野球部に所属しているのですが、毎年夏になると厳しい合宿が開催されます。夏の合宿は例年厳しく、乗り越えるのに精一杯です。
一方で、合宿を終えた後に非常に大きな達成感を味わえるため、合宿を楽しみにしている自分もいます。
御社は業界の中でも難しい案件に対応していると伺いました。実際に対応している最中は乗り越えなければいけない壁がたくさんあるかと思いますが、御社のコンサルタントとしてそれを乗り越えて大きな達成感を味わい、かつ御社の売上拡大に貢献したいと考えています。
働くことで達成感を得たい学生は、責任感が強く、目標達成意欲が高い印象に映ります。目標達成のための方策をつくるアイデア力や計画力などもしっかり身に付けていると判断され、評価ポイントになるでしょう。
計画性がアピールできると、採用担当者はあなたの仕事での再現性を見出すことにつながります。自己PRで計画性を伝える方法を詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
例文10選|企業に刺さる「計画性」の自己PRは3ステップで完成!
仕事のやりがいは人それぞれ! 自分らしい働き方を見つけよう
やりがいを持って働くことは、あなたが毎日を充実させることにつながります。やりがいがないまま働くのではなく、一度現状を整理したうえで、自分らしく働ける方法を見つけていきましょう。
また、どうしてもやりがいが見つからないときは、無理をしてやりがいをひねり出す必要もありません。周囲の人たちの意見や考え方を参考にしながら、自分らしい道が歩めるような準備をしていってください。
仕事のやりがいは人それぞれ違います。自分の中にあるやりがいの基準を見つけ、いきいきと働いていきましょう。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見るやりがいを見つけるために仕事の意味を考えてみよう
仕事にやりがいを求めるのかどうか、それもその人の価値観です。自分は仕事に何を求めるのか、何のために働くのか、その点ははっきりさせた方が良いですね。人生の目的を仕事以外で達成するのもありです。
仕事にやりがいを見つけたいなら、①仕事に意味づけすること②仕事で何を重視するかを明確にすること、をおすすめします。
会社で働いていると、やりたいこと、興味のあることばかりできるわけではありません。そんな時に「この仕事は自分にとってどんな意味があるのか」を考えて答えを持つことは、やりがいを感じるための効果的な取り組み方です。
自分が仕事に何を求めるのかを明確にしていこう
仕事で何を重視するかは、本当に人それぞれです。仕事の評価は金銭だという人は、ノルマ達成のインセンティブや賞与額の大きさにこだわるでしょう。
裁量権を持つことが仕事の面白さだと考える人は、自分で仕事をコントロールして結果を出すことにこだわります。より大きな仕事に挑戦したいなら、その次の仕事でどんなチャンスをもらえるかが関心事になります。
金銭と裁量権、大きな仕事への挑戦はそれぞれまったく違うことですが、その人にはその人なりのやりがいがあるのです。
人と比べることは意味がありません。自分は仕事に何を求めるのか、何を実現したいのかを、仕事を通して見つけてください。応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
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