BtoB企業とは? BtoCとの違いから企業の探し方まで徹底解説

この記事にコメントしたアドバイザー

  • 上原 正光

    キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士…続きを見る

  • 渡部 俊和

    キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表…続きを見る

  • 鈴木 洵市

    キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役…続きを見る

この記事のまとめ

  • BtoBとは企業と企業が取引をおこなうビジネスモデルのこと
  • BtoB企業に就職する魅力は「規模」「貢献」「安定」がキーワード
  • BtoB企業は探し方が難しいためポイントを押さえることが重要

就活をしていると「BtoB」というなじみのない言葉を聞くこともあるかもしれません。「そもそもBtoBってなに? 」「BtoB企業ってどんな企業なの? 」という疑問の声が多くの学生から寄せられます。

BtoB企業の特徴や魅力を知らなければ、あなたの就活の幅を狭めてしまう危険性があります。自分に合った企業を選択するためにも、BtoB企業の特徴や魅力を押さえて、可能性を広げていきましょう。

この記事では、キャリアアドバイザーの上原さん、渡部さん、鈴木さんのアドバイスを交えつつ解説します。BtoB企業について気になる学生は、この記事を参考にしてくださいね。

BtoB企業の定義や特徴を押さえて自分に合っているか考えてみよう!

そのほかのビジネスモデルと比較をしながらBtoB企業についての特徴を押さえることで、就活の選択肢の幅が広がるだけでなく、ビジネスへの理解が深まり志望動機などを考えやすくなります。自分にとってBtoB企業は合っているのかどうかを考えながら、自分の可能性を広げていくことが大切です。

記事では、まずBtoB企業の特徴と種類を解説。BtoCなどそのほかのビジネスモデルも紹介するので、BtoBとの相違点を押さえていきましょう。併せて、BtoB企業に就職する魅力や向いている人の特徴を解説します。自分にとってBtoBはどのように映るのかを考えてくださいね。

さらに、BtoB企業に興味を持った人向けに具体的なBtoB企業の探し方や就職をするうえで意識するべきポイントも徹底解説。自分に合ったBtoB企業を探し、希望の就職先に内定を得られるように丁寧に対策をしていきましょう。

BtoB企業とは?

BtoB企業とは?

就活対策として業界研究や企業研究をおこなう際に、BtoBという単語を目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。

BtoBとは?

BtoBとは「Business to Business」の略で、製造業者(メーカー)と卸売り、もしくは卸売りと小売の間での取引をおこない、モノやサービスを提供するビジネスモデル。

B2Bと表記されることもある。

BtoBは顧客が法人であり、ビジネス上で私たち消費者とは直接的な接点が基本的にはないため、どのような事業をおこなっているのか見えにくいです。

今からBtoB企業の種類を解説するため、自分の身の回りでBtoB企業がどのような事業をおこなっているのかを考えていきましょう。また、BtoB以外のビジネスモデルも数多くあるので、併せて解説していきます。

BtoB企業の種類

BtoB企業の種類

  • サービスを扱う企業
  • モノを扱う企業

BtoB企業の顧客は法人であるため、テレビCMやPRイベントなど大々的な宣伝をおこなわないことからも知名度が低い傾向にあります。そのため、なにを取り扱っているのか事業内容がわからないことが多いかもしれません。

ここでは、扱うものの違いからBtoB企業の種類について解説をします。私たち消費者と直接的なつながりはないものの、世の中にとって非常に重要な役割を担う企業を押さえていきましょう。

サービスを扱う企業

企業が抱えるさまざまな悩みを解決し、要望を叶えるためにサービスを扱うBtoB企業があります。たとえば、広告業界であれば広告を出したい顧客に提案をしたり、広告枠を販売したりしています。

また、商社業界であればあらゆる商材を扱って売りたい相手と買いたい相手を結び付ける取引の仲介をします。いずれにしても、サービスを扱うBtoB企業の顧客は法人格を持ちます。

売上高の高い企業でいえば、電通グループや三菱商事などがあります。非常に大きな企業であるものの、就活をするまで耳にしたことがなかったなんて人もいるかもしれませんね。

上原 正光

サービスを扱うBtoB企業では、顧客企業の抱えている課題を解決するほか、事業展開や事業運営をサポートしています。

ありとあらゆる業界の企業に対してサービスを提供することで、世の中を支えていますよ。

モノを扱う企業

メーカーなどモノを販売するBtoB企業もあります。モノを販売するBtoBで取り扱う多くの商品は、商品の製造に使う原料や素材、部品などであり、必ずしも完成品とは限りません

たとえば、INPEXは日本最大の石油・天然ガス開発企業であり、日本と世界へのエネルギー安定供給の責任をはたしています。また、日本製鉄は日本最大手の鉄鋼メーカーであり、グローバルに鉄を販売しています。

消費者からは当たり前すぎて見えないものであっても、このようなBtoB企業がいるおかげで私たちの生活は成り立っています。

渡部 俊和

資源の少ない日本では、モノを扱う企業には海外取引をしている企業も多くなります。

特に原料や素材、加工を扱う企業はそのウェイトが高く、たとえばAppleに部品を供給する日本の地方のメーカーがたくさんあったりしますよ。

BtoBだけではない? そのほかのビジネスモデル

BtoB以外のビジネスモデル

BtoBといった形態以外にも、企業が売り上げや利益を生み出すための取引方法は数多く存在します。

併せてそれらの特徴を押さえておくことで、どのビジネスモデルがどんな点に優れているのかが見えてきます。そして業界・企業研究に役立つことはもちろん、志望動機にその企業ならではの要素を盛り込みやすくなるといったメリットが期待できます

BtoC

BtoC企業とは?

BtoCとは?

BtoCとは「Business to Customer」の略で、企業が一般消費者(個人)にモノやサービスを提供するビジネスモデル。

B2Cと表記されることもある。

BtoBと併せてよく耳にするのがBtoCかもしれません。BtoCは一般消費者(個人)向けの商売です

店頭で物を買ったり、レストランで食事をするなどはもちろん、旅行パッケージやチケットなどを購入することで企業に代金を支払って商品やサービスを購入する取引がBtoCです。

BtoCではインターネット上でモノやサービスを売買するEC化も進んでおり、消費者向けのネットショップや動画・音楽配信サイトなどもあります。

BtoBとBtoCでは顧客が違うことはわかりました。実際に働くうえでは具体的にどのような違いがあるのでしょうか?

上原 正光

BtoBでは既存顧客との関係を維持することが重要

BtoB企業の場合、一度契約が成立すると数年から数十年にわたり顧客企業に対してモノやサービスを提供し続ける場合が多くあり、これがBtoC企業との大きな違いの一つといえます。

BtoB企業は新規顧客を開拓することにも注力します。しかし、一度の商談に長い時間をかけることが多いことから、顧客との関係を維持しながら新たな価値を提供するといった事業の進め方が重要となります。

CtoC

CtoCとは?

CtoCとは「Consumer to Consumer」の略で、サービスやプラットフォームを通じて消費者から消費者へモノやサービスを販売するビジネスモデル。

C2Cと表記されることもある。

CtoCは個人の間でおこなわれる取引です。たとえば、雑貨や洋服、家電を気軽に取引できるメルカリや、空き部屋を探す個人と宿泊先を提供する個人をマッチングする民泊サービスのAirbnbなど国内外で大きな市場を形成しています。

CtoC企業は、モノやサービスを提供する個人から手数料を徴収することで収益を得ます。CtoCによって私たち一般消費者は、中古品を安価で手に入れられたり、売り手側の個人にとっても不用品や余剰資産を提供し気軽に対価を受け取れます。

DtoC

DtoCとは?

DtoCとは「Direct to Consumer」の略で、自ら企画・製造した商品をどこの店舗も介すことなく自社のECサイトで直接顧客へ販売するビジネスモデル。

D2Cと表記されることもある。

DtoCは、製造から販売まで一貫しておこない、店舗での販売をおこなわずに自社運営のECサイトで顧客にダイレクトに販売をするビジネスです。仲介業者を挟むことなく、製造・販売をすることで無駄なコストを排除し、価値の高い商品を提供しています。

DtoCでは、商品やサービスを直接顧客に提供するため、親しみを感じさせるブランディングや高級感を押し出したイメージ戦略など型にとらわれないマーケティングが可能です。

たとえばDtoC企業として、インターネット上で一般消費者に直接自社オリジナルブランドの健康美容商品などの販売をおこなう東証プライム上場企業、北の達人コーポレーションなどが挙げられます。

BtoE

BtoEとは?

BtoEとは「Business to Employee」の略で、企業に所属する従業員向けにモノやサービスを提供するビジネスモデル。一般的に、福利厚生の一環として提供されるサービスや社内教育、業務支援などのサービスもBtoEに含まれる。

B2Eと表記されることもある。

従業員に対するビジネスというとわかりづらいかもしれませんが、福利厚生のようなサービスに近いものと考えてみてください

BtoEの例

  • 勤務先企業がお菓子やドリンクを提供し、従業員は集金箱へお金を入れて利用する。
  • 勤務先企業がコーヒーマシンをレンタルし、コーヒー豆代を従業員が払い利用する。
  • 企業が市販薬をまとめて大量購入し、従業員が市場価格より安く購入できる。

従業員を大切にしているというイメージアップで採用に好影響が期待できる「導入企業」、環境改善により働きやすくなる「従業員」、顧客を囲い込むことができるだけでなく新たなビジネスチャンスを臨める「提供側」といった三者にメリットがあるため、BtoEは新たな領域のビジネスとして注目を集めています。

鈴木 洵市

BtoE企業の探し方としては、ナビサイトなどから探すよりもまずは「BtoE」とWeb検索をしてください。

Web上で代表的な企業があがってきます。その後、自身の興味がある、「福利厚生」などのキーワードをスペースを空けて入力すると自分の希望にマッチした企業が出やすくなります。

BtoG

BtoGとは?

BtoGとは「Business to Government」の略で、企業と行政の間でモノやサービスを提供するビジネスモデル。

B2Gと表記されることもある。

行政を相手にしたビジネスでは、道路工事や公共施設の建設などを思い浮かべる人もいるかもしれませんね。しかしそれだけでなく、最近ではIT化に遅れている行政に対して、テクノロジーの力で業務上の問題解決をするといったこともなされています

行政や国が相手のため、通常のビジネスよりも大きな規模での取引が多い傾向にあります。安定しているようにも見えますが、BtoGの仕事の受注は「入札」と呼ばれる取引方法によって取引相手が決められるため常に入札ができるとは限りません。

そのためBtoGのみのビジネスをしている企業は少なく、BtoBやBtoCのビジネス基盤を持つ企業がBtoGに参入するケースがほとんどです。

渡部 俊和

国や自治体が新しい取り組みを始めるときに、小さく名前が出ているパートナー企業、また、窓口や資料の作成者になっている企業などがBtoGにあたります。

ただし行政の予算は年度ごとに変わるため、永続的な関係性ではないため注意が必要です。

GtoC

GtoCとは?

GtoCとは「Government to Consumer」の略で、政府や自治体が一般消費者(個人)の申請に対してインターネットを通じてサービスを提供するビジネスモデル。

G2Cと表記されることもある。

GtoCが普及することでオンラインサービスからの手続きができるようになります。今までは行政の手続きのために区役所や市役所に足を運び窓口で手続きをおこなっていたことが、インターネット上でおこなえるということです

GtoCの目的としては、IT技術を利用することで行政サービスを簡単かつ効率的に進めることです。

GtoCの事例としては、自社の持つECプラットフォームでふるさと納税を取り扱い、自治体向けに展開するなど、地域活性化のための問題解決がなされています。また、マイナンバーカードを使用することで、Web上で子育てや介護などの行政手続きが可能になるといった「マイナポータル」というサービスもあります。

鈴木 洵市

CtoC・DtoC・BtoE・BtoG・GtoCなど聞きなれないビジネスモデルもありますが、就活においては、まず自分がやってみたい仕事を決めてみましょう。

そして、その仕事がどのようなビジネスモデルなのかを考えてみてください。やりたい仕事がどんなビジネスモデルに分類されるか押さえた後、具体的な企業やサービス、商品の検索を進めることがおすすめです。

BtoBとBtoCの相違点

BtoBBtoC
顧客企業や団体一般消費者など個人
取引額高額少額なことが多い
購入サイクル少ない多い
マーケティング手法商品の機能や費用対効果を正確に数字で表現し訴求ブランド力を高め感情に訴えかける訴求
BtoBとBtoCの相違点

さまざまなビジネスモデルを解説してきたため、混乱してしまった人もいるかもしれませんね。学生のみなさんは基本的にまずはBtoBとBtoCの違いを理解しておきましょう。

BtoBとBtoCの違いを押さえることで、業界研究をしやすくなりますよ。自分はどちらのビジネスモデルに惹かれるのか、どちらが向いていると感じるのか考えながら読み進めていきましょう。

顧客

BtoBとBtoCとのわかりやすい違いの1つとして、顧客が違うことが挙げられます。BtoBでは法人、BtoCでは個人が顧客となります

BtoBは顧客が法人のため、購買を決定するまでに複雑なプロセスをたどります。たとえば、担当者が複数の商品やサービスを比較検討し、部署の承認を得て、組織のトップが最終的な判断を下します。

一方、CtoCは個人が顧客であり、意思決定のプロセスは単純です。周囲の人と相談をしながら購入に至るケースもありますが、基本的には1人で購入判断を下すことも多いです。

上原 正光

BtoB企業の場合、顧客が企業であることが多いため自社の名前をCMで目にしたり、店頭で目にすることが少ないものです。

幅広く世の中に価値を提供しているという実感を得られますが、その反面知名度が低いことで仕事に実感が持てない場合もあります。

取引額

法人が顧客となるBtoBは、取引単価が高額となります。1回あたりの取引額が数千万円から数億円にのぼるケースも少なくありません。

個人が顧客となるBtoCは、日常的な買いもので利用することも多く基本的には取引額が少額な傾向です。ときには自動車や不動産、貴金属など高額な消費もありますが、頻度は高くありません。

購入サイクル

前述のとおりBtoBとBtoCは顧客が異なるため、購入サイクルにも違いが出てきます。BtoBでは法人との付き合いとなり、法人は長期にわたってビジネスを継続します。そのため、購入も定期的かつ長期的になりやすいです。

BtoCでは顧客が個人であるため、購入がその場限りになることもあります。特に高額な商品であれば数年に1度の購入となることも少なくありません。

マーケティング手法

企業は利益を追及しなければなりません。BtoBでは商品やサービスが自社にどれほどの利益をもたらすかといった観点が重視されます。そのため、BtoBにおけるマーケティング手法は、商品の機能や費用対効果を正確に数字で表現し訴求することが多いです

一方でBtoCは、必ずしも機能面やコストといった合理性が購入の決め手になるとは限りません。

たとえば、実際の成分などを詳しく調べるというよりは「あのモデルが使っているから」などといったその時の感情や感覚によって購入に至ることから、ブランド力を高め感情に訴えかけたりする訴求がマーケティング手法として合っています。

アドバイザーコメント

BtoB企業とBtoC企業はどこに力を入れているか考えよう

すべてに当てはまるわけではありませんが、一般的にBtoB企業は製品やサービスの開発に力点を置いていて、世の中に求められる良い製品やサービスをつくり、それを売ってくれる企業にまとめて提供しています。

一方、BtoC企業は販売、提供に力点を置いていて、多様な需要に合わせた商品やサービスを探して調達し、買いやすいようにして提供しています。

よく製品やサービスを提供するまでの流れを川にたとえて、「川上(製造・開発側)」「川下(提供側)」という言い方をしますが、川上がBtoB企業、川下がBtoC企業と分類されています。どこに力点を置いているかといった部分から仕事のしかたや考え方が変わってきます。

BtoB企業であっても他のビジネスモデルを取り入れ始めている企業もある

近年は供給過剰の時代と言われるようになり、良いモノやサービスも一律で大量に売れることが少なくなりました。また、川下でもモノやコンテンツがあふれ、消費者の選択肢が増えて競争も激しくなっています。

そのため、BtoBであったメーカーが消費者への直販を始めたり、逆にBtoCであった流通業者が自社で商品の製造開発を始めたりというように、両者の垣根を超えるような企業も出てきています。

BtoB企業に就職する魅力

BtoB企業に就職する魅力

  • ビジネスの規模が大きい
  • 社会貢献度が高い傾向にある
  • 経営が安定している

BtoB企業の定義や特徴を押さえたら、次はBtoB企業に就職する魅力を考えていきましょう。BtoBは普通に生活をしていると事業内容が見えづらく、意識をすることは難しいかもしれません。

BtoBの魅力がわかることで、BtoBを就職先の選択肢の1つとして入れるべきかどうかが見えてきますよ。

BtoB企業に就職するデメリットって何かあるのでしょうか?

渡部 俊和

手ごたえを感じにくいことと取引先の動向に左右されること

一般的な知名度は高くないことが多いため、「自分の仕事に対する手ごたえを感じにくい」ということはあるかもしれません。

また、ビジネスの規模が大きいことによって、取引先の動向に左右されるリスクがあり、そのような点がデメリットとなります。

一例を挙げると、一時は世界シェアの20%を超え世界2位の地位にあったエアバッグメーカーのタカタが、その後わずか6年で米国車のリコール問題に端を発し、製造業としては戦後最大の負債を抱えて破綻した例などがあります。これは極端な例ですが、規模の大きさのリスクと言える事例です。

①ビジネスの規模が大きい

BtoBは1回の取引で大きな金額が動きやすいため、取引額を考えてもビジネスの規模が大きいと言えます。

BtoB企業は国内だけでなく世界中に商品やサービスを提供していることも多く、世界をフィールドに規模の大きな仕事にかかわることができるのが魅力の1つです

BtoBでは世界シェアNo.1の製品を持つ企業も多く、世界を相手にビジネスに取り組むことも可能です。

鈴木 洵市

産業ごとででてくる結果が大きく異なりますが、ビジネスの規模が大きいと社会的なインパクトを残す仕事ができます。

たとえば、特許を取ることも可能で、Webに結果が残るため、名前検索で自分の名前が残ることもあります。

②社会貢献度が高い傾向にある

BtoBの製品やサービスはなくてはならない必要不可欠なものが多く、BtoBでの取引が途絶えてしまうと、経済や社会全体が停滞してしまう危険性もあります。つまり、社会貢献度が高い傾向にあるといえます。たとえば、車のパーツが供給されなくなったり、組み立てる工場そのものが使えなくなってしまったりします。

また、BtoBメーカーの中には世界シェアNo.1という製品を持つだけでなく、高い技術からオンリーワン製品を数多くもつ企業もあります。つまり、なくてはならない製品を持っていて、その高い技術力で社会に貢献していることがわかります。

社会のために貢献できることは大きなやりがいにもつながるため、社会貢献度が高いBtoB企業に就職することは魅力的だと言えますね。

③経営が安定している

BtoBは、取引先を探したり取引先を決定するまでに手間と時間がかかります。そのため、いったん取引が開始されると問題がない限りは継続的な取引となるケースが一般的なため、経営が安定していることも魅力です

また、建設業界や製造業界などBtoBは新規参入が難しい業界が多い傾向にあります。なぜなら、専門的な技術が必要であることや工場プラントなど必要な初期投資が大きいこと、法律による成約が厳しいことが理由として挙げられます。

新規参入が難しいからこそ、既存企業にとっては価格競争が起きづらいことからも安定しているともいえます。

アドバイザーコメント

BtoB企業はスケールの大きさと社会基盤を支えることが魅力

企業間のビジネスをおこなうBtoB企業では取引先は国内企業にとどまらず、世界を舞台にスケールの大きなビジネスに携わるチャンスがあります。国家プロジェクトなどの巨大案件に携わることができるかもしれません。

また、世界を相手に仕事をすることができると同時に自社の重要性や役割を随所で感じることができる点が魅力です。幅広く社会の基盤を支える役割を担っているため、一般消費者の目からは見えにくく一見知名度は低そうですが、実は自社製品が無くては世の中が成り立たないという事実を実感できることもあります。

BtoB企業で働くことは自分の視野が広がることにもつながる

さらにBtoB企業の取引は、一度取引が成立すれば長期間取引が継続するため、安定した業績を上げている企業が多いのも特徴です。製品やサービスの提供期間が長くなるため、長いスパンで仕事ができるでしょう。

入社したての時期から、世の中を影で支えているという実感を得ることができ、世界中のさまざまな企業と付き合うことで視野と考え方が広がっていきますよ。

BtoB企業に向いている人の特徴3選

BtoB企業に向いている人の特徴3選

  • 論理的思考力のあるの人
  • 縁の下の力持ちになれる人
  • 影響力や規模の大きい仕事をしたい人

BtoB企業は法人向けのビジネスとなるため、少し敷居が高く感じてしまう人もいるかもしれませんね。

「BtoBは魅力的だけど自分に向いているかわからない」という人は、今から解説するBtoB企業に向いている人の特徴3選を参考にしましょう。

①論理的思考力のあるの人

繰り返しになりますが、BtoBの顧客は法人であり購入決定までには複雑なプロセスがあります。そして何よりも、BtoB企業の顧客が購入を決定する際は、感情ではなく商品やサービスが自社にどれほどの利益をもたらすかといった合理的な視点を持っています

また、顧客と直接対面しない職種であったとしても、高い技術力を習得し付加価値の高い製品を生み出したり整備したりする過程があります。

そのため、どんな職種であったとしても、因果関係を整理し順序立てて考えることやわかりやすい説明ができる論理的思考力のある人は、BtoB企業に向いているといえます。

BtoB企業に興味があるのに論理的思考力があるとはあまり言えません……。今から身に付けていこうと思うのですが、どうしたら良いですか?

鈴木 洵市

ドリルやワーク、書籍の簡単なものから取り組んでみよう

論理的思考については、具体的にどんな仕事をしたいのか明確な目標を見つけてから学んでも遅くないため、まずは安心してください。

興味が湧かないとなかなか勉強は続かないものです。今から身に付けていく場合は、Webで検索すると論理的思考についてのドリルやワーク、書籍などかなりの数がでています。

まずは、簡単なものから取り組み、そして身近なものや出来事について論理的に考える練習をすると、身につきやすいですよ。

②縁の下の力持ちになれる人

日本で売上高がトップ層であったり、世界で活躍をする企業であったとしても、BtoB企業は一般消費者向けの広告をあまり出さないことが多く、知名度が低い傾向にあります。

また、取り扱う製品やサービスを、普段生活をしていてはっきりと目にする機会は少ないかもしれません。

一方で、一般消費者には見えにくいものの世の中に必要不可欠な商品やサービスを提供しているBtoB企業は数多くあります。

そのため、裏でサポートをすることにやりがいを感じられる人や製品を創り出すための根幹部分にかかわりたい人にはBtoB企業が向いているとも言えます

渡部 俊和

製品やサービスは、誰かが作ってくれて、生み出してくれるから使うことができます。いくらお金があっても誰も作ってくれなければ買うことはできません。

BtoB企業とBtoC企業のどちらが欠けても世の中は困るのです。そう考えると、BtoB企業の製品やサービスは知名度が低いものが多いですが、必要不可欠であるとわかりますね。

③影響力や規模の大きい仕事をしたい人

BtoB企業は一回当たりの販売量や取引額が大きく、世の中に与える影響は大きなものとなります。そのため、影響力のある仕事や一つひとつのプロジェクトの規模が大きい仕事をしたい人はBtoBに向いているといえます。

BtoBの製品がなければ世の中のインフラが止まってしまったり、消費者向けの製品が作れなくなってしまうほど大きな影響を持っています

たとえば、電車の部品がなければ電車は作れず、レールがなければ電車は走ることができません。また消費者向けの製品としては、食品があっても容器がなければ保存がきかずに販売することができませんよね。

上原 正光

BtoB企業は影響力や規模が大きく、世の中のあらゆる分野で自社製品が使われている割には社名が一般に知られないことが多いです。

また契約が成立するまでに数年を要する巨大案件に携わることも多くあることからも、プロジェクトの進行が遅いというデメリットもあります。

BtoB企業の探し方3選

BtoB企業の探し方3選

  • 就活四季報や業界地図を見る
  • BtoB企業向けの各種表彰を確認する
  • 大学のキャリアセンターやエージェントを利用する

BtoB企業が気になってきたものの、知名度があまりないためどんな企業があるのかわからないという人も多いかもしれませんね。

今から解説するBtoB企業の探し方3選から、自分に合った隠れたBtoB企業を探し出して、就職先の可能性を広げていきましょう。

①就活四季報や業界地図を見る

BtoB企業を探そうと思っても、そもそも検索の仕方がわからないこともありますよね。またナビサイトなどで人気企業として表示される企業はBtoCが多いこともあります。そこでおすすめな方法が、就活四季報や業界地図を見ることです。

就活四季報は業界別に多くの企業情報が網羅されています。そのため、今まで聞いたことのない企業でも簡単に発見することができますよ。業界地図は業界を細かく分類して、おもにどんな企業があるのかどれくらいの規模かが見やすい表となっています。

まだ業界を絞れていない人向けに、以下の記事では業界の絞り方を丁寧に解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。
業界の絞り方で就活失敗? 後悔しない絞り方7選と必須の準備を解説

就活四季報も業界地図も企業の数が多すぎてどこから見たら良いのかわかりません。どうやって見るのがおすすめですか?

上原 正光

業界地図で身近な業界を見た後に、気になる企業名を就活四季報で見てみる

まずは業界地図で身近にある産業でわかりやすいもの、たとえば「自動車」「通信」などをみてみてください。

最終製品やサービスが成り立つためにはさまざまな業界や会社の力が必要であるため、業界同士のつながりが見えてきます。

そこで業界地図に記載されている気になる企業名を就活四季報で見ることで業界や企業の情報に詳しく触れることができます。

1つの企業だけでなく同業を複数確認することで、視野をぐっと広げることができます。今までほとんど知らなかった会社の製品やサービスに世界中が支えられていることに気づくことができ驚くことも多いでしょう。

②BtoB企業向けの各種表彰を確認する

優れたBtoB企業を探す方法として、各種表彰を確認すると、どんなBtoB企業があるのかを発見することができます。自分の価値観に合った選出基準の表彰を探してみてくださいね

たとえば、経済産業省が選出する2020年版グローバルニッチトップ企業100選に選ばれた企業を見てみましょう。経済産業省が選出している公平性の高い表彰のため、企業選出の基準の信頼性が高く安心ですね。

世界市場の小さな市場(ニッチ分野)で勝ち抜いている企業や、国際情勢の変化の中で供給の流れにおいて重要性を増している部品や素材の事業を展開するBtoB企業が選ばれています。

他にもBtoB企業向けの各種表彰の例としては、NIKKEI BtoBマーケティングアワード日本BtoB広告賞などもあります。

③大学のキャリアセンターやエージェントを利用する

企業は無数にあるため、その中から気になるBtoB企業や自分に合ったBtoB企業を探し出すことは至難の業です。BtoB企業を探すことだけに多くの時間を割いてしまうと、他の就活対策がおろそかになってしまい、就活がうまくいかない原因ともなり得ます

そのため、大学のキャリアセンターや就職エージェントのキャリアアドバイザーに相談すると効率的にBtoB企業を探すことも可能です。

大学のキャリアセンターやエージェントを利用する際は、事前に自己分析をしておき、「BtoB企業を探していること」とどのような企業で働きたいと思うのかを伝えることで、あなたにぴったりなBtoB企業が見つかりやすくなります。

アドバイザーコメント

自分が大切にする価値観によってBtoB企業の探し方を変えてみよう

四季報や業界地図はシェアの高い大手企業が掲載され、経済産業省の表彰は、独自技術や製品などの強みを持つ、競争力が高い企業が注目される傾向があります。皆さんが「何を大切にするか」によって情報源を変えて上記の探し方を応用してみると良いでしょう。

たとえば私が所属している「人を大切にする経営学会」という学会がありますが、ここでは規模や利益を追わず人材育成や障がい者雇用に力を入れている企業を表彰しています。

中小企業が多いのですが、規模や利益を追わないにもかかわらず業績があがっている企業が多いことも特徴です。学会や団体での目的が皆さんの企業選びの基準に沿っているところを探し、そこの会員企業や表彰されている企業を探すという方法は(求人が出ていない場合もありますが)、比較的ムダがなく効果的だといえます。

ナビサイトには掲載されないような優良BtoB企業もたくさんある

また、ナビサイトしか見ない学生は、一度ハローワークの新卒求人なども確認しましょう。一見地味なように見えるローカルの企業には優良企業もあります。そのような企業はグローバル企業と比べられ費用対効果が薄いナビサイトを嫌う企業も結構多いものです。

BtoB企業への就職を目指す人が意識するべきポイント

BtoB企業への就職を目指す人が意識するべきポイント

  • 大企業だけでなく幅広く企業を探す
  • 知名度にかかわらず就活対策を怠らない
  • 商品やサービスになじみがないからこそ入念に調査する

BtoB企業に就職したいと考えた際に、商品やサービスに関して身近で感じる機会がないからこそ事業内容があまりわからずに不安を感じたり、あやふやな知識のまま就活を進めてしまう人もいるかもしれませんね。

今からBtoB企業への就職を目指す人が意識するべきポイントを解説します。実践すればBtoB企業への就職に一歩近付くことができますよ。

大企業だけでなく幅広く企業を探す

ただでさえ一般消費者の目には映りづらいBtoB企業だからこそ、大企業のBtoB企業を探しがちになるかもしれません。

しかし、BtoB企業は中小企業であっても多くの世界シェアを獲得していたり、高い技術力をもつ企業が多く存在します

BtoB企業では今まで名前を聞いたことのなかったような企業であっても、年収が高かったり、事業が安定していたり、福利厚生の整った企業も多く存在するため探してみてくださいね。

上原 正光

BtoB企業には、世の中の基盤を支える事業を提供する企業が多くあります。社歴が長かったり、製品があらゆる分野で使われていたりしますよ。

名前を聞いたことがなく人の目にはつきにくいものの縁の下の力持ちであり、世の中に無くてはならない価値を提供し続けている企業が多くあることを忘れてはいけません。

知名度にかかわらず就活対策を怠らない

繰り返しになりますが、BtoB企業は一般消費者向けの宣伝をおこなわないことからも知名度が低い傾向にあります。しかし、有名じゃない企業だからといって学生から人気がないと思い込まないように注意してください。

就活をするまでは知らなかった企業だったとしても、あなたと同じく周囲もBtoB企業について調べています。そのため、知名度が低かったとしても実は学生の中で人気企業になっているなんてこともあります。

四季報で採用人数を確認したり、去年の選考倍率を確認してみましょう。そして油断せずに就活対策をしたうえで選考に臨んでくださいね。

書類選考は最初の関門です。エントリーシート(ES)でよく問われる自己PRを以下の記事で徹底的に対策をしておきましょう。
例文15選|エントリーシートの自己PRで人事を惹き込むコツを解説

就活において面接は非常に重要なフェーズです。面接対策を徹底したい人は以下の記事を参考に準備を進めてくださいね。
面接の準備完全版|あなたを最大限に魅せる17の土台作り

渡部 俊和

技術力が高い、利益率が大きい、独自の特許を持っているなど、あまり知られていないけれども経営基盤が盤石な企業がいくつも存在します。

こういった企業は規模を追わず、採用人数も少ないため、非常に高い倍率となりやすいです。

商品やサービスになじみがないからこそ入念に調査する

BtoB企業は法人が顧客のため、一般消費者から見ると事業内容が想像しづらいことも少なくありません。

就活で具体的な志望動機を述べるために、そして入社後に「やっぱり自分には業務内容が合わなかった」とミスマッチを起こさないためにも、商品やサービスについて詳しく調べておく必要があります。

企業HPで仕事内容を見ただけでは具体的に何をするのか想像できないことも多いため、企業説明会はもちろん、OB・OG訪問やインターンシップにも参加をして入念に調査をしましょう

鈴木 洵市

商品やサービスについて知るためには、そのもの自体に触れることが一番良い方法です。

BtoB企業の商品は一般消費者である私たちが購入することは難しいですが、Webで企業情報や商品情報の資料ダウンロードができるようになっているためそれを活用し、触れ合う機会を作ってください。

BtoB企業をよく調べて自分に合った企業を見つけよう!

ここまで解説してきたとおり、BtoB企業は顧客が法人であり、知名度は低いものの世の中に必要不可欠な社会貢献度の高い企業が多い傾向にあります。一般消費者向けの商品やサービス、広告がないからこそ入念に調べて、どんな企業があるのかを押さえることが必要です。

自分はBtoB企業を魅力に感じるのかを踏まえたうえで、BtoB企業への就職を目指すのであれば就活対策を怠らず積極的な行動をしていきましょう。

今回紹介したBtoB企業の探し方3選を参考に、自分に合った企業を探し、就職先の選択肢を広げてみてくださいね。

アドバイザーコメント

ロジカルに物事を捉えられる人がBtoBから求められる

BtoB企業は総じて、社会的なインパクトが大きい会社や、なければ世の中が回らなくなってしまうような重要な企業が多く存在します。このようなBtoB企業が気になる学生は、まずは自己分析に入念に取り組むことがおすすめです。

BtoB企業が求める人物像の特徴としては、ロジカルに物事を捉えて仕事をこなすことができる人です。論理的思考については、面接までに書籍などを参考に入念に準備をしておくと安心です。

自分のスキルや特徴を活かせる企業を見つけることが就活成功のカギ

また、BtoB企業は一般的な生活をしていると表舞台には出てこない企業が数多く存在します。自分がBtoB企業のなかでどのような産業に興味があるのか、自身のスキルや特徴をいかに活かせる企業を発見できるかが就活を成功させ、活き活きとした社会人生活を送るための肝となってきます。

数多くのBtoB企業のなかからビジネスモデルを分析して、自分に合った企業を見つけだし就職できるよう、入念な準備をしましょう。

もし不安なことや疑問があれば、大学のキャリアセンターや、就活エージェント、キャリアコンサルタントなどに相談しながら進めると安心して就職活動を進められますよ。

記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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