フレッツ光って工事はあるの?住居タイプ別に内容・費用を解説

フレッツ光の導入を検討しているんだけど…
「フレッツ光って工事があるのかな?どんな工事をするんだろう?」
フレッツ光を導入する時は、最初に建物の状況に応じた工事をする必要があります。
この記事では、フレッツ光の住居タイプ別の工事内容や、宅内工事が不要な場合の条件についてもわかりやすく解説します。
ちなみに、フレッツ光の工事費用は有料なので、工事費をかけずに導入できる光回線も紹介しますね。
ぜひ、最後までご一読ください。
フレッツ光は工事が必要
フレッツ光を導入するには、最初に工事が必要です。
なぜなら、フレッツ光を利用したことがない住宅には、フレッツ光の光ケーブルが引き込まれていないからです。
光ケーブルというのは、通信をするために必要な光ファイバーのケーブルのことで、この光ケーブルを物理的に宅内に引き込む「開通工事」をしなければ、フレッツ光の利用ができないのです。

開通工事では、フレッツ光の光ケーブルを宅内に引き込み「光コンセント」を設置します。
その後に、ONU(光信号とデジタル信号の変換機)や、HGW(ホームゲートウェイ:Wi-Fiやひかり電話を利用するためのルーター)というレンタル機器を取り付けます。
最後に、接続の確認をするところまでNTTの工事業者が行います。
このレンタル機器は、住居タイプや申し込みの内容によって異なりますが、基本的には工事当日に工事業者が持参します。
なお、開通工事では、宅内に工事業者の人が入室するため、工事日当日はご本人や、ご家族の方、お友達など誰かしらが立ち会う必要があります。
この開通工事が完了することで、初めてフレッツ光が利用できる状態になるのです。
ただし、この開通工事の内容が、住居タイプ(戸建てorマンション)で異なり、利用開始までの期間も違うのです。
フレッツ光の工事内容
まずは、申し込みから利用開始までの全体像を説明しますね。
というのは、フレッツ光は、戸建て向けの「ファミリータイプ」と集合住宅向けの「マンションタイプ」に分かれているのですが…
この住戸タイプの違いで、工事の内容や利用開始までの期間が異なるからです。
フレッツ光 利用開始までの流れ
- 申し込み
- 工事日程の調整・予約
- 工事実施
- パソコンを設定して利用開始
この4ステップが導入までの流れです。
まず、フレッツ光の申し込みをすると数日後に工事日程の連絡があるので、その時に工事の予約をするのですが…
この工事の予約ができる日程の期間が、住居タイプによって差があるのです。
その後は、予約した日に工事を行い、工事が終わり次第、パソコンの設定をすれば利用開始という事です。
それでは、住居タイプ別に、期間や工事内容の違いを詳しく解説しますね。
ファミリータイプ(戸建て)の工事
フレッツ光のファミリータイプでは、最寄りの電柱から光ケーブルを宅内までダイレクトに引き込みます。
そのため、最寄りの電柱に光ケーブルが来ていない場合は、そこまで光ケーブルを引っ張ってくる必要があるのです。
ただ、勝手に引っ張ってくるわけではないので、途中の電柱の使用許可を取る関係上、フレッツ光の申し込みから開通工事まで1~2ヵ月ほどかかります。
では、どのようにして光ケーブルを宅内に引き込むのかというと…

一般的には、電柱から光ケーブルを建物の外壁まで引っ張ってきて、引き留め金具で固定します。
そこから、電話線が通っている配管を利用して配線したり、エアコンのダクト穴などの既に空いている穴から宅内まで引き込みます。
ただし、配管が詰まっていて利用ができなかったり、利用できそうな穴がない場合は、事前に申し込み者の許可を得たうえで家の外壁に1cm程度の穴をあけて引き込みます。
フレッツ光のファミリータイプでは、このような屋外の工事と、宅内で光コンセントを設置する工事に分かれるため、工事の所要時間は1~2時間程度かかります。
ファミリータイプは利用開始までの期間が、申し込みから1~2ヵ月と長く、時間がかかるので、利用する際は工事日を逆算して早めに申し込むことをおすすめします。
特に、引越し先ですぐにネットを使いたいという場合は、引越し前に申し込みをする必要がありますのでご注意ください。
工事完了まではWi-Fiのレンタルがおすすめ
フレッツ光に限らず、固定回線の導入には時間がかかります。
申し込みをする時期によっては、工事が混み合って予約がなかなか取れず、想像以上に時間がかかるケースも実際にあります。
インターネットが長期間利用できないのは困る!という人には、ソフトバンク光をおすすめします。
ソフトバンク光は工事完了までの期間限定で「置くだけWi-Fi」を無料レンタルできるので、ネットが使えない期間が発生しないのです。
マンションタイプ(集合住宅)の工事
続いて、フレッツ光のマンションタイプの工事について説明します。
前提として、マンションタイプは、建物内にフレッツ光の「屋内設備」がすでに設置されているマンションのみ利用ができます。
というのは…マンションタイプは、最寄りの電柱から1本の光ケーブルを屋内設備まで引き込み、そこから各部屋までは既存の電話線などのケーブルで配線する仕組みになっているのです。

つまり、電柱から屋内設備まで引き込む工事は既に完了しているので、フレッツ光の申し込みから開通工事までは1~2週間程度です。
ただし、工事の所要時間はマンションの「配線方式」によって変わってきます。
「配線方式」とは3種類あって、屋内設備から各部屋まで何のケーブルを使っているかによって違い、マンションごとに使うケーブルが決められているため、ユーザーが選ぶことはできないのです。
それでは、3種類の配線方式と工事の所要時間を簡単に説明しますね。
配線方式名 | 配線 | 宅内工事 | 工事所要時間 |
---|---|---|---|
光配線方式 | 光ケーブル | 光コンセント 設置 | 1~2時間 |
VDSL方式 | 電話回線 | なし | 30分程度 |
LAN配線方式 | LANケーブル | なし | 30分程度 |
光配線方式
光配線方式は、屋内設備から各部屋まで、光ケーブルを使って配線する方式で、フレッツ光のお申し込みがあった部屋ごとに配線し、室内に光コンセントを設置するため、工事の所要時間は1~2時間程度かかります。
VDSL方式
VDSL方式は、屋内設備から各部屋まで、既存の電話回線を利用して通信する方式です。電話回線は既に各部屋まで配線されているので、室内に光コンセントを設置する必要はなく、工事の所要時間は30分程度で済みます。
LAN配線方式
最後に、LAN配線方式ですが、こちらも既に各部屋まで配線されており、室内にはLANのジャックも設置されているため、工事の所要時間は30分程度です。
このように、フレッツ光のマンションタイプでは、建物の配線方式によって工事の所要時間が変わるのです。
マンションタイプが利用できない集合住宅の工事
最後に、マンションタイプの入っていない集合住宅の場合、どういう工事になるのかを説明しますね。
フレッツ光のマンションタイプは、住居戸数の少ないマンションやアパートでは、導入されていないことが多いのです。
なので、マンションタイプの設備がない場合は、戸建て用のファミリータイプを導入することでフレッツ光が利用できます。

電柱から光ケーブルを引き込む屋外工事と、室内に光コンセントを設置する屋内工事があるため、フレッツ光の申し込みから開通工事まで1~2ヵ月かかり、工事の所要時間も1~2時間程度です。
ただし、賃貸マンションやアパートの場合、事前に管理会社や建物オーナーの許可が必要です。
というのは…光ケーブルの引き留め金具を設置する際にビス止めしたり、場合によっては穴あけが発生する可能性もあるので、勝手に工事をするとトラブルになりかねないのです。
許可は申し込み者本人で取る必要があり、工事の内容も説明しなくてはいけないので、導入のハードルは上がりますね。
宅内の工事がない場合もある
ここまで、フレッツ光の工事内容について説明してきましたが、宅内の工事なしで導入できる場合もあります。
これを「無派遣工事」と言い、フレッツ光の使用場所への工事業者の派遣なしで、NTTの局舎内の工事だけで開通させる工事の事です。
工事に立ち会う必要もないので、無派遣工事を選びたいところですが、無派遣工事には条件があります。
条件とは…
既にフレッツ光の光ケーブルが宅内に引き込まれており、光コンセントが設置されている場合に限って無派遣工事が可能です。
つまり、賃貸マンションなどで、前に住んでいた人が工事を行っていて、光ケーブルと光コンセントがそのまま残っている場合、その光ケーブルを流用して使うという事ですね。
その場合は、送られてくるレンタル機器を、申し込み者自身で設置することになりますが、フレッツ光の申し込みから開通まで1週間程度になるため、かなり早くフレッツ光を利用することができますね。
ただし、無派遣工事が適用されるかどうかは、フレッツ光の申し込みをしてみないと確定されないため、基本的には宅内工事はあるものと考えておいてくださいね。
フレッツ光の工事費用
最後に、フレッツ光の初期工事費用について説明します。
フレッツ光の工事費は住居タイプや配線方式によって異なるので表にまとめました。
タイプ・配線方式 | 工事費 |
---|---|
ファミリータイプ (戸建て) | ¥19,800 |
マンションタイプ (光配線・VDSL方式) | ¥16,500 |
マンションタイプ (LAN方式) | ¥8,360 |
無派遣工事 | ¥2,200 |
※フレッツ光の工事費用は、一括払いか24回の分割払いで選択することができます。
※土日休日に工事を実施する場合は、別途¥3,300がかかります。
ファミリータイプが一番高く、無派遣工事が最安となっていますが、いずれにせよフレッツ光は工事費がかかるサービスです。
実は、以前はキャンペーン特典で工事費は無料だったのですが、現在はキャンペーンが終了して有料になっています。
そのため、フレッツ光を利用するのであれば、同じフレッツ光回線を利用してサービス提供している「光コラボ」をおすすめします。
工事費が無料な光コラボがおすすめ
光コラボというのは、フレッツ光の回線をスマホのキャリア(ドコモやソフトバンク)やプロバイダーが借り受けて、自社のサービスとして提供しているインターネット回線のことです。
光コラボの事業者によっては初期工事費をキャンペーンとして実質無料にしているほか、フレッツ光にはない、スマホのセット割など特典が豊富です。
ちなみに、実質無料というのは、工事費を契約期間(2年~3年)に応じて分割払いにし、分割の料金と同額を毎月割引することで、契約期間を満了すれば実質的に工事費が無料になる仕組みです。
こういった、キャンペーンを利用すれば、高額な費用をかけずに光回線を導入できるのです。
光コラボとはいっても数百社あるので、初期工事費の無料キャンペーンを行っていて、かつ、スマホのセット割に対応している光コラボを紹介しますね。
光コラボ名称 | セット割対象スマホ (割引名称) |
---|---|
ドコモ光 | ドコモ (ドコモ光セット割) |
ソフトバンク光 | ソフトバンク (おうち割光セット) |
ビッグローブ光 | au (auスマートバリュー) |
スマホのセット割というのは、対象のスマホと、光コラボ回線、指定オプションをセットで利用することで、スマホ1台につき最大¥1,100スマホの料金が割引される特典です。
年間では最大¥13,200にもなり、ご家族で利用しているスマホの台数によっても割引額が増えるため、メリットが大きい特典です。
つまり、ご自身やご家族で利用しているスマホキャリアに対応した光コラボ回線を選ぶのが最適という事ですね。
フレッツ光では、こういった割引特典が無いため、これからインターネット回線を導入するのであれば、光コラボの方が費用面でお得になるのでおすすめです。
トータルコストは光コラボの方が安い
光コラボはフレッツ光に比べると、月額料金の面でも安いうえに、紹介した通りスマホのセット割が効いてさらにお得なんです。
フレッツ光の月額料金と上記の光コラボの回線の月額料金を、スマホのセット割(1台分:¥1,100割引き)を適用させて比較してみたいと思います。
前提として、フレッツ光は回線の料金に加え、プロバイダーというインターネットの接続業者と契約しないとインターネットに接続することができません。
なので、ここではプロバイダーとして一般的な「OCN withフレッツ」の料金で比較します。
また、光コラボの方はプロバイダーが一体型になっているので、フレッツ光と違い別で契約する必要はなく、料金が月額料金に組み込まれています。
回線名 | ファミリータイプ (戸建て) |
---|---|
NTT東日本 フレッツ光 ギガラインタイプ | ¥6,380 |
NTT西日本 フレッツ光 スーパーハイスピードタイプ 隼 | ¥5,940 |
ドコモ光 ※セット割適用 | ¥4,620 (適用前¥5,720) |
ソフトバンク光 ※セット割適用 | ¥4,620 (適用前¥5,720) |
ビッグローブ光 ※セット割適用 | ¥4,378 (適用前¥5,478) |
フレッツ光は、NTT東日本と西日本で、同じフレッツ光でもタイプの名称や料金が異なります。
ファミリータイプでは、フレッツ光のプロバイダーの料金も高くなるので、月額料金は全体的に光コラボの方が安くなります。
回線名 | マンションタイプ |
---|---|
NTT東日本 フレッツ光 マンション・ギガラインタイプ | プラン2:¥4,235 プラン1:¥4,675 ミニ:¥5,060 |
NTT西日本 フレッツ光 スーパーハイスピードタイプ 隼 | プラン2:¥4,026 プラン1:¥4,466 ミニ:¥5,236 |
ドコモ光 ※セット割適用 | ¥3,300 (適用前¥4,400) |
ソフトバンク光 ※セット割適用 | ¥3,080 (適用前¥4,180) |
ビッグローブ光 ※セット割適用 | ¥3,278 (適用前¥4,378) |
フレッツ光のマンションタイプは建物の世帯数によって料金プランが異なっていて、「ミニ・プラン1・プラン2」の3種類のプランがあります。
一方、光コラボの方には、料金プランの区分けはなく、世帯数にかかわらず同じ料金で利用ができます。
光コラボの料金を、フレッツ光の「プラン2」と比較するとフレッツ光が若干安くなり、「プラン1、ミニ」の場合は光コラボの方が安くなります。
ただし、光コラボの工事費無料や、セット割の毎月最大¥1,100の割引を加味すれば、光コラボの方が断然安く利用することができるのです。
まとめ.フレッツ光よりも光コラボの方が優秀
今回は、フレッツ光の工事について解説してきました。
フレッツ光は基本的には工事が必要なサービスで、工事費は有料です。
その点、上記でおすすめした光コラボであれば、工事費も実質無料、プロバイダーも回線と一体型で面倒がない、スマホのセット割も可能という事で、至れり尽くせりのサービスなのです。
そのため、フレッツ光を導入するのであれば、同じフレッツ光回線を使った光コラボを選んだ方がサービス面で圧倒的に優秀なので賢い選択といえます。
フレッツ光や光コラボに限ったことではないですが、インターネットの固定回線を導入するには、工事が必要なため日数もかかります。
逆に、申し込みさえ済ませれば、工事日程は調整ができるので、利用することが決まっているのであれば、早め早めに申し込みをしましょう。
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記事の編集責任者 奥山 裕基 Okuyama Yuki