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ホームルーターの平均速度は140Mbps!って遅いの?おすすめしない理由とは

「最近テレビCMでよく見るホームルーターを検討している。」
「工事もいらないみたいだし、簡単にインターネットを始められそうだ。」

でも、速度が遅いっていう話をよく耳にするけど実際はどうなのだろう??

実際の速度はかなり速く快適です。ただし、速度が出る環境は限られていて場所によっては満足できないサービスです。

この記事ではホームルーターの速度に着目し、以下の内容を説明したうえで「おすすめしない理由」をお伝えします。

この記事の内容

  • ホームルーターは下り平均速度は速い
  • 上り速度は遅いのでテレワークやオンラインゲームには不向き
  • 快適に利用するには5Gで通信する必要がある
  • 5Gのエリア内でも速度が遅いこともある
  • ホームルーターがおすすめなのはこんな人

最後には「ホームルーターはインターネットを始めるのに最適かどうか」結論を出しますので、是非ご一読ください。

速度を考えるなら光回線の検討を

先にお伝えしておきますが、ホームルーターは「速度重視の人にとっては物足りない回線」です。

より快適な高速回線を求めるなら、少なくともホームルーターではなく光回線サービスに目を向けておいてください。

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ホームルーターの平均速度は140Mbps

ホームルーターが遅いかどうか判断するうえで、まずはホームルーターを提供している大手4社の平均速度を算出し比較してみました。

社名/機種名下り平均速度上り平均速度Ping値
ドコモ
home 5G HR01
244Mbps22Mbps50
au
Speed Wi-Fi HOME 5G L11
124Mbps16Mbps55
SoftBank Air
Airターミナル5
103Mbps10Mbps38
UQ
Speed Wi-Fi HOME 5G L11
124Mbps16Mbps55
UQ
Speed Wi-Fi HOME 5G L12
102Mbps19Mbps46
平均値139.4Mbps16.6Mbps49.2
ホームルーター平均速度

参照:みんなのネット回線速度

自宅のネット回線としては「悪くない」レベル

結果、下り平均速度が約140Mbpsとなり、日常生活で普通にインターネットをするには不自由しないレベルと言えます。

しかしながら注目すべき点は、全社共通で上り速度が遅いという事と、ネットの反応速度の指標であるPing値が高いという事です。

上り速度が遅くPing値が高いと、どういった弊害があるのでしょうか?実際の利用シーンに当てはめて解説していきます。

Ping値は低い方が良い

サーバーの応答時間(サーバーとの往復にかかった時間)のことで、一般的にPing値を表す単位は「ms(ミリ秒)」で表されます。
数値が低いほど応答時間が短く、通信が高速ということです。

シーン1.スマホで動画視聴:快適

ホームルーターからWi-Fiをつないでスマホで動画を視聴する場合ですが、YouTubeやNetflixなどの動画視聴に必要な速度を表にしました。

動画解像度必要な速度快適なping値ホームルーターの評価
4K20Mbps50Ms以下
HD 1080p5Mbps60Ms以下
快適な動画視聴に必要な速度

動画視聴に関しては、必要速度はクリア、Ping値もギリギリですがクリアしているため、概ね快適な視聴ができるといえますね。

ただ、動画の解像度が高い4K動画を視聴する際に、通信状況が悪くPing値が上がってしまった場合に、動画がカクカクする可能性はあります。

シーン2.テレワーク:やや物足りない

テレワークは相手のリアルタイム動画と音声をダウンロードしつつ、こちらの動画・音声をアップロードする両方の通信が必要になるため、下り速度だけでなく、上り速度も必要になってきます。

目的必要な速度快適なping値ホームルーターの評価
ビデオ通話20Mbps40Ms以下
Webブラウザ利用5Mbps60Ms以下
快適なテレワークに必要な速度

ホームルーターでは、Webブラウザを利用するには問題ないですが、ビデオ通話になるとPing値が足りないので、カクカクしてしまう可能性がありますね。

シーン3.オンラインゲーム:物足りない

続いてオンラインゲームはどうでしょう?オンラインゲームでは特にPing値が重要で、Ping値が高いと、自分が行った操作に対して反応速度が悪くてタイムラグが発生します。

目的必要な速度快適なping値ホームルーターの評価
FPSオンラインゲーム70Mbps10ms以下×
オンラインRPG30Mbps40ms以下
快適なオンラインゲームに必要な速度

FPSオンラインゲームのような素早いアクションが必要になるゲームをプレイするには、ホームルーターではPing値が高すぎて快適なプレイはできないですね。

オンラインRPGのようなゲームであっても、基準はクリアできていないので、オンラインゲームをやるにはホームルーターは最適な回線とは言えないですね。

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ホームルーターは環境によっては速度が出ない

さて、ここまでホームルーターの平均速度に着目してみてきましたが、平均速度の内訳を1つ1つ見ていくと速度の格差が激しいことに気づきます。

平均速度が一番早い「ドコモhome 5G HR01」の速度を「みんなのネット回線速度」で確認してみると、全然速度が出ていない人もいれば、700Mbps以上出ている人もいました。

同じサービスを利用しているのに、こういった大きな速度の差が出るのはなぜでしょうか?

速度が出ない理由は「5G」で通信できるかどうかにある

まず、前提として、ホームルーターの仕組みを説明すると…

ホームルーターの通信システムは、基地局から電波を受信して、屋内にWi-Fiを飛ばすことでインターネットを提供している。

ホームルーターは光回線のように物理的なケーブルがつながっておらず、基地局から発信される電波をキャッチして通信をする仕組みになっているため、不安定になりやすいという特徴があります。

その中で、速度を出すためには最新の通信システムである「5G」をキャッチできるかどうかにあります。

「5G」は高速大容量・低遅延通信・多数同時接続という特徴があり次世代のインフラと言われていますが、現状では提供できる地域が決まっており、主に都市部に集中しています。

そのため、5Gで通信ができない場合は、前の世代の4Gで通信することになり、速度が5Gのように出ないという結果となるのです。

項目4G5G
通信速度最大1Gbps程度最大20Gbps程度
通信遅延1/100秒遅延1/1000秒遅延
最大接続数1㎢あたり10万台1㎢あたり100万台
4Gと5Gのスペックの違い

このように5Gでは通信技術が大幅に進化しており、通信速度は4Gの20倍、遅延は4Gの1/10、接続台数も10倍になっているため、PCやスマホ以外の家電などのあらゆる機器をネットワークに接続しても、ストレスなく利用ができるようになります。

5Gエリア内であってもつながりにくいこともある

ホームルーターを利用する場所が、5Gエリアかどうかは各社のサービスエリアマップで簡単に調べることができますが、実際には5Gのエリア内であってもつながりにくいことがあります。

というのは…

ホームルーターの仕組みで説明したように、電波をキャッチするという特性上、周辺の環境による影響を受けやすく通信が不安定になることがあるのです。

5Gの電波は1つの基地局のカバー範囲が狭いこともあり、基地局から離れた場所の屋内で利用すると電波が弱くなって高速通信ができなくなることがあります。

他にも、鉄筋コンクリートの壁に囲まれている場所や、窓がない部屋、海や大きな池などの水場の近くなどは電波が反射したり水が吸収してつながりにくい場合があります。

このように5Gエリア内であっても環境要因で速度が出ないこともあるので注意が必要ですね。

ホームルーターは混雑時の速度低下が大きい

ホームルーターは1つの基地局から発信される電波を複数人で利用するため、利用者が増えるほど、通信が混み合い速度が低下します。

これは、ホームルーターだけでなく固定回線(光回線)であっても同様に起こることなので、混雑時にどのくらい速度低下の影響を受けるか調べてみました。

ここでは「au」と「ドコモ」の2社のホームルーターと光回線の下り平均速度を、在宅が少なく速度が出やすい昼の時間帯と、利用者が増え混雑する夜の時間帯で比較しました。

サービス速度減少率
au Speed Wi-Fi
HOME 5G L11
146Mbps108Mbps26%減
auひかり562Mbps455Mbps19%減
ドコモ
home 5G HR01
367Mbps216Mbps41%減
ドコモ光340Mbps245Mbps27%減
ホームルーターと光回線の時間帯別の下り平均速度比較

ホームルーターの方は、混雑時は速度が約3割~4割が減少し、光回線の方は約2割~3割減少していますね。

この結果を見ると、光回線よりもホームルーターの方が混雑の影響を受けやすいという事ですね。

こんな時はホームルーターが最適

以上、ホームルーターの速度に着目して解説してきましたが、ホームルーターの利点は他に3つあります。

まず、最大の利点は「すぐに利用開始できること」です。

光回線の場合は、利用開始まで約2週間~1か月程度はかかるものの、ホームルーターは1週間~10日程度で利用開始ができます。

そのため、インターネット環境を急いで整えなければいけない場合には最適です。

2つ目に利点としては、引越しが簡単ということです。

引越しの時は引越し先にホームルーターを持って行って、住所変更の連絡さえすれば利用できるため、短期の引越しが多い人におすすめですね。

最後の利点ですが、光回線ではないことです。

光回線は物理的な光ケーブルを建物内に引き込めないと利用できませんが、ホームルーターは電波をキャッチするタイプなので、物理的な工事は不要になり、エリア内であれば利用できるという点です。

ホームルーターはこんな人におすすめ

  • とにかく早くインターネット環境が必要な人
  • 短期の引越しが多い人
  • 建物の都合上、光回線が引けない人

メリットはあるけど「おすすめしない理由」

以上、ホームルーターがおすすめの人を3タイプ挙げましたが、尖ったメリットはあるものの、インターネットを始めるのにホームルーターはおすすめできません。

それは、なぜかというと…

一番の理由は通信速度です。

確かにホームルーターは利用しやすいサービスですが、十分な通信速度を出すためには環境要因の条件が多く、実際に使ってみないと速度が出るかわからないという不安があります。

せっかくインターネットを始めたのに通信速度が遅くて使い物にならなかったりしたら、本末転倒ですからね。

なので、導入が可能であれば光回線をおすすめします。

光回線は物理的なケーブルを利用するので、電波状況とは関係がなく、安定した速度でインターネットをすることができます。

光回線は物理的なケーブルでつながっているため、ホームルータのように通信するための信号が分散せず、安定した高速インターネットが利用できる。

利用開始時の工事は面倒ですが、工事費が無料になるサービスもあり、ユーザーの負担も少なく始められるので、光回線が引ける状況であれば光一択でいいと思います。

ちなみに、ホームルーターのメリットである”すぐに利用開始できること”ですが・・・

光回線のソフトバンク光であれば、そのメリットも享受することが可能です。なぜなら、ソフトバンク光は開通工事までの期間でもネットが使えるよう、ポケットWi-Fiなどを無料でレンタルしてくれるから。

開通工事までの”ネットが使えない期間”をなくせ、ホームルーターと光回線のいいとこ取りができますよ。

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ホームルーターの速度や遅さに関する「よくある質問」

最後に、ホームルーターの速度やその遅さに関する「よくある質問と回答」を紹介します。

細かな疑問にお答えしているので、ぜひ目を通してみてくださいね。

Q.遅いホームルーターを速くする方法はありますか?

A.いくつかの方法がありますが、まずは簡単にできるものから順に試してみましょう

まずは同時接続端末を見直して、減らしてみてください。混雑が減れば速度は上がります。また電波をキャッチしやすくするため、ホームルーターとデバイスの間の障害物をなくし、できるだけ近づけてみてください。

これらを試してみても速くならない場合は、一度ホームルーターを再起動してみましょう。またはホームルーターが受信している電波が障害を起こしている可能性があるので、通信障害情報のチェックもしてみてください。

基本的にはこれらの対策を講じるしか、ホームルーターの速度を上げる方法はありません。

Q.対策してもホームルーターが遅かったら、もうどうしようもない?

A.対策を実践してもホームルーターの速度が上がらなかったら、打つ手はもう無いというのが正直なところです。

ホームルーターが遅いことが頻繁にあったり、それでイライラしてしまうのなら、ホームルーターでは快適にインターネットライフを送れないと言えるでしょう。

そのような方は、やはり光回線への乗り換えをおすすめします。やはりホームルーターより段違いに速いですから、「遅い!」と感じる機会はグンと減るはずですよ。

まとめ.ホームルーターは光回線が利用できない時の一手段

今回は、ホームルーターは遅いのかどうかを解説してきました。

では、記事のポイントをまとめます。

この記事のまとめ

  • ホームルーターの下り平均速度は普通に利用できるレベル
  • 上り速度が遅いのでテレワーク、オンラインゲームなどには不向き
  • 5Gが利用できない場合は速度が出ない
  • 5Gエリアでも環境要因で速度が出ないこともある
  • 混雑時の速度低下の影響が光回線より大きい
  • 「すぐに利用できる」など、光回線にはない利点がある

ホームルーターは5Gのカバーエリアが増えてきており、速度に関しても光回線以上の速度が出ることもあるようです。

ただ、5Gエリアや基地局の位置、周辺環境などの条件が多く、だれでも高速通信ができるわけではないので通信速度の面では不安な要素が多いですね。

また、下り速度は速くても、上り速度はホームルーター全体通じて遅いことから、テレワークやオンラインゲームなど、これから利用頻度が多くなりそうな上り(アップロード)を利用する時に物足りなさを感じるかもしれません。

著者の見解ではありますが…

総合して考えると、可能であれば安定した通信速度でインターネットをすることができる光回線を引いたほうが正解ではないでしょうか。

ホームルーターは、光回線に比べて便利な点も多いですが、通信速度において不安があるため、まだ現状では光回線を利用できない場合などに選択できる一手段の域を出ていないのではないかと思います。

速度を考えるなら光回線の検討を

ホームルーターは「速度重視の人にとっては物足りない回線」です。

より快適な高速回線を求めるなら、少なくともホームルーターではなく光回線サービスに目を向けておいてください。

例えば、以下3社は速度と料金のバランスが良くて、快適なインターネットライフを実現できますよ。

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記事の編集責任者 奥山 裕基 Okuyama Yuki

大学卒業後、服飾業界と教育業界を経てポート株式会社へ。
入社後は多数の新規メディア立ち上げに参画し、自身も有資格者ライターとして2,000本を超える記事を執筆。
PORTブロードバンドにおいても「読者のインターネット回線に関する最適な意思決定を支援する」という信念のもと、総務省の認可を得た正規販売代理店(届出番号C2203454)として、信頼できる情報を“誰にでもわかりやすく”発信している。

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