フレッツ光が抱える5つのデメリット|やめた方が良い人の特徴も解説
自宅に固定回線を導入しようと思って、知名度が高くて大手NTTが提供している「フレッツ光」が目についた。
有名なサービスだしこれで問題ないと思うけど、思わぬデメリットが無いか確認しておきたい…
そういった方に向けて、今回は「フレッツ光がどんなデメリットを抱えているのか」解説しますね。
早速ですが、フレッツ光には以下5つのデメリットがあります。
フレッツ光のデメリット
それぞれどのようなデメリットなのか?実際、どんな悪影響が懸念されるのか?
ひとつずつ解説します。
ちなみに、デメリットを調べているということは「やめた方がいいのはどんな人?」という疑問をあると思うので、その点についても答えを出していきますね。
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デメリット1.別途でプロバイダー契約が必要
フレッツ光には、「別途でプロバイダー契約をしなくてはならない」というデメリットがあるのですが…
そもそも、なぜプロバイダー契約が必要か簡単に説明しますね。
前提として、インターネット通信というものは、道路の役割をする「回線設備」とトラックの役割をする「プロバイダー」が揃って初めて利用できます。
昨今の通信回線サービスは、その両方がセットになっていることが基本で、わざわざ別個に契約しなくていいケースがほとんど。
それがフレッツ光の場合、プロバイダーはお客様自身で別途契約しなければいけないのです。
というのも、フレッツ光というサービスは「NTTが提供している光回線(設備)」単体であり、NTT自体はインターネットサービスを提供してくれるわけじゃないのです。
お客様への影響:契約手続きが複雑で面倒くさい
このデメリットがお客様にどんな悪影響を及ぼすかというと、とにかく色々と面倒くさくなります。
まず、他回線なら1回の手続きで済むところ、フレッツ光は単純に「プロバイダー契約手続き」をしなくてはいけないから手間が増えます。
しかも、肝心のプロバイダーは選択肢が1,000社以上もあって、詳しくない人からすると「どれを選んだらいいのかわからない」といった状況にもなってしまうでしょう。
こういった面倒くささが最初だけなら良いものの、引っ越しや細かな契約変更の度に「フレッツ光とプロバイダーそれぞれ手続きをしなくてはいけない」という状況が発生するので、節々でその面倒くささが際立ってしまいます。
つまり、ややこしい手続きが苦手という人にとって、これは無視しきれないデメリットなのですね。
デメリット2.プランが多すぎてわかりにくい
フレッツ光は提供プランの種類が非常に多くて、パッと見ではどれを選んでいいのかわかりません。
そもそも、フレッツ光はNTT東日本エリアで提供されているフレッツ光と、NTT西日本エリアで提供されているフレッツ光があり、名前は同じフレッツ光ですが全く別のサービス。
違うサービスである以上、それぞれ異なるプランが多数用意されています。WEBなどでプランを確認する際は、東西を間違えないように注意してください。
さらに、住居タイプによってもプランが異なり、大きく分けると2種類。一戸建て向けのファミリータイプ、集合住宅向けのマンションタイプがあります。
タイプごとに、通信速度や月額料金が異なり、Wi-Fiルータのセットの有無などの多くのプランがあり、マンションタイプだとNTT設備に応じて月額料金が異なります。
フレッツ光のプランはNTT東西あわせて36種以上のプランが存在しており、非常に複雑でわかりにくいものになっています。
お客様への影響:最適なプランがわからない
フレッツ光の公式サイトなどで希望のプランを選んでも、実際は利用できないこともよくあるのがフレッツ光。
ファミリータイプでは利用する地域による提供タイプの違いがあり、通信速度が最も速いプランを希望しても提供エリア対象外で利用ができないというケースもあります。
マンションタイプでは、提供プランが建物の回線設備に依存しているため、仕方なく高いプランを利用しなければいけないってこともよくあります。
つまり、プランが多い割には実際に利用できるプランの選択肢は狭いということですね。
フレッツ光の導入を検討されているなら、まずは、利用する住所から、エリアの検索もしくは問い合わせをして利用できるプランの確認を行ってください。
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デメリット3.他回線と比べて料金が高い
フレッツ光は構造上、フレッツ光の契約とプロバイダーの契約が別々で必要になるため、両方から請求が発生する関係で、近年のネット回線サービスとしては月額料金が余計にかかります。
現在では、回線とプロバイダーが一体型になっている、光コラボのサービスや、同じく一体型のauひかりなど、フレッツ光に比べて安く利用できる回線も増えているので、そういったサービスと比べるとどうしても料金負担の大きさが目につきます。
光コラボとは
フレッツ光の光回線をプロバイダーやスマホのキャリアが利用し、
回線とプロバイダーを「一体化」して提供しているサービスのことです。
光コラボの事業者は独自の価格設定や割引サービスを提供しているため、
お客様個々のニーズにあったサービスを選んで利用することができます。
お客様への影響:フレッツ光は月額料金が年間約1,5000円くらい損する
それでは、光コラボやauひかりと比べると、フレッツ光はどのくらい高いのか見てみましょう。
以下の表では単純にフレッツ光の「withフレッツプラン」と、光コラボの「ソフトバンク光」、「auひかり」の月額料金を比べてみました。
サービス名 | 回線の 月額料金 | プロバイダー 月額料金 | 合計 |
---|---|---|---|
NTT東日本 フレッツ光 (OCN 光 with フレッツ) | 5,720円 | 1,210円 | 6,930円 |
ソフトバンク光 | 5,720円 | 月額料金に込み | 5,720円 |
auひかり (ホーム1ギガ:ずっとギガ得プラン) | 5,610円 | 月額料金に込み | 5,610円 |
フレッツ光はプロバイダー料金と合わせて月額6,930円かかるのに対し…
光コラボはプロバイダーが一体になっており、プロバイダー料金がかからないので月額料金がソフトバンク光は1,210円安く、auひかりだと1,320円も安いことがわかります。
年間の差額を計算するとソフトバンク光は14,520円安く、auひかりは15,840円も安い。
年間にするとかなり大きな金額差ができるので、フレッツ光だと約15,000円くらい損をすることがわかります。
関連記事
- フレッツ光の料金は高い!毎月の通信料を安くする3つの方法
フレッツ光の料金については、こちらの記事でも詳しく説明しています。
デメリット4.スマホのセット割引が無い
スマホのセット割というのは、スマホのキャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)が提供するインターネット回線と、同じキャリアのスマホをセット利用することで、スマホ側の料金が割引されるサービスです。
そういった、回線以外のスマホの割引サービスがフレッツ光にはないということです。
NTT自体はスマートフォンの販売を行っていないので、スマホの割引がないのは当然ですが、もしこれらのスマホキャリアを使っているならセット割は絶対に利用すべきです。
お客様への影響:年間13,200円の割引が受けられない
では、スマホ割がないフレッツ光を使うと、どれくらい「損」をするのか考えてみましょう。
具体的にスマホのセット割を行っている回線と割引額を挙げます。
回線名 | スマホ1台の 最大割引額 |
---|---|
ドコモ光 (ドコモ光セット割) | 1,100円 |
auひかり (スマートバリュー) | 1,100円 |
ソフトバンク光 (おうち割 光セット) | 1,100円 |
上記3社のスマホとインターネット回線をセットで利用することで、スマホ1台につき最大1,100円の割引となります。年間の割引額で計算すると13,200円の割引です。
これはスマホ1台の割引額なので、例えば家族で5台使っているとなると、割引額は5倍の5,500円…年間では66,000円にもなります。
家族でスマホキャリアを揃えている場合はとても魅力的な割引ですね。
こういった割引サービスがフレッツ光だと利用できないので、対象のスマホを利用している方は、セット割を利用した方が得ということになります。
デメリット5.工事費の負担が大きい
最後のデメリットですが、フレッツ光は新しく始める際に工事費という費用がかかります。
フレッツ光の工事というのは、地域のNTTの担当業者がお客様のお宅に上がり、物理的な光ケーブルの宅内引き込みや接続工事を行います。
工事をしないと利用ができないサービスなので避けては通れないのですが、最近では工事費用が実質無料になるキャンペーンを行っている回線サービスも多く、工事費用をかけずに始めることができます。
お客様への影響:工事費が有料だから初期費用が高い
フレッツ光は工事費無料のキャンペーンを行っていないため、工事費は有料になり、住居タイプで料金が異なります。
工事の種類 | フレッツ光工事費 |
---|---|
一戸建て向け ファミリータイプ | 22,000円 |
集合住宅向け マンションタイプ | 22,000円 |
無派遣工事 | 3,300円 |
一番安い無派遣工事というのは、賃貸住宅などですでにNTTの光ケーブルが宅内まで引かれており、NTTの局舎側での接続工事のみになる場合に適用され、業者も来ないので工事の立ち合いはありません。
できれば、無派遣工事を希望したいところですが、無派遣工事になるかどうかは、実際に申し込みをしてみないとわからないので、通常の工事費はかかるものと思っていた方がよいでしょう。
このように始めるのに高い工事費がかかるフレッツ光ですが、工事費をかけずに始めることができる回線サービスもあるので紹介したいと思います。
工事費が実質無料の回線
- ソフトバンク光
- ドコモ光
- auひかり
- ビッグローブ光
- NURO光
など
このような工事費無料のキャンペーンを行っている回線サービスでは、工事費が分割払いになり、工事費と同額の割引が入ることで相殺され、実質無料でインターネットを始められるという仕組みになっています。
インターネットを始めるにあたって、高額な初期費用をかけたくないという方は、工事費無料の回線サービスも選択肢に入りますね。
「速度が遅い」は誤解
ここまで、フレッツ光のデメリットとして契約の煩雑さと費用面に関して説明してきましたが、サービスの質=インターネットの通信速度の面はどうでしょうか?
フレッツ光の実際の通信速度に関して、SNSやネットの記事などで調べると、「通信速度が遅い!」という内容をよく見かけます。
では、実際の測定値を見て、同じNTTの光回線を利用している光コラボより速度が劣っているのかを確認してみたいと思います。
サービス名 | 下り平均速度 | 上り平均速度 |
---|---|---|
フレッツ光ネクスト | 268Mbps | 219Mbps |
ソフトバンク光 | 325Mbps | 250Mbps |
ドコモ光 | 277Mbps | 232Mbps |
ビッグローブ光 | 270Mbps | 221Mbps |
参照:みんなのネット回線速度
いかがでしょうか?
フレッツ光の平均的な通信速度は、他社回線と比べると上り下り共にやや遅いですが、致命的に遅いといったことはなく、光コラボの通信速度と遜色はなく「速度が遅い」というのは誤解であることがわかりますね。
ただしプロバイダー選びを間違えると低速に
フレッツ光はプロバイダー次第で大きく速度が変わります。つまり、プロバイダー選びを間違えると速度低下の原因となり得るのです。
フレッツ光のプロバイダーは月額料金が1,000円前後が一般的ですが、月額500円ほどでサービス提供している低価格のプロバイダーもあります。
そういったプロバイダーでは、一般的な料金のプロバイダーと比べて十分な速度が出ない傾向があります。
というのも・・・
プロバイダー…つまり「回線を通じてインターネットサービスを届ける仕事」というのは、各社が独自に構築したシステムを用いて行われています。
当然と言えば当然なのですが、コスト(料金)が低いプロバイダーのシステムは“それなりの品質”でしかなく、お客様にとっては「速度が十分に出ない」という形で影響してくるのですね。
というわけで、「フレッツ光は遅い」という情報は誤解であるものの、プロバイダー選びを間違えてはいけないという点は頭に入れておいてください。
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関連記事
- フレッツ光の速度は平均88Mbps!100名の測定結果から満足度が高い理由を解説
フレッツ光の速度については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
フレッツ光が適しているのは「プロバイダーに拘りたい人」
それでは、インターネットを始めるにあたって、フレッツ光が適しているのはどういった人でしょうか?
フレッツ光が他社回線と違う最大の利点は、プロバイダーが選べるということ。
一方で、他回線は「回線とプロバイダーがセットになったサービス」になっている…つまり、プロバイダー選びに自由が無いケースがほとんど。
つまり、「プロバイダー選びにこだわりたい」という人にとっては、フレッツ光が最適ということになります。
例えば、特定のプロバイダーをひいきにしている方や、仕事上どうしてもプロバイダーが指定される場合などが考えられます。
また、フレッツ光は法人向けのサービスも充実しており、ビジネスフォンを利用する際にフレッツ光が必要になるサービスもあり、法人の方にも適している回線です。
フレッツ光はやめた方がいいのは「コスパ重視の人」
フレッツ光をおすすめできない人は「コスパ重視」の人になります。
ここで言う「コスパ」とは、料金と速度のバランスです。
数値で表した方がわかりやすいので、今回は「料金÷速度=コスパ」という形で算出しますね。
サービス名 | 月額料金 | 下り平均速度 | コスパ (料金/速度) |
---|---|---|---|
フレッツ光 ネクスト | 6,930円 | 268Mbps | 25円/1Mbps |
ソフトバンク光 | 5,720円 | 325Mbps | 17円/1Mbps |
auひかり | 5,610円 | 465Mbps | 12円/1Mbps |
ドコモ光 | 5,720円 | 277Mbps | 20円/1Mbps |
ビッグローブ光 | 5,478円 | 270Mbps | 20円/1Mbps |
このようにフレッツ光は、速度は大きく変わらなくても、月額料金が高すぎるのでコスパで見ると最も悪いことがわかりますね。
コスパを重視される方にはフレッツ光は絶対におすすめできません。
コスパ重視なら「auひかり」か「ソフトバンク光」
逆にコスパを重視される方に最もおすすめなのは、「auひかり」で、下りの通信速度も速くコスパも一番いい回線ですね。
次いで「ソフトバンク光」「ドコモ光」となりますが、各社スマホのセット割があるのでauひかりがスマホ料金も加味して総合的に安いというわけではありません。
ご利用中のスマホキャリアに応じた回線のセット割を勘案しつつ最適な回線を選んでいただければと思います。
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まとめ.フレッツ光は費用面で最適でない回線
今回は、フレッツ光を新しく始めることのデメリットについて解説しました。
結論から言うと、フレッツ光は他社回線と比べると、通信速度では遜色がないものの、手続きが面倒で費用が余計にかかるサービスと言うことができます。
ただし、フレッツ光はプロバイダーが自由に選べる点は秀でていて、特定のプロバイダーを使いたい!という人には最適なサービスと言えるかもしれません。
現在は、コスパが良く、工事費も無料、さらにスマホのセット割にも対応した回線サービスがいくつもあり、フレッツ光と同等以上の通信速度で利用できるため、私たちのインターネット環境においてNTTフレッツ光に拘るメリットはないと言えます。
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記事の編集責任者 奥山 裕基 Okuyama Yuki