インターネットの料金ってどれくらい？最安の回線は“実質料金”で判断しよう

「インターネット料金の相場っていくらくらいなんだろう？」

インターネットを契約しようと思ったときに、誰しも気になるのが料金ですよね。できれば相場と同水準、もしくはもっと安く済ませたい…そう考えている人も多いと思います。

そんな方に向けて、今回はインターネット料金の相場をお伝えするとともに、“お客様にとって1番お得な（最安の）回線”を見つけるお手伝いをします。

先に結論を言ってしまうと、1番お得な回線を見極めるためには“実質料金”に着目すべきなのですが…

「実質料金って何？」
「どうやって算出すればいいの？」
「本当にそれだけ見ていれば最適な回線を見つけられるの？」
などなど、色々なことが気になってくるかと思いますので、ひとつずつ解説していきますね。

料金の安さという切り口からインターネット回線をお探しなら、ここで最適なものが見つかるはずなので、ぜひ最後まで目を通していってください。

インターネット料金の相場は？

まずはインターネット料金の一般的な相場から見ていきましょう。一口にインターネットと言っても、ネット回線にはいくつかの種類があるので、それぞれ分けて相場を紹介しますね。

回線の種類	相場
光回線	4,000～6,000円／月
ホームルーター	4,000～5,000円／月
モバイルルーター	2,000～5,000円／月

光回線：4,000～6,000円／月

まずは光回線。光回線とは、電柱から光ケーブルをご自宅に引き込んで使うネット回線です。使うためには工事が必要ですが、その分速度や安定性は、ネット回線の中でもトップ。快適にインターネットを使いたいなら光回線がもっともおすすめです。

そんな光回線の料金相場はおよそ4,000～6,000円となっていますが…

料金に幅があるのは、光回線はマンションなどの集合住宅で使えるマンションタイプと、一戸建て住宅で使える戸建てタイプとで料金が違うからです。

マンションタイプ：4,000～5,000円／月

マンションタイプの場合、料金相場は4,000～5,000円ほど。戸建てタイプに比べると少し低めです。主要な光回線の公式サイトに載っている料金は、以下のようになっています。

回線名	料金
ドコモ光	4,400円
ソフトバンク光	4,180円
auひかり	4,180円
NURO光	2,750円
ビッグローブ光	4,378円
楽天ひかり	4,180円

戸建てタイプ：5,000～6,000円／月

戸建てタイプの料金相場は5,000～6,000円ほど。こちらも、主要な光回線の公式サイトに載っている料金を記載しておきます。

回線名	料金
ドコモ光	5,720円
ソフトバンク光	5,720円
auひかり	6,160円
NURO光	5,200円
ビッグローブ光	5,478円
楽天ひかり	5,280円

ホームルーター：4,000～5,000円／月

続いてはホームルーター。光回線とは違って、コンセントに挿すだけですぐに使えるインターネット回線です。速度は光回線に劣りますが、工事をしなくとも使えるのがメリットです。

ホームルーターには、光回線のように住居タイプによる違いはなく、料金相場は4,000～5,000円ほど。有名どころの料金は以下のようになっています。

回線名	料金
home 5G	4,553円
Softbank Air	3,796円
UQ WiMAX	4,268円
Broad WiMAX	4,708円
Rakuten Turbo	4,840円

光回線のマンションタイプと同じか、少し高いくらいがホームルーターの料金相場となっています。

モバイルルーター：2,000～5,000円／月

最後にモバイルルーター。モバイルルーターも工事なしで使えるネット回線ですが、最大の特徴は“持ち運びができる”という点。ホームルーターとは違ってコンセントも不要なので、電車の中や街中のカフェにもっていくことが可能です。

料金相場は2,000～5,000円とネット回線3種の中ではもっとも安めですが、その分電波は弱いです。またものによっては使えるデータ容量には限りがあるのも、モバイルルーターのデメリットです。

回線名	料金
UQ WiMAX	4,268円
GMOとくとくBB WiMAX	4,807円
ZEUS WiFi	3,168円
楽天モバイル	3,278円
THE WiFi	3,828円

最適なインターネット回線は“実質料金”で判断しよう

ここまで料金相場を見てみると、「一番安いモバイルルーターにしよう」「光回線の中で安いやつを選ぼう」と思っている方も多いのではないでしょうか？

それはちょっと待ってください。料金が安いところを選びたいのなら、“実質料金”に目を向けるべきです。

実質料金とは、公式サイトに記載されている料金ではなく、キャンペーンなどさまざまな影響を加味したうえで算出した料金のこと。

今回PORTブロードバンドでは、インターネット回線の中でも光回線のうち、27社の実質料金を割り出しました。その結果がこちら。

回線名	実質料金（マ）	実質料金（戸）	1．スマホ割	2．キャンペーン	3．キャッシュバック
andline光	3,500円	4,600円	–	–	–
AsahiNet光	3,938円	5,148円	550円	–	–
auひかり	3,213円	4,672円	1,100円	–	10,000
BBIQ	3,272円	4,455円	1,100円	つづけて割（戸）・スタート割	–
DTI光	1,993円	3,063円	550円	–	20,000（戸）／17,000（マ）
eo光	2,501円	2,814円	1,100円	即割（戸）・eo暮らしスタート割（戸）	–
excite光	3,696円	4,796円	–	–	–
GameWith光	4,840円	6,160円	–	–	–
GMO とくとくBB 光	3,540円	4,640円	–	–	9,000
hi-ho ひかり	4,125円	5,445円	–	–	–
IIJmio ひかり	4,356円	5,456円	–	–	–
NURO光	955円	2,693円	1,100円	1年間月額980円（戸）	25,000（マ）
SIS光	4,389円	5,489円	–	–	–
So-net光	4,895円	5,995円	–	–	–
USEN光	3,630円	4,730円	–	–	–
おてがる光	3,608円	4,708円	–	–	–
オトクナ光	3,597円	4,697円	–	–	–
コミュファ 光	1,720円	1,653円	1,100円	スタート割	30,000（マ）58,000（戸）
ソフト バンク光	3,080円	4,620円	1,100円	–	–
ドコモ光	2,466円	3,786円	1,100円	–	20,000
ピカラ光	2,542円	3,702円	–	660円（マ）／770円（戸）割引・初月無料	25,000
ビッグ ローブ光	1,918円	2,988円	1,100円	初月0円・1年間414円割引	40,000
フレッツ光	4,455円	5,940円	–	–	–
メガエッグ 光	4,70円	5,720円	–	–	–
楽天 ひかり	4,180円	5,280円	–	–	–
＠nifty光	1,711円	3,016円	1,100円	初月無料・20か月1,100円割引	30,000
＠TCOM ヒカリ	1,413円	2,843円	1,100円	–	40,000

公式サイトとは大幅に違う金額が算出されたところも数多くあります。ではなぜこの金額になったのかを解説していきましょう。

1．スマホ割の影響

まず大きな影響はスマホ割。スマホ割とは、光回線と、その回線業者指定のキャリアのスマホをセットで使うことで、スマホ月額料金が一定額割引されるシステムのことです。

主に、ドコモ・ソフトバンク・auのスマホをご利用の際に発生します。そして、各キャリアに対してどの回線を使うとスマホ割が発生するのかと言うと…

こんな感じです。自分のスマホに合わせてインターネットを選ぶだけで、最大で1,100円もの割引が発生するのですね。マンションタイプだと、実に1/4の額。スマホとインターネットの会社を揃えることは、実質インターネットの料金に大きな影響を与えていると言えるのです。

2．キャンペーンの影響

公式サイトの料金プランページには記載されていないものの、インターネット会社各社は料金に影響を与える魅力的なキャンペーンを実施中です。

そのキャンペーンによって、インターネットの料金が大きく変わることもよくあるもの。

たとえばNURO光・戸建てタイプの料金は通常5,200円ですが、現在NURO光では“1年間月額料金980円”というキャンペーンを行っています。NURO光を契約する場合は3年間の定期契約となりますから、1年間（12ヶ月）は980円で利用でき、残り2年（24ヶ月）は5,200円で使うことになりますね。

さらにソフトバンクのスマホをご利用であれば、そこに前述のスマホ割が加わり月々の料金はー1,100円。初年度はなんとネット料が実質マイナスです。その結果、3年の契約期間において、月々のネット料は実質2,693円となるわけです。

そんなわけで、インターネット料金に、こういったキャンペーンがもたらす影響もかなり大きいことを押さえておきましょう。

3．キャッシュバックの影響

キャンペーン同様に、インターネット会社各社はキャッシュバックも行っています。キャッシュバックは、インターネットの月額料金そのものに変動を与えるものではありません。

とはいえ、インターネット料金という出ていく金額に対して、キャッシュバックという入ってくる金額がそろえば、収支はトントン。プラスマイナスゼロで実質“インターネット料金はかかっていない”とも言えるのです。

ビッグローブ光は、スマホ割と初年度のみ414円のネット料割引があるものの、割引額そのものはそこまで大きくはありません。しかしここで大きな40,000円のキャッシュバックがあることで、実質料金が大きく下げられています。

インターネット料金を見るときは、キャッシュバックにも注目が必要です。

番外編．オプションの影響

料金を下げるのではなく、むしろ上げてしまう要因となるのが“オプション”。インターネットの料金について語るうえで、ここは避けて通れません。

せっかく料金の低いものを選んでも、オプションを付けてしまえば料金が逆に高くなることもあるでしょう。「不要なオプションは付けないようにしましょう」、これは当たり前ですが…

オプションはすべて外せばいいというわけでもありません。付ける必要のあるオプションもあるので、精査が必要です。

たとえばauひかり。auひかりには、月額550円のひかり電話オプションがあるのですが、これは付けるべきオプションです。というのも、これが“スマホ割”が発生する条件になっているから。また、キャッシュバックをもらうためにも、この電話オプションが必要です。

とはいえ、オプションを付けても割引額やキャッシュバック額の方が大きいことは明白です。なので、このauひかりの場合だとオプションを付けるべきという判断ができるというわけですね。

実質料金を安くするためには、こういったオプションの追加加入が必要になることも。加入したほうが安くなるのかを精査したうえで、オプションを付けるか・付けないかを決めましょう。

インターネットの料金以外で見ておくべきポイント

「インターネット料金は、安ければ安いほどいい」そう考える人も多いでしょうが、それだけで回線を選ぶというのはおすすめできません。

インターネットは、料金以外にも見るべきポイントがいくつかあります。料金だけ見て選んでしまうと、のちのち「やっぱりこれにしなきゃよかった」なんて後悔してしまうことも。

では、料金以外ではどういった要素に着目すべきかと言うと…

この3点です。

速度はどれくらいか？

料金が安いところを選んで、実はその分速度に難アリなんてことになったら困ってしまいますよね。ある程度は速度もチェックすべきです。

今回インターネットとして光回線・ホームルーター・モバイルルーターを紹介しましたが、この3つの中なら断然光回線が速いです。それ以外の2つは、使っていてストレスを感じてしまうこともあるかもしれません。

順番としてはまず光回線を選ぶ。そしてそこから安いものを選んでいく。というようにすると良いでしょう。

ちなみに、当社おすすめの速度に定評のある光回線をいくつか以下に載せておきますね。

自宅が提供エリア内に入っているか？

一部光回線は、使えるエリアが限られています。使いたくとも物理的に使えない可能性もということ。たとえばこれらの回線は、使える地域が限られています。

なので契約前に一度、使いたい回線について、その回線のサイト上で“エリア検索”をしてみましょう。やり方は簡単で、ご自宅の郵便番号や住所を打ち込むだけでOK。使えるか使えないかが一発でわかりますよ。

また、「いちいちいろいろなサイトでエリア検索をするのは手間…」と感じる人は、こちらに郵便番号を入れてみるのでもOKです。あなたの地域で使えるおすすめ回線をいくつか紹介いたします。

申し込みから開通までどれくらいかかるのか？

ホームルーターやモバイルルーターは機器が届いたその日からネットが使えるようになりますが、光回線は使えるようになるまでに、ほぼ必ずと言っていいほど“開通工事”が発生します。開通工事が終わって、ネットが使えるようになるまではおよそ1ヶ月ほどかかるとされていますが…

NTT回線を使っているフレッツ光や光コラボの回線だと、お住まいによっては工事なく使えることも。ソフトバンク光だと、開通工事が終わるまでホームルーターを貸し出してくれるので、ネットが使えない期間がありません。

逆に、NURO光は速度が速いことで人気ですが、工事までに3ヶ月もかかることも。開通まで待てるか、待てないかも、インターネット決めのチェックポイントにしても良いでしょう。

インターネットの料金に関するよくある質問

最後に、インターネットの料金に関するよくある質問をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

Q．一人暮らしのインターネット料金の平均っていくらなの？

A．総務省の統計データによると、月額3,721円です

総務省統計局の「家計消費状況調査 （2022年）」によると、この金額でした。

相場と比べて若干低いですね。ただ数多くの業者が、公式サイトの料金より実質料金の方が低いことを考えると、おそらく妥当と言えるでしょう。

Q．インターネット料金が無料の家に住むのはどうなの？

A．料金は抑えられますがおすすめできません。

なぜなら、無料のインターネットの質は悪いことが多いからです。先ほど説明した通り、いくら安くても速度が遅い・よくネットが止まるなんてことが頻発すれば元も子もありませんよね。

たしかに月々のインターネット料金は抑えられるのですが、使い勝手の面で満足はできないことが多いので、きちんとご自身で選んで契約した方が良いです。

Q．契約期間によって料金は変わりますか？

A．回線業者によりますが、変わるところもあります。

たとえばビッグローブ光だと、契約期間が2年のプランと3年のプランがあります。マンションタイプ・戸建てタイプそれぞれ、2年プランよりも3年プランのほうが安くなっています。

業者側としては長く契約してくれた方がうれしいので、長く使ってくれる分3年プランの料金を下げているのですね。

また、ピカラ光のように、長く使っているうちに月額料金が下がっていくところもありますよ。

Q．初期費用や工事費用はどのくらいかかりますか？

A．だいたい20,000～40,000円ほどかかります

よく発生するのが事務手数料として3,300円、そして工事費が20,000円～です。

ただし、多くの業者では、工事費用が実質無料になるキャンペーンを実施中です。それを踏まえると、初期費用はおよそ3,000円ほどで済む場合がほとんどですよ。

Q．インターネット料金の支払い方法にはどんな選択肢がありますか？

A．業者によりますが、現金払いやクレジット決済などの選択肢があります。

基本的に、申し込み時に支払いを選択できるので、その際に確認してみてくださいね。

また、スマホキャリアと光回線業者が同じ場合は、もちろん支払いをまとめることも可能ですよ。

まとめ．インターネットの料金は“実質料金”で良し悪しを判断しよう

ここまで、インターネットの料金相場について解説してきました。ただあくまでも相場は公式サイトに載っている金額によるもので、その額だけで選ぶのはよくありません。

キャンペーンやスマホとのセット割を併用すると、料金は公式サイトの料金よりもぐんと下がります。その実質の料金を見て判断したほうがよりオトクです。

なおかつ、料金だけがインターネットのすべてではありません。速度はどうか？自分の住んでいる地域で使えるものなのか？など、料金以外にもいろいろなことを見て、自分に最適のサービスを選んでくださいね。