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Q
- 面接に臨むうえでの基本的な心構えについて教えてください。
- 採用面接は、会社側から見れば一緒に仕事をする「仲間探し」のための対話です。一方で、学生から見てもそれは同じであり、もしその会社に入社すれば、面接官を含む経営陣や管理職の人たちと同じ組織に所属して目標を共有して多くの時間を過ごすわけです。 そのため、私がこれまで求職者指導をした経験からアドバイスするとすれば、心構えとしては、相手から単に評価されるかどうかという受け身の考え方をしないでください。 お互いに相手を見定めるためのコミュニケーションの場と考えましょう。 取り繕うことはせず自然体な自分を見せることが大切 質問者さんの文面からは十分に準備をしているように見受けられるので、後は相手の質問に対してあなたなりの考えを伝え、自分がどのような人間なのか、何に関心を持ちどういうことをしたいのか、などを素直に表現していけば良いのです。 私の考えでは、面接のときだけ外面を取り繕って自分らしくない振る舞いをしてもあまり意味がありません。 付け焼き刃でそのようなことをしても見抜かれてしまう可能性が高く、仮に面接ではバレなかったとしても、入社して長く付き合ううちにお互いのことはわかります。嘘をつけばつくほど、後々自分がやりにくくなるだけなのです。 相手に失礼のないように、丁寧な態度と言葉遣いだけ気を付ければ、あとは「仲間探し」だと考えてください。それでかなり緊張は和らぐのではないかと私は思います。
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Q
- 面接の合否連絡の時間帯は何時くらいが多いですか?
- 結果の連絡待ちということであれば、やるべきことはすべて済ませて結果も出ているはずですから、過度に時間を気にする必要はありません。 電話に出られないからといって合格が不合格になることなどはありませんので、あまり心配しなくて大丈夫ですよ。 企業側も一度で電話がつながるなどとは考えていません。お互い忙しいのもわかっています。 着信履歴があったら折り返しかければ良いですし、メールであれば返信すればいいので焦らずに結果を待ちましょう。 連絡は相手のタイミングに合わせることを意識しよう 私が採用担当者だったときは、電話の場合は相手が出やすい時間帯、または自分の業務の都合によって変わることありましたが、いずれにしても夕方以降にかけることが多かったと思います。 メールの場合は相手が開いてくれない限り伝わらないツールなので、時間帯は関係なく送っていました。 面接官だった経験から言えば、面接の際に、アルバイトをしていることや授業があることが担当者に伝わっていれば、それと重なる時間帯に電話連絡をしようとしても、つながらないと二度手間になるのでその時間は避けようと考えます。 また、夕方以降にアルバイトしていることがわかっていれば、昼休みの終わりごろなどを見計らってかける場合もありました。 いずれにしても結果は変わらないので気にしすぎないようにしてくださいね。
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Q
- 転職の面接で気を付けることは何ですか?
- 社会人経験がどの程度かによっても状況は異なってきますが、私のこれまでの調査による分析によると、基本的に転職の場合は「即戦力を採用したい」というのが企業側の主な意向です。 そのため、私がいつもアドバイスするのは、自身の経歴や実績を伝える際には、なるべく具体的に、可能であれば数字も交えながらお話しして欲しい、ということです。ただし、同業他社へ転職される場合は、守秘義務に反しないよう十分に注意してくださいね。 異業種へ転職される場合に私が効果的だと考えるのは、新しい仕事にも通用するスキルにつながるような自身の経験を探し出し、そのエピソードを用いることで、入社後も活躍できるイメージを採用担当者に持ってもらうということです。 これも重要なポイントだと私は思います。 言葉遣いやマナーより対話を重視することが大切 マナーや言葉遣いについては、これまでの社会人経験のなかで特に問題として指摘されたことがないのであれば、それほど過度に気にする必要はないというのが私の基本的な考えです。 自然な対話ができれば、多少の言葉遣いの違いは大きな問題にはなりません。 むしろ私が懸念するのは、神経質になりすぎるあまり、本来の自然なコミュニケーションが取れなくなってしまうことです。こちらの方がより大きな問題だと私はとらえています。 また、私が採用担当者の人達からよく聞く面接官が気にする点としては、応募者が前の会社の慣習や仕事の進め方、いわゆる「癖」のようなものを引きずっていないか、という点です。 スカウトなどのケースでは、前の会社でのノウハウを活かしてほしいと期待されることもありますが、私の知る限りでは、特に若手の人の転職においては、そうしたことはあまり期待されないことが多いと言えるでしょう。 これまでの経験は具体的に伝えつつも、新しい職場と仕事に対しては、過去のやり方にとらわれることなく柔軟に適応できるという点をしっかりとPRすることが、私としては非常に重要だと考えています。
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Q
- 面接での言葉遣いで気を付けることはありますか?
- 私は採用担当を長年経験し、5,000人以上の面接も担当してきましたが、その経験のなかでは言葉遣いだけで選考から外れたという人はいませんでした。 質問にあるように「言葉遣いについて意識したことがない」とのことですが、私の見立てではおそらく大丈夫でしょう。 私がこれまで多くの学生を見てきた経験から申し上げますと、言葉遣いや基本的なマナーなどは、意識しすぎるほうがかえって弊害が多いように感じます。 些細なことを過剰に意識するあまり、緊張して本来の対話ができなくなってしまうことのほうが、より大きな問題ではないでしょうか。 あなたが日常生活のなかで、言葉遣いが悪いと周囲からいつも指摘されているような人でない限り、丁寧語で普通に話をするだけでまったく問題ないと私は思います。 不自然な言葉遣いをしないようにリラックスして対話することを心掛けよう 私がこれまで見てきたなかで、学生が面接でやってしまいがちなこととして、「上から目線」と「下から目線」の両方のケースがあります。 「上から目線」のほうは、どこかで読みかじった知識や誰かの受け売りなどを、そのまま自身の言葉として話してしまうといったことです。 専門家が一般の人に話す場合の話し方は、予備知識がない人にもわかりやすく伝えるためのものですが、それをそのまま真似するのは適切ではありません。 自身の言葉に言い換えて話さないと、相手を見下しているかのような、不自然な言葉遣いになってしまう可能性があると私は指摘したいです。 また、「下から目線」のほうは、とにかく丁寧に話せば良いのだろうと考えているのかもしれませんが、結果として二重敬語や不自然な謙譲語を使い、へりくだりすぎてかえっておかしな話し方になっていることが、私の経験上では見受けられます。 面接も結局はお互いを理解するためのコミュニケーションの一つにすぎません。ですから、些細なことにとらわれず、リラックスして普通に話すほうが、きっと良い結果につながると思います。
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Q
- インターンシップのメリットとデメリットは何ですか?
- まず前提として、ほとんどの学生は職業というものを十分に理解できていないのが現状です。 そして、職業について、たとえば「単にお金を稼げればよい」という考えであれば、もしかすると職業理解など必要ないのかもしれません。 しかし、日々の求職者指導のなかで、多くの学生が「自分に合った仕事がしたい」「良い仕事、良い職場と出会いたい」と願っていると感じています。 また、平均余命が80年を超える現代人の人生のなかで、仕事とかかわる時間のウェイトは非常に高いです。 そう考えると、職業理解がいかに重要であるか、皆さんも理解できるのではないかと思います。 仕事のことをよく理解しないで理想の職場に出会うということは、奇跡的な偶然でもない限りほとんど不可能と言っても過言ではないでしょう。 インターンは、組織のなかに入ってその会社の社員と同じ視点で職業理解を深めることを目的としています。 これは、通常、社外の人間には体験できないことであり、まさに学生だけの特権とも言えるのです。 目先のメリット、デメリットは多少あるかもしれませんが、長期的な視点で見れば、インターンにほぼデメリットはないと私は断言できます。 「合わない」も財産! 体験から学びを得よう 具体的に説明しますと、あなたは「インターンが自分に合わなかったら、その時間も無駄になる」とおっしゃっていますが、私に言わせれば、そんなことは決してありません。 そもそも「何が自分に合わないのか」が明確にわかっていないからこそ、そのような不安を感じるのだと思います。 そして、インターンという体験を通して初めて「自分に合わないもの」が具体的にわかるのです。 こうした経験は一般的に体験学習といわれますが、私が懸念するのは、短期的なコストパフォーマンスやタイムパフォーマンス、目先のメリット・デメリットばかりを気にして行動していると、貴重な失敗体験から学ぶという機会を失ってしまうことです。 それは、長い目で見ると非常にリスクが高く、結果として自身のキャリアにとって大きな損失につながる可能性もあると考えています。
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Q
- インターンシップに参加する学生側のメリットを教えてください。
- まず私が強調したいのは、インターンは職業理解を深めるためのものだ、という点です。実際、仕事というものは外からみているだけではわからないことが多いものです。 ですから、インターンには、会社のなかに入って社員の人々と同じような立場と視点で仕事を理解するという大きな意味があると私は考えています。 働きながら仕事を理解するという点では、アルバイトなどでも可能かもしれません。 しかし、アルバイトの場合は短期的にかかわりながら目先の収入を得ることが主な目的になるため、よほど意識していない限り、その企業のビジネスモデルや沿革、事業の社会的な存在意義といった深い部分にまで目を向けることは少ないのではないかと思います。 その点、インターンはアルバイトとは異なり、より広い視野で事業を見つめ、会社単体だけでなく業界全体のことや、同じ会社のなかの異なる職種についても知る良い機会となります。 これが深い職業理解につながりやすく、さらにそこでかかわる社会人との人脈づくりにも役立つというメリットもあると考えています。 職業理解を深め、選考の可能性も探ろう もし、あなたがその会社や業界、事業にすでに精通しているというのであれば話は別ですが、ほとんどの学生は職業理解がまだ十分ではないのが実情です。 だからこそ、「インターンに参加したほうが良い」とアドバイスすることが多くあります。 選考で優遇されるかどうかについては、一概には言えません。 しかし、企業側からみれば、すでにお互いに顔を知っていてインターン期間中に対話ができている学生と、そうでない学生とを比較した場合、選考試験や面接での評価が同程度であれば、やはり前者の学生のほうが採用に結びつきやすいということは十分にありえると言えるでしょう。
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Q
- 面接でできる「やばい会社」の見分け方が知りたいです。
- まず、何をもって「やばい」と感じるのかは人それぞれです。ハラスメント体質や古い考え方に対して「やばい」と感じる場合もあれば、業績不振やコンプライアンス意識の低さなどにやばさを感じる場合もありそうですね。 これらのことは、面接のなかで明確にわかるかといわれたら難しいかもしれません。 不適切な質問については、偏った思想信条や本人と関係のないことを質問する、セクハラ、パワハラにあたるような態度を取るなどが挙げられ、よく相談されるわかりやすい判断基準です。 しかし、そうした面接官1人の行動をもって「やばい会社」と決めつけられるかといえばそうともいえないのです。昔はやばかったけど今はとても良い会社、というところもあれば、逆もあります。 また、会社にもいろいろな人がいるので、「やばい面接官」と「やばい会社」が100%イコールではない、というのが私のこれまでの求職者指導の経験からの見解です。企業の考え方も、その企業の成長過程で変わっていくもので、どんな優良企業にも常に何かしらの問題、課題はあるのです。 不安なことは逆質問などで実際に聞いてみて判断しよう 業績不振の場合、会社の雰囲気が暗いとか、必要なところにお金をかけていないなど、社内の環境から「やばさ」を感じられることもあるでしょう。 そんな印象は意外に当たっていることも多いのですが、やはり絶対ではありません。あなたが不安を感じたところはどの部分なのか、できれば想像を巡らせるだけでなく、勇気を出してしっかり相手に質問して確認してほしいです。良い会社であればあなたの不安をきちんと受け止めて答えを返してくれるでしょう。 そもそも、相手の「やばさ」に意識が向いてしまっているということは、就活の本来の目的から外れているようにも思います。どうしても「粗探し」のような視点で会社を見てしまうと、先入観にとらわれやすくなる危険性があるのです。 仕事の中身や事業の将来性などにも焦点を当てて、まだ出来上がっていない部分は中に入って変えていこう、くらいに考えたほうがより良い就活ができるように思います。まずは先入観を捨てて、自分が何を会社に求めるのかを整理して就活に臨みましょう。
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Q
- 転職の面接で押さえるべきポイントは何ですか?
- 私がこれまで多くの採用場面に立ち会ってきた経験からお伝えすると、新卒と中途では、企業が見るポイントがかなり変わってきます。この違いを理解するために、まずは一度、企業側の視点に立って考えてみていただきたいですね。 たとえば新卒採用の場合、面接官は応募者を基本的に社会経験のない人という前提で見ています。そのため、その人の人物像や将来的な伸びしろといった、ある種抽象的な部分でも評価をするのです。 実際に私が多くの採用担当者に聞いた話でも、ある程度のポテンシャルさえ感じられれば、入社後に自社で仕事をしながら育てていけば良いと考えている企業が多くありました。 基本的なビジネスマナーや会社との相性といった点は比較的シビアに見られる傾向にありますが、企業研究などについては、入社後に教えるというスタンスで見ているため、ある程度は許容範囲が広いところもあると私は分析しています。 中途採用は即戦力採用が基本で計数感覚が必須となる 一方、中途採用の場合ですが、私がこれまで見てきた多くの事例から判断すると、社会人経験の年数によっても評価のポイントは異なりますが、他社での経験が豊富であればあるほど、即戦力としての採用という意味合いが格段に強くなってきます。 このため、私がいつも転職を希望する人にアドバイスするのは、これまでの実績や職務経歴、そして退職理由についてはとにかく具体的に、かつ客観的に示す必要があるということです。また、職業そのものへの理解度についても、実務経験にもとづいた高いレベルが期待されるということも伝えています。 そして、私が特に新卒採用との大きな違いとして強調したいのは、計数感覚、つまり数字で物事をとらえ、説明する能力ではないでしょうか。私の経験上、新卒の人に面接で具体的な数字について詳しく問うことはほとんどありません。 しかし、転職の場合は、ご自身のこれまでの実務経験や実績について、具体的な数字をもとに話せるかどうかが非常に重要になってくるのです。 何か大きな仕事を任されたにしても、顕著な実績を上げたと主張するにしても、その裏付けとなる数字を的確に、そして正しく示すことができなければ、なかなか相手に信頼してもらうことは難しいと私は考えています。 ですから、このような計数感覚は、ぜひ応募書類を作成する段階からしっかりと意識しておいてほしいですね。
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Q
- 中途採用の最終面接の逆質問は何を聞くべきですか?
- 中途採用の最終面接で面接官が経営陣の方々ということでしたら、新卒の時と同じ感覚で質問するのはあまりお勧めできません。ご経歴にもよりますが、私のこれまでの調査による分析によると、中途採用において企業側は基本的に即戦力となる人材を採用したいという強い意向を持っています。 社会人経験がある分、職業やビジネスに対する理解も深まっていると期待されているはずですので、事業の方針や組織のあり方、あるいはご自身に期待される具体的な役割についてまで踏み込んで質問するほうが、むしろ良い結果につながることが多いと、私は考えています。 その際、私がこれまで求職者指導をした経験から特に重要だとアドバイスするのは、質問の仕方です。 「この会社は自分にとって都合が良いだろうか」といった独りよがりな視点からの質問ではなく、ご自身がその会社にどのように貢献できるのか、どのような価値をもたらすことができるのか、といった相手の視点に立ったうえで、なお残る不明点を確認するような質問の仕方を心がけると、より有能で、企業にとって価値のある人材であるという印象を与えることができます。 その質問はNGかも? 待遇より仕事への熱意を先に 逆質問で「労働条件や福利厚生について直接的に尋ねることは避けるべき」というアドバイスをよく耳にすると思いますが、これも相手の視点に立って考えれば理解しやすい点だということです。 もちろん、働く人にとって給与や福利厚生は非常に重要な要素であり、それらを確認すること自体が悪いわけでは決してありません。 しかし、入社後の仕事内容や貢献に関する話よりも前に、待遇面の質問が先に出てしまうと、採用担当者や経営陣に与える印象はあまり良くないことが多いのです。 給与も福利厚生も、まずはその会社で仕事をし、貢献することが前提となって初めて発生するものです。逆質問の場では、あくまでも仕事そのものに関する話や、ご自身が企業に何を与えられるのかといった話が中心となるべきだと、私は考えています。 ここまでの点に十分に気を付けて最終面接に臨んでいただきたいですね。
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Q
- 面接での家族構成に関する質問はやばいですか?
- 今どき、面接で家族構成や家族の職業を根掘り葉掘り聞く企業があるのですね。もちろんそれはコンプライアンス上大きな問題ですが、会社全体が法律や人権に無頓着なのか、たまたまおかしな面接官に当たってしまったのかは、一応考えておく必要があるかと思います。 不適切な面接を受けた場合でも、他の要件で仕事や職場に魅力があるのであれば、それだけで辞退を決めるのは早計かもしれません。正直、コンプラアイアンスやハラスメントについては、まだまだ無知な企業や意識の低い企業もあります。 また、会社としてホワイト企業と認められているところでも、部分的には相談がゼロではなく、むしろ現場で起きている問題がきちんと俎上に上がってきてオープンな形で改善されていることも大事なことです。 どんな優良企業でも問題がゼロということはありません。日々いろいろなレベルで問題、課題は起きてくるので、適切にそれに対処できることのほうが良い会社として重要な要素ではないかと思います。 自分の価値観や多角的な考えで判断するべき そうした視点で見ると、不適切な面接、低いコンプライアンス意識などは、よほど古い体質の企業でなければ単に知らないだけの問題で、研修や教育ですぐに改善できる要素かもしれません。根本的な体質の問題なのか、後から改善できる要素なのか、あなたの価値観として許容できるレベルなのか、などを自分視点で多角的に考えて決断してください。