この記事のまとめ
- 面接で職務経歴を話す際は企業とのマッチ度をアピールしよう
- 面接官が職務経歴を聞くのは職務経歴書以外の要素を確認するため
- 職種別・ケース別の職務経歴の答え方を例文付きで紹介
中途面接でよくある質問の職務経歴ですが、職務経歴書は書けても実際に言葉で説明するのは難しく感じる人もいるでしょう。
職務経歴を面接で伝える際は、自分の経歴やスキルを活かして企業に貢献できることをアピールすることが重要です。
一方、ただ職務経歴書に書いてある内容を伝えるだけでは、面接官もすでに知っている内容なので印象は残せません。そのため、職務経歴書の内容だけでなく、詳細なエピソードや話し方に工夫して効果的なアピールにつなげましょう。
この記事では、キャリアアドバイザーの吉野さん、隈本さん、平井さんのアドバイスも交えながら、面接で職務経歴をアピールする際のポイントについて解説します。面接官にあなたが働く姿を想像してもらいやすくなるよう、実際に話すイメージを持ちながら読んでくださいね。
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面接では職務経歴を通して企業に貢献できることをわかりやすく伝えよう!
面接で職務経歴を口頭で説明する際は、採用担当者に自分が企業に貢献できることをわかりやすく伝えましょう。
とはいえ、自分の職務経歴から何をピックアップして話すべきか、どのように伝えたら魅力的に伝わるのか考えるのは難しいですよね。
そこでこの記事では、まず面接官が職務経歴を聞く理由を解説します。事前準備や話す際のポイントについても説明するので、何を求められているのか理解して適切な回答ができるよう意識しましょう。
また、転職サポート経験が豊富なキャリアコンサルタントが、魅力的に感じる職務経歴の特徴についても徹底解説します。
後半では、職務経歴を話す際の構成や例文も紹介します。職種別・ケース別にそれぞれ詳しく説明しているので、参考にしながら自分の面接を想定して回答を考えてみてくださいね。
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企業は何を判断する? 面接官が職務経歴を聞く理由
企業は何を判断する? 面接官が職務経歴を聞く理由
- 職務経歴書だけでは判断できない詳細を確認するため
- 応募者のスキルが会社にマッチしているか確認するため
- 話し方や要点のまとめ方などを見るため
そもそも、面接で職務経歴を聞くことで、採用担当者は何を判断しているのでしょうか。職務経歴書は応募書類として提出していることも多いので、「どうしてわざわざもう一度聞くの?」と疑問を持つ人もいるかもしれません。
企業は、ただ職務経歴を再確認しているだけでなく、応募者の回答からさまざまな要素を判断しています。
ここからは、面接官が職務経歴を聞く理由について解説するので、確認して回答の際に役立ててくださいね。
職務経歴書だけでは判断できない詳細を確認するため

職務経歴書は自分の過去の業務についてわかりやすく簡略化してあるため、「どのような雰囲気の職場だったか」「どんな様子で仕事をしていたか」のような詳細は伝わりません。
面接ではこのように職務経歴書だけでは判断できない詳細を確認するため、改めて応募者に自分の口から職務経歴を回答するよう求めます。
ここで職務経歴書に記載されている内容を補足して口頭で説明することにより、採用担当者はよりはっきりと人材のイメージをつかみます。
また、応募者側にとっても職務経歴書には書ききれなかった内容や補足説明ができるので、改めて自分という人物について知ってもらいアピールするチャンスです。
私が担当者であれば、具体的な事柄よりも、仕事に向き合う姿勢を確認したいと考えます。過去の仕事について語る様子には、実務者としての意識や仕事観が如実に表れるものです。そのやりとりを通じて、自社との「カルチャーフィット」を見極める材料にします。
職務経歴書については、こちらの記事で詳しく解説しています。職務経歴書の書き方について悩んでいる人は、あわせて参考にしてみましょう。
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応募者のスキルが会社にマッチしているか確認するため
職務経歴を確認することで、応募者のスキルが会社にマッチしているか確認する意味合いもあります。職務経歴について深く質問することで、その仕事への理解度やスキルレベルがわかります。
職歴を活かしてキャリアアップ転職をする際は、特に業務内容への理解度は重視されます。たとえば、ITエンジニアならどんなプロジェクトに関わっていたのか、専門知識やスキルを保有しているのかということが見られます。
特に、プロジェクトマネージャーやシステムアーキテクトなどの難易度の高い資格を保有していると、専門性の高いスキルが身に付いていることがわかりやすくなります。
企業にとって理想的なスキルを持っていれば好印象な一方、スキルが不十分だと感じるとその後の選考も慎重におこなわなければなりません。
企業側が異業種からの第二新卒の応募者に対して注視しているのは、成長意欲やポテンシャルなどです。前職での直接的な実績よりも、その経験を通して築いてきた課題解決力や適応力が、新しい職場でも活かせそうかを確認します。
話し方や要点のまとめ方などを見るため
職務経歴について話すのは面接の序盤が多い傾向です。そのため職務経歴の内容そのもの以外にも、応募者の話し方や要点のまとめ方などをチェックしています。
自分の職務経歴についてはきはきと自信を持って話す人は魅力的です。また、職務経歴は人によっては内容が多く、ただ単に職務経歴を羅列されるだけでは、理解に苦労するといった側面もあります。
そこで「新卒で貿易関係の会社に入社後、営業部にて5年間法人営業を担当しました」のように簡潔に要点をまとめてわかりやすく話す応募者は、コミュニケーションが取りやすい人材として見てもらえる可能性が高くなります。
職務経歴をいきいきと楽しそうに話す応募者は、とても魅力的です。自信を持って話す姿勢は、相手に前向きで好感の持てる印象を与えます。加えて、ポイントを簡潔にまとめて話せると、プレゼン能力の高さもアピールできますよ!
面接前に実施しよう! 職務経歴をアピールする際の事前準備
職務経歴をアピールする際は、事前準備が欠かせません。
事前準備を怠ると、ただ経歴をなぞるような浅い内容のアピールしかできず、具体的にどのような努力ができるのか、成果を残すためにどうアプローチするのかなど、本来の自分の魅力が伝わりにくくなってしまいます。
企業の求める人物像に合わせたスキルや経験などのアピールをすることで、自分の人材としての価値を最大限伝えられます。
ここからは、必要な事前準備について2点紹介するので、面接対策の序盤におこなうようにしてくださいね。
これまでの経験からスキルや経歴をくまなく棚卸しする
まずは自分のこれまでの職歴を振り返り、どの会社でどんな業務をおこなってきたのか、どんな実績やスキルがあるのかくまなく棚卸ししましょう。
一見アピールする意味はないと自分で感じるようなスキルでも、採用担当者の目に留まる可能性もあるので、どんな細かいものでももれなく洗い出してくださいね。
これまでの経験を振り返るのは、時系列順に紙に書き出していくと効率的です。まずは入社時期、企業名、部署名などを思い出し、その後自分の役職や役割、プロジェクト内容のように基本的な情報から詳細を考えていくと芋づる式に思い出しやすくなります。
棚卸しする際は苦労を乗り越えた経験に着目しましょう。「あのときは本当に大変だった」と感じる修羅場を乗り越えた経験こそ、振り返ると貴重な財産です。そのような体験は、面接で話題になったときに、情熱を持って語れる価値あるエピソードとなるでしょう。
企業研究を深めてスキルや経歴が企業とマッチしているか確認する
職務経歴の洗い出しが完了したら、企業研究を深めて重点的にアピールしたいスキルや経歴をチェックしましょう。企業が選考で見ているのは、応募者が自社にマッチしているかどうかです。
スキルや経歴がマッチしていれば、応募者が自社で活躍することをより想像しやすくなります。
そのため、重点的にアピールしたいスキルや経歴を絞り込んだら、面接ではそこを中心に話せるようにしましょう。
たとえば職務経歴書について聞かれたら「○○社において、事務系派遣スタッフの提案営業をおこなってきました。この経験は、御社の人材マネジメント業務においても役立つと考えています」のように、マッチするスキルや経歴については強調して回答できると好印象につながります。
- 応募先企業と経歴がマッチしない(未経験)なのですが、問題ないでしょうか?
前職の経験を活かせることを前向きにアピールしよう
応募先企業と経歴が完全にはマッチしない場合でもチャレンジしてみましょう。
作戦は、自分のポータブルスキル(どの業界でも応用可能なスキル)を具体的にアピールすることです。たとえば、「前職で培った提案力や調整力を活かして、未経験の分野でも早期に成果を出せる」といった形で伝えると良いでしょう。
また、学習意欲や適応能力の高さを示すエピソードも効果的です。「新しい分野へのチャレンジが自身の成長にもつながる」と前向きな姿勢を見せることで、採用担当者に好印象を与えることができます。
好印象を与えよう! 面接で職務経歴を話す際のポイント
好印象を与えよう! 面接で職務経歴を話す際のポイント
面接で職務経歴について話すときは、ただ職務経歴書に書いてある内容を話すだけでは意味がありません。
職務経歴は自分のプロフィールを表すものなので、誤解がないように面接での伝え方はしっかり練る必要があります。
以下では面接で職務経歴を話す際に重要となるポイントを5つ紹介するので、意識して対策し好印象を与えましょう。
①長くなりすぎないよう1分程度にまとめる
職務経歴について話す際は長くなりすぎないよう、時間は1分程度を目安にするのがおすすめです。1分間で話す文字数は300文字程度です。
1分以上で長くなりすぎるとその分面接官を長く拘束してしまうだけでなく、要点を話す能力がないと思われてしまうので注意してくださいね。
また1分未満と短くなっても問題はありませんが、自分の魅力について知ってもらうチャンスなので、最大限のアピールを心掛けましょう。
かかわったプロジェクトが多い人や転職回数が多い人は、職務経歴が多くなりがちです。しかし、その経歴を余さず話すとなると、 1分という短い時間では概要をなぞるだけになってしまいます。
効果的にアピールするには、エンジニアの求人であればエンジニアスキルといったように、企業に最も合ったスキルや経歴をピックアップして重点的に話しましょう。
- 転職が多いのですが、好印象につながる伝え方はありますか?
勤務先の会社に共通していることを強調しよう
一貫性についてわかりやすく述べましょう。A社で何を、B社では……と並べるよりも、「どの会社でも一貫していることは」と話を整理して述べると、職業人生で培った能力が伝わりやすくなります。
各社についての細かく具体的な説明は、書類に記入しておくべきです。一貫性については、自己分析を深くおこない、言葉を用意しておく必要があります。面接対策として準備しておきましょう。
②職務経歴書に書いていないポイントも補足する
職務経歴書にすでに記載してある内容を繰り返すだけではそれ以外の魅力が伝えられないので、話すのであれば書いていないポイントも補足しましょう。
具体的には、職務経歴書にITスキルを書いていたら、口頭で取得に至った経緯や入社後の業務にどう活かせそうかを話すのがおすすめです。
話すことで採用担当者は応募者が挑戦し実績を達成したプロセスを想像しやすくなり、ひいては採用後に自社で活躍するイメージをしやすくなります。
③話し方や表情・視線を工夫する
ただ無機質に職務経歴について述べているだけでは、面接という場でコミュニケーションを取っている意味がありません。面接官に向かってアピールしているので、話し方や表情・視線を工夫して飽きさせないようにしましょう。
話し方のうまい応募者だと、面接官も興味を持ってアピールを聞く姿勢になり、コミュニケーション能力の高さが印象に残りやすくなります。
飽きさせない話をするためには、ただ話すのではなく適度に一呼吸おいたり、重要なポイントで身振り手振りを利用したり、抑揚を意識したりなど、さまざまな手法を併用するのが効果的です。
特に職務経歴の中で良い成績が出ていたり一定以上に努力した仕事があれば、強調して伝えられるとあなたの強みなどが伝わりやすくなります。
また、にこやかな表情や面接官の目を見て話すなどの要素も、好印象のためには重要になります。
面接で身振り手振りをつける方法はこちらの記事で紹介しているので、併せて参考にしてください。
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面接は身振り手振りを適切に使って制す! 好印象を残すコツを解説
面接では身振り手振りを含めた見え方も対策をしておく必要があります。記事では、キャリアアドバイザーの遠藤さん、谷所さん、柴田さんとともに面接で身振り手振りを効果的に使う方法を解説。具体的な動作も伝授するので誰でも習得可能です。
記事を読む

話の緩急であったり、重要なポイントでのゆっくりした口調など、メリハリの効いた話し方をする人だと、やはり興味を引きます。また、基本的なことですが、面接官の目を見て話す人からは「伝えたい」という気持ちを感じやすいです。
面接が迫っている人は、頻出質問の回答例だけでも予習しておこう!
面接でどんな質問がされるか、そして答えられるか不安ですよね。ただ、企業によって何を質問されるか分からない人も多いはず。
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どんな質問にも自信をもって答えられるようになれば、面接も怖くなくなります。今すぐ活用して、面接突破の力を手に入れましょう!
④成果だけでなく過程や工夫したことも伝える
職務経歴書や面接で経歴をアピールする際は実績について言及しますが、より実績やスキルの説得力を上げるために、それまでの過程や工夫したことも伝えましょう。
エピソードを話すことで面接官は当時の状況を想像しやすくなるだけでなく、「こういうふうに頑張れる人なんだな」と応募者の人柄も伝わります。
たとえば、「売り上げを27%増加させた」という成果だけではなく、「関東エリアの店舗を回ってニーズを調査した」のように、売上増加のためにどのような分析をおこない、どのような改善策を実施したのかを説明しましょう。
また、失敗した経験や困難に耐えた際の対処法などについて述べると、あなたが目標達成に向けてどのように取り組むか、面接官に具体的にイメージさせることができます。
⑤応募先企業に貢献できそうなスキル・実績を伝える
面接では、自分の職務経歴を単に羅列するのではなく、応募先企業で役立つスキルや実績に焦点を当てて話すことが重要です。
企業が求める人物像やスキルを事前にリサーチし、それに関連する経験を具体的に伝えましょう。
たとえば、営業職での経験を持つ場合、ただ「売上目標を達成した」という実績を述べるだけでなく、「その経験を活かして貴社の新規顧客開拓に貢献できる」といった形で、企業での活躍をイメージさせる内容にするのが効果的です。
自分のスキルが企業の課題解決や目標達成にどうつながるかを明確に伝えることで、採用担当者に「この人と一緒に働きたい」「この人ならば自社で成果を出せるのではないか」と思わせることができます。
以下の記事では面接全般のコツについて解説しているので、併せて確認して通過率を上げましょう。
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面接のコツ|通過率を飛躍的に上げる初心者必見の対策を解説
面接のコツをつかむには、評価されるポイントを理解することが不可欠です。さらに、種類別の面接のコツをつかめば差別化できます。この記事では、面接を突破するための質問への回答方法や立ち振る舞いなどをキャリアコンサルタントと解説します。
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アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る事前に対策して当日の負担を減らすことが重要
上記記載のように、経歴概要説明の目安時間は1分と短いです。応募書類に詳しく書くことと、口頭で伝えることは区別しましょう。文字情報は、読み直して確認することができますが、耳からの音声情報は、長い情報を処理することができません。
前述した①~⑤のポイントのうち、
④成果だけでなく過程や工夫したことも伝える
⑤応募先企業に貢献できそうなスキル・実績を伝える
は、応募書類の工夫で補うことができます。
①長くなり過ぎないよう1分程度にまとめる
②職務経歴書に書いていないポイントも補足する
は事前練習しておくと役立つでしょう。
当日は話し方を意識しながらアピールしよう
すると、当日意識することは
③話し方や表情・視線を工夫する
だけ、とシンプルに覚えておくことができます。
これも、事前練習しておくと、自分のクセや注意ポイントが理解できます。動画録画したり、誰かに練習相手になってもらっても良いでしょう。俳優のように高度なジェスチャーや表情を使いこなす必要はありません。簡単に言えば、「明るく元気に」話すことを心掛ければ十分でしょう。
キャリアコンサルタントに聞いた! 面接官が魅力的に感じる職務経歴の特徴
面接での職務経歴の回答方法について解説してきましたが、経歴に自信がなく「自分の経歴では魅力的に感じてもらえないかもしれない」と不安に思っている人もいるでしょう。
しかし、経歴に自信がなくても、要点を理解して強みがアピールできれば面接官が魅力的に感じる可能性は十分にあります。
そこで、ここでは多くの転職希望者をサポートしてきたキャリアアドバイザーの隈本さんに、面接官が魅力的に感じる職務経歴の特徴についてたずねました。
自分の魅力を最大限伝えて選考を突破するために、ぜひ参考にしてみてください。
また、面接に対する漠然とした不安が拭いきれない人は、克服する対策を以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にして自信を持って本番に臨んでくださいね。
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「面接が怖い」は誰しも同じ! 恐怖を克服する対策18選
面接を怖いと感じることは当たり前のことです。まずは面接が怖いと感じる原因を考えましょう。恐怖心を和らげる考え方や対策方法をキャリアコンサルタントと解説するので、恐怖を克服し面接を突破しましょう。
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アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る企業の知りたい内容は「話し方」と「話す内容」の両方を工夫すると伝わりやすい
面接で職務経歴を魅力的に伝えるには、「話し方」と「話す内容」を意識することが大切です。
まず「話し方」では、はっきりとした口調で話すことで面接官が聞き取りやすくなります。また、笑顔や落ち着いた表情を心掛けながら、適度にアイコンタクトを取ることで、これまでの職務経験に対する自信や、入社への意欲が伝わりやすくなります。
次に「話す内容」ですが、具体的な成果だけでなく、その成果に至るまでの工夫や努力を伝えることがポイントです。たとえば、「売上を前年比150%に増やした」と話す場合、どのような課題があり、それをどう解決したのか、どんな方法を使ったのかを具体的に説明することで、あなたのスキルや問題解決力を深く理解してもらえます。
エピソード選びを工夫して自分の活躍する姿を想像させよう
さらに、応募先の企業のビジョンや社風に合ったエピソードを選び、関連する経験を交えて話すと、企業研究をしっかりおこなっていることが伝わります。多くの応募者が経験を話すだけで終わることが多いので、「この会社でどんな活躍ができるか」を具体的に伝えられると、より魅力的に映ります。
こんな点には注意! 面接で職務経歴を話す際に避けるべきこと
こんな点には注意! 面接で職務経歴を話す際に避けるべきこと
- 経歴をただ述べるだけの回答
- 実績に説得力がない回答
- 情報量が多すぎる回答
どんなにスキルや実績の詰まった職務経歴でも、伝え方を間違えてしまうと魅力が半減してしまうかもしれません。それだけでなく、「伝える能力が低い」と判断されマイナスな印象にもつながる危険性があります。
ただし、具体的にどんな伝え方が間違っているものなのか、いまいちわからないという人もいるでしょう。
そこでここからは、面接で職務経歴を話す際に避けるべきことについて解説するので、知らないうちに印象を悪くしてしまわないよう頭に入れておいてくださいね。
経歴をただ述べるだけの回答
面接で職務経歴を話す際、ただ経歴を時系列で述べるだけの回答は避けるべきです。経歴は履歴書を読めばわかるため、面接ではそれ以上の情報を提供する必要があります。
たとえば、「〇〇会社で営業を担当し、4年勤めました」という説明だけでは、あなたの強みや価値が伝わりません。
そのため、具体的なエピソードや実績を交え、「○○会社にてエンジニア職として5年勤務しました。その際には、法人のシステム開発・保守を担当し、業務効率を10%向上させました」といったようにどのようなスキルを習得したのか、どのような課題を解決したのかを説明しましょう。
また、自分の経験を活かして応募先企業にどう貢献できるかを意識して話すことも重要です。相手に「この人と一緒に働くメリット」を感じてもらうことが、採用につながる鍵となります。
経歴をただ述べるだけの人には、自分の強みや個性を伝えきれていない印象を持ちます。せっかくの面接の場なので、自分ならではの経験や実績を具体的に伝えることで、より魅力的な印象を残しましょう。
39点以下は要注意!
あなたの面接力を診断してください
「面接に自信がない」「今のままで選考通過できるか不安」そんな就活生は自分の面接力を知ることからはじめましょう!
たった30秒で面接力を把握できる「面接力診断」がおすすめです!。簡単な質問に答えるだけで、“あなたの強み”と“改善点”が明確になり、対策もしやすくなります!
・面接でなぜ落ちたかわからない人
・自信を持って、面接に臨みたい人
実績に説得力がない回答
面接で職務経歴の実績を話す際、「売り上げを伸ばしました」や「チームを成功に導きました」といった抽象的な表現では説得力が低く、採用担当者に具体的なイメージを持ってもらうことが難しくなります。
そのため、実績を述べる際には、「前年同期比で売り上げを20%増加させました」といったように具体的な数値を交えて説明することが大切です。
また、具体的な数字を出すことが難しい業務でも「プロジェクト管理を改善し、納期短縮を実現しました」といったエピソードを示すことで、信頼性が高まります。
また、数字だけでなく、その成果を達成するために工夫したプロセスや困難を乗り越えた方法を説明することで、面接官にあなたの能力と努力をしっかりと伝えることができます。
情報量が多すぎる回答
自分のアピール機会にできるだけ多くの魅力を伝えたいのは理解できますが、情報量が多すぎると、本当にアピールしたい情報がぼやけてしまい、採用担当者の印象に残りにくくなってしまいます。
また、面接時間はある程度制限されているため、話が長引くとほかの質問に割く時間を圧迫してしまい、ほかのアピールができなくなる可能性もあります。
要点を絞って回答するためには、伝える内容を事前に整理し、応募先企業が求めるスキルや実績に焦点を当てることが大切です。
たとえば、成果や工夫した点を簡潔に述べ、必要に応じて詳細を補足する形が理想です。わかりやすく要点を絞った回答は、説得力が高まり、好印象を残しやすくなります。
- 職務経歴は具体的に何社くらいまでならアピールしていいですか?
内容が浅くならないのは3社程度まで
職務経歴のアピールでは、応募先での自分の価値をしっかり伝えることが大切なので、話す会社の数は3社くらいに絞るのがベストです。
面接には時間の限りがあるため、多くの経験を話そうとすると一つ一つが浅くなり、自分の強みが伝わりにくくなります。応募先の仕事に関係が深い経歴を選び、そのなかで成果を上げた経験や工夫したことを、数値やエピソードを交えながら伝えるようにしましょう。
とくに、直近の経験や、応募先で役立つスキルを身に付けたエピソードを優先することが大切です。似た内容の職務がいくつかある場合は、それらをまとめて話すとスッキリします。
基本の構成に落とし込もう! 職務経歴を話す順番
職務経歴を話す順番について理解している人もいるかもしれませんが、改めて話す順番をおさらいしておきましょう。基本的には職務経歴書と同じく企業名、職種、実績の順番です。
なぜなら、面接官は職務経歴書と照らし合わせながら応募者の話を聞くことが多いからです。また、話すボリュームがこのなかで最も大きいのはエピソードを盛り込む実績の部分であるため、企業名と職種は簡潔にわかりやすく伝えましょう。
実績をアピールしたら、最後に入社後に活かせるポイントを伝えてマッチ度をアピールしてくださいね。
具体的に伝えて好印象を残そう! 職務経歴の職種別例文4選
具体的に伝えて好印象を残そう! 職務経歴の職種別例文4選
- 営業職の職務経歴例文
- エンジニアの職務経歴例文
- 事務職の職務経歴例文
- マーケティング職の職務経歴例文
職務経歴のアピール方法はわかっても、自分の職種ではどう伝えたら良いのかイメージできていない人もいるかもしれません。経歴を活かす場合、専門性の高いスキルや経験があることをアピールすると面接官の関心を引けるチャンスがあります。
ここからは、職種別に例文を4つ紹介するので、参考にして面接官に刺さる内容に仕上げましょう。
①営業職の職務経歴例文
営業職の職務経歴例文
私はこれまで3年間、○○社の営業部にて法人向け営業を担当してきました。
具体的には新規顧客の開拓を中心におこない、年間30社以上との新規契約を獲得しました。また、既存顧客のフォローアップにも注力し、提案型営業で売上前年比120%を達成しました。
特に、顧客課題のヒアリングから解決策の提案までを丁寧におこなうことで、信頼関係を構築し、90%以上の顧客と契約更新につなげました。
今後はこの経験を活かし、より人対人として向き合う必要のある個人向け営業として、貴社で顧客満足度の向上と新規市場の開拓に貢献したいと考えています。
②エンジニアの職務経歴例文
エンジニアの職務経歴例文
新卒で○○社に入社後、システム開発エンジニアとして7年間業務に携わってきました。
おもにWebアプリケーションの開発を担当し、JavaとPythonを用いて効率的な業務システムを構築しました。
直近ではよりエンジニア職を極めたいと考え、PMP資格を取得し、プロジェクトリーダーとしてチームを指揮しました。
特に、納期内にスケジュール通りのシステム導入を達成するため力を入れたのは、メンバーそれぞれの強みを把握して役割分担をおこなうことと、円滑なコミュニケーションの促進です。
プロジェクト開始に当たってメンバー一人ひとりとすり合わせをおこなうことで、結果的に納期よりも早い導入に成功しました。この経験を活かし、貴社での開発業務を通じて、さらなる技術向上と事業貢献を目指したいと考えています。
エンジニアの職務経歴では、技術スキルに加え、課題解決力やコミュニケーション力などの「人間ならではのスキル」を伝えることが重要です。AIでは代替しづらいスキルとして、チームをまとめるリーダーシップや柔軟な対応力も積極的にアピールしましょう。
③事務職の職務経歴例文
事務職の職務経歴例文
○○大学を卒業後、○○社の営業部にて営業事務として事務業務全般に携わってきました。
具体的には、契約書や見積書の作成、顧客データ管理、電話対応などを担当し、業務の効率化を図るためにExcelのマクロを活用したツールを作成しました。その結果、作業時間を20%削減しました。
また、自身の事務作業を効率化させる目的で、○○年にMicrosoft Office Specialistの資格を取得しました。
正確で迅速な事務処理に自信があり、貴社でもバックオフィス業務の効率化に貢献したいと考えています。
PCスキルやExcelなどの表計算ソフトを用いたデータ入力能力は、基本スキルとして重要です。また、スケジュール管理能力やコミュニケーション力、柔軟な対応力も求められます。他部署との調整や急な業務変更に対応した経験などは評価されやすいでしょう。
面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!
自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?
「面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。
39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。
- もうすぐ初めての面接がある人
- 自信のあった面接に落ちてしまった人
- 面接への不安を和らげたい人
④マーケティング職の職務経歴例文
マーケティング職の職務経歴例文
○○社のマーケティング部にて3年間BtoC向けのマーケティング業務に携わり、特にデジタル広告運用とデータ分析を中心に担当してきました。
具体的には、SNS広告やリスティング広告のキャンペーンを設計し、クリック率を15%改善したほか、Google Analyticsを活用してユーザー行動を分析し、Webサイトのコンバージョン率を10%向上させました。
また、チーム内ではPDCAサイクルを重視したマーケティング施策の改善提案をおこない、年間目標の達成に貢献しました。
これらの経験を活かし、貴社の商品やサービスの価値を最大化し、事業の拡大に貢献していきたいです。
ケース別に採用担当者に響く職務経歴の例文も紹介!
ケース別に採用担当者に響く職務経歴の例文も紹介!
- 前職を短期離職している場合
- 別業界への転職の場合
- 未経験職種の場合
職務経歴といっても人それぞれであるため、未経験業種へのチャレンジや経験を活かした別業界への転職などを試みている人もいると思います。また、前職を短期離職しているなど一般的に不利といわれる状況にある人もいるのではないでしょうか。
ここからは、ケース別に職務経歴の例文を紹介するので、職種別例文と組み合わせて、自分の状況に合った最適な回答ができるようになりましょう。
前職を短期離職している場合
私は前職の○○社で営業職として短期間ではありましたが、新規顧客開拓や既存顧客フォローに携わりました。
特に、1カ月で5件の新規契約を獲得し、チーム内での成果に貢献しました。しかし、業務を通じて自身のキャリアを見直し、長期的に成長できる環境で専門性を深めたいと考え、退職を決断しました。
短い期間でしたが、顧客対応力や問題解決力を磨く貴重な経験を得ることができました。この経験をもとに、貴社で新たなチャレンジをしながら長期的に貢献していきたいと考えています。
別業界への転職の場合
別業界への転職の場合
新卒入社した○○社では生産管理業務を担当しており、おもに生産ラインの効率化や品質管理に取り組んできました。
この経験を通じて、業務改善やプロジェクトマネジメントに関するスキルを磨きましたが、IT業界に対する強い興味があり、技術を活用して新たな価値を創出する仕事に挑戦したいと考え、転職を決意しました。
現在はプログラミングを独学で学び、C言語プログラミング能力認定試験を取得したほか、基本的なアプリケーション開発スキルを習得しています。
これまでの分析力やプロジェクト管理経験を活かし、貴社では新しい価値観を提供できればと考えています。
- 2つアピールしたい活かせそうな経歴があるのですが、どちらもアピールして内容が薄くならないか心配です……。
どちらが応募企業にとってより重要なのか比較しよう
複数アピールポイントがある場合、応募先企業とその仕事に一番マッチする内容を重点的にアピールするのが効果的です。企業研究や仕事研究を徹底的におこない、相手が求めるスキルや経験を深掘りして伝えましょう。
どちらも重要に思える場合は、メインのアピールポイントを1つに絞り、もう1つは補足として簡潔に触れる程度に抑えると内容が薄くなりません。「自分が言いたいこと」ではなく、「相手が求めていること」にフォーカスすることで、より説得力のあるアピールが可能です。
面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう
不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
そんなときこそ「面接力診断」を受けましょう。
簡単な質問に答えるだけで自分の弱点がわかり、改善方法も提案してもらえます。ぜひ活用して面接を突破してください。
- 近く面接本番を控えている人
- 自分の面接の改善点を知りたい人
- 過去の面接で力を発揮しきれなかった人
未経験職種の場合
未経験職種の場合
私はこれまで小売業界で店舗運営を5年間担当し、販売促進や在庫管理に取り組んできました。
特に売り上げデータを分析し、商品の陳列変更や販促キャンペーンを提案した結果、売り上げを前年比15%向上させた経験があります。この経験をもとに、データ分析を活用したマーケティングの可能性に興味を持ちました。
現在はマーケティングの基礎を学ぶため、オンライン講座でSEOやデジタル広告について勉強中です。貴社での実務を通じてスキルを磨き、事業成長に貢献したいと考えています。
「どんな仕事も真剣に取り組んできた」という点が伝わるよう意識しましょう。前職で本気で努力した人は、次の仕事でも全力を尽くせるという印象につながります。志望動機とは区別して、これまで任された業務に対する情熱や姿勢を具体的に伝えることが大切です。
面接で職務経歴を話す際は企業へのマッチ度を示して好印象を残そう!
面接で職務経歴を話す際は、ただ職務経歴書に書いてある内容を羅列すれば良いというわけではありません。
面接官が改めて職務経歴のアピールを求めるのは、応募者の人物像を見極めて自社とマッチしているか確認するためです。
そのため、職務経歴書は自分の実績をアピールして「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるチャンスです。この記事を参考に、自分の強みを最大限にアピールして好印象を残してくださいね。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見る求人に最もマッチする経歴を強調してアピールしよう
職務経歴を聞かれた際に重要なのは、応募先企業が求める人材像を仮説立てし、それに関連する経歴を中心に伝えることです。
すべての経歴を均等に話す必要はありません。むしろ、応募先が特に注目しているポイントに絞り込み、具体的なエピソードや成果を交えることで説得力が増します。「何を成し遂げたのか」「どのようなスキルを活かして貢献したのか」を明確に伝えることが鍵となります。
また、特に異業種や異職種に挑戦する場合は、前職の経験やスキルをそのまま伝えるだけでは効果が薄いことが多いです。応募先企業との共通する部分を見つけ出し、それを具体的に「翻訳」して伝える努力が必要です。
たとえば、「前職での顧客対応力は、新しい環境でも円滑なコミュニケーションを築くために役立つ」といった形で、相手にわかりやすく説明することが大切です。
さらに、職務経歴を話す際には、自分の価値や強みが相手の期待にどう応えられるのかを意識してください。「この人なら成功する」「チームにとって価値がある」とイメージさせることがゴールです。
自分自身と向き合って強みを理解することが自信になる
これから対策を進める方へ。職務経歴を振り返る作業は、自分自身の棚卸しでもあります。自分の経験を整理し、応募先にとってどんな価値を提供できるかを考えることで、面接への自信へつながります。未来の可能性を信じて、一つ一つの準備を丁寧に進めてください。応援しています!
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
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