この記事のまとめ
- かかわりたくない人の特徴14つを解説
- まずは自分が接し方を変えてみる
- うまくいかない場合は4つの最終手段を利用しよう
- 既卒適職診断
たった3分であなたの受けない方がいい職業がわかる!
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かかわりたくない人というのは、どの会社にも一人はいるといっても過言ではありません。かかわりたくない人の特徴は、常に人の悪口を言う人や感情の起伏が激しい人など性格面で難があるタイプや、業務に関してすぐ人に押し付けたり責任逃れしたりなどがおもに挙げられます。
しかし同じ会社の人間である以上、避けたり無視したりなどはできず、ある程度自分が我慢して付き合わなくてはならないこともあるでしょう。
この記事ではキャリアコンサルタントとともに、かかわりたくない人とかかわらなくてはならない際の心得や、7つの具体的な接し方を解説します。今の仕事は続けたくても、かかわりたくない人が原因でストレスをため込んでいるという人は、ぜひ参考にしてください。
かかわりたくない人でも付き合い方を変えればストレスフリーを目指せる
かかわりたくない人と話す際は、自分の意識や接し方を変えることでストレス軽減を目指せます。これまでかかわりたくない人に対して特に考えず接していた人は、記事前半で解説する3つの心得と7つの接し方を意識してみると、角を立てず穏便に対処しやすくなります。
しかしいざ実践してみても、結局ストレスの原因である本人が変わらず、自分のみがストレスをため込んでしまうこともあるでしょう。そんな人は、記事後半のキャリアコンサルタントが教える接し方のコツや、4つの最終手段をぜひ参考にしてください。
まずは少しでも仕事しやすい環境を作るために、かかわりたくない人の特徴やタイプを把握して、自分の接し方を変えてみましょう。
自分にも当てはまっていない? かかわりたくない人の14の特徴
かかわりたくない人の特徴は数多くありますが、大きく4種類のジャンルに分類できます。
ここからは分類化した4つの特徴について詳しく解説します。職場に「当てはまっているかも?」と思える人がいる場合は、記事後半の接し方についてもぜひ参考にしてください。
誰でも波長の合う人と仕事ができれば毎日楽しいですが、社会はそんな人ばかりではありません。自分が苦手だと思っている相手もまた、あなたのことが苦手だと悩んでいるかもしれないことを忘れないようにしましょう。
自分を正当化するタイプの5つの特徴
自分を正当化するタイプの5つの特徴
- すぐ人のせいにする
- 自己中心的に動く
- 価値観を押し付けてくる
- 他人を見下す発言をする
- 責任逃れをする
自分を正当化するタイプは、たとえ自分が悪いことをしたり間違っていたりなど不利な状況であるとしても、「自分は悪くない」と正当化する人物が当てはまります。
正当化するタイプの中でもさらに特徴が分けられるため、どのような人が当てはまるのかここでチェックしてみましょう。
すぐ人のせいにする
仕事でも業務に関係ないことでも、すぐ人のせいにすることが多い人は、「自分は悪くない」ことをベースに物事を考えており、状況を客観的に把握できていない傾向にあります。
本来であれば仕事でミスをした場合は、反省して次に活かし同じミスを防ぐことが一般的です。しかし中には「責任を取りたくない」や「自分が失敗したことを認めたくない」といった心理から、ミスしたことを人のせいにしてしまいがちな人もいます。
責任を押し付けられた側にとっては自分が悪者とされて追及される可能性もあり、近くにいるのみで不安になりやすく、かかわりたくない人と思える存在でしょう。
すぐ人のせいにする人のターゲットにならないためには、日頃から仕事のメモやメールなどに記録を残すようにし、不当なことを言われた場合にも毅然とした態度で対応するようにしましょう。
また、周りの同僚や上司との信頼関係を築いておき、いざというときに助けてもらえる環境を作ることも大切です。
自己中心的に動く
他人の意見を取り入れず自分を中心に物事を進める人は、自己中心的といえます。常に自分の意見を優先し、他人に対する配慮が欠けている状態といえるでしょう。
会社ではチームで動くことも多く、そのなかに自己中心的な人がいるとチームの考えをまとめることも難しくなり、周囲からは「この人とは一緒に仕事したくない」と思われてしまいます。
自己中心的な人は自分が正しいと思っている場合のみでなく、そもそも他人に興味や関心がないため、一人で突き進むタイプの人もいます。一匹狼タイプは客観的に見れば「非協力的な人」というイメージであり、かかわりにくいという人も多いです。うまく付き合っていくためにも、記事後半で接し方や対処法を考えていきましょう。
価値観を押し付けてくる
価値観の押し付けとは、自分と他人の意見が異なる場合に「こっちの方が良いのに」と自分の意見が正しいと言うような人が当てはまります。たとえば「作業効率を上げるために新しい設備を導入しました」と報告がある際に「慣れていないものは使いにくいから私は使わない」など、自分の考えを押し付けるような言い方をする人を指します。
自分の意見を発表することは決して悪いことではありませんが、自分の価値観を押し付けることは視野を狭めることになるため、人の意見も聞いたうえで判断することが最善といえるでしょう。
価値観の押し付けを避けるためには、相手の状況や考えをまず理解し、共感を示すかかわり方が大切です。相手が自分で答えを導き出せるように、質問形式でアドバイスを提供していくと、相手が自然に受け入れてくれる可能性が高まります。
他人を見下す発言をする
他人を見下す発言が多い人は、自分と他人を比較するくせがあるかもしれません。自分とかかわりがないのに、なぜか敵対視するような態度の人は、他人を下に見ることで安心感を得ている可能性があります。
中には業務に関係ない話でも発言の揚げ足を取ったり、常に人を馬鹿にしたような態度を取ったりなどもあるでしょう。
他人を見下す発言が多い人は、自分のコンプレックスや心の弱さ、不安を隠すために無意識のうちに攻撃的に接しているケースもあります。発言の本当の意図を考えて寄り添うことは大切ですが、自分を守るために時には物理的に距離を離すことも重要です。
責任逃れをする
責任逃れする人とは、たとえば明らかにその人が担当である仕事でミスが起こっているのに、頑なに謝らなかったり、環境や他人に責任を押し付けたりなど、「自分以外のせいでミスが起こった」という発言をする人を指します。
仕事のミスは誰にでも起こりうることであり、「教えられたことと違う」や「パソコンの不調」など、実際に担当者が直接の原因でない場合も多くあります。しかし担当者が自分である以上は、自分が責任を取ることが社会人として求められることが多いです。ミスが発覚した際にはまず謝りリカバリーに徹することが理想ですが、自分は悪くないと責任から逃れて何もしない人は、かかわりたくない人と思われてしまいますね。
- 職場にすぐ責任逃れする人がいるのですが、なんと声をかければ責任感を持って仕事に取り組んでくれますか?
本人の意識を変えさせるのではなくかかわり方を変えてみよう
もし責任逃れをする人が、自分の責任だとわかっていながら認めることができないタイプであれば、声をかけただけで簡単に責任感が持てるようになるでしょうか。その可能性は低いと思います。
また、下手に声をかけてこちらの意図とは異なる受け取り方をされたら、後々トラブルに発展する恐れもあります。声がけで責任逃れをする人を変えようとするよりも、「この人は責任逃れをする人なんだ」と割り切ってこちらが体制を変えるほうが早いでしょう。
たとえば、「仕事の進捗を密に報告してもらうようにする」「複数名のチームで取り組んでもらう(一人に任せない)」「メールのやり取りは残しておく」など、責任逃れをさせないための体制を整えることから始めることをおすすめします。
ネガティブなことを言うタイプの3つの特徴
ネガティブなことを言うタイプの3つの特徴
- 周囲を巻き込んで悪口を言う
- すぐ批判的になる
- 常に自分と他人を比較する
ネガティブなこととは、悪口や批判、他人の印象を下げるといった発言が当てはまります。業務そのものの影響はないタイプですが、ネガティブな発言は人間関係が悪化し士気が低下する雰囲気を作り上げ、それが原因で退職する人も少なくありません。
ここからはネガティブな発言が多い人の特徴を3つ解説します。周りで当てはまっている人がいないかチェックしてみてください。
周囲を巻き込んで悪口を言う
かかわりたくない人の特徴を挙げる際、「すぐに悪口を言う人」をイメージする人も多いでしょう。すぐ他人の悪口を言う人は、自分がいないときには自分の悪口も言っているのであろうと容易に思われて、自然と「かかわりたくない人」という認識になります。
たとえ悪口の対象となる本人に聞こえていなくても、周囲を巻き込んで悪口を言っていれば本人の耳に届く可能性もあり、その場合は「モラルハラスメント(モラハラ)」に該当します。
- 一人の発言が社内を暗い空気にさせています。居心地が悪くて仕事に集中できないのですが、打開策はありますか?
本人を諭すことが難しければ上司や人事部を頼ろう
職場で雰囲気を悪くする人がいると、チームの士気や生産性に悪影響を及ぼすことがあります。
まずは、その人がどのような行動で雰囲気を悪くしているのかを具体的に把握しましょう。たとえば、悪口を言う、他人を侮辱する、不満を公然と述べるなどです。
可能であれば、その人と直接対話をおこなってその言動がほかの人たちにどのような悪影響を与えているかを説明して、改善をうながすのが良いでしょう。
それでも問題が解決しない場合や、そもそも対話が困難な場合は、上司や管理職、人事部などに状況を報告し、職場の雰囲気を改善するための対応を求めることをおすすめします。
すぐ批判的になる
業務においては、批判的な意見も真摯に受け止めることが求められます。しかし仕事のみでなく、プライベートに関して批判的な意見を出す人もいますが、それらの言葉すべてを真に受ける必要はありません。
真面目な人ほど他人の意見を受け止めて次に活かす傾向にあり、心ない批判的な意見を受けて落ち込んでしまうこともあるでしょう。しかしすぐ批判的になる人は、物事の良し悪しを判断するよりも、自分にとって都合が良いか悪いか考えて批判している可能性が高いです。
客観的に考えず意見を批判すると相手を傷つけることにつながり、職場の人間関係もこじれやすいため、上司の立場でもなるべく解決したい問題の一つです。
常に自分と他人を比較する
心の中で、常に自分と他人を比較してしまうという人は多いでしょう。人と比べることで自分の未熟な部分や優れている部分もわかるため、比較自体は決して悪いことではありません。
しかし「あの人と比べて未熟だからもっと頑張らなきゃ」と思うのではなく、比較して他人を下げる発言をする人も少なからず存在します。
たとえば新人が入社して指導している際に、「私が入ったばかりのときは簡単に覚えられた」と他人を比較してネガティブなことを言う指導になると、かかわりたくない人と思われるでしょう。
何もかもを他人と比較して、それを勝ち負けの基準にしてしまうと、すぐ落ち込んだり周囲の評価のみを気にしたりなどの悪影響につながります。
常に自分とほかの社員が比較される職場は、たとえ仕事で結果を出したとしても、また別の誰かと比較されることが続くでしょう。度を越すとハラスメントです。
モチベーション維持のためにも、自分の能力を存分に発揮できる職場に転職するのが一番の回避方法だと思います。
八つ当たりするタイプの3つの特徴
八つ当たりするタイプの3つの特徴
- 弱い人を攻撃する
- 常に威圧感がある
- 都合通りにならないと怒る
仕事は人間関係以外のストレスも付きものであり、時には人に八つ当たりしたくなるようなこともあるでしょう。八つ当たりしたい気持ちを堪えてとどめておくのが社会人にとって必要なスキルですが、なかには当たり前のように職場で八つ当たりする人もいます。
八つ当たりが常習的になれば、他人から「近くにいると攻撃される」と思われ、避けられるようになるでしょう。ここからは攻撃的に八つ当たりするタイプについて解説します。
弱い人を攻撃する
八つ当たりするタイプのなかには、自分と同じ立場や上司には何も言わず、後輩や新しく入った社員の人のみに攻撃的になるタイプもいます。たとえば正社員の場合は、派遣社員やアルバイトに対してのみ攻撃的になるケースが当てはまります。
弱い人に八つ当たりする人は、仕事のミスを注意するのみでなく、常に上げ足を取ろうとしたり、時には理不尽なことで怒ったりなど、客観的に「言いすぎなのでは?」と思えることも多いです。なるべくかかわりたくないタイプの一つですが、接し方のコツをつかむことで穏便な対応も目指せます。
真っ向から注意してしまうと次はあなたがターゲットになりかねません。
もし八つ当たり原因が当たられている人のミスであれば「そこに気がつくとは目の付けどころが違う」など、さりげなく褒めて相手に聞く耳を持ってもらってから「今日のところはその辺で」となだめるといった工夫をすると良いでしょう。
常に威圧感がある
常に威圧感の強い人は、周囲から近寄りがたいと思われがちです。威圧感が強いと思われる理由は、声を荒げている、言葉遣いが強く高圧的など、さまざまな要素で構成されています。物事に対して否定から入ったり機嫌が悪いことを周囲に示したりなども、威圧感があるように見える理由です。
威圧感の強い人の心理は、主導権を握りたいことや人の上に立ち優位でいたいなどが挙げられます。怖くてかかわりたくないイメージもありますが、性格の問題ではなく、何か理由があって威圧的になっているかもしれません。距離を置くのみでなく、本人の心情を考えることも重要です。
特に上司が威圧感の強い人だと、相談したいことがあってもなかなか話しかけられないこともあると思います。上司が苦手と感じる方は、以下の記事で上手な付き合い方について解説しています。
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上司が嫌いで毎日悩まされている人は、11の方法を試してみると上手く付き合えるかもしれません。キャリアコンサルタントと、嫌いな上司と上手に付き合う方法や注意点を解説するので、嫌いでたまらず悩んでいる人は参考にしてください。
記事を読む
- よく「威圧感が強い」と言われます。そんなつもりはないのですが、どのような点を直したら良いでしょうか?
自分の表情や身振り手振りがどんな印象をもたらすかを考えよう
威圧感を与えないためには、自分の態度や行動を見直すことが重要です。まずは、表情に気を配りましょう。笑顔や柔らかい表情を意識することで、周囲に親しみやすさを伝えられます。
また、高圧的な口調ではなく、穏やかで落ち着いたトーンを心掛けることが大切です。ボディランゲージも影響力を持ちます。腕を組むなどの防御的な姿勢を避け、オープンな姿勢を保つようにしましょう。
さらに、普段の人とのかかわり方について、親しい同僚などにフィードバックを積極的に求めることで、自分の行動がどのように受け取られているか理解でき、改善のヒントを得ることができるでしょう。
都合通りにならないと怒る
自分の都合通りにならないとイライラすることは誰しも経験があると思います。しかし仕事では都合通りに進まない案件もあり、そのたびに不機嫌をあらわにしていると、かかわりたくない人と思われるでしょう。
都合通りにならず怒る人は、たとえば自分なりに業務の流れについて道筋を立てているなか、他人から「こちらの方法もどうですか」と提案されると、考えを否定されているようで不機嫌になることがあります。
怒りのポイントは人それぞれであるため、怒る理由を分析して把握すればより良い関係で接せるでしょう。
感情を表に出しすぎるタイプの3つの特徴
感情を表に出しすぎるタイプの3つの特徴
- 人によって態度を変える
- 感情の起伏が激しい
- 言い方にデリカシーがない
「感情豊か」は魅力的な人の特徴でもありますが、発言が正直すぎたり人により態度が豹変したりなど、感情を表に出しすぎると周囲からかかわりたくない人と思われることもあります。
ここからは感情を表に出しすぎて、かかわりたくない人と思われてしまうタイプを3つ解説します。自分にも当てはまっている部分がないか、同時にチェックしてみましょう。
- ついカッとなって言いすぎてしまうことがあるのですが、どうやったら気持ちを抑えられるでしょうか?
自分がカッとなる場面を把握しつつ対処法を用意しよう
「ついカッとなって言いすぎてしまう」と自己理解できているのは素晴らしいですね。そこまで気づいているのであれば、自分がどのような場面でカッとなってしまうのか、パターンを把握してみることから始めましょう。
カッとなってしまう感情の奥には、ショックや悲しみなどほかの感情も隠されています。そうした自分と向き合ったうえで、どうしたら感情を落ち着けることができるのか、自分に合った方法を試し、用意しておくことも必要です。
深呼吸をする、数秒数える、その場から離れるといった方法がメジャーですが、なかにはすぐに席を離れてこっそり猫の写真を見る方法を取る人もいます。ぜひ、自分なりの対処法を見つけてみてください。
人によって態度を変える
人により態度を変えること自体はごく一般的なことで、上司や同僚、後輩など役職によって態度を変えることを気にする必要はありません。しかし自分の好きな人、嫌いな人を基準として極端に態度を変えることは、かかわりたくないと思われる原因の一つになります。
たとえば役職が異なるとしても、上司には積極的に話しかけて仕事をもらい、同僚や後輩に同様の仕事を丸投げして自分が成果のみもらうというような振る舞いでは、周囲からも「都合が良い人を使っていてずる賢い」と思われるでしょう。人により意見を変えたり気分屋だったりなど、自分の意思がはっきりしていない人も態度を変える人に当てはまります。
人によって態度を変える人は言動が一致していないこともあるため、自分たちがコミュニケーションの取り方や接し方のコツを把握して、意見の衝突やトラブルを防ぐ必要があります。
感情の起伏が激しい
つい先ほどまでニコニコして喋っていると思ったら急に不機嫌になり、何に対して怒っているかわからないような人は、感情の起伏が激しいといえます。その瞬間の意見に振り回されて気を使わなければならず、何を言ったら怒るのかもわからないため扱いに困り、かかわりたくないと思う人も多いでしょう。
特に上司が感情の起伏が激しいタイプだと、業務上の命令に従う必要があり、感情に振り回されて効率が下がることも懸念されます。
感情の起伏が激しい人は、感情の整理や言語化が苦手な傾向にあります。感性が豊かで感情移入しやすいといった良い一面もありますが、自分の関係ないことで急にイライラをぶつけられる可能性もあるため、近くにいるだけで何か言われるのではないかと警戒してストレスがたまりやすくなります。
言い方にデリカシーがない
「太った?」や「パートナーの年収は?」など、プライベートに踏み込む失礼なことを聞く人は、残念ながら多くの職場で見かけます。周囲への配慮が欠けているケースがほとんどですが、本人は世間話の一環だと思って悪気なく話しかけるため、かかわりを最小限にしたいと思われることも珍しくありません。
デリカシーなく話しかける人のなかには、人間関係を良好に保つためラフに話しかけている可能性もありますが、話しかけられた側にとっては不愉快になることも多く、避けられがちになります。
同僚であればそれとなく注意することもできるかもしれませんが、上司相手だと自分から注意することが難しく、我慢するしか対処法がないと思っている人も多いでしょう。記事後半では、上司のデリカシーのない発言にもうまく対処できるような接し方を解説します。
職場でのデリカシーのない発言は、セクハラやモラハラに該当する場合があります。
たとえば、容姿に対する侮辱や性別に基づく差別的なコメント、個人情報を暴露する行為などは、相手はもちろん周囲に深刻な心理的ストレスを与える可能性があります。
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問題を整理しよう! かかわりたくない人が近くにいてストレスがたまる原因
かかわりたくない人が近くにいてストレスがたまる原因
- 相手を気遣わないといけないから
- 仕事に集中できなくなるから
- 自分に言ってるのではないかと気になるから
- 何か嫌なことを言われるのではないかと不安になるから
かかわりたくない人の特徴はたくさん出ましたが、なぜ近くにいるとストレスがたまるのか、具体的に考えたことのある人は少ないと思います。
ここからはかかわりたくない人が近くにいてストレスがたまる原因について解説します。ストレスの原因がわかることで、対処法や接し方のヒントにもなるでしょう。
相手を気遣わないといけないから
かかわりたくない人といえど、同じ部署やチームで業務を進める場合は、積極的な会話が求められたり細かい指示をしたりなど、かかわる時間が長くなります。
たとえば、仕事に集中したいのに同じチームにイライラしている人がいると、「今話しかけたら怒られそうだな」といった、本来ならば必要のない気遣いをする必要があります。
上司がかかわりたくない人の特徴に当てはまる場合は、部下とのコミュニケーションも失われ、業務の進捗にも悪影響を及ぼすでしょう。すぐ批判的になる人が同じチーム内にいると、意見の発表も消極的になります。一人の都合で全体が振り回され、立場上指摘しにくいことにストレスを感じてしまいます。
イライラしている人に話しかけなくてはいけない場合、時間を空けてから話しかけるのが理想的です。
どうしてもすぐに話しかける必要がある場合は、相手の苛立ちは自分には無関係というスタンスで自然に話しかけましょう。イライラの原因から気が逸れて普通に戻ってくれることもあります。
仕事に集中できなくなるから
注意力が散漫すると単純なミスが増えるため、仕事中は目の前の業務や今後の計画についてじっくり向き合いたいところです。しかしすぐ人のせいにしたり自己中心的に動いたりする人が周囲にいれば、ミスした際にカバーしなくてはならず、自分の業務に集中して取り組めません。
結果的にミスを起こした本人よりもカバーする人の業務量が増えて、自分の仕事に集中できずイライラしたり落ち込んだりなど、強いストレスがたまります。仕事の成果に影響するのみでなく、ストレスの原因となる人のことを憎んでしまうこともあるでしょう。
自分に言ってるのではないかと気になるから
いつでも悪口や批判的なことを言う人が周囲にいると、「自分の前では言っていなくても、ほかの人には自分の悪口言っているんだろうな」と思ってしまいがちです。
最初は少し気になる程度であっても、長く続けば次第に「みんなが自分の悪口を言っているかもしれない」と敏感になり、たとえ実際に悪口や批判的な意見を言われていなくても、思い込みで精神状態が悪化する可能性があります。
その結果退職したり再就職が困難になったりなど、最悪の結果につながることも考えられます。職場にネガティブなことを言うタイプの人がいる場合は、接する際の心得や具体的な接し方をよく知って、対処できるようにしましょう。
- ひそひそ話が聞こえると、つい自分の悪口かな? と思ってしまいます。どうやったら考えずに済むでしょうか?
他者評価に依存しないで済むよう自分に自信を持とう
まず、ひそひそ話の内容が、必ずしも自分に関するものではないことを理解しましょう。話している人たちは、仕事に関連する話や個人的な話をしているだけである場合が少なくありません。
また、自分の仕事や行動に自信を持ち、他人の評価に過度に依存しないように心掛けましょう。さらに、コミュニケーションを積極的に取って、自分に対する疑念や不安を解消することで、ひそひそ話に対する過度な不安を減らせます。
もしもその状況がストレスになってしまう場合は、信頼できる同僚や上司に相談し、サポートを求めることも考えましょう。
何か嫌なことを言われるのではないかと不安になるから
自分の意見をはっきり言うと、何となく否定されそうという気持ちになることもあるでしょう。自分に自信がないことも理由の一つですが、現在かかわりたくない人が、過去に嫌なことを言ってきた人とタイプが似ており、心のどこかで警戒している可能性もあります。
そのため、なぜかわからないけれどかかわりたくない人が職場にいる場合は、まずかかわりたくない理由を探してみましょう。その人由来ではなく嫌な人と似ているからと気付けば、実際にトラブルになるとは限らないと思えることで、ストレス軽減につながります。
たった30秒であなたが既卒就活で受けないほうがいい職業がわかります
既卒の就活では、限られた選択肢の中から、いかに自分に合った仕事を見つけるかが重要です。しかし、自分だけで考え込んでも、なかなか答えは見つからないこともありますよね
そこで活用したいのが「適職診断」。適職診断では、簡単な質問に答えるだけであなたの個性や強みに最適な仕事がわかります
既卒就活で後悔しないためにも、必ず診断してみましょう。
まずは自分の意識が大切! 職場にかかわりたくない人がいるときの3つの心得
職場にかかわりたくない人がいるときの3つの心得
- 仕事と割り切る
- 物理的に近づかず接点を減らす
- 相手に過度な期待をしない
かかわりたくない人にはなるべく近づきたくないと思ってしまいますが、仕事ではどうしてもかかわらないといけないときも多々あります。そんな時、少しでもストレスをためないように、3つの心得を心の隅においてください。
かかわりたくない人と接する際にこの3つの心得を意識することで気持ちに余裕ができ、なるべくストレスをためずに接することができます。
かかわりたくない人と接する際に忘れてはいけないのは「他人は変えられない。変わることができるのは自分だけ」ということです。
相手を何とかしようと思わないことがポイントです。自分の力が及ばない他人の在り方について自分が悩んだり背負いすぎたりすることなく、自分がやるべき業務を粛々とやることに意識を向けてみると良いかもしれません。
①仕事と割り切る
一番効果的な方法は、嫌な人とかかわる際に「仕事だから仕方ない」と念頭に置き、気持ちを割り切ることです。仕事には苦手な業務や人間関係などによるストレスが付きものですが、人間関係が原因の場合は心の壁を閉じることで感情にとらわれず、適切な距離感を保ちやすくなります。
極端に言えば、悪口を言ったり比較する発言をしたりなどは、かかわりたくない人ではあっても、業務の遂行には問題ありません。プライベートで親しくなる必要はないため、仕事と割り切った関係を継続しましょう。
しかし時には「仕事だから」と割り切れないことも多くあります。かかわりたくない人への対処で困っている際は、記事後半で具体的な接し方も7つ解説しているため、ぜひ参考にしてください。
②物理的に近づかず接点を減らす
会社ではかかわりたくない人だからといって無視することはできませんが、なるべく接点を減らして物理的に会わなくすることは可能です。
たとえばフレックスタイム制を導入している会社であれば、かかわりたくない人と出社時間をずらしたり、シフト制であれば休日をずらしたりなど、少しでも社内で接する機会を減らすこともストレスをためない方法の一つです。
適度な距離感を保っている方が人間関係が良好になる場合もあり、接する時間を減らして最低限の付き合いにすれば、相手も意外と自分に近づかなくなるかもしれません。
休憩時間はその人と別の部屋で休憩したり、外出したりすると良いでしょう。タバコを吸う人なら、喫煙所に行くタイミングをずらすのもおすすめです。
一人になる時間が必要だと言えば不信感を与えることもないでしょう。
③相手に過度な期待をしない
仕事上の関係だと「あの仕事も問題なく進んでいるかな?」とつい期待してしまうこともありますが、人のせいにしたり責任逃れしたりなどを目の当たりにすると、「やっぱりダメだったか」と期待はずれによりストレスをためてしまいがちです。かかわりたくない人に対しては、最初から期待しないように心掛けることも無関心でいられる方法です。
過度な期待でなくても、「以前できていたから今回も問題ないだろう」や「前に注意したから少し改善しているかな?」といった、他人に対する軽い期待が裏切られることもあります。ただ何もかも期待しなくなると人間関係が希薄になりやすく、時に孤独を感じることもあるため、あくまで期待をしないのはかかわりたくない人に限定して、仕事上の期待は適度に持ちましょう。
明日からすぐできる! 職場のかかわりたくない人への穏便な接し方7選
職場のかかわりたくない人への穏便な接し方7選
かかわりたくない人に対する心得を知った後は、具体的な接し方についても理解を深めて、実際に職場で接する際のヒントを探しましょう。
自分の心の持ちようと穏便な接し方を知っていれば、実際にかかわりたくない人と話さざるを得ない場合でも、極力ストレスをためずに対処できます。すれ違っても無視するのみでなく、さらに良好な関係を築くことを目指してください。
- かかわりたくない人がよく話しかけてきます。正直無視したいのですが、良い対処法はないでしょうか?
相手との距離を取る姿勢を貫こう
話しかけやすい雰囲気が出ているのかもしれませんね。無視したいと思いつつもちゃんと相手をしてあげている優しさが見えるようです。ただ、その人とかかわることでペースを乱され、業務的に悪影響が生じているのであれば、はっきり伝えたほうが良いでしょう。
話かけられても「今集中しているので、重要なことでなければ後にしてほしい」「忘れないようにメールで送っておいてください」など一線を引く態度を取り続けることも時には必要です。
①自分のペースを保つ
相手に寄り添った対応を心掛けている優しい人は、一度自分のペースを保って接してみることを心掛けてみましょう。常に相手のペースに合わせると「この人は話しやすい人で仲良くなれそう」と思われて、頻繁に話しかけられることも考えられます。
かかわりたくない人に同調されず自分のペースを保つことで、別の視点から物事を観察できるようになり、業務に関しても冷静に判断しやすくなります。
3つの心得では「物理的に近づかず接点を減らす」ことが重要と解説しましたが、実際にかかわる際は心の距離を保ちつつ、自分のペースを乱されないことを意識してみましょう。
自分のペースを保つには、アサーションを意識することが重要です。アサーションは自分も相手も大切にするコミュニケーションのことです。
相手に合わせるだけでなく、自分の気持ちも我慢せず大切にするというスタンスで接してみましょう。
②仕事以外の話は聞き流す
かかわりたくない人の特徴14つを見ると、仕事が遅いことやサボり癖があるなどの業務にかかわる問題ではなく、個人の性格が強く表れていることがわかります。個人それぞれの性格に振り回されてストレスがたまることは無駄ともいえるため、仕事以外の話は真面目に聞かず、極力聞き流すこともストレスをためない方法です。
真面目に話を聞いていると、1つ目の接し方である「自分のペースを保つ」と同じく、「話していると真剣に聞いてくれるから嬉しい」と思われて、相手から近づく機会が増えてしまう可能性もあります。仕事以外の話は興味ないと思わせるくらいが良いかもしれません。
③話は手短に終わらせる
本来であればかかわる機会を作らないことも重要ですが、会社で一切かかわらないということは現実的に難しい話です。そのため、話す機会がある際はなるべく話を手短に終わらせることに挑戦してみてください。
「お時間大丈夫ですか?」や「それについては近いうちに詳しく話しましょう」といったものから、「今の話で、〇〇さんに話があることを思い出しました!」といった終わり方も使えます。「ではこの辺で仕事に戻りますね!」と笑顔ではっきり伝えることも、悪印象を残しにくい良い方法です。
かかわりたくない人との長時間の雑談はストレスがたまる大きな原因になるため、なるべく避けることを意識しましょう。
④自分の意思をはっきり示す
かかわりたくない人に対してなあなあに対応している場合は、自分の意思をはっきり示してみるのも良い方法です。たとえば、すぐ人のせいにしたり責任逃れをしたりなどの自分を正当化するタイプの人に対して、「それは良くないし、私や皆も困る」と一言伝えることで怯み、今後気をつけるようになるかもしれません。
かかわりたくないと思っている人のなかには、これまで直すべき部分をはっきり指摘されたことがなくて、そもそも本人が悪いことに気づいていないパターンもあります。勇気が必要ですが、一度意思表示を試みても良いでしょう。
しかし逆上してさらに態度が悪くなったり嫌がらせに近いことをされたりなどの悪化も考えられるため、リスクのある接し方ともいえます。
指摘が刺々しくなってしまいそうであれば、一呼吸おいて、感情的にならず、冷静かつ客観的に伝えるよう心掛けましょう。
また、相手は相手なりの理由があって責任逃れをしていると思われます。容認する必要はありませんが、「あなたの言いたいことはわかった」と相手への理解を示したうえで話ができるとそれほど悪い印象にはならないはずです。
➄敬語で話す
敬語は相手を敬うだけではなく、適度な距離を取れるコミュニケーションも役割の一つです。社会において上司や先輩であれば敬語は必須となりますが、同僚に対しては必ずしも敬語は求められません。年の近い同僚には敬語でなくフラットな口調で話す方も多いです。
そのため常に敬語で対応することは、丁寧な印象を持たれる一方、フラットな口調と比較した場合に、少し冷たい印象に思われることもあるでしょう。雑談でも敬語を崩さないことが一定の距離感を感じさせるため、かかわりたくない人とこれ以上話したくない、仲良くなりたくない人にとっては効果的な方法です。
職場で誰にでも敬語を使う人は、一定の距離感を感じさせることがあります。
しかし、敬語は相手への尊重や礼儀を示す効果もあるので、上司や同僚に対しては丁寧な印象を与えることができ、信頼感や信頼性を高めることも可能でしょう。
⑥悪口には同調しない
悪口を言うタイプの人は、話を聞かないと「ノリが悪い」と思う人も多いです。機嫌を損ねないためについ同調してしまうこともありますが、「私もそう思います」と楽しそうに聞くのではなく、同調はせずにあくまで話を聞いているだけといった最低限のコミュニケーションで対応しても良いでしょう。
他人の悪口を言われても、「自分にも当てはまっているので、気をつけます」と返したり、「その人って〇〇の担当でしたよね? そういえば~~」と別の話題に変えたりなどの方法が有効です。自分も悪く思っていましたという同調は避けましょう。
⑦あからさまにむげにしない
職場にかかわりたくない人がいる場合、その人に対してのみ嫌な態度を取ることを対処法としている人も多いでしょう。しかし、いくらかかわりたくないといっても、あからさまにむげな態度を取るのは避けることをおすすめします。
むげな態度を取ったり無視したりすると相手を悲しませるだけでなく、周囲からは自分が悪く思われて、まさに「人により態度を変えるかかわりたくない人」になってしまう可能性もあります。
そのため、本当は無視したい気持ちがあっても、あいさつを交わし業務の連絡を滞りなくおこなうといった最低限のコミュニケーションは心掛けましょう。
- 相手がこちらを無視してくる場合は、こちらも無視して良いですよね?
仕返しをしても自分の評価が下がるだけなのでやめよう
あなたは社内の誰かに無視されても気持ち良く仕事ができますか? 嫌いな人や苦手な人に対して、「かかわりたくないから」という理由で無視するのは子どものようだと思いませんか。
たとえ一緒に仕事をすることはなく、廊下ですれ違うだけの人だとしても、「おはようございます」「お疲れ様です」など、集団生活をする一人の人間として、一社会人の常識としてあいさつくらいはしてほしいものです。
相手が無視してくるのだから、こちらも無視しようという態度は、稚拙で常識に欠けている人と同じ土俵に上がったとみなされてしまいます。あなたの株が下がるだけなので、やめたほうが良いでしょう。
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活では、限られた選択肢の中から自分に合った仕事を見つけることが重要です。しかし、本当に自分に合った仕事とは何か、見つけるのは簡単ではありませんよね?
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キャリアコンサルタントに聞いた! 職場のかかわりたくない人と接するコツ
かかわりたくない人と接する際の心得と具体的な接し方を解説しましたが、実際職場で話す際にうまく試せるか不安な人も多いでしょう。
ここからは、さまざまな人間関係を間近で見てきたキャリアコンサルタントが、かかわりたくない人と接する具体的なコツについて解説します。現場に直接アドバイスしているプロの意見を取り入れることで、より実行しやすい接し方を学べます。
アドバイザーコメント
降幡 美冬
プロフィールを見る相手も自分も尊重しつつフラットな態度で話し合いをしよう
仕事でかかわる相手は友達ではないので、かかわりたくない人と仲良くなる必要はありません。業務に支障が出ない関係を保つことを意識しましょう。
たとえば、相手が不機嫌だったり責任を押し付けてきたりしても、それはこちらの問題ではなく、相手の問題だととらえてください。誰が相手でも、同じようにフラットな態度で接すれば良いのです。
相手の態度に振り回されると、隙を見せることになりかねませんので、冷静に対応しましょう。
感情的にならないコミュニケーションが重要
また、会話する際には、アサーティブコミュニケーションを心掛けましょう。相手のことも自分のことも尊重するコミュニケーションで、感情を挟まず、事実を客観的に伝えるための手法です。
相手が理不尽なことを言っていても、相手には相手の価値観や理屈があることを忘れないでください。相手を否定してしまうと、話を聞いてもらえなくなるので注意しましょう。
そのうえで、自分が伝えたいことも我慢せずに、理由とともに簡潔に伝えることが重要です。どのような結果や影響が出るかも併せて説明し、業務の目標や目的といった本来あるべき姿に向かって、双方の意見をすり合わせることが理想です。
どうしてもかかわりたくないなら? 自分だけで対処できないときの最終手段
自分だけで対処できないときの最終手段
- 上司に相談して本人に指摘してもらう
- 別のチームで仕事できないか相談する
- 部署異動を希望する
- 転職を視野に入れる
かかわりたくない人との接し方を見て「自分にはできない」と思った人や、実際に試してもうまくいかなかった人は、次の4つの手段も検討してみてください。
自分のみでどうにもできなくても周囲に助けを求めることで、かかわりたくない人が良くない態度を取っていると気付いたり、物理的な距離が広がって会うこと自体がなくなったりなど、環境を変えられる可能性もあります。
接し方を変えるのみではストレスが収まらないという人は、自分一人で抱え込まず、周囲を頼りましょう。
上司に相談して本人に指摘してもらう
最終手段4つのなかでも一番実行しやすいのは、直属の上司に相談することです。上司から指摘してほしい旨を伝えることで、かかわりたくない人に直接意思が伝わります。
もし上司もかかわりたくない人に対して良く思っていないのであれば、相談をきっかけに指摘に至ってくれるでしょう。
しかし相談しても「少し我慢できない?」と言われたり、「〇〇さんがこう言ってたよ」と名指しで指摘されたりなどの可能性もあるため、どの場面でも利用できるような最善策とはいえません。上司の性格を考慮して判断する必要があります。
- 上司に人間関係のことを相談することが怖いです。業務以外の人間関係についても相談しても良いのでしょうか?
事実にもとづいた冷静な相談で上司に悩みを共有しよう
上司は部下の業務だけでなく、職場環境全体を改善する責任も負っています。したがって、業務以外の人間関係の問題について相談してもかまいません。
まずは具体的な問題や状況を整理し、事実にもとづいて伝えましょう。感情的にならず、冷静に状況を説明することで、上司も状況を理解しやすくなります。
また、上司との信頼関係を築くためにも、日常的なコミュニケーションを心掛けて、相談しやすい雰囲気を作ることが重要です。
もし、上司に直接相談するのが難しい場合は、人事部門や信頼できる同僚に相談することも検討しましょう。適切なサポートを受けることができれば、職場でのストレスも軽減されるので、より良い環境を築くことができるでしょう。
別のチームで仕事できないか相談する
かかわりたくない人が同じチームで仕事している場合、自分が別のチームに所属できないか相談してみることも、物理的に距離を離す方法です。チームで仕事する際は、常に情報交換や進捗の共有などが求められて、一日のうち何度も話すきっかけが生まれてしまいます。
その点同じチームから外れると、たとえ同じ部署でも頻繁な業務相談がなくなり、一日の接点をあいさつのみで済ませられることも期待できます。現在進行形でチームによる業務を進めている場合は、次の案件では別のチームになれないか上司に一度相談してみることもおすすめです。相談する際は、理由を濁さずに「かかわりたくない人がいて強いストレスを感じるから」とはっきり言っても問題ありません。
部署異動を希望する
会社内で本格的にかかわる機会をなくすには、部署異動が効果的です。別の部署に配属された場合は社内ですれ違った際や、本人に用があり話しかける程度のかかわりのみとなり、無理に顔を合わせる必要がなくなります。
かかわりたくない人と離れるには効果的な方法ですが、部署異動になるとこれまでの業務からも離れるため、新たな仕事を1から覚えることも多くなるでしょう。かかわりたくない人を避けるために部署異動を希望したのに、再び部署内に新たなかかわりたくない人が現れることも考えられるため、必ずしも最善の選択とは限りません。
自分の要望だけを上司に伝えるのは組織人としてはおすすめできません。異動による会社にとってのメリットもしっかりと伝える必要があるでしょう。
たとえば、現在の部署では自分の力が発揮しにくく業務効率が下がっているが、異動先であればこのように貢献できるといった具体的な理由を提示できると良いですね。
転職を視野に入れる
上司に相談してチームメンバーの変更や部署異動の希望がかなっても、次の場所で新たにかかわりたくない人が現れないとは限りません。配属先の部署が安心して働ける環境であっても、新たに入社したり同じく部署異動で再びかかわりたくないタイプの人が来る可能性は十分にあります。
人間関係でストレスをためたくない人は、転職を視野にいれることも一つの方法です。
社内の人間とかかわる機会が少ない仕事
- トラック運転手
- タクシー運転手
- ピッキング作業(棚卸し)
- 設備の管理(メンテナンス)
- 清掃員
- ガス・電気検針員
これらの仕事は社内のやり取りが比較的少なく、一人でもくもくと仕事しやすい職業です。
人付き合いによるストレスの大きさは人それぞれであるため、「かかわりたくない人がいるから」という理由のみで転職を考えることも決して悪いことではありません。現職が社内の人間とかかわる機会が多く、人間関係で悩むことが多い人は、社内のコミュニケーションが少ない職業への転職もおすすめといえます。
かかわりが少ない仕事は、以下の記事でも詳しく解説しています。社内・社外問わず極力人とかかわらない仕事を探している人はぜひ参考にしてみてください。
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働きたくない・人と関わりたくないといった悩みの原因や打開するためのアクションについてキャリアコンサルタントとともに解説していきます。このまま悩み続けたくない人におすすめの人と関わらない仕事も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
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アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る転職は働きやすい環境と成長機会を同時に手に入れるチャンス
ある相談者は、以前の職場で特定の同僚との関係が悪く、毎日がストレスの連続でした。相談者は同僚のネガティブな言動や批判的な言動に悩まされ、自分の仕事のパフォーマンスにも影響が出ていたため、状況を改善するために転職を決意しました。
転職先のチームメンバーは協力的で、職場もポジティブな雰囲気に包まれていて、相談者のスキルや意見が尊重される環境でした。転職先で相談者は「自分が本当に価値を持っている」と感じることができたのです。以前の職場で感じていたストレスから解放された相談者は、仕事に対するモチベーションも向上しました。
環境要因で悩んでいるときは自分を大切にするための行動を取ろう
転職のメリットは、働きやすい環境を手に入れられることだけでなく、自分のキャリアを大きく成長させる可能性があることにもあります。
新しい職場では学びの機会が増えます。新しいスキルや知識を身に付けることで市場価値を高めることができ、また、前職でのストレスから解放されることでやる気を再び高めることも可能です。
転職を通じて自分に合った職場を見つけることができれば、仕事の質やキャリアの充実度がアップすることもありえるのです。かかわりたくない人がいる職場で苦しんでいる場合は、転職を視野に入れ、自分の未来をより良くするための一歩を踏み出してみましょう。
職場の人間関係に悩みたくないなら独立という手も! おすすめの仕事4選
独立しやすいおすすめの仕事4選
- Webデザイナー
- 動画編集者
- プログラマー
- 軽貨物ドライバー
かかわりたくない人と離れるために部署異動や転職しても、別のかかわりたくない人が現れて同じように悩む可能性もあります。
どうしても今後の人間関係が不安であれば、転職ではなく独立も一つの選択肢です。フリーランスとして働けば人間関係は取引先のみとなり、社内の人間関係はゼロになります。
フリーランスは人間関係がほぼなく自由に働けることがメリットですが、収入面では不安定になりやすいことがデメリットです。どちらが自分にとって働きやすい環境であるか考えたうえで慎重に決定しましょう。
- フリーランスを目指すためには、やりたい仕事のスキル以外にどのような能力が必要ですか?
会社が分担しておこなう業務を一人で担うだけの能力が必要
私の経験上、フリーランスに必要だと考えられる能力を挙げてみました。
①決断力
②判断力
③あらゆる管理能力
④コミュニケーション能力
⑤情報収集能力
どの仕事をどれくらいの報酬で受けるのか、1カ月の収入を保つための仕事選びをするための判断力、決断力は必須です。
さらに、スケジュールや業務量などの管理力、顧客との契約や営業に活かせるコミュニケーション能力、どんどん変化する時代に置いていかれないよう常に新しい情報を収集する能力なども欠かせません。
一つの会社が分担している業務を「すべて一人でおこなう」と想像してみるとわかりやすいかもしれません。
Webデザイナー
Webデザイナーとは、イラストをメインとする職業ではなく、Webサイトそのものをデザインする仕事です。作成するWebサイトの目的を踏まえた企画を練って、どのような内容を掲載するかなど、コンセプトから細かいレイアウトまでWebサイト構築に関する幅広い業務を担当します。
どの職業でも当てはまりますが、フリーランスとして仕事を獲得する場合は一定の知識が求められるため、WebデザイナーもWebサイト制作会社やWebサイト構築に関連する部署に所属した経歴がある人が進みやすい職業といえます。現在Webサイト関連の業務を担当している人は、独立前にフリーランス向けの案件を探して経験を積むこともおすすめです。
Webデザイナーについての仕事内容は、以下の記事でも詳しく解説しています。必須スキルから保有していれば有利になる資格も紹介しているため、Webデザイナーに少しでも興味のある人はぜひ参考にしてみてください。
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Webサイトを美しくかつ使いやすくデザインするWebデザイナー。この記事では,、キャリアコンサルタントとともに、Webデザイナーの仕事内容や将来性、就職対策などを解説しています。
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フリーランスのWebデザイナーには、デザインスキルに加え、クライアントとのコミュニケーション力、プロジェクト管理能力、マーケティング知識、そして基本的なコーディングスキルが求められます。
また、管理者がいないため、自己管理能力も重要です。
動画編集者
動画編集は無料でも利用できるソフトが充実しており、趣味として始めやすいことから独立においても人気の高い仕事です。ただフリーランスとして報酬を得るには有料ソフトへの切り替えや、趣味で終わらせないための技術の研鑽が必要です。
動画編集と一口に言っても、いわゆる「バズる」動画を作ることから企業の落ち着いた雰囲気の動画までさまざまなジャンルがあるため、仕事を得るにはどのような制作が得意であるか示すポートフォリオを作成する必要があります。
どのジャンルでも共通していることは、ただ動画編集がうまいのみでなく、常に新しい知識を得るための意欲が求められることです。
プログラマー
プログラマーはシステムエンジニアが作成した設計に基づいたプログラムを開発する仕事であり、バグを見つけ修正しつつシステムを完成させる仕事です。Webデザイナーや動画編集者と同じく、自宅でコツコツと作業を進める業種です。
プログラマーとして独立するのであれば、プログラミングスキルに加えて取引先とやり取りするためのコミュニケーションスキルが求められます。自分の得意分野である言語のほか、さらに需要の高い言語の取得や資格取得を目指すことで、より高額な案件を獲得できるようになるでしょう。
またプログラマーは同業他社による副業禁止を定めている会社もあるため、フリーランスを目指すために副業から始めようとしている人は、一度上司に相談してみてください。
- プログラマーは収入が上がりやすいと聞いたのですが、未経験からプログラマーを目指すことは可能でしょうか?
プログラマーは目指せるがすぐに高収入になるわけではない
企業のDX化が進んでいる昨今、IT人材は2030年には約79万人不足すると経済産業省が発表していて、IT人材の育成は急務とされています。
常に現場でも人を必要としているので、未経験から目指しても十分に参入できる業界だといえます。今は学習方法も多様化しており、自宅からオンラインで本格的に学ぶこともできるため、習得のハードルも高くないでしょう。
ただ、すぐに収入が上がるのかというとそうではありません。フリーランスであれば、スキルが重要視されますので、実務経験やチームで開発した経験が必要とされるでしょう。
プログラミングを学んだあとは、小さな案件を積み上げてスキルアップしていくことが重要です。
軽貨物ドライバー
軽貨物ドライバーとは、おもに小形の荷物を軽自動車で配達する近距離専門のドライバーを指します。社員ではなく業務委託として荷物を任される形となり、自分の軽自動車で黒ナンバーを取得して配達します。
仕事は運送会社との契約や荷主とドライバーをつなぐ配送プラットフォームの利用で受注でき、人とかかわることも荷物の受け渡し以外ではほぼありません。
しかしWebデザイナーやプログラマーなどのデスクワークと異なり、軽貨物ドライバーは車を用意する必要があります。自分の車を利用するにも、日々のガソリン代や修理費用などで必要経費がかかりやすい職業です。仕事で必要な科目は経費にできますが、初期費用やランニングコストがかかりやすいことは注意点といえるでしょう。
かかわりたくない人への効果的な対処法を身に付けてストレスなく働こう
かかわりたくない人が職場にいると、その人に対して気を使ったり士気が下がったり、ストレスがたまりやすい環境になります。同僚である以上無視することもできず、自分が接し方を工夫しなくてはなりません。
しかし接し方を変えるのみでは、かかわりたくない人の態度は改善しないこともあると思います。かかわりたくない人が原因で深刻なストレスを抱えている場合は、一度上司に相談したり、チームや部署の異動も検討してみてください。
人間関係のストレスから解放されるために独立を目指すことも、かかわりたくない人を避ける一つの方法ですが、まずはかかわりたくない人に接する3つの心得と、接し方7選を参考に対処して改善を試みましょう。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見る相手の個性を尊重しつつ自分を守れる距離感を保とう
世の中には、あなたを含めていろいろな人がいます。仕事をするためには、そのいろいろな人たちと力を合わせる必要があります。誰が正しいなどではなく、その個性があるから助け合って結果を出すことができるのだと考えて、相手を尊重しましょう。
たとえば「距離を置く」といってもその距離感はさまざまです。仕事以外の話は一切しないのか、あいさつや世間話くらいはするのか、プライベートはどこまで付き合うかなど、自分が考える「心地良い距離」を探っていくことが肝心です。
自分が変わる努力を続けながら周囲との協力体制を築こう
「過去と他人は変えられないが、自分と未来は変えられる」と一度は聞いたことがあると思います。他人を変えようとする前に、自分に変えられるところがないかを考えてみてください。先にも伝えたように、あなたがかかわりたくない人もまた、あなたとのかかわり方について悩んでいるかもしれません。
大事なのは悩みを一人で抱え込まないことです。仕事に支障をきたす際は、必ずほかの同僚や上司に相談するようにしましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Mifuyu Furihata〇23年間の企業勤めを経て、独立後は企業での採用・育成コンサルティングや研修に従事。個人向けの就活支援セミナーやキャリア相談における、個々の「強み」の掘り下げに定評がある
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