京セラコミュニケーションシステムはやばい? 「成長できない環境」「経営哲学が独特すぎる」 は本当なのかをプロが読み解く

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  • キャリアコンサルタント / システムエンジニア

    Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている

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  • キャリアコンサルタント

    Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味

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  • キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士

    Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は60000件超。30年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう

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本企画について

「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。

「京セラコミュニケーションシステムでは成長できなさそう」
「経営思想の京セラフィロソフィが独特すぎて合わない」

就職先として京セラコミュニケーションシステムを考えている人には、さまざまな口コミ情報がもたらされるはずです。しかし、必ずしも口コミと実態が一致しているとは限りません。

この記事では、京セラコミュニケーションシステムを検討している人たちに向けて、「やばい」「やめとけ」といわれる理由と、企業の実態について、プロの意見を交えながら解説します。

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1分でわかる京セラコミュニケーションシステム

京セラコミュニケーションシステムとは

京セラの社内ベンチャーとして発足した経営情報システム事業部を分離独立させ、1995年に設立した子会社。株主は京セラ(76.6%)とKDDI(23.4%)。
京セラグループの中核的SIerとしてITソリューションの開発や通信インフラの構築を手掛け事業を拡大しており、創業以来30期連続で黒字達成という安定した経営を継続。国内外に11社のグループ会社を擁する。

会社名京セラコミュニケーションシステム(KYOCERA Communication System Co.,Ltd.)
従業員数(連結)4,394人(2025年3月現在)
本社所在地東京都中央区
おもな事業AIやクラウド、セキュリティ等の先端技術を生かした「経営支援」領域では、DX化等のコンサルティングからシステム構築、運用管理などまでを一貫して提供。通信技術などを生かした「くらし/安全」領域では社会インフラ関連サービスや、図書館や病院のシステムなどに関するサービスを提供。太陽光発電や蓄電池等の技術を生かした「環境インフラ」領域では、脱炭素経営を支えるサービスなどを提供。
売上高(単体) 1,222億6,249万円(前年同期比0.2%減)(2025年3月期)
純利益 (単体)62億3,294万円(同25.8%減)(同期間)
企業HPhttps://www.kccs.co.jp
採用HPhttps://www.kccs.co.jp/recruit
企業情報

「京セラコミュニケーションシステムはやばい」と言われる4つの理由|プロが読み解く

「京セラコミュニケーションシステムはやばい」といわれる理由を客観的なデータから紐解きます。キャリアコンサルタントのプロ目線の説明も加えているので、対象企業が自分にマッチするのかを考えながら読み進めてください。

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①成長できる職場環境か疑問だから

京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は京セラグループの情報システム部門が独立したユーザー系SIerです。親会社の京セラや出資するKDDI関連の案件が多くなる傾向があります。

KCCSの取引金額の内訳を見ると京セラ関連が全体の30%以上を占め、KDDIを合わせると50%以上が両社がらみの案件(※1)だと推計されます。そのため幅広い経験を積めず、ある程度以上は成長できない環境だと懸念する人もいるかもしれません。

とはいえ視点を変えれば、グループ内の需要を確保できることで経営が安定しているのも事実です。将来性に不安を感じたくない人や待遇を重視する人にとってはメリットを感じられる要素でもあります

※1 同社決算公告

アドバイザーのリアル・アドバイス!幅広い経験を積みたい人には合わない可能性がある

キャリアコンサルタント / システムエンジニア

小峰 一朗

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KCCSの成長環境を考えるうえでは、「グループ内案件が主体だから、成長にも限界がある」と単純化しないことが大切です。

確かに、京セラやKDDI関連などグループ案件比率が高い企業では、事業領域や顧客特性に一定の偏りが出やすく、幅広い業界を次々に渡り歩くような成長を望む人には物足りなさを感じる可能性もあります。

グループ会社であることのメリットにも着目しよう

一方で、グループの中核を担う案件は、規模が大きく、要件も厳しく、長期的な運用や改善まで見据えて取り組むものが多いため、システムを安定して支える力や、顧客との継続的な関係の中で課題解決する力は着実に培われる環境とも言えます。

また、AI、クラウド、セキュリティ、社会インフラ、環境インフラなど事業領域自体は幅広く、成長領域が限定されているわけでもありません。

したがって、短期間で多様な事業を幅広く経験したい人よりも、一つひとつの分野や案件に腰を据えて専門性と信頼を積み上げたい人にとっては、KCCSは十分に成長を実感できる会社だと考えられます。

②長く勤めている人が多くなさそうだから

京セラグループ内で安定した経営基盤を持つKCCSですが、意外にも長く勤務せずに離職する人も少なくありません

10年前に入社した従業員の継続割合を見ると、2015年入社者の場合、2025年にも継続している人の割合は正社員男性で60.9%、正社員女性で64.3%となっています(※2)。入社後10年を待たずに辞めてしまう人が約4割いるということです。

同社の平均勤続年数は男性13.0年、女性11.2年(※2)で決して短くはなく、年間離職率は4.1%(2024年度)(※2)、3年後定着率88.2%(2022年入社者実績)(※3)とこちらも離職者が多いわけではありません。

それにもかかわらず10年単位で見ると4割が離職しており、同社も「4年目以降から離職率が少しずつ上昇する傾向にあります。特に若手のキャリア選択に関して、より丁寧な支援・フォローが必要と考えています」(※2)と課題を感じているようです。

※2 同社HPサステナビリティ・人的資本
※3 同社HP採用ページ・数字で分かるKCCS

プロのアドバイザーはこう分析!短期間でビジネス的視点を学ぶことができる

キャリアコンサルタント

高尾 有沙

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「10年継続率が約6割」という数字はIT業界全体で見れば決して低い数字ではありません。しかし、新卒3年目までの離職率が極めて低い同社で、4年目以降に4割が去るという構造には「KCCSならではの理由」が見え隠れしていると感じます。

一つは、「アメーバ経営」による早期のビジネス視点獲得です。若いうちから採算意識を徹底的に叩き込まれるため、エンジニアでありながら経営数字が読めるようになります

その結果、市場価値が上がり、ほかの事業会社やコンサルティングファームから「欲しい人材」として引き抜かれるケースが多いのです。

離職はキャリアップの手段ととらえることもできる

もう一つは、「哲学(OS)」への適合性の期限です。20代のうちは修行として受け入れられた独特の理念も、30代を前にして自分のカラーで勝負したいと考える層にとっては、枠組みが強固すぎると感じることがあります。

この「卒業」とも言える離職を、キャリアのステップアップととらえるか、組織の硬直化ととらえるかです。私は、「泥臭いビジネスの基礎体力を最短で身につけた精鋭たちが、次の戦場へ羽ばたいている」という側面が強いと見ています。

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③配属先や案件によっては残業が気になるから

配属先や案件によって残業の多い少ないに差が生じることはSIerの宿命といえるでしょう。KCCSも例外でないことは十分に想像できますし、残業が多いケースがあることは口コミサイトでも指摘されています。

KCCSが公表している部署別の月間平均残業時間(※4)を見ると、最も残業時間が短い管理本部の9.1時間に対し、最も長いエンジニアリング事業本部は1.8倍の16.4時間で、営業本部との比較でも1.3倍以上の開きがあります。

とはいえKCCSの月間残業時間の全社平均は13.8時間(※5)ですから、情報通信業の平均である16.5時間(※6)よりむしろ短い傾向にあります。

※4 同社HPサステナビリティ・人的資本
※5 同社HP採用ページ・数字で分かるKCCS
※6 厚生労働省 毎月勤労統計令和7年

アドバイザーのリアル・アドバイス!残業時間に働き方改革の成果が表れている

キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士

瀧本博史

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京セラコミュニケーションシステム(KCCS)の働き方への取り組みは、単なるスローガンにとどまらず、制度や仕組みの面から環境を変えようとしている点に大きな特徴があると感じています。

世の中には「働き方改革」を掲げながら、現場に「早く帰れ」とだけ求め、結果的に生産性も社員の負担も変わらない企業が少なくありません。

その中で、KCCSは各部署の労働状況をレポートとして「見える化」し、柔軟なテレワーク制度なども組み合わせながら、働きやすさを土台から整えようとしていることがうかがえます。

平均残業時間が比較的少なめで、有休取得率も高水準だとされているのは、こうした取り組みの一つの成果と言って良いでしょう。

働きやすい環境は安全圏ではなく成長の場と考えよう

ただし、ここで大切なのは、この環境を「守られた場所」として受け止めるのではなく、「短い時間で成果を出す力を磨ける場」ととらえることです。

残業が少ないということは、限られた時間内で集中してアウトプットを出すことが一層求められる、ということでもあります。

そのため、面接でこの話題に触れる際は、「残業が少なくて安心しました」と受け身に語ることではありません。

「決められた時間の中で最大限成果を出し、そこで生まれた余力を自己研鑽に充てることで、さらに御社に貢献したい」といったスタンスを示すと良いでしょう。

整った環境に甘えるのではなく、それを活かして自律的に成長していく人材だと伝えられれば、あなたの言葉に説得力がグッと増します。

④会社の経営哲学に馴染めなさを感じるから

京セラグループの一員であるKCCSは、京セラやKDDIの創業者でカリスマ経営者として知られる稲森和夫氏が考案したグループ共通の経営理念「京セラフィロソフィ」と「アメーバ経営」を経営の基本に据えています(※7)。

京セラフィロソフィ

「人間として何が正しいか」を判断基準として、人として当然持つべきプリミティブな倫理観、道徳観、社会的規範に従って、誰に対しても恥じることのない公明正大な経営、業務運営を行っていくことの重要性を説いたもの

アメーバ経営

組織を小集団に分け、市場に直結した独立採算制により運営し、経営者意識を持ったリーダーを社内に育成すると同時に、全従業員が経営に参画する「全員参加経営」を実現する経営手法

「京セラフィロソフィ」のベースに掲げられるのは「人間としての正しい生き方、あるべき姿を示す」ことです。そのためには、心を高める必要があり、「『宇宙の意志』と調和する心」「愛と誠と調和の心をベースとする」等の心掛けが必要とされます(※8)。

また「アメーバ経営」は、社員一人ひとりが経営者の意識を持つことが基本で、採算意識を高め、鉛筆1本やクリップ1個にいたるまで、ものを大切にし「倹約を旨とする」ことが求められま(※8)。こうした考え方を強調する経営哲学に馴染めないと感じる人が一定数いることが想定できます。

※7 同社HP経営理念
※8 稲森和夫OFFICIAL SITE

プロのアドバイザーはこう分析!会社の価値観には職場の風土が表れている

キャリアコンサルタント / システムエンジニア

小峰 一朗

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KCCSの「京セラフィロソフィ」や「アメーバ経営」は、単なる精神論というより、京セラグループ全体で共有されてきた仕事の「判断基準」や組織運営の「考え方」として、長年の会社経営の中で企業風土として浸透していると考えられます。

京セラフィロソフィは、人間として何が正しいかを判断の土台に置く価値基準になりますので、迷ったときに損得だけでなく、誠実さや公正さを基準に判断することをより重視する基準となります。

一方、アメーバ経営は、組織を小さな単位に分け、それぞれが採算意識を持ちながら「主体的」に動くことで、全員参加型の経営を目指す考え方です。

企業の価値観を自分と照らし合わせよう

就活生にとって重要なのは、その思想が正しいか間違っているかより、自分がその価値観に違和感なく向き合えるかです。

倫理観や当事者意識を重視する文化として前向きに受け取る人もいれば、理念の浸透が強い会社だと窮屈に感じて合わない人もいるでしょう。

したがって、KCCSを見るときは、制度や待遇だけでなく、こうした価値観の共有を自分が自然に受け止められるかまで含めて、自分の価値観との相性を考えることが大切です。

あなたが受けないほうがいい職業を知っておこう

就活を成功させるためには、自分に合う職業・合わない職業を早めに知ることが不可欠です。しかし、それがわからずに悩む人も多いでしょう。

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「京セラコミュニケーションシステムはやばい」は評価が分かれるところ

「京セラコミュニケーションシステムはやばい」とされる要素をチェックすると、勤務年数が伸びると離職者が増えるという会社も認める課題があることがわかった一方で、SIerである以上、避けられない課題があることもわかりました。

さらに、経営理念については京セラグループの実績がその正しさを証明しているものの、違和感を感じる人がいることも理解できます。結局はあなた自身がどう感じるかで評価は分かれるでしょう。

アドバイザーのリアル・アドバイス!企業に対する向き不向きの特徴を押さえよう

キャリアコンサルタント

高尾 有沙

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KCCSは、いわば「現代のビジネス道場」です。つまり、一言で言えば、向いている人=道場の門を叩くべき人かどうか、ということです。

ここを選ぶかどうかの基準は、スキル以上に価値観(OS)が合うかどうかに集約されます。

①「人間としての正解」を指針にしたい人

仕事術だけでなく、生き方や倫理観も含めて学び、迷わず進みたい人にとって、これほど心強い環境はありません。

②コスパやタイパへの意識を持ちたい人

特徴的な「アメーバ経営」を通じて、自分の1時間がいくらの利益を生むかを意識するようになります。この感覚は一生モノの武器になります。

③圧倒的な安定を土台に挑戦したい人

30期連続黒字、京セラ・KDDI連合というバックボーンは、心理的安全性を何よりも重視する人には最高の環境ではないでしょうか。

一方で、向いていない人は以下のような特徴があると考えます。

①「ビジネスに道徳は不要」と割り切る人

この哲学の唱和や心の在り方を問われる文化に、少しでも「冷める」自分を感じるなら、日々の業務が苦痛になるリスクが高いです。

②自由奔放、ルール無用で動きたい人

節約や規律を重んじる文化は、ベンチャー的な「派手さ」や「自由さ」を最優先する人には窮屈すぎて「やばい」と感じてしまうかもしれません。

このように、KCCSは、使いこなせれば、最強のビジネス基礎体力を授けてくれる場所です。

もしあなたが、「技術だけではなく、人間としても、商売人としても一流になりたい」と本気で思えるなら、その「独特な哲学」こそが、あなたを他者と差別化する最大の武器になるでしょう。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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