この記事のまとめ
- 鉄鋼業界は学生にとってメリットがたくさん!
- 鉄鋼業界の企業は4ジャンルに分かれる
- 鉄鋼業界はグローバルな仕事をしたい学生におすすめ
鉄鋼業界は日本経済の根幹を支える業界の一つで、品質の面でも世界に比べて高い技術力を有しています。
鉄鋼産業は自動車や産業機械、情報通信機器およびインフラなど、さまざまな産業の基盤となっていて、社会的な役割と影響力も非常に大きい業界です。
だからこそ鉄鋼業界は、新卒の学生にとって魅力的なポイントが満載な業界でもあります。しかし、学生の多くはBtoCの業界や企業になじみが深いこともあり、鉄鋼業界に目を向ける機会は少ないかもしれません。
記事では、鉄鋼業界の特徴や対策方法について、キャリアアドバイザーの小松さん、谷所さん、渡部さんとともに解説していきます。鉄鋼業界について詳しく知りたい、受けようと思っているという人は、ぜひ参考にしてくださいね。
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鉄鋼業界の魅力は多面的! さまざまな角度から理解を深めよう
繰り返しにはなりますが、鉄鋼業界は国内産業の基盤となる重要な業界です。
鉄鋼業界には多様な職種が存在し、自分の興味やスキルに合った職を探すことができます。鉄鋼業界へのかかわり方も多種多様で、鉄鋼専門商社やメーカーに勤めたりとさまざまな選択肢があるのです。
さらに、グローバルな視野を持ちながら仕事に従事できるので、国内だけでなく世界的な視野を持ちたい人にとってもおすすめの業界です。
記事では、鉄鋼業界の特徴や学生にとっての魅力を解説します。まずは業界の構造や課題など鉄鋼業界の現状を理解したうえで、鉄鋼業界の業種や職種など、より細かい部分を把握していきましょう。鉄鋼業界で自分がどのような仕事に就きたいのかイメージしながら読んでくださいね。
加えて、鉄鋼業界を受けようと思っている人向けに、選考を勝ち抜くためのステップと志望動機の例文を解説します。企業に効果的なアピールができるように、ぜひ参考にしてください。
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まずは鉄鋼業界の現状を知っておこう
鉄鋼業界は、自動車や産業機械、家電など鉄にまつわる幅広い産業に関連しています。そのため、国内において経済の基盤を支える重要な役割を果たしているのです。
世界鉄鋼協会の2024年2月粗鋼生産量によると、2024年2月の世界の粗鋼生産量ランキングは1位が中国、2位がインド、そして3位が日本となっています。
日本の鉄製品が多くの国へ輸出されているのが現状ですが、日本の鉄鋼業界は海外から大きく影響を受け、業績が伸びた背景は海外での自動車などの需要が増えたことによるものと考えられています。
国外に目を向けると、やはり中国とインドの粗鋼生産量の拡大が、日本の鉄鋼業界に大きな影響を与えているといえるでしょう。
特に中国の粗鋼生産量の伸びは目覚ましく、世界的な鉄鋼需要は拡大していましたが、昨今のロシア・ウクライナ問題をはじめとした世界情勢の影響もあり、需要が低迷しています。
鉄鋼業界は学生にとってどんな魅力がある?
鉄鋼業界は学生にとってどんな魅力がある?
- 将来性が見込める業界である
- グローバルな仕事に携われる
- プロジェクトの規模が大きい傾向がある
- 日本を代表する知名度の高い企業が多い
鉄鋼業界を受ける前に、意外と知らない学生にとって鉄鋼業界を受けるメリットが何かを知っておくとさらに就活へのモチベーションにつながります。
鉄鋼業界の現在の業界の動向を説明する前に、ここからは鉄鋼業界は学生にとってどんな魅力があるのかを解説していきます。
将来性が見込める業界である
鉄鋼業界は、先述したように国内産業の基盤となる重要な分野です。鉄を加工して作られた素材は自動車や電化製品、建築用材料などの製品となり流通しています。鉄鋼業界は経済成長やインフラ整備の進展にともない、今後も需要が高まると予想されている業界でもあるのです。
また、環境問題への取り組みや再生可能エネルギーへの転換など、新しい技術へのニーズも増え、そうした分野でのキャリア形成も可能です。成長が期待される業界でスタートすれば、将来的なキャリアの幅が広がります。
鉄鋼業界は高度経済成長期を牽引した一大産業であり、今なお国際的にも存在感を示しています。近年は持続可能な社会への志向から、資源を有効活用することに期待が高まっているのです。
軽量で高強度な新素材の開発や環境対応技術など、業界には変化と成長のチャンスが訪れているといえるでしょう。
グローバルな仕事に携われる
鉄鋼業界は国内だけでなく、グローバルな市場とも密接にかかわっています。国際的な取引や技術交流が盛んであり、異文化を理解しながら仕事をする機会も多いです。
また海外への派遣や出張もあり、国際的な視野を持ちたいと考えている学生にとって魅力的なポイントとなるかもしれません。語学力や国際的なコミュニケーションスキルを身に付けることで、グローバルなキャリアを築くことが可能です。
鉄鋼業界のグローバルな戦略として、海外拠点への展開やM&Aが活発です。
世界的な鉄鋼のシェアは中国の比率が高いですが、日本の鉄鋼メーカーは機能性の高いハイテンなどの鋼材での優位性を活かし、特にアジアでの需要拡大が期待できます。
プロジェクトの規模が大きい傾向がある
鉄鋼業界では、大規模なプロジェクトが多く展開されています。たとえば、インフラ整備や建築プロジェクトなど、社会の基盤を支える重要な役割を果たしているのです。
そのため、自らの力で大きな成果を上げたいという野心を持つ人にとっては、鉄鋼業界でのキャリアは魅力的な選択肢となります。
大規模なプロジェクトに携わることで、自己成長の機会も増えることから、挑戦を求める新卒の学生には特におすすめです。
日本を代表する知名度の高い企業が多い
鉄鋼業界には、日本を代表するような歴史と信頼性を持った企業が数多く存在します。これらの企業はグローバルな規模で事業を展開し、そのブランド価値は非常に高いです。このような企業で働くことは、自身のキャリアにおいて非常に大きなアドバンテージとなる可能性が高いのです。
また、これらの企業は社員の成長を重視しており、研修制度やキャリアパスの構築にも力を入れています。新卒の学生にとって、有名企業でのキャリアを築くことは魅力的な目標となるかもしれません。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る鉄鋼業界は歴史が詰まっていて産業に不可欠な存在
業界の特徴の背景として、歴史が非常に古く、人類史に大きくかかわる壮大なスケールの産業であることが根底にあります。鉄道や自動車など多くの産業が鉄鋼なくして成立しないため、「産業のコメ」と言われることもあるのです。
さらに日本の鉄鋼業が特異なのは、鉄鉱石などの原料となる資源が国内にほとんどないにもかかわらず、粗鋼生産量が世界3位になっているということです。明治時代から、技術力で世界に対抗すべく、人材育成にも時間とコストをかけて競争力を高めてきた歴史があります。
規模が大きい、知名度が高い、グローバルな仕事、といった特徴もその過程で確立されてきたものであり、大きな仕事を担えるようになるための教育体制がしっかりしているのも大きな魅力といえるのです。
基幹産業なので時代に左右されづらい特徴がある
古い産業なので時代に対応する力が弱いのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、基幹産業なので目先の環境変化で大きなダメージを受けたり、存続が危うくなったりするようなことはめったに起こりません。
ただかつてのJFEスチール(川崎製鉄と日本鋼管の統合)や日新製鋼(日本製鉄に吸収合併)のような業界再編は今後もあるかもしれませんね。
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理解を深めよう! 鉄鋼業界のビジネスモデルとは?
学生が将来のキャリアを選ぶ際には、鉄鋼業界のビジネスモデルを把握し、その多様な産業への影響を理解することが重要です。それぞれの要素を理解することで、鉄鋼業界の全体像を把握し、その重要性を把握できるでしょう。
鉄鋼業界のビジネスモデルは、製造、流通、そしてエンドユーザーというポジションが結び付いて成り立っています。これらの役割がバランス良く機能することで、鉄鋼業界は社会の基盤を支える重要な役割を果たしています。
製造
鉄鋼業界の製造プロセスは、鉄鉱石から鉄鋼製品を製造する過程を指します。まず、鉄鉱石を高炉に投入し、高温で加熱することで鉄とスラグ(不純物)に分離します。その後、純粋な鉄を得るための精錬作業がおこなわれるといった流れになっているのです。
最終的には、この鉄が建築や自動車、家電などさまざまな産業で使用される製品に加工されます。製造プロセスでは技術力や効率性が要求され、品質の向上と生産性の向上が重要な課題といえるのです。
製造の工程では主に3種類のメーカーが仕事を担っています。
製造工程を担うメーカー
- 高炉メーカー
鉄鉱石とコークスを高炉に入れて加熱することで、炭素分の多い銑鉄ができ、この銑鉄から炭素などの不純物を取り除いて鋼鉄を作ります。そして、鋼鉄を一定の形に冷やし固めることで、鉄製品を作ります。 - 電炉メーカー
くず鉄(鉄製品を作る際にできた鉄や鋼のくず。また、廃品となった鉄製品)を電気の熱で溶かすことで鉄を作ります。 - 特殊鋼メーカー
電炉を使って鉄スクラップを溶かす点では電炉メーカーと共通ですが、マンガンやニッケル、クロムなどのレアメタルを添加することで特殊な機能を持つ鋼材を作ります。
- 3種類の中でどのメーカーがおすすめですか?
志望理由を掘り下げメーカーの特徴に合わせて選ぼう
それぞれのメーカーが性質の異なる特徴を持っているため、一概におすすめを提示するのは難しいです。
事業の安定性や製品の多様性を重視したい人は、大規模な設備と高い生産能力を持つ高炉メーカーが適しているといえます。
環境問題への関心が高い人は、スクラップ鋼を活用して環境負荷が小さい電炉メーカーが適しているでしょう。
特殊鋼メーカーは高付加価値の製品に特化していて、航空機、医療機器、自動車など特定の産業向けにカスタマイズされた鋼を生産することが多いため、高度な専門知識を身に付けたい人は特殊鋼メーカーが適しています。
いずれにしても、自分の興味や価値観によって重視するポイントが異なるため、鉄鋼業界を志望する理由を掘り下げて、自分に適したメーカーを選びましょう。
流通
鉄鋼製品は製造された後、流通プロセスを経て市場に供給されます。場合によっては加工業者を間に挟む場合もあるでしょう。流通の段階では、製品を販売するための戦略的な取り組みがおこなわれます。
鉄鋼メーカーは卸売業者や販売代理店を通じて、それぞれの市場に合わせた形となった製品を企業や組織に提供します。
エンドユーザー
鉄鋼製品は、エンドユーザーである企業や一般消費者に利用されます。建築産業では建物の骨組みとして、自動車産業では車体や部品として、家電産業では家電製品の製造に利用されます。
これらの産業において、鉄鋼は不可欠な素材となっています。エンドユーザーは製品の品質や価格を重視し、鉄鋼メーカーはそのニーズに応える必要があります。そのため、エンドユーザーのニーズを把握し、製品の改良やカスタマイズをおこなうことが競争力を保つ鍵となります。
鉄鋼業界の代表的な職種と仕事内容を知っておこう
鉄鋼業界の代表的な職種
- 営業
- 研究・開発
- 製造・生産管理
- 事務
鉄鋼業界にはさまざまな職種が存在し、それぞれの職種が業界の発展に大きく貢献しています。
鉄鋼業界は学生になじみがなく、どのような職種があるのか気になる人も多いのではないでしょうか。ここからは、鉄鋼業界の代表的な職種と仕事内容について解説します。鉄鋼業界への理解を深めるとともに、自分に合った仕事があるか確認しましょう。
営業
営業職は、鉄鋼製品を企業や個人に販売する仕事です。顧客とのコミュニケーションを通じて、ニーズを把握し、製品提案や価格交渉をおこないます。また、新規顧客の開拓や既存顧客のフォローアップも重要な業務です。
営業職は市場動向の把握や競合他社との競争にも対応し、販売戦略の立案と実行をおこないます。
営業職のつらいことを聞くと「営業に向いてないのでは……」と悩む人も多いでしょう。記事では営業に向いてない人の16の特徴を解説しています。
営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説
営業職志望の人は、以下の記事を参考に志望動機を作成し選考でアピールしましょう。
例文18選|営業職の志望動機で採用担当者を惹きつけるコツ
研究・開発
研究・開発職は、新しい技術や製品の開発に取り組む仕事です。鉄鋼業界の技術は常に進化し、それに対応するため新しい材料や製造技術の研究をおこない、製品の性能向上や効率化を図ります。また、環境への配慮や持続可能な技術の開発にも力を注ぎます。
研究・開発職は先端技術の習得とチームとの協力が必要であり、業界の競争力を高めるために重要な役割を果たしています。
学生の中には、研究職のイメージが湧かない人もいるでしょう。次の記事では研究職についての基礎知識を解説しています。選考を受ける前に確認しましょう。
研究職ってどんな仕事? 狭き門を勝ち抜くための志望動機例も紹介!
鉄鋼業界の研究・開発職は、新製品や新技術を生み出す仕事で、おもに鉄鋼商品の開発、プロセス開発、基盤技術開発などがあります。
研究・開発職は実践力が求められるので、大学の研究テーマと関連する企業を選び、活かせるスキルや知識を強みとして積極的にアピールすることが大切です。
製造・生産管理
製造・生産管理職は、鉄鋼製品の製造工程を管理・監督する仕事です。製造ラインの効率化や品質管理、生産計画の策定など、製造プロセス全体をコントロールします。
製造・生産管理では、安全性やコスト削減への取り組みも重要な任務です。製造・生産管理職は、工場内のリーダーとして、生産現場の改善と効率化を図りながら、スムーズな生産体制を確立します。
鉄鋼業界の製造・生産管理の仕事は需要に応じた製品を安定供給することです。足りなくてもいけないし、作りすぎてもいけません。
業務の効率化や原料調達の過程でコストを下げたり、逆にコスト削減に偏り過ぎて品質が落ちないようにすることも重要な仕事になります。
品質管理の仕事に興味がある人はこちらの記事もチェックしてください。品質管理の基礎知識と志望動機の作り方をまとめています。
例文7選|品質管理の志望動機がグッと光る! 作り方と4つのコツ
事務
事務職は、鉄鋼業界におけるオフィス業務を担当します。業務内容はデータ入力や書類整理、電話応対など、さまざまな事務作業です。
また、営業や製造部門と連携し、スケジュール調整や経費管理などをサポートします。事務職は、企業の円滑な運営に欠かせない役割を果たし、その仕事内容は多岐にわたるのです。
事務職として内定を獲得するためには、まず事務職の種類や求められるスキルに対する正しい理解が必須です。記事では事務職によくある4つの誤解について解説しています。
事務職の仕事内容が丸わかり! 必要なスキルや就職のコツも
就活は、適職診断から始めてください
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適性あり? 鉄鋼業界に向いている人の特徴
鉄鋼業界に向いている人の特徴
- 新しいことに挑戦できる人
- 何事にも興味を持って取り組める人
- ダイナミックな仕事にチャレンジしたい人
- 自分ごとにできる人
ここまで鉄鋼業界の解説で魅力を感じたものの、「自分に務まるのだろうか」「活躍できるだろうか」と不安になっている人もいるかもしれません。
そこで、ここからは鉄鋼業界に向いている人の特徴を解説します。ここで解説する特徴に合っていれば、入社後活躍できる可能性が高いため、ぜひ鉄鋼業界への入社を検討してみてくださいね。
新しいことに挑戦できる人
鉄鋼業界では、固定観念にとらわれず新しいことに挑戦できる人が求められる傾向にあります。
世界情勢の影響を大きく受ける業界と解説しましたが、それに対応するためにイノベーションが必要となるのです。
積極的かつ柔軟な考え方を持ち、新しいことにチャレンジできる人は、鉄鋼業界に適性があると考えられます。
チャレンジ精神を効果的にアピールするには、4つのコツがあります。チャレンジ精神を強みに持つ人は次の記事で確認しておきましょう。
例文22選|チャレンジ精神の自己PRは4つのポイントで敵なし!
発想力は3ステップの構成でエピソードの説得力がアップします。次の記事では発想力を使った自己PR例文10選を紹介しているので、発想力のある人材を求める会社を受ける人は参考にしてくださいね。
例文10選|発想力の自己PRで勝負するならエピソードが最重要
何事にも興味を持って取り組める人
鉄鋼業界では、さまざまな視点を持って課題に取り組めるような、何事にも興味関心を抱く人を求めている傾向にあります。たとえば三菱製鋼は、これまで培った技術を活かし新分野へも積極展開しようとしていることから、広い視野を持つ学生を求めているのです。
柔軟な発想と学習意欲があり、自己成長を大切にするエピソードがあれば評価される可能性が高いと考えられます。
鉄鋼業界の国内外のビジネスに携わりながら、自らのスキルを磨いていくことをアピールしましょう。
向上心の自己PRはエピソードの作り込みが鍵です。次の記事ではアピール必須の3要素を解説しているので、向上心のある人材を求める会社を受ける人はチェックして魅力的なアピールをしましょう。
例文12選|向上心の自己PRでアピール必須の3要素と注意点
ダイナミックな仕事にチャレンジしたい人
グローバルに事業を展開している傾向にある鉄鋼メーカーでは、そのような事業をさらに成長させられる、ダイナミックな仕事に挑戦したい人にも門戸が開かれているといえます。
たとえばJFEスチールは、「鉄」に魅力を感じ、ダイナミックな仕事にチャレンジしたい志のある人を求めているとしています。
チャレンジ精神とリーダーシップを発揮し、変化に対応できる能力を発揮した経験があれば、好印象を残せる可能性が高まります。
国際的なビジネス環境での経験を積みながら、成長する意欲のある人材が求められます。
自己PRでリーダーシップを題材にする際、この記事にある作り方の3ステップで作れば、企業が再現性を見出せるエピソードになります。JFEスチールのようなチャレンジ精神を重視する会社を受ける人は、ぜひ確認してください。
例文17選|自己PRでリーダーシップを最強の強みとして伝える方法
自分ごとにできる人
鉄鋼業界は、一つのミスが大きな影響を及ぼすため、責任感を持って働くことが求められます。たとえば大同特殊鋼では、自らの仕事に責任を持ち、自分ごととして取り組む人を求めているとしています。品質へのこだわりと粘り強い努力を大切にし、技術力を高めていく姿勢が重要です。
また、チームでの協力とコミュニケーションを大切にし、ともに成長していく人材が歓迎されます。
責任感、柔軟性、粘り強さやコミュニケーション能力を求められる会社を受ける場合は、以下の記事でそれらの強みの自己PR法を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
責任感
責任感の自己PRは要注意! 失敗例と絶対響く6例文で徹底差別化
柔軟性
13例文|柔軟性の自己PRで理解必須の注意点と伝え方のコツ
粘り強さ
例文11選|粘り強い性格の自己PRで知らないと損する注意点
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき
アドバイザーコメント
小松 茂樹
プロフィールを見る専門知識と技術力のほかに3つの特徴を持った人材が求められている
現代の鉄鋼業界は、高度な技術革新と厳しい国際競争、そして環境規制といった多くの課題に直面しています。こうした中で鉄鋼業界で働く人には、専門知識や技術力に加えて、次のような特徴が求められるでしょう。
①変化への適応力
新技術の登場や市場ニーズの変化など、業界の状況は日々変化しています。固定観念にとらわれず、変化をチャンスととり柔軟に対応する力を発揮できれば、企業の持続的な成長を支えられるでしょう。
②チャレンジ精神
技術革新が常に求められる鉄鋼業界では、既存の方法に固執せず、新しい手法や技術に挑戦する意欲が求められます。失敗を恐れず、学びながら次に活かす姿勢が大切です。
③当事者意識
鉄鋼業界に限らず、現代のビジネスシーンでは、単なる「作業者」ではなく、プロジェクトや業績に対する「当事者」であることが求められます。問題が起きたときに他人事と考えず、自分事として解決に取り組む姿勢が必要です。当事者意識を持って自主的に行動し、結果を出す力が養われます。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
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鉄鋼業界を目指す学生がやっておくべき4つの準備
鉄鋼業界を目指す学生がやっておくべき4つの準備
- インターンで企業ごとの違いをつかむ
- それぞれの採用形態を把握しておく
- 外国語のスキルを身に付けておく
- 鉄鋼業界ならではの逆質問を練っておく
鉄鋼業界は社会の基盤を支える重要な産業であり、多様な職種が存在します。鋼材は建築、自動車、家電などあらゆる産業に欠かせない素材であるからこそ、業務ではグローバルな視野を持ちながら、新たな技術と挑戦が求められる分野でもあります。
そんな鉄鋼業界を目指す学生が、就活を成功させるためにはどのような準備をしておくべきでしょうか。
インターンで企業ごとの違いをつかむ
インターンシップは、鉄鋼業界の魅力を体験する絶好の機会です。製鉄所や製品加工工場での実務経験を通じて、製造プロセスや技術の理解ができるためです。
鉄鋼製品は、建築物、自動車、家電製品など、あらゆる分野で使用されています。多くの鉄鋼業界の企業が独自の技術を持っていて、それぞれの企業文化やビジョンを知ることで、自分に合った企業を見極めることができるのです。
鉄鋼業界にはさまざまな企業や職種があるため、インターンの内容も多岐にわたります。
たとえば、文系なら課題に取り組みながら業界を理解できるものや、理系なら現場での仕事が体験できる短期インターンがあります。
またグローバルに活躍したい人は、鉄鋼専門商社の短期インターンもおすすめです。
インターンへの参加は8つのメリットがあります。まずは記事を読んで、インターンの選び方を知っておきましょう。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
インターンに行くべきか迷っている大学2年生は次の記事を参考にしてくださいね。
大学2年生もインターン参加が常識? 本選考が有利になるコツを解説
それぞれの採用形態を把握しておく
鉄鋼業界を目指す学生は、採用形態の把握も重要です。技術職として鉄鋼業にかかわる企業だけでなく、商社として鉄鋼業界に携わるケースもあります。
また鉄鋼業界では、技術職だけでも主に3つの分野に分かれます。
鉄鋼業界の3つの技術系職種
- 研究開発
→新製品や新技術を生み出す仕事 - 製造技術
→顧客の要望に応じた機能や品質で製品を作るだけでなく、その製品を低コストかつ効率的に製造できるようにする仕事 - 設備技術
→製品を作るために工場を建てたり管理したりする仕事
一方、鉄鋼専門商社での採用では、職種にもよりますが、鉄鋼製品の販売や取引、営業や貿易業務が中心です。国内外の顧客との交渉や販売戦略の立案、市場調査に従事し、鋼材の販売促進に取り組むため、技術職とは異なる業務内容になります。
貿易の仕事内容や必要なスキルは、以下のQ&Aコンテンツでキャリアコンサルタントが詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
上記の技術系職種では、IT関連職の募集が加わることもあります。ほかに事務系職種としては営業や購買なども挙げられます。
いずれも総合職で海外を含む転勤ありのケースが多く、エリア限定の採用も制度上はあるようですが、募集はあまりおこなわれていません。
外国語のスキルを身に付けておく
鉄鋼業界は、国際市場と密接に結び付き、多くの企業が海外との取引をおこなっています。そのため、外国語を学ぶことで、異文化とのコミュニケーションがスムーズになり、国際的なビジネスチャンスを広げられるのです。
さらに、海外での鉄鋼業界の展望を把握するためにも外国語のスキルは役立ちます。外国語を話せると、海外の鉄鋼メーカーや顧客から直接情報収集をすることができるため、海外の最新の技術動向や市場トレンドをいち早く理解できるでしょう。
日本の鉄鋼業界では鉄鉱石、石炭など、鉄鋼製造に必要な多くの原材料を輸入に大きく依存しています。また、高い品質と技術力で製品が国際的に評価され、輸出の割合も多いです。
海外との取引が非常に多いため、外国語のスキルは重宝すると見込めます。
就活でどれほど英語力が重視されるかは以下の記事で解説しているので、併せて確認してください。
英語力は就活への影響大! 求められるケースとレベルを徹底解説
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受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
鉄鋼業界ならではの逆質問を練っておく
鉄鋼業界の企業の面接を受ける際には、逆質問も用意しておくと面接での印象が良くなります。鉄鋼業界ならではの質問を用意しておくことで、企業への真剣さや情熱を伝えることができるためです。
逆質問はしっかりと準備をしておけば、鉄鋼業界への興味や意欲をアピールする機会にもなります。ここからは、鉄鋼業界ならではの逆質問の例を紹介します。
面接での「質問はありますか」は自由度が高いからこそNG回答があります。次の記事では、面接で「質問はありますか」と聞かれたときの回答例を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
面接で「質問はありますか」と聞かれたら? 回答例66選を大公開
ビジネスモデルの勉強はマスト
鉄鋼業界の企業に対して逆質問をする際には、ビジネスモデルの勉強はマストです。ビジネスモデルの理解があいまいだと、業界研究が不足していると捉えられ、逆質問によって面接官に良くない印象を与えてしまう可能性があります。
「鉄鋼業界では高炉メーカーとも同じポジジョンの位置付けにある電炉メーカーですが、その中でも電炉メーカーだからこそのやりがいを教えていただけますか」など、ビジネスモデルの勉強を通じて、企業に対する具体的な質問を準備できれば、面接官との対話をより有意義なものとすることができるでしょう。
最低限の業界用語を理解できると具体性が増す
逆質問をする際には、最低限の業界用語を理解できると具体性が増します。無理に業界用語を交える必要はありませんが、最低限の用語を勉強しておくと面接官とのコミュニケーションがスムーズになり、自分の志向をより詳細に伝えることもできるのです。
業界用語の理解があれば、自身のキャリアに適した職種や業務内容についても、より具体的な情報を得ることができるでしょう。
押さえておきたい鉄鋼業界の専門用語
- 厚鋼板:厚さ3.0mm 以上で熱間圧延(ねつかんあつえん・圧延機によって熱間で圧延すること)によって製造した鋼板
- 溶接:2つ以上の材料に熱や圧力を加えて、材料を接合させること
- 脱炭処理:脱炭(だったん・鉄鋼製品の表面の炭素をなくすこと)を目的とした熱化学処理
- ガス溶接:ガスを利用して金属の接着・加工をおこなう溶接手法
- ガス切断:ガスの熱によって溶断する切断方法
具体的な逆質問の例
- 造船や建産機に用いられる厚鋼板を扱いたいと考えているのですが、入社時に希望は配慮されるものなのでしょうか?
- 私は鉄鋼を通じて日本の産業を支えていきたいと考えているのですが、それを仕事で実感することはありますか?
- メーカーではなく鉄鋼商社で鉄鋼を扱うからこそのやりがいや魅力はありますか?
- 製鉄所で勤務したいと考えているのですが、どれくらいの頻度で配置転換はおこなわれますか?
これらの質問はあくまで一例です。逆質問を考える際には、自分の興味や関心、将来のキャリアプランなどを参考にしてください。
脱炭素技術や海外戦略などについて説明を受けていなければ、質問するのもおすすめです。
たとえば「脱炭素技術の実用化に向けての取り組みについてお聞かせください」、あるいは「今後新興国の鉄鋼需要が伸びていくと考えられますが、特に重視している国があればお聞かせください」などと質問すると良いでしょう。
3ステップで簡単! 鉄鋼業界の志望動機の作り方
3ステップで簡単! 鉄鋼業界の志望動機の作り方
- なぜ鉄鋼業界を志望するのか
- 鉄鋼業界の中でもなぜその企業なのか
- その企業でどのように貢献したいか
鉄鋼業界を志望する際、論理的な志望動機を持つことは非常に重要です。
志望動機が明確であれば、自己分析や企業選びにおいても的確な判断ができ、面接やエントリーシート(ES)でのアピールも強化されます。以下の3ステップをもとに、鉄鋼業界の志望動機を作成してみましょう。
ESの志望動機で重要なのは4ステップで簡潔に熱意を伝えることです。以下の記事では、ESの志望動機の基本的な書き方を解説するとともに、「志望動機を読ませる工夫」についても説明しているので、ぜひチェックしてください。
例文12選|受かる志望動機をエントリーシートに書く4つのステップ
①なぜ鉄鋼業界を志望するのか
まずは、なぜ鉄鋼業界を志望するのかを明確にしましょう。鉄鋼業界で働きたい理由が明確になることで、志望動機に説得力が生まれるからです。
「鉄鋼というモノづくりの原点から社会を支えたい」というように、自分がなぜ鉄鋼業界に興味を持ち、その分野で働きたいのかを考え、志望動機として言語化します。
- 鉄鋼業界の志望理由はどんなものが好印象ですか?
鉄鋼業界への深い理解がわかる具体的な志望理由が好印象
鉄鋼業界を深く理解し、鉄鋼業界だからこそ働きたい理由を具体的に語ることが大切です。
大手企業だから安定しているなどの考えではなく、業界の現状、課題、将来像などを調べて、業界の魅力を語ってください。
そして、鉄鋼業界の中でも選考を受ける企業の特徴や独自性を理解したうえで、働きたい理由と実現したいことを語ることで、採用担当者は自社への入社意欲を感じます。
ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
『就活準備をもっと効率よく進めたい...!』と思っていませんか?「就活準備プロンプト集」は、生成AIを活用して自己PRや志望動機をスムーズに作成できるサポートツールです。
簡単な入力でプロが使うような回答例が出せるため、悩まずに就活準備を進められます。生成AIを活用して効率良く就活準備を進めたい人におすすめです。
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- チャットを使用した、模擬面接プロンプト
- 自己PRで使える強み診断プロンプト
②鉄鋼業界の中でもなぜその企業なのか
鉄鋼業界の中でも、特にその企業に魅力を感じる理由を具体的に考えましょう。業界そのものに感じている魅力に加え、企業の技術力や研究開発、持続可能性に対する取り組みなどに具体的に触れることで、あなたがその企業に感じた魅力が明確になるからです。
たとえば「御社は世界◯カ国に△カ所もの事務所・拠点を持ち、世界のあらゆる産業に製品を提供している点に魅力を感じています」など鉄鋼業界の中でもなぜその企業なのかを改めて棚卸しして、競合他社との違いを明確にしてください。
自動車や航空機、建築物などの最終消費財と比べると、鉄鋼業界の企業の製品は差別化が難しいといえます。
そのため、製品やサービスよりも、会社の歴史や思想、文化に着目して、企業の独自性に触れるようにしましょう。
具体的には、経営理念やビジョン、トップのメッセージなどから、その会社の「こだわり」を見つけ、それらに共感する姿勢を示すのがおすすめです。
③その企業でどのように貢献したいか
最後のステップでは、志望企業で自らがどのように貢献したいかを具体的に示すことが重要です。企業のビジョンやミッションに共感し、自身のスキルや経験を活かしてどのように成長し、その企業に貢献したいのかを明確に伝えます。
たとえば、「自身が学んできた環境系の知識を活かして、環境にも配慮した製鉄工程・設備の提案などを積極的におこなうことで、貴社の業務に貢献したい考えています」など企業で活躍できるビジョンを示すことで、志望動機がより説得力のある内容になります。
志望動機の締めくくりはワンパターンになりがちです。こちらの記事では魅力的な志望動機の締めの文章を解説しています。
志望動機の締めくくり例文13選! そのまま使えるテンプレも紹介
面接の志望動機の長さがわからない学生もいますよね。次の記事では時間別の志望動機の最適な長さを解説しています。
面接の志望動機の最適な長さは? 時間別の例文付きで解説
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る大手にこだわらずやりたいことが実現できる企業を選ぼう
鉄鋼業界は日本の成長を支えてきた根幹となる業界です。新規事業の展開やグローバル戦略を積極的に展開している大手鉄鋼メーカーは、特に理系学生に人気があり難易度は高いといえるでしょう。
鉄鋼業界には、高炉メーカー、電炉メーカー、販売会社、専門商社など、大小さまざまな企業があります。業界・企業研究をおこない、企業規模だけでなくやりたいことが実現できるといった切り口で、大手企業にこだわらず鉄鋼業界の応募企業を考えてみると良いですね。
企業の独自性を理解して志望動機を作ろう
志望動機は業界研究だけでなく、企業の特徴や独自性を理解することに努めましょう。鉄鋼業界で働きたい理由、企業の魅力、さらに企業に貢献したいことまで伝えることが大切です。
どの業界にも通用する志望動機だと「鉄鋼業界でなくても良いのでは?」と質問される可能性があるので、なぜ鉄鋼業界で働きたいのかについて、しっかり押さえてくださいね。
また応募企業で貢献したいことや実現したいことは、応募企業の求めている人物像やキャリアパスを理解したうえで、チャレンジ精神を重視している企業であれば積極性をアピールするなど、関連する内容を伝えるようにしましょう。
ポジションごとに解説! 鉄鋼業界の志望動機例文
ポジションごとに解説! 鉄鋼業界の志望動機例文
企業に刺さる志望動機を作るには、具体性が命です。そのため、志望動機にはあなたと企業のつながりや、鉄鋼業界を目指すことになったきっかけを盛り込んでください。各ポジションごとに変化を付けると、志望動機に深みが生まれますよ。
ここからは、プロのキャリアアドバイザーのアドバイスと併せて、鉄鋼業界の志望動機の例文を解説します。
例文①高炉メーカー
例文①高炉メーカー
私は、鉄鋼業界の未来に貢献したいという強い思いから、貴社を志望しました。
鉄鋼業界は、私たちの生活を支える重要な産業であり、持続可能な社会を築くうえで欠かせない存在です。鋼材は建築や自動車産業など多岐にわたる分野で使われており、その需要は今後も高まると予想されています。私は、自分の力を鉄鋼業界の成長に寄与するために活かしたいと考えています。
中でも、高炉メーカーである貴社を選んだ理由は、貴社の技術力と環境への配慮に共感したからです。貴社は高炉技術において先進的な研究・開発をおこない、効率的で環境に優しい製品を提供しています。
私は持続可能性を重視し、環境への負荷を軽減する技術の進化に貢献したいと考えています。また、貴社の社風や社員の情熱にも共感しました。貴社の一員として、技術力を高め、新しい価値を生み出すために邁進したいという意欲が強いです。
貴社での貢献として、研究・開発の分野で活躍したいと考えています。特に高炉の最適化や省エネ技術の研究に興味があり、鋼材生産の効率化に寄与したいという思いがあります。
また、持続可能な社会の実現に向けて、再生可能エネルギーやグリーンテクノロジーといった新しい技術の導入にも積極的に取り組みたいと考えています。
例文は、志望企業の特徴や自分の意思について具体的な記述がされ、とても良いです。とりわけ、自分がどのように会社に貢献していきたいかを示しているのは素晴らしいですね。
一方、環境負荷軽減については、同じような話が繰り返されて文章が冗長な印象もあります。
後半の持続可能性から新技術までの記載はまとめて、もう少しコンパクトにするとスッキリ読みやすくなるでしょう。
例文②高炉メーカー
例文②高炉メーカー
私は、鉄鋼業界の挑戦と成長の機会に魅力を感じ、貴社を志望しました。鉄鋼業界は競争が激しく、常に新しい技術やビジネスモデルを求められる業界です。
私は、変化の激しい環境で自身を成長させ、多様なチャレンジに取り組むことに魅力を感じています。高炉メーカーは業界のリーダーとして常に先進的な取り組みをおこなっており、その挑戦に参加したいと考えています。
また、鉄鋼業界はグローバルな展望が広がっている業界でもあります。世界中で需要が高まる鋼材産業において、国内だけでなく国際的な市場での経験を積むことで、自身の視野を広げ、国際的なビジネススキルを磨きたいです。
高炉メーカーでのキャリアを通じて、国際的なチームでのコミュニケーションやビジネス交渉に携わることが、私の成長につながると信じています。
貴社は社員一人ひとりを大切にし、チームワークを重視する風土があり、社員のモチベーションを高める制度や研修プログラムが充実している点も魅力に感じています。私は貴社での成長支援を受けながら、自分の力を最大限に発揮したいと強く思っています。
例文では、鉄鋼業界や高炉メーカーの魅力を伝えていますが、企業の魅力がチームワークや研修プログラムの充実であることからしか伝わってきません。
「高炉メーカーは業界のリーダーとして」ではなく「特に御社は業界のリーダーとして」として伝えることを検討しましょう。
例文③電炉メーカー
例文③電炉メーカー
私は、持続可能な鉄鋼業界の実現に貢献したいという強い思いから、貴社を志望いたしました。貴社は電炉技術においてリーディングカンパニーであり、革新的な研究・開発を進めている点に魅力を感じています。
具体的には、より効率的でクリーンなエネルギー源の活用や、CO2排出削減に貢献する技術の推進に興味があります。
中でも貴社が独自に提示している持続可能な鋼材生産に向けた新しいビジネスモデルの提案や、国際的な市場での競争力強化にも貢献したいという意欲があります。
入社後は、環境に配慮した新たな電炉技術の研究・開発に取り組み、貴社の一員として自分にできることから努力して参ります。
例文の最後の「自分にできるところから努力する」という部分だけ違和感があります。環境問題への取組みや新たなビジネスモデルについて大きな抱負を語っていたのに、急に尻すぼみになった印象です。夢や抱負は遠慮しないで言い切ってください。
例文④電炉メーカー
例文④電炉メーカー
鉄鋼業界で働くことで、日本の経済を支え、社会に貢献したいと思っています。
私は大学時代、さまざまな製品素材から環境問題について考えるゼミに所属していたこともあり、持続可能な社会の実現に強く興味を持っています。
鉄鋼業界の中でも貴社を志望する理由は、貴社が電炉技術において世界トップクラスの技術力と実績を有しているためです。また、その高い技術力を活かして貴社の高品質で環境に優しい鋼材の開発に積極的に取り組んでいる点に共感しました。
ゼミでも鋼材については学習してきましたが、貴社に内定が決まった場合には、電炉メーカーに焦点を絞り、さらに専門的な知識について入社前に積極的に学習しようと思っています。
貴社で働くことで、環境への取り組みをさらに推進し、持続可能な社会の実現に貢献したいです。
前半に鉄鋼業界を志望する理由を明確にしたうえで、応募企業の特徴を踏まえた魅力を具体的に伝えていて、納得できる志望動機です。
内定が決まった場合の「電炉メーカーに焦点を絞り」という部分は伝える必要がなく、具体的にどのような専門知識を学習するのか伝えましょう。
例文⑤特殊鋼メーカー
例文⑤特殊鋼メーカー
私は、貴社が持つ技術力とイノベーションへの取り組みに魅力を感じています。貴社は特殊鋼の分野で先駆的な企業として知られており、高品質な製品の提供において他社をリードしています。
私は貴社が持つ技術的な挑戦に興味を持ち、先端技術の開発に貢献したいという熱意があります。また、貴社は従業員の成長を支援する環境が整っており、個々の能力を最大限に伸ばすことができる点に共感しました。
鉄鋼は私たちの日常生活に欠かせない素材であり、建築や交通機関、家電製品など、さまざまな製品に使われています。鉄鋼業界でのキャリアを通じて、多くの人々の生活に貢献し、社会に役立つ製品を生み出す喜びを味わいたいと考えています。
また、鉄鋼業界は常に変化する産業であり、新しい技術やアイデアの発展が求められる点にも魅力を感じています。
貴社に入社後は、新たな素材の研究開発や製品の品質向上に注力し、より高性能な製品を提供することが目標です。また、環境への配慮を念頭に置いた製造プロセスの改善にも積極的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献したいと考えています。
例文では入社意欲や企業への共感を伝えてから、鉄鋼そのものの存在価値という内容も入れ、そこから業界や会社に再度言及するというように、ミクロ→マクロ→ミクロという視点の推移があります。
視点の切り替えを使って説得力を高めているのが良いですね。
例文⑥特殊鋼メーカー
例文⑥特殊鋼メーカー
私は、以前、貴社でインターンシップに参加しました。その際、特殊鋼の分野での研究開発に携わる機会を得ました。その経験により、特殊鋼メーカーならではの高度な技術力と革新的な製品に興味を持ちました。
貴社は、特殊鋼メーカーとしてさまざまな産業に向けた特殊な合金の製造に取り組んでおり、その製品が航空宇宙産業や自動車産業などに広く活用されていることに感銘を受けました。特殊鋼メーカーならではの応用分野に貢献することが、私のキャリアにおいて大きなやりがいとなると思っています。
また、貴社は持続可能性にも注力している点が魅力的です。特殊鋼のリサイクル技術や省資源化に取り組む姿勢は、社会に貢献する企業としての誇りを感じさせます。私も貴社の研究開発チームで活躍しながら、環境に優しい革新的な製品の実現に貢献したいと考えています。
インターンを引き合いにして、自身の体験に基づく志望動機が書かれているのは好印象です。具体的なキャリアビジョンが示されているのも良いですね。
一方、環境負荷の軽減や持続可能性に関心を示す動機がわかりづらいため、こちらについても自分の体験や主張を盛り込んで具体化していけると良いでしょう。
例文⑦販売会社
例文⑦販売会社
私は、鉄鋼業界の中でも貴社をはじめとする販売会社を志望しています。鉄鋼は私たちの社会において欠かせない産業であり、建築や製造、エネルギー産業など、多岐にわたる分野に製品を提供しています。そのような重要な産業に携わりながら、多くの企業や個人とのビジネスを築くことに魅力を感じています。
特に販売会社としての役割は、製造と顧客の架け橋となることが重要です。私はコミュニケーション能力に自信があり、顧客のニーズを的確に把握し、最適な製品を提案することができると考えています。
また、鉄鋼業界は常に変化する産業であり、新しい製品や技術が次々と登場しています。私は常に情報を収集し、市場の動向を把握することで、顧客にとって最善の製品を提供したいと思っています。
また、以前会社説明会の中でお話しされていた貴社の顧客への真摯な姿勢にも強く共感しました。貴社は社員の成長を支援する環境が整っており、自己成長とともに貴社の成長にも貢献したいと考えています。貴社で働くことで、鉄鋼業界に貢献し、社会に役立ちたいと思っています。
鉄鋼業界と販売会社の魅力を具体的に伝えており、さらに説明会で話を聞いた応募企業の特徴を盛り込んでいるので、好感が持てる志望理由です。
貢献という言葉を2度使っていますが、どのように貢献したいのかまで伝えると良いですね。
例文⑧販売会社
例文⑧販売会社
私は、鉄鋼業界の販売会社を志望します。鉄鋼業界は産業界全体において欠かせない存在であり、多様な顧客とのかかわりを持つことができる点に魅力を感じます。
学生時代、私はアパレル店でアルバイトをしていました。その経験を通じて、顧客とのコミュニケーションが販売の成功に不可欠だと気付きました。私は顧客との対話を通じて彼らのニーズを理解し、最適な提案をすることで、多くの顧客に喜んでいただくことができました。
この経験から、販売の仕事に強い興味を抱き、鉄鋼業界の販売会社を志望する決心をしました。鉄鋼業界は産業界全体において欠かせない存在であり、多様な顧客とのかかわりを持つことができる点に魅力を感じます。
また、顧客との信頼関係を築くことに自信があり、その信頼をもとにして長期的なビジネスを展開することができると考えています。
さらに貴社は鉄鋼業界において高い評価を受けており、顧客満足度の向上にも注力している点に魅力を感じました。鉄鋼業界は常に変化する産業であり、迅速かつ適切に対応することが求められます。
私は柔軟な発想と協力する姿勢で、貴社のチームに貢献したいと考えています。
「顧客との信頼関係を築くことに自信がある」と言い切れる学生は少数なので、この部分にインパクトがあります。面接などでその裏付けを詳しく聞きたくなります。
「柔軟な発想と協力する姿勢」は全体とのつながりが薄いので言葉を変えたいですね。
例文⑨その他関連企業
例文⑨その他関連企業
私は、鉄鋼商社とさまざまな産業とのビジネスチャンスに魅力を感じ、貴社を志望しています。また、鉄鋼商社は国内だけでなく国際市場にも関与しており、世界中の企業との取引がおこなわれています。
貴社は鉄鋼商社として長年の歴史と実績を持ち、国内外の顧客との幅広いネットワークを築いています。また、貴社の信頼と信用の築き上げられたブランドに魅力を感じました。
貴社の取引先とのパートナーシップの強化や新たなビジネス展開に貢献することが、私の目指すキャリアの成長につながると確信しています。
また、私は大学時代に1年間アメリカに留学経験もあるため、言語力を活かして異文化を理解し、国際的な視点でビジネスを展開することにも魅力を感じています。得意な英語を活かして、新たなビジネス戦略の立案や効果的なマーケティング活動に貢献したいと考えています。
企業の国際的な取引や信頼性を評価したうえで、自身の留学経験にもとづいて志望動機と貢献意欲を具体的に示し、一貫性を感じることができます。
一方、「パートナーシップの強化や新たなビジネス展開に貢献する」ことについて、自身が志望する動機や目的、どのように貢献していきたいかという具体性が不足しているため、ここについての記述を増やすと良いでしょう。
例文⑩その他関連企業
例文⑩その他関連企業
私は鉄鋼商社で、多様な企業との連携を通して新たなビジネスチャンスを創出したいと考えています。
鉄鋼業界は経済の基盤を支え、産業の発展に欠かせない重要な役割を果たしています。商社は鉄鋼製品の流通や販売を担当し、時には国境を越えた連携を通じて市場のニーズに応えています。
昨年7月に参加した貴社のサマーインターンで、「商社は鉄鋼製品の流通を担当することで、多くの産業と連携する機会がある」と〇〇部の〇〇さんにお聞きしました。その言葉から、異なる産業とのビジネス連携を通じて新たな需要を見出し、市場に適した製品を提供することができることに魅力を感じました。
私には、貴社の成長に貢献したいという強い意志があります。鉄鋼商社の仕事に必要なコミュニケーション能力や交渉能力を身に付け、貴社に貢献したいと考えています。
また、異文化を理解し、国際的なマインドセットを持つことで、貴社のグローバル展望をサポートし、国際市場における貴社の競争力を高めたいと考えています。
結論と理由が明確で、自分の意思やビジョンも示せているので、非常に整理された文章です。サマーインターンを引き合いに、自身の体験に触れている点も良いですね。
一方、後半で記載されているスキルアップについては記載が表面的であるため、具体的にどのように取り組んでいくのかを例示できると良いでしょう。
面接の志望動機の答え方についても、こちらの記事で実際の面接の前に回答例を確認しておきましょう。
面接の志望動機の答え方を10例文で解説! 書類と同じ対策はNG
サマーインターンは早い時期に本選考の準備ができるチャンスです。サマーインターンに興味のある学生は次の記事も必見です。
サマーインターンは参加すべき? 参加方法から選考対策まで完全網羅
企業研究を徹底して鉄鋼業界の選考を一歩リードしよう
鉄鋼業界は人口減少による国内需要の低下や海外企業との競争など、取り組むべき課題は多いものの、グローバルでは今後も成長が見込まれる業界です。
複雑なビジネスモデルを持つ鉄鋼業界への志望を具体的に裏付けるためには、徹底的な企業研究が欠かせません。
鉄鋼業界は多岐にわたる企業が存在し、それぞれ異なる特徴やビジネスモデルを持っています。志望する企業の業績や経営理念、事業展望を理解できれば、その企業ならではの魅力をアピールできます。
企業研究を通じて鉄鋼業界の選考への準備を整え、一歩リードしていきましょう。
アドバイザーコメント
渡部 俊和
プロフィールを見る鉄鋼業界には多様な仕事がある
ひと言で「鉄鋼業界」といってもその中には多様な仕事が含まれ、関連する産業も多岐にわたっています。
大手は選考倍率の高い有名企業が多いですが、実はグループ会社も数多く存在し、地方に子会社などもあるので選択によっては仕事の幅は非常に広くなります。
生活の中にある鉄製品すべてにこの業界がつながっていることを考えれば、製品の幅が広いこともわかり、より鉄鋼業界を身近に感じられるようになるのではないでしょうか。
業界と企業の研究を徹底して選考に臨もう
記事の中でも触れていますが、歴史が古くビジネスモデルも人材育成もしっかりした基盤があります。私も鉄鋼業界での研修講師を担当することがありますが、環境面でも働きやすい企業が多い印象です。
また、歴史と伝統があるだけでなく、そのうえで新しい加工技術や新興国への海外展開など変化に対応する最先端の領域もあり、どのような人でも活躍できる懐の深さをもった業界といえるのではないかと思います。
基本的にBtoBの業界であり関心を持って調べないとわからないことも多いので、業界研究、企業研究をどこまでできるかによって大きな差が付きます。研究をしっかりおこなって選考に臨みましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
中小企業診断士/キャリアコンサルタント
Shigeki Komatsu○営業企画・マーケティング・情報システム・総務・人事・経営企画室など幅広いキャリア経験を持つ。現在はキャリア形成や能力開発に向けた企業研修や個人面談などを提供している
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/合同会社渡部俊和事務所代表
Toshikazu Watanabe〇会社員時代は人事部。独立後は大学で就職支援を実施する他、企業アドバイザーも経験。採用・媒体・応募者の全ての立場で就職に携わり、3万人以上のコンサルティングの実績
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