この記事のまとめ
- 就職先の確定までにかかる費用の平均は7〜10万円程度
- 節約はしつつも費用対効果の高いところにしっかり支出するのが就活成功の鍵
- 費用を削るだけでなく就活資金を増やす方法も効果的に利用しよう
本格的な就活時期が迫ってくるにつれて、少しずつ就活に不安を抱く学生が多くなってきます。そのなかで特に多い不安の一つが、金銭的な不安です。
就活にはスーツ代や面接に向かうための交通費、適性検査対策の教材費などが必要なことは多くの学生が知っていますが、その金額を正確に理解している人は少ないかもしれません。
この記事では、就活にかかる総費用やその内訳、金銭的な不安をなくして就活に集中する方法などを解説します。
キャリアコンサルタントの若林さん、板谷さん、古田さんの見解も紹介するので、本格的な就活に取り組む前の下準備の参考として、ぜひチェックしてみてくださいね。
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就活の費用は平均7〜10万円! 効果的な準備や工夫で金銭的不安を減らそう
就活では、対策を始めてから就職先を確定させるまでに平均で7〜10万円ほどかかるといわれています。スーツの費用やインターン・選考に出向く際の交通費、宿泊費なども含めてこの費用です。
ただし、この費用は住んでいる地域や受ける企業、費用を削る工夫をしたかどうかで大きく変動します。この記事では誰でも取り組める就活費用を抑えるコツや捻出方法などを中心に解説します。
効率よく費用を抑えるために、まずは記事前半で就活にかかる費用やその内訳を理解しましょう。
その後、記事後半で解説する具体的なコストカット法や費用を抑えるコツを実践すれば、就活の金銭的な不安を最小限に抑えられます。
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何にどのぐらいかかる? 就活にかかる費用の内訳を解説
何にどのぐらいかかる? 就活にかかる費用の内訳を解説
- 被服費:3~4万円
- 交通費:1.5〜2.5万円
- 宿泊費:1〜2万円
- そのほかの雑費:1〜4万円
まずは就活にかかる平均費用の7〜10万円の内訳をチェックしましょう。どの活動・品目にどれくらいのコストがかかるのかを理解しなければ、どこをカットすべきか特定するのは困難です。
具体的な費用の内訳からどのくらいの金額を用意すべきかを把握することで、効果的な支出計画も立てやすくなります。
ただし、受ける企業や住んでいる場所によって、かかる費用は大きく変動する点には注意が必要です。あくまで一例として参考にして、自分が就活する際にかかる費用の見積もりに活用してください。
①被服費:3~5万円
被服費とは、面接に必要なスーツやシャツ、靴などにかかる費用のことです。就活に適した服装一式をそろえるには、平均3~4万円程度の費用がかかるといわれています。
被服費の主な内訳
- スーツ上下:2〜4万円
- ワイシャツ・ブラウス:2,000〜5,000円
- バッグ:3,000〜1万円
- ベルトや腕時計などの小物:5,000〜1万円
- 革靴やネクタイ(男性):5,000〜1.5万円
- パンプスやストッキング(女性):5,000〜1.5万円
ワイシャツやブラウス、ネクタイ、ストッキングなどは洗い替えが必要になるため、何点か用意しておかなければいけないことは留意しておきましょう。
なお、就活用のスーツは2着あると、思いがけずスーツを汚してしまった場合でも安心です。まずは1着を購入し、2着目も購入するかどうかは選考が忙しくなってきた際に改めて検討してみましょう。
また、就活時期にはスーツブランドの多くが就活生向けのセールを実施しているため、事前にセール情報をチェックしておけば、費用を抑えて就活に必要な洋服や小物をそろえられます。
被服費のなかにもお金をかけるべきものとお金をかける必要性の薄いものについて、具体例を踏まえて板谷さんの見解を教えていただきたいです。
スーツは内定式や入社式、研修の際に使用する機会もあるので、それらのシーンで着用できるものを選びましょう。制服のある学校の人は制服を着用して就職活動をおこなうこともできます。
ブラウス、ワイシャツは量販店で気軽に購入できるものでも良いです。ストッキングは伝線が目立たない少し高級なもののほうが長持ちしますよ。
②交通費:1.5〜2.5万円
就活で説明会や面接などへ向かう際、家から会場までの往復の交通費が必要です。居住地域や志望企業の所在地などによって交通費は大きく変動しますが、平均して1.5万円〜2.5万円ほどと言われています。
平均的な交通費の目安
- 首都圏在住の場合:1.5万円程度
- 地方在住の場合:2.5〜4万円程度(飛行機・新幹線代を含む)
特に企業が多い首都圏に住んでいるかどうかで、かかる費用が異なる場合が考えられます。首都圏在住の場合、多くの企業の説明会・面接にバスや電車のみで出向けるため費用は低くなりがちです。
一方、地方在住の場合は首都圏での説明会や面接に出席するのに飛行機や新幹線の利用が必須であるため、その分費用がかさみます。
地方在住の場合、夜行バスを活用したり、交通費支給のある企業の選考を受けたりするなど効率よく費用を抑える工夫が必要になる場合があります。
③宿泊費:1〜2万円
宿泊費は説明会や面接に参加する際にかかる費用の一つです。交通費同様、首都圏以外に住んでいる学生のほうがかかる費用が大きくなる傾向があります。平均費用は1〜2万円です。
就活生が一般的に利用する宿泊施設とその費用の例は、以下の通りとなっています。
宿泊先 | かかる費用 |
---|---|
ビジネスホテル | 5,000~8,000円(一泊) |
シティホテル | 5,000〜2万円(一泊) |
カプセルホテル | 3,000〜5,000円(一泊) |
友人宅・親戚宅 | 無料 |
費用を抑えるのであればビジネスホテルやカプセルホテルへの宿泊が効果的です。早期予約による割引やクーポンなどを活用できれば、ファミリーやカップルが利用するシティホテルを安く利用できる可能性もあります。
1〜2泊であれば、費用を最小限に抑えられるカプセルホテルや、無料で利用できる友人宅・親戚宅などの利用もおすすめです。ただし、宿泊先の環境は面接当日のコンディションに響く恐れもあるため、宿泊先は慎重に選びましょう。
体調に響く可能性があるためおすすめはしませんが、ゲストハウスやネットカフェなら安価で宿泊が可能です。また、朝に到着する夜行バスに乗れば、交通費のみで宿泊費はかかりません。
どうしても費用を抑えなければならないときの方法の一つとして覚えておくと良いでしょう。
④そのほかの雑費:1〜4万円
就活では、被服費・交通費・宿泊費以外にもさまざまな費用が発生します。雑費は人によって大きく異なりますが、平均費用は1〜4万円程度です。
項目 | かかる費用 | 詳細 |
---|---|---|
教材費 | 3,000〜2万円 | 適性検査対策、面接対策などの教材にかかる費用 |
選考にかかる費用 | 2,000〜5,000円 | ・証明写真費・履歴書やES、文房具をそろえる費用・郵送費など |
飲食費 | 〜10,000円 | 説明会や面接に参加する日の昼食費や、ペットボトル飲料代など |
雑費は予想以上に費用がかさむ場合もあるため、余裕を持った予算計画を立てておきましょう。就活が長引いたり、受ける企業数が増えたりすると費用が大きくなることが予測されます。
ただしこれらの雑費は、水筒やお弁当を持参したり、テキストを先輩などから譲り受けたりするなど、少しの工夫で費用を抑えることも可能です。
地方に住んでいる人が東京や大阪などの都市部で就活をする場合は、宿泊費がかさむ傾向があります。
それにともなって食費もかかりますし、リモート面接に適したWi-Fi環境があるレンタルスペースの費用がかかったという話も聞いたことがあります。
このような理由で、地方就活のほうが就活費用がかさむのです。
就活にかかる費用を抑えるために大切な2つのこと
ここまでの解説で、就活にかかる費用は住んでいる場所や受ける企業の所在地、応募数などでも変わることを理解できたと思います。
またこれらの就活費用は、個人の努力や工夫次第で抑えられるのも事実で、効率的にやりくりする方法を知ることで、就活への不安の一つである費用面の問題を解消することができるのです。
ここからは、就活にかかる費用を抑えるために知っておくべき2つのことについて解説します。この2つを知っているかどうかで、就活にかかる費用だけでなく就活全体のパフォーマンスにも大きく影響するため、ぜひ参考にしてみてください。
就活を効率よく進めたい人は、必ず事前にチェックしておきましょう。
①費用を抑えやすいものとそうでないものを把握して使い方を考える
就活費用はその性質によって、費用を抑えやすいもの・抑えにくいものに分類できます。この違いを理解しないまま無闇に費用を抑えようとすると、大きなストレスがかかる可能性があるのです。
費用を抑えやすい項目
- 交通費:学割、企業の交通費支給制度などで抑えやすい
- 宿泊費:早期予約割引の利用や、複数の選考をまとめることで節約しやすい
- 飲食費:水筒やお弁当を持参すれば最小限に抑えられる
具体的に費用を抑えやすい項目には上記のようなものが挙げられますが、宿泊費や飲食費など自分の健康管理にかかわる項目で無理に費用を抑えようとすると面接当日に体調が悪くなるなど、選考に悪影響を与えるリスクもあります。
費用を抑えやすいからといって、無闇に支出を減らすのは避けましょう。
一方、以下のような項目はもともとの金額の相場が固まっているため、それ以上に費用を抑えることが難しい部分といえます。
費用を抑えづらい項目
- 被服費:無闇に低価格のものを選ぶと、一定の品質を担保できなくなる
- 美容室・整髪用品などの費用:清潔感を保つために最低限の支出は欠かせない
- 教材費:必要な選考対策やスキルアップが難しくなる
ただし、スーツをレンタルする、教材費を先輩から譲り受けるなど、工夫次第で上記の項目でも費用を抑えられる方法はあります。
各費用の特性を理解し、抑えやすい費用は積極的に抑えるように心掛けましょう。同時に、抑えにくい費用については無闇に削らず、必要な予算を確保することが大切です。
②費用対効果を自分なりに考えてお金をかけるべき部分を判断する
就活費用を効果的に使うためには、支出に対してどれだけの価値が得られるかを判断することが重要です。自分にとって大きなメリットがあるのなら、無理に費用を抑えず積極的に費用を割いても良いといえます。
たとえば、コンディションを完璧に保つのに睡眠時間を少しでも多く取りたいのであれば、費用がかかっても面接会場に近いホテルを取るべきです。
夜行バスでは体調を崩しがちなのであれば、飛行機や新幹線などのより快適な交通手段を選ぶのは費用対効果が高いといえます。
重要なのは、自分にとって必要な支出かどうか見極めることです。前述した就活にかかる費用の内訳は参考程度に留めておき、自分にとって費用対効果が高い項目と低い項目を見極めたうえで予算計画を立てましょう。
お金をかけるべきか判断する基準の例
- その企業の選考にお金をかけるほど志望度は高いか?
- その面接は内定に直結する重要な面接か?
- 体調管理やコンディション管理に重要な支出か?
- 就活のどんな部分も自分には重要に思えてしまうので、お金をかけないと不安です……
自分にとって本当に必要なモノ・サービスを精査すべし
就職活動に関する書籍などを先輩からもらったり図書館で借りたり、インターネットで情報を集めたりすれば、お金をかけずとも必要な対策ができます。
自分がどんな業界に向いているかなどの診断テストもハローワークで無料で受けることができますし、16パーソナリティのように自宅で無料で診断できるものもあります。
高価なセミナーや勉強会ばかりにお金をかける前に、自分の目指している業界に本当に役立つかどうかをしっかり検討しましょう。
就活にかかる費用を抑える具体的な方法6選
就活にかかる費用を抑える具体的な方法6選
就活にかかる費用の概算と内訳、費用を抑えるうえで大切なことを理解できたら、実際にコストカットに取り組みましょう。
以下では、就活にかかる費用を抑える具体的な方法を6つ紹介します。以下を頭に入れて就活に取り組めば、効率よく費用を抑えながらストレスなく就活を進められますよ。
ただし、すべての方法を採用する必要はありません。あくまでも就活費用削減の手段の一つとしてとらえ、自分なりの考えを前提に採用する方法を選択してください。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
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強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
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①事前にかかる費用を見越して予算を組んでおく
就活費用を効果的に抑えるには、まず具体的な予算計画を立てておくことが重要です。どのくらいのお金をかけられるのか事前に把握していなければ、本当に必要な支出かを判断するのは難しくなってしまう可能性があります。
事前にかけられる費用がある程度決まっている場合、前述の内訳や費用対効果を考えて予算の内訳を決めておきましょう。
予算が決まっていない場合は、仮で予算を決めておくのがおすすめです。余裕のある予算配分を決め、収入によって都度内訳や支出計画を見直してみましょう。
なお、予算の配分は就活が本格的に始まる2〜3ヵ月前までに立てておきましょう。必要な金額を試算できれば、無駄な出費を防ぎつつ、就活が本格化する前に資金を準備できます。
- 不確定要素が多く、資金の見通しが立ちません。その場合でも事前に予算を組んでおくべきでしょうか?
総予算・各項目の割合・「予備費」の額は最低でも決めておくべし
どうしても決められない場合でも、かけられる総予算と予算に占める各項目の割合は明確化しておきましょう。
個人的には、総予算のなかに「予備費」を準備しておくのがおすすめです。
予備費があれば、急にリモート面接が入った場合にレンタルスペースを借りる場合や、靴が壊れて新しいものが必要になった場合のような不測の事態に対処できます。
こうした予算計画は、社会人になった時にいろいろな場面で役立つので、今から慣れておくと良いですよ。
②就活生向けのサービスや学割情報を事前に調べて活用する
就活生向けのさまざまな割引サービスや支援制度を事前にチェックしておけば、サービスやモノが必要になったタイミングで効率よく費用を活用できます。
もちろん、こうした割引情報などを知らなくても就活の費用を自力で抑えることはできますが、これらのサービスをうまく活用できればそれだけ就活費用を抑える際の労力も少なくなるため、知っておいて損はありません。
学生・就活生向けのサービスの例は、以下の通りです。
学生・就活生向けのサービスの例
- スーツブランドの就活&インターンシップ応援フェア
- 航空会社の早割(早期予約向けの特別価格)
- 宿泊施設の早期割引プラン
被服費や交通費、宿泊費など、まとまった金額が必要なものは、比較的学生向けの割引で費用を抑えやすい項目です。就活が本格化する前に割引制度をチェックしておき、効率よくかかる費用を抑えましょう。
なお、上記のようなサービスは早い段階で終了するものも多くあるため、使いたいサービスがある場合は早めにリストアップしておき、期限内に活用できるようにしておくのがおすすめです。
③1日に複数社の選考を受けるなど効率的にスケジュールを組む
交通費や宿泊費を効率よく抑えたい場合、効率的なスケジュールを組む工夫は欠かせません。交通費や宿泊費は就活にかかる費用の大半を占めるため、少しの工夫が大きな支出減少につながります。
特に遠方の地域で就活をおこないたい学生などは、交通費や宿泊費がかさむ可能性があるため、スケジュールの工夫による節約効果が高いです。
具体的には同じ地域の企業の選考をまとめて受けたり、午前と午後で異なる企業のイベントに参加したりすることで、その日ごとの就活を効率よくこなすことができるため、就活期間全体で見たときの費用を抑えやすくなります。
また、対面とオンラインの両方を選べる説明会やイベントでは、積極的にオンラインを活用するのも有効な方法の一つです。
説明会や選考の情報が出揃ってきたら、うまくスケジュールを調整して交通費や宿泊費を節約できるように工夫してみましょう。
就活スケジュール関連の悩みがある人は、以下の記事を参考にしてみてください。就活やインターンのスケジュール感について、詳しくまとめています。
就活スケジュール
就活スケジュールの早見表|企業別の違いや時期別の活動内容を解説
就活解禁
就活解禁前にやるべき3つの対策! 最新スケジュールや必須準備も
就活はいつから
就活はいつから始める? キャリアの専門家が全体スケジュールを解説
インターンはいつから
インターンはいつから参加? 応募から選考までのスケジュールを解説
④交通費・宿泊費の支給がある就活イベントに参加する
就活イベントや面接をチェックする際は、交通費の支給有無を確認しましょう。企業が提供する交通費支給制度を活用すれば、移動にかかる費用を大幅に抑えられます。
こうした就活にかかる交通費や宿泊費などは、選考が進むにつれて支給される可能性が高まります。実際、2023年7月24日に公開された「マイナビ 2024年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況」によると、交通費・宿泊費支給の状況は以下の通りです。
交通費・宿泊費支給の有無 | 割合 |
---|---|
最終面接を受けるとき | 71.7% |
二次面接~最終面接を受けるとき | 34.1% |
一次面接を受けるとき | 15.8% |
個別企業セミナー・会社説明会に参加するとき | 4.1% |
交通費支給の有無や条件は企業によって異なるため、採用情報ページや就活サイトのマイページなどで必ず確認しましょう。
就活にかかる費用のなかでも大部分を占める交通費・宿泊費を抑えられれば、より費用面での不安感も軽減できるはずです。
- 資金が逼迫している場合、自分から企業に交通費・宿泊費の支給をお願いすることはできないのでしょうか?
お願いは可能だが支給されるケースは稀
前提として知っておいてほしいのは、交通費や宿泊費は法的には支給義務がないことです。
「支給されないのが当たり前」であること、「最終面接に進んでようやく支給する企業がある」ことを念頭に置いたうえで、お願いをするだけなら可能です。
まずは、採用情報や募集要項に交通費や宿泊費の支給に関する記載がないかを確認し、記載がない場合は電話やメールで「請求」ではなく「問い合わせ」として、交通費や宿泊費の支給有無を質問してみましょう。
資金が逼迫していることを詳しく伝えすぎると逆効果になることもあるので、簡潔に説明する程度に留めておきましょう。
支給してくれる可能性もありますが、お願いして支給されるケースは稀なため、断られた場合は潔く諦めましょう。
⑤費用を抑えられる交通機関を利用する
前述の通り、交通費は就活費用の大部分を占める支出項目といえるため、利用する交通機関などを工夫して、コストを抑える工夫をすることがおすすめです。
特に地方に在住している人の場合は企業の多い都心部周辺への往復で交通費が高くなりやすいため、以下のような費用を抑えられる交通機関を積極的に利用しましょう。
費用を抑えやすいおすすめの交通機関
- 夜行バス・高速バス
- LCC(格安航空会社)
また、交通費を効率よく抑えるには割引制度を活用するのも有効です。学割や早割を上手に活用して交通費を抑え、必要な項目に資金を回せるように工夫してみてください。
割引制度 | 提供会社 | 内容 |
---|---|---|
ANA SUPER VALUE | ANA | 空席予測に基づいて設定される割引。出発希望日の21日前に予約すると割引運賃が適用される。 |
新幹線の学生割引 | JR | 片道101km以上のJRを利用した移動の際、乗車券が2割引になる。 |
学生割引 | JRバス関東 | 日本国内に法人の所在地がある学校の「学生本人」の旅行に適用される割引。 |
⑥スーツや参考書は購入せずに借りる
レンタルサービスや図書館のような公共施設をうまく活用するのも、就活にかかる費用を効率よく抑える有効な手段です。スーツや参考書などは、必要な期間だけレンタルすれば、購入した場合に比べて約20〜50%程度の費用を削減できます。
対象物 | レンタル先 | 一般的な費用 |
---|---|---|
スーツ上下 | スーツブランドや就活支援団体 | 0〜5,000円(1回あたり) |
就活関連の書籍 | 大学や地域の図書館 | 0円 |
ただし、使用頻度が高い場合や長期間の使用が予想される場合は、購入したほうが費用対効果が高くなることもあります。
また、スーツのレンタルなどは、汚損した場合追加で費用がかかることもあるため、貸し出しサービスを活用する際は、借りているものの扱いには注意が必要です。
レンタルや貸し出しなどは手軽にできるコストカット法ですが、使用頻度や汚損した際のリスクなどを加味して、購入すべきかレンタルが良いのかは慎重に判断しましょう。
既卒就活で後悔したくない人は、適職診断からはじめよう
既卒の就活は新卒と違い、選べる職業に限りがあります。そのため、簡単に就職先を決めると入社前とのギャップから早期退職につながる恐れがあります。
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また、どのような職業を選んだらいいか就活軸も見つかるため、これから就活を始める今に取り組むのがベストです。
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就活費用はコストカットだけでなく「資金を増やす」ことも考えよう
ここまで就活の費用を効率よく抑える方法を解説してきましたが、実はコストカット以外にも就活の金銭的不安を解消する方法があります。それが、就活資金を増やす方法です。
多くの人が、在学中に初めて就職活動をおこなうことになるため、日本ではそうした学生が不安なく就活に取り組めるよう、大学や国、企業などが資金援助してくれることも多くあります。
支出を減らすのにストレスを感じる人は、就活にかけられる資金を増やすことを考えてみるのも選択肢の一つです。支出削減と資金捻出の両方を視野に入れ、効率よく就活の金銭的不安を取り除きましょう。
就活の費用を捻出する具体的な方法6選
就活の費用を捻出する具体的な方法6選
就活にかかる費用を抑えるだけでなく、かけられる資金を増やすことも有効な方法だと理解できたところで、ここからは効率よく就活にかけられる資金を増やす具体的な方法を解説します。
国や大学、企業が提供する資金援助を活用したり、事前に就活に向けた準備をしておけば、金銭面の不安を感じることなく、就活に集中することができるはずです。
就活にかかる費用に不安がある人は、事前にチェックして就活用の資金を増やす方法も頭に入れておきましょう。
①大学の就職支援システムを活用する
大学の就職支援システムを活用すれば、就活にかかった費用の一部を支給してくれる可能性があります。就職実績は大学側にとっても重要であるため、学生の就職活動を支援する制度を設けている大学も多いのです。
具体的な支援制度には以下のようなものがあります。
支援制度 | 内容 | 条件 |
---|---|---|
交通費補助 | 選考にかかった交通費の支給 | 大学が指定する企業の選考の場合 |
インターンシップ支援制度 | インターンシップにかかった交通費・宿泊費の支給 | 大学が指定する企業の選考の場合 |
就活用品に使えるクーポンの発行 | リクルートスーツの購入や、証明写真の撮影に使えるクーポンの発行 | 大学が提携する店舗での購入・撮影 |
就活支援制度を利用したい人は、大学のキャリアセンターや就職支援課に制度の有無や詳細を問い合わせてみましょう。
なお、年度やそのときの大学の予算などによって支援の内容が変更される可能性があります。早めに就職課やキャリアセンターに相談し、就活が本格化する前に利用可能な制度を確認しておきましょう。
②奨学金を借りて一部を就活費用に充てる
実は学費の支払いや生活費の補填だけでなく、就活用の資金としても奨学金を借りられます。ほかの資金調達に比べてまとまった資金を調達しやすいため、アルバイトなどに時間をかけられない人にもおすすめです。
主な奨学金の種類
- 日本学生支援機構(JASSO)の奨学金
- 国や都道府県、市町村による奨学金
- 大学の奨学金
奨学金には返済義務のない「給付型」と、返済義務のある「貸与型」があります。貸与型の奨学金は借金の一種であるため、利用すべきか慎重に検討しましょう。
特に金利が設定されている奨学金を借りる際は、より慎重な判断が必要といえます。借りる額が大きい場合や返済期間が長い場合、返済額が借入額を大きく上回る可能性があるためです。
後悔しないためにも自分にとっての奨学金の必要性をよく検討し、親や友人に相談したうえで就活費用として利用すべきかどうかを判断しましょう。
- できれば給付型の奨学金で就活費用を工面したいのですが、貸与型よりも条件は厳しいのでしょうか?
給付型は難易度に応じた学力・収入に応じた条件が設けられるのが一般的
給付型の奨学金は貸与型とは異なり、学力や経済面での基準が設けられる場合が多いです。
しかし、給付型奨学金にも全国だれでも応募できるもの、地域限定で応募できるものなど、さまざまな種類があります。
給付型奨学金の一覧が出ているサイトがあるので、自分に当てはまる奨学金を見つけて応募してみましょう。
また、自治体によっては独自の奨学金制度を設けている場合もあります。基本的には学力や収入に基準が設けられているため、自分が支給対象かチェックしておきましょう。
中には、貸与型の利子分が補助される制度を設けているなど、奨学金に付随する制度があるため、奨学金の支給先に相談してみるのもおすすめです。
③家族にお金を借りられないか相談する
家族に就活のかかる費用を支援してもらうのも、現実的な選択肢の一つです。家族からお金を借りれば金利を支払う必要もなく、返済の融通も利きやすいため返済負担を抑えられます。
家族に資金援助を頼む場合、以下を明確にして伝えるのが効果的です。
資金援助を頼む際に伝えるべきこと
- 具体的に必要な資金の合計額
- 資金の使い道・内訳
- 現在の就活状況
- 自身で資金を工面できない理由
- 返済計画
相談する際は一方的な要求ではなく、自身の努力や工夫も示しながら、建設的な話し合いを心掛けましょう。
家族だからと軽い気持ちや姿勢で頼むのではなく、適切な準備と誠実な態度で相談することで、きちんと納得してもらえたうえで支援を得られる可能性が高くなります。
④アルバイトをして就活費用を貯める
アルバイトで堅実に収入を増やす方法は、就活費用を貯める最も確実な方法の一つです。十分な時間が確保できる場合は、アルバイトに時間を割いて就活費用を貯めておきましょう。
アルバイトで就活費用を貯める際は、収入増加にともなって生活費への支出が増えないように注意してください。本来の目的を見失わないよう、あらかじめ以下の工夫をしておくのがおすすめです。
無駄な支出を増やさないための工夫の例
- 事前に就活用の口座を作って、収入の一部を取り分ける
- クレジットカードやまとまった現金を持ち歩かない
- 家計簿をつけて収支を把握し、支出削減に活用する
また、アルバイトで就活資金を貯めようとすると、どうしてもまとまった時間が必要です。就活時期にまとまった時間を確保するのは難しい場合もあるため、就活が本格化する前に就活資金を貯め切っておくことをおすすめします。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
⑤有給インターンでお金を稼ぎながら就活する
実はインターンには、参加しながらお金を稼げるものもあります。就活準備と収入の確保を同時に実現できる有給インターンは、効率的に就活費用を捻出する方法の一つです。
特に長期インターンでは時給制で報酬が支払われるケースも多いため、就活費用を捻出しながら、同時進行で就活時のアピールにもなる実務経験を積むことができます。
長期インターン
おもに1カ月以上の期間にわたって開催される、実務が中心のインターン形式。
実際に企業の業務をより深く体験できるため、入社前後のギャップを小さくしたり、キャリアの方向性を確認したりするのに役立つ。
また、長期インターンは時給が高水準な場合も多く、成果次第で報酬額がアップする出来高制を導入しているインターンもあります。気になる業界のインターン情報は早めにチェックして、就活を有利に進めながら費用も工面できるイベントを探してみましょう。
有給インターンを探している人におすすめなのは、大手企業や国際企業のインターンです。
給与が支給されるだけでなく、インターンを通じて就活に有益なネットワークを築いたり、新しいスキルや知識を学んだりできます。
自分が重視する項目を明確にして、より自分に最適な有給インターンを選ぶことが重要です。
長期インターンについて気になる人は、以下の記事もチェックしてみてください。長期インターンに関する悩みを解決できる情報がまとまっています。
長期インターンは意味がない
長期インターンが意味ないのは嘘か本当か? 知るべきポイント大公開
インターンの期間
インターンは期間別にメリットが違う! 就活に活きる企業選びを解説
⑥生活費などを節約して就活費用を工面する
日常生活での支出を見直してうまく節約できれば、その分就活にかけられる資金を増やせます。計画的に節約すれば、月に1〜3万円程度の就活費用を確保できるかもしれません。
効果的な節約のポイントは以下の通りです。
ポイント | 詳細 | 節約できる額の目安 |
---|---|---|
固定費の見直し | ・通信費の見直し・サブスクリプションサービスの解約・光熱費の節約など | 5,000〜1.5万円 |
毎月変動する支出の抑制 | ・食費の見直し・娯楽費の削減・交通費の最適化など | 3,000〜2万円 |
なお、過度な節約は体調や学業に影響を及ぼす可能性もあるため、無理のない範囲で生活費を見直しましょう。
それ以外にも、フリマサイトやオークションサイト、リサイクルショップで不用品を売却するといった方法もおすすめです。自分のストレスにならない範囲を意識しつつ、利用できる方法は最大限活用して、就活費用を工面しましょう。
就活成功のためにお金をかけてでも充実させるべき3つのポイント
就活成功のためにお金をかけてでも充実させるべき3つのポイント
- 宿泊費
- 食費
- 教材費
ここまで、就活の金銭的不安を軽減するためのコストカットの方法や、資金を増やす手段について解説してきました。
とはいえ皆さんのなかには、費用を抑えるのではなく、逆にお金をかけたほうが良い部分もあるのか、気になっている人もいるのではないでしょうか。
就活を成功させるためには、実は費用をかけるべきポイントがいくつか存在します。ここからは、就活を効率的に進めるためにお金をかけるべき3つのポイントについて解説します。
費用を削ったり金額そのものを増やしたりするだけではなく、適切なポイントにはしっかりお金をかけて就活の成功率を高めましょう。
①宿泊費
泊りがけでおこなう就活において、宿泊場所選びは選考当日のコンディションを大きく左右するため非常に重要です。万全の状態で選考に臨めるよう、便利かつリラックスできる宿泊場所を選びましょう。
宿泊場所を選ぶ際にチェックすべき項目
- ホテル・部屋の雰囲気
- ホテルの周辺環境
- 面接会場までのアクセス
- アメニティなどの充実度
繁華街の騒音が聞こえるようなホテルやネットカフェなどは、十分に気持ちを落ち着けられなかったり、リラックスして休息をとれなかったりするため、そうした場所に宿泊するのは控えるのが無難です。
また特に、大事な選考の前などは選考の練習に取り組みやすいよう、防音性に乏しいカプセルホテルなどは避け、自分専用の部屋があるホテルを予約しましょう。
当日思うような実力を発揮できず後悔しないためには、費用を切り詰めるよりも、お金をかけてコンディション調整を優先するのがおすすめです。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
職業選択においてやりたいことはもちろんですが、その中でも適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうため適職への理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業と低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみよう!
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
②食費
就活中の体調管理は何よりも重要です。就活の費用を捻出したいからといって、食費を抑えるのは避けましょう。
十分な栄養を取らなければ、大事な場面で体調を崩して準備や対策が台なしになるリスクが高まります。食事の質が悪くなると、集中力が落ちたり注意力散漫になったりするため、就活での採用担当者からの評価も下げてしまうことになるかもしれません。
特に一人暮らしの場合は、自炊が面倒だからといった理由で食事の重要性を軽視してしまう人もいますが、面倒でもコンビニ食やファストフードに頼りすぎず、栄養バランスのとれた食事を取りましょう。
ただ、面接時やイベント参加時の外食費や、飲料費などは工夫次第で支出を抑えられます。水筒やお弁当を持参して効率よく外食費は節約しつつ、過度な食費の節約は控えて日々の食生活を疎かにしないように心掛けましょう。
適切な栄養を摂り、しっかり休息を取ったうえで就活をおこなうことで、体調だけでなくメンタル面も安定させることができ、前向きな気持ちで選考や就活イベントに参加できます。
③教材費
面接対策や適性検査対策にかかる教材費は、内定に直結する重要な費用です。就活をスムーズに進めるためにも、必要な資金を確保しておきましょう。
自分に合った質の良い教材を活用すれば効率よく選考対策をおこない、選考通過率を高められます。
特に選考の第一関門である適性検査には、市販の対策本での対策が効果的です。ネットで見つけた無料の例題などで無理に教材費を浮かせようとはせず、早めに自分に合う対策本を見つけて対策に取り掛かるのがおすすめです。
ただし、すでに就活を終えた知り合いや先輩がいる場合は、参考書や問題集を譲ってもらうことで教材費を抑えられます。心当たりがある場合は、購入前に譲ってもらえるかたずねてみましょう。
先輩に譲ってもらったテキストが改訂前のバージョンで、適性検査の本番で役に立たなかったという事例もあります。
テキストを譲り受けた際は、テストの大幅改訂がおこなわれていないかをチェックしたうえで、勉強を開始しましょう。
教材で対策が必要な適性検査関連の記事も、あわせてチェックしておきましょう。事前に適性検査の概要を把握しておけば、自分にどんな対策本が必要なのかわかります。
性格適性検査
性格適性検査マニュアル|問題例付きで選考を有利に進める対策を解説
総合適性検査
総合適性検査の対策方法6選! 各種試験の特徴ごとに解説
適性検査の種類
適性検査20種類の特徴と例題|見分け方や目的の違いも解説
適性検査
適性検査とは? 対策のプロがテストの種類や高得点を狙う秘訣を解説
キャリアのプロが解説! 費用を抑えて就活を成功させる方法とは?
就活では、かかる費用を効率よく抑えつつ、かけるべき部分にはしっかり投資すべきであると理解できたでしょう。無闇に費用を削ってばかりでは、体調やコンディションを崩して就活に失敗するリスクが高まります。
ただ、ここまでの解説を聞いても、自分がどのように就活の費用を抑えれば良いのかわからない人もいるかもしれません。
そんな学生に向けて、ここではキャリアのプロに費用を抑えて就活を成功させる秘訣を解説してもらいます。
ここまでの解説をもとに以下をチェックして、自分にピッタリの費用の抑え方を見つけましょう。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見る経済的な不安・ストレスが軽減されると就活への集中力がアップする
就活にかかる費用の抑えることが志望企業の内定獲得にどのような関連があるのかわからないという人のために、具体的なメリットをお伝えします。
まず、就活において無駄な出費を避けることで、質が高い応募書類を作成するための資料を購入したり、セミナーに参加したりする費用を捻出できます。
また、経済的な負担が軽くなれば就活のストレスも軽減され、面接や試験に集中しやすくなりますよ。費用の心配をしなくて済むだけで、就活へのパフォーマンスが向上する可能性も十分あり得ます。
就活での費用管理は長い目で見た自分のキャリアにも役立つ
長い目で見ると就活の費用管理をすることで財務管理のスキルが養われるため、将来的なキャリアにもプラスになる経験となるでしょう。
あらかじめ費用がかかるとわかっている場合は費用を抑えるだけでなく、事前にアルバイトなどで貯蓄しておくことも大切です。
人任せにせず自分で情報収集しながら、自分に合った節約方法で就活に挑みましょう。
就活を早く終わらせて費用を抑えよう! 効率的に内定を獲得するコツ3つ
就活を早く終わらせて費用を抑えよう! 効率的に内定を獲得するコツ3つ
- 内定直結型インターンに参加する
- 企業からスカウトを受けられる就活サイトに登録する
- 就活エージェントを活用してスピーディに就活を進める
ここまで、就活の費用を工面する具体的な方法や、就活を成功させるための上手なお金の使い方を解説しました。解説した内容をもとに費用のやりくりに取り組めば、就活の金銭的不安を効率よく取り除けます。
ただしどれだけうまくお金を工面できても、肝心の就活が長引けば、かかる費用はそれに伴って増大します。そのため、就活を早く終わらせることが費用を抑えるうえで最も有効な方法といえるのです。
ここでは、理想の就職先から早めに内定をもらって就活費用を抑える方法を3つ紹介します。金銭的不安だけでなく将来への不安も減らすために、本格的に就活が始まる前にチェックしておきましょう。
①内定直結型インターンに参加する
本選考に直結するインターンシップに参加すれば、早期内定を獲得できる可能性が高まります。早い段階で志望企業の内定を獲得できれば志望度の低い企業を受けずに済むため、効率よく就活の費用を抑えられますよ。
一般的に、内定直結型インターンは情報解前の夏〜春にかけて実施されます。大学生の場合は3年生の夏〜春、大学院生の場合は1年生の夏〜春にかけてです。
この段階で志望企業の内定を得られれば、金銭的負担だけでなく精神的なストレスも抑えて就活を進められます。
ただし、人気企業の内定直結型インターンは競争率が高くなりがちです。まずは内定直結型のインターンに参加できるよう、エントリーシート(ES)の作成や面接対策を入念におこないましょう。
インターンに応募する前に、インターン結果に応じた早期選考などがおこなわれているのかを事前にチェックしておきましょう。
就活を早めに終わらせるためにインターン先を選ぶなら、このプロセスは必須です。
インターンからの内定者が多い企業なら、本選考くらい気合いを入れて企業研究や業界研究をおこない、インターンに参加しましょう。
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②企業からスカウトを受けられる就活サイトに登録する
スカウト型就活サイトを利用すれば選考参加のオファーを企業から直接受け取れるため、よりスムーズに就活を進められます。
スカウトから始まる選考では、選考ルートの優遇や交通費支給などの補助を受けやすいのが特徴です。優遇選考をうまく活用すれば、金銭的な負担を抑えながら効率よく就活を進められます。
スカウトを受けられる就活サイトでは、企業が各学生のプロフィールをチェックして、興味のある学生に直接スカウトを送るのが一般的です。自分が志望する企業からのスカウトを受け取れる可能性を少しでも高められるよう、魅力的なプロフィールを作成しましょう。
魅力的なプロフィールを作るポイント
- 基本情報をすべて記入して、空欄をなくす
- スキルや経験は具体的に記入する
- できることに加え、企業に提供できる価値まで明示する
- 価値観・考え方をプロフィールを読んでわかる状態にしておく
- 将来のビジョンやキャリアプランを明示する
スカウトサイトでは、自分では気付かなかった企業に出会える可能性もあります。プロフィールを作ったら終わりではなく定期的に更新して、企業の目に留まりやすいように工夫し続けましょう。
③就活エージェントを活用してスピーディに就活を進める
就活エージェントとは、就活の専門知識を持つアドバイザーによるサポートを受けられるサービスです。就活エージェントを利用して企業選びから内定獲得までの効率を高めれば、早期に内定を獲得する可能性を高められます。
就活エージェントは採用市場に精通しており、個人の希望や適性に合った企業を的確に紹介し、選考対策まで一貫してサポートできるのが大きな強みです。
自分に合ったサポートを受けられるため、独力で自分に合った企業を探したり、対策を講じたりするのが苦手な人でも安心して就活を進められます。
具体的には、就活エージェント活用で以下の効果が期待できます。
自分では気づかなかった適性の高い企業の紹介
- ES添削や面接対策などの実践的な選考対策
- 定期的な面談サポートによる不安・疑問の解消
- 内定後の手続きまで含めた総合的なサポート
またこれらの就活エージェントサービスは、基本的に応募者側となる学生は無料で利用できます。効率よく就活を進めて早期内定を獲得したいなら、就活のプロに頼るのも有効な選択肢の一つです。
就活エージェントは、企業側が費用を支払う仕組みになっているため、学生は完全無料で利用できます。
活用することで志望企業の担当者の情報などを教えてもらえたり、非公開求人を紹介してもらえたりといったメリットも多くありますよ。
一方で、紹介される企業は就活エージェントが推薦できる企業に限られる点はデメリットです。
最終的な決定権は学生にあることを念頭におき、早い段階で自分の希望を伝えたり、複数のエージェントを活用したりしてエージェントを有効に活用しましょう。
就活は目安の費用を上手にやりくりして後悔のない内定を目指そう
この記事では就活にかかる費用やその内訳、金銭的な不安をなくして就活をスムーズに進める具体的な方法を解説しました。記事の解説に沿って就活を進めれば、不安を最小限に抑えながら内定に向けて就活に取り組めるでしょう。
まずは就活にかかるお金を把握して、就活本格化までに必要な資金を貯めておくことが就活成功の第一歩です。
無駄な出費を削ったり就活にかけられる費用を増やしたりしつつ、自分にとって費用対効果の高い項目に支出することが就活を成功させる鍵です。
無闇に費用を削るのではなく、大事な場面で入念な準備に集中できるよう、日頃からコツコツ節約する姿勢で就活に取り組んでみてくださいね。
費用を上手にやりくりして、志望企業からの内定を勝ち取りましょう。
アドバイザーコメント
若林 宏美
プロフィールを見るかかる費用を把握しておけば効果的に就活費用をやりくりできる
これから就活をはじめる人にとっては、就活にどの程度お金がかかるのか心配になるかもしれません。
特に奨学金を借りて大学に通っていたり、学業が忙しくて思ったようにアルバイトができなかったりする学生は、余計に不安を感じるでしょう。
とある学生は、「就活スーツやかばん、靴は全部フリマアプリで買いました」といっていました。就活中しか使わないものと割り切って、なるべく安く抑えるなら、就活セットとして販売されている中古を購入するのも選択肢の一つです。
大きな出費である交通費は企業からの支給で抑えるなど効果的に節約することで、就活費用は平均額(7~10万円)に抑えられます。
不安なく就活に臨むには就活が本格化する前の準備が肝心
ただし就活時期は、その忙しさからアルバイトを減らす人も多く、収入も不安定になりがちです。経済的な不安を抱えたまま就活を進める羽目にならないよう、就活がはじまる前に、コツコツと貯蓄しておくことをおすすめします。
就活費用に不安があって就活に身が入らなかったり、就活で妥協したりしてしまうようでは元も子もありません。
大学の支援システムや奨学金などさまざまな支援も利用できるため、事前に調べて不安なく就活に取り組んでくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/一般社団法人テツナグ代表理事
Hiromi Wakabayashi〇女性や学生向けのキャリア講座、行政主催の就職フェアでのキャリア相談に従事。また、ライター経歴を活かし、各種サイトでキャリアについて考えている人に向けた記事を監修
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