この記事のまとめ
- 総合適性検査の3つの基本を押さえよう
- 受検する総合適性検査に合わせた対策が重要
- 受検方法によって手順や注意点が異なるため事前に確認しておこう
- WEBテストパーフェクト問題集
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多くの企業が選考で使用している総合適性検査。エントリーシート(ES)の提出と同時に受検を求められるケースが多いため、総合適性検査対策が不十分だと面接に進めません。
しかし、「総合適性検査にも種類がいくつかあって何から取り組むべきなのか」「総合適性検査の対策方法がわからない」と悩む人も多いのではないでしょうか。
この記事では、キャリアアドバイザーの瀧本さん、高尾さん、適性検査対策講師の中村さんのアドバイスを交えつつ、総合適性検査の基本情報や対策方法を解説します。総合適性検査の対策を効率的に進めたい人は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
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総合適性検査はテストの種類に合わせた方法で対策して選考突破を目指そう
総合適性検査は大きく分けて3種類ありますが、問題の傾向が違うのでそれぞれ異なる対策が必要です。しかし、自己分析や面接練習などやるべきことが多い就活生にとって、総合適性検査の対策に長時間を割くのは難しいでしょう。そのため、効率的な対策方法を把握することが不可欠です。
記事では、まず総合適性検査を3種類紹介します。そして目的を持って総合適性検査の対策に取り組めるように、企業が見ているポイントも解説します。
総合適性検査が実施される可能性がある業界・職種にも言及しているので、エントリー予定の業界が含まれているか確認してください。そしてどのような問題が出るかを把握できるように、総合適性検査ごとに例題を掲載しています。具体的な対策方法も紹介しているので、できることから実践して効率的に勉強しましょう。
総合適性検査の基本情報
総合適性検査の基本情報
「総合適性検査でどのような問題が出題されるかわからない」「総合適性検査の種類を知らない」という人も多いのではないでしょうか。ここでは、出題内容や種類といった総合適性検査の基本情報を解説します。
総合適性検査のことをあまりよく知らない人は、そのまま闇雲に対策しようと思ってもかえって非効率になります。ここから解説する内容を参考に、まず試験がどのようなものかを把握して、対策の大枠の方向性を掴みましょう。
総合適性検査とは
総合適性検査とは、仕事に必要な能力の有無や社風との相性を確認するために、企業が選考に使用するテストのことです。多くの企業が採用しているため、複数社にエントリーすると必ずと言っていいほど受検します。
総合適性検査の合格基準は企業によって違いますが、基本的に公表されていません。また、受検後に得点を把握する術がないため、対策が難しくなっています。
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総合適性検査の出題内容
能力検査 | 言語分野 |
能力検査 | 非言語分野 |
能力検査 | 英語 |
能力検査 | 構造的把握力 |
性格検査 | 性格検査 |
総合適性検査は、能力検査と性格検査によって構成されています。どちらかの試験結果が良くても、片方が悪いと落ちる可能性が高いためどちらの試験も対策が必須です。
ただし、試験内容がわからない状態のままでは、対策方法を聞いてもイメージが湧かないでしょう。能力検査と性格検査の出題内容を詳しく説明します。
能力検査
能力検査は、仕事で求められる知的能力を測る試験です。暗記によって高得点が狙える学校の試験と違い、思考力が問われる問題で構成されています。
能力検査の出題内容
- 言語分野
- 非言語分野
- 英語
- 構造的把握力
言語分野は国語、非言語分野は数学のような内容です。聞きなじみのない構造的把握力とは、物事の背後にある共通性や関係性を読み解く力を指します。言語分野と非言語分野は大半の企業が採用し、英語や構造的把握力を課されるケースはあまり多くありません。
英語や構造的把握力は、仕事で語学力や論理的思考力が不可欠な場合に課されるケースが多くあります。
能力検査では単に得点の高さだけが評価されるわけではありません。個性や感情管理能力が測定される検査もあるため、会社によっては得点以外の特性を重視して評価することもあります。
性格検査
性格検査は、個人の特性や傾向、行動パターンを評価するために設計された心理学的テストです。日頃の行動や考え方に関する質問が数多く出題されるため、直感的に回答しないと時間が足りません。あまり考え過ぎず、スムーズな回答を心がけましょう。
性格検査は企業とのマッチ度を測るため重視する企業が多く、特に最後の数人に絞られた場合の判断材料としては使用されることが考えられます。そのため、性格検査の回答内容次第では、選考を突破できない可能性があります。
性格検査が合否に与える影響についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事
性格検査で落ちる可能性は? 採否への影響が大きい企業の特徴を解説
性格検査で落ちることはあるのか。採否への影響が大きい企業の特徴や落ちる回答の特徴をキャリアコンサルタントとともに解説。さらに、事前にやっておくべき対策も詳しく説明。ありのままの自分で回答したうえで性格検査を突破するコツを習得しましょう。
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総合適性検査の種類3選
総合適性検査の種類
- SPI(Synthetic Personality Inventory)
- SCOA総合適性検査
- TAP総合適性検査
総合適性検査と一括りに言っても、種類によって問題傾向が異なります。そのため、対策をおこなうためにはそれぞれの違いを把握することが必須です。
全部で3種類の総合適性検査を解説しているので、ぜひ確認してみてください。
①SPI(Synthetic Personality Inventory)
SPI(Synthetic Personality Inventory)は、日本で広く利用されている総合適性検査です。学生の言語理解能力や数理能力、さらには性格特性や職業適性を測定することを目的としています。SPIの一般的な受検方法は以下のとおりです。
SPIの受検方法
- テストセンター
- Webテスティング
- ペーパーテスティング
- インハウスCBT
SPI試験は対策すれば十分に解ける難易度の問題を中心に構成されていますが、制限時間が短いです。そのため、スピードを意識しながら回答することが求められます。
SPI試験は幅広い業種で採用され、特に大手や中堅企業が長期的に企業に貢献可能な人材を見極めるために利用しています。
特に、基本能力に不安があったり、時間管理やテスト対策が苦手だったりする場合は対策すべきと言えます。
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志望度が高い企業にWEBテストで落ちてしまうのは本当にもったいないです。しかし何冊も問題集を解くのは時間が足りないですよね。
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②SCOA総合適性検査
SCOA総合適性検査とは、「知(=基礎的な知的能力や実務遂行能力)」、「情(=持って生まれた気質)」、「意(=後天的に形成される性格や意欲)」の3つの側面を測るテストです。
1985年にNOMA総研により、「人を知り、人を活かす」というコンセプトで開発されました。SCOA総合適性検査の一般的な受検方法は以下のとおりです。
SCOA総合適性検査の受検方法
- オンライン監督官付Web方式
- テストセンター
- Webテスティング
- ペーパーテスティング
言語・数理・論理・英語・常識と能力検査の出題範囲が幅広いことが、SCOA総合適性検査の特徴です。ただし苦手科目があると得意科目で失敗した場合に合格できる可能性がかなり低くなるため、特定のジャンルに絞らず、幅広い対策が求められます。
SCOAは業界問わず多岐にわたって導入されており、自治体などの公的機関でも基礎能力と実務能力の測定に重点を置いて実施しています。対策する際は苦手分野を克服し、スピードを意識することが大切です。
③TAP総合適性検査
TAP総合適性検査は、日本文化科学社が提供するテストです。TAP総合適性検査では、基礎能力や行動傾向、対人関係の築き方などを幅広く見られています。上記の2種類と比較すると導入している企業は少ないですが、関東圏の企業で使われる傾向にあります。そんなTAP総合適性検査の受検方法は以下のとおりです。
TAP総合適性検査の受検方法
- Webテスティング
- ペーパーテスティング(マークシート)
TAP総合適性検査の能力検査の問題は言語・数理・倫理の3種類ありますが、数学に重点を置いていて問題の比率は偏っています。また、総合適性検査の中でも難易度が高いため、入念な対策が必要です。
TAP総合適性検査は難易度が高く、かつスピーディに結果が出るため、特に多くの求職者が応募する人気企業で採用されています。
また、企業との相性を重視する中小企業や、特定の人材を求めるスタートアップ企業で導入される傾向にあります。
総合適性検査で企業が見ているポイント
総合適性検査で企業が見ているポイント
- 客観的な視点から自己分析ができているか
- 社風との相性は良いか
- 業務に必要な能力を備えているか
- 入社後の適切な配属先はどこか
効率的に総合適性検査の対策を進めたいなら、企業がどんな視点で学生をチェックしているか知っておく必要があります。企業の評価ポイントを把握しないまま、高評価を狙うのは難しいからです。
ここでは、総合適性検査で企業が見ているポイントを確認しましょう。
①客観的な視点から自己分析ができているか
仕事では自分の得意を活かした方が結果を出せる可能性が高いため、自分の得意を見つけた方が有意義な就活になります。そのため得意を見つけるための自己分析は非常に大切です。
自らを客観的に分析する力があるかどうかを確かめる目的で、企業は性格検査とESの内容にズレがないか確認しています。
そのため、総合適性検査の結果とアピール内容の乖離があまりに大きいと、自己分析が足りていないと判断されて選考で落ちてしまう可能性があります。
自己分析は時間をかけておこない、自らへの理解を深めておきましょう。自己分析の精度を高めたい場合は、他人に自分の評価を聞く他己分析がおすすめです。
他己分析のやり方についてはこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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就活ではよく自己分析の重要性が取り挙げられますが、他己分析をすることで自己分析の精度を上げることができます。記事では、キャリアコンサルタントの解説を交えながら、他己分析をおこなう具体的な方法や質問例、面接への活かし方などを解説するので、ぜひ参考にしてください。
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②社風との相性は良いか
企業の雰囲気に合った学生は、社内に早く溶け込んでチーム内の協力関係やコミュニケーションをスムーズに進められます。また、社風と相性が良ければ長期的に勤務する可能性が高く、離職率の低下につながります。これらの理由から、社風との相性は企業が総合適性検査で確認している重要なポイントです。
ただし、企業分析で把握した社風に合わせて性格検査の回答を選択するのは避けましょう。これまでの膨大なデータが蓄積された性格検査では、回答の矛盾点が明らかになりやすいからです。寄せにいこうとした回答に企業が気づいてマイナス評価になるため、飾ろうとせずにありのままを回答してください。
社風を把握することで志望動機に活かすことも可能です。以下の記事では社風の志望動機の考え方・伝え方を解説しているので、併せてチェックしてください。
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「社風の志望動機」は注意が必要! 例文付きで受かるコツを伝授
安易に社風を志望動機にすると選考通過は難しくなります。社風を志望動機とするメリットを理解し、盛り込むべき内容を押さえて志望動機を作成しましょう。キャリアコンサルタント監修の例文も紹介するので参考にしてください。
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③業務に必要な能力を備えているか
業務によって求められる能力が異なるため、企業は業務に必要な力を備えているか確認しています。たとえば一定以上のストレスがかかる企業や職種では、ストレス耐性が低い人は活躍できる可能性が低いです。
また、企業が求めるレベルの知的能力が備わっていないと、周囲との能力差が大きくてうまく連携が取れません。基準をクリアしていない学生の採用を避けるために、企業は総合適性検査を実施しています。
④入社後の適切な配属先はどこか
企業にはさまざまな職種があり、仕事内容によって必要な能力やスキルが異なります。効率的に成果を上げるためには、求められる能力を備えた人材を各部門に配置することが大切です。
そのため、企業は総合適性検査の結果を配属先を決める判断材料として使用しています。配属希望を出せるケースもありますが、あまりにも適性と離れていると別の部署に配属される可能性があることを把握しておきましょう。
総合適性検査は企業にとって、配属先の選定において重要な役割を果たします。企業はこれらの結果を活用して、個々の従業員が最も能力を発揮できる部門への適正配属を図り、組織全体の生産性の向上を目指しています。
総合適性検査が実施される可能性がある業界
「総合適性検査を受けるかわからない」「どのような業界で総合適性検査を実施する企業が多いか知りたい」と考えている人が多いのではないでしょうか。総合適性検査が実施される可能性がある業界は以下のとおりです。これまで採用実績がある業界を紹介します。
総合適性検査が実施される可能性がある業界
- 総合商社
- コンサル
- 金融
- 不動産
- メーカー
- IT
多くの業界で総合適性検査が実施されているため、基本的に受けるものだと思って対策しておくべきです。
各業界について詳細を知りたい人は、以下の業界・職種コンテンツを確認してください。
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この記事では、就活準備を進める学生向けに、国内の各業界・職種についてキャリアアドバイザーとともに解説します。業界・職種の研究にはもちろん、「これから志望先を決めたいけれどどんな仕事があるんだろう?」といった疑問の解消にも役立つよう、網羅的な解説をおこないます。
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- 自分が総合適性検査を受けるかどうかがわかりません……。どの業界や企業が導入しているか調べる方法はありますか?
採用ページに情報がない場合は社員に直接聞いてみよう
多くの企業は、自社の採用情報ページに選考プロセスの詳細を掲載していて、その中で総合適性検査の有無についても言及していることがあります。
もし、ウェブサイト上で情報を見つけることができない場合でも、企業説明会やキャリアフェアに参加して、直接人事担当者や採用担当者に尋ねることが可能です。
また、インターネット上の採用関連のQ&Aサイトやフォーラムを通じて、過去の応募者の選考体験を調べることができるため、もし可能であれば、その企業に在籍している大学の先輩や知人に情報を求めるのも良いでしょう。
ただし、特に過去の情報はときとともに変わる可能性があり、オンライン上の情報には不正確なものが含まれているリスクもあります。
得た情報を鵜呑みにせず、可能性がある限り総合適性検査の対策を事前におこなっておくことをおすすめします。
総合適性検査の例題
ここまでの情報で総合適性検査について、理解が深まってきた人も多いのではないでしょうか。総合適性検査への理解をより深め正答率を上げるために、ここでは例題を紹介します。
それぞれの総合適性検査の例題を、部門に分けて掲載しているので、ぜひ確認してみてください。
言語分野
テスト | 特徴 |
---|---|
SPI | 問題数が多いため、1分以内に解答する必要がある |
SCOA総合適性検査 | 中学~高校レベルで特別難しい問題はない |
TAP総合適性検査 | 問題数は少ないが、文脈理解が必要な高難易度の問題が出題される |
言語分野は、意味を問う問題と長文読解問題で構成されています。意味を問う問題は知っていれば解けるため、あまり時間をかけずに解答しましょう。余った時間を長文読解に使い、確実に正解を目指します。
ここでは3種類の総合適性検査ごとに、言語分野の例題を掲載しています。それぞれのテストごとにどのような違いがあるのか、確認しながら読み進めてください。
SPI(Synthetic Personality Inventory)
SPIの言語分野
最初に提示された二語の関係を考えて、同じ関係を持つものを選びなさい。
ぶどう:果物
ア トマト:野菜
イ スポーツ:野球
ウ パソコン:スマホ
A アだけ
B イだけ
C ウだけ
D アとイ
E アとウ
F イとウ
答え A
次の文章を読んで、空欄に入る語句を選びなさい。
「彼は、周囲からは()と見られがちだが、実際には非常に繊細な心の持ち主である。」
A 軽薄
B 積極的
C 気難しい
D 協調性がある
答え A
SPIの言語分野の対策方法はこちらの記事で解説しています。
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SPIの言語の対策方法|短期間で高得点を取るコツを解説
SPIは就活中に多くの人が受検する適性検査です。その中でも言語問題の対策に苦労している人もいるのではないでしょうか。この記事ではSPI言語問題の内容や対策方法などを解説しています。
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SCOA総合適性検査
SCOA総合適性検査の言語分野
次に示す漢字の読みで、間違っているものを選びなさい。
A 貫徹ーかんてつ
B 反芻ーはんすう
C 止水ーしすい
D 教戒ーきょうかい
E 混沌ーこんどん
答え E
次の四字熟語について、( )内に入る数字を足すといくつになるか。
唯( )無( )
( )寒( )温
答え 10
SCOAの言語問題は、長文読解を除けば、暗記したものがそのまま問題として出題されるのが特徴です。
たとえば、四字熟語やことわざなど、知っていれば解答できる問題ばかりなため、頻出のものから覚えていきましょう。
TAP総合適性検査
TAP総合適性検査の言語分野
地球温暖化は、地球の平均気温が上昇する現象を指します。この現象の主な原因は、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの大気中への放出にあります。
温室効果ガスは、太陽からの熱を地球表面で吸収し、それが宇宙空間に逃げるのを防ぎます。しかし、これらのガスが過剰に放出されると、地球の温度は自然の範囲を超えて上昇し、気候変動を引き起こすことになります。
質問:地球温暖化の主な原因は何ですか?
A 太陽からの熱
B 温室効果ガスの過剰な放出
C 地球表面の吸収
D 宇宙空間への熱の逃げ
答え B
言語問題では二字熟語や四字熟語、同音異義語が頻出されるため、これらの熟語をしっかりと練習することが大切です。実際の試験と類似した問題を多く解くことで、テストに慣れることができます。
非言語分野
テスト | 特徴 |
---|---|
SPI | 中学~高校レベルの問題を中心に構成されている |
SCOA総合適性検査 | 難易度は高くないため、基本的な問題を押さえておけば解答できる |
TAP総合適性検査 | 高難易度で、公式を覚えていないと解けない問題が多い |
非言語分野は、どの総合適性検査でも数理問題を中心に構成されています。整数問題や図形問題、方程式など幅広い分野から出題されるため、丁寧に対策して苦手をなくしておきましょう。
ここでは、数理問題の例題を総合適性検査の種類ごとに掲載しています。答えと一緒に掲載しているので、ぜひ力試しに一度解いてみてください。
SPI(Synthetic Personality Inventory)
SPIの非言語分野
ある工場では、1時間あたり15個の製品を生産することができます。しかし、新しい機械を導入した結果、生産能力が以前の1.2倍に向上しました。新しい機械を導入した後、この工場は8時間で何個の製品を生産できるようになったか計算しなさい。
答え 144個
次の数列の規則に従って、空欄に入る数字を選びなさい。
2, 4, 8, 16, __, 64
選択肢:
A 32
B 28
C 40
D 36
答え A
SPIの非言語分野の出題傾向はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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SPI非言語は対策すれば怖くない! 出題傾向や例題を徹底解説
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SPIの非言語は、「推論」が特に対策すべき問題です。
「非言語=数学」と思う人も少なくないと思いますが、「推論」に関しては、これまで中学、高校と勉強してきた中で、目にすることはなかったかと思います。
速さや確率とは異なり、初めて目にする問題の「推論」はSPI非言語において特徴的な問題だといえます。
SCOA総合適性検査
SCOA総合適性検査の非言語分野
数字がある規則にしたがって並んでいる。空欄に当てはまる数字を答えなさい。
1,2,−4,−12,36,_,_
答え 144,-576
x,y がともに正の整数であるとき、2x+3y=36 を満たす x,y の組は何組あるか。
答え 5個
SCOAの非言語問題の特徴として、「空間図形」の問題があります。代表的なものとしては、「サイコロ」の問題です。
計算力を試されるのではなく、空間認識能力を試される問題であるため、苦手な人が多い分野でもあります。正しい解法を身に付け、しっかり対策していきましょう。
TAP総合適性検査
TAP総合適性検査の非言語分野
1の位が5である2桁の自然数(正の整数)の、10の位と1の位を入れ替えると、もとの数字より18小さくなる。もとの数はいくつか。
答え 35
半径が8の円において、中心角が90°の扇形の弧の長さを求めなさい。
答え 4π
TAP総合適性検査の非言語問題では数理問題が多く出題されるため、公式をしっかりと覚えておくことが大切です。
たとえば、図形の面積や体積を求める問題では、基本的な幾何学の公式を使いこなす能力が問われます。限られた時間内で効率的に問題を解く方法を身につけることが大切です。
英語
テスト | 特徴 |
---|---|
SPI | 単語や文法、長文読解などの共通テストレベルの問題が中心 |
SCOA総合適性検査 | 長文問題はなく、単語や文法の問題で構成されている |
TAP総合適性検査 | 単語や文法、長文読解など幅広い問題が出題される |
総合適性検査で出題される英語の問題は、基本的な内容が中心です。そのため、英語の基礎を確実に押さえておけば、十分に高得点を狙えます。
ここでは、英語の例題を総合適性検査の種類ごとに掲載しています。英語の試験を受検予定の人は、ぜひチェックしてください。
SPI(Synthetic Personality Inventory)
SPIの英語
次の英文を読み、空欄に入る最も適切な単語を選びなさい。
Despite many attempts to _ pollution, air quality in the city has not improved significantly.
A reduce
B produce
C introduce
D deduce
答え A
If she _ the train, she will arrive on time.
A catches
B will catch
C catched
D would catch
答え A
SPIの英語は、語彙力が重視される、時間制限が厳しい、長文読解問題がある、得点によって難易度が変化する、などの特徴があります。
そのため、単語力の強化や、問題文のスピーディな把握、長文読解の練習が対策のポイントとなります。
具体的には、単語帳や単語アプリを活用したり、時間管理の練習をおこなったり、TOEICなどの英語試験対策で長文読解の練習をしておいたりすると有利になるでしょう。
SCOA総合適性検査
SCOA総合適性検査の英語
空欄に入る最も適切な単語を選んでください。
The book _ I read last week was very interesting.
A who
B which
C where
D when
答え B
次の文に返事をするとき、最も適切なのはどれか。
If it’s okay with you, I’d like to reschedule our meeting for next week.
A Yes, I completely disagree.
B No problem, I’m flexible.
C Sorry, I can never meet you again.
D Why? This week is perfect.
答え B
SCOAの英語については、言語と同じく頻出の英単語や英熟語を覚えておくと解ける問題が多くなります。
似たような意味になるものを選んだり、会話の流れとして正しいものを選んだりとさまざまな形で出題されますが、基本的な英単語や英熟語を覚えていれば解ける問題ばかりなので、しっかり覚えていってほしいと思います。
TAP総合適性検査
TAP総合適性検査の英語
次の文に返事をするとき、最も適切なのはどれか。
I’m feeling a bit under the weather today. Do you mind if we take a rain check on our lunch?
A Sure, let’s do it today anyway.
B Of course not, hope you feel better soon!
C That’s too bad, I don’t eat lunch.
D I prefer not to reschedule things.
答え B
以下の文に最も適切な関係代名詞を入れてください。
Here is the teacher __ teaches English at our school.
A who
B whose
C which
D where
答え A
TAPの英語についても、SCOAの英語同様に、基本的な英単語や英熟語を覚えておけば解けるような問題が出題されます。
よってまずはそれらを暗記することが必要不可欠です。もちろん、文法的な知識も必要ですが、まずは頻出の英単語や英熟語を暗記していきましょう。
構造的把握力
構造的把握力はSPIでのみ実施されるテストです。普通の算数や国語とは異なり、問題を解く必要はなく、グルーピングしたりカテゴライズする力が試されます。学校で出題される問題とはテイストが違うため、慣れておかないと解答に大きな時間を要します。
そこでここでは、構造的把握力の例題を紹介します。コンサルや総合商社で出題される傾向にあるため、志望している学生はぜひチェックしておいてください。
SPI(Synthetic Personality Inventory)
SPIの構造的把握力
次のア〜エのうち、問題の構造が似ているものの組み合わせを、A~Fのなかから1つ選びなさい。
ア. ある会社の従業員の40%が営業部門に所属しており、そのうちの25%が管理職である。営業部門の管理職は、会社全体の従業員の何%か。
イ. あるクラスの生徒の60%が女子で、そのうちの半数がクラブ活動に参加している。クラブ活動に参加している女子生徒は、クラス全体の生徒の何%か。
ウ. 地域の農家が生産する野菜のうち、トマトが全体の30%を占め、そのトマトの20%が輸出用である。輸出用のトマトは、生産される野菜全体の何%か。
エ. ある図書館の蔵書の50%が小説で、その小説の40%が海外文学である。海外文学の小説は、蔵書全体の何%か。
選択肢:
A アとイ
B アとウ
C アとエ
D イとウ
E イとエ
F ウとエ
答え F
構造的把握力検査の勉強法についてはこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
関連記事
構造的把握力検査って何? 勉強方法やコツを例題付きで解説!
当サイトでは、構造的把握力検査の勉強法や高得点を取るコツについて解説しています。効率の良い勉強法や、例題もご紹介。キャリアコンサルタントの具体的なコメントも記載しているため、これから構造的把握力検査を受ける方はぜひご覧ください。
記事を読む
アドバイザーコメント
高尾 有沙
プロフィールを見る6つのポイントを意識して丁寧かつスピーディに解答しよう
構造的把握力検査は、物事の本質や関係性を論理的に捉え、正確に理解する力を測る検査です。解答時には以下のポイントを意識しましょう。
①情報の概要を掴む
まず全体をとおして情報の概要を掴むことが大切です。全体の流れや大まかな内容理解から始め、細部へと進んでいくアプローチを取りましょう。
②主要なポイントを識別する
文章や図表から主要な情報やキーポイントを識別します。特に、論理的な流れや因果関係、階層関係などの構造を理解することが重要です。
③情報を視覚化する
情報の構造を理解するためには、メモを取るなどして視覚化することが効果的です。情報の共通点や相違点、因果関係などを表現するための図や表を描くことで、複雑な情報関係も理解しやすくなります。
④論理的に推論する
与えられた情報から、論理的に正しい結論を導き出す推論力が必要とされます。飛躍した推論ではなく、情報から自然と導かれる結論を導くことが大切です。
⑤発展的に考える
問題文の内容を正確に理解したうえで、さらに発展させて考えることが求められます。表面的な情報だけでなく、背後にある本質や含意を読み取る力が問われます。
⑥時間管理に注意する
SPI試験は時間制限があります。難しい問題に時間を取られすぎず、情報を素早く把握し、効率的に問題を解く練習をすることで、時間内に確実に問題を解答できるようになります。
上記を意識しながら、丁寧にかつスピーディに解答しましょう。
時間がなくても大丈夫! 総合適性検査4種類の対策方法
総合適性検査の対策方法
「総合適性検査にはあまり時間をかけられない」「短期間で得点アップを狙える対策方法を教えてほしい」と考えている学生は多いでしょう。
ここでは3種類の能力検査に性格検査を加えた4つの試験に対して、短期間で取り組める対策方法を紹介します。時間がない就活生は、実践できるものから取り組んでみてください。
SPI
SPIは選考に導入している企業が多く、大半の学生が受けることになるでしょう。基礎的な問題が中心になっているため、SPI対策を進めておくとほかの総合適性検査対策にもつながります。
SPIを実施したことがある企業(2024年3月時点)
短期間の勉強で得点アップを目指せる対策方法を紹介しているので、参考にしてみてください。
①練習で間違えた問題に何度も挑戦する
基礎的な問題が中心のSPIでは、練習で間違えた問題に何度も挑戦して解けない問題がないようにしておきましょう。数値や語句が違っても解法は同じなので、1冊の問題集をクリアできたら大半の問題に対応できるからです。
間違えた問題は解法を理解できていないことを意味するので、解説を読んでスムーズに解けるようにしておく必要があります。問題集を何冊も購入する学生がいますが、1冊をやり抜くことが大切です。最初に決めた1冊を完璧に仕上げるまで、2冊目の問題集は必要ありません。
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Web適性検査の練習でおすすめのサイト7選|本やアプリも紹介
Web適性検査のおすすめの練習方法を紹介しています。参考書・サイト・アプリごとに解説していますので、自分に合った勉強方法を選んでみてください。練習時に意識できるコツも能力検査・性格検査ともに紹介しています。
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- 2冊目の購入を検討しているのですが、やはり1冊目を繰り返し解くべきなのでしょうか?
問題に慣れたら新たな問題集を取り入れてOK
SPIテストの対策について、1冊目の問題集を繰り返し解くことも有効ですが、新たな問題集を取り入れることでさらに広範な知識や問題解決スキルを身に付けることが可能です。
特にSPIテストでは、数理問題や言語理解のパターンが限定されているため、異なるタイプの問題に挑戦することが推奨されます。
そのため、新しい問題集を取り入れることで、より効果的な学習が期待できます。
②制限時間が短いためスピーディーに解けるようにしておく
問題の難易度はそれほど高くありませんが、問題数の多さがSPIの特徴です。制限時間が短いため、時間内になるべく多く解答できるようにスピードを意識しましょう。
問題に慣れてきたら、時間を計って本番を意識した練習をしてください。テスト当日は緊張で焦ってしまうかもしれないので、練習では時間を短めにしておくことをおすすめします。
SPIの勉強、対策法については以下の記事で詳しく解説しているので、併せて確認してください。
SPIの勉強法
効率抜群なSPIの勉強法|出題形式と頻出問題を踏まえた対策を伝授
時間切れを防ぐコツ
SPIの解答時間を受検方式別に解説! 時間切れを防ぐコツ10選も
SCOA総合適性検査
SCOA総合適性検査もSPIと同様に、基礎的な問題が多く出題されます。そのため、基本に忠実に対策を重ねていくことで高得点を目指せるようになります。
以下はSCOA総合適性検査を実施したことがある企業です。自分が受ける可能性のある企業がないか確認し、ある場合は対策をしてくのがベターといえます。
すぐに実践可能な対策方法を集めているので、ぜひ参考にしてください。
①毎日問題に取り組めるようにスキマ時間を活用する
問題のパターンが決まっているSCOA総合適性検査は、解法を理解するとスムーズに解答できます。そのため、毎日少しずつでも問題に触れておくことが重要です。
しかし、自己分析や面接練習など、やることが多い就活期間に毎日勉強するのが難しい人もいるでしょう。そこでスキマ時間の活用を推奨しています。
電車やバスの移動時間を活用すれば、忙しい時でも勉強可能です。1日にまとめてやるよりも、コツコツと勉強を継続した方が知識を定着させやすいため、短期間の得点力アップはスキマ時間の活用方法が鍵を握っていると言えます。
アドバイザーコメント
高尾 有沙
プロフィールを見る隙間時間の勉強に特に適している科目や分野を把握しよう
隙間時間での勉強に適している分野はあるので、それを把握したうえで取り組むと効率的です。
①語彙力
単語帳アプリやフラッシュカードを利用することで、短い時間で効率的に学習できます。次に「読解力」が挙げられます。小分けの記事やニュースアプリで短い読み物を利用することがおすすめです!
②数理能力
基本的な数学問題はスキマ時間で対応可能です。スマホのアプリを使って、四則演算や基本的な数学の問題をおこなったり、フラッシュカードや暗記用のアプリを利用し、公式の暗記をすることも有効です。
③論理的思考力
ロジックパズルや数独などを通じて論理的思考力を鍛えることができます。実際のデータや市場のトレンドを示すグラフなど、日常的に目にするものを用いて、図表の読み取りについても対策できるでしょう。
これらの科目や分野を、通勤時間や待ち時間などの隙間時間に集中して学習し、繰り返し練習することで、短期間でも知識の定着と得点力の向上が期待できます。
②得意分野を見つける
短時間でさまざまな分野の問題を解く必要があるSCOA総合適性検査では、得意分野を見つけることが大事です。解答速度が早い得意分野を作っておくと、ほかの問題の解答に割く時間を長く確保できるからです。
たとえばSPIの場合、言語問題を得意にして1問5秒で解答できれば、数理に15秒程度時間をかけて確実に正解を目指せます。同じ問題に何度も挑戦して、得意分野を見つけておきましょう。
SCOA総合適性検査の対策方法についてはこちらの記事で解説しているので、ぜひ確認してみてください。
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SCOAを突破するカギはスピードです。科目別の勉強法や解き方のコツ、攻略ポイントなどをキャリアコンサルタントと解説します。SCOAの難易度自体は高くないので、スピードを意識して対策しましょう。
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特に「言語」や「数理」の分野が得意分野となりやすいです。これらは基本的な知的能力を測るため、準備しやすく、対策も取りかかりやすいです。
特に言語分野では、語句の意味を確認する問題や長文読解があり、日常的な学習の延長で効果的に対策できます。
TAP総合適性検査
TAP総合適性検査は難易度が高く問題傾向も違うため、ほかの2種類とは違った対策が必要です。以下はTAP総合適性検査をおこなったことがある企業です。SPIなどと比較しマイナーな試験ではありますが、広告などで有名な企業もあるので受ける可能性もあるかもしれません。課した実績のある企業についてしっかりと確認しておきましょう。
ただ導入している企業が限定されるため、あまり対策に時間をかけたくない人も多いでしょう。ここではTAP総合適性検査の勉強を効率的に進められるよう、重要なポイントに絞って対策方法を説明します。
①数学系の問題を重点的に解く
TAP総合適性検査は数学が占める割合が非常に大きいため、数学系の問題を重点的に解いておきましょう。大学生になってからも数学に触れている理系大学生は対応できるかもしれませんが、文系大学生には難しいかもしれません。
問題集を繰り返し解いて、さまざまな数学問題に対応できるようにしておく必要があります。数学が解けないと言語や倫理で挽回できない可能性があるため、必ず数理の対策をおこなってください。
- ずっと文系だったので、数学の問題が解ける気がしません。
段階を追って対策し解ける問題を確実に解答しよう
数学の問題に対する不安を解消するためには、特に文系の学生は数学を完全に避けるのではなく、基礎から応用まで段階を追って学ぶことが重要です。
文系学生には数学の基礎をしっかりと固めることをおすすめしますが、難しい問題に直面したときは、解ける範囲の問題に集中し、時間管理を徹底することが効果的です。
また、言語能力や論理的思考力を活かし、言語や倫理などの他のセクションで高得点を目指すことも大切です。これにより、全体のバランスを取りつつ、自信を持って試験に臨むことができます。
②公式を網羅する
TAP総合適性検査の数学問題には、公式の使用が前提になっているものがあります。そのため、問題集を解いて解答に出てきた公式はすべて覚えておきましょう。公式を覚えておくことで時短になり、制限時間が短い総合適性検査では合否を左右すると言っても過言ではありません。
TAP総合適性検査に役立つ公式
- 2次方程式の解の公式
- 図形の公式(円・扇形・角柱・円柱・角錐・円錐・球)
- 円周角の定理
- 接弦定理
- 方べきの定理
また、公式を覚えていることにより、解答時間の短縮につながります。TAP総合適性検査で高得点を目指せるように、必ず公式は網羅しておきましょう。
上記以外に、以下のものも覚えておきましょう。
・三角比(sin, cos, tan)の公式
・ベクトルの公式
・確率・統計の公式
・数列の公式
TAP総合適性検査では、高校数学から大学入試レベルの数学が広範囲に出題されます。基本的な公式をしっかりと押さえましょう。
性格検査
勉強が必要な能力検査と違い、性格検査の対策は不要だと考えている人もいるでしょう。しかし、性格検査は対策をしていなければ、テストの途中で回答がブレたり時間が足りなくなったりします。
また性格適性検査を重視する企業は多く、あなどっていると性格適性検査でのミスマッチが要因で不合格になる可能性も考えられるのです。
そのような失敗を避けられるように、性格検査の対策方法を解説しましょう。
①時間が短いのでスピーディーに回答する
総合適性検査の種類を問わず、基本的に性格検査は問題数に対して制限時間が短いです。ゆっくり考えている間に時間切れになってしまうケースがあるため、たとえばSPIの場合は1問10秒前後を目安にスピードを意識して回答しましょう。
しかし、実際に受けてみると回答に時間がかかる人もいるでしょう。質問ごとに悩むのは自分に対する理解が足りていない可能性が高いため、入念な自己分析が必要です。
効果的な自己分析の方法はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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解答速度を上げるためには、特に時間管理が重要です。テストの内容を理解し、模擬問題で時間を計ることが効果的です。
また、日本語の読解力を高める日常的な読書や、多くの練習問題を解くことで、問題解決スキルを鍛えていくことも解答速度を上げる方法として推奨されます。
②正直に回答する
なるべく印象を良くするために取り繕った回答をしたくなる気持ちもわかりますが、性格検査では正直に回答してください。性格検査は自分を良く見せようとする傾向を考慮して設計されていて、噓の回答を認識する仕組みが構築されているからです。
もし嘘の回答をして選考を突破できたとしても、あなたの性格と企業の認識にズレが生じているため、適性のない部署に配属される可能性もあります。結果的に自分に不利益をもたらすことになるので、性格検査では正直な回答を心がけましょう。
そのほかの対策方法はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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適性検査講師からアドバイス! 総合適性検査を対策する際のコツ
先ほど紹介した対策方法を実践することによって、総合適性検査では一定以上の得点を目指せます。しかし、対策を重ねて難関企業の適性検査を突破したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
これまでに多くの学生を指導してきた適性検査講師に、総合適性検査を対策する際のコツを聞いてみましょう。
アドバイザーコメント
中村 彰
プロフィールを見る途中で挫折することなく暗記すべきことは確実に押さえよう
どの適性検査においても、メインとなるのは、名称こそ違えど、言語と非言語の問題になります。まずは、この2つの分野を確実に得点できるように対策をしていくことをおすすめします。
特に対策が必要である非言語分野の問題に関しては、対策に時間がかかってしまい、途中で挫折してしまう人が多く見られます。つまり、できないと思っている人の多くは、完走していないだけなのです。途中で諦めることなく、まずは問題集など最後までやってみることを目標にしましょう。
また、言語分野においては、頻出語句を覚えることが肝心です。非言語と違って、覚えたものがそのまま出る問題もあるため、暗記するに越したことはありません。
1日短時間でも計画的に対策することが鍵
暗記する際のコツは、初めから完ぺきにすべてを覚えようとしないことです。これも非言語と同じで、途中で覚えてしまうことを諦めては意味がありません。今日はここまでというように、一気に覚えてしまおうとせず、コツコツとやっていくことが重要です。
1日30分、1日1分野など、小刻みにその日その日の目標を設定して、コツコツと勉強を継続していきましょう。
「継続は力なり」という言葉の通り、日々の積み重ねが結果として大きな力となり身に付いていきます。途中で諦めることなく、継続していきましょう。
総合適性検査を受ける際の5つの注意点
総合適性検査を受ける際の注意点
- Webテスティング:電波の悪い環境を選ばない
- テストセンター:予約を後回しにしない
- テストセンター・ペーパーテスト:手計算できるようになっておく
- 共通①:一つの問題にこだわり過ぎない
- 共通②:焦って一問目から解答し始めない
ここまでの内容を踏まえておけば、総合適性検査の対策としては十分です。ただし、総合適性検査は一発試験なので、注意点を把握していないと本番で焦って力を発揮できないかもしれません。
ここからは、準備編と解き方編に分けて総合適性検査を受ける際の6つの注意点を解説するので、参考にして思わぬ失敗を防げるようにしましょう。
準備編
同じ種類の総合適性検査を採用している場合でも、企業によって受検方法が違います。そのため、慣れない受検方法で準備を怠ると、当日焦って力を発揮できないかもしれません。
また、受検できれば実力を発揮できなくても合格の可能性は残りますが、最悪の場合は期限までに受検できない恐れも。そのような事態を防ぐためにも、必ず事前準備は入念におこないましょう。ここでは準備時に気をつけるべきポイントを紹介します。
Webテスティング:電波の悪い環境を選ばない
Webテスティングは、場所を問わずにWeb上で受検できる総合適性検査のテスト形式です。自宅のパソコンのほか、スマホやタブレットでもテストを受けられます。
どこでも受検できるWebテスティングを採用している企業は多いですが、電話が途中で途切れるとテストが中断してしまいます。
そのまま強制終了になるケースもあるので、必ず電波の良い環境で受検しましょう。接続者が多くて通信トラブルが起こりやすい公共施設や飲食店のWi-Fi環境下での受検は、避けた方が無難です。
Webテスティングを突破する方法はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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テストセンター:予約を後回しにしない
他社選考との兼ね合いで、日程が近づいてからテストセンターの予約を考えている人がいるのではないでしょうか。
本選考の締め切りが迫ってくるとテストセンターの利用者は大幅に増加するため、予約はなるべく早めにしてください。枠がすべて埋まってしまい、受検の期限に間に合わない恐れがあるからです。
また、人気会場から予約が埋まっていくため、出遅れると自宅から遠い会場まで行かなければなりません。テストセンター受検では、都合が悪くなった場合キャンセル可能です。確実に会場を確保できるように、予約を後回しにするのはやめましょう。
テストセンターの予約は書類選考に応募後などにできる可能性があるので、案内があり次第すぐにログインし、都合の良い日程の席が埋まる前に予約を済ませましょう。
テストセンターの受検の流れについてはこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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テストセンターの予約失敗を防ぐには、予約日の確認と確定、適切な準備、そして早めのアクションが重要です。
具体的には、予約システムの使い方を事前に確認し、予約可能な日時を把握しておくこと、そして、予約が開始される瞬間に即座に行動することが求められます。
テストセンター・ペーパーテスト:手計算できるようになっておく
テストセンターやペーパーテストでは電卓の使用を認められていないため、手計算できるようになっておいてください。
ただ、電卓ばかり使用して筆算に慣れていないと、計算が原因でたくさんの問題を間違えたり、時間が足りなくなったりするかもしれません。計算ミスによる間違いを防止するために、練習を繰り返して筆算に慣れておきましょう。
テストセンターへの対策としては、手計算のスキルを優先的に鍛えるべきです。
将来的に電卓の使用を前提とした職種に就く場合にはその限りではありませんが、就職活動のうえでは使用機会が少ないため、特に基本的な四則演算、平方根の計算、分数や小数の計算などは、筆算で速く正確に解けるようになることが重要です。
解き方編
ここまで実践した対策方法を活かすためには、解き方で注意すべきポイントがあります。これらのポイントを押さえておかないと、時間が足りなくなって本来の実力を発揮できないかもしれません。
勉強の成果を発揮できるように、テスト本番で意識すべき注意点を把握しておきましょう。
一つの問題にこだわり過ぎない
制限時間が短い総合適性検査では、一つの問題にかけられる時間が限られています。そのため、特定の問題に時間をかけると、最後まで到達できません。
特に、自身で時間配分を決めるペーパーテストでは注意が必要です。Webテスティングやテストセンターのように一問ごとに制限時間が決まっておらず、考え込むと時間を大幅にロスしてしまうからです。なるべく多く解答できるよう、一つの問題にこだわり過ぎるのはやめましょう。
焦って一問目から解答し始めない
ペーパーテスト限定ですが、焦って一問目から解答し始めないようにしましょう。テスト開始直後から解き始めると全体像がわからないため、適切に時間を配分できません。まずは問題に目を通すことにより、時間をかける問題と流す問題を判断しやすくなります。
また、本番だけ意識すると普段と違う解き方になり、逆効果になる恐れもあります。テスト本番で効果を発揮するように、練習段階から問題を把握する癖を付けておきましょう。
最初から問題を解き始めた場合、問題数や難易度を把握できないまま解き始めることになり、時間配分を誤りやすくなります。難しい問題に時間を取られ、後半で出題される解答できた問題も残してしまう可能性があるのです。
また、問題数を意識せずに解き進めると、残り時間が少なくなったことに気づいたときに焦りが生じ、結果として集中力が散漫になりミスが増える恐れがあります。
よって、特にペーパーテストでは、試験開始後すぐに全体に目を通し、試験の概要を把握することが非常に重要です。
時間配分を立てやすくなり、落ち着いて解答できるため、結果として回答数や正答率の向上、解答時間の最適化につながります。
総合適性検査の傾向と対策を把握して選考を有利に進めよう!
総合適性検査は全部で3種類ありますが、テストによって出題内容や難易度が異なります。そのため、選考を突破するためには、総合適性検査の種類に合わせた対策が必要です。
ここまで解説した対策を実践し、高得点を目指してください。また、受検方法によっても注意点が異なるため、形式に合わせた準備をおこなってください。
総合適性検査の対策を万全におこない、次の選考の良いステップを踏みましょう。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る総合適性検査は多くの企業が採用する対策不可欠なテスト
総合適性検査は就職活動の重要な段階であり、多くの企業がこれらを採用選考の一環としています。これらのテストでは、あなたの言語理解能力、数理能力、論理的思考力が試されます。
特に、SPIは最も一般的に使用されるテストで、年間180万人以上が受験していて、多くの企業が学生のポテンシャルを評価するために採用しています。
適切な対策と準備は、これらのテストで良い成績を収めるためには不可欠です。まず、各テストの特徴をしっかりと理解し、どのような問題が出されるのか、どの科目が重視されているのかを把握することが大切です。
たとえば、SPIでは言語と非言語のセクションがあり、基本的な言語理解から複雑な数理問題まで幅広い問題が出題されます。また、テストの形式にもさまざまあり、自宅で受けるオンライン形式や、会場でのペーパーテスト形式などがあります。
自分に合った方法で苦手分野の克服・時間管理の対策を進めよう
効率的な対策としては、過去の問題集を解くことや、対策セミナーに参加することが推奨されます。また、オンライン上には多くの模擬試験が提供されていて、実際のテスト環境を模した練習をおこなうことが可能です。
これにより、試験のプレッシャーに慣れ、時間管理のスキルも向上させることができます。最後に、これらのテストの準備を通じて、自己の弱点を克服し、強みをさらに伸ばすことが、成功への道を切り開く鍵となるので頑張ってくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
適性検査対策講師
Akira Nakamura〇学校事務や大学講座運営などの企業にて、営業や講師、キャリア相談など幅広い業務を担当。現在はフリーランスとして、面接指導や適性検査「SPI」の講師を務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
プロフィール詳細