面接前、吐きそうなほど緊張したときの対処法【公認心理師からのアドバイス】

この記事の執筆者 キャリアコンサルタント・公認心理師の肩書を持つ専門家が書き下ろしました
アドバイザー画像
吉野 郁子
キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号16070714)/公認心理師(登録番号44050)

プロでも、人前に立つときは緊張する

面接は、どうしたって緊張するものですね。私はキャリアコンサルタントとして、セミナー講師や初対面の方との相談を仕事にしていますが、実は毎回おなかが痛くなるほど緊張します。

「どうしたら緊張しなくなるんだろう」と思い、好きな俳優さんやタレントさんのインタビューをたくさん読みました。

すると意外なことに、「プロもみんな緊張している。緊張しない人なんて、ほとんどいない」と知り、ちょっと驚きました

では、プロの違いは何でしょうか。

それは、緊張しながらでもやり遂げる経験を積んでいることです。

今回は、緊張とほどよく付き合いながら、面接に臨む方法をご紹介します。

本コラムのコンセプト

生成AIによる一般的な情報がすぐに手に入る時代。就活生や求職者にいま求められているのは、経験や体験に基づく血の通ったアドバイスではないか。そうした読者のニーズに応えるために、編集部がテーマを選定し、参画するキャリアコンサルタントらに寄稿いただくコラム企画を始めました。自身の経験や実アドバイスをベースに、綺麗事を一切排除した本音の就活対策をお届けします。

緊張や不安に「燃料」を与えない

吐きそうなほどの緊張は、「不安」と言い換えることができます。メンタルヘルスでは、不安は「考えるほど大きくなる」と言われています

不安に意識を向け続けることで、まるで燃料をくべるように不安を育ててしまうのです。だから、不安を必要以上に相手せず、意識を別に向けることが役立ちます。

① 10カウント呼吸法をする

緊張すると、呼吸は浅くなります。そんなときは、ゆっくり深呼吸をしてみましょう。

おすすめは「10カウント呼吸法」です。

10カウント呼吸法のやり方

  1. 1、2、3、4、と頭の中で数を数えながら、鼻から息を吸う
  2. 軽く息を止める
  3. 5、6、7、8、9、10、と頭の中で数を数えながら、口からゆっくり吐く

これを数分間繰り返します。ポイントは、頭の中で数字を数えることです。

数字を数えている間は、「面接でうまく答えられなかったらどうしよう」といった不安から意識が離れます。副交感神経が働き始め、少しずつ体がリラックスしてきます。

面接会場で順番を待っているときにも使える方法です。面接前日、眠れない夜にもおすすめですよ。

② 飴やガムを口に入れる

不安で頭がいっぱいになりそうなときは、「味覚」を使って意識を切り替えましょう

飴やガム、ミントタブレットを口に入れ、「甘いな」「スーッとするな」と味に意識を向けてみます。飲み物でもOKです。

また、好きな香りのハンドクリームやアロマを使うなど、「嗅覚」を利用する方法もあります。

③ 音楽や音声を聞く

「聴覚」を使って気持ちを切り替える方法もあります。好きなアーティストの曲を聴いたり、元気が出る音楽を流したりしてみましょう。

反対に、落ち着く音楽が合う人もいます。動画サイトには、「5分間の瞑想」「リラクゼーション音声」など、不安対策コンテンツもあります。

自分に合うものを見つけておくと心強いですよ。

面接中に「緊張していますか?」と聞かれたら

面接官から「緊張していますか?」と聞かれることがあります。そんなときは、素直に
「はい、とても緊張しています」と答えて大丈夫です

緊張を認めると気持ちが楽になる

「緊張していないように見せなきゃ」と思うほど、余計にぎこちなくなります。

むしろ、自分で「緊張しています」と認めたほうが肩の力が抜けます。面接官もそれを期待して質問しています。

本当に大切な場面だからこそ、人は緊張するものです。志望度が低く、「どうでもいいや」という気持ちで臨めば、緊張しないかもしれません。

緊張しているということはそれだけ真剣だ、と面接官にも伝わることでしょう。

面接官も緊張していることを前提に見ている

面接官は、緊張している応募者を何人も見てきています。言葉が詰まったり、表情が硬い応募者も、珍しいことではありません

「緊張しています」と伝えることで、面接官も「本来はもっと違う雰囲気の人なんだろうな」と想像しながら話を聞くことができます。

また、「どうしたら話しやすくなるかな」「リラックスしてくれるよう、こちらも配慮しよう」と質問の仕方を工夫してくれることもあります。

面接官は敵ではありません。良い対話をしようとしている相手です。「緊張しています」と安心して伝えてくださいね。

面接が終わったら、緊張度を点数で振り返る

面接前面接中面接後
初めての面接? /10? /10? /10
3回目の面接? /10? /10? /10
5回目の面接? /10? /10? /10
?に緊張度を入れて記録してみる

面接が終わったら、自分の緊張度を10点満点で記録してみましょう

面接前/ 面接中/ 面接後、それぞれ何点だったでしょうか。また、初めての面接/3回目の面接/5回目の面接では、点数は変化はありましたか。

おそらく経験を重ねるにつれて、少しずつ下がっていくと思います。

「緊張したけれど、なんとかできた」という経験を積み重ねることで、緊張との付き合いが上手になりますよ。

私の緊張対策レパートリー

最後に、私自身がよくやっている緊張対策をご紹介します

薬を持ち歩く

腹痛薬、胃薬、のど飴、目薬、ばんそうこう、カイロなどです。

いざとなったら、これを使えば大丈夫」と思えるだけで安心します。実際は使うことはほとんどありません。

ストレッチや体操をする

緊張すると体が固まるので、軽く動かすだけでも楽になります。

余裕があるときは、ラジオ体操を一通りやってみるのもおすすめです。手首・足首をぐるぐるまわすだけでも、体が緩みます。

手のツボを押す

緊張緩和のツボはいろいろ紹介されています。

気になる方は調べてみてください。電車の中でも気軽にできます。

マスクの下で口をポカンと開ける

緊張すると無意識に歯を食いしばります。口元をゆるめるだけでも体の力が抜けます。

これをすると、呼吸も深くなります。

緊張なくして、成長なし

吐きそうなほど緊張する場面に挑戦するのは、成長のチャンスです。今までの自分とは、違う自分に変わろうとしているのですから。

緊張しながらでも、必要なことを実行できる人になれば良いのです。私も自分にそう言い聞かせながら、毎回仕事に向かっています。

皆さんの挑戦も、応援しています!

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

> コンテンツポリシー

記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

> メッセージを読む

関連Q&A

記事カテゴリー

Q&Aカテゴリーはこちら

関連Q&A

おすすめ対策ツール・資料

TOP

PORTキャリア
会社情報 プライバシーポリシー グループ会員利用規約 コンプライアンスポリシー 反社会的勢力排除ポリシー 外部サービスの利用について 情報セキュリティ基本方針 行動ターゲティング広告について カスタマーハラスメントポリシー