この記事のまとめ
- 逆質問でミスを避けたいなら質問の意図について知っておこう
- 逆質問で好印象を残すためのコツ
- 聞いてはいけない質問をしないために必要な準備は4つ
就活において、面接の最後に面接官から「何か質問はありますか?」と逆質問をされることはよくあります。この逆質問は入社への熱意を伝えるチャンスでもありますが、中には聞いてはいけない逆質問もあります。
面接が途中までうまくいったとしても、最後に逆質問で印象を悪くしてしまう可能性もあるため、ミスのないよう入念に準備したいところです。
この記事ではキャリアアドバイザーの村谷さん、佐藤さん、谷所さんのアドバイスも交えながら、避けるべき逆質問について解説します。逆質問を成功させるコツや良い例文も紹介するので、ぜひ参考にして好印象を残してくださいね。
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聞いてはいけない逆質問をしないためには企業側の意図を理解しよう
聞いてはいけない逆質問があると聞くと、「もししてしまったらどうしよう……」と不安になりますよね。とはいえ逆質問を避けるわけにはいきません。
逆質問をしないという手もありますが、せっかく熱意をアピールできるチャンスを逃すのはもったいないです。
そこで本記事ではまず、逆質問でのミスを避けるために重要なポイントを紹介します。具体的な7つのNGパターンも、例文付きで紹介するので頭に入れておきましょう。
後半では逆質問で好印象を残すためのコツや例文も紹介するので、面接を最後まで完璧に乗り切るためにしっかりチェックしてくださいね。
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逆質問でのミスを避けるために! まずは企業の意図を理解しよう
逆質問でのミスを避けるために! まずは企業の意図を理解しよう
逆質問はうまく答えれば面接官に好印象を残せる反面、失敗すると印象を悪くしてしまいます。ミスを避けるためには事前の準備が必須です。
逆質問は内容の指定がない分自由度が高く、面接対策の中でも事前に対策がしやすい項目です。本番で聞かれて焦らないように、入念に準備しておきましょう。
好印象を残せる逆質問を準備するうえで、まずは企業が逆質問の時間を設ける意図について理解しておくことが重要です。以下で詳しく解説するので、すべてチェックしてくださいね。
意図①:応募者の熱意を知りたい
企業は応募者が「自社にどれだけ興味を持ってくれているか」を知るために、逆質問を求めることが多くあります。
逆質問があるということは、すなわちその企業に興味を持ち、疑問が出るまで企業研究をしているということです。そのため面接官は質問内容にも着目しています。
どの企業の面接にも使えるような汎用性の高い質問も悪くはありませんが、より深い内容の質問をすると、企業研究をしていることがしっかり伝わるでしょう。
逆に質問がないと、興味がないと判断されてしまうこともあるため、必ず準備しておくことをおすすめします。
逆質問で「質問がない」という学生に対し、採用担当者は「自社にそれほど興味がない」「志望度が低い」または「就職活動に熱心に取り組んでいない」という印象を持ちます。
入社してそこで働くことを考えれば、聞きたいことは出てくるものだと思われているため、何も聞かないのは良くありません。
意図②:コミュニケーション能力を測りたい
面接官は応募者の質問の仕方や内容、受け答えを通してコミュニケーション能力を測っています。面接官からされる質問とは違い、逆質問では応募者の自発的な質問が求められます。
質問をする際はビジネスマナーを守って質問できているかどうか、面接官の回答に対して失礼のない態度であるかなど質問内容以外にも気を配ってください。
社会人になると先輩や上司、顧客に対して質問する機会もあるでしょう。このときに失礼があってはいけませんよね。
スムーズなコミュニケーションを取るためには、模擬面接を繰り返して面接の雰囲気の中での質疑応答に慣れておくことが重要です。
意図③:会社との相性を知りたい
逆質問は就活生が自由に質問できる面接での唯一の機会であるため、応募者の性格が出やすい傾向にあります。そのため企業側としては自社とのマッチ度を確かめる材料にしやすいのです。
たとえばベンチャー企業のように自主性や積極性が求められる企業で、仕事内容ではない福利厚生や休日のことばかり聞くと、「会社に貢献してくれないかも」と判断されてしまうかもしれません。
このように、自社と応募者のマッチ度が高ければ、企業側は応募者の入社後に活躍する姿を想像しやすくなります。逆にマッチ度が低いと内定辞退や早期離職のリスクを想像することができてしまいます。
「こちらの会社で働く際に重要視される価値観や行動基準は何ですか?」という質問は、その会社で活躍する人材や社風を感じ取るために良いと思います。
達成のために社員が日常どのようにして実現しているかを尋ねても良いでしょう。
逆質問で失敗すると落ちるって本当? 逆質問の重要性をプロが解説
「逆質問がうまくいかなかったらどうしよう……」と不安に思っている人もいるのではないでしょうか。
せっかく最後まで頑張ったのに、逆質問で落ちるのは嫌ですよね。そこでここでは、人事として1万人以上と面談をした経験があり、現在はキャリアコンサルタントとして多くの就活生を支援している谷所さんに、質問しました。
面接における逆質問の重要性について確認しておきましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る逆質問だけが採否に関係するわけではない
逆質問が、すでに説明したことや企業のホームページ(HP)などを調べればわかる内容であれば、企業研究が不足しており入社意欲が欠けていると判断される可能性があります。
また逆質問は原則として仕事内容に関連する質問をおこなうべきですが、給与や労働環境などに固執した逆質問では、待遇ばかりで仕事に興味がないととらえる面接官もいるでしょう。
逆質問は、通常面接後半におこなわれるため、質問内容によっては悪い印象を与えてしまい採否に影響することはありますが、逆質問だけで落ちるわけではなく、ほかの面接の回答も影響している可能性が高いです。
企業研究をしっかりおこない仕事内容に関する疑問をクリアにしよう
私の面接官としての経験のなかで、転居するための支度金はもらえないか、というような逆質問を受けたことがあります。
その際は、会社の採用条件と本人の希望が合わないことや、給与や賞与の質問しかされないことで仕事への意欲が感じられないことなどの理由から、採用しませんでした。
逆質問の内容が決め手にはなりましたが、それまでの回答でも仕事への意欲が感じられなかったことも理由の一つになっています。
逆質問は、事前に企業研究をしっかりおこない、仕事内容に関連する疑問や確認したいことを質問することで、ミスマッチも防げるうえに採否に影響することはありません。
こんな質問は要注意! 聞いてはいけない逆質問7選
ここまで企業目線で逆質問の重要性を解説してきましたが、「具体的にどんな質問が聞いてはいけない逆質問なのかわからない」と悩んでいる人も多いでしょう。
そこでここからは具体的に聞いてはいけない7パターンの逆質問を、例文を交えながら解説します。逆質問を不安に感じている人は、入念にチェックして印象を悪くしないようにしましょう。
①準備不足が面接官に露呈してしまう質問
調べればわかる質問や的外れな質問は、業界・企業研究不足がすぐに露呈してしまうので、真っ先に避けなければなりません。
応募する際は業界や仕事内容について理解を深めてください。また応募する企業のHPも必ずチェックしましょう。調べが足りないまま質問すると「うちのHPに載っていますよ」と言われてしまうかもしれないので注意してくださいね。
しかし逆にHPは企業の情報が詰まっているので、逆質問を考えるヒントにもなります。見ていて疑問に感じたことを活かした質問をすれば、企業研究がしっかりできている証明になるでしょう。
NG例文
御社の企業理念を教えてください。
企業の特徴など、求人情報や企業のHPに書かれていて、調べればわかるような逆質問は、企業研究を怠っていると考えます。
また会社説明会で説明をしているにも関わらず、仕事のやりがいや厳しさといった逆質問をおこなう応募者は、準備不足だと感じます。
②ネガティブな印象を与える質問
ネガティブな印象を与える質問とは、仕事に関する熱意が感じられないような質問です。「○○のような仕事もしなければならないのでしょうか?」というような質問は、「自分の好きなことだけやりたい、嫌なことはやりたくない」と言っているようにも聞こえてしまいます。
企業側からすると「そのような人材が活躍してくれるのか」と疑問を抱いてしまうかもしれません。社会人になると、やりたくなくてもやらなければならないことはたくさんあるのです。
嫌なこと、つらいことから逃げてしまうタイプだということが企業サイドに伝わると、入社後も同じことを繰り返すだろうと思われてしまいます。
たとえ苦手なことがあったとしても、企業側に質問するときは、なるべくそのネガティブな印象を与えないように工夫をすることが大切です。
NG例文
顧客へのお茶出しなども新人がしなければならないのでしょうか?
③待遇だけを重視しているかのような質問
休暇や福利厚生などの待遇面ばかり質問すると、面接官に「この人は待遇目当てで志望したのかな」「仕事には興味がないのかな」という印象を抱かせかねません。
仕事への意欲がないと判断されてしまうかもしれないので、待遇面の質問をする際は注意してくださいね。
一方で待遇について疑問が解消しないまま入社してしまうと、入社後に後悔する恐れもあるので、わからないことはしっかり質問しましょう。
印象を下げないためには、その質問をする前に仕事への意欲が感じられる別の質問もしておくのがおすすめですよ。
NG例文
平均年収はどれくらいですか?
- 待遇について疑問がある場合は、どのように質問すれば良いですか?
待遇などへの疑問は逆質問でするべき質問とセットで聞いてみよう
待遇について疑問がある場合は、仕事に関連する質問をしたうえで、質問をおこなうと良いでしょう。
「平均年収はいくらですか?」などダイレクトに質問をするのではなく、「可能でしたら」「差し支えなければ」などの枕詞を伝えたうえで、謙虚な姿勢で質問をしてください。
待遇の質問は、逆質問でおこなわず、内定後のオファー面談などで確認をすることもできるので、質問するタイミングについても考えてみましょう。
オファー面談について詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてください。目的やよくある質問などまとめています。
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オファー面談は入社前の意思確認として、内定承諾前または承諾後に実施されます。この記事では、オファー面談の流れや確認すべきポイントについてキャリアコンサルタントとともに解説します。入社条件のすり合わせがメインになるので、自分に合った企業なのか判断するためにも事前に概要を理解して準備しましょう。
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④自信のなさが伝わる質問
自信のなさが伝わる質問は、一緒に働く仲間を探している企業にとって、採用することへのリスクを感じてしまいます。
企業から見ると「社会人として責任感を持てるのか」「自社に貢献してくれるのだろうか」といったような、積極性や向上心が足りないと判断されてしまう恐れがあるのです。
自分が入社してからうまくやっていけるのかどうか、不安を抱える学生はとても多いです。しかし面接でそれを出してしまうとポジティブな印象は得られません。
一方、逆質問は疑問や不安を解消できる機会でもあります。疑問や不安があるなら、前向きで熱意を感じられる質問に言い換えましょう。
たとえば仕事内容に不安を感じているなら、「できるだけ早く一人前になって貢献したいのですが、入社後はどのような期間・流れで業務に携わるのでしょうか?」のように言い換えてみてください。
NG例文
ノルマを達成できなかったらどうなるのでしょうか?
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⑤抽象的すぎる質問
「仕事は楽しいですか?」「やりがいを教えてください」などの抽象的すぎる質問は、
面接官からするとかなり答えにくいです。応募者がその質問をした意図も理解しにくく、とりあえず聞いてみたといった適当さもうかがえます。
面接中にどうにかして無理やりひねり出した質問は、面接官も気が付くことが多いので注意してくださいね。
逆質問は仕事に対する興味や入社意欲をアピールするチャンスでもあります。できるだけ質問をするべきではありますが、どうしても思い付かないのなら無理やりする必要はありません。
ただ、「質問はありません」と伝えるのではなく、「早く活躍して貢献したいので研修について質問があったのですが、お話いただく中で解消しました」のように、熱意も添える工夫も大切です。
逆質問は面接の前日までにいくつか頭の中で考えておくと、焦って抽象的すぎる質問をすることなく、安心して面接を迎えられます。
NG例文
仕事のやりがいはありますか?
- 具体的な質問が思いつかず、どうしてもふわっとした質問になってしまいます……。
実際に働くことを想像して気になるポイントを質問にしてみよう
具体的な質問が思い浮かばないときは、来週からその企業で仕事を始めることをイメージしてみてください。
研修はどうなっているのか、何か準備は必要なのか、配属先はいつ決まってどこになるのか、研修が終わったらどんな働き方をすることになるのか、などなど気になることが出てくるはずです。
自分がそこで実際に働いたときに出てくる疑問から具体的な質問を考えてみましょう。
⑥社会人としてのモラルに欠ける質問
モラルに欠ける質問が良くないのはわかるかと思いますが、具体的にどういった質問がモラルを欠いているのかわからない人もいるのではないでしょうか。
社会人としてのモラルに欠ける質問とは、「面接官の年収はどれくらいですか」といったプライベートな質問や、「遅刻するとどうなりますか」など常識外れな質問などです。
面接官の人となりを知ろうする姿勢は悪いことではありませんが、踏み込み過ぎた質問はしないように心掛けましょう。
「仕事をしている中でどんな瞬間に魅力的やりがいを感じますか」「ご自身の仕事で魅力的なポイントを教えていただきたいです」のように、面接官の仕事観や経験などを質問することは問題ありません。
NG例文
年齢はおいくつですか?
面接官から話してきたのなら話題に乗り、会話することは悪いことではありません。
しかし、面接官のプライベートの内容が逆質問で聞くべきことにつながるかは少し疑問です。
逆質問で聞くべきこと、注意することを踏まえたうえで、その話がつながるのであれば質問に加えても良いでしょう。
仕事観については面接で頻繁に問われることがあります。仕事観についてよく知らない人や見つからない人はこちらの記事を参考にしてみてください。
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面接で聞かれる「仕事観」の答え方がわからない方必見! この記事では、仕事観を見つけるための自己分析方法や、企業が面接で仕事観を質問する理由、具体的な例文を紹介。自分に合った仕事観を明確にし、自信を持って面接に臨むためのポイントを解説します。仕事観を効果的に伝えて、企業からの評価を高めましょう。
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⑦先を急ぎすぎた自信過剰な質問
まだ内定をもらってもいないのに、採用されることを前提とした質問は、面接官に自信過剰と受け取られてしまう恐れがあります。
具体的には、「どれくらいで昇進できますか」「自分の能力を伸ばしてもらえますか」といった質問は要注意です。
評価制度や成長環境が気になる場合は、自分が努力して会社に貢献したいのだという熱意も添えましょう。
「現在は○○の資格を取得して仕事に活かそうと勉強中なのですが、この資格は入社したら評価していただけそうでしょうか」のように、謙虚な姿勢で聞くのがおすすめです。
NG例文
能力を伸ばしてもらえる環境でしょうか?
- 避けるべき質問が多くて難しいです……。面接官から最も印象が悪いのはどんな質問でしょうか?
企業の逆質問の意図を理解していないものは印象を下げる
「残業が多いですか?」「希望すれば定時退社できますか?」「どのくらいで昇給できますか?」「転勤を避けることは難しいですか?」「入社初年度でも賞与はもらえますか?」など、労働条件や待遇面に固執した質問は、印象が悪いですね。
逆質問は、応募者の疑問を解消しミスマッチングを防ぐことが目的であり、応募者の仕事の意欲や価値観を見極めるものでもあります。
そのため、仕事への意欲に欠ける労働条件や待遇面だけの逆質問は避けてください。
キャリアコンサルタントに聞いた! 印象の良かった・悪かった逆質問
応募者からの逆質問に対して、面接官はどう思っているのでしょうか。面接官の気持ちがわかれば、実際に自分の逆質問も考えやすいですよね。
そこでここからは、多くの就活生を見てきたキャリアアドバイザーの村谷さんに、印象の良かった質問・悪かった質問についてそれぞれ聞いてみました。面接官がどんな点に着目しているのか確認してくださいね。
アドバイザーコメント
村谷 洋子
プロフィールを見る逆質問で自分の評価やフィードバックをもらえるような質問はGood
印象の良い逆質問としては「面接に呼んでいただけたのは私のどのようなスキルや経験を評価してのことなのでしょうか?」という質問が浮かびました。
こうした質問をされると、面接官は評価した経験とこれからやってもらいたい仕事や発揮してほしい能力などを本人へフィードバックすることになりますよね。
そうすれば、入社後の活躍イメージがお互いに確認できるため、ミスマッチ防止にもつながります。これから期待することや評価を逆質問で伝えられることで、応募者のモチベーションアップにもつながり、入社してからの納得度も増すでしょう。
準備不足が感じられる質問や企業名の言い間違いは印象を下げる
逆に印象が良くない方向へ行ってしまう例としては、「他社と比較して御社の強みは何ですか」という質問です。
これは会社が伝えることではなく、応募者本人がHPやIRやニュースを確認することで理解できる内容で、準備不足を感じてしまいます。
また、基本的なことですが、案外多いのが社名を誤って覚えてしまったり言ってしまったりすることです。
特に同業他社を併願している際は、面接している企業のライバル会社の名前をうっかり言ってしまう人もいるので、注意してくださいね。
質問が来たらチャンス? 逆質問で好印象を残すためのコツ
質問が来たらチャンス? 逆質問で好印象を残すためのコツ
逆質問を考えるのは大変かもしれませんが、実は逆質問は好印象につながる大きなチャンスでもあります。
しっかり準備しておけば内定が近づくので、好印象を残すためのコツを知っておきましょう。以下では3つのコツを紹介するので、ぜひ参考にして考えてくださいね。
入社への意欲をアピールする
先述したように、面接官が学生に質問があるか聞くのは、入社意欲を測るためでもあります。質問に回答するような受け身のアピールではなく、自発的なアピールができるのでチャンスだと思いましょう。
ほかの事務的な質問などがある場合も、まずは仕事や入社への意欲をアピールしてからするのがおすすめです。
いきなり福利厚生や給与のような待遇面の質問をしてしまうと、仕事への意欲が伝わらず印象が悪くなる恐れがありますが、事前に熱意をアピールしておけば大丈夫です。
自身の長所や強みをアピールする
逆質問は、面接中に伝え切れなかった自分の長所や強みをアピールするチャンスでもあります。
具体的には長所や強みを仕事にどう活かせるか、という方向性で聞くと、仕事への意欲も同時に伝えられるでしょう。
例文
私は部活動で部長を務め、40人の部をまとめ上げた経験があり、部内の環境を良くするために積極的にコミュニケーションを取るよう努力してきました。御社の職場環境はどのような雰囲気でしょうか。
上記のような質問であれば、ただ職場の雰囲気を聞くだけでなく面接官に「この人が入ってくれれば雰囲気が良くなりそうだ」と思ってもらえるでしょう。
- 自己PRでアピールした長所を強調したいのですが、逆質問でもアピールするとくどいでしょうか?
簡潔にまとめてひと言でアピールを添える程度であればOK
自分の長所を逆質問で強調したい場合、「私の巻き込み力を活かして御社に貢献したいと思いますのでよろしくお願いいたします」のように最後のアピールとして短く伝える程度なら問題ありません。
ただし、アピールを意識しすぎて話が長くなると逆効果になってしまう可能性があります。
面接官に良い印象を残すためには、要点を簡潔にまとめて伝えるようにしましょう。
入社後を想像して質問を考える
質問を考える際に効果的なのは、自分がその会社で働いている姿を想像することです。入社後にどんな疑問が湧くか想像できれば、質問につながると考えられます。
入社後の姿を想像するためには、できるだけ業界・企業研究を深めて仕事について理解しておくことが前提です。間違った認識をしていると、的外れな質問をしてしまうかもしれないので注意してくださいね。
また入社後についての具体的な質問は、面接官に入社意欲が高いと評価される可能性があります。たとえば社員のキャリアプランについて質問すると、「この人はうちの会社で長く働く気があるんだな」と思ってもらえるでしょう。
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「聞いてはいけない逆質問」をしないために! 4つの必須準備
「聞いてはいけない逆質問」をしないために! 4つの必須準備
聞いてはいけない逆質問を避けるなら、事前に準備しておけば焦ることなくしっかりと質問できるので安心してください。準備しておくことで聞いてはいけない質問を避けられるだけでなく、落ち着いて本番に臨めます。
ここからは必要な準備を4つ紹介するので、しっかりチェックして本番で好印象につなげられるようにしましょう。
①企業情報を入念に調べる
逆質問で調べればわかるような質問をしてしまうと、業界・企業研究が足りていないと判断され、面接官からの印象を悪くしてしまう可能性があります。
それを避けるためには業界・企業情報を入念に調べるのが重要です。業界知識はもちろん、求人票や企業のHPを隅々まで調べて情報を整理しておいてくださいね。
とくに、企業情報ばかりに気をとられて業界について調べるのを忘れがちです。逆質問の際に、業界知識が足りないと思われる質問も良い印象は持ってもらえない可能性が高いので注意しましょう。
またSNSや口コミサイトを利用してあらゆる角度から調べると情報の正しさを裏付けできます。企業研究を深めると共に、疑問も自然と思いつくでしょう。
業界研究をまだしっかりとしていない人は、初めの一歩から教えてくれるこちらの記事を参考にしてみてください。
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業界研究のやり方|業界全体を捉えたうえで気になる業界を研究しよう
「就活を始めたけど、業界研究のやり方がわからない……」という人は多いでしょう。この記事では、業界研究のやり方について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。志望業界を見つけるためにも、早めに業界研究をおこなってくださいね。
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企業研究はノートを使って徹底的におこなうことがほかの学生と差をつける必勝法になります。こちらの記事を参考にしてみてください。
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作り方例4選|企業研究ノートのまとめ方をイラスト付きで解説!
企業研究ノートは企業選びと選考対策に有効! 就活は情報戦で情報を収集するだけでなく、いかに活かせるかが重要です。記事では企業研究ノートの作り方、必須の情報16項目から情報収集の方法まで、キャリアコンサルタントのアドバイスも交えて解説しています。企業研究ノートで情報を整理し、企業研究を効率的に進めましょう。
記事を読む
聞いてはいけないわけではありませんが、工夫が必要です。
たとえば残業が多いという情報を目にした場合、「配属部署の平均残業時間は何時間ですか?」と具体的な内容に焦点を当てたり、「ワークライフバランスの取組についてお伺いできますか?」とふんわり尋ねるなどしてみましょう。
②不明な点や気になる点をピックアップする
企業情報を調べたら、続いて調べた情報の中から不明点や気になる点をピックアップしましょう。
気になる点をピックアップしたら、その情報を中心に再度調べて、該当するものがないか確かめてください。調べてもわからなければ、「調べればわかるような質問」を避けて逆質問として採用できます。
また不明な点や気になる点は、ジャンル別に分けてそれぞれいくつか用意しておくと、面接中に聞きたかった質問がすでに出てしまったケースなど、あらゆる場面に対応できます。
「仕事内容に関すること」「待遇に関すること」「キャリアに関すること」など、自分なりに分けてみてくださいね。
③受け取り手の印象を想像して失礼のない表現にする
聞きたいことの目星をある程度つけたら、受け取り手の印象を想像した表現を意識して質問を完成させましょう。社会人としてマナーを守って話すのは大前提です。
ここの準備を怠ると、思わぬところで評価を下げてしまうので注意してくださいね。具体的には「面接官が答えやすい内容を心掛ける」ことを意識するのが重要です。
たとえば仕事内容について詳しく聞きたくても、面接官が人事部の所属だった場合、他部署の細かい業務まではわかりませんよね。そのような専門的な質問は避けるのが無難です。
また「はい」か「いいえ」でしか答えられないような質問も、面接官からすると「やりにくい」と感じてしまう可能性があるので注意してください。
逆質問の問いかけに、無表情で「ありません」と回答する学生は、入社意欲が低いと考えますので、なければ十分説明を受けたので質問はないが、より入社意欲が高まったと回答すべきです。
また「御社の弱みは?」など、ネガティブな質問や、役員クラスに「どうして入社したのか?」といった質問も失礼な表現に当たります。
④質問をいくつか用意する
逆質問は1〜2つではなく、いくつか用意しておくのがおすすめです。もし自分の質問したいことが面接の中で解消してしまった場合、逆質問で聞くことがなくなって、いざ聞かれた際に焦ってしまうかもしれません。
また昨今の動向として、選考難易度が高い企業では、逆質問の時間を15分程度用意されていることもあります。
長い逆質問の時間内で、きちんとした意図を持って、自分の将来を真剣に考えたうえでの質問ができれば、熱意をアピールする時間にすることができます。
逆を言えば、焦りからその場でひねり出した質問が、実は聞いてはいけない逆質問になって評価を下げるきっかけになる可能性にもつながります。
先述した通り、面接内ですべての疑問が解消してしまい、思い付かない場合は無理やり考えようとせず正直に伝えるのも一つの手です。
しかし逆質問は大きなアピールチャンスでもあるので、逃さないように複数の想定質問を準備しておきましょう。
逆質問の時間は面接の最後になります。面接官の立場から言うと、終了時間を気にしながら質問に答えることが多くなります。
実際に質問するのは1〜3つ。もし3つあるのならば最初に3点お聞きしたいことがあります、と断ってからが良いでしょう。
また、集団面接の場合は自分が用意していた質問を先に聞かれてしまうこともあるでしょう。そのため少し多めに用意しておくことをおすすめします。
好印象につなげよう! ジャンル別の逆質問の例を紹介
好印象につなげよう! ジャンル別の逆質問の例を紹介
- 入社意欲を伝える質問
- 自分の得意分野をアピールする質問
- 仕事内容に関する質問
- 会社全体に関する質問
「どんな逆質問をすれば好印象を残せるんだろう」「質問自体全然浮かばない……」と疑問に思っている人もいるでしょう。コツを理解しても、いざ考えると納得のいく質問が作れなかったり、用意した質問が合っているのかどうか悩んだりしますよね。
入社への意欲を示して内定を獲得するために、できるだけ効果的な逆質問ができるようにしたいところです。
以下では逆質問の例をジャンル別に分けて紹介するので、質問を考える際の参考にしてください。
入社意欲を伝える質問
以下は、入社意欲を伝える質問の例です。入社意欲を伝えるためには、積極性が高いことをアピールできるような内容だと伝わりやすいでしょう。
質問例文
・1日でも早く貢献し、御社が毎年開催している総会の年間賞である新人賞を取りたいと考えておりまして、諸先輩方の思う入社までにしておいた方が良いことはありますか?
・御社の採用HPの社員紹介を拝見したのですが、年間MVPやその他活躍している人の特徴や共通点はありますか?
・御社に入社した場合、どれくらいの期間の研修や準備を経て部署に合流するのでしょうか?
・将来はマネジメント職で社員の育成に携わりたいのですが、どのようなスキルや能力が求められるでしょうか?
逆質問は、質問だけでなくこれまでの説明で共感していることや、意欲的に仕事に取り組んでいきたいことを簡潔に伝えたうえで、仕事に関連する逆質問をおこなうと良いでしょう。
採用担当者は、こういった逆質問から意欲がある応募者だと考えますので効果的です。
自分の得意分野をアピールする質問
逆質問は、面接でアピールしきれなかった自分の強みを伝えられるチャンスでもあります。逆質問で得意分野について述べることで、面接官にはより強く印象に残るでしょう。
質問例文
・長所である協調性を活かして早く馴染みたいと考えていますが、営業部はどのような雰囲気でしょうか?
・○○の資格を保有しているのですが、何か活かせる業務はありますか?
・私は自分の意見をはっきり言う性格なのですが、意見しやすい雰囲気でしょうか?
・さまざまな人と協力してチームで動くのが得意なのですが、○○部ではどのような場面で協力することが多いですか?
面接官が興味を持ちそうなポイントを探り、それに関連した話を展開すると良いでしょう。
具体的な成果を交えて話すことで、自慢話ではなく実績の紹介となります。過去のプロジェクトでどのような手法で結果を出したかなどを具体的に説明すると効果的です。
仕事内容に関する質問
選考が進むと各部署の役職者と面談することもあるので、仕事内容に関する質問をするのも有効です。
質問例文
・実際に働くイメージをつけておきたいのですが、○○部の1日の業務スケジュールはどのようになっていますか?
・入社後は管理職を目指しているのですが、仕事の成果はどういった観点で評価されますか?
・入社まで時間があるのでできるだけ勉強をしておければと思っていますが、業務で習得しておくべきスキルや資格などはありますか?
・仕事で大きな達成感を感じたエピソードがあれば教えていただきたいです。
・1つの顧客に対して、何人くらいのチームで仕事をしていますか?
会社全体に関する質問
会社の社風に関する質問は、選考のどの段階でもしやすい質問です。現場の人が面接官としているなら現場の雰囲気、本部の人がいるなら本部の雰囲気が聞けるでしょう。
企業戦略のように経営方針について聞きたいなら、役職者がいる面接で質問するのがベストです。
企業との相性を確かめることで、入社前のミスマッチを避けられます。
質問例文
・私は環境や周囲とのマッチ度を重視して就活をしているのですが、御社の社員にはどのような人が多いですか?
・○○事業を積極的に進めていらっしゃると思いますが、将来の展望があれば教えていただきたいです。
・将来的に海外の事業部でも業務を経験したいのですが、海外戦略を教えていただけますか?
・未経験のため最初はご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、仕事中に先輩や上司の方に質問させていただけるでしょうか?
- 最後の社長面接におすすめの逆質問はありますか?
企業と同じ目的を持っていることが伝わる質問がベスト
社長は「会社で何を成し遂げたいか」という夢があって経営している人が多いです。事業をおこなう背景や理念に共感し、それに貢献したいという意欲を伝える質問をすることで、良い印象を与えることができます。
たとえば、 「社長が一緒に仕事をしたいと思う人材はどのような方ですか?」 「御社の成長のために、社長と一緒に働くうえで最も大切にすべきポイントは何ですか?」 「御社のビジョンに強く共感しています。
社長がこのビジョンを実現するために最も重要だと考えている要素は何ですか?」などです。
こうした質問をすることで、社長の思いを一緒に実現化したいという気持ちが伝わり、一緒に働く仲間になれるのではないでしょうか。
仕事内容や待遇なども大事ですが、一緒に働く人と同じ方向を向いているという喜びは、仕事をするうえで大切な要素なのです。
逆質問についてもっと知りたい人は、以下の記事で選考状況別にポイントを解説しているので、ぜひ確認してみてくださいね。
一次面接の逆質問
一次面接の逆質問例60選|4つのポイントを押さえて好印象を掴もう
二次面接の逆質問
二次面接の逆質問50選! 一次より踏み込んだ質問で好印象を狙おう
最終面接の逆質問
最終面接の逆質問30選! 内定をつかむ必須準備と差別化のコツを解説
逆質問はアピールのチャンス! コツを押さえて好印象につなげよう
聞いてはいけない逆質問や好印象を与えられる逆質問について理解できたでしょうか。
逆質問は自発的に質問を考えなければならず、億劫に感じる人もいるかもしれません。しかし逆質問は面接の後半におこなわれることが多く、面接官の印象に残りやすいため、入社への熱意をアピールするチャンスでもあります。
逆質問をされて焦らず好印象を残すためにも、本記事を何度も読み返して効果的な逆質問を考えてくださいね。
アドバイザーコメント
佐藤 恭子
プロフィールを見る逆質問は気負うことなく自分の考えや疑問を企業にぶつけてみよう
面接の目的はお互いのミスマッチを防ぐことにあります。そのため、企業側は何か気になることがあれば聞いてほしいと考えているのです。
また面接では自分たちから一方的に質問をしていますが、そればかりでなく学生側からの質問にも答えてあげたいという思いを持っています。だからこそ、気になることはしっかり聞いておきましょう。
ただし注意すべきは、面接の大半は企業側から聞かれたことに答えることが重要なのに対して、最後の逆質問は自分で考え、自分の思いを込めて質問をする必要があるということです。
逆質問の質問内容によっては、その人の考えや人柄が見えてきます。その結果、面接官が疑問を感じれば不合格という結果につながってしまいます。
共に働くかもしれない面接官に意欲を疑われないよう注意することも大切
その企業で仕事をしたいという思いがあれば、質問や気になることも自ずと出てくるはずです。この記事をしっかりと読み、最低限守ることは守りながらも、難しく考えずに疑問に思うことを聞いてみましょう。
面接官も丁寧に答えてくれるはずです。入社する企業は、社会人としての大切なスタートを切る場所になります。後悔のないようしっかりと準備をして臨んでくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/キャリア・デベロップメント・アドバイザー
Kyoko Sato〇証券会社や航空会社のCAとしての勤務を経て、キャリアコンサルタントとして就職支援をおこなう。大学では就活講座や個別相談、企業では新卒採用関連業務を担当。転職相談などでも幅広く活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/むらや社労士事務所代表
Yoko Muraya〇上場企業を含む民間企業での人事・採用経験約30年。就職支援や転職相談に従事し多くの求職者を支え、セミナー講師も務める。社労士の専門知識を活かし温かい雰囲気で各人に寄り添う
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
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