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固定残業代は何時間までならホワイト企業といえますか?

就活中の大学生です。企業選びで固定残業代の制度がある会社をよく見かけるのですが、何時間までの固定残業代ならホワイト企業といえるのでしょうか?

固定残業代が多い企業の場合、残業時間が決まっていて安心だという意見を聞いたことがあります。また逆に、固定残業代の時間が少ない企業は、サービス残業があるかもしれないという声も聞きました。

もし固定残業代がある企業を受ける場合、何時間くらいまでの残業時間なら、ホワイト企業である確率が高いと考えられますか? 皆さんの見解を教えてください。

2人のアドバイザーが回答しています

質問日 :

※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています

キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士

瀧本博史

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固定残業代の時間だけではホワイトかはわからない

固定残業代の適正な時間数は、法律上の明確な上限が定められているわけではありません。しかし、時間外労働については労働基準法に基づく36協定により、原則として月45時間、年360時間までという上限が設けられています。

企業がこの上限を恒常的に超える固定残業時間を設定することは、違法となる可能性が高い点に注意が必要です。なお、臨時的、特別な事情がある場合に限り特別条項付き36協定を締結すれば、年6回まで月45時間を超えることが認められていますが、これも例外的な措置です。

したがって、固定残業代の時間数は各企業の業務量や働き方の実態に合わせて適切に設定されるべきですが、法定上限を超える設定は原則として認められません。

また、法的な上限ぎりぎりの固定残業時間を設定しているからといって、その企業が必ずしもホワイト企業であるとは限りません。むしろ、長時間労働が常態化している可能性もあるため、注意が必要です。

実際に安心できるのは、固定残業時間を月10~20時間程度に抑え、さらに実際の残業時間がそれを大きく下回っているケースです。固定残業代が少なすぎる場合、超過分の残業代が適切に支払われていないと、いわゆるサービス残業であり、違法となるおそれがあります。

一方で、固定残業代が多すぎる場合は、実際の労働時間を大幅に上回る残業を求められる、あるいは名目上の固定残業代が高すぎて基本給が不当に低くなるなどの問題が生じる可能性があります。

たとえば月30時間の固定残業が設定されている場合、本来は30時間以内の残業で収まる程度の業務量であることが望ましいと言えます。

実際の運用については、自社ホームページ(HP)や求人票の記載だけで判断せず、面接やOB・OG訪問などを通じて実態をしっかり確認しましょう。先輩社員が「固定時間内にほぼ終わる」、「もし超過してもきちんと追加で残業代が支給される」と語っている場合は、適正な労務管理がなされている可能性が高いです。

実際の労働状況を調べて自分に合った職場を選ぼう

企業選びの際は、固定残業代の設定だけでなく、実際の仕事のボリューム感や評価制度、ワークライフバランスへの取り組みなども含めて総合的に確認し、自分が無理なく働き続けられるかを基準に判断することを意識しましょう。

キャリアコンサルタント/産業カウンセラー

加藤 賀子

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45時間以内ならOK! ただ固定残業だけでは判断できない

「固定残業代が何時間以内ならホワイト企業」と一概に言うことは非常に難しいです。

労働基準法では、時間外労働は原則として月45時間までと定められているため、法的には45時間以内であれば問題はありません。

残業時間の適切さと超過分の支払いがあるかを確認しよう

重要なのは、時間数そのものよりも、その時間が実態に合っているか、そして固定残業代を超えたぶんの残業代がきちんと支払われるかです。

時間だけで判断するのではなく、企業の勤怠管理の方針など、総合的に見て判断することが大切です。固定残業代のみで決めないように気を付けましょう。

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