就職活動で役立つ業界一覧|仕事内容から動向まで各業界を徹底解説!

この記事にコメントしたアドバイザー

  • 渡部 俊和

    合同会社渡部俊和事務所代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号16029675) SNS:Facebook

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  • 上原 正光

    上原コンサルティングオフィス代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号20038717)/2級キャリアコンサルティング技能士(第21S17400467号) SNS:Twitter/Facebook

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  • 鈴木 洵市

    ブルーバード合同会社代表取締役 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号21041822) SNS:Instagram/Facebook

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この記事のまとめ

  • 業界を知ることは就職活動の第一歩
  • ポイントを絞ると各業界の特徴が掴みやすくなる
  • 幅広い業界を知ることは自分の可能性を広げることにつながる

就職活動を始める際に、真っ先に取り組むべきことの1つが業界について知ることです。しかし、「どんな業界があるのかわからない」「情報が多過ぎて混乱してしまう」など、苦戦してしまう就活生が多い部分でもあります。

業界について調べる際には、情報の多さに惑わされず、必要な情報を的確につかみ取ることが重要です。そして、必要な情報をつかみ取ることができれば、業界への理解が深まり視野が広がるので、気になる業界や興味を持てる業界が見つかりやすくなります。

この記事では、キャリアアドバイザーの渡部さん、上原さん、鈴木さんのアドバイスを交えつつ解説します。さまざまな業界を知りたい人や各業界の特徴をつかみたい人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

就職活動は業界を知ることから始まる

業界について調べていても納得できる情報を掴めないという人に多いのが、「チェックするポイントを絞っていない」ということ。「何を知りたいか」「どんな情報が業界の理解に役立つか」などを理解したうえで、情報を集めることが必須なのです。

記事では、まず「就職活動において業界を知ることが大切な理由」について理解を深め、業界を知ることへのモチベーションを高めていきましょう。その後、「業界理解を深める5つのチェックポイント」を解説。業界への理解を深めるために必須となるチェックポイントを知り、情報の多さに惑わされないようにします。

そして、このチェックポイントに沿って8つの業界分類を解説していきます。8つの業界分類はすべての業界を網羅しているので、これからさまざまな業界について知り、視野を広げていきたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも業界とは?

そもそも業界とは、企業や産業を商業で分類したもの。つまり、扱う商品や収益を得る方法が似た企業や人々を1つのまとまりとして分類したものが、業界と言われています。

業界についてより理解を深めるために、業界ごとの扱う商品や収益を得る方法について見ていきましょう。これらを正確に理解できれば、後ほど解説する8つの業界分類をより深く理解できますよ。

業界によって扱う商品が違う

メーカー商社小売金融
モノモノモノお金
サービスマスコミIT官公庁・公社・団体
形のないモノ情報情報技術公的サービス
業界分類別・扱っている商品

各業界では扱っている商品が異なります。上記の表の8つの業界分類でも違いがあり、さらに細かい分類の業界になると扱う商品も細かく分かれていきます

たとえば、メーカーはモノを扱いますが、食品メーカーは食べ物を扱い、自動車メーカーは自動車の部品を扱います。また、サービスでは、ホテル業界であればおもてなしや快適な空間の提供が商品となりますが、教育業界であれば勉強を教えることが商品となるのです。

収益を得る方法も異なる

メーカー商社小売金融
モノを作るモノを動かすモノを売るお金を動かす
サービスマスコミIT官公庁・公社・団体
形のないモノを売る情報を売る情報技術を売る公的サービスを提供する
業界分類別・収益を得る方法

扱う商品が同じであっても、収益を得る方法によって分類が異なる場合もあります。

たとえば、メーカーと商社、小売はモノを商品として扱いますが、収益を得る方法はまったく異なります。メーカーはモノを作り、商社はモノを動かし、小売はモノを消費者に売ることでそれぞれ収益を得ているのです。

このように、業界によって扱う商品や収益を得る方法が異なります。つまり、業界ごとの違いや特徴をつかむ際には、扱う商品や収益を得る方法に注目すると、理解が深まりやすいのです

渡部 俊和

プロフィール

「何を扱うか」には人、モノ、お金、情報といった大きな区分があります。その中で「自分が長くかかわりたいのはどんな対象なのか」「どのようにそれをおこなうのか」と、これまでの経験を基に業界を絞り込んでいきましょう。

就職活動において業界を知ることが大切な理由

業界について理解が深まったところで、次は就職活動において業界を知ることがなぜ大切なのかということついて確認していきましょう。

理由は大きく分けて2つあり、これらの理由を知れば業界を知ることへのモチベーションが高まるでしょう。また、就職活動が上手くいかない人は、その原因が見つかるヒントになるかもしれないので、ぜひじっくりと読んでみてください。

企業やビジネスへの理解が深まるため

業界について理解を深めることができれば、その業界に属する企業の特徴やビジネスを理解することにつながります。

また、さまざまな業界を知ることで比較検討ができるので、それぞれの業界の特徴がより際立って見えるようになります。さらに、業界同士や企業同士のつながりも見えてくるので、世の中のお金やモノの動きが把握しやすくなります

志望動機などを作成するにあたって企業研究はやろうと思っていますが、業界研究もした方がいいのでしょうか?

渡部 俊和

プロフィール

業界研究も企業研究の一貫! 併せて実施しよう

順序はどちらからでも構いませんが、いずれにしても業界研究をしておかないと、企業研究が一定以上進まないと思います。業界全体がわかるからこそ、その企業のポジションや、どのように収益を上げているか、市場や顧客などについてもわかってくるからです。

また、競合他社などの外部要因を通して企業の理解を深める場合も、業界研究ができていないと難しくなります。結局は、業界研究は企業研究の一部にどうしても含まれてくるので、あまり区別して考えない方が自然なのではないかと思います。

志望企業を選びやすくなるため

就職活動では、膨大な数の企業の中から選考を受ける企業を選ばなければなりませんが、一つひとつの企業を吟味するほどの時間はありません。

そんなときに役立つのが、業界を絞るということです。業界を絞ると候補となる企業を大幅に減らせるため、志望する企業を選びやすくなります。

業界を絞るためには、まずは各業界の特徴や仕事内容などをしっかりと把握することが必要です

実際の業界の絞り方はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしましょう。
業界の絞り方で就活失敗? 後悔しない絞り方7選と必須の準備を解説

アドバイザーコメント

後から後悔しないためにも必ず業界研究をしよう

業界を知ることは、就職活動において非常に大事です。社会人になると、国が違うのではないかというくらい、業界によって慣習が違うことがあります。これは転職活動をした社会人の、「業界をまたいだ転職」後の感想で一番多く挙げられています。

このことから、会社もしかりですが、業界について研究し学んでおくことが非常に重要です。初めての就職が自分に合わない業界だと、精神的につらくなるだけではなく、仕事が続かず、すぐに転職をしてしまうという状況に陥りかねません。

あなたにとっての初めての社会人としてのキャリアにおいて、最初でつまずいてしまうことを避けるためにも、必ず業界研究は実施するようにしてください。

まずは興味のある企業から視野を広げることもおすすめ

また、なかなか業界という大きな枠組みから考えられないという人は、就職してみたいと思う会社の企業研究を最初に取り組んでから、枠を広げて業界研究をするように手順を変えることもおすすめです。まずは、興味のあることから手をつけて、企業や業界への理解を深めましょう。

まずは全体像を把握しよう! 就職における業界一覧

世の中にはたくさんの業界があるため、業界をやみくもに確認してしまうと、情報の整理が追いつかず、混乱してしまう原因になることがあります。

そこで、まずは8つの業界分類を把握していきましょう。

8つの業界分類

  • メーカー
  • 商社
  • 小売
  • 金融
  • サービス
  • マスコミ
  • IT
  • 官公庁・公社・団体

業界分類は、メーカー、商社、小売、金融、サービス、マスコミ、IT、官公庁・公社・団体の8つです。それぞれの業界分類の中には、複数の業界が分類されています。

まずこの8つの業界分類について調べてみましょう。そして、調べる中で気になる業界が見つかれば、いくつかに絞ってより深く調べてみてください。

各業界の詳細については記事の後半で解説します。

業界理解を深める5つのチェックポイント

業界について調べていると、情報が多過ぎるがゆえに内容が頭に入ってこなかったり、何が重要な情報なのかがわからなくなってしまったりすることがあるでしょう。

このようなことを防ぐためには、ポイントを絞って情報収集をすることが非常に重要です。

業界理解を深めるチェックポイント

  • ビジネスモデル
  • 動向・課題
  • 業務内容・働き方
  • 給与・待遇
  • 得られる知識やスキル

そこでここからは、情報を正確に掴み業界理解を深めるための5つのチェックポイントを解説します。業界への理解が深まらず悩んでいる人は、ぜひこれから紹介するポイントを覚えてくださいね。

①ビジネスモデル

業界への理解を深めるためにまず押さえておきたいポイントは、ビジネスモデルです。

ビジネスモデルとは、企業や業界がどのような方法で収益を得ているのかが表されたものです。どんな商品を扱っているか、どんな業界とかかわりがあるのかなど、業界に関するさまざまな情報がわかります

また、ビジネスモデルは図で表されるので、わかりやすく一目で業界への理解が深まります。そのため、就活を始めたばかりで、業界理解をどのように進めればよいかわからない人は、まずビジネスモデルを見ることがおすすめです。

②動向・課題

各業界の動向と課題についても押さえておきましょう。

動向とは、その業界が今どのような状況なのか、どういった商品がトレンドなのかなど、業界の動きのことです。動向を押さえられていれば、その業界が求めているスキルや人物が見えてきたりすることもあります。

また、課題はその業界の将来性にもつながっているので、しっかりと把握しておく必要があります。特に、課題は人口減少や高齢化などの社会問題と密接に関連していることが多いので、日々情報収集することが大切です

上原 正光

プロフィール

業界の動向や課題を知るには、「業界地図」を眺めてみましょう。業界毎の企業勢力やトレンドが解説されています。

その後個別の会社について「就職四季報」や「企業のHP」を確認することで、企業間の違いがわかります。

また企業の投資家向けの説明をみると、業界・企業の動向や課題、各企業の取り組みが見えてきます。興味の持てた会社の説明会に参加し、社員の生の声に触れることもおすすめです。

➂業務内容・働き方

各業界の業務内容や働き方は、これから就職を考える就活生の皆さんに直結することなので、必ず把握しておきましょう。

業務内容は、職種によって異なる部分も大きいので、自分がどんな職種に携わりたいかということをある程度考えておくことが重要です。また、職種によっては文系・理系が問われる場合もあるので、自分が応募できる職種についても把握しておきましょう。

働き方というのは、在宅ワークが可能か、フレックスタイム制が取られているかなど、ライフスタイルに大きく関係することなので、こちらも要チェックです。

働いやすいホワイト企業に就職したい人はこちらの記事もおすすめです。ホワイト企業の特徴や見分け方を解説しています。
ホワイト企業とは? 入社後に絶対後悔しない企業選びの方法を徹底解説

業界の業務内容や働き方は入社しないとわからない部分も多いと思います。就活の段階ではどこまで理解しておくべきでしょうか?

鈴木 洵市

プロフィール

実際に働くリアルな声を聞いておこう

入社しないとわからない部分が多いという点では、その通りです。就職活動を開始したばかりの段階では、ネットに書かれている情報収集からスタートすることが多いので、なかなかコアな部分にはたどり着きません。

このような場合は、ぜひ学校にある就活課やサポートセンターを利用して、OB・OGとの面談の機会を持ってください。現場で働いている先輩から旬な情報を収集することができます。就職活動では、このように生の声を聞くところまでは可能なので、ぜひ実践してみましょう。

OB・OG訪問の具体的なやり方はこちらの記事で解説しているので、業界研究の一環としてぜひ参考にしてください。
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅

④給与・待遇

給与や待遇は企業によって異なる部分ではありますが、業界によっても大きく異なる部分なので、しっかりと情報収集をするようにしましょう。

給与は、年収や賞与、昇給に加えて、キャリアアップにつれてどのくらいの年収が上がっていくのかという長期的な視点で確認しておくことが大切です

待遇とは、残業時間や年間休日日数などのことで、仕事とプライベートのバランスを左右する部分なので、しっかりとチェックしましょう。また、福利厚生も業界によって充実度合いが異なるので、把握することが大切です。

⑤得られる知識やスキル

就職後にどのようなスキルや知識が得られるかということも、長い社会人生活を生き抜くためには重要です。

社会人生活は40年以上と非常に長く、社会も大きく変化していくでしょう。また、近年は終身雇用が当たり前だった時代から変化し、転職やキャリアチェンジも珍しくありません。そんな中で生きていくためには、社会人になっても新たな知識を学び、社会に求められるスキルを磨くことが必要なのです

働く業界によって、得られる知識やスキルは大きく異なります。そのため、業界ごとに身につくことは何なのかを考えながら、情報収集をするように心掛けてみてください。

鈴木 洵市

プロフィール

業界を知るにあたって特に必要なのは、「動向・課題」です。企業はもちろんのこと、世の中の流れの中で役割を終えてしまう業界が存在します。そのような業界では長く働くことができないため、心に留めておいてください。

業界分類①メーカー

まず1つ目の業界分類は、メーカーです。メーカーは、商品の材料や部品、商品そのものの開発や製造をおこないます。メーカーに属する業界は以下の通りです。

メーカーに属する業界一覧

  • 食品メーカー
  • 医薬品メーカー
  • 化学メーカー
  • 鉄鋼メーカー
  • 機械メーカー
  • 医療機器メーカー
  • 自動車メーカー

メーカーに属する業界は、製造する商品やどの業界で使われる材料や部品を製造しているかで名前が異なります。医薬品メーカーでは、その名前の通り薬の開発や製造をおこなっています。化学メーカーでは、洋服の原料となる繊維などの素材を開発・製造しています。

メーカーのビジネスモデル

メーカーのビジネスモデル

メーカーには、業界の分類以外にも携わる工程の違いによる分類も存在します。それが、素材メーカー・加工組立メーカー・自社生産メーカーです。素材メーカーは、商品の材料となる素材や部品を作り、加工組み立てメーカーに売ることで収益を得ます。

加工組立メーカーは、素材メーカーから購入したものを、加工したり組み立てたりすることで商品を完成させます。そして、小売店や販売代行店などを仲介して消費者に商品を売り、収益を得るのです。

自社生産メーカーは、材料となる素材の開発から、組立や加工まですべてをおこなうメーカーです。

メーカーの動向・課題

近年は、商品の移り変わりが激しく、短期間でどんどん新たな商品が出てくるため、その流れに乗り遅れない開発力や製造ラインがメーカーには求められています。

また、単に商品の開発や製造をおこなうだけでなく、自社のブランド化や商品のストーリー性などを付加価値として、商品を販売するメーカーも増えてきています。

メーカーの課題は、デジタル化の遅れです。海外の製造ラインではAIやIotを導入することで、業務の効率化がおこなわれています。しかし、日本のメーカーでは、デジタル化が遅れてしまっており、人手不足や海外製品との価格競争などの課題が深刻になっています

メーカーの業務内容・働き方

メーカーには、主に商品開発職・生産管理職・営業職の3つの職種があります。

商品開発職は、市場のニーズをくみ取り、新たな商品の企画を考えることが主な仕事です。生産管理職は、製品を安全かつ正確に製造できるよう、製造ラインの管理をおこないます。そして、作られた商品を他者に売り込むのが営業職です。

メーカーの商品開発職や生産管理職などの業務は、自宅ですることが難しいため、在宅ワークなどは取り入れにくい業界と言えます。ただし、今後はデジタル化が進んでいくと考えられているため、効率的で負担の少ない職場になることが期待されています。

メーカーに興味があるのですが、自分に向いているかわかりません……。

上原 正光

プロフィール

メーカーは幅広い! 企業によって相性は大きく異なる

興味があること自体が大切です。メーカーには実にさまざまな仕事があるので、自分に向いている仕事は必ず見つかります。メーカーといっても多くの企業があり、風土は大きく異なるので、何より相性が合う会社を見つけることが大切です。

メーカーでは、まだこの世にない新しい製品やサービス、よりクオリティの高いものを作り上げたいと思う向上心はもちろんのこと、広い視野を持った多様性や柔軟性を持つ人が求められます。

そして、何かにコツコツ取り組むこと​、論理的に考えること、粘り強くあきらめないこと、世の中の流れや流行に敏感なこと、さまざまな場面に順応できること、創造性、コミュニケーション力などが備わっていると素晴らしいのですが、入社後にこれらの能力を徐々に身につけられるように成長していければ良いでしょう。

メーカーの給与・待遇

転職サイトdodaがエージェントサービスに登録した人を対象に調査をおこなった平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】によると、メーカーの平均年収は455万円でした。

他の業界の平均年収と比べると高く、金融業界と同程度の平均年収であることがわかります。また、20代・30代・40代と年代が上がるごとに約100万円ずつ年収が上がっています。

転職サイトdodaが調査をおこなった90職種別の残業時間ランキングでは、メーカーに属する職種である品質管理・品質保証の平均残業時間は23.2時間、製品企画は23.0時間でした。完全週休2日と想定し単純計算をすると、1日1時間程度の残業をしていることになります。

メーカーで得られる知識やスキル

商品開発職であれば、マーケティングに関する知識や企画力を身につけることができます。また、扱っている商品に関する専門的な知識も自然と身につくでしょう

生産管理職は、製造ラインで使われている機械の操作方法を身につけられます。また、期日までに決まった個数の商品を製造することが求められるので、スケジュール管理力が養われるでしょう。

営業職では、自社商品の魅力を伝えられる営業力や顧客との信頼関係を築くために必要なコミュニケーション力が身につくことが期待できます。

アドバイザーコメント

BtoBメーカーにも視野を広げてみよう

メーカーに興味を持っている人は、ぜひBtoBメーカーにも目を向けてみてください。人は、知っていることや目につくことにしか注目できません。そのため、就活では普段の生活でよく目にするBtoC企業に人気が集まります。

そして、個人消費者にとっては、接点がなく、そもそも知る機会もないBtoBメーカーには目が向けられない傾向があります。消費者との接点はなくても、意外なところで世の中を支える重要な役割を担っている企業が多くあります。

実はBtoBメーカーの影響力は大きい

ひとつの製品が完成するまでにはたくさんのメーカーがかかわっています。完成品には素材や部品が必要で、それらを供給しているのがBtoBメーカーです。そのため「BtoBは縁の下の力持ち」と表現されることが多いのです。

1つのBtoBメーカーの素材や部品が多くのBtoCメーカーに供給されていて、世界シェアの大半を占めているメーカーが多いことに気づくと驚くと思います。有名ではなくても優良で魅力的なBtoBメーカーはたくさんあります。業界研究をおこなって視野を広げ、BtoBメーカーを知ることから初めてみましょう。

BtoB企業に興味を持った人や理解を深めたい人は、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
BtoB企業とは? BtoCとの違いから企業の探し方まで徹底解説

業界分類②商社

商社は、モノを動かすことで収益を得ています。商社の業界分類に属する業界は以下の通りです。

商社に属する業界

  • 総合商社
  • 専門商社

商社は、主に総合商社と専門商社に分けられます。総合商社は、取り扱う商品の品目が多く、基本的にはどんな商品でも扱うことが特徴です。

一方、専門商社は特定のジャンルに絞った商品を扱います。たとえば、機械や鉄鋼、食品などで、専門性の高いニッチな商品などを扱うことが特徴です。

商社といえば、優秀な就活生しか入社できないというイメージがあります。実際はどのくらいの難易度なのでしょうか。

渡部 俊和

プロフィール

難易度は高いが必ずしも優秀な成績が必要なわけではない

総合商社は幅広い事業をおこなっていて、汎用性の高いスキルを求められます。人気があり難易度も高いですが、大手総合商社は歴史的に各社の特色がはっきりしていて、企業のカラーに合った学生を採用する傾向があります。

一方、専門商社は企業規模もさまざまで、マニアックな知識が必要になる場合が多くなります。一芸を持つ人や狭く深く物事を追求できるような人が好まれます。地味ですが業界には無くてはならない裏方的な仕事です。

いずれもどちらかと言えば人物本位の選考になるので、必ずしも成績優秀でなければならないわけでもありません。

商社のビジネスモデル

商社のビジネスモデル

商社は、海外のメーカーから輸入をしたり、国内のメーカーから仕入れをすることで、原料や材料、商品を調達します。調達するものは、食料品や衣料品などの身近なものから、石油や天然ガスなどの資源まで、ありとあらゆるものを扱います。

そして、それらを海外のメーカーやコンビニ、スーパー、百貨店などの小売店に販売することで収益を得ているのです。こういった働きのことをトレーディングと言います。

また、商社の収益の得方の1つとして、事業投資があります。魅力的な企業の株式を購入し金銭的なサポートをおこなうことはもちろん、商社が持つノウハウや人材などを共有し、その企業の成長に投資をするのです。

商社の動向・課題

商社と言えば、トレーディングで収益を得ているイメージが強いかもしれませんが、近頃は事業投資に力を入れる企業が増えています。さらに、事業投資をおこなっている企業に経営者を派遣する事業経営を始める商社も出てきているようです

また、資源価格の下落を経験したことから、資源分野から非資源分野を強化する企業も増えています。非資源分野とは、資源分野以外の分野を指し、食料品や繊維、機械など多岐にわたります。

商社の業務内容・働き方

商社の職種は主に、営業職、事務職、企画職があります。

営業職は、取り扱う商品の仕入れから販売までを担当することが多く、仕入れ先や取引先への営業が主な仕事です。事務職は、書類作成や電話対応など、営業職の業務のサポートをおこないます。

企画職は、事業計画を考えることが主な仕事です。どのような事業をおこなっていくか、どの企業に投資をするかなど、企業の方針にかかわる重要な決定に携わります。

商社で働く場合、特に営業職であれば仕入れや販売のための出張が多く、扱う商品によっては1ヵ月に何度も海外に行くということも少なくありません。フットワークが軽く、アクティブに働きたいと考えている人に向いている働き方と言えるでしょう。

商社の給与・待遇

平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】によると、専門商社の平均年収は408万円、総合商社の年収は434万円となっています。

また、商社は長時間労働や海外出張など、激務というイメージが強いですが、規模が大きい企業も多いため福利厚生が充実していることでも知られています

就活生に人気の伊藤忠商事では、オフィスにシャワーラウンジが設置されていたり、社員食堂があったりするなど、働きやすい環境が整っています。

商社で得られる知識やスキル

商社での仕事では、海外の企業を相手に買い付けをおこなうこともあるため、英語はもちろん中国語やアジア圏の言語など、さまざまな語学力が鍛えられるでしょう。

ただし、就職活動の段階で、語学について何の知識もない状態では、内定獲得は難しい場合が多いので、就職活動前に語学力を磨いておくことが大切です

また、商社の仕事は、世の中のモノの動きを把握し、どこにどんな商品の需要があるのかを見極めることが必要です。そのため、広い視野でビジネスを見る力が養われることが期待されます。

渡部 俊和

プロフィール

商社は、業界と業界をつなぐ仕事であり、対応力が要求されため、まず重要視されるのは体力とバイタリティです。過去多くの商社と組んで仕事をしてきましたが、主観では体育会系出身が非常に多い印象があります。

商社の中でも5大商社への理解を深めたい人は以下の記事も参考にしましょう。5大商社それぞれの特徴から選考対策まで解説しています。
5大商社を徹底比較! 事業や社風の違いから内定への道筋まで解説

業界分類➂小売

小売は、仕入れた商品の販売をおこなっています。小売の業界分類に属する業界は以下の通りです。

小売に属する業界一覧

  • 百貨店
  • スーパーマーケット
  • コンビニ
  • 専門店

百貨店やスーパーマーケット、コンビニなどは小売店と呼ばれ、生活必需品を扱っているため、私たちの生活に必要不可欠な存在です。

また、専門店とは、家電量販店やドラックストア、アパレル店など特定のジャンルの商品に特化しており、ニッチな商品を取り扱っていることが特徴です。

小売のビジネスモデル

小売業界のビジネスモデル

小売店は、メーカーや卸売業者から商品を仕入れます。卸売業者とは、メーカーから商品を仕入れ、複数の小売店に商品を販売する卸売業をおこなっている企業です。

そして、小売店は仕入れた商品を店頭に陳列をして、消費者に販売することで収益を得ています。

また、メーカーや卸売業者から仕入れをおこなわず、自社で商品開発から生産、販売までをおこなう製造小売業(SPA)をおこなっている企業もあります

小売の動向・課題

コロナ禍以降、自宅での生活を快適に暮らしたい人や自宅で食事をする人が増えたことから、100円ショップやドラッグストア、スーパーマーケットなどの売り上げが好調となりました。一方で、外出する機会が減ったことで、衣類を扱う小売店の売上が大幅に減少しました

利益率を高めるためにプライベートブランド(PB)の商品を販売する企業も出てきています。プライベートブランド商品は、通常の商品よりも仕入れの際にかかる単価が低くなるので、利益率が大きくなるのです。

また、小売の課題である人手不足を解消するため、セルフレジの導入などをおこなう小売店が増えてきています。

小売業界は、人手不足が深刻で選考難易度があまり高くないと聞きましたが、実際はどうなのでしょうか?

上原 正光

プロフィール

企業規模や種類によって大きく異なる

小売業界と一言でいっても規模や知名度に大きな違いがあり、一括りにして小売業界は選考難易度が低いとは言い切れません。

小売業界には幅広い種類の小売業があり、規模もさまざま。企業数は極めて多いです。超有名な企業であれば学生が集まって難易度が極めて高くなりますが、たとえば地元に根付いた規模の小さめな企業の場合、知名度も高くないので難易度は低くなります。

他業界と同様に、難易度は企業によって大きな差があります。同じ小売業界でもさまざまな職種があるので、自分が何をやりたいのかよく考えたうえで、企業研究を深めて自分に合った企業選択をしていきましょう。

小売の業務内容・働き方

小売業の主な職種は、バイヤー・販売職・販売支援などです。

バイヤーは、店頭で販売する商品の仕入れをおこなう職種で、売れる商品を見極める力が求められます。また、生産者との商談をおこない、価格の交渉などもおこないます。

販売職は、バイヤーが仕入れた商品の店頭に陳列をしたり、客に商品の魅力を直接伝えたりすることが仕事です。販売支援は、商品の販売を促進するための店内のレイアウトを考えたり、イベントを開催したりするなどが主な業務内容です。

小売の業務のほとんどは、店舗でしかおこなえないことが多いので、自宅で働くという働き方は難しいでしょう。ただし、シフト制であることが多いので、自分の予定に合わせて働くことができます。

小売の給与・待遇

平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】では、小売(外食も含む)の平均年収は351万円となっています。

また、90職種別の残業時間ランキングでは、販売・接客・売り場担当の残業時間は、16.4時間と他の業界の職種と比べて非常に短く、仕事とプライベートを両立しやすい業界であることがわかります。

さらに、小売業は人手不足が深刻な業界でもあるので、どんな人でも働きやすい環境を整えようと、福利厚生や働く環境の整備に力を入れる企業も増えてきています

小売で得られる知識やスキル

小売業は、身近であったりアルバイトの従業員が多いイメージから、身につくスキルが少ないと思われがちです。

しかし、そんなことはありません。毎日接客をおこなうためコミュニケーション力やクレームへの対応力が身につきます

また、自分の担当する商品については、専門業者に負けないくらいの知識を身につけられるので、日常生活の中でも活かすことができます。

上原 正光

プロフィール

人と接する機会が多い小売業は、人と接することが大好きで、他人とコミュニケーションを取るのが上手であったり、他人に対する思いやりの気持ちが強かったりすることが必要です。

さらに、流行に敏感で、ストレス耐性が強い人は向いていると思います。また、マーケティングの知識やITスキルがある人は将来武器になるでしょう。

業界分類④金融

金融は、お金を預かったり貸したりするなど、お金を動かすことが主な仕事です。金融に属する業界は以下の通りです。

金融に属する業界一覧

  • 銀行
  • 証券
  • 信販・リース
  • クレジット
  • 生命保険
  • 損害保険

金融と言えば、銀行のイメージが強いかもしれませんが、ほかにもさまざまな業界が属しています。

たとえば、証券会社は株式売買の仲介をおこなっています。また、信販会社は、ショッピングローンや住宅ローン、教育ローンなど、それぞれの費用を信用をもとに立て替えるサービスをおこなっています。

さらに、生命保険や損害保険などの保険業界も金融に属しています。保険は、加入者が公平に保険料を負担することで、万が一の病気や事故、災害などに備えられるというものです。

金融業界は、学歴やTOEICの点数などが重要だと聞いたことがあるのですが、本当でしょうか?

鈴木 洵市

プロフィール

学歴や資格は加点ポイントになる得るが、最も重要なのは素質

学歴やTOEICを持っていることで優位性が高まる可能性はありますが、それが全てではありません。

企業側としては、優秀な人材の確保ということが大命題です。その中で評価しやすい点数や資格は加点ポイントになります。しかしながら、その人物の素質などが採用活動では重要なポイントになります。

内定獲得の難易度については、業界よりも企業単位で異なります。金融業界は、法律でかなり細分化されていて、一概に難易度が高いとは決められない業界です。まずは自分の入りたい企業が金融業界の中でどのような事業をしているかを見てみてください。

金融のビジネスモデル

銀行のビジネスモデル

金融は、業界によってビジネスモデルが異なるので、ここでは基本となる銀行のビジネスモデルを見ていきましょう。

銀行は、個人や企業から預金としてお金を預かります。そして、預かったお金を、お金を必要としている個人や企業に貸し出します。銀行がお金を貸し出すことを融資と言います。

融資をしたお金は、利息が上乗せされて返済されるので、その利息分が銀行の収益となるのです

さらに、振り込みや送金の手続きをおこなう為替業務もおこなっています。この業務をおこなうにあたっては、依頼者から手数料が支払われるため、それらも銀行の収益となります。

銀行以外の業種のビジネスモデルや金融業界の詳細はこちらの記事で詳しく解説しています。
金融業界を徹底調査! 押さえておくべきトレンドや対策まで大解剖

金融の動向・課題

2020年から2021年までの動向としては、業界規模は5.8%減少しました。またセグメント別に見ていくと、7つのセグメントのうち、銀行、証券、生命保険、消費者金融、リースの5つが減少しています。

金融の主力商品は、銀行と生命保険と言われていますが、少子高齢化や人口減少、新型コロナウイルス感染症の拡大など、さまざまな影響を受けています

一方で、近年は資産運用への意識が高まりつつあり、コロナ禍であることも相まって、インターネット上で取引ができるネット証券を利用する人が増えています。さらに、インターネット通販が盛んになったことから、クレジットカードの業界規模も拡大しています。

金融の業務内容・働き方

金融には、主に営業職・事務職・専門職の3つの職種があります。

営業職は、個人や企業に向けて自社のサービスや商品の販売をおこないます。事務職は、経理や総務、人事など企業運営に必要なバックオフィス業務をおこなっています。

専門職は、融資・資産運用マネージャー、為替ディーラー・トレーダー、ファイナンシャルアドバイザーなどです。専門性の高い職種で、特定の資格の取得が必要となる場合も少なくありません。

また、金融の職場は、ノルマが厳しいという企業も珍しくありません。企業が経営していくためには一定の売上を上げることが必須となるため、ノルマを課されるのは仕方がないこととは言えますが、プレッシャーを感じる人も少なくないようです。歴史の長い企業が多いことから、年功序列という社風の企業も多くあります

金融の給与・待遇

平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】によると、金融の平均年収は455万円となっており、他の業界と比べて高い給与水準となっています。

また、福利厚生が充実していることが大きな魅力です。特に銀行や証券会社は、規模が大きい企業が多いため、待遇面が充実しているのです

また、金融業界は、カレンダー通りの営業であることが多く、土日や祝日に休みがとれるため、ワークライフバランスが保ちやすい環境といわれています。

金融で得られる知識やスキル

金融では、何よりもお金に関する知識が身につきます。お金に関する知識は、日常生活で役立つことはもちろん、転職でも役立ちます。どんな企業でもお金を扱っているため、経理や財務などで知識や経験を活かすことができるからです。

また、金融では会社から資格の取得を求められることが多いため、働きながら金融関係の資格を取得することができます。資格は、自分の能力や知識を証明することができるものでもあるので、昇進や昇給、転職などに役立ちます。

アドバイザーコメント

業界内の企業の位置づけを押さえることも大切

金融業界を志望する場合にぜひ押さえてほしいのは、興味のある企業の業界内でのポジショニングです。

金融業界は昨今、銀行も然りですが、かなり再編が繰り広げられています。企業統合などの再編だけであれば良いのですが、新型コロナウィルス感染症などのように、生活様式や働き方、お金の使い方に大きなインパクトを与えるようなイベントがあった時に、そのビジネスモデル自体が世の中の流れに合わなくなってしまうことがあります。

変化しにくい金融業界だからこそポジショニングマップが役立つ

金融業界は法律やルールがしっかりしている業界です。この法律やルールは、裏を返すと変化しづらいものです。そのような中で、自分自身で入社したい会社を選ぶ際にも、このポジショニングマップは役に立ちます。

金融業界は、業界内での位置づけ(規模感・業種)が明確になっていることから、自分がどのような仕事に就きたいかを考えるにはうってつけです。志望企業の果たす世の中の役割を参考にしながら、自分の就職先を考えてみましょう。

業界分類⑤サービス

サービスは、形のないモノを消費者に提供することが主な仕事となっており、私たちの生活にとても身近な業界分類です。まずは、サービスに属する業界一覧を確認していきましょう。

サービスに属する業界一覧

  • 電力・ガス・エネルギー
  • 鉄道・航空
  • 不動産
  • 医療・福祉
  • コンサルティング
  • 教育
  • 人材
  • ホテル・旅行
  • 飲食

サービスに属する業界は、小売などのようにモノを提供するのではなく、消費者が求める経験やノウハウなど、形のないモノを提供しています。

たとえば、コンサルティングであれば、企業に対してノウハウを提供し、企業の課題解決に貢献します。また、人材業界であれば、人材を求める企業と働きたい人をつなげています。

サービス業界の中でも海運業界に興味がある人は、以下の記事もおすすめです。
海運業界を徹底解説! 理解必須のトレンドから志望動機例まで紹介

サービスのビジネスモデル

サービス業に属する業界は、その企業がおこなっているサービス、いわゆる形のないモノを消費者に提供することで、収益を得ています

たとえば、ホテル業界であれば、ホテルの部屋やイベント会場、食事などを提供することで収益が生まれます。また、福祉業界では、介護やリハビリなどがサービスとなっており、その対価として収益を得られるのです。

また、サービス業の企業と消費者の間に別の企業が仲介する場合もあります。具体的には、旅行代理店や旅行予約サイトなどです。ホテルは、これらの企業に情報を提供し、ホテルに訪れる消費者の数を増やしてもらいます。

このように、サービス業も他の業界分類と同じく、さまざまな企業と協力しながらビジネスをおこなっているのです。

サービスの動向・課題

サービス業は、新型コロナウイルス感染症の影響を最も大きく受けた業界と言っても過言ではありません。特に、旅行やホテルなどは、インバウンドがほぼなくなったことで、大きな打撃を受けました。

しかし、介護やコンサルティングなどは、2020年から2021年にかけて業績が伸びており、サービス業界全体が完全に落ち込んでしまっているというわけではありません

サービス業の課題として挙げられるのは人手不足です。日本の労働人口が減っていることの影響から、人材の確保が難しくなってしまっているのが現実です。

サービスの業務内容・働き方

サービス業の主な職種は、企画職・販売職・営業職です。

サービス業は、形のないモノをサービスとして提供しますが、どのようなサービスを提供するかを考えるのが企画職です。サービス内容はもちろんですが、そのサービスを実現するための方法や価格などについて考えていきます。

そして、それらのサービスを提供するのが販売職です。サービスの魅力を消費者に伝え、消費者にサービスを利用してもらえるよう促すことが仕事です。

営業職は、企業向けにサービスを売り込む仕事です。サービス業の中にはBtoBといった企業向けのサービスをおこなう企業も多く存在します。そういった企業は、自社のサービスを導入してもらえるよう、企業に向けて営業をおこなうのです。

サービス業界はハードな働き方の印象があります……。実際はどうなのでしょうか?

渡部 俊和

プロフィール

イメージだけに頼らず企業ごとに調べて判断しよう

「サービス業」という名前の通り、相手に合わせることが要求される仕事です。それが外側から見ると「ハード」という印象になるのかもしれませんが、相手に合わせるのが苦にならない人にとっては気になりませんし、たとえば土日やお正月に休めないことなども気にしない人は全く気にしません。

昔は拘束時間が長い業界でしたが、働き方改革関連の法改正でそれも改善されています。実態は企業ごとの格差が大きいので、一般論や業界全体のイメージにとらわれず、個別の企業ごとに調べるのが良いでしょう。

サービスの給与・待遇

平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】では、サービス業の平均年収は367万円となっています。

待遇は企業によって異なるものではありますが、人手不足の影響により、1人あたりの業務量が多くなってしまっていたり、長時間労働になっていたりする企業も中にはあります。

しかし、今後はサービス業でもデジタル化が進んでいくとみられているため、人手不足の解消が期待されています

サービスで得られる知識やスキル

販売職では、消費者と直接会話をしながらサービスを進めていくので、コミュニケーション力や商品の魅力を伝えるプレゼン力が身につきます。また、観光業の場合は、英語や他の外国語などを必要とされる場合も少なくないため、語学力を身につけられる可能性もあります。

企画職では、消費者がどのような商品を必要としてるのかを把握する必要があるので、マーケティングに関する知識を身につけられるでしょう。

さらに、似たサービスをおこなっている競合他社のサービスについて詳しく知っておく必要もあるため、情報収集力や分析力などが身につくことも期待できます

鈴木 洵市

プロフィール

サービス業界を志望する場合、「ビジネス実務マナー検定」を受検することもおすすめです。この資格は理論と実技の2つから構成されていて、アピールに活用しやすく、またアルバイトを自己アピールとする時の説得材料にもなり得ます。

業界分類⑥マスコミ

マスコミは、人々に情報を提供することが主な仕事です。マスコミに属する業界は以下の通りです。

マスコミに属する業界一覧

  • 放送
  • 新聞
  • 広告
  • 出版

マスコミ業界に属する企業は、さまざまな媒体を使って、情報を発信しています。クライアントの情報を発信することで収益を得ていますが、ニュースや災害情報など、私たちの生活に必要な情報を発信する役割も担っています。

マスコミ業界の中でもテレビ局に興味がある人は以下の記事も併せて参考にしましょう。テレビ局の仕事内容やトレンドなどを解説しています。
テレビ局への就職を有利にする6つの方法|志望動機例文も紹介

出版社に興味がある人は、以下の記事がおすすめです。倍率の高い出版社を勝ち抜く対策を解説しています。
出版社への就職を叶える5つの必須準備|トレンドや選考対策も解説

マスコミのビジネスモデル

広告業界のビジネスモデル

マスコミには、広告枠というクライアントの商品やサービスの広告を載せる枠があります。テレビやラジオでいうとコマーシャル(CM)にあたるもので、雑誌などの出版物にも広告枠が存在します。

その広告枠に、クライアントの商品やサービスの広告を載せることでクライアントから収益を得ています。そして、広告枠に商品やサービスが載ることで、消費者がそれらの商品やサービスを購入し、クライアントの利益にもなるのです。

また、マスコミとクライアントの間には広告代理店という広報活動に特化した企業が仲介する場合が多いです。

マスコミは倍率が高く人気の業界というイメージがあるのですが、実際どのくらいの難易度なのでしょうか?

上原 正光

プロフィール

かなりの激戦! 入念な準備をして臨もう

マスコミ業界は、人気が高いうえに採用人数が少なく、さらに企業数も多くはないので、狭き門となっています。ただ何気なく志望するのではなく、強い熱意と、他の人とは違うキラッと光る特徴がないとなかなか目にとまりません。

なぜ激戦のマスコミをあえて目指しているのか語れること、入念な自己分析と企業研究が求められます。

マスコミの動向・課題

マスコミは、媒体問わず売上が減少傾向になっています。原因と言われているのが、インターネットやSNSの普及によるテレビ離れや活字離れです。

こういった状況に対応するため、多くのマスコミがコンテンツのデジタル化を進めています。ネット上で漫画や小説を読めるようにしたり、テレビ番組をスマホアプリで無料で配信をしたりするなど、各業界さまざまな試みをおこなっているのです

また、マスコミ業界の長時間労働や不規則な勤務時間などが大きな課題となっています。労働環境を改善することで生産性を向上させ、魅力的な新しいコンテンツを生み出せるよう取り組みをおこなう企業が増えつつあります。

マスコミの業務内容・働き方

マスコミ業界では、営業職とクリエイティブ職の2つが主な職種です。

営業職は、自社の広告枠が埋まるように企業に営業をおこないます。また、Web広告やSNSなどインターネット上の広告を扱う場合もあります

クリエイティブ職は、テレビや雑誌などの媒体に載せるコンテンツを制作する職種です。たとえば、テレビであればテレビディレクターやプロデューサーです。テレビディレクターは、その名前の通りテレビ番組制作をおこなう職種です。

雑誌であれば、記者や編集者などを指し、雑誌に載せる記事の企画や作成などをおこないます。

鈴木 洵市

プロフィール

マスコミは、旬な情報を伝える、締め切りがあるという業界なので、他の業界と比較して、働く時間が不規則になりやすい業界です。

マスコミの給与・待遇

平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】によると、マスコミの平均年収は405万円となっています。

また、待遇面としては、さきほども述べた通り、不規則な労働時間で長時間労働になりやすい側面があるため、残業時間が長くなってしまう傾向があります。

さらに、納期などが決められている理由から、休日出勤を求められることも少なくなく、特に入社後の下積み時代は、過酷な労働環境となるケースもあります

マスコミで得られる知識やスキル

マスコミ業界では、消費者が求めている情報や興味のあることなどを常に知っておく必要があるため、情報収集力やアンテナを広く張る力が身につきます

また、1人で複数の企画を担当し同時進行で進めていく必要があるので、スケジュール管理能力なども高まるでしょう。

さらに、自分自身で企画を考え提案することもあるので、多くの人を説得するためのプレゼンテーションスキルやコミュニケーション能力が身につくことが期待できます。

業界分類⑦IT

ITは、コンピューターとインターネットを駆使した技術で、その技術により世の中の課題を解決していくことが主な仕事となっています。ITの業界分類に属する業界は以下の通りです。

ITに属する業界一覧

  • ソフトウェア
  • ハードウェア
  • インターネット・WEB
  • 情報処理サービス
  • 通信

ITという言葉はよく耳にしますが、いまいち意味がわからないという人も多いのではないでしょうか。ITは「Information Technology」の略で、情報技術という意味になります。

つまり、情報技術を使って不便だったことを便利にしたり、作業を効率化させ生産性を向上させたりするのが、IT業界です。

IT業界は文系でも目指せるのでしょうか? その場合、どういった仕事内容になりますか?

渡部 俊和

プロフィール

文系は営業や管理、システムエンジニアの道がある

IT系企業にも、営業や管理の部門では文系に適した職種があります。また、主力となるシステムエンジニアにも実際は数十通りの働き方があり、エンジニアが皆プログラムを組んだりコードを書いているわけではありません。

たとえば大型案件の場合、企業に出向してその会社の社員のように動きながら、次のシステム開発のためのニーズを汲み取ったり、社員と一緒になって機能要件を考えたりするエンジニアもいて、そこではむしろ文系のコミュニケーション能力が活かせる面もあります。セールス系のエンジニアには文系の人もかなり多いのが実情です。

ITのビジネスモデル

IT企業は、顧客や市場のニーズに沿ってさまざまなサービスを作ります。スマホゲームや企業の勤怠管理システム、商品管理システムなど多岐にわたります。また、サービスを作る際は技術面のサポートとして、専門性の高い他のIT企業に業務を委託する場合もあります。

そして、作られたサービスを企業や個人に向けて提供し、その利用料金が収益となるのです。また、場合によっては、アプリやシステム内に広告を載せることによって収益を得ている場合もあります。

ITの動向・課題

新型コロナウイルス感染症の拡大により、日本社会全体のデジタル化が大きく進み、IT業界は今後さらに求められる業界となっていくでしょう

特に、これまで日本ではあまり浸透していなかったテレワークが浸透したことにより、リモート会議システムや勤怠管理システムなどさまざまなシステムが必要とされるようになりました。

課題として挙げられるのは、人手不足です。他の業界と同じく人口減少によって人手が足りていないということもありますが、ITに関する高い技術を持つ人材が不足していることが大きな課題となっています。

IT業界は、技術が日々進歩しており、それらの技術についていけなければ、新たなサービスを生み出すことが難しくなります。そのため、人材の確保はもちろんですが、人材育成という面でも課題は多く残っています。

ITの業務内容・働き方

IT業界の主な職種は、エンジニア職・営業職の2つです。

エンジニア職は、IT技術を駆使してサービスを作る職種です。また、エンジニア職の中でもおこなう作業や携わる工程などで名前が異なり、システムエンジニア(SE)やプログラマーなど、細かい職種にわけられます。

営業職は、顧客に自社のサービスを購入してもらえるよう売り込みます。また、IT業界の営業職は、単にサービスを売り込むだけでなく、顧客の課題やニーズに合わせて提供できるサービスを提案する必要があるため、ITに関する専門的な知識も必要となります。

エンジニア職は、基本的にパソコンに向かって黙々と作業することも多いため、在宅ワークでも仕事がしやすい業界です。ただし、納期などがしっかりと決まっている場合が多いため、納期が近づくと勤務時間が長くなってしまうという傾向があります

ITの給与・待遇

平均年収ランキング(96業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】では、IT業界の平均年収は433万円となっています。

IT業界は、新しい業界ということもあり、年功序列などの古い体制であることは少なく、高い技術を持っている人ほどそれに見合った給与や待遇を受けられる傾向があります

ただし、IT企業はベンチャー企業やスタートアップ企業など新しい企業も多いため、福利厚生や社内の教育体制があまり充実していない可能性があります。

ベンチャー企業に興味がある人は、以下の記事を参考にしましょう。メガベンチャーの働き方や対策について解説しています。
人気のメガベンチャー20社紹介! 特徴や選考難易度などを解説

ITで得られる知識やスキル

IT業界で働くのであればどんな職種であれ、ITに関する知識が求められるため、働きながらさまざまな知識を身につけられるでしょう。

また、エンジニア職であれば、実際にシステムやアプリを作れるようになったりするなど、IT業界で活かすことができるスキルを身につけられます

営業職であれば、顧客の課題やニーズを引き出す必要があるので傾聴力が身につくことが期待できます。さらに、顧客の課題を解決するためにエンジニア職の同僚などと協力する必要もあるので、協調性やコミュニケーション能力も養われるでしょう。

IT業界の選考を受けようと思っている人は、以下の記事もおすすめです。IT業界の選考を突破する志望動機の書き方を解説しています。
IT業界の受かる志望動機の書き方|職種別の例文10選も紹介

アドバイザーコメント

自分とIT業界とのマッチ度をとことん研究することが大切

IT業界を志望する場合に最も大切なことは、自分の特性がITと合致しているかどうかです。技術の進歩が早く常に勉強が求められる分野なので、そもそも好きでないと続けられません。

特性が合うのであれば、理系に限らず文系でも大きな成果を上げている人は多くいます。たとえば、日本画学科を卒業してシステムプログラマーとして活躍している人もいます。自分の興味と適性次第で活躍できる業界です。

自己分析をしっかりして、適性を確認したうえで志望することが必要です。そうでないと適性試験で不合格となるかもしれません。

インターンに参加して仕事内容のイメージを掴もう

IT業界は会社や職種によって業務内容が大きく異なります。仕事理解が浅いままIT業界を志望する学生が多いので、面接では仕事内容を理解していることや将来ビジョンを明確に語れるようにしましょう。ここが、IT業界で特に重視されるポイントです。

そのため、企業と職種の研究や働き方の確認を深めてください。外から見ていても仕事内容を十分に把握することは難しいので、インターンに積極的に参加してみることと社員の実際の話を聞くことをおすすめしています。できれば数社経験できると、会社ごとの違いを把握することができますよ。

業界分類⑧官公庁・公社・団体

官公庁・公社・団体は、一般企業ではおこなうことができない、公共サービスや事業をおこなっています。

官公庁とは、地方公共団体や国の役所を指す言葉で、市役所や区役所、各省庁、国会などです。また、公社・団体は、公的な意味合いが強い法人や団体を指す言葉で、学校や警察、消防、病院などが挙げられます。

また、公社・団体の中には、利益を目的としない非営利法人などもあり、NPO法人や一般社団法人、学校法人などが挙げられます。

官公庁のビジネスモデル

官公庁や公社・団体は、収益を得ることを目的とはしておらず、基本的には税金で運営されています。そのため、官公庁や公社・団体がおこなうサービスは無料で提供され、誰もが受けられるサービスとなっているのです

官公庁の動向・課題

公社は、国から出資を受けているものの、企業と同じようにビジネスをおこなっていることも少なくありません。しかし、こういった形式をとる影響から、国頼りの傾向が強くなり、国民の批判の的になったということもありました。

この経験を経て、公社が担っていたことを民間に任せるという動きが増えています。現在のJRグループやNTTグループもかつては公社だった企業です。

官公庁では、働き方改革として男性の育休取得の推進やテレワークの導入などが進められています。

官公庁の業務内容・働き方

官公庁の職種には、行政事務と研究官があります。

行政事務は、事務作業や行政がおこなう活動の管理などをおこないます。また、政策や事業について、本当に必要か、この進め方で良いのかなど、さまざまな角度から評価をおこなうことも仕事の1つです。研究官は、国から要請を受けた研究や調査をおこなう職種です。

公社・団体の職種は、営業職と事務職の2つです。

営業職は、公社や団体で生産したものを消費者に提供したり、販売したりする職種です。また、事務職は、公社や団体の運営に必要な総務や人事、財務などのバックオフィス業務を担います。

渡部 俊和

プロフィール

官公庁は、コンプライアンスに厳しい社会情勢もあり、堅実な人を採用する傾向がますます高まっています。また、民間の給与や福利厚生が向上しない中、あらゆる場で公務員に対する風当たりも強まっていることから、ストレス耐性も重視されています。

官公庁の給与・待遇

マイナビAGENTが調査をおこなった平均年収ランキングでは、官公庁、公社・団体の平均年収は421万円でした。

他の業界と比べても年収が良いというわけではありませんが、福利厚生が手厚く収入も安定しているため、安定性を重視する就活生に人気です

また、令和2年の地方公務員の残業時間は、1ヵ月で11.1時間と一般企業と比べても非常に少ないため、ワークライフバランスを重視しながら働ける業界とも言えます。

官公庁で得られる知識やスキル

官公庁や公社・団体は、公的機関であることから正確かつ効率的な仕事が求められます。そのため、効率良く正確に情報処理をおこなう力が身につくことが期待できます

また、地域の人と直接かかわることも多いので、傾聴力やコミュニケーション能力も身につくでしょう。

一度官公庁に就職すると、民間企業に転職することは難しいのでしょうか?

鈴木 洵市

プロフィール

難しいわけではないが違いに注意

官公庁に就職した後の民間企業への転職は、特別難しいわけではありません。

ただし、官公庁と民間企業では、働き方に大きな違いがあります。官公庁はルール通り仕事が進むのに対し、民間は突発的に対応する仕事が多く存在する点が大きな違いです。官公庁から民間に転職した人の中には、この違いに苦しむ人もいます。

また転職先としては、警察官の民間への転職先がセキュリティ企業であったりと、自分がいる官公庁の役割に近い業種への転職が多い傾向にあります。

公務員と民間企業どちらも検討している人は、以下の記事がおすすめです。公務員と民間企業を併願して就活を進めていく方法を解説しています。
公務員と民間企業の併願で共倒れ? 状況別で両立のコツを解説

業界選びの参考にしよう! 就活生に人気の業界5選

ここまで各業界分類について詳しく解説してきましたが、自分がどの業界に向いていて、どの業界を選ぶべきかということに頭を悩ませている人は多いでしょう。

そこでここからは、マイナビが2023年卒の就活生におこなった業界イメージ調査から、人気の業界を5つ紹介します。ぜひ業界選びの参考にしてみてくださいね。

上原 正光

プロフィール

就活生の人気企業ランキングは、世の中の動きで大きく変動します。実際この10年間でランキングは激変してしまいました。人気だけで会社を選ぶことは避けたいものです。

会社で活躍して働くには、自分の適性が合っていることが大切です。自分は他人とは違うということを忘れないでください。他人に合っていても、自分に合うわけではありません。

人気という言葉に惑わされず、業界研究や企業研究を進めていきましょう。

就活生に人気の業界5選

  • ソフトウエア・情報処理・ネット関連
  • 食品・農林・水産
  • 銀行・証券
  • 繊維・化学・ゴム・ガラス・セラミック
  • 電子・電気機器

ソフトウエア・情報処理・ネット関連は、ITに属している業界で、企業の将来性や自己成長ができる職場という部分で魅力を感じる学生が多い傾向にあります。

食品・農林・水産が人気の理由は、社会貢献ができる業界というイメージがあったり、就職後の定着率が高い印象が強かったりすることが挙げられます。

銀行・証券は文系の就活生に人気で、企業の安定性や給与、労働時間などの待遇面でプラスのイメージが強いことが人気の理由です。

繊維・化学・ゴム・ガラス・セラミックと電子・電気機器は、理系の就活生に圧倒的な人気があり、技術力や商品企画力に魅力を感じる学生が多くいます。

アドバイザーコメント

自分のキャリアを描いたうえで業界を選ぼう

志望業界を選ぶ際は、「自分自身の社会人としてのキャリアをどのようにして歩みたいか」という観点を持つことが重要です。

就職を考えるようになったばかりで、キャリアといってもぼやっと思い浮かべる程度だな、と思うかもしれません。しかし最初から目標を立てられていれば、いざ実際に選考のタイミングになった時に、今の自分には何ができて、何ができないかを明確に整理することが簡単にできます。

自分に合った業界を見つけるにはキャリア形成が大切

反対に目標のない場合、自分に必要なことが何かわからないままスタートします。これでは時間が余計にかかったり、準備していないがための不安感にさいなまれたりすることになります。

キャリア形成は、普段聞きなれない言葉にはなりますが、自分のありたい姿をイメージすることで、自分に合った業界を選択することができます。

あなたがこれから始める就職活動において、将来はこんな感じになりたいな、ということを一つひとつ書き出し、客観的に自分の考えをまとめていきながら業界選択をすると、自分に合った業界が見つかっていきますよ。ぜひ自分のキャリアについて考えてみてください。

さまざまな業界を知り自身の視野を広げて就活を成功させよう

ここまで解説した通り、業界を知ることは就職活動の第一歩であり、自分自身の視野を広げられる機会でもあります。さまざまな業界があり、混乱してしまうこともあるかもしれませんが、チェックするポイントを絞って、丁寧に理解を深めてみてください。

そして、今回解説した方法を実践して、自分自身の可能性を広げてくださいね。

アドバイザーコメント

あらゆる業界によって私達の生活が成り立っている

何でも良いので、身近にある商品を1つよく見てください。

たとえば飲み物のペットボトルを例に業界について考えてみると、コンビニや自販機で買う場合、お店を経営する業界や自販機を扱う業界があります。飲み物そのものを製造している業界では商品をボトルに詰めて出荷して販売しています。

そのペットボトルを作っている業界は別の業界です。ラベルを印字するのも別の業界、パッケージのデザインをする業界などもそれぞれ別に存在し、更には上記全ての原材料を扱う業界、仲介する商社、運搬する物流や倉庫などもそれぞれ別の業界になります。

自分の視野を広げるためにも念入りに業界研究をしよう

何気なく使っているサービスや商品は、おそらく最低でも10以上の業界の共同作業で成り立っており、私達の生活はそのおかげで維持されているのです。働く業界を決めるという事は、あなたがこれからの長い職業人生を、どのような製品、サービスにかかわって過ごしていくのかを決めることです。

しっかり業界研究をすることで、今まで知らなかったものに対して好きになったりこだわりが持てたりと、可能性はどんどん広がっていきますよ。

記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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