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美大卒には良い就職先がないのでしょうか?

私は美大に通っているのですが、「美大は就職先がない」という話を聞き、少し今後の就活が不安になったので質問します。美大卒の学生は、普通の大学の人よりも就職先が限られてしまうのでしょうか?

具体的な実態について、ご存知の人がいたらぜひ教えていただきたいです。

また、美大に通っていても、有名な作家になれるのはほんの一握りだと思うのですが、どういった業界、職種なら美大卒でも活躍できるでしょうか? おすすめの仕事例や就職のポイントなどについてもアドバイスをお願いします。

2人のアドバイザーが回答しています

質問日 :

※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています

国家資格キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー

百田 千穂

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美大卒にも就職先はあるが専門性を活かせる職が少ない

「美大卒は就職先がない」とときおりそういった情報を目にすることがあります。ですが、決してそのようなことはないので、まずは安心してください。それを踏まえたうえで、就職先が限定されるのではないかという懸念点について回答していきます。

たとえば、法について学びを得た場合、法律関係の就職先が候補となります。また、経済について学んだ場合は、金融や保険の業界への就職が考えられます。マーケティングに強みを持つ場合には、コンサルタントも視野に入れることができるでしょう。

一方で、美大を卒業した場合、明確な専門性を持っていたとしても、それが就職につながるものではない可能性があるということです。

有名な作家になれるのはほんの一握りで、純粋な芸術を生業としていかれる人は、わずかな人数だと思われます。

幅広い業界で活躍できるので自分に合った道を探そう

では、多くの美大卒の人は、どのような業界へ就職をしているのかについて、いくつか代表的なものをあげます。

業界としては広告、アパレル、建築、インテリア、テレビ、映像、出版、写真、ゲーム、絵画、イラスト、教員があり、そのほかには美術館の学芸員などの公務員も該当します。

上記から、かなり幅広い業界で活躍しているのがわかります。探せば、まだまだ活躍できる道はあるはずなので、心配しなくても大丈夫です。アンテナを張って、自身にピッタリな業界を探し当ててください。

キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士

瀧本博史

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他学部より求人が少ないだけで就職先は幅広くある

美大卒だからといって就職先が著しく限られるわけではありません。

近年は美術、デザイン系の専門職だけでなく、一般企業への就職も増加傾向にありますが、文系、理系学部と比べると求人の幅はやや限定的な場合もあります。

たしかに美術、造形系の専門職だけを想像すると競争が激しく思えますが、実際にはクリエイティブ部門や商品開発、ブランディングなどの分野で美的感覚、デザイン思考、課題解決のプロセスが重視されています。

たとえば、製造業のパッケージデザイン、広告・マーケティング業界のクリエイティブ職、Web/UI、UXデザイン、企業のコーポレートコミュニケーションやブランディング部門など、美大卒の強みを活かせるフィールドは多岐にわたります。

ただし、建築やインテリア、不動産分野では関連資格や追加の専門知識が求められる場合もあるため、希望する分野によっては事前の準備が必要です。

美大での経験をどう活かすかで選択の幅は広がる

就職活動で大切なのは、美大で学んだプロセスをどうビジネス課題の解決に結びつけるかを自分の言葉で語ることです。

たとえば、グループで新しいプロダクトやサービスの企画、提案をおこない、ターゲットユーザーのニーズ調査からアイデア出し、試作品の制作、プレゼンテーションまでを経験した場合、リサーチ、アイデア創出、プロトタイピング、プレゼン、改善という一連のデザイン思考プロセスを実践している点をアピールできます。

これを新規事業の企画立案、商品開発プロジェクト、マーケティング戦略の立案といった具体的な業務に応用することで、面接官にも即戦力としてのイメージが伝わりやすくなります。

さらに、作品制作だけでなく、チームでプロジェクトを遂行した経験や、予算、納期を管理した経験をプロジェクトマネジメント(PM)スキルとして示せば、クリエイティブ職以外の職種でも評価される場合があります。

ただし、企業や職種によって重視されるスキルや求められる水準は異なるため、志望先のニーズをよく調べておくことが重要です。

たとえば、IT企業の新規サービス立ち上げチームでビジュアルデザインのリード担当として企画から運用までかかわるポジションや、食品メーカーで商品パッケージと販促ツールを一貫設計する仕事など、多彩な選択肢が考えられます。

就職活動のポイントとしては、自分の作品やプロジェクトのプロセスをポートフォリオにまとめる、企業研究でどんな価値を求めているかを把握し、自分の経験とどうマッチするかを志望動機のなかで具体的に示す、インターンやアルバイト、OB・OG訪問で業界や業務のリアルを体感する。この3つを意識することが大切です。

美大卒のクリエイティブな思考とビジネスへの応用力を両立させることで、最適な職場を見つけ、活躍できる可能性は大いに広がります。自信を持ってチャレンジしてください。

美大卒におすすめの就職先は以下の記事で解説しています。「美大で学んだことを活かしたい」「どのようにして仕事を選べば良いかわからない」と悩む美大出身の人はぜひ参考にしてください。

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