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理学部は就職できないって本当ですか?
理系の大学で物理学を専攻している大学2生です。最近SNSやネット掲示板などで、「理学部生は就職できない」という意見を見かけ、自分の就活に不安を感じています。
就職できないという意見の根拠として、研究が忙しいから、専門性が高すぎるからなどがありました。実際のところ、本当に理学部の卒業生は就職で不利なのでしょうか?
この意見に関する詳しい実情と、理学部生の就職を有利にするための方法などがあればアドバイスいただきたいです。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
理学部でも活躍の場はある! 選択肢は自分で広げるもの
「理学部は就職できない」という声をSNSで見てしまうと、不安になる気持ちもわかります。たしかに理学部の多くは、企業が求める実用的なスキルよりも、純粋な探究心や理論的思考を深める学問分野です。そのため、工学部などと比べて就職先が見えにくい側面もあります。
しかしこれは選択肢が少ないのではなく、自分で選び取る必要があるということなのです。
たとえば、あなたの強みは何でしょうか。論理的に物事を考える力、複雑な現象を数式で説明できる力、長期的に研究に取り組む粘り強さ、どれも社会で重宝される力です。
問題は、それをどう言語化して伝えるかにあります。就職活動では、経験を通じてどんな力を身につけたか、それを企業でどう活かせるかを伝える力が大切です。
研究職にこだわらなくてOK! 視野を広げてみよう
理学部出身者の多くは、メーカー、IT、金融、教育、コンサルなど幅広い業界で活躍しています。研究職にこだわらず視野を広げると、あなたの力を活かせるフィールドはたくさんあるのです。
不安なときほど、自分の価値に目を向けてみましょう。自分でも気づいていない強みが見えてきます。
理系分野で培ったスキルを業務とマッチさせれば問題ない!
理学部出身者が「就職できない」という意見は正しくありません。
たしかに理学部の研究テーマは専門性が高く、一見すると業務と直結しにくいと感じられる場合もあります。しかし、その背景にある論理的思考力、課題解決力、データ分析力は、企業が求める汎用的スキルです。
むしろ物理学など理学系で培った、仮説を立て、実験・検証を繰り返すプロセスをビジネス課題に応用できる人材は、研究職だけでなく、製造業の品質管理、IT企業のデータサイエンス、金融機関のリスク分析、コンサルティングファームの業務改革など、多彩なフィールドで重宝されます。
ただし、企業や職種によっては専門性を活かせる分野が限られる場合もあるため、幅広い業界を視野に入れて情報収集することが大切です。
重要なのは、自分の専門性をどのように企業の業務に結びつけるかを明確に語れるかどうかだと覚えておきましょう。
研究の内容だけでなくコミュニケーションや柔軟性もアピールしよう
まずは研究活動の成果を「背景→手法→結果→示唆」の流れで整理してみてください。
そこから志望企業の事業内容や直面している課題を調べ、「私は〇〇分析の技術と□□実験のノウハウを活かし、貴社の△△プロジェクトで◆%の効率化に貢献します」といった具合に、具体的にリンクさせる練習をしましょう。
これにより、面接官は即戦力として動けるイメージを持ちやすくなります。
加えて、文系学生との差別化のために、研究以外の経験もアピール材料に加えましょう。
サークルやアルバイトでのリーダー経験、インターンでのチームプロジェクトなど、チームで課題に取り組んだ経験、タスク管理力、プレゼンテーション能力を具体的なエピソードとして盛り込むことで、研究だけではない柔軟性とコミュニケーション力を示せます。
最後に、理学部生は理論的思考が強みです。そのうえで、成果をいかにビジネス価値につなげたかを語ることが就活では重要です。
研究データのグラフや論文要旨を見せながら説明するのではなく、ビジネスに置き換えたストーリーを用意し、たとえば顧客課題の解決や新規事業の創出など、企業が求める価値に結びつけて説明することが有効です。
こうしたプレゼン力を磨けば、理学部出身者だからこそ求められるポジションを手にできます。
理学部卒におすすめの就職先は以下の記事で解説しています。「理学部で学んだことを活かしたい」「どのようにして仕事を選べば良いかわからない」と悩む理学部出身の人はぜひ参考にしてください。
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