旅行業界の全貌が丸わかり! 課題・動向・選考対策のコツまで解説

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この記事にコメントしたアドバイザー

  • 永田 修也

    永田キャリアコンサルタント事務所代表 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号17078719)/メンタル心理カウンセラー SNS:YouTube/ブログ  

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  • 田邉 健

    なべけんブログ・よちきゃり派遣 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号19005362) SNS:X(旧Twitter)/Instagram

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  • 鈴木 洵市

    ブルーバード合同会社代表取締役 保有資格:国家資格キャリアコンサルタント(登録番号21041822) SNS:Instagram/Facebook

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新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、大打撃を受けた旅行業界。安定しているとは言い難く、仕事内容に興味はあっても志望業界として決めきれない人もいるのではないでしょうか。一方、旅行好きの人や海外に行ける仕事をしたい人には、とても魅力的に見える業界ですよね。

旅行会社を利用した経験があっても、旅行業界のビジネスモデルが明確にイメージできている人は少ないのではないでしょうか。意外と知られていない仕事内容やトレンドも多くあります。

そこでこの記事では、キャリアアドバイザーの永田さん、田邉さん、鈴木さんのアドバイスを交えつつ、旅行業界のビジネスモデルや動向、選考対策を徹底解説します。旅行業界に対する理解を深めたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。

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旅行業界は複雑? 商材や仕事の種類ごとに押さえよう

旅行業界のビジネスモデルは少し複雑なので、丁寧に業界研究を進めていくことが大切です。複雑な理由は、事業形態や商材の種類が複数あるものの、それぞれの違いがわかりにくい点にあります。

そこでこの記事ではまず、旅行業界の基礎知識であるビジネスモデルや商品、仕事の種類を詳しく解説します。それぞれの項目ごとに分類の仕方を押さえれば、複雑な旅行業界が整理されて見えてきますよ。

記事終盤では、旅行業界に就職するメリットとデメリットの両面を解説しているので、志望業界を探している人は特に参考にしてくださいね。また、最後に取り挙げる旅行業界で役立つスキルや経験は、選考でアピールすると効果抜群です。旅行業界の選考をこれから受ける人は、ぜひチェックしましょう。

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これだけは知っておきたい! 旅行業界の基礎知識

これだけは知っておきたい! 旅行業界の基礎知識

  • 旅行業界のビジネスモデル
  • 旅行業界の商品の種類
  • 旅行業界の仕事の種類

旅行業界の選考に臨む人だけでなく、インターンやセミナーへの参加予定がある人や、参加しようか迷っている人も、基礎知識を身に付けることで企業の説明を聞いたときの理解度がぐっと高まります。

そして、旅行会社が自分に合った企業なのか正確に見極められるようにもなりますよ。

ここでは、旅行業界のビジネスモデル、商品の種類、仕事の種類に分けて一つひとつわかりやすく解説します。丁寧に理解を進めてくださいね。

旅行業界のビジネスモデル

旅行業界のビジネスモデル

旅行会社と言われて思い浮かぶのは、駅の近くのビルや百貨店の中に店舗を構え、旅行プランの提案や販売、ホテルや交通機関の手配をしている様子ではないでしょうか。

また、ホテルや旅館を探すとき、インターネットの旅行サイトで金額やプラン内容を比較しながら予約を進めた経験がある人も多いはずです。これらの予約サイトを運営しているのも旅行会社です。

宿泊施設や航空会社、鉄道会社から客室や座席を仕入れ、自社でパッケージ化して販売したり、手数料を得て各種商品を手配することで旅行業界のビジネスが成立しています

顧客側からすると、すべての旅行会社は同じような仕組みで成立しているように見えますが、詳しく見てみると大きく2つに分けられます。旅行業法による明確な分類なので、必ず押さえてくださいね。

旅行業

旅行業とは、旅行の企画立案をおこない、商品として販売する事業です。旅行業者は自社で商材を保有しているのではなく、宿泊施設や航空会社、鉄道会社から部屋や座席を仕入れ、その素材を組み合わせてツアーを企画し、自社商品として販売します

代表的な旅行業者はJTBHIS日本旅行などが挙げられます。 

旅行業者代理業

旅行業者代理業は旅行会社と顧客の間に入り、旅行会社が企画した商品を販売して、仲介手数料を得ることで成立している事業です

旅行会社と提携しているケースが多く、たとえば、さとうトラベルサービスはJTBの提携店を3店舗展開し、JTBの企画商品を販売しています。

アドバイザーコメント

旅行業は3種類! 取り扱える商品の違いを押さえよう

旅行業は法律に基づいて、3種類の旅行業者に分けられます。種類によって取り扱える旅行商品が異なるため、エントリーする企業の種別を把握することは、選考を通過するために重要なポイントです。

第1種:海外旅行・国内旅行のツアー企画や実施、手配、他社ツアーの代理販売が可能

第2種:国内旅行のツアー企画や実施、海外・国内旅行の手配、他社ツアーの代理販売が可能

第3種:国内・海外旅行の手配と他社ツアーの代理販売が可能。例外として、営業所エリアで完結するツアーの実施が可能

海外旅行の斡旋は狭き門

日本旅行業界協会の保存版 旅行統計 2022 14.旅行業者数の推移によると、第3種は5,451社で、第2種は3,036社、第1種は670社です。つまり、多くの学生が憧れている海外旅行まで斡旋する企業は少ないことがわかります。

この違いを把握せずに企業へエントリーすると、やりたいことが実現できない旅行会社へ就職してしまうリスクがあります。また、入社後に実現できないことを志望動機に掲げてしまう可能性もあるため注意が必要です。

旅行業界の商品の種類

旅行業界の商品の種類

  • 募集型企画旅行
  • 受注型企画旅行
  • 手配旅行

では、旅行会社で販売している商品について見ていきましょう。旅行会社で取り扱っている商品というと、バスツアーや新幹線、航空機のチケット、テーマパークのチケットと宿泊セットなどさまざまな旅行商品が思い浮かぶのではないでしょうか。

これらは大きく3つに分類でき、手数料の有無や補償の取り決めなどのルールが異なります。違いがわかりにくく苦戦しやすいポイントですが、ここを押さえることで旅行業界で働くイメージがより具体的にるのです。

特に、旅行業界を志望する人にとっては必須の知識です。3つの形態を完璧に覚えれば、入社後必ず役に立ちます。

永田 修也

プロフィール

面接の際に万が一販売しているサービスや商品に関しての話題になった際、ここで解説する3つの形態を押さえておけば、問題なく受け答えできてプラスの評価になります。なおかつ、実際にそのサービスを利用したことがあれば良いですね。

募集型企画旅行

募集型企画旅行は、パッケージツアーやパック旅行と称される旅行会社の代表的な商品です。先に、旅行業を営む会社は宿泊施設や交通機関から仕入れた素材を組み合わせて商品化すると解説しましたが、ここで商品化したものが募集型企画旅行商品です。

旅行会社がパンフレットに掲載しているプランや、ネット上で新幹線や飛行機と宿泊を組み合わせて予約できるプランも募集型企画旅行に該当します。募集型企画旅行は、旅行会社があらかじめ作成した旅行計画に基づいて、交通や宿泊施設の手配をするのが前提です

旅行会社が旅程を管理する義務を負うことになり、もし契約書通りにサービスが提供できなかったり、旅行中の事故で旅行者が負傷した場合は、補償金を支払わなければなりません。

募集型企画旅行商品の例

  • パンフレットに掲載されているプラン
  • 運送と宿泊機関がセットになっているプラン

受注型企画旅行

受注型企画旅行は、顧客からの依頼に基づいて旅行会社が旅行計画を作成するオーダーメイドのツアーです。主に、学校の修学旅行や企業の社員旅行が該当します。

個人向けだと、海外旅行のオーダーメイドを受け付けている旅行会社が多く、飛行機のファーストクラスと高級ホテルの組み合わせなど、ラグジュアリーな旅行プランが実現できます。

募集型企画旅行との違いがわかりにくいですが、旅行者サイドから旅行内容の変更を求められる点や、申込金の支払い前に書面で契約を締結する特則の規定がある点などが異なり、補償制度は共通しています。

受注型企画旅行商品の例

  • 修学旅行
  • 社員旅行
  • 海外旅行のオーダーメイド商品

手配旅行

手配旅行は、旅行者の委託により新幹線や飛行機、宿泊施設の手配を請け負う旅行のことです

企画旅行とは異なり、旅行サービスの手配をした時点で旅行会社は義務を果たしたことになります。補償制度はなく、旅行中のトラブルに関しては旅行会社の責任範囲にありません。

また、旅行者は旅行会社に旅行業務取扱料金と称される手数料を支払う義務があります。旅行業務取扱料金の金額は旅行会社によって異なります。

手配旅行商品の例

  • 新幹線のチケット
  • 飛行機のチケット
  • 宿泊施設単品での予約
  • テーマパークのチケット

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旅行業界の仕事の種類

旅行業界の仕事の種類

  • 法人営業
  • 個人営業
  • 商品企画
  • 仕入れ
  • アテンダント

旅行会社では配属される部署やチームによって、仕事内容が大きく異なります。旅行会社を志望している人は、思い描いていた仕事が最初からできるとは限りません。どの職種に就いても良いように、さまざまな領域の仕事について理解しておきましょう。

また、幅広く仕事内容を見ることで、旅行会社全体がどのように成立しているのかが見えてきます。業界研究を進めるうえで基本となる知識なので、必ず押さえてくださいね。

法人営業

旅行会社の法人営業の顧客となるのは、企業や官公庁、学校です。社員旅行や修学旅行のプランを計画して売り込みます。

ホテルや観光施設に関する情報収集や、見積りの提示、プレゼン資料の作成などを、営業事務のフォローを得ながら進めていきます。営業担当者が添乗員として旅行に同行するケースも多く、業務内容は幅広いといえます。

団体旅行は1件の売り上げが大きく、旅行会社の中でも重要な存在として期待を背負っています。売り上げという明確な評価基準があるため、個人の実力次第で昇進や昇給を叶えやすい部署です。

旅行会社の法人営業の仕事内容

  • 新規開拓のための外回り
  • ホテルや観光施設に関する情報収集
  • 見積りの提示
  • プレゼン資料の作成
  • 団体旅行の添乗

旅行会社の法人営業の難しい点は、一度失敗をすると翌年から失注になる可能性があることです。信頼を積み上げたとしても、顧客が思い通りの旅行ができないと信頼を失ってしまいます。

旅行の提案から旅行が終わるまで、ミスをしないように綿密に計画することはやりがいを感じる反面で、難しいところですね。

個人営業

個人営業の担当者は、店舗やコールセンターに勤務し、個人の顧客からの予約を受け付けます。パンフレットやチラシを見た顧客が来店する反響営業の要素が強く、売り上げを伸ばすことも大事ですが、顧客の希望通りに手配を進める正確性も重要です。

反響営業とは

テレビや新聞、ダイレクトメール、インターネットなどで商品を宣伝し、それに興味を抱いて問い合わせてきた顧客に商品を売り込む営業スタイル

プランが決まっていない顧客に対しては、希望の旅行先や日程、人数をヒアリングし自社商品の中からマッチ度の高い商品を提案します。また、顧客の希望によっては手配旅行を提案して予約を進めるなど多様な商品を使い分けます。

旅行会社でプランニングするスタッフになりたいです。どんな人が求められているのでしょうか。

永田 修也

プロフィール

人当たりが良くて会社の看板を背負う覚悟がある人

やはり実際に顧客と対面するポジションなので、人当たりの良さは非常に重要になってくるかと思います。

自分の意見を押し付けたり、怒っているような態度や表情を出すなど、印象を悪くしかねない行動がある人が配属されるのは難しいでしょう。

接客を担当するとなればいわば「会社の顔」となるので、「この顧客にとっては自分が会社の代表なのだ」という自覚を持って対応することが大切ですね。

商品企画

商品企画は旅行商品を企画する部署です。バスツアーのような旅行客が一同そろって行動するような旅行だけでなく、宿泊に記念日をお祝いできる特典を付けたり、宿泊と新幹線のチケットだけセットにして旅行者が自由に行動できるプランなど多様なニーズに合わせた商品を企画します

時期やトレンドによって人気の観光地は異なるため、常にアンテナを張っておかなければ、新しいニーズに対応できません。

ツアーの予約数や旅行後のアンケート、リピーター率で、結果がはっきりと表れるのが特徴です。会社全体の売り上げを左右する責任重大な仕事といえます。

鈴木 洵市

プロフィール

旅行会社の商品企画に必要な能力として、プロジェクト管理能力が挙げられます。旅行商品を一から企画するためのタイムラインの策定やタスクの割り当て、複数のプロジェクトの同時進行、スケジュールや予算を管理することが求められます。

仕入れ

旅行会社は自社では商材を保有していません。仕入れ担当が宿泊施設や航空会社、鉄道会社から素材を仕入れることで旅行会社のビジネスがスタートします

仕入れ担当の重大な仕事は、ホテルや交通機関との交渉です。仕入先と良好な関係を築いたうえで、繁忙期には他社よりも多くの部屋数や座席を自社で確保し、閑散期はなるべく低価格で仕入れられるように交渉します。

規模の小さい旅行会社の場合、商品企画が仕入れを兼任しているケースもあります。

アテンダント

アテンダントは、ツアーコンダクターやツアーガイドと称される職業の人たちの仕事です。ツアー参加者と行動し、観光客が安全に旅程を終えられるようにサポートします

具体的には、集合場所からの案内、ホテルのチェックイン、チェックアウト、参加者の人数確認などです。スケジュールに遅れが生じないように、旅行者の動きをコントロールする必要があります。バス移動であれば、バスの運転士とも連携する必要があります。

旅行好きな人にとってはとても魅力的に思える仕事ですが、団体旅行ではトラブルが発生する場合も多く、臨機応変な対応力が求められます。

臨機応変な対応力に自信がある人には、こちらの記事がおすすめです。社会人になったときの強みの活かし方や自己PRで強みとしてアピールするときの注意点を解説しています。
例文8選|「臨機応変に対応する力」の自己PRを作る4ステップ

永田 修也

プロフィール

アテンダントの仕事は、決められたスケジュール通りに進捗して安全にやり遂げることができたときは、それなりにやりがいを感じられるでしょう。

一方で、計画性がなく予定を立てることが苦手な人にとっては難しく感じる仕事かもしれません。

かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断

就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

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・志望業種をまだ決めきれない人
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最新情報を押さえよう! 旅行業界の動向

最新情報を押さえよう! 旅行業界の動向

  • 旅行業界の市場規模
  • 就職難易度
  • 旅行業界が抱える課題
  • 旅行業界の今後に影響するトピック

新型コロナウイルス感染症の拡大の打撃を受けた旅行業界ですが、旅行業界の業績が傾いたのはこれが初めてではありません。2003年、イラク戦争のさなかの新型肺炎SARSの世界的な感染拡大や、2011年の東日本大震災発生時など、社会情勢や天災の影響を受けて業績が落ち込んだ時期はこれまでも度々ありました。

旅行産業は平和産業といわれ、平和が維持されているからこそ成立する事業です。そのため、安定しているとは言い難く、今後の展望も読みづらい業界です。

旅行業界に進む可能性がある人は、これまでの動向を踏まえて今後の展望を予測したうえで、次世代でも活躍できる人材になるために何をすれば良いのかを考えましょう。

旅行業界の市場規模

旅行業の売上高推移

東京商工リサーチの調査によると、国内旅行業1,110社の2021年1月期から12月期の売上高合計は、7,241億5,400万円でした。2019年の売り上げが2兆7,705億9,400万円のため、新型コロナウイルス感染症拡大前と比較すると、約2兆円も売上高が減少したことがわかります

それだけ新型コロナウイルス感染症拡大は、旅行業界に大きな打撃を与えました。

ただ、最近ではコロナ対策の緩和により、回復の兆しを見せています。観光庁が公表している主要旅行業者の取扱状況速報によると、2023年11月の総取扱額は、2019年同月比の63%まで回復しています。国内旅行に絞って比較すると、84%まで取扱額を戻しています。

2023年4月には水際対策が撤廃され、インバウンドでもコロナ禍前の76.3%まで回復しています。アウトバウンドもコロナ禍前と比較して63.1%と、回復傾向にあります。

アドバイザーコメント

旅行業界の売上高は回復傾向にある

2022年3月に新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置が解除された後、国内旅行の宿泊者数が回復し、10月には2019年の同月比で105.9%になりました。

また、2022年10月11日からは訪日外国人の入国上限が撤廃され、ビザなしの個人旅行が再開されたためインバウンド需要も高まりました。

制限が緩和されたことで旅行の需要が高まり、徐々に旅行業界の売上高が回復していることがわかります。

旅行業界の今後の業績には国際情勢が大きく影響する

今後の業績は、コロナ禍前の水準に回復するという予測もあります。しかし、ウクライナ情勢や物価上昇などの要因から海外旅行費が高騰しており、アウトバウンドの急速な回復は見込まれていません。

そのため、2016年から取り組んでいる「インバウンド観光促進」に力を入れて、海外からの入国者を増やすことがポイントになります。

世界的な感染症の拡大や国際情勢の課題が将来的にも生じることを考えると、社会の変化に柔軟に対応していくことが旅行業界には求められています。

就職難易度

コロナ禍前まで学生からの人気ランキングでは常に上位にあった旅行業界ですが、2021年以降はランキングから姿を見なくなりました。というのも、そもそも新卒採用を中止してしまった会社が多く、選択肢にすら上がりづらい状況だったのです。

しかし、マイナビ2024年卒大学生就職意識調査によると、24年卒の学生に48業種の中の志望業種を聞いたところ、「ホテル・旅行」を選んだ学生は2.9%でした。前年比0.8ptプラスで、増加割合は全業種のうちもっとも多い結果となりました。

今後は、学生からの人気度も徐々に回復していくと予想されます。

旅行業界には学歴を重視する風習があまりなく、就職に必須なスキルもないため、食品業界や出版業界などの人気業界と比較すると就職難易度は決して高くありません

ただ、リテール店舗の統廃合がコロナ禍で加速し、店舗で働ける人員が少なくなっています。店舗でプランの提案などをおこなう販売スタッフの採用は、狭き門になっていくでしょう。

旅行会社は人気が高いイメージがありますが、就職難易度も高いのでしょうか。

鈴木 洵市

プロフィール

人気のある業界だが就職できる可能性はある

旅行業界は新卒採用において学生からの人気が高い業界なので、競争は激しい傾向にあります。一方、常に人手不足な業界で、多くの新卒を採用しています。

難易度は高めですが、諦めなくて良いのではないでしょうか。

現在はコロナが終焉してインバウンド需要が拡大していることから、外国語スキルの有無が重要視されています。

旅行業界が抱える課題

旅行業界が抱える課題

  • インバウンド・アウトバウンド事業の不調
  • OTAの台頭
  • 人手不足

新型コロナウイルス感染症の制限緩和により、旅行業界には回復の兆しが見えています。しかし、制限が緩和しても、旅行業界がすぐに元通りになるとは考えにくいのが実情です。旅行業界は今後解決しなければならない、さまざまな問題を抱えています

ここからは、旅行業界が抱える3つの課題を解説します。旅行業界に就職する人にとっては、今後向き合わなければならない課題です。今のうちから課題解決につながるようなアイデアを考えておくことで、志望動機や自己PRに活かせますよ。

「旅行が好き」という理由で旅行業界を志望している人もいると思います。しかし、それだけでは志望動機の内容としては不十分です。以下の記事では旅行会社に刺さる志望動機の書き方をまとめているので参考にしてみてください。旅行会社に刺さる志望動機の書き方|大手志望者も必見の秘策を解説

インバウンド・アウトバウンド事業の不調

インバウンドとは

外国人が自国を訪れてくる旅行。日本へのインバウンドは、訪日外国人旅行または訪日旅行という

アウトバウンドとは

自国から外国へ出かける旅行。海外旅行のこと

2020年から2021年にかけて新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、出入国が制限されました。一時期はインバウンド・アウトバウンド事業を完全に停止せざるを得ない状況になり、旅行業界は多大な損失を負いました。

しかし2023年現在、制限の緩和や円安の影響により、訪日観光客は増加傾向にあります。観光庁が公表している主要旅行業者の取扱状況速報によると、2023年4月のインバウンドの取扱額は217億9,248万円で、コロナ禍前の84.2%まで回復しています。

一方、アウトバウンドが回復しておらず、コロナ禍前の32.5%にとどまっています。インバウンド・アウトバウンド事業の両方が回復しないと、収益も完全には回復できないという課題を抱えています

OTAの台頭

OTAとはOnline Travel Agencyの略称で、インターネット専門の旅行代理店のことを指します。現在の旅行業界で台頭してきている存在です。

店舗や従業員の維持コストがかからないために低価格での販売が可能で、若年層を中心にOTAの利用率が高まってきています。

業界大手の旅行会社も自社でオンライン予約サービスを開発し普及させる方針で進めていますが、通信販売の分野ではOTAの勢いに追いつけていない傾向にあります

人手不足

新型コロナウイルス感染症の影響で旅行需要が激減し、企業は経営維持のために人員削減や新規採用の抑制をおこなってきました。給料や賞与額のカットもあり、自ら退職を決めた社員も多くいます。

しかし、徐々に回復する旅行需要に、今の旅行業界の人手では対応しきれないとされています。テクノロジーの導入や、労働力の効率化により、人手不足の問題を早急に解消していくことが求められます

旅行業界の人手不足な状況は、すぐに回復することは考えにくいです。そのため、外国人雇用の拡大やDX化が推進されて生産性向上が予想されます。

たとえば、AI(人工知能)を活用し、コールセンターを縮小して人材不足を解消することが考えられます。

まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください

就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。

そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。

強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。

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・楽しく働ける仕事がわからない人
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旅行業界の今後に影響するトピック

好調とはいえない旅行業界ですが、暗い話題だけではありません。今後の旅行業界にとってプラスになりそうな社会の変化が起きたり、新たな技術が生まれたりしています

業界の課題と併せて、今後に影響するトピックも踏まえながら、旅行業界の展望を推察しましょう。

ワーケーション

ワーケーションとは

ワークとバケーションを組み合わせた造語。温泉地やリゾート地に滞在し、リモートワークで業務を進めながら、余暇を楽しむこと

ワーケーションは、働き方改革や新型コロナウイルス感染症予防の観点から在宅勤務が進んだ背景を受け、政府が推奨している新しいワークスタイルです。観光庁が企業にワーケーションの導入を推奨していて、導入事例が徐々に増えつつあります。

旅行会社各社では、ワーケーションのプランを販売したり、ワーケーションに特化した予約サイトが開設されています。今後ワーケーションの導入が増えれば、旅行会社でも専用のプランの需要が高まり、収益も拡大していくことが予想されます

MICE

MICEとは

会議(Meeting)、報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字を使った造語。これらのビジネスイベントの総称

参加者が多く、滞在期間が長いため、一般的な観光以上に周辺地域への経済効果を生み出すことから、MICEの誘致に力を入れる国や地域が増えてきています。

旅行会社は、空港到着時のおもてなし、会場の手配・運営、滞在中の宿泊や輸送の手配・管理など、MICEに関する幅広いサービスを提供します

日本での開催を今後増やしていければ、MICE事業での旅行会社の収益拡大が期待できます。

地方創生

観光と地方創生は密接な関係にあります。地方の過疎化の問題が深刻化していますが、その突破口として旅行業界に期待が向けられているのです

旅行会社は自治体・行政機関とタッグを組み、地域の魅力を再発見し、観光地経営のサポートをしていきます。観光地として世間に打ち出す際には、旅行会社のネットワークが活用できるのです。

バーチャル旅行・オンラインツアー

バーチャル旅行やオンラインツアーは、自宅にいながらWeb会議やビデオ会議、VRを使って旅行気分を味わえるサービスです。コロナ禍でバーチャル旅行・オンラインツアーを実施する旅行会社が増えました

現在は少なくなりつつありますが、今後VRやCG技術の発展などにより、新しい旅の形態が普及するのではないかという期待も向けられています。

アドバイザーコメント

旅行業界に進むなら業界の新着ニュースのチェックは欠かせない

旅行業界を志望する人が知っておくべき事柄はいろいろありますが、やっておいた方が良いこととしては「旅行業界の新着ニュース」のチェックでしょう。

今現在どのようなことが業界内で話題になっているのか把握しておくことは、面接を優位に進めるうえで強力な武器になってくれる可能性が高いです。

ニュースチェックを通してマクロなモノの見方を培おう

たとえば、インターネット検索で「旅行業界 ニュース」と検索すれば、旅行業界に関連したキュレーションサイト(情報まとめサイト)のようなものがいくつも出てくるので、その中から自分が読みやすいサイトを選んで毎日チェックすることを癖付けると良いかもしれませんね。

観光庁などの行政は動いているのか、 交通インフラの値上げが一般消費者に対してどのような影響を及ぼすのか。

よりマクロな視点に立って情報を把握しておくことで、より経営的なモノの見方も養うことができ、面接官から業界の話題について話を聞かれたとしても困ることはなくなり、自分を助けることにもつながります。

大手5社を紹介! 旅行業界を牽引する企業

大手5社を紹介! 旅行業界を牽引する企業

旅行会社で働きたい人の中には、大手の企業を第一志望としている人も多いのではないでしょうか。そこでここからは、旅行業界を牽引する大手5社を紹介します。

大手の旅行会社は自社ブランドを複数持っています。主力ブランドの名称、商品の内容、ターゲット層を押さえると企業の魅力がさらに見えてきます。

また、今後新型コロナウイルス感染症やOTAの台頭の影響で、旅行業界の勢力図は変化していくことも予想されます。売上高の推移も確認し、各企業の展望にも注目しましょう。

鈴木 洵市

プロフィール

各社の強みや弱みを押さえておくことで、各社の違いが見えてきます。また自分の自己分析をそこで照らし合わせることで、自分に合った企業を選択しやすくなりますよ。

JTB

JTBグループは1912年の創立以来、旅行業界を牽引する存在として今なお業界最大手の地位にいます。約30社のグループ会社・関係団体を持ち、その中には旅行情報誌「るるぶ」を出版しているJTBパブリッシングや、MICE事業に注力しているJTBグローバルマーケティング&トラベルなどが含まれます。

観光庁が公表している2022年度主要旅行業者の旅行取扱状況によると、2022年度の取扱額はグループ7社合計で1兆2,116億486万で、コロナ禍前の2019年度の取扱額の76.8%まで回復させています。

JTBの主要商品は、国内旅行はエースJTB、サン&サン、海外旅行はルックJTBです。最近では、新幹線や飛行機と、ホテルや旅館を自由に組み合わせられるJTBダイナミックパッケージMySTYLEが主力商品になりつつあります。

リクルート

リクルートは、旅行予約サイトじゃらんnetを運営しています。リクルートの旅行事業は、1990年に旅行雑誌「じゃらん」の創刊から本格的にスタートしました。以降「じゃらん」は、宿泊施設にとって新たな集客手段となり、旅行者との接点を作ってきました。

2000年にはじゃらんnetの前身となるISIZEトラベルが誕生し、宿泊施設のオンライン予約サービスを開始。今では国内最大級の旅行予約サイトになりました。

じゃらんの主要商品は、宿泊と飛行機や新幹線、特急を自由に組み合わせて予約できるじゃらんパックです。果物狩りやクルージング、陶芸体験などレジャー体験の予約ができる点も特徴です。

KNT-CT

KNT-CTは2013年にクラブツーリズムと近畿日本ツーリストが経営統合して誕生しました。

観光庁が公表している2022年度主要旅行業者の旅行取扱状況によると、2022年度の取扱額はグループ4社合計で2,930億6,007万で、公表された旅行会社の中ではJTBの次に高い売上額です。

KNT-CTは、PCR検査やワクチン接種の業務などを受託したり、新規事業開発としてPTA業務の代行に取り組むなど事業の領域を拡大しようとする動きが見られます

HIS

HISは1980年に旅行業界のベンチャーとして経営をスタートさせ、海外の格安航空券を主要商品としていました。主に、若者の海外旅行で圧倒的な人気を獲得しています。

1989年から、パッケージツアーCiaoを発売。自由度の高さや1人でも催行可能な点が好評で、今なおHISの主力商品です。

コロナ禍で業績は落ち込みましたが、2022年10月期の決算では、売り上げが前年比の219%と大幅に伸びています。現在はホテル事業にも注力していて、テクノロジーの活用で話題の変なホテルは、HISのグループ企業です。

日本旅行

日本旅行は、1905年に日本で最初の旅行会社として創業した伝統ある企業です。JR西日本の連結子会社であり、JRセットプランを強みとしています

日本旅行の主力ブランドは赤い風船です。JRセットプランや航空セットプラン、日帰りツアーなど幅広く企画しています。

観光庁が公表している2022年度主要旅行業者の旅行取扱状況によると、2022年度の取扱額は2,576億594万円で、公表された旅行会社の中では、JTB、KNT-CTに次いで3番目に高い売上額です。

就職先としてはどう? 旅行業界で働くメリットとデメリット

旅行業界で働くメリット

①観光に詳しくなれる

②顧客のポジティブな瞬間に立ち会える

旅行業界で働くデメリット

①社会情勢による影響が大きい

②勤務スケジュールが不規則になりやすい

業界選びで迷っている人にとっては、旅行業界で働く魅力も知っておきたいですよね。また、魅力だけでなくデメリットも押さえておくことで、後悔のない業界選択につながります。ここからは、旅行業界で働くメリットとデメリットの両面を解説していきます。

メリット①観光に詳しくなれる

旅行好きな人にとっては、旅行会社で働く魅力は想像しやすいのではないでしょうか。旅行会社の社員は、日々さまざまな観光地や宿泊施設に関する情報に触れるので、観光に関する知識を蓄えられます

お得に旅行する方法や人気の観光地、あまり知られていない魅力的な宿など、旅行会社で働いているからこそ得られる情報が多数あります。観光に詳しくなることで、自分のプライベートの旅行も充実させられますよ。

メリット②顧客のポジティブな瞬間に立ち会える

旅行会社の顧客は、娯楽やリフレッシュなどポジティブな動機や目的でサービスを利用します。そのため、接客や営業中は和やかな雰囲気を作りやすく、接客業の中でも比較的気持ち良く顧客とかかわれる業界といえます

また、誕生日や結婚記念日の旅行、ハネムーンなど、顧客にとって一生思い出に残るような瞬間を一緒にプランニングしたり、立ち会えるのも魅力の一つです。

永田 修也

プロフィール

旅行会社で働いていると、海外からの渡航者や海外旅行をする日本人とかかわることがあります。そのため意欲さえあれば、英語力を向上させて現場で活かすことが可能です。

グローバルに活躍していきたい人にとってはプライベートで英語を学び、実践の場として実際の業務で活かしながら働くことができる点もメリットですね。

グローバルに活躍したいと思っている人は、ほかの業界でも活躍できるかもしれません。次の記事では、鉄鋼業界について解説しています。鉄鋼業界も世界で活躍できるかもしれない業界なのでぜひチェックしてみてくださいね。
就活で鉄鋼業界を視野に入れないのは損! 業界知識まで完全解説

デメリット①社会情勢による影響が大きい

新型コロナウイルス感染症の拡大で大打撃を受けたように、旅行業界は天災の影響を受けやすい業界です。感染症の拡大に限らず、台風や大雪などの影響で交通機関がストップすると、旅行会社には払い戻しを求めて顧客からの電話が殺到します。

また、戦争や治安の悪化などで海外ツアーが欠航するなど、国際情勢の影響を受けやすい点も覚悟しておかなければなりません。旅行が催行できなくなり、経営が立ち行かなくなると、減給や賞与カットなど社員個人も影響を受けます。最悪の場合、会社の倒産やリストラもあります。

デメリット②勤務スケジュールが不規則になりやすい

旅行会社には、勤務スケジュールが不規則になりやすい職種がいくつかあります

まず、個人営業に携わるリテール店舗のスタッフやコールセンターの職員は、土日も店舗を営業するためにシフト制で働きます。営業時間が長い店舗も多く、アルバイトのように朝早くから夕方まで勤務する形態や、昼から夜遅くまで働く形態などがあり、不規則になりやすいです。

また、アテンダントや修学旅行の添乗業務に携わる法人営業も不規則になる時期があります。添乗業務のときは、旅行客と同様に滞在先の宿泊施設に泊まるためです。海外旅行のアテンダントとなると、時差もあってさらに不規則になりがちです。

上記の解説以外にも、旅行会社は給料が低い傾向があり、デメリットに感じている人が一定数います。IT業界の利益率が10%を超えているのと比較して、旅行業界は利益率が5%以下であることが給与が低い原因です。

そのため高い給与水準で働きたい人は、別業界の方が希望の条件で働ける可能性が高いでしょう。

旅行業界の中で勤務スケジュールが規則的な職種はありますか?

永田 修也

プロフィール

法人営業担当や営業系総合職

営業関連の業務は、基本的な業務がルーティン化されている場合において、規則的なスケジュールで勤務できる可能性があります。

おそらく変形労働時間制勤務だったり、シフト制を取っている企業はあまりなく、営業先も休みのため、基本的に土日祝休みの事業所が多くあります。

複数の業務を掛け持ったり、取引先が土日営業や年末年始営業なども考えられるので、その場合は会社単位で異なるとは思います。

気になる場合は自分で検索し、実際の募集職種でどのような条件で提示されているか確認してみると良いでしょう。

選考でアピールすると効果的! 旅行業界で役立つスキルや経験

旅行業界を志望業界としている人の中には、選考を突破するためにどのようなアピールをするべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。業界研究を進めていても、アピールとして効果的なスキルや経験が予想できない人もいますよね。

ここでは、旅行業界で役立つスキルや経験を6つ解説します。これらのスキルに自信があったり該当する経験がある人は、ぜひ選考でアピールしてくださいね。

①旅行や留学の経験

顧客に旅行を販売するときには、実際に現地を訪れた経験が何より役立ちます。自分の経験を踏まえながら提案することで、旅行者にとってイメージしやすい説明ができたり、有益な情報を伝えられるのです

そのため、旅行の経験が多い人や留学で海外を訪れた経験がある人は、旅行販売での活躍が期待しやすくなります。

選考では、旅行は趣味として伝えられます。履歴書やエントリーシート(ES)の趣味欄に記入したり、面接で趣味を聞かれたときに旅行経験を伝えましょう。

次の記事では、旅行を趣味としてアピールする方法についてより詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてくださいね。
例文16選|就活で「趣味は旅行」はおすすめ! 自分らしくアピールする方法

ESの趣味欄の書き方はこちらの記事で解説しています。旅行を趣味として伝える場合の例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
例文60選|ESの趣味・特技欄で自分らしさをアピールするコツ

留学は1カ国しか行ったことがありませんが、アピールになりますか?

留学経験がアピールできるかは行った国の数ではなく内容による

何カ国も留学や旅行に行った経験がある人もいて、1カ国しか海外経験がないとアピールできないのではと不安になりますよね。

しかし、旅行した国の数が多い学生が選考で有利になったり、旅行で行った国が少ない学生が不利になったりすることはありません。

1カ国であっても、留学や旅行で行ったときに「どのような魅力を感じたのか」などが伝えられれば、熱意が伝わりアピールにつながりますよ。

オンライン留学の経験も、伝え方次第で効果的なアピールになります。こちらのQ&Aで、キャリアコンサルタントがアピールのコツをアドバイスしているので参考にしてください。

②語学力

アウトバウンドに同行するアテンダントや、MICE事業にかかわる法人営業担当者は、業務の中で外国人と接する機会が必ず発生するため、語学力が欠かせません

また、旅行会社によって、ハワイ旅行や韓国旅行などそれぞれ特化した旅行先を持っている場合があります。志望する旅行会社が特化している国の言葉が話せる人が、選考では有利になる可能性が高いです。

鈴木 洵市

プロフィール

インバウンド需要が高まってきているため、語学力は各社重要視する傾向にあります。特に訪日する外国人の多くが英語を使うため、観光客をスムーズに案内する英会話力は基礎的なスキルとして見られているでしょう。

就活における英語力の重要性は、こちらの記事で詳しく解説しています。
英語力は就活への影響大! 求められるケースとレベルを徹底解説

英語力を証明するには、TOEICで高いスコアを獲得するのが有効です。こちらの記事では、必要なスコアや勉強方法について解説しています。
TOEICのスコアは就職活動に影響大! 目安の点数を大公開

③地理に関する知識

リテール店舗で販売スタッフをしていると、全国各地の商品を取り扱うことになります。顧客から「〇〇に行きたい」と言われたときにその場所と、そこまでの行き方がすぐに頭に浮かばなければ、スムーズな案内ができません。

そのため、地理に関する知識は非常に重要になります。地理に関しては知識を証明できる資格や検定があるので、時間がある学生は資格を取得したうえで選考に臨むのがおすすめです

地理に関する知識を証明できる資格や検定

④鉄道に関する知識

旅行会社が取り扱う商材の一つに鉄道があります。空港は各県に数えられるほどしかありませんが、鉄道が止まる駅は数え切れないほどあります。すべてを覚える必要はありませんが、主要な駅は覚えておかなければ顧客に対してスムーズな案内ができません

新幹線にしてもいくつか種類があり、それぞれで泊まる駅や内装が異なります。観光列車も人気で、全国各地に人気の列車があります。

鉄道に乗ること自体が旅行の目的ともなるので、旅行業界を志望する人は鉄道に関する情報はアンテナを高くしておきましょう。

⑤接客スキル

旅行会社を通じて予約をする顧客には、お金や時間にゆとりのある富裕層が多くいます。高額な商品を販売するに見合う、丁寧な言葉遣いや所作などが販売スタッフにも求められます。

接客スキルは入社した後でも身に付けられますが、企業としてはなるべく適性が高い人を採用して、短期間でスキルを身に付けて活躍してほしいと考えます

そこで、学生時代にアルバイトなどで接客の経験があり、顧客と良好な関係を築くなど高いスキルを発揮できていたなら、自社でさらに接客スキルを高め、旅行者に高品質な接客サービスを提供することが期待できるのです。

アルバイトでの接客経験は、自己PRやガクチカでアピールできます。アピールのコツや注意点は、以下の記事で詳しく解説しています。

自己PR
例文10選|アルバイト経験の自己PR必勝法を企業目線で解説

ガクチカ
例文15選|アルバイトのガクチカの作り方と印象に残すコツ

永田 修也

プロフィール

旅行会社の接客に、やはり「明るさ」は大事だと思います。言葉遣いや態度も重要ですが、最低レベルを身に付けた後はエネルギッシュにはきはきと明るく応対できると、顧客も気持ち良く感じます。

⑥志望企業の旅行サービスを利用した経験

志望企業が個人向けにビジネスを展開しているなら、ぜひサービスを利用し選考でその感想や意見を伝えましょう。旅行サービスの利用経験がある人の方が、利用したことがない人よりも入社意欲を感じられます

また、自社の商品に対して少しは理解していることも高評価につながります。旅行会社は企業ごとに予約のシステムやルールが異なります。予約から出発までの流れを顧客側として体験したことがあると業務上でも役立ちますよ。

志望企業の旅行商品を利用しようと思っています。どのような点を重点的にチェックすれば良いでしょうか。

満足のいく旅行ができたかをチェックしよう

チェックリストのようなものを用意して魅力を探すのではなく、シンプルに旅行という体験を楽しめたかどうかがポイントです。

選考で有利になることを意識してチェックリスト作って、良かったことなどを伝えても、あなたの本心が伝わらず、企業にとっても有意義ではありません。

あなたが旅行に求めることが達成できたのかどうかや、求めるレベルを超えた感動があったのかどうかを面接で伝えましょう。

旅行業界を受けるなら全貌を理解して効果的なアピールをしよう

旅行業界について、基礎知識や動向から就職するメリットなど全貌が理解できる解説をしてきました。回復の兆しがあるとはいえ、コロナ禍の大打撃を目の当たりにした以上、不安はなかなか拭えないでしょう。

ただ、旅行の需要そのものが今後なくなることは考えにくく、効率化やIT化が進んでも旅行商品そのものは今後も多くの人から求められることが予想されます。次世代でも自分の価値を証明するために、旅行業界の課題を解消し、新たな風を吹かせられるような人材を目指しましょう。

アドバイザーコメント

人気の旅行業界への就職を叶えるには選考対策が非常に重要

旅行業界に興味を持っている学生の皆さんは、非常に人気の高い業界へ挑戦することになります。人気業界の選考を何としてでも突破するために、きちんとした準備をして臨む学生が多いです。

ライバルの多い選考を突破するために、なぜ自分が旅行業界を選択したのかを明確に言語化し、志望動機や自己PRを通してしっかりと伝えられるように準備しておくことをおすすめします。

特に、自分自身の強みや興味、そして適性分析をしっかりとおこない、就職したい企業でどのように活躍できるかを明確に伝えられれば、就職への一歩となります。

旅行需要が復活している今だからこそ準備が重要

また旅行業界に興味を持っている学生の多くは、業界・企業研究をしっかりおこなってきている学生が多いため、この点においても業界動向や企業の特徴を整理して捉えておく必要があります。

旅行業界は平和産業といわれる業界になります。先般までの新型コロナウイルス感染症の終焉を世界的に迎えている今だからこそ、準備を怠らずに就活に取り組んでください。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了
全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-220824001-02942)
国家資格キャリアコンサルタント

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