この記事のまとめ
- 気になる理学部の就職率や就職状況は?
- 理学部の適性が活かせる職業を学科別に解説
- 理学部の就活は6つのポイントで成功に導ける
理学部の就職は難しいという情報を見聞きし、就活に不安を抱えている理学部の学生も多いのではないでしょうか。
実際は、理学部からの就職は難しい、不利であると表されているデータはなく、むしろ、高い就職率となっているのが現実です。ただし、納得いく就職をかなえるには理学部の就職状況を理解して、しっかり準備する必要があります。
この記事では、キャリアアドバイザーの小峰さん、上原さん、隈本さんのアドバイスを交えつつ、理学部の学生におすすめの就職先や就職活動を成功させるためのポイントについても解説するので、理学部の学生はぜひ参考にしてくださいね。
理学部はさまざまな分野で活躍できる可能性がある
理学部の就職は難しいと一部でいわれることもありますが、このような声を真に受ける必要はありません。
実際には理学部だからといって就職に不利という事実はないことは、さまざまなデータを見ても明らかであり、理学部の学生はさまざまな分野の企業で活躍できる可能性が高いのです。
理学部の学生は専攻分野での専門性、研究過程で習得したスキルなどから人材価値が高く評価されるので、理学部ならではの強みや適性のある就職先を理解できていれば、就職は難しくありません。
この記事では、まず理学部の就職状況や注意点などを解説します。次に学科別のおすすめの就職先、適性のある職種を解説するので、応募する企業を考える際の参考にしてくださいね。
後半では、キャリアのプロから見た理学部の強み、就職活動を成功させるポイントを解説するので、就職を目指す学生はぜひ参考にしてください。
まずはあなたが受けないほうがいい職業を確認してみよう
自分に合う職業・合わない職業を知ることは、就活において非常に重要です。しかし、見つけるのが難しいという人も多いでしょう。
そんな人におすすめしたいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、自分の強みや性格に合った職業がわかります。
今すぐ診断を受けて、自分に合う職業・合わない職業をチェックしてみましょう。
理学部の就職状況はどうなっている? 特徴や傾向を解説
理学部の就職状況はどうなっている? 特徴や傾向を解説
- 理学部の就職率は98.8%
- 文系就職も珍しくない
- デジタル化の加速により需要は拡大している
理学部は、専門性や保有しているスキル、学業との兼ね合いなどから、ほかの学部と就職状況や特徴が大きく異なる点がいくつかあります。就職にプラスに働く特徴から、逆に就職が難しくなってしまうものもあるのです。
ここでは、理学部の実際の就職率や、就職に関する特徴・傾向について詳しく解説するので、企業選びや就職活動の進め方の参考にしてください。
理学部は物事の本質を探求していく学部なので、仕事に直結するイメージが薄いために就職が難しいと思われがちです。
ただ、仕事においても本質を探求していく意識やスキルというのは中長期的に見てとても大事な能力であり、就職においてもそういった能力がより重要視されてきていると思います。
理系大学の就職率は98.8%
理学部の就職は難しくないと述べてきましたが、実際の就職率はどうなっているのでしょうか。
厚生労働省の令和6年3月大学等卒業者の就職状況(4月1日現在)によると、理学部が属する理系大学の就職率は98.8%となっています。また、同調査では文系大学の就職率は97.9%と理系の就職率のほうが高くなっています。
また、いくつかの大学の理学部の就職率も見てみましょう。
大学別の理学部の就職率
- 九州大学:95.8%
- 京都産業大学:95.0%
- 鹿児島大学:94.7%
- 東邦大学:90.5%
九州大学の令和5年の理学部の就職率は95.8%、京都産業大学では95.0%、鹿児島大学では94.7%、東邦大学では90.5%となっており、理学部の就職率が高いことがわかります。
このようなデータからもわかるように、理学部の就職は難しくなく、ほとんどの学生が就職できているのです。
就職率に差がある場合、それが理学部の特性によるものなのか、大学自体の違いによるものなのかは一概には言えません。
理学部のみ大学によって就職率が大きく異なるということはないと感じます。
文系就職も珍しくない
近年では、理学部を含む理系からの文系就職が増加していて、以前のような稀なケースではなくなってきています。
これは、理系学生ならではのスキルの汎用性の高さ、多くの業種でIT化が進み理系の素養が求められていること、偏った人材ではなくさまざまな分野の人材を採用したいと考える企業が増えてきていることが大きく影響しています。
実際に、文系職種でも理系限定のセミナーを開催する企業が増えてきていたり、実際に分析力や論理的思考力を活かし銀行や保険業界などの現場で活躍している学生も多くいるのです。
理学部ならではの専門性の高さが文系職種においても活かされるケースは多くあります。営業職のように商品やサービスを販売する職種でも、技術やシステムについての知識をある程度持っている方がスムーズに顧客に提案できます。
理系就職にこだわり過ぎず、文系職種も選択肢に入れると就職活動はよりスムーズに進むでしょう。
あなたが受けないほうがいい職業を診断しましょう
就活を進めていると、自分に合う職業がわからず悩んでしまうことも多いでしょう。
そんな時は「適職診断」がおすすめです。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強みや性格、価値観を分析して適職や適さない職業を特定してくれます。
自分の適職や適さない職業を理解して、自信を持って就活を進めましょう。
デジタル化の加速により需要は拡大している
昨今の急速なデジタル化・IT化の加速により、理学部学生の需要は高まってきています。デジタル化やIT化においては、理学部の学生特有の論理的思考能力やデータ分析力、統計に関する知識が必要になるからです。
専攻分野の知識が求められなければ自分の能力は活かせないと思っている学生もいるかもしれませんが、日々の研究などで培ったスキルは多様で、汎用性が高く需要も大きいという認識を持ちましょう。
理学部の学生は論理的思考力に優れ、データ分析能力も持つため、金融業界(いわゆるフィンテック系)やコンサルティング業界でAIやデータサイエンスの知識を活かしたデジタル化推進で求められるケースがあります。
IT関係の職業には多くの職種が存在していて、必要なスキルもさまざまです。以下の記事でIT系の業界や職業について詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
仕事の種類や魅力
ITの仕事って何があるの? 仕事の種類や働く魅力を詳しく解説!
企業ランキング
IT業界の企業ランキングを徹底解剖! 内定を勝ち取るコツも紹介
将来性やトレンド
IT業界を徹底解剖! 押さえておきたい将来性やトレンドまで解説
専攻している分野の専門性を活かせる職業が少ない
注意点として、理学部で専攻していた分野の専門性をそのまま活かせる職業に絞って就職活動をおこなうと、就職先の選択肢はかなり限られてしまいます。
専攻や研究の内容がそのまま適用できる職種では、特定の企業や研究機関でしか職が見つからないケースがほとんどです。しかし、前述の通り研究の過程で得た理学部の学生ならではのスキルが活かせる業種・職種は多く、需要も増えています。
専攻してきたこと、学生時代の学業がまったく無駄になってしまうわけではないので、希望する就職先が見つからない場合は、選択肢を広げるのも一つの手です。
理学部の専攻分野を直接的に活かせる職業というと研究や教育が主になると思うので、企業で活かせる職種としては少なくなるかなと思います。
直接的でなくても、データの分析や本質を探求していくスキルや能力というのはどんな職業でも活かせるという強みもあると思います。
業界を絞りすぎてしまうと当然、選考を受けられる企業が減ってしまうので、内定獲得の確立が下がってしまいます。こちらの記事で業界の絞り方と準備を解説しているので、併せて参考にしてください。
関連記事
業界の絞り方で就活失敗? 後悔しない絞り方7選と必須の準備を解説
就活で業界の絞り方を失敗しないためには事前準備が必須です。まずは就活で業界を絞るメリットデメリットを理解しましょう。この記事では業界の絞り方や注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。
記事を読む
就職活動に時間を割きにくい
理学部の学生は、実験や研究に多くの時間を取られるため、就職活動に割ける時間が限られてしまう傾向にあります。卒業研究や学会発表などが控えている場合は、特に就職活動に充てる時間の確保が難しくなるでしょう。
就職活動中は、試験会場までの移動や面接など直接的な活動以外にも多くの時間が必要になります。応募する企業の選定や、業界・企業研究、応募書類の作成など、一社を受けるだけでも多くの時間を費やすことになります。
そのため、理学部の学生は早めの情報収集や徹底したスケジュール管理をおこない、効率的に就職活動を進めることが重要になります。
理学部の学生のみ特別に注意すべきことではなく、理系全般に言えますが研究や実験が多く、学業との両立が課題で計画的に準備を進めることが必要です。
特に自己分析と志望業界・企業の調査を早くから実施することが大切です。
就職活動に十分な時間を割けない学生は採用スケジュールや就職活動の流れを理解し、効率的に就活をおこなうことが重要になります。以下の記事で就職活動をスムーズに進める方法を解説しているので、参考にしてくださいね。
就活のやり方
就活のやり方は? 内定を勝ち取るために必要なすべてを徹底解説!
就活の流れ5ステップ
就活の流れを5ステップで解説! 時期別の選考対策も紹介
スケジュールや解禁前にやるべきこと
就活解禁前にやるべき3つの対策! 最新スケジュールや必須準備も
どちらを選ぶべき? 就職と大学院進学のメリットとデメリット
理学部から就職を目指す学生のなかには、大学院進学を迷っている学生もいるかもしれません。理学部は大学院に進学する学生が比較的多いため、周囲の状況を見ていたり、話を聞いたりしていると決断が難しくなってしまうこともあるでしょう。
ここでは、理学部の学生が就職する場合と大学院に進学する場合のそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
それぞれのメリット・デメリットをしっかりと理解したうえで、自分の状況に照らし合わせ、後悔しない選択をしましょう。
理学部から就職するメリット・デメリット
理学部から就職するメリット
・安定した収入が得られる
・専攻分野以外の業種・職種に就職しやすい
・視野が広がる
理学部から就職するデメリット
・大学院卒に比べ研究職に就きにくい
学部卒で就職するメリットとしてまず挙げられるのが、安定した収入がすぐに得られる点でしょう。理学部の大学院では、学業が忙しくアルバイトする時間もない学生もいるため、安定した収入が得られることは大きなメリットです。
また、専攻分野以外の職種に就く場合は学部卒のほうが就職しやすいといったメリットもあります。新卒採用の場合はポテンシャル採用をおこなう企業も多く、就職先の間口が広いためです。
大学院に進学すると、専攻分野の専門性は高まりますが、ほかのことに関心がいきにくく実際に触れる機会も限られます。就職すると、新たな分野の知識を獲得したり、興味を持ったりとキャリアの視野が広げられるのも良い点です。
一方、大学院卒に比べ研究職に就きにくくなる点はデメリットとして挙げられます。
企業のなかには、研究職の採用条件に大学院卒・修士・博士を設けているところがあります。専攻分野に関する研究職に就きたいと思う学生にとっては、希望する企業に応募できなかったり、就職先が限られてしまったりする可能性が出てくるのです。
早めに就職してキャリア形成を目指したい、経済的な負担を軽減したいという点などが院に進学せずに就職する学生のおもな理由として挙げられます。
学部卒でも理系の知識を活かせる業界や職種もあり、大学院での専門的研究よりも実務経験を積んでキャリアの幅を広げたいと考える学生は少なくありません。
理学部から大学院に進学するメリット・デメリット
理学部から大学院に進学するメリット
・専門性が高められる
・市場価値が上がる
理学部から大学院に進学するデメリット
・学費がかかる
大学院に進学すると、学部に在籍していたときよりも研究に時間を費やすことができ、専門性を高めることができます。専門性を高めることは市場価値の向上にもつながり、学部卒で就職する場合と比べ、メリットとなる点がいくつかあります。
まずは、収入面です。学部卒よりも院卒の方が初任給が高く設定されている企業が多いため、収入面でのメリットを享受できるケースが多くなっています。
また、専門性が求められる研究職などの職種に就きやすくなる点もメリットです。先述のように企業によっては院卒・修士・博士を採用条件にしているケースがあるうえに、条件が設定されていない場合でも、院卒以上の方が評価が高くなり採用に優位に働くことも考えられます。
専攻分野に関する研究職など、高度な専門性が求められる職種に就きやすい点は、大きなメリットといえるでしょう。
一方で、学費がかかってしまう点はデメリットとなります。大学院の学費は一般的に150~400万円ほどといわれていて、大きな費用の負担が必要になります。
学科別に紹介! 理学部におすすめの就職先16選
学科別の理学部におすすめの就職先
理学部の就職先は専攻分野に直結する職種以外でも、理学部ならではの知識が活かせるさまざまな就職先があります。
ここでは、理学部の学科別にスキルの活かせるおすすめの職業を解説します。適性のある職業が把握できていると、企業選びの幅が広がり内定獲得の期待値も高くなるので、しっかりと頭に入れておいてくださいね。
理学部を含む理系全般におすすめの就職先をこちらの記事で解説しています。企業選びの視野をさらに広げるために、併せて参考にしましょう。
関連記事
理系のおすすめ就職先11選 | 進路選びから就活対策まで完全網羅
就活で有利と言われる理系学生ですが、「何をアピールするべきか」悩む学生は毎年多くいます。記事では、理系就職が有利と言われる理由や活かすべき強み、おすすめの就職先を解説します。
記事を読む
数学科におすすめの職業
数学科におすすめの職業
- 教師・講師
- 保険・金融業界
- IT業界
- データサイエンティスト
数学科のスキルが活かせるおすすめの職業は上記の通りです。まず数学の知識をダイレクトに活かせる職業となると、学校や塾で数学を教える教師や講師が挙げられます。
教育関連以外にも、数学の知識、特に数理ファイナンスは、保険・金融業界でリスクや不確実性の分析・評価をおこない、保険料金や年金の料金設定や商品を開発するアクチュアリーや、市場動向や企業業績を分析し、金融商品の開発や投資戦略を立案するクオンツで活かすことができます。
また、数学や統計学の専門性が活かされる、IT業界やデータサイエンティストもおすすめの職業といえます。
保険や金融業界でも、常に商品開発がおこなわれています。その開発には高度な数学の知識や能力、データ分析やシミュレーションなど研究のノウハウを活かすことも多いため、理学部生に向いている職種の一つになると思います。
理学部特有のスキルが活かせる保険・金融の職業について詳しく知りたい学生は以下の記事を参考にしてください。
保険業界
8例文付き! 保健師の志望動機の書き方の基本と差をつけるコツ
金融業界
金融業界を徹底調査! 押さえておくべきトレンドや対策まで大解剖
証券会社の就職に必須な3つの対策|就活のプロが働き方の実態も解説
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
物理学科におすすめの職業
物理学科におすすめの職業
- 電気・半導体メーカー
- IT業界
- コンサルタント
- データサイエンティスト
物理学科の就職は、力学・量子力学・電磁気学などが活かせる電気系や半導体のメーカーがおすすめです。スキルが評価され開発職に就けることも珍しくありません。
また、プログラミング・数学・統計学の知識が活かせるIT業界や、後の章で解説するデータサイエンティストもおすすめの職業です。特にビッグデータの解析は、取り組む企業が増加傾向にあり、今後も需要が高まっていくと考えられます。
物理学科特有のスキルが評価され市場価値が高まり、就職先の広がりが期待できます。
化学科におすすめの職業
化学科におすすめの職業
- 化学系・化粧品メーカー
- 教師・講師
化学科の専門性の高さが活かされ、需要も高いのが化学系や化粧品のメーカーです。化学系や化粧品のメーカーでは、化学科で習得する知識がダイレクトに活かせるため特に商品開発職での需要が高い傾向にあります。
また、営業職でも専門的な知識を保有している学生のほうが営業活動をスムーズおこなえるため、需要は高くなっています。化学系学生限定の合同説明会が開催されるていることからも需要の高さはうかがえます。
化学系のメーカーは、繊維やゴム、洗剤、肥料、塗料など分類は多岐にわたり、各分野で大手企業から中小を含めかなり多くの企業が存在するため、それだけでも就職先の選択肢は広くなっているのです。
また、化学科で学んだ知識は理科や化学の教員や講師のような職業でも活かすことができるため、教育業界への就職もおすすめの一つです。
メーカーに就職した場合、必ずしも研究開発や品質管理だけでなく、ほかの職種に配属される可能性は十分あります。
メーカーに限らずどの業界でも自分が希望する部署に配属されるかどうかはわかりません。
化粧品会社に興味のある学生はこちらの記事も併せて参考にしてください。就職するコツや入社後の活躍法などを解説しています。
関連記事
化粧品会社への就職術! 成功への手順と入社後の活躍法も解説
多くの人が華やかな印象を持つ化粧品会社。そこでの就職を成功するためにはイメージだけではない深い業界理解が必要不可欠です。ここでは、化粧品業界の就職に必要な3つのステップや、ライバルと差をつけるポイントをキャリアコンサルタントが徹底解説しているためぜひ参考にしてみてください。
記事を読む
生物学科におすすめの職業
生物学科におすすめの職業
- 食品業界
- 製薬業界
- バイオ系メーカー
生物学科の知識を活かせる分野は、食品業界、製薬業界、バイオ系メーカーなどがあり、研究開発職で活躍しているケースが多くみられます。
生物学科で学ぶバイオテクノロジーや関連分野として研究される医学・薬学・生物工学などの専門性は上記の職業において必要となるため、スキルが活かせ需要も高い傾向にあるのです。
食品業界への就職を検討している学生はこちらの記事も参考にしてください。業界の知識から仕事内容、適性など網羅的に解説しています。
関連記事
例文9選|食品業界の志望動機でやりがちなNG例と高評価のコツ
食品業界の志望動機は、「食べることが好き」という理由だけではNGです。この記事では、食品業界の志望動機に重要となるのは食への熱意や幅広い視点であるということを、キャリアコンサルタントによるアドバイスつきでポイントを解説します。食品業界に関する基礎知識から、評価つきの例文まで、魅力的な志望動機を作るヒントを掲載しています。
記事を読む
地学科におすすめの職業
地学科におすすめの職業
- 建築・土木業界
- エネルギー業界
- 測量・地盤調査・建設・地質コンサルタント
地学科特有の地質調査などのスキルが活かせる職業は、建設・土木業界や石油などのエネルギー業界の技術職や研究職、地質コンサルタントなどが挙げられます。
なかでも、地盤調査会社や建設業界でインフラ整備の基盤として地質データを解析する業務や、自治体や企業向けの環境保全に関するコンサルティング業務で活躍するケースが多いです。
エネルギー資源の開発分野においても、特に石油・鉱物資源などを扱う企業では地質探査技術の専門知識を持つ人材は重宝されるため、需要が高く活躍を期待されます。
測量・地盤調査や建設・地質コンサルタントの仕事は、社会インフラの基盤を支える重要な役割を担い、社会貢献度が高いことが大きな魅力です。
精密なデータ収集や解析は技術者としての成長を実感でき、フィールドワークも多いため業務に変化があってやりがいを感じられるでしょう。
建築業界とエネルギー業界の基本的な業界情報から、選考通過のコツなどを解説しているので、以下の記事も併せて参考にしてください。
建築業界
例文8選|建築業界で評価される志望動機とは? 書き方のコツ
エネルギー業界
エネルギー業界に向いている人は? 仕事内容や将来性を徹底解説
理学部の学生に適している職種は? 人気の職種8選を解説
理学部は、学科や専攻分野の専門性はもちろん、理学部特有の思考法やスキルを研究や実験の過程で身に付けているため、さまざまな職種において適性を持ち、求められる人材です。
ここでは、理学部の専門性や身に付けているスキルなどが活かせる職種を8つ解説するので、自分が希望する職種、スキルや適性が最も活かせる職種は何かを考えながら参考にしてください。
所要時間はたったの3分!
受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
①研究開発
研究開発職は、新しい製品や技術を生み出すための研究をおこない、実用化へ進めていく職種です。また、新製品の開発に限らず既存製品の検証や改良もおこないます。
研究開発は、高度な専門性や知識が求められる点、科学的な実験や試作、データ解析、分析力が必要になる点から理学部の専門性やスキルが十分に活かせる職種であるといえます。
注意点として、研究開発職は募集人数が少なかったり、院卒・修士以上などの採用条件が設けられていたりする点が挙げられます。応募前に採用条件など募集要項の確認をしっかりとおこないましょう。
院卒や修士以上などの条件を設けている企業は、高度な知識や研究スキルを求めている場合が多いと思います。
逆にそのような条件を設けていない企業は、即戦力や多様な価値観を求めている場合などがあるかと思います。
研究職と一口に言っても種類や仕事内容は企業によってさまざまです。こちらの記事で研究職の業務に関する情報から、内定獲得のためのテクニックを解説しているので併せて参考にしてください。
関連記事
研究職ってどんな仕事? 狭き門を勝ち抜くための志望動機例も紹介!
研究職を志望する場合は、仕事内容や適性の理解が必須です。また研究職のメリットデメリットも押さえておきましょう。この記事では研究職に向いている人の特徴や研究職に就くコツをキャリアコンサルタントが解説します。志望動機例文も紹介するので参考にしてください。
記事を読む
②品質管理
品質管理職は、製品の品質や安全性を確保し安定的に供給するための職種で、商品の分析・改善から生産過程の管理などもおこなう場合があります。
品質管理職では、理学部で身に付く検査・検証のスキルやデータ分析力などが活かされ、データや統計を用いた評価・検証作業を円滑に進めるのに役立つと期待されやすいです。
製造業であれば基本的に品質管理職は必要となるため、就職先の選択肢も広く持て、さまざまな分野で活躍することができます。
こちらの記事で、品質管理の業務内容やキャリアなどの基本情報から志望動機作成のコツまで解説しています。品質管理職を検討している学生はぜひ参考にしてくださいね。
関連記事
例文7選|品質管理の志望動機がグッと光る! 作り方と4つのコツ
この記事では品質管理の志望動機を簡単に深めて、魅力的な文章にまとめる方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。必ず押さえたい品質管理の知識や業界別の7例文も紹介するので、ぜひ参考にして高評価を得る志望動機を完成させましょう。
記事を読む
会社によって品質管理の業務内容は大きく異なります。理学部の化学系、生物系や物理系の場合には製品や素材の分析をする部署に配属される場合が多いかもしれません。
それが、品質管理部門か研究所か製造部門であるかは会社により異なります。
③ITエンジニア
ITエンジニアは、プログラマーやシステムエンジニアなどシステム開発や運用管理をおこなう職種で、理学部の数学や統計学、プログラミングの知識が大いに活かされる職種です。
理学部で学ぶアルゴリズムや論理的思考は、プログラムの構築やデータベースの管理の基礎となります。また、物理学や数学に基づく問題解決力も、ITインフラの保守やセキュリティ強化などの業務に役立つでしょう。
デジタル化・IT化が急速に進み、ITエンジニアの需要が高まってきていることは理学部の就職に良い影響を与えてくれています。
ITエンジニアの業務内容や必要とされるスキルは非常に多岐にわたります。こちらの記事で業務内容や必要なスキルについて詳しく解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
関連記事
ITエンジニア20選! 必要なスキルと業務内容をわかりやすく解説
ITエンジニアは幅広くいたえ、その特徴を理解して自分が目指したいエンジニアを見つけるところから始めることが重要です。ITエンジニアを3つの領域にわけて20の職種を特徴別に紹介。さらに、ITエンジニアになる方法から秘訣まで解説します。
記事を読む
④データサイエンティスト
データサイエンティストは、おもにビッグデータといわれる大量のデータを解析し、必要な情報を抽出し分析する職種です。
統計学や機械学習を活用してデータの傾向やパターンを見出し、企業の意思決定や課題解決、商品開発の戦略立案などをおこないます。
データサイエンティストは、プログラミングや統計学、データ分析などの知識やスキルが必要となりますが、これは理学部の学生の多くが身に付けるスキルと親和性が非常に高く、適している職種ということができます。
データサイエンティストは将来性が期待できる職業とされていて、経済産業省が推進する第四次産業革命スキル習得講座認定制度の対象にもなっているので、適性や興味関心のある学生は求人を見つけたら、積極的に応募してみると良いでしょう。
ビッグデータを扱う企業が増えてきていることからもデータサイエンティストは将来性のある職業といえます。企業選を選ぶ際に将来性を重要視したい人はこちらの記事も併せて参考にしてください。
一概には言えませんが、データサイエンティストは直接採用よりも他職種で経験を積んでキャリアアップするケースが多い職種です。
システムエンジニアやマーケティング担当者、データアナリストなどの職種でデータ分析やプログラミングスキルを実務で磨き、専門性を高めて転身します。
データサイエンティストのように将来性の高い仕事をさらに知りたい人は、こちらの記事もおすすめです。
関連記事
将来性のある仕事13選! これから需要が高くなる仕事とは?
「将来的になくならない仕事に就きたい」「同じ仕事を長く続けたい」と考える人は、将来性のある業界や仕事を選びましょう。この記事では、将来性のある業界や仕事について、キャリアコンサルタントのアドバイスを交えつつ解説します。
記事を読む
⑤アクチュアリー
アクチュアリーとは確率・統計などの数理的手法を駆使して、リスクや不確実性の分析・評価をおこなう専門職です。保険や年金の料金設定や、新たな商品開発、リスク管理などをおこないます。
アクチュアリーとして就職する場合は、保険業界が就職先となるケースが多く、会社の収支やさまざまなデータの分析をし、適切な保険料の算出や保険商品の開発などの業務をおこないます。
アクチュアリーになるためには、日本アクチュアリー会が実施する試験に合格し、正会員になる必要があります。正会員が採用条件になっている企業、就職後に試験合格を目指す候補生として採用枠を設けている企業に分かれます。
アクチュアリーにはリスクなどの分析・評価をおこなう専門スキルがあるので、保険業界以外にも、金融や経営コンサル、IT企業などリスク管理を重要視している業界からの幅広いニーズがあります。
⑥クオンツ
クオンツは、プログラミングのスキル、金融工学や数理モデルの構築など高度な数理知識を駆使して、市場動向や企業業績を分析し、金融商品の開発や投資戦略を立案する職種です。
クオンツとして働く場合は、銀行や証券会社、保険会社、資産運用会社、コンサルティング会社がおもな就職先となります。
クオンツになるためには、高度なプログラミングスキル、数学・物理学の修士号がないと難しいといわれているほど、高度な数理的能力が必要になります。併せて金融の知識も必要となるため、ハードルが高い職種であるといえます。
⑦教員・講師
教員・講師は、理学部で身に付けた専門的な知識を教育の現場でダイレクトに活かすことができる職種の一つです。
学校で働く教員、予備校や学習塾で働く講師など、活躍の場はさまざまで、化学、生物、物理、数学の教員・講師など、各学科で学んだ知識をそれぞれ発揮することができます。
知っている学生がほとんどだと思いますが、教員になるには教員免許状を取得し、教員採用試験に合格する必要があります。
人と接することが好きで、コミュニケーション能力が高くチームワークを大切にできる人、忍耐力や柔軟性があり学び続ける向上力がある人が向いていると思います。
何よりも人の成長に触れることができ、社会貢献に魅力を感じるでしょう。
理学部で学んだ専門性を教育現場で発揮したいと考える学生はこちらの記事を参考にしてください。教員になるためのポイントなどを解説しています。
関連記事
教員の志望動機で自分らしさを出すコツとは? 小中高の例文も紹介
教員の志望動機を作成する際は、なぜその学校にこだわるのかを自分の言葉で伝えることがポイントになります。この記事では、キャリアコンサルタントのアドバイスとともに学校種別の例文付きで志望動機作成時のコツを解説します。押さえておくべき注意点も紹介しているので、教員志望している人はぜひ参考にしてみてください。
記事を読む
⑧臨床検査技師
臨床検査技師は、病院や検査機関などで患者の健康状態を検査する仕事で、理学部で学ぶ生物学や化学の知識が直接的に活かされる専門職です。
臨床検査技師の業務は、血液や尿、体液などを分析する検体検査、心電図や脳波のデータなどを測定する生理学的検査の2つです。院や機関の規模や検査技師の人数によって、担当する業務の範囲が変わってきます。
病院や検査機関以外にも、食品業界や化粧品業界で研究開発職として採用されるケースがあります。
臨床検査技師に興味のある学生はこちらの記事も併せて参考にしてください。臨床検査技師の業務内容の詳細や、臨床検査技師になるためのコツを解説しています。
関連記事
臨床検査技師の志望動機の書き方は? 就活のプロがコツを徹底解説
臨床検査技師の仕事内容は職場によって異なります。そのため、臨床検査技師と応募先の両方の特徴を良く理解することが重要です。しかし、具体的にどう志望動機を作成すれば良いかわからない人もいるでしょう。この記事では臨床検査技師の志望動機の書き方を就活のプロであるキャリアアドバイザーと一緒に解説します。
記事を読む
理学部は需要が高い! 理学部ならではの強みをキャリアのプロが解説
理学部の学生は、専攻分野に関係する就職には有利であることは言うまでもありませんが、それ以外にも、ビジネスパーソンとして求められる強みを持っていて、理学部の学生を求める企業は多くあります。
ここでは、キャリアアドバイザーの隈本さんに、理学部の学生ならではの強みを解説してもらいます。企業が求めている強みや、選考時にアピールするべきポイントの理解につながるので、ぜひ参考にしてくださいね。
アドバイザーコメント
隈本 稔
プロフィールを見る学んだスキルや考え方はもちろん応用力を活かした新たな価値の創造を期待されている
理学部の学生は、専門性の高い学びを通じて培ったスキルや考え方が企業から高く評価されますが、自身では気づきにくい場合もあります。論理的思考力や問題解決能力、データ分析力、数理的なセンスなどは、学業や研究を通して培われるため言うまでもありませんが、ほかにも以下のような点が評価されます。
まず、専門知識を応用する力が優れています。理学部で学んだ物理や化学、生物などの知識は、製品開発や技術研究、環境課題の解決など多岐にわたる分野で活用できます。企業においても、理学部出身者の専門性は新たな価値を生み出すきっかけになると期待されるでしょう。
課題解決に主体的に取り組む研究活動から自主性や探求心が評価されている
また、研究活動を通じて培った自主性と探究心も企業にとって大きな魅力です。理学部の学生は、課題を自ら設定し、主体的に解決に取り組む経験を積んでいます。この姿勢は、企業での新規事業の立ち上げや業務革新の推進などの場面で求められる資質です。
さらに、産学連携での共同研究を経験している学生ならば、実際に企業の担当者と協力して意見を交換しながら成果を出した経験があり、就職後もその経験が活かせるでしょう。
理学部から就職活動を成功させる6つのポイント
理学部から就職活動を成功させる6つのポイント
理学部の就職が難しい、不利だということはありませんが、就職活動のやり方によっては就職が難しくなってしまう場合もあります。
また、より確実に内定を得るためには効果的・効率的な対策や活動をすることが重要になってくるのです。
ここでは、理学部からの就職活動を成功させるための6つのポイントを解説するので、しっかりと頭に入れて内定獲得を目指してくださいね。
ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
『就活準備をもっと効率よく進めたい...!』と思っていませんか?「就活準備プロンプト集」は、生成AIを活用して自己PRや志望動機をスムーズに作成できるサポートツールです。
簡単な入力でプロが使うような回答例が出せるため、悩まずに就活準備を進められます。生成AIを活用して効率良く就活準備を進めたい人におすすめです。
- 自己PR、ガクチカ、志望動機作成プロンプト
- チャットを使用した、模擬面接プロンプト
- 自己PRで使える強み診断プロンプト
①専攻分野に固執しすぎない
理学部での専攻分野を直接活かせる職業に固執しすぎることは、就職が難しくなってしまう大きな原因の一つです。
専攻分野を直接活かせる職種は限られています。求人数が少ないため見つかりにくく、仮に見つかったとしても募集人数が少ないため、高倍率になってしまいます。
専攻分野の専門性以外にも、論理的思考力、分析力など理学部の学生は多くの企業で活かせるスキルを多く保有しています。
就職先の選択肢を絞り過ぎず、専攻分野以外の業界・職種にも目を向けて就職活動をおこなうようにしましょう。
- 専攻分野外の就職を目指すと、優位性がなくなり不利になってしまうような気がするのですが……。
優位性よりも興味や目標を最優先に考え就職先を選択しよう!
専攻以外の分野に進み活躍したいという意志があるなら、優位性について過度に心配する必要はありません。そもそも専攻といっても数年程度携わっただけであり、人生全体から見れば決して長い時間ではないはずです。
専攻分野への興味が薄れている場合にはなおさら、やりたいことを優先して選ぶことが大切です。興味や目標に対し自分の気持ちに素直になり、進みたい道を選択してください。
必要な知識はこれから学んでいけば良い、という前向きな意気込みで取り組んでいきましょう。
②専攻・研究内容をわかりやすく伝える
理学部の学生は、面接で専攻や研究の内容を聞かれることが多い傾向にあります。習得した高度な知識や経験を話したくなるとは思いますが、伝える際には注意が必要です。
面接官は、自分の専攻分野に関する知識がまったくない可能性があります。知識があったとしても、自分と同等の知識がない場合もあります。せっかく取り組みや成果を話しても、内容が専門的すぎると伝わらない可能性が高いです。
専門用語の使用は避けるなど、知識がない人が聞いてもわかるような内容で話すように意識しましょう。
③就職に有利になる理系の資格を取得する
資格を取得していると、就職に有利に働く場合があります。知識やスキルのレベルを評価してもらえるだけではなく、熱意があるととらえられる良い印象を持ってもらえることもあるのです。
ここでは、理学部で持っていると就職に有利になる資格を4つ解説します。
理学部で持っていると就職に有利になる資格を4つ
- 基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITに関する基礎的な知識を問う国家試験です。
エンジニアやシステム開発の初級者にとって、IT分野の基礎を確認する資格として重宝され、企業によっては資格取得を推奨しているところもあります。IT業界の登竜門ともいわれる資格です。 - ITパスポート試験
ITパスポート試験は、情報技術の基礎知識を持ち、ITを活用したビジネスにかかわる人向けの国家試験です。
IT技術者だけでなく、ITを活用するすべての職種に役立つため、企業や行政でも有用性が評価されています。また、初心者でも挑戦しやすく、IT業界の入門資格として認知されている資格です。 - QC検定
QC検定は、品質管理に関する知識をどの程度持っているかを評価する資格です。品質管理の方法や考え方、改善能力などが問われます。
QC検定は1~4級に分けられていて、4級の合格率は85%ほどとなっています。メーカーなどの製造業で品質管理の職種を目指す学生におすすめの資格です。 - 危険物取扱者資格
危険物取扱者資格は危険物を取り扱うための資格です。危険物取扱者資格には甲種・乙種・丙種の3種類があります。
難易度は甲種・乙種・丙種の順に高く、甲種を持っていれば法定で定められたすべての危険物を取り扱うことができます。
理系向けの資格は非常に多くあり、どの資格がどの職種の就職に有利になるのかを把握することは難しくなっています。こちらの記事で理系向けの資格と企業の本音を解説しているので、併せて参考にしてください。
関連記事
理系向けの資格28選|「就活で有利になるの?」企業の本音も大公開
忙しい理系学生は、資格を取得するなら明確な目的を持つことが大切です。この記事では理系学生におすすめの資格28選を目的別に解説します。活かせる職種なども説明しているので、自分に合うものを探してみましょう。
記事を読む
IT業界で役に立つ資格はほかにも多く存在し、難易度や合格率、対象としている受験者もさまざまです。以下の記事でIT業界の就職に役立つ資格を解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
目指す資格の見つけ方と勉強法
厳選15選|目指すべきIT資格の見つけ方から勉強方法まで徹底解説
ITパスポート
ITパスポートで就職が有利に? 必要性や活用方法を徹底解説
④学業のガクチカを磨き上げる
理学部の学生は研究や実験などで、さまざまな課題や問題を解決してきた経験やチームで協力し取り組んだ経験のある学生が多いはずです。
これらの経験をした際にどのように考え行動したのか、どのような成果を出して何を学んだのかを具体的に述べるようにしましょう。
理学部の学生は、ほかの学生に比べ学業に費やす時間が長い傾向にあるため、ガクチカを磨き上げ説得力のあるアピールができると、高い評価を得られ選考を有利に進められる可能性が高くなります。
理学部の学生に対して特に期待されている論理的思考力や問題解決能力を、具体例とともに示す意識を持ちましょう。
研究や実験で得たデータ分析力や数理的センスを活用し、結果を導いた経験のアピールが差別化につながります。
学業は本当にガクチカになるのか不安を感じる学生も多いはずです。こちらの記事で学業をガクチカにするコツを解説しているので、併せて参考にしてくださいね。
関連記事
例文14選|学業はガクチカになる! 評価される伝え方のコツを解説
学業をガクチカのテーマにしようと思っても、書き方や正解がわからず悩む人も多いものです。この記事ではキャリアコンサルタントが高評価を得られる構成ややりがちなミスを解説し、14例文を紹介。ポイントを押さえた学業のガクチカで選考を通過しましょう!
記事を読む
⑤推薦応募を利用する
理学部の学生は、大学の推薦応募を活用し就職活動をおこなうのも効果的な方法です。推薦応募は、学校・学科からの推薦を受けているため、一般応募者と比較して選考通過の確立が高くなるからです。
推薦応募は特に、研究や開発職など高い専門性が求められる職種で設けられることが多いですが、大学からの推薦を受けて応募してくる学生は一定の知識やスキルを持っている前提で採用試験に臨むことができます。
推薦応募には学校や教授の推薦状が必要なため、日頃から研究活動に真摯に取り組み、信頼を得ておくことも重要です。すべての大学・学科で推薦応募が設けられているわけではありませんが、応募枠を利用できる場合は積極的に活用しましょう。
学校推薦を活用しようと考えている学生はこちらの記事も併せて参考にしてください。学校推薦で就職する際のメリットや注意点を解説しています。
関連記事
学校推薦で就職する際の落とし穴とは? 利用メリットや注意点を解説
内定がつながりやすいなどのメリットがある「学校推薦」。実はあまり知られていない落とし穴もあるのです。この記事ではキャリアコンサルタントと、学校推薦のメリットや注意点、おすすめな人などを解説します。
記事を読む
⑥理系特化の就職サービスを利用する
就職活動は求人情報などの情報が十分に得られるかどうかが結果に大きく影響してきます。特に理学部の学生は学業で時間を取られるため、効率的に情報を収集し就職活動をおこなうことが重要です。
そこで、有効となるのが就職支援サービス、特に理系に特化したサービスの活用です。就職サイトなどの就職サービスを利用すると、希望条件に合う求人が送られてくるため、自分で企業を探す手間を省くことができます。
また、就職サービスには企業からのスカウトを受け取れるものもあります。自分の経歴やスキルに興味がありスカウトを送ってきている企業なので、当然選考通過の期待度は高くなると考えられます。
さらに、応募書類の添削や面接対策なども対応している就職エージェントも活用すると、就職活動をより効果的・効率的に進めることが可能になります。
理系特化の就職サービス
- 就職サービス
エンジニア就活
LabBase(ラボベース)
理系ナビ
ちほりけ - スカウトサービス
Acaric(アカリク)
TECH OFFER
理学部が活躍できるフィールドはさまざま! 選択肢を広げ企業を選ぼう
理学部の就職は難しいといわれることもありますが、実際の就職率は高く、先輩たちはさまざまな分野の企業に就職しています。理学部の専門性の高さや、研究などを通して身に付けたスキルを求める企業は多く存在しているのです。
しかし、専攻分野にこだわりすぎてしまうなどの就職が難しくなってしまう考え方や行動もあるので、就活のポイントを理解し実践することが内定獲得のためには重要です。
記事で解説した理学部ならではの強みが活かせる業種・職種を理解し、さまざまなフィールドに目を向け選択肢を広げ、自分に合う、活躍できる企業を見つけて内定を目指しましょう。
アドバイザーコメント
小峰 一朗
プロフィールを見る理学部で学んだ知識やスキルをはじめ価値観や適性など自分の特徴を理解しよう
理学部は就職が難しいと見られることがありますが、即戦力や実践タイプを求める企業ではなく、研究や分析、商品開発などを求める企業で多く求められる人材です。
就職が難しいと感じる場合は、企業が求めているものと自分の特徴がマッチしていないことがあるのかもしれません。大事なことは、まず自分の特徴をしっかりと理解することです。
理学部で学んだ知識や実践から得た能力、経験から培われた価値観や適性など、自分の特徴を客観的に振り返り、棚卸しをすることでそれらの自己理解を整理しつつ、さらに深めていきましょう。
理学部の学生の専門性やスキルはさまざまな業界・職種で必要とされている
特に理学部の特徴としては、物事の本質を探求するために課題や問題を発見し、仮説検証やデータ分析により、新しい価値を生み出すというプロセスを経験してきているということがあげられます。
それに加えて、自分らしい能力や価値観・適性などを組み合わせて、自分の特徴をしっかりと理解し、説明できるようにしておくことが大切です。そのうえで、企業がどんな人材を求めているのか、企業研究により自分の特徴とマッチする業界や職種を探していくと良いと思います。
どんな業界や職種でも、その専門性や研究スキルは必要とされます。しっかりと自分と企業のマッチングを意識して就職を目指していってください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント / システムエンジニア
Ichiro Komine〇大手電機メーカーでシステムエンジニアとして従事。若者の人生や成長にかかわりたいと思い、キャリアコンサルタントの資格取得。現在はコンサルティングや自己分析支援をおこなっている
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級
Minoru Kumamoto〇就職・転職サイト「職りんく」運営者。これまで300名以上のキャリア相談を受けた実績。応募書類や採用面接の対策支援をする他、自己分析の考え方セミナーを実施
プロフィール詳細