この記事のまとめ
- セールスエンジニアの新卒採用は狭き門
- 営業またはエンジニアの実務経験を積んでから選考に臨もう
- 厳しさも把握したうえで就職するかどうか判断するのが重要
- 適職診断
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この記事を読んでいる人に
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エンジニアは多くの人が耳にしたことがあるかと思いますが、エンジニアにはいくつかの種類があります。その中で顧客に提案したり、アフターフォローをしたりなど、営業とエンジニアの両側面を掛け合わせた職種がセールスエンジニア。
「セールスエンジニアってどんな仕事をするの?」「自分には向いているかな?」「就職が有利になる方法を知りたい」と考えている人もいるのではないでしょうか。
この記事では、キャリアコンサルタントの上原さん、平井さん、ITストラテジストの伊沢さんと一緒にセールスエンジニアの仕事内容や向いている人の特徴、就職する方法などを解説します。
セールスエンジニアに少しでも興味がある人は、最後まで読むことで、自分がセールスエンジニアとして就職するべきかどうか判断できるようになりますよ。
セールスエンジニアは営業とエンジニアの知識・スキルが必要不可欠
セールスエンジニアはほかのエンジニア職とは一味違い、顧客に自社の商品・サービスを提案する営業職、実際にデモ実演したり技術的な側面から営業をサポートしたりするエンジニア職を掛け合わせた仕事内容になっています。そのため、営業とエンジニアの知識・スキルが必要不可欠なのです。
そんなセールスエンジニアについて、記事前半では仕事内容やほかの職種との違い、将来性、キャリアパス、必要なスキルなど基本的なことを解説します。そして、記事後半では就職する方法や感じられるやりがい・厳しさ、向いている人の特徴、就職が有利になる方法など、就活に役立つ情報を紹介します。
まずは記事前半でセールスエンジニアの概要を理解し、そのうえで記事後半を読んで就職するべきかどうかを判断しましょう。
あなたがセールスエンジニアに向いているか確認してください
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まずは把握しよう! セールスエンジニアの基本情報
まずは把握しよう! セールスエンジニアの基本情報
- セールスエンジニアとは
- 年収
- 就活状況
はじめにセールスエンジニアの概要や年収、就活状況など、基本情報を解説します。
就職するかどうか判断するには、まずは基本情報を把握しておくことが大切なので、きちんと押さえておきましょう。
セールスエンジニアとは
セールスエンジニアとは、営業職とエンジニア職を掛け合わせた職種。実際は営業職寄りの仕事が多く、エンジニア職としての知識やスキルを活かして営業をサポートします。
営業で顧客にITツールやサービスを提案する際、実際にデモンストレーションを見せたり、ツール・サービスを触りながら説明することがよくあります。セールスエンジニアも営業職に同行して、商品・サービスの使い方や魅力などを解説するのです。
後ほど詳しく解説しますが、上記のようにITツール・サービスの使い方を実演したり、提案をしたりするため、エンジニアと営業の両方の知識・スキルが必要になります。
セールスエンジニアと一言で言っても仕事内容はさまざまです。単なる営業ではなく、技術的な知識や経験を有していて、顧客のニーズに技術面からも対応します。
営業担当者だと、技術的な内容になると再度エンジニアを同行して契約先を訪れますが、セールスエンジニアであれば、その場で答えることができます。いわば二人一役です。
年収
求人ボックスのセールスエンジニアの仕事の年収・時給・給料によると、2024年4月時点のセールスエンジニアの平均年収は549万円。dodaが調査した平均年収ランキング最新版から算出された日本全体の平均年収と比較すると上記のようになります。
セールスエンジニアの平均年収は日本全体よりも高く、求められる知識やスキルのレベルが高いことから、平均年収も高くなっているのです。
就活状況
セールスエンジニアの就職難易度は高いといえます。セールスエンジニアは人手不足であるのが現状。しかし、営業とエンジニア両方の知識・スキルが必要で、高い能力が求められるため、人手不足だからといって誰でも採用されるわけではないのです。
また、セールスエンジニアの新卒求人はあまり多くありません。企業はできるだけ即戦力を採用したいと考えており、営業職やエンジニア職を経験している人を中途採用したいと考えているのです。
新卒でセールスエンジニアを採用している企業は、正直多くありません。興味を持ったIT企業に問い合わせて、募集があるか情報を集めましょう。新卒で応募可能な会社を見つけることからですね。
セールスエンジニアの仕事内容
前述の通り、セールスエンジニアは営業職とエンジニア職を掛け合わせた職種です。
ここからは、営業寄りの仕事とエンジニア寄りの仕事に分けて、セールスエンジニアの具体的な仕事内容を解説します。
営業寄りの仕事
営業寄りの仕事
- 顧客への自社サービスに関する説明
- 顧客への提案・営業
セールスエンジニアの営業寄りの仕事は、主に上記の2つです。それぞれの具体的な内容を解説します。
顧客への自社サービスに関する説明
セールスエンジニアは営業職に同行して、顧客に対して自社のサービス・ツールの概要や使い方などを説明します。
顧客にとっては、ITサービス・ツールに関する専門的な知識を有していない営業担当からの解説だけを受けても安心して導入できません。そこで、エンジニアとして専門的な知識・スキルを持つセールスエンジニアからの詳細の説明を受けることで、より安心して導入できるようになるのです。
大前提として、セールスエンジニアは自社のサービス・ツールに関する知識が必須になります。
顧客への提案・営業
セールスエンジニアは営業職と同様に、顧客へ訪問して自社サービスの提案・営業をすることもあります。
顧客が求めていることはサービスやツールの説明だけではありません。自社が抱える課題を解決できるサービスを提案してもらい、そのうえでそのサービスの概要や使い方を解説してもらいたいのです。
しかし、顧客によっては営業職が保有する知識やスキルでは補えないことがあります。その際、セールスエンジニアが顧客先へ訪問し、より技術的・具体的な解説を交えながら提案するのです。
このように、セールスエンジニアはヒアリング力や提案力など、営業職に必要な知識・スキルも身につけておく必要があります。
あなたがセールスエンジニアに向いているかわかります
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エンジニア寄りの仕事
エンジニア寄りの仕事
- デモの実演
- 商談成立後のアフターフォロー
セールスエンジニアは営業寄りの仕事をすることが多いですが、エンジニア寄りの仕事をすることもあります。どんな仕事をするのか具体的に解説していきます。
デモの実演
顧客に訪問し、自社サービスの説明・提案をする際、デモとして実演することがあります。なぜなら、口頭や資料で説明するよりも、実際にサービスを使っている様子を見せた方が、顧客が自社に導入した後のことをイメージしやすくなるからです。
また、既存サービスでなく、顧客の要望に応じてカスタマイズを加えるサービスを提供する企業の場合は、さらにデモの実演をする可能性が高まります。顧客はその使い勝手を見て、さらに修正するのか、またはそのまま最終版を制作するのかを判断するからです。
セールスエンジニアはITに関する知識・スキルを網羅していれば良いわけではありません。顧客に具体的な説明をするために、自社サービスの知識・スキルもしっかり身につけておく必要があります。
実際にシステムを動かしながら、顧客の要望に答えることができる機能が盛り込まれているかどうかを確認する仕事です。場合によっては、顧客用にカスタマイズが必要かどうかについて、デモを通してすり合わせることもあります。
商談成立後のアフターフォロー
IT企業に限らず、多くの企業は成約したら終わりではありません。商品・サービス導入後の設定のサポートや故障の対応など、アフターフォローも重要になります。そして、このアフターフォローはセールスエンジニアが担うことが多いです。
ほとんどの顧客は、ITサービスを提供する企業よりも、ITに関する知識が乏しいケースが多いです。そのため、ITサービス導入後に不具合が生じたり、設定が誤ったりしていることが多々あります。顧客がITサービスを使いこなすためにも、セールスエンジニアによるアフターフォローが必要なのです。
もしアフターフォローを怠り、連絡を一切取らなかったり、無愛想な対応をしたりすると、会社全体の信用を失ってしまい、中長期的な損失となります。
より高度な知識が必要! セールスエンジニアと一般的な営業職の違い
セールスエンジニアと営業職の違いは、目的を達成するための役割が異なることです。
営業職は顧客との関係性構築や成約の手続きなど、フロント的な立場で顧客と接します。一方で、セールスエンジニアは自社商品・サービスに関する具体的な説明やアフターフォローなど、専門家のような立場でより技術的なことを説明します。
このように役割を分担して、セールスエンジニアが商品・サービスの具体的な説明をすることで、顧客により安心感や信頼感を持って導入してもらうことができるのです。
ただ、セールスエンジニアと営業職の目的は変わりません。どちらも自社の商品・サービスを販売して、自社の売上を向上させることを目的に取り組みます。
「自分に営業ができるのだろうか」と不安を感じている人もいるのではないでしょうか。以下の記事で営業が向いていない人の特徴や、不向きの人におすすめの選択肢を解説しているので、不安を感じている人は確認してみましょう。
営業に向いてない人の16の特徴|不向きな人におすすめの道も解説
- 営業職とセールスエンジニアのどちらに就職するか迷っています……。
セールスエンジニアの技術的な適性が見込めるかどうか
営業とセールスエンジニアの違いは、文字通り「エンジニア」かどうかです。最初からセールスエンジニアをやっているわけではなく、最初は技術者として活躍し、知識と経験を積んだ後にセールスエンジニアとして活躍する場合も多くあります。
そのため、職種選びの際には、自分の特性が技術的な面にも対応できるのかどうかが基準になるのではないかと思います。
需要は高まる! セールスエンジニアの将来性・今後の動向
近年、多くの仕事はAI(人工知能)によって代替されると言われていますが、セールスエンジニアの仕事は今後なくなることはなさそうです。なぜなら、AI(人工知能)が苦手とするコミュニケーションがメインの仕事であるからです。
セールスエンジニアは、顧客の課題や要望を聞き出し、それに応じた商品・サービスを提案したり、その使い方やメリットなどの詳細を説明します。このように、顧客とコミュニケーションを取ったうえで、顧客に合わせた回答が必要になるのです。
そして、今後さらにIT製品・サービスが登場することが予想されます。それにともなって、セールスエンジニアの需要はさらに高まることが見込まれています。
アドバイザーコメント
伊沢 剛
プロフィールを見るセールスエンジニアは自社と契約先の調整役も担う
セールスエンジニアは、高い技術力とコミュニケーション能力が求められます。また、競合他社との競争にも勝たなければいけません。
立ち位置としては、顧客と開発チームの間にいるイメージです。顧客の課題も解決しながら、開発チームの負担が大きくならないようにする必要があります。
双方からの信頼を得ることが必要不可欠
このようにセールスエンジニアは製品を売るだけでなく、ステークホルダー(利害関係者)の調整役を果たすことも少なくありません。
実際に仕事をしてみると全員が納得した状態で仕事が前に進むことはほとんどありません。そんな中でセールスエンジニアは、大多数が納得する「落とし所」を押さえて契約を受注する能力が求められます。求められるスキルが高く、誰でもできる仕事ではありません。
顧客からも開発チームからも信頼されるセールスエンジニアになるためにも、システム開発の経験を積んで、プロジェクトなどを通して顧客とのコミュニケーションをたくさん図ることが大切です。
まずはあなたがセールスエンジニアに向いているか確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、セールスエンジニアに向いているか確認できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
セールスエンジニアのキャリアパス
セールスエンジニアのキャリアパス
- セールスマネージャー
- ITコンサルタント
- エンジニア
セールスエンジニアは営業職とエンジニア職の2つの側面があるため、さまざまなキャリアパスが考えられます。どんなキャリアパスがあるかを把握し、セールスエンジニアとして働くことになった場合の将来像をイメージしましょう。
ここで解説する以外にも、プロジェクトマネージャーというキャリアパスも考えられます。これはあくまでもシステム開発の経験があるということが前提です。また、ITコンサルタントや起業家として独立するというキャリアパスもあります。
セールスマネージャー
セールスマネージャーとは
営業メンバーのマネジメントをする役職のこと
セールスエンジニアで営業を極めると、セールスマネージャーへ昇進できるケースがあります。チームメンバーの業績がアップできるようにマネジメントし、会社全体の売上向上に貢献するのが仕事内容です。
ただ、セールスエンジニアは自身が営業活動をするプレイヤーですが、セールスマネージャーは名の通りチームをマネジメントするマネージャーになり、仕事内容がガラッと変わります。これまでは自分が頑張れば売上を上げられたものの、セールスマネージャーはチーム全体の売上を向上させるための施策を練らなければいけない大変さがあります。
一方で、大規模の金額を動かせたり、チーム全体の目標達成に尽力できることにやりがいを感じることもあります。
ITコンサルタント
ITコンサルタントとは
企業が抱える問題や課題をIT技術を活用して解決する専門家
セールスエンジニアとしてIT分野に精通し、「もっと企業の経営に介入して課題解決のサポートをしたい」と考える人は、ITコンサルタントにキャリアチェンジすることも可能です。
ITコンサルタントの主な仕事内容は以下の3つ。
ITコンサルタントの仕事内容
- 顧客のヒアリング・分析
- 課題解決策の提案
- プロジェクトマネジメント
セールスとして身につけたヒアリング力や分析力、エンジニアとして身につけたITに関する知識・スキルの両方を活かして仕事ができます。課題を解決することにやりがいを感じていたり、「人や社会の役に立ちたい」と強く思っていたりする人におすすめです。
ITコンサルタントの仕事内容の詳細はこちらの記事でさらに詳しく解説しています。
ITコンサルタントは激務? 仕事内容・適性・就職方法を徹底解説
エンジニア
セールスエンジニアとしてITに関する知識・スキルを極め、エンジニアとしてより専門的な仕事をするといったキャリアパスもあります。
セールスエンジニアを実際にやってみると、「営業職は自分に向いていない」や「エンジニアとしてシステム開発に専念したい」と自分のやりたいことが見つかる場合もありますよね。そのような場合、エンジニアにキャリアチェンジし専門性を極めることも十分可能です。
セールスエンジニアのキャリアパスは営業職とエンジニア職の2つの選択肢があるため、選択できるキャリアパスが比較的多くなります。
Webエンジニアの詳しい仕事内容はこちらの記事をチェックしてください。
Webエンジニアってどんな仕事? 将来性や向いていない人の特徴も
- セールスエンジニアとしてどのくらいの経験を積めば、次のキャリアへステップアップできるのでしょうか。
最低でも3年は想定しておこう
前提として、どのようなキャリアパスを経てセールスエンジニアになったかによります。
プログラマーやシステムエンジニアを経験した後にセールスエンジニアになったのであれば、最低でも3年以上経ってから次のキャリアに進める可能性が出てきます。
セールスエンジニアからシステムエンジニアやプログラマーを目指すのであれば、なるべく若いうちにキャリアチェンジを目指すことが実現につながります。
セールスエンジニアに必要なスキル・知識
セールスエンジニアに必要なスキル・知識
- ITに関する幅広い知識
- 複雑なものを簡潔かつわかりやすく説明するスキル
- プレゼンテーション能力
- プロジェクト管理スキル
前述の通り、セールスエンジニアは営業とエンジニアの両方の知識・スキルが求められます。
ここからは、セールスエンジニアに必要な具体的なスキル・知識を解説します。就職する前にこれから解説するスキル・知識を身につけておくことで、即戦力として活躍できる可能性が高まりますよ。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
ITに関する幅広い知識
大前提としてセールスエンジニアはITに関する幅広い知識が必要になります。セールスエンジニアは営業担当と商談に同行し、技術的な側面からフォローを求められます。その際、ITに関する知識がなければ上手く対応することができません。
また、他社製品・サービスと比較したうえで自社製品・サービスのメリット・デメリットを伝えなければいけないケースも考えられます。他社の事例を伝えたり、IT業界全体の動向を踏まえた自社の立ち位置を説明したりするためにも、ITに関する幅広い知識が求められるのです。
複雑なものを簡潔かつわかりやすく説明するスキル
IT製品・サービスの導入検討中の顧客は、必ずしもITに詳しいとは限りません。専門用語を多用してしまうと理解してもらえないこともあります。
そのような人に向けて、一からわかりやすく解説する必要があります。そのため、複雑なものを簡潔かつわかりやすく説明するスキルが求められます。
簡潔かつわかりやすく解説する際、特に求められるのが論理的思考力です。
論理的思考力とは
網羅的に論点を整理して考える力。複雑なことをシンプルに整理して考える力とも言われている
論理的思考力を身に付けることで、ITの複雑なことや専門用語も、わかりやすく噛み砕いて説明できるようになります。
論理的思考力を身に付けるには、紙に書き出したり、ポストイットを使って、考えを整理する習慣をつけましょう。
最初は単語やキーワードで良いのでとにかく書き出して、関連付けていきます。図解にするのも効果的です。最後に文章にします。なるべく短く、一文一意で作ります。
文章にできたら、誰かに読んでもらってください。論理的な思考はわかりやすさが肝心です。相手が理解できれば大丈夫です。
プレゼンテーション能力
セールスエンジニアは、顧客に自社製品・サービスを提案・営業することがあります。そこで顧客に「自社に導入したい」と思ってもらうためにも、プレゼンテーション能力も必要になります。
同じ商材を営業する場合でも、プレゼンテーション能力が長けている人とそうでない人を比べると成約率に差が生まれます。即戦力として活躍するためにも、学生の段階からプレゼンをする経験を増やし、慣れておくのがおすすめです。
プロジェクト管理スキル
プロジェクトは複数人で構成されたチームでおこなうことがほとんどです。セールスエンジニアは、営業とエンジニアの中間的な立場であるため、チームの管理をする役割を求められることもあります。
セールスエンジニアのメインの業務は営業に同行して技術的な側面でサポートすることですが、チームを円滑にまとめ、売上を向上させるためにも、プロジェクト管理スキルは磨いておきましょう。
大学や部活、アルバイトではさまざまなイベントや問題に出くわす機会があると思います。そのイベントやプロジェクトを成功させるための実行役を経験することで、入社後にも活かせる多くのことを学べると思います。
未経験の人必見! セールスエンジニアとして就職する方法
前述の通り、セールスエンジニアの新卒採用枠は狭き門となっています。未経験者がセールスエンジニアとして採用されるためには、十分な対策が必要です。
そして、セールスエンジニアとして就職する方法は2パターンあります。現在未経験の人でも就職できる可能性が高まるため、ぜひ参考にしてください。
多くの企業ではプログラマーや運用管理のエンジニアとして仕事を始めることが一般的です。いきなりセールスエンジニアを目指すのはハードルがかなり高いです。
ただ、キャッシュレジスターや医療機器など、ハードの比重が多い製品については、新卒で内定が出る可能性はあります。
エンジニア職をバックボーンにしてセールススキルを身に付ける
エンジニアとして働きながらセールススキルを身に付けることで、セールスエンジニアを目指せます。顧客折衝の少ないエンジニア職がセールススキルを身に付けたり、顧客に提案した経験があったりすると、セールスエンジニアへの就職がしやすくなります。
追加で必要になる具体的なスキルは、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力などです。これらは実践によって身に付けられます。エンジニアとして働きながら提案やプレゼンの機会を作り、経験を積むことで就職活動の際にアピールできるようになります。
学生のうちからエンジニア職として働く方法は後述します。
セールス職をバックボーンにしてITスキル・知識を身に付ける
営業として働きながらITスキル・知識を身に付けることでもセールスエンジニアを目指せます。セールスエンジニアはIT製品・サービスについて技術的な側面から説明したり、デモ実演、アフターフォローなどが求められます。その際、ITスキル・知識がなければ十分な説明ができません。
ITスキル・知識を身に付けるためには、まずは興味を持った分野から知見を深めていくことがおすすめです。そこから横展開し、幅広く学習していくと楽しく続けられます。
セールスエンジニアとして働くことのやりがい
楽しく働き続けるには、自分にとってのやりがいを感じられることが重要です。やりがいを感じられる仕事は、長く続けられたり、良いアイデアが生み出せるようになったりします。
セールスエンジニアとして働くことには、大きく分けて2つのやりがいがあります。共感できるものがあるかチェックしてみましょう。
エンジニアと営業の2つの側面から市場価値を高められる
セールスエンジニアは、エンジニアと営業の2つを掛け合わせた職種となります。これら両方の市場価値を高められるため、常に自分がレベルアップしていることが実感できます。
また、セールスエンジニアは営業職のように「外を回って活発的に働きたい」といった想いと、エンジニア職のように「スキルを活用して製品制作にかかわりたい」という2つの想いを叶えられる職種です。このように2つの側面から市場価値を高められるだけでなく、自分に合った働き方も見つけられます。
顧客に親身になって課題を解決できる
セールスエンジニアは、実際に営業の場に同行し、顧客からヒアリングをしたうえで自社製品・サービスの提案ができます。ただ自社製品・サービスの説明をするだけでなく、「顧客の課題を解決するために必要なことは何か」を考えながら提案ができるため、顧客との親密度が増します。
また、セールスエンジニアの仕事は、成約して終わりではありません。自社製品・サービス導入後のアフターフォローもする必要があります。営業担当よりも接点が多くなるため、より親身になって課題を解決できるのです。
製品やサービスを介してだけでなく、顧客に直接的なサポートもしたいと考えている人は、やりがいを持って仕事に取り組めますよ。
セールスエンジニアは、システムの規模にもよりますが、数千万円、数億円といった大きな金額の契約をすることもあります。ライバル企業との競争の中で成約を勝ち取れること、成約した金額が目に見えることはやりがいにつながります。
「やめとけ」「きつい」という声も? セールスエンジニアの厳しさ
セールスエンジニアの厳しさ
- クレームやトラブルの対応に追われる可能性もある
- 顧客と現場の板挟みになることがある
- 業務で忙しい中でも学習し続けなければいけない
- 売上目標に追われることもある
セールスエンジニアとして働くことには、やりがいがある一方で厳しさもあります。
就職してから後悔しないためにも、今のうちに厳しい一面も把握しておきましょう。
クレームやトラブルの対応に追われる可能性もある
顧客が自社製品・サービスを導入後、トラブルが発生したり、クレームの連絡がきたりすることがあります。その内容が技術的なことであればセールスエンジニアが対応しなければいけません。
また、自社内のトラブルによって仕様を変更しなければいけなかったり、納期が遅れたりする場合も、セールスエンジニアが顧客に説明することになります。このようなトラブルやクレームの対応に追われて、残業時間が長くなる可能性もあることは把握しておきましょう。
- クレームやトラブル対応とは、具体的にどのようなことをするのでしょうか。
顧客と開発チームの間に立ち双方に納得してもらえるよう動く
クレーム対応で多いのは、プロジェクトの遅延、システムの使いにくさなどが挙げられます。
中でもプロジェクトの遅延は、顧客、プロジェクトチーム両方が納得できる落とし所を見つけなければならず非常に難しい仕事です。
セールスエンジニアは顧客のクレームにも自分たちができる最大限の対応をしなければいけませんし、現場にも納得してもらわないといけません。
もちろん、顧客からクレームがあった場合でも、追加で費用が発生する場合もあります。顧客と信頼関係ができている前提で、正直に費用が発生することを伝えて、顧客に納得してもらえるように話を進めていくこともあります。
顧客と現場の板挟みになることがある
セールスエンジニアは、顧客とエンジニアの制作現場の中間的なポジションです。そして、顧客からは仕様や納期などに関して難しい要望をされる場合があります。それを制作現場に伝えるのがセールスエンジニアで、現場から顧客の要望に対するクレームが入ることもあります。
このように、セールスエンジニアは顧客だけでなく、現場の都合も考慮したうえで交渉・決断をしなければいけません。両方の合意が取れない場合は精神的な負担となってしまうことも考えられます。
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業務で忙しい中でも学習し続けなければいけない
セールスエンジニアはさまざまな業界の顧客を相手にするため、常に各業界の学習をし続けなければいけません。また、IT業界は目まぐるしく変化しているため、正しく説明するためにもIT業界に関する学習も必要になります。
しかし、セールスエンジニアは日々の業務で忙しかったり、残業時間が多い時期もあったりするため、学習のためのまとまった時間を確保するのは難しいです。その中でも業務時間外や休みの日を使って学習し続けなければいけないことにストレスを感じる人もいます。
セールスエンジニアは、学習することが好きで、苦に感じない人におすすめの職種です。
忙しい中でも学習したい場合は、スキマ時間を利用しましょう。スマートフォンを使って、スキマ時間に学習するのがおすすめです。学習アプリや電子書籍、YouTube動画など、学び方は多様になり、内容も充実しています。
売上目標に追われることもある
企業によってはセールスエンジニアにも売上目標が課せられていることがあります。売上目標がある場合、上記3つの厳しさに加えて、常に売上目標に追われることになります。
売上目標が課せられると、売上が伸び悩んでいる人にとっては大きなストレスになったり、プレッシャーになったりすることが考えられます。ストレス耐性の弱い人にとっては、厳しい職種といえます。
一方で、目標を定めて苦労してその数字を達成することで、達成感が得られたり自己肯定感を高めたりすることができます。数字は見えやすいので厳しい面もありますが、やりがいにもつながります。
チェックしよう! セールスエンジニアに向いている人の特徴
セールスエンジニアに向いている人の特徴
- 人とかかわることが好きな人
- 学習意欲が高い人
- 仕事での成長を第一に考えている人
セールスエンジニアには向き不向きがあり、セールスエンジニアに向いている人には主に3つの共通点があります。自分に当てはまるかどうかチェックしてみましょう。
人とかかわることが好きな人
前述の通り、セールスエンジニアは営業寄りの仕事がメインで、顧客に提案したり、フォローしたりする機会が多くあります。自社製品・サービスの紹介もおこないますが、最終的には人とコミュニケーションを取って関係性を築いていきます。そのため、人とかかわることが好きな人には向いています。
また、セールスエンジニアがかかわるのは顧客だけではありません。社内または委託先のエンジニアとのコミュニケーションも必要です。このように、セールスエンジニアとして働くとコミュニケーションを取る機会が多くなります。人とかかわるのが好きな人にとってはやりがいを感じられることが期待できます。
- コミュニケーション能力に自信がありません……。コミュニケーション能力が高くないとセールスエンジニアは難しいのでしょうか?
コミュニケーション能力は練習次第で身につけられる
セールスエンジニアに求められるコミュニケーション能力は、練習で身に付くものが大部分です。セールスエンジニアになりたいのであれば、練習して身に付ければ大丈夫です。
具体的に求められるのは、以下の3つです。
①顧客と信頼関係をつくる
②顧客の話を理解する
③わかりやすく伝える
①は話しやすい雰囲気や約束を守る誠実さなどが大事です。②は傾聴スキルで、練習で身に付けられます。③も練習で習得できる、プレゼンテーションの組み立て方や話し方のスキルです。②と③をしっかりできると、さらに①が強くなります。
学習意欲が高い人
前述の通り、セールスエンジニアは顧客の業界、ITの両方を学習し続けなければいけません。さらに、忙しい日々の中で学習をしなければいけないため、元々学習意欲が高くなければ、付いていけなくなってしまいます。
大学生になっても意欲的に授業やゼミに出席して学習し続けている人がいるかと思います。このように学ぶことに意欲があったり、やりがいを感じられている人はセールスエンジニアが向いています。
仕事での成長を第一に考えている人
セールスエンジニアは日々の業務に加え、トラブル・クレーム対応も必要になることがあります。さらに、常に学習し続けなければ、顧客の最善の提案ができません。このように、忙しい日々になることが予想されるため、「社会人になったら、まずはプライベートよりも仕事での成長を第一に考えたい」といった人に向いています。
また、セールスエンジニアは営業とエンジニアの両側面の仕事をするため、仕事での成長スピードも早められます。とにかく仕事で成長したいと考えている人は、セールスエンジニアのような成長できる環境に飛び込むのもおすすめです。
- 大学生のうちから自分がセールスエンジニアに向いているかどうかを判断する方法はありますか?
営業への適性だけでなく技術的な側面からも判断しよう
セールスエンジニアは営業的な面が大きいので、まずは自分が営業に向いているかどうかが大切です。人と接することが苦にならないか、苦手かどうかという見方ができます。
そして、技術的なことを扱うことに抵抗がないか、常に新しいことに向き合い勉強することができるかどうかが大切です。ただし、どんな職種でも勉強は必須であることは覚えておきましょう。
セールスエンジニアへの就職を有利にする方法
前述の通り、セールスエンジニアは営業とエンジニアの両方の知識・スキルが求められるため、新卒が就職するのは難しいです。
ただ、これから解説する方法を実践すれば、新卒でもセールスエンジニアとして就職できる可能性を高められます。
営業職またはエンジニア職の実務経験を積んでおく
セールスエンジニアは、すでに経験を積んでいる中途採用がほとんどで、新卒採用は狭き門となっています。その中でセールスエンジニアとして就職するには、大学生のうちから営業職またはエンジニア職の実務経験を積んでおくことがおすすめです。
どちらの経験を積むかは人それぞれです。しかし、前述の通り、営業職の場合はITスキル・知識を、エンジニア職の場合はコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力などの営業に必要なスキル・知識も同時に身に付けておきましょう。
インターンに参加するのがおすすめ
大学生の段階から実務経験を積んでおく場合は、長期インターンに参加するのがおすすめです。社員と同様の業務を任せてもらえるため、大学生の段階から実務経験を積むことができます。さらに、社会人に必要な基本的なビジネススキルやマナーも身に付けられるため、面接の際にも役立ちますよ。
また、長期インターンの場合は給料をもらえることがほとんどです。セールスエンジニアへの就職を希望する人は、アルバイトの代わりにインターンに参加して、給料をもらいながら実務経験を積むのがおすすめですよ。
インターンの概要や参加するメリットなどを把握できていない人は、以下の記事を参考にして、インターンの全体像をつかみましょう。
インターンは就活に不可欠? 8のメリットと選び方を詳細解説
職場体験やセミナーのような半日〜1日のインターンシップではなく、課題をプロジェクトで解決する1週間~1カ月程度のインターンや、1カ月以上の実務型インターンを選びましょう。そのためにも、インターンに参加する動き出しは早い方が良いです。
インターンにいつから参加すべきかはこちらの記事で詳しく解説しています。インターンに乗り遅れないようチェックしておきましょう。
インターンはいつから参加? 応募から選考までのスケジュールを解説
資格を取得して自己PRで専門性をアピールする
セールスエンジニアの業務に役立つ資格を取得して、自己PRで専門性をアピールするのも有効的です。資格を取得することで、専門性があることを客観的に証明します。そのため、自己PRの際、根拠をもって自分の実力や専門性をアピールできるのです。
セールスエンジニアにおすすめの資格は後述します。
アドバイザーコメント
伊沢 剛
プロフィールを見るセールスエンジニアには人脈を広げた経験が活きる
セールスエンジニアへの就職を有利にするための重要な要素として、人脈が挙げられます。セールスエンジニアは、専門的な知識やスキルを持つだけでなく、広い人脈を築くことがとても重要です。
業界のイベントやセミナーに積極的に参加し、人々と交流することで新しい知識を得たり、自分自身の存在を知ってもらうことができます。
特に自分自身が発表者となりプレゼンテーションをおこなうことがおすすめです。自分の専門知識や視点を共有することで、ほかの参加者に専門性と信頼性を示せます。
自分の専門知識や視点を他人にわかりやすく伝える訓練をしよう
さらに、参加したイベントやセミナーで得た新しい知識や情報を活用して、面接時に専門知識があることや普段から学び続けていることをアピールできます。
また、自分が直接参加したイベントやプロジェクトを具体的な例として挙げることで、自身の経験とスキルを説明することができます。自身のスキルや経験を向上させつつ、業界の人々とのつながりを深めることは、セールスエンジニアとしての就職を有利にするための非常に効果的な方法なのです。
セールスエンジニアにおすすめの資格
セールスエンジニアにおすすめの資格
- ITパスポート
- 基本情報技術者試験
- 応用情報技術者試験
- ITストラテジスト試験
- セールススキル検定
前述の通り、セールスエンジニアの選考を受ける際に資格をアピールすることは有効的です。
ここからはセールスエンジニアの業務に役立つ資格を紹介します。国家資格や、比較的難易度が低く、取得しやすいものもあるため、自分に合った資格を見つけましょう。
IT業界に限らず、就職で有利になる資格はこちらの記事で解説しています。資格取得を検討している人は、併せて参考にしましょう。
就職に有利な資格33選|業界・状況別であなたに合った資格を解説
ITパスポート
ITパスポートは、AI(人工知能)やビッグデータ、IoTなどITに関する網羅的な知識に加え、経営やプロジェクトマネジメントなどのビジネススキルも必要になる資格です。
セールスエンジニアはITスキルや知識はもちろん、顧客折衝やマネジメントの機会もあるため、セールスエンジニアに必要な知識・スキルを網羅的に身に付けられます。
また、ITパスポートはIT系の国家資格の中でも難易度が低いと言われており、IT業界の経験が浅い人でも取得可能です。IT業界の経験が浅い人や社会人経験が少ない人におすすめの資格です。
ITパスポートの基礎知識
- 主催団体:IPA
- 資格種類:国家資格
- 試験形式:CBT(Computer Based Testing)方式
- 試験日:CBT方式により随時実施
- 受検費:7,500円(税込)
- 目安勉強時間:150時間ほど
- 合格率:51%ほど
資格取得を目指し勉強することで、基本的なITの知識を身に付けることができます。そしてその基本的な知識が身に付いていることを示せます。
実際に仕事をするうえで資格自体が役に立つというよりも、その前提知識を得たり、自分自身のアピールになるのです。
ITパスポートを取得するメリットはこちらの記事でさらに詳しく解説しています。
ITパスポートで就職が有利に? 必要性や活用方法を徹底解説
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験はITパスポートの上位資格で、国家資格です。ITパスポートの内容に加えてソフトウェアの技術的な知識も問われます。
企業によってはソフトウェアを提供していることもあります。そのような企業の選考を受ける際、基本情報技術者試験を取得しておくと、知識・スキルを身に付けていることをアピールできます。
基本情報技術者試験の基礎知識
- 主催団体:IPA
- 資格種類:国家資格
- 試験形式:多肢選択式
- 試験日:CBT方式により随時実施
- 受検費:7,500円(税込)
- 目安勉強時間:200時間ほど
- 合格率:47%ほど
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は基本情報技術者試験の上位資格です。すでにITエンジニアとしての基本的な知識やスキルを保有しており、さらにレベルアップしたい人が目指す資格と言われています。
出題範囲は基本情報技術者試験と大きく変わりませんが、より深い知識・スキルが必要になり、合格率も低いのが特徴。すでにエンジニアとしての実務経験を積んでおり、さらに深い知識・スキルを保有していることを証明したい人におすすめです。
応用情報技術者試験の基礎知識
- 主催団体:IPA
- 資格種類:国家資格
- 試験形式:筆記
- 試験日:春期(4月)・秋期(10月)
- 受検費:7,500円(税込)
- 目安勉強時間:500時間程度
- 合格率:20%前後
ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は、システム開発の上流の事業計画作成の段階から参加して、IT戦略の立案と実行ができることを証明する資格です。
セールスエンジニアがITストラテジスト試験を取得することで、顧客のビジネスモデルを理解したうえで、より適切な製品・サービスを提案できるようになります。
ただ、合格率が15%前後で難易度の高い資格となっています。実務経験を積めていない人は、まずはITパスポートや基本情報技術者試験など、比較的難易度の低い資格から取得するのがおすすめです。
ITストラテジストの基礎知識
- 主催団体:IPA
- 資格種類:国家資格
- 試験形式:筆記
- 試験日:春季(4月)
- 受検費:5,700円
- 目安勉強時間:150〜200時間程度
- 合格率:15%前後
セールススキル検定
セールススキル検定とは、コミュニケーションやプレゼンテーションなど、営業に必要な能力を測定する資格試験です。1〜3級までの3段階に分けられていて、それぞれ以下のような受検資格が設けられています。
セールススキル検定の受検資格
- 1級:2級資格保持者であり、セールス実務経験が5年以上であること
- 2級:3級資格保持者であり、セールス実務経験が3年以上であること
- 3級:誰でも受検可能
上記の受検資格の通り、まずは3級を受検することになります。
セールススキル検定を取得しておくことで、セールスエンジニアに必要な営業力をアピールできます。すでにエンジニアとしての実務経験を積んでおり、営業に必要な知識・スキルを身に付けていることもアピールしたいと考えている人におすすめです。
セールススキル検定の基礎知識(3級)
- 主催団体:特定非営利活動法人セールスキャリア開発機構
- 資格種類:民間資格
- 試験形式:CBT択一選択式、択多選択式
- 試験日:全国の試験会場にて随時開催
- 受検費:9,900円
- 目安勉強時間:10〜15時間程度
- 合格率:75%前後
この中では、難易度はかなり高いですが、ITストラテジスト試験はおすすめです。システムの企画から携われるチャンスが広がります。学生であれば、ITパスポート試験、基本情報技術者試験と簡単な試験から合格していくのがおすすめです。
実務経験を積む! スキルを身に付けてセールスエンジニアになろう
セールスエンジニアは営業とエンジニアの両方の知識・スキルが求められるため、新卒採用は狭き門といえます。ただ、大学生のうちに営業またはエンジニアの実務経験を積んでおけば、採用される確率を上げることが可能です。
この記事を参考にしてスキル・知識を身に付け、セールスエンジニアへの就職を実現させましょう。
アドバイザーコメント
平井 厚子
プロフィールを見るセールスエンジニアの入口は一つではない
新卒でセールスエンジニアを目指すなら、IT企業の営業職として入社し、技術を勉強して実質的にセールスエンジニアになるパターンもあります。
営業職としての経験を積みながら営業スキルを習得し、IT知識と自社製品やサービスの知識も身に付けて、技術職の同行なしに自分一人で顧客対応ができるようになれば、社内の職種が営業職でも、立派にセールスエンジニアとして通用します。
営業とエンジニアの2つの武器を身に付けるメリットは大きい
顧客から見れば、自社担当窓口は一人の方がわかりやすいですし、会社としても各顧客先に営業とエンジニアの2人を張り付けるより、どちらか一人で担当してくれた方がありがたいはずです。
セールスエンジニアという職種を置いていない企業もまだ多いです。自分がその先頭に立つつもりで、ぜひ頑張ってみてください。応援しています。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Masamitsu Uehara〇会社員時代は人事部として3000人以上の学生と面談を実施。大学でも多くの学生のキャリア支援をおこなう。独立後は、就活生からシニア層までさまざまなキャリア相談に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細ITストラテジスト/情報処理安全確保支援士
Takeshi Izawa◯専門学校で10年以上アルゴリズムやJava、Python、人工知能、IoT、情報セキュリティなどのIT分野の教育に従事。現在は研修講師やITコンサルタントを務める
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