Q
大学3年生
男性
鉄鋼業の今後や将来性はどうですか?
技術系大学に通う3年生です。将来の就職先として鉄鋼業に興味を持っています。
しかし、「鉄鋼業は斜陽産業で将来性ない」「古い体質の会社が多い」といった声を耳にすることもあり、漠然とした不安を感じています。
周囲の友人はITやコンサルなど、近年の成長産業と言われる業界を中心に就活を進めているようで、正直焦りを感じることもあります。実際に鉄鋼業の今後について、専門家の方々はどう見ていらっしゃるのでしょうか?
日本の技術力は世界でもトップクラスだと思いますが、中国やインドの台頭、などの課題も山積しているように感じます。
そうしたなかで、鉄鋼業で働く人材には今後どういったことが求められるのか、皆さんの見解をお伺いしたいです。よろしくお願いいたします。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
需要は高い! 日本の鉄鋼業は世界でも求められている
「鉄鋼業は斜陽産業」といわれがちですが、それは一部の側面に過ぎません。
国内需要は人口減少や産業構造の変化で縮小傾向にあるものの、鉄鋼は社会のインフラやモノづくりの基盤として、今後も必要不可欠な素材です。
たとえば、再生可能エネルギー分野における風力発電のタワーや、EV(電気自動車)の車体など、新しい成長分野でも鉄は重要な役割を担っており、業界全体が量から質への転換期に入ったととらえられます。
また、日本の鉄鋼業は高い技術力と品質管理で世界から厚い信頼を得ています。
中国やインドの台頭は事実ですが、日本は高付加価値な鋼材で差別化を図っており、極限まで薄く、軽く、強くできる鋼板などの分野では世界をリードしています。
今後はIT知識が必要! 仕事上の連携力も求められる
ただし、変化の激しい時代に対応するため、鉄鋼業界でもITやDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みが不可欠です。
これからは単なるモノづくりの知識だけでなく、データに基づく思考や業界全体を俯瞰する視野、そして社内外と柔軟に連携できる能力が求められます。
これは文系・理系を問わず、変化に前向きな姿勢が重視される時代になったことを意味します。
素材から社会を支える仕事に誇りを持てるなら、鉄鋼業界は挑戦しがいのある、変革期だからこそ面白いフィールドです。
鉄鋼業の需要は続く! 変革を迎える可能性がある
鉄鋼業界は、斜陽産業といわれることもありますが、自動車や建築、医療、宇宙開発など、あらゆる分野を支える日本の基幹産業であり、その重要性は変わりません。
確かに、グローバル競争の激化や環境問題への対応など、多くの課題に直面しているのは事実です。
しかし、それは裏を返せば、これから大きく変わっていく変革の余地が大きい業界ともいえます。
今後は新技術が求められる! 社会を支える挑戦をしよう
今後は、カーボンニュートラルへの対応や、より付加価値の高い製品開発など、新しい技術革新が求められていきます。
日本の鉄鋼メーカーは、自動車や宇宙分野で使われるような高付加価値な製品に強みがあります。
理系の知識を持つ人にとっては、まさにその専門性を活かして、社会インフラを支え、持続可能なものづくりに貢献できる、挑戦しがいのあるフィールドだといえるでしょう。
以下の記事では鉄鋼業界の特徴や向いている人などを解説しています。鉄鋼業界への就職を視野に入れている人は、事前にチェックしておきましょう。
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