この記事のまとめ
- 商社に入社する際英語力は最低限でも問題ない
- 部署によって英語の使用頻度がまったく異なる
- 英語学習をしておくことで商社でのキャリアの幅を広げられる
多くの商社はグローバル展開をしているため、高い英語力が必要なのではないかと考える人もいるのではないでしょうか。
「どのくらいのレベルの英語力を身に付けるべき?」「そもそも仕事のどのシーンで英語が求められるの?」「英語が苦手な人でも商社に入社できる?」などの疑問を持ちますよね。
商社で英語力を求められるのは事実ですが、レベルが高すぎるわけではありません。求められる最低限のレベルを把握し、効率的に商社の就活を進めましょう。
この記事では、商社に必要な英語力をキャリアコンサルタントの鈴木さん、木村さん、谷所さんと解説します。商社を志望する学生は必ず確認して、しっかり準備できるようにしておきましょう。
【完全無料】
大学3年生におすすめの業界研究対策 資料ランキング
①適職診断
60秒であなたの適性を診断!就活のスタートは適職診断から始めてください。
②自己分析ツール
自己分析ツールであなたの強み・弱みを特定しましょう!
③自己PRジェネレーター
自己PRのエピソードで悩んだら、ツールを使うのが一番オススメ!
④面接力診断
39点以下は要注意!面接を受ける前に面接力を測定しましょう。
⑤ガクチカ作成ツール
自己PRと差別化できるガクチカを簡単に作れるようになります。
【大学3年生におすすめ】
就活を始めたての人におすすめの診断!
①就活力診断
これから就活を始める人へ!たった30秒であなたの就活偏差値がわかります。
②性格診断
60秒で診断!あなたが受けない方がいい業界・職種がわかります
最低限の英語でも問題なし! 求められる基準を超えて商社への就職を有利にしよう
「商社では英語が流暢に話せる必要があるのでは」とイメージする人もいるかもしれませんが、実際は最低限の英語力でも問題ありません。とはいえ、商社で求められる英語力には基準があります。
この記事の前半では、英語力が求められる理由や英語力の基準、英語を使うシーンなど、商社と英語の関係性について解説します。商社でどのように英語を使うのか具体的にイメージできるようになりますよ。
そして記事後半では、商社の選考で英語力をアピールする自己PRの例文や、商社に必要な英語力を獲得する勉強方法、英語が苦手な人でも商社に入社する方法など、実際に就職活動をする際のポイントを解説します。商社を目指す人がどう英語の対策をするべきかがわかる内容になっているので、ぜひチェックしてください。
あなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
商社に入社する際に英語が求められる理由
商社に入社する際に英語が求められる理由
- 海外に事業を展開している
- 海外に支店や事業所を構えている
- 海外から輸入した商材を扱っている
「そもそもなぜ商社で英語力が求められるのかわからない」と疑問に思う人もいるかと思います。結論から言えば、海外の顧客やメーカーを相手に仕事をしているからです。
ここからは商社に入社する際に英語が求められる具体的な理由を解説します。これから解説する理由を把握して、商社で働くうえでの英語の重要性を理解しましょう。
海外に事業を展開している
多くの商社は海外の企業を相手に事業を展開しています。たとえば、日本の商材を海外顧客に販売したり、逆に海外の商材を日本に輸入したりしています。また、海外企業に自社の事業を譲渡している商社もあります。
このように海外に事業を展開しているため、Web会議やメール、電話などのやり取りのほとんどが英語になります。
しかし、当然ながら日本の顧客もいるため、部署によって英語の使用頻度は異なります。部署によっては英語力が不要な場合もありますが、英語を身に付けていた方がキャリアの幅が広がることは覚えておきましょう。
海外に支店や事業所を構えている
海外に支店や事業所を構えている商社は多くあり、その海外支店・事業所に赴任することがあります。特に総合商社の場合、海外赴任を経験する可能性が高くなります。
どこも日本語が通じない環境です。赴任先で生活するには英語力が求められるため、入社する前から英語を身に付けておくのがおすすめです。
そもそも海外赴任は英語力が高い人が選ばれる傾向があります。海外赴任を経験したい人は英語力を鍛えておくことが必須です。
商社における海外赴任の選考基準として、会話が英語で難なく成り立つレベルが求められます。
一方、英語力よりも交渉力やコミュニケーション力が高い人材の方が選ばれる確率が高い側面もあります。
海外から輸入した商材を扱っている
商社の仕事内容はメーカーと小売業者の仲介をすることです。海外メーカーから製品・原材料を輸入し、日本国内の小売業者に販売することもあります。
日本の小売業者に製品・原材料を販売する際に営業が必要になりますが、その製品・原材料の魅力をきちんと伝える必要があります。そのためにも、海外メーカーとコミュニケーションを取って、製品・原材料の魅力をしっかり把握しておかなければいけません。
海外から輸入した商材を扱っているため、英語力が必要になるのです。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る商社で英語が必要になる4つの理由も押さえておこう
上記のほかに、商社で英語力が求められる理由を紹介します。
輸出した商品や商材の対応
国内メーカーの商品、商材、原料などを海外メーカーに輸出する仲介も商社がおこなっています。
海外メーカーとの交渉、契約のほか、海外の展示会などでは英語力が必要になります。また海外メーカーからの問い合わせなども英語でおこなわれます。
事業投資の対応
商社がこれまで培ってきたビジネスのノウハウを活かして、海外のさまざまな事業に投資をおこなっていますが、現地事業の見極めや契約では英語力が必要です。
また現地の法律事務所などとの打ち合わせも英語でおこなうことがあります。
物流関連業務の対応
船舶会社や航空会社への依頼などは、通常フォワーダーがおこないますが、商社が直接船会社や航空会社などと交渉して、競争力のある価格を引き出すことがあります。現地の船会社や航空会社とは英語で交渉します。
情報収集・条件交渉業務
海外企業の情報収集や国内企業の情報発信は、通常英語でおこなわれます。また海外企業との条件交渉も英語でおこなわれます。
3分でできる適職診断! あなたはどのタイプ?
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
商社で求められる英語力の基準
「どのくらいの英語力があれば入社しやすくなるの?」と疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
英語に関する検定や資格が多くありますが、それぞれ求められる目安があります。各検定・資格でどの程度のスコアが必要になるのか具体的に解説します。商社に入社するために必要な英語力を把握できていない人は参考にしてください。
TOEIC:700点以上
TOEICとは「Test of English for International Communication」の略で、日本語で国際コミュニケーション英語能力テストと呼ばれています。世界160カ国で実施されているテストです。リスニングとリーディングの2部構成になっていて、990点が満点です。
商社に入社するにはTOEICで700点以上取得する必要があると言われ、700点は上位約30%にあたる成績です。平均スコアが611点であるため、平均よりも高いスコアを獲得しなければいけません。
TOEICの基礎知識
- 主催団体:国際ビジネスコミュニケーション協会
- 試験形式:マークシート方式
- 試験日:10回程度/年
- 受検費:7,810円(税込)
TOEICと就活の関係性をより詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
TOEICのスコアは就職活動に影響大! 目安の点数を大公開
実用英語技能検定(英検):2級以上
実用英語技能検定はいわゆる英検のことで、小学生から社会人まで受検する人が多くいます。
そして、商社に入社するには英検2級以上取得しておく必要があると言われています。2級は高校卒業程度のレベルで、必要な語彙数は約5,000語です。
とはいえ、英語を強みとしてアピールする場合は準1級または1級は獲得しておくのがおすすめです。逆に3級以下しか取得していない場合は「商社に必要な英語力がない」と判断される可能性があるため、アピールする際は注意が必要です。
実用英語技能検定(英検)の基礎知識
- 主催団体:公益財団法人 日本英語検定協会
- 試験形式:筆記・面接形式
- 試験日:3回/年
- 受検費:8,400円
- 合格率:一次試験 65%、二次試験 60%
英検の結果を履歴書に書くことを検討している人はこちらの記事を確認してください。履歴書に書く際の基本的なルールを知ることができます。
英検を履歴書に書くには何級から? 絶対に外せない基本ルールを解説
TOEFL:70点以上
TOEFLとは「Test of English as a Foreign Language」の略で、英語圏の大学・大学院への留学希望者の英語力を測定したり、大学のクラス分けの際に活用したりする検定です。
リスニング・ライティング・リーディング・スピーキングの4つの試験から構成され、各30点の合計120点満点で実施されます。
商社に入社するにはTOEFL70点以上が必要と言われ、英検準1級に相当します。TOEICよりも専門的な単語が出題されるなど難易度が高いテストですが、商社への入社を検討している人は受検するのがおすすめです。
TOEFLの基礎知識
- 主催団体:ETS
- 試験形式:授業形式、会話形式
- 試験日:80回以上/年
- 受検費:US$245(約26,950円)
日商ビジネス英語検定:2級以上
日商ビジネス英語検定はビジネス英語のライティングを中心とした検定です。正確かつわかりやすいライティング力が求められ、メールや報告書、企画書の作成に関する問題などが出題されます。
日商ビジネス英語検定は3〜1級の3段階に分けられ、商社に入社するには2級レベルの英語力が必要とされます。2級では会議やプレゼン、海外取引などのビジネスシーンに対応した問題が出題されます。
また、金融や為替、法制度などの知識も必要になるため、英語以外にもこれらの知識も学習しておくことが必要です。
日商ビジネス英語検定の基礎知識
- 主催団体:日本能率協会マネジメントセンター
- 試験形式:択一式、記述式
- 試験日:12回/年
- 受検費:5,240円
- 合格率:50%程度
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る入社前は語学に関する資格で英語力を見られる
商社で求められる英語力の基準としては、上記にあるようにTOEIC700点以上や実用英語技能検定(英検)2級以上、TOEFUL70点以上、日商ビジネス英語検定2級以上ということを参考にしましょう。
入社後も英語を勉強し続ける必要がある
また英語は昇給の基準として用いられていることも多いので、入社前の選考時はもちろんのこと、入社後も勉強を続けなければなりません。
特に商社ではTOEICや英検のスコアを求められるケースが多いため、できる限りそれらの資格試験を受けておきましょう。
企業によってはこの2つの検定試験を、社内における海外赴任などの評価基準としていることがあるからです。
TOEICや英検以外の試験結果で同等以上の英語力があったとしても、社内の評価基準を満たしていないという理由で海外赴任のチャンスをなくしてしまうこともあります。
このことから、商社における英語力は企業内の評価基準に合わせてみておくことも重要なポイントになります。
就活は、適職診断から始めてください
就活では自分に適性がある仕事を選ぶことが大事です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する企業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
適職診断で強み・弱みを理解し、自分がどんな職業に適性があるのか知りましょう。
簡単な質問に答えて、あなたの強み弱みを分析しよう
今すぐ適職診断してみる【無料】
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
総合商社と専門商社による英語使用頻度の違い
商社にも総合商社と専門商社の2種類があり、それぞれ英語の使用頻度が異なります。そのため、志望先によっては英語が必要ない場合もあるのです。総合・専門商社によってどのような違いがあるのか詳しく見ていきましょう。
総合商社:英語を使うシーンが頻繁にある
総合商社はビジネス規模が世界に広がり、かつさまざまな商材を扱っています。前述の通り、海外に事業所があったり、海外の製品・原材料を輸入したりすることがあるため、英語を使うシーンが頻繁にあるのです。
とはいえ、英語を使うかどうかは部署によっても異なります。国内企業や社内業務をメインに担当する部署であれば英語を使う機会は滅多にないことが考えられます。一方で、海外企業の対応をメインとする部署であれば毎日のように英語を使うことになります。
総合商社で海外企業の対応をしたり、海外を拠点にして活動したいと考えている人は英語力を鍛えておくことがおすすめです。
海外と直接のコミュニケーションがどの程度求められる職種かにもよりますが、新卒入社時でTOEIC700点前後を獲得しておきましょう。
入社後、交渉案件などを担当する業務を志望するならば、TOEIC800点以上を目指すべきです。
以下の記事では総合商社の仕事内容をより詳しく解説しています。就活のコツもプロがアドバイスしているので、ぜひ併せて参考にしてみてください。
総合商社の仕事が丸わかり! 7大商社の違いと就活術もプロが解説
人気の7大商社に就職するには、選考のポイントを押さえることが必須です。以下の記事で7大商社への就職を成功させる対策をまとめているので確認しておきましょう。
7大商社への就職を成功させる3つの対策|各社の特徴や魅力も解説
専門商社:企業によって異なる
専門商社は企業によって扱う商材が異なります。国内の製品・原材料だけを扱う企業もあれば、海外企業とやり取りをする必要がある企業もあります。
ビジネスモデルが国内で完結する専門商社の場合は英語力はあまり必要とされません。一方で、海外企業を顧客としていたり、海外に事業所があったりする場合は総合商社と同様に英語力が求められます。
自分が志望する企業の仕事内容をよく確認して、英語が必要かどうかを判断しましょう。なお、各企業の仕事内容は企業HPまたは就活サイトから調べたり、すでに勤めている先輩から聞いたりすることで知ることができますよ。
- 専門商社のみを受けるのであれば英語を勉強しなくても良いのですか?
専門商社でも英語力は一定あった方が良い
専門商社のみを受ける場合であっても、書類作成やデータ管理において英語を使用する場面が多々あります。
このことから、専門商社であったとしても英語を勉強しておくことは非常に重要です。
特に現在はグローバル化の進展や為替の影響により、これまで以上に企業が海外とかかわる機会が多くなってきています。
自分自身のブランディングとしても、英語力を上げておくことは必要と言えるでしょう。
専門商社には中小企業も多くあります。以下のQ&Aでキャリアコンサルタントが中小企業の商社の実態を解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
商社で英語を頻繁に使うシーン
商社で英語を頻繁に使うシーン
- 海外への出張・赴任
- 海外企業・支店とのオンライン会議
- 書類・契約書の確認
- メールのやり取り
商社で働く際に英語力があると活躍の幅が広がることがわかったかと思います。しかし、「具体的にどんなシーンで英語を使うのかわからない」と疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
ここからは商社で英語を頻繁に使うシーンを紹介します。実際に働いている場面をイメージして、英語の必要性を把握しましょう。
日本ではなく海外就職をしたいと考えている人はこちらの記事をチェックしてみてください。海外就職についてプロが詳しく解説しています。
関連記事
新卒で海外就職を成功させるためのポイント|働きやすい国も紹介
新卒で海外就職を成功させるためのポイントや働きやすい国、海外で働く魅力などをキャリアコンサルタントの視点で解説しています。需要のある仕事や新卒の海外就職における注意点にも言及しているので、ぜひ参考にしてください。
記事を読む
海外への出張・赴任
商社に勤務する中で海外に出張したり、赴任が命じられたりした場合は英語が必要になります。
出張中または赴任中は同社の海外メンバー、または海外の顧客と一緒に働くことになります。そのため、英語でコミュニケーションをしなければいけない可能性が高くなるのです。
ネイティブな英語を話す人が多いため、英語力が低い場合はコミュニケーションが取れず、仕事でミスが生じたり、認識の違いが生まれたりする可能性があります。
海外のメンバー・顧客を相手にしても正確に仕事をするためにも英語を習得しておく必要があります。
海外企業・支店とのオンライン会議
近年、日本国内でもオンライン会議が主流になりつつあり、現地に出向かなくてもコミュニケーションを取れるようになりました。オンライン会議は海外企業・支店と実施することも可能です。
海外企業・支店とのオンライン会議は、必ずしも駐在している日本人とおこなうわけではありません。海外の顧客または同僚と会議をする可能性もあります。
また、対面でのコミュニケーションに比べて雑談が少ないため、より高い集中力が求められます。1時間前後英語でコミュニケーションを取り続ける集中力を身に付けておく必要もあります。
- 近年、翻訳の技術も発展を遂げていますが、それでも英語を話す能力は必要なのでしょうか。
微妙なニュアンスまで正確に訳せない場合もあることから必要
商社の役割は商品の仕入れ先との条件交渉が中心であり、扱う商品によってその比重は異なりますが、日本とは異なる文化的背景と商習慣を持つ国や地域についての理解は欠かせません。
相手の立場から見れば、お互いに相手の母国語を話せなくとも、世界の公用語とされている英語でコミュニケーションが取れるかどうかは、お互いの信頼関係を築くうえで重要な判断材料になるでしょう。
交渉のたびに完全に翻訳機に頼ってコミュニケーションを取ることしかできない相手より、直接英語で自由にコミュニケーションが取れる相手と取引をしたいと考える方が自然であり、有利であることは否定できません。
書類・契約書の確認
海外企業と取引をおこなう場合、書類や契約書のほとんどは英語表記になります。そのため、英語を話せるだけでなく、英語を書いたり、読んだりする能力も求められるのです。
また、ビジネスにおける書類や契約書には日常会話では使わない英単語が頻出します。そのため、日常会話に自信がある人でも、ビジネスの場面で使える英語を習得しておくのがおすすめです。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
メールのやり取り
海外メンバー・顧客とのコミュニケーションは対面やオンライン会議だけではありません。会議と会議の間でコミュニケーションが必要な場合はメールでやり取りすることがあります。
そのため、商社で働く際はライティング力も求められます。素早い返信を求められる場合もあるため、素早く、かつ正確に英語で文章を作成できるようにしておくことが必要です。
海外メーカーと国内メーカーとの仲介で、海外メーカーの役員や社員などが来日した場合は、英語で交渉や接待をおこないます。
また海外企業の調査や現地情勢などの情報収集、国内企業の情報発信も英語でおこなわれます。
商社の営業部は特に英語が求められる
前述の通り、同じ商社でも部署によっては英語を使用しないことがあります。一方で、営業部は特に英語力が求められることは理解しておきましょう。
商社の営業部の主な仕事は商材を顧客に販売することです。販売する顧客が日本企業でも、商材を仕入れているのが海外メーカーであれば、その海外メーカーとコミュニケーションを取らなければいけません。また、会社によっては仕入れも営業部が兼任することもあるのです。
商社の営業部を志望している人は英語力が求められることを認識して、入社前に英語の勉強をしておきましょう。
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る時間管理が大切! 英語を使った業務の実態を把握しよう
英語を使う業務でまず考慮すべきなのは時差の問題です。どの国や地域を担当するかによって、取引先企業の国の位置と日本との間の時差が異なるからです。
取引が多い相手に対しては、メールによるコミュニケーションが中心にはなるものの、何か緊急な確認を要する案件や交渉事が発生した場合は、先方に電話やオンライン会議などをして、即座にコミュニケーションを取らなくてはなりません。
毎日同じパターンで仕事をすることはほとんどない
たとえば北米との取引の場合、日本時間の早朝にやり取りする必要が発生します。逆に、欧州の場合は日本の夕方以降に電話やオンラインミーティングが設定されることが多くなるでしょう。
そうした時差を考慮して出勤時間や勤務スケジュールを設定することになるため、海外とのコミュニケーション時間を確保するべく、その時間帯を避けて他の業務や、社内、国内の取引先企業とのミーティングを設定する必要があります。
毎日同じようなパターンの仕事の流れにはならないことも多く、しっかり日々の時間管理をすることが大切になるでしょう。
商社が選考で志願者の英語力を確認するタイミング
商社が選考で志願者の英語力を確認するタイミング
- 書類選考
- 適性検査
- 面接
商社の選考を受ける際、どのタイミングで英語力が確認されるか気になる人もいるのではないでしょうか。そのタイミングは大きく分けて3つあります。
英語力を確認するタイミングを把握しておくことで、対策すべきことが明確になり、効率良く学習を進められるようになります。それぞれのタイミングで具体的にどのように確認されるのか解説するので、まだ把握できていない人は参考にしてください。
書類選考
書類選考では資格や「学生時代に力を入れたこと」で英語力が見られます。資格の欄では前述にあるTOEICや英検などのスコア・級から、英語力が身に付いているかどうかを確認します。
また、「学生時代に力を入れたこと」の欄からは、どのように英語学習を頑張ったのか、英語をどう活かしてきたのかなどをエピソードを交えて確認します。
「学生時代に力を入れたこと」は英語にまつわるものである必要はありませんが、英語力をアピールしたい場合は活用しましょう。
商社の英語の書類選考の対策のコツとしては2点挙げられます。
1点目は、英語にかかわる試験を受けておいたり、資格を取っておいたりすることです。
2点目は、実際に英語にかかわるエピソードで、聞き手が客観的に英語力を評価できるエピソードであるかという点になります。
英検の成績を履歴書に記入する方法は、以下の記事を参考にしてください。
英検を履歴書に書くには何級から? 絶対に外せない基本ルールを解説
「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」の書き方がわからない人は、以下の記事を参考にして、面接官に刺さるガクチカの書き方を理解しておきましょう。
例文13選|誰でも「刺さるガクチカ」が完成する4ステップを解説
適性検査
適性検査で英語が実施される場合、適性検査からも英語力が測られます。SPIの場合は英語が出題される可能性があり、実際に出題されるかどうかは企業によって異なります。
適性検査で英語が実施される場合は高得点を獲得しましょう。資格や過去のテストで高いスコアを獲得していても、適性検査で英語の点数が低ければ「今は英語力が低い」と判断される可能性があるからです。
商社を志望する人は適性検査の準備にも入念に取り組む必要があります。SPIの英語対策をしたい人は、実際に対策を始める前にこちらの記事を読んで全体像をつかんでおきましょう。
SPI英語攻略ガイド|出題内容から勉強方法まで例題付きで解説
面接
面接の際、英語に関するエピソードや経験を聞かれる場合があります。ここで内容の濃いエピソード・経験を伝えられれば「英語力がある」と判断される可能性が高まります。
「英語力がある」と判断される例として、留学や外国人とのコミュニケーションなど、英語を活用して何かを成し遂げたエピソードを話すのが有効です。このようなエピソードがあると「入社しても英語を活用してプロジェクトを成し遂げてくれる」と思われる可能性が高くなります。
また、企業によっては面接そのものを英語で実施する場合もあります。面接を英語で実施することで現段階のリスニング力・スピーキング力を測ることができるからです。
英語面接は急に実施されることが多いため、面接対策の際に英語面接の練習にも取り組んでおきましょう。
英語面接の対策方法を知っておきたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
英語面接を完全対策! 絶対に欠かせない3つの鉄則と質問例60選
アドバイザーコメント
木村 千恵子
プロフィールを見る日頃から英語力を磨いておくことが大切
面接ではよく聞かれる質問というものがあります。それらの質問を想定して回答を準備することは英語の面接の場合も大切です。
ですが、英語の面接の場合は、特に英語でのコミュニケーション能力を確認することが重要な目的であるため、どんなに完璧な英語であっても、答えの丸暗記をしてスラスラ答えることは絶対にやめましょう。
自分の考えを瞬時に伝えるトレーニングをしておこう
商社で求められる英語のコミュニケーション能力は、丸暗記して対応できるようなレベルのものではありません。英語を使った仕事がしたくて商社を志望するのなら、自分の考えを瞬時にまとめて英語で伝える力が必要です。
その能力を養うトレーニングをおこなうことが、英語面接の有効な攻略法の一つです。短期集中型では身に付けることが難しいため、毎日短い時間で良いので簡単なトピックについて自分の考えや意見を短くまとめて英語で伝えるというトレーニングを繰り返すと良いでしょう。
このトレーニングが習慣化すれば、次第に自分の言葉で伝えることができるようになります。
英語だけじゃない! 商社への就職が有利になる資格
英語だけじゃない! 商社への就職が有利になる資格
- 中小企業診断士
- 簿記
- 通関士
- 貿易実務検定
ここまで英語に関する内容を解説しましたが、英語以外にも商社への就職が有利になる資格があります。「英語が苦手だから商社には入社できないかも」と悩んでいる人も安心してください。あなたの得意なことを活かして入社できる可能性があります。
ここからは、商社への就職が有利になる資格を解説します。商社への就職の可能性をより高めたい人は参考にしてください。
中小企業診断士
中小企業診断士とは、企業の経営状況を診断し、課題がある場合は解決する知識・能力を測る資格です。企業をあらゆる角度から診断して的確なアドバイスができるようになります。そのため、商社で営業をする際に特に役立つ資格です。
中小企業診断士は難易度が高く、合格率は例年5%ほどです。独学の場合は合格まで3年ほどかかると言われていますが、勉強する価値は大いにあります。
中小企業診断士の基礎知識
- 主催団体:一般社団法人 中小企業診断協会
- 資格種類:国家資格
- 試験形式:マークシート方式
- 試験日:1回/年
- 受検費:14,500円
- 目安勉強時間:3年ほど
- 合格率:5%
- 難易度が高いようですが、学生でも中小企業診断士を取得することは可能ですか?
可能であるがかなり難易度は高い
中小企業診断士は大学生でも取得することは可能ですが、難易度がかなり高く、毎年、二次試験の合格者は全国で10人程度です。
専門学校で勉強しても約1,000時間必要なので、本気で取り組まなければ合格は難しいでしょう。
難関な資格であり実践力をアピールできるので、就活では有利な資格です。
学生時代は覚える能力が高いので、どうしても取得したいならば、チャレンジしてみるのも良いですね。
簿記
商社に入社するにあたって簿記が役立ちます。取引先や投資先の決算内容や業績の状況をチェックする際、会計の知識は必要不可欠です。簿記を取得して会計の知識があると、より正確な情報をつかんで、適切な取引ができるようになります。
なお、簿記は1〜3級に分けられていますが、商社への就職を目指すなら2級以上を取得しておくようにしましょう。3級は入門という位置付けであるため、実務では活かせないと判断される可能性があります。
簿記の基礎知識
- 主催団体:日本商工会議所
- 資格種類:民間資格
- 試験形式:CBT方式
- 試験日:3回/年(1級は2回/年)
- 受検費:2,850円〜
- 目安勉強時間:250〜300時間
- 合格率:21.5%(2級)
通関士
通関士は貿易に関する唯一の国家資格で、輸出入に関する内容を扱います。通関士を取得すると、輸出入の手続きや書類の作成・申請などをおこなえるようになります。
商社で働くには貿易に関する知識・能力が不可欠です。そのため、通関士を取得していると就職が有利になったり、入社後により専門的な業務を任されたりする可能性が高まります。
通関士の基礎知識
- 主催団体:税関
- 資格種類:国家資格
- 試験形式:マークシート式
- 試験日:10月
- 受検費:2,900円
- 目安勉強時間:5〜11カ月
- 合格率:15%ほど
貿易実務検定
貿易実務検定は、貿易の実務に関する知識や能力があるかが問われる検定です。また、マーケティングや商談、クレーム対応など、貿易実務の際に必要なビジネススキルも網羅的に身に付けられます。
受検資格はなく、誰でも受検可能です。A〜C級の3つに分けられ、自分のレベルに合わせて受検できます。C・B級は合格率が50%ほどであるため、比較的取得しやすい資格となっています。
貿易実務検定の基礎知識
- 主催団体:日本貿易実務検定協会®事務局
- 資格種類:民間資格
- 試験形式:マークシート式
- 試験日:5月・7月・10月・12月・3月
- 受検費:6,270円(C級)
- 目安勉強時間:2〜3カ月
- 合格率:50%ほど
商社の事業内容や扱う商材も多様化しているため、企業によって傾向が異なる可能性があります。
TOEICなど何らかの国際的な基準で英語力を証明できる資格や高スコアは有効だと考えておくべきでしょう。
英語と併せてアピール! 商社の選考で高評価を期待できる能力・スキル
商社の選考で高評価を期待できる能力・スキル
- コミュニケーション能力
- 行動力
- 体力
- 英語以外の語学力
近年、翻訳技術も高まっていることから、英語ができるだけでは優秀な人材と判断されず、採用されないリスクもあります。そこで、他の能力・スキルも併せてアピールする必要があるのです。
ここからは、英語と併せてアピールすることで商社の選考で高評価を期待できる能力・スキルを解説します。英語力と掛け合わせてアピールしましょう。
コミュニケーション能力
商社で働くとたくさんの会議や商談などに出席することになります。そのため、コミュニケーション能力が高くなければ、円滑に仕事を進められなくなるのです。
また、会社の規模が大きくなるほど社内での関係構築も重要になります。部署間で関係が構築できていなければ、認識の齟齬などが発生して、プロジェクトにミスが生じてしまいます。
具体的には伝える力と傾聴力、質問する力が求められます。これらは書籍などでやり方を学んだうえで何回も実践すると身に付けられますよ。
商社では国内外で、会議や商談が多くおこなわれています。
慣習や言葉が異なる外国人の対応では、取り扱う金額が大きいだけに間違いが許されず、相手の伝えたいことを的確に理解し対応できるコミュニケーション能力が求められます。
自身の傾聴力を自己PRでアピールしたいと考えている人は以下の記事を参考にしてください。傾聴力を効果的にアピールする方法が理解できますよ。
14例文|傾聴力の自己PR作成に欠かせない必勝3ステップ
行動力
商社で活躍するには自ら手を挙げたり、要望されたことを素早く実行したりするなど、行動力が求められます。商社が他社と差別化するために良い商品を仕入れることが重要です。
国内外問わずさまざまな場所に出向いて商品の仕入れをする必要があるため、行動力が必要になるのです。
行動力は行動することでしか身に付けられません。だたし、「ハードルが高い」と思う人もいますよね。そのような人は、やりたいことを細分化してハードルを低くし、小さな行動を積み重ねていくのがおすすめです。
自身の行動力を自己PRでアピールしたいと考えている人は、以下の記事を参考にしてください。30個の例文をもとに、企業に刺さる自己PRを作成できるようになります。
例文30選! 行動力の自己PRは6つのパターンで勝負しよう
体力
商社で働くと残業や出張が日常茶飯事で激務と言われています。この激務を乗り越えるためにも体力が求められます。
体力をアピールする際、部活動や掛け持ちしたアルバイトなどのエピソードを交えるのがおすすめです。これまでハードな日常を乗り越えてきたエピソードがあれば、高評価を得られる可能性が高まります。
- 商社に入社した場合、1日の業務時間はどれくらいになるのでしょうか。
担当商材や部署によって大きく異なる
海外の取引先企業との時差の関係で不規則な勤務時間となる可能性もあり、担当商材や部署によって大きく異なると考えられます。
長時間労働が珍しくない時代もあった商社ですが、近年の働き方改革の推進もあり、残業時間はかなり抑えられるようになってきています。
月単位の残業時間は企業の管理部門がかなりコントロールしているはずですが、担当商材や専門業務を持つようになれば、取引先の地域の事情に応じて、自分の勤務時間や定時退社を優先した働き方が難しくなるケースがあります。
新入社員の1日の平均的な業務時間は9〜10時間程度(1日当たりの残業時間は1.2時間)ではないかと推察されます。
英語以外の語学力
英語以外の語学力も評価を得られます。なぜなら、その商社の事業範囲が英語圏以外の場所にもある可能性があるからです。
たとえば、スペイン語やフランス語などを話せると即戦力として採用される可能性が高まるため効果的です。近年、スペイン語を話す中南米に進出する企業や、フランスの輸入化粧品の販売をする企業が増えているからです。
これらの英語以外の語学力も習得しておくことで、貴重な人材として採用される可能性が高まります。一方で、その企業で必要としていない言語をアピールしても魅力的に感じられないため、事前に業務内容や進出している国などを確認しておきましょう。
なお、各企業の事業内容や進出国は企業ホームページ(HP)から調べることができます。気になる企業があればチェックしてみてください。
そのほかにも商社で重要となる能力やスキルとしては、海外との接点を持った後の行動力やコミュニケーション能力が挙げられます。
英語が得意な人向け! 商社で英語をアピールする自己PRの例文
商社で英語をアピールする自己PRの例文
ここからは、英語が得意な人が商社の自己PRで英語をアピールする例文を紹介します。なお、英語力をアピールする際、ただ「英語ができる」だけでなく、自身の強みも併せてアピールするとより効果的な自己PRが作成できます。
「どんなことを伝えれば良いかわからない」と悩んでいる人は例文を参考にしながら、自己PRを作成しましょう。
英語×資格
英語×資格
私の強みは英語力と貿易に関する知識があることです。
私は幼少期にハワイに旅行したことがきっかけで英語の勉強をするようになりました。現在では10年以上英語学習を継続しており、ネイティブの人とでも問題なくコミュニケーションを取れます。
また、海外から日本、または日本から海外に荷物を送るときに関税がかかることを知ったのがきっかけで貿易の勉強をするようになりました。そして、自分の貿易に関する知識レベルを確認したいと思い、貿易実務検定のB級を受検したところ合格できました。
御社に入社後は英語力と貿易に関する知識を活かして、海外顧客を相手にした業務を担いたいと考えています。
よくまとまっていますが、貿易実務検定B級の合格だけでは自己PRとしては少し弱いかもしれません。
関税に関する興味から始めた貿易の勉強は、自分にとってどんな影響を与えたのか、貿易実務のどんなところにより興味が深まったのかを加えると、より説得力のあるPRになるでしょう。
英語×コミュニケーション能力
英語×コミュニケーション能力
私の強みは誰とでも円滑に会話ができるコミュニケーション能力です。
私は幼少期から人と話すことが好きでしたが、「あなたが話してばっかりでつまらない」と言われたことがあります。このとき、コミュニケーションをしていたのではなく、私が一方的に話していたことに気がつきました。
この出来事からコーチングを学び、傾聴力と質問力を鍛えました。その結果、どんな人とでも円滑に会話できるようになりました。
そして、この力は海外でも活かせました。大学2年生の頃、半年間オーストラリアに留学をしたのですが、英語でも適切な質問を投げかけたり、相手が話す内容を聴き続けたりすることができました。
この経験・能力を活かして、御社に入社後は海外の顧客を相手にした仕事をして貢献したいと考えています。
幼少期の失敗経験から、コーチングを学び傾聴力と質問力で円滑に会話ができることが評価できます。オーストラリア留学で傾聴力と質問力を活かして、どういったことができたのかもう少し具体的な説明があると良いですね。
コミュニケーション能力の自己PR法は以下の記事で詳しく解説しているので、併せてチェックしてくださいね。
コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき
英語×行動力
英語×行動力
私の強みは行動力です。
私は大学3年生でカナダに1年間留学しました。そこで言語を学びつつ、「せっかく来たのだから」と、積極的にさまざまなイベントに参加しました。その中には文化的なものもあれば、体を動かすスポーツイベントもあります。
このように、積極性を発揮し続けた結果、今でも連絡を取り合う友人がたくさんできました。
このような行動力を活かして、御社に入社後は海外勤務も視野に入れています。海外から御社の拡大に貢献したいと考えています。
英語と行動力を掛け合わせたあなたの魅力がしっかり伝わります。しかし、折角の行動力の部分のエピソードの具体性がないために、なかなか評価しづらい内容となってしまっています。
行動力に自信がある人は、以下の記事も参考に行動力の自己PRを考えてみましょう。
例文30選! 行動力の自己PRは6つのパターンで勝負しよう
英語×体力
英語×体力
私の強みは一日中動き続けられる体力です。
私は大学でサッカー部に所属しており、普段は朝6時から2時間、夕方5時から3時間ほどの練習をしています。日中は授業があるため、一日中動き続けているという状況です。
また、私は大学2年生の頃、サッカー留学としてオーストラリアに滞在していました。そこでも同じような生活でしたが、その生活の中で英語力を身に付けられました。
御社に入社後、体力が求められる場面があるかと思います。そのような場面で自身の体力を発揮し、きちんとプロジェクトを遂行して貢献したいと考えています。
強みについて、ただ体力ではなく体力があるので集中力を切らさず行動できるなど、もう少し仕事と関連させたアピールをするといいでしょう。
オーストラリアで身に付けた英語力について、どの程度の英語力なのか説明があると良いですね。
英語×他の語学力
英語×他の語学力
私の強みは2つの言語を話せることです。
幼少期に父の仕事の都合でカナダで5年ほど暮らしていました。そこで英語を身に付け、現在も英会話を活用しながら日々学習しています。
そして、ヨーロッパへ旅行した際に街並みや人柄に魅力を感じ、大学入学後からスペイン語も学習するようになりました。現在では日々の学習に加えて、大学の長期休みを活かしてヨーロッパへ旅行し、現地の人とのコミュニケーションを楽しんでいます。
御社も英語圏だけでなく、スペイン語圏に事業を進出していると認識しています。入社後は語学力を活かして、スムーズにプロジェクトを進められるよう貢献したいと考えています。
日本語以外に2つの言語を話せることは素晴らしいですね。ただ、それを強みにできる仕事は商社だけではないでしょう。
英語とスペイン語も使えることで、商社の仕事にどのように活かせるのか、自分がイメージしている具体的な活躍の場面を上げられるとより良いと思います。
英語が苦手でも商社に入社することは可能
ここまで商社で働くうえでの英語の必要性について解説してきましたが、必ずしも英語が上手である必要はありません。商社には英語が苦手な人も多く在籍し、英語が苦手でも入社することは可能なのです。
英語が苦手な場合、他の能力やスキルをアピールしたり、英語を必要としない部署への配属を希望したりする必要があります。英語が苦手な人は、英語以外の部分で強みを補い、商社への入社を実現させましょう。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る英語が苦手なら英語力以外の部分でアピールすることも大事
商社では英語力をアピールする学生は、TOEICの高スコアや留学経験などをアピールする学生も多いので、同じ土俵ではなく企業が求めている人材を想定したうえで、チャレンジ精神や交渉力など別の強みをアピールしましょう。
大学で学んだ法律や会計知識もアピールでき、公認会計士、税理士、社労士、中小企業診断士など難易度の高い資格も有効なアピール材料になります。
総合商社であれば、金融知識やM&Aなどの知識もアピール材料になり、専門商社では、たとえば食品の専門商社であれば、食品に関する専門知識など、取り扱う商品や商材の専門知識をアピールすることで、採用担当者は興味を持つでしょう。
苦手意識を持たないようにしよう
商社を志望するならば、英語力を必要とする業務が多いので、苦手意識を持たずに今からでも英語を勉強することをおすすめします。
面接で英語力を問われたら、英語が苦手と答えず、「TOEICの700点を取得するために勉強しています」と回答すると良いでしょう。
英語が苦手な人が商社に入社する方法
前述の通り、英語が苦手な人でも商社に入社することは可能です。ただ、英語が苦手な分、他の部分をアピールする必要があります。
ここからは、英語が苦手な人が商社に入社する方法を解説します。「選考までに英語学習が間に合わない」という人は参考にしてください。
英語以外の能力・スキルをアピールする
前述の通り、商社で働くうえで以下のような能力が求められます。
商社の選考で高評価を期待できる能力・スキル
- コミュニケーション能力
- 行動力
- 体力
- 英語以外の語学力
英語が苦手な人はこれらの能力・スキルをアピールしましょう。商社で活躍するには、積極的に人に会い続けることが必要になります。つまり、活躍するにはコミュニケーション能力や行動力、体力が必要になるのです。
また、英語圏以外の場所に事業を展開している場合は、英語以外の語学力も求められます。他の言語を習得しているのであれば、その言語でコミュニケーションが取れることもアピールしましょう。
英語を必要としない部署への配属を希望する
商社にはさまざまな部署があり、英語を使うかどうかは部署によって異なります。そもそも、部署が違うと別の会社と言われるほど業務内容が異なるのです。
たとえば、商社には以下のような部署があります。
商社の部署一覧
- 営業
- 経営企画
- 財務
- 経理
- 人事
- 総務
- 法務
- 物流
- システム など
この中で特に英語を使うのが営業部です。海外メーカーや顧客とやり取りをするため、毎日のように英語を使います。一方で、人事や経理など社内業務がメインの部署は英語を使う機会は少なくなります。
英語が苦手な人は、志望企業の各部署の仕事内容を確認し、英語を必要としない部署への配属を希望することも手段の一つです。
英語を必要としない部署への配属を希望する際のリスクとしては、やはり商社という企業での就業意欲が低いと評価されかねません。
もし英語を必要としない部署を志望するなら、配属先の志望理由をしっかり挙げることが必要です。
選考を通過するには、魅力的な志望動機を練ることも重要です。こちらの記事で総合商社・専門商社それぞれの志望動機例文を紹介しているので、併せて参考にしてください。
総合商社・専門商社別の志望動機例文10選|必須の対策4選も解説
英語が苦手な人向け! 商社入社に向けた英語の勉強方法
商社入社に向けた英語の勉強方法
- 単語帳を活用して語彙力を増やす
- 英語に触れる機会を増やしてリスニング力を身に付ける
- オンライン英会話などで英語に慣れる
英語が苦手な人でも商社への入社は可能ですが、少しでも英語が身に付いていた方が望ましいです。英語の使用頻度が少ない部署でも、英語での電話応対やメールの返信などをすることがあるからです。
ここからは、英語が苦手な人におすすめの商社入社に向けた英語の学習方法を解説します。英語学習が習慣化されていない人は参考にしてください。
単語帳を活用して語彙力を増やす
英語を活用するには基礎となる語彙力が重要になります。語彙力を増やすには単語帳を利用するのがおすすめです。
近年、単語帳のみならず、単語の勉強ができるアプリも多く存在します。これらを活用して毎日決まった時間に取り組んだり、隙間時間を活用したりすると単語を身に付けられますよ。
おすすめの単語が勉強できるアプリはこちらです。
アプリ | 特徴 |
---|---|
英語勉強アプリmikan (App Store / Google Play) | 中学から社会人までの幅広いレベルに対応。英検やTOEIC、TOEFLなど試験に応じた対策も可能。 |
ターゲットの友 英単語アプリ(App Store / Google Play) | すべての英単語や例文に音声が付き、リスニング力も鍛えられる。 |
英語学習ゲーム (英語物語) (App Store / Google Play) | 本格的なRPGゲームで、ゲームを楽しみながら英語を学習できる。 |
英語に触れる機会を増やしてリスニング力を身に付ける
英語を聞き取れるようになるには、英語に触れる機会を増やすことが大切です。生活の中で意識的に英語に触れる機会を増やしてリスニング力を高めましょう。
具体的な方法は英語の動画や映画を観ることです。まずはレベルの低いものから観て、徐々にリスニング力を高めることが大切です。好きな洋楽を聴いて、徐々に歌詞を理解していくこともリスニング力を鍛えるのに有効です。
英語学習におすすめな映画
- フォレスト・ガンプ
- マダム・イン・ニューヨーク
- 英国王のスピーチ
オンライン英会話などで英語に慣れる
英語学習で最もおすすめな方法がオンライン英会話です。実際にネイティブの人と英語で会話ができるため、英語に慣れることができます。さらに、サービスによっては英語学習の教材も提供していることもあるため、他の教材も不要です。
おすすめのオンライン英会話サービスはこちらです。
オンライン英会話サービス | 特徴 |
---|---|
EF English Live | 週1〜2回のマンツーマンレッスンに加えて、毎日いつでもグループレッスンに参加できる。 |
ネイティブキャンプ | 365日24時間マンツーマンレッスンが受けられる。隙間時間を活用して英語学習が可能。 |
Cambly | 365日24時間予約なしでマンツーマンレッスンが受けられる。レッスン中に翻訳機能付きテキストチャットがあるため、初心者も安心。 |
とはいえ、他の方法に比べて費用がかかることには注意が必要です。短期集中で英語学習をしたい人におすすめです。
アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る英語力を上げたいなら読み書きだけでなく話す練習も必要
学生のうちに商社に必要な英語力を身に付けたいなら、これから説明する3つのことを実践してみましょう。
①TOEICの勉強をする
TOEICは、リスニングパートとリーディングパートがあり、読み書きについての英語力を高めることができます。現在350点のスコアでも、TOEICの参考書や問題集を活用して250時間程度の勉強時間で650点のスコア取得が可能です。
650点取得したら750点を目指すなど目標を決めて取り組みましょう。高いスコアが取得できれば、就活でアピール材料になります。TOEICの勉強は、英語の実践力を身に付けるうえでおすすめです。
②語学留学をする
商社では、読み書きだけでなく、話せる英語力が求められています。TOEICなどである程度の英語力を身に付けたら、日本人が少ない大学に短期留学や、海外の語学学校で勉強することで話す力が身に付きます。
ホームステイでも寮でも構いませんが、日本人と会話するのではなく、国籍を問わず多くの外国人と接する機会を多く設けましょう。
③外国人と接する機会を作る
日本国内でも海外からの留学生や在日外国人のためのボランティア活動など通じて、外国人と英語で交流する機会を作ると良いですね。
留学生の英語力が高くなくても、さまざまな外国人と付き合う経験は、商社に就職してからも役立ちます。
英語は最低限でも大丈夫! 他の資格・スキルもアピールして商社の内定を勝ち取ろう
「商社に入社するには英語がペラペラではなければいけない」とイメージする人がいますが、必ずしもそうである必要はありません。最低限の英語が使えれば十分です。
しかし、英語が話せない人は他の資格やスキルをアピールすることが求められます。この記事を参考にして適切なアピールをし、商社の内定を勝ち取りましょう。
アドバイザーコメント
鈴木 洵市
プロフィールを見る英語力にプラスしてアピールできるポイントがあると評価されやすい
これから英語を活用して商社への入社を目指す学生の皆さんは、言語の力で自分のキャリアを大きく展開することができる可能性が高い人だと思います。
私も、現在小さいながら貿易事業を営んでいますが、事業として取り組んでから英語を学んでいて、非常に苦労しています。
なんとなく商社に入社したいなと思っている段階の学生の皆さんも、商社には英語にかかわる基準が供えられていることが多いということを知っておくことが非常に重要です。
この基準を知っているか知らないかで入社できるかどうかの結果が変わります。企業ごとにおける英語力の基準を知って早めの対策を練ることが必要です。
英語と併せてアピールできる力を考えておこう
特にこの記事にある、「英語×〇〇力」を主軸に自己アピールを考えておくと、就職活動における自己アピールに使う時間の負荷を減らすこともできます。
商社に入社した後に英語であったり、そのほかの言語や能力を使って活躍したい場合は、自分の言語や能力・スキルを明確化しておくことが必要です。これから準備する人も同様に、自身の強みを考えてアピールしてみてくださいね。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/Koyoriキャリアワールド代表取締役
Chieko Kimura〇2度のアメリカ留学、20年以上の外資系IT企業勤務を経て、現在は留学生向け就職支援をおこなう。また、企業のキャリア支援や新入社員のクラウドコーチングなどにも幅広くたずさわる
プロフィール詳細キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細