Q
番組制作会社にホワイト企業ってあるんですか?
番組制作の仕事に興味があり、就職活動で番組制作会社を志望しています。
しかし、「きつい」「激務」といったネガティブな評判をよく耳にします。調べてみると、労働時間が長く、給料も低いという声が多く、正直不安です。
番組制作会社で、ワークライフバランスを保ちながら働ける「ホワイト企業」は存在するのでしょうか?
もしあるとすれば、どのような会社がホワイト企業にあたるのか、見分け方やそのような企業の特徴を教えていただきたいです。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
番組制作会社は激務な傾向にあるがホワイト企業も存在する
数は多くないかもしれませんが、あるとは思います。番組制作は放送日という納期が絶対なので、進行が遅れると深夜作業や休日出勤が発生しやすく、激務なイメージが強いです。
また、テレビ局を頂点とする下請け構造のなかで、制作会社は厳しい予算やスケジュールを求められることも少なくありません。こうした業界構造が、労働環境が厳しくなる一因といえます。
大手グループや中堅が穴場! 詳細な職場環境を調べよう
しかし近年は働き方改革の流れもあり、労働環境の改善に取り組む会社も増えています。
大手放送局のグループ会社や、労務管理に力を入れている中堅の制作会社などは比較的働きやすい環境が整っている可能性があります。離職率や平均勤続年数を調べたり、面接で1日のスケジュールや残業時間、休日の取得状況などを具体的に質問したりして、自身の目でしっかりと見極めることが重要です。
特に報道や情報番組はハードな傾向があるので、制作ジャンルも確認しましょう。
ホワイトな番組制作会社は自分の価値観に沿って判断しよう
番組制作の現場は一般に繁忙で不規則ですが、企業による差が大きいのが実情です。まず大前提として、「きつい」と感じる基準は一人ひとり違うため、「月〇〇時間以上はブラック」といった絶対的な基準はありません。
残業時間などの定量的な情報は、自分自身がその環境を受け入れられるかを判断するための「材料」としてとらえるのがよいでしょう。
見極めのポイントは、労働時間だけでなく、複合的な観点からその企業の働きやすさや持続可能性を推測することです。具体的には、以下のような傾向がある企業はホワイトといえます。
・人員体制:制作進行の人員に余剰を持たせているかどうか
・労務管理:36協定が現実的に運用されているか
・休日取得:代休取得の実績が具体的な数値で開示されているか。
・コンプライアンス:下請法、著作権、安全配慮といったコンプライアンス教育が定期的におこなわれているか
・制作スケジュール:プリプロから納品までの標準的なリードタイムが社内で明示されているか
・福利厚生:育休取得や復職の事例が複数あるか
解像度がカギ! 説明会や面接で労働の実態を把握しよう
説明会や面接では、具体的な質問を通じて実態を把握することが重要です。「年間の平均残業時間」「週の定例会の頻度」「ロケのときの拘束時間の管理方法」「シフト作成のリードタイム」などを聞いてみると、見えてくるものがあります。
また、社員インタビューで「やりがい」の話に終始せず、具体的な体制や仕組みについて語られる会社は健全といえるでしょう。可能であればOB訪問で「直近3カ月の週平均労働時間」や「最も忙しかった時期の体制」などを確認すると、情報の精度がさらに上がります。
制作協力会社よりも放送局グループや大手制作会社の方が制度は整いやすい反面、個人の裁量は小さめになる傾向もあります。自身の優先軸と照らし合わせて選んでいきましょう。
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