文章を書く仕事に興味を持つと、「どんな職種があるんだろう」「働き方はどんな感じかな」と気になりますよね。また楽しそうというイメージを持っていても、実際に働くとしたらどんなことが大変で、どのような能力が求められるのか気になる人もいるでしょう。
文章を書く仕事と一口に言ってもその中身はさまざまで、働き方や特徴も職種によって異なります。意外なデメリットもあるので、文章を書く仕事を通じて自分がどのように働きたいのかイメージできるようになることが大切です。
この記事では文章を書く仕事16選をやりたいこと別に、キャリアアドバイザーの小西さん、吉田さん、杉原さんと解説します。向いている人の特徴や今から実践できることも解説するので、ぜひこの記事で文章を書く仕事の理解を深めてくださいね。
文章を書く仕事の選択肢は広い! 必要なスキルや働き方もさまざま
文章を書く仕事と聞いて、どんな仕事を思い浮かべるでしょうか。よく知られている作家や記者のような仕事以外にも、実は文章を書く仕事にはさまざまな種類があります。
魅力的な職種をまだ知らずにいることもあれば、興味のある職種が思っていた働き方と違うと気付くこともあるでしょう。そこで記事の前半では、まず文章を書く仕事16選と働き方や必要なスキルをキャリアアドバイザーが解説します。
後半では、文章を書く仕事に興味がある人に向けて、把握しておきたいメリット・デメリットと、活躍できる人の特徴を解説します。文章を書く仕事に就くためにすぐ実行できるアクションも説明するので、この記事で自分の適性を確かめて、文章を書く仕事を正しく理解できるようにしましょう。
まずは職種を知ろう! 文章を書く仕事16選をやりたいこと別に解説
文章を書く仕事は、「どんな文章を書きたいか」によって大きく4つのグループに分けることができます。同じ文章でも何のために書くのか、どんな人が読むのか、何が求められているのかは職種によってまったく異なります。
そのため文章を書く仕事を理解するには、自分が何をしたいのかをまず知る必要があるのです。ここでは文章を書く仕事16選を具体的な働き方や求められるスキルを交えて解説するので、まずはどんな職種があるのか理解しましょう。
文書を書く仕事に興味がある人は、まず小学生時代の夏休みの宿題を思い出してみてください。絵日記と作文、読書感想文は同じ書き物でもそれぞれスタイルが異なっていますね。
フィクションかノンフィクションか、一人称で書くか三人称で書くかなど、各々に沿った文体やスタイルがあり、それに対応した職種があります。
自分が書きたい文章は、どのようなスタイルでどの職種に向いているのか、事前にしっかりと研究することがとても大切です。
自由にオリジナルの文章を書きたい人向けの仕事4選
自由にオリジナルの文章を書きたい人向けの仕事4選
- 作家
- 詩人
- コラムニスト
- 劇作家
文章を書く仕事の中には、特に独自の発想力や表現力が求められる職種があります。文章を通して自己表現がしたい、自分の作品を世の中に提供したいという人におすすめの職種です。ここでは代表的な4つの仕事を紹介します。
①作家
文章を書く仕事として特にイメージしやすいのが作家でしょう。作家とは小説や絵本などの物語を書く仕事です。一般的には出版社を通じて本を出版し、作品が売れると印税という形で売り上げの一部が自分の手元に入ってきます。
作家になるおもな方法
- 出版社に自分の作品を持ち込む
- コンクールや新人賞に応募する
- ネット上に作品を公開して声がかかるのを待つ
- (紙の本にこだわらない場合)オンラインで自費出版する
作家になるにはおもに上記の方法がありますが、読む人を惹きつける文章力やストーリーを考える発想力など、努力だけでなく世の中に認められる才能が必要です。長く生計を立てていくなら売れる本を書き続けなくてはいけないという高いハードルもあります。
超人気作家ともなれば、作品が映像化されたり海外向けに翻訳されたりして、数千万〜億にのぼる年収を稼ぐことも可能です。しかし挑戦するのは簡単でも、稼げるようになるまでが特に難しい職種と言えます。
②詩人
あまりなじみがないかもしれませんが、自由にオリジナルの文章を書きたいなら詩人という選択肢もあります。詩人とは短歌や俳句なども含めた詩を作る職業です。
詩人の稼ぎ方は先述の作家とあまり変わらず、出版社を通して自分の詩集や句集を販売して印税をもらいます。ただし小説ほど読む人が多くないため、詩人としての収入だけで生活するのはプロでも難しいと言われています。
詩人になるには読む人の心に響く表現力が不可欠であり、短歌や俳句を作るなら語彙力や過去の優れた作品についての知識も必要です。デビューする方法としては『現代詩手帖』(思潮社)や『ユリイカ』(青土社)などの詩を扱う文芸誌に投稿するのが一般的です。
ある程度の実力が付けば講演会やカルチャーセンターなどで講師をしたり、詩の書き方に関する本を書いたりして収入を増やすこともできます。
③エッセイスト
雑誌やWebメディアなどに自分のエッセイを寄稿するのがエッセイストです。エッセイはテーマや内容にルールがなく、日々の出来事や自分の考えを何でも書くことができるため、自由な文章を書きたい人には作家と併せておすすめの仕事です。
稼ぎ方としては雑誌の連載やコラムぺージなどで一つの記事ごとに報酬をもらう、本を出版して印税を稼ぐなどの方法があります。作家と大きく異なる点として、小説は物語がおもしろければ読んでもらえますが、エッセイは作者自身のことがある程度知られていないと興味を持ってもらうのが難しいです。
そのためすでに有名な人がエッセイの依頼をされることが多く、エッセイストを目指す場合はまず自分の得意なテーマや専門分野を作り、自分の文章や考え方のファンを作る必要があります。
④劇作家
劇作家もオリジナルの発想が求められる職種で、演劇の脚本を作る人のことです。後ほど解説するシナリオライターと似た部分がありますが、以下のような特徴があります。
劇作家とシナリオライターのおもな違い
- 劇作家
基本的に個人作業で、劇団員を集めさえすれば自分の書きたいものを書ける - シナリオライター
監督やプロデューサーとの共同作業であり、大枠や方向性が定められている
劇作家として稼いでいる人は基本的に自分の劇団を持っていて、その劇団で上演するための戯曲を書いています。そのためまずは自分の劇団を作り、上演し、ファンを増やしていくという過程が必要です。
活躍するためにはおもしろい脚本を書く能力だけでなく、役者を集めてイメージ通りの演劇に仕上げるプロデュース力や、自分の演劇をPRする広報の知識などさまざまなスキルが求められます。文章力だけでは成功するのが難しいためハードルは高いですが、演劇や観劇が好きな人には魅力的な職業でしょう。
これらの職種は発想力も必要ですが、言葉をよく知っていることが前提の職業でもあります。
どこかで聞いたような表現ではファンはつきにくいため、オリジナリティ溢れる言葉で表現することが得意な人が向いているでしょう。
枠組みの中で求められる文章を書きたい人向けの仕事4選
枠組みの中で求められる文章を書きたい人向けの仕事4選
- Webライター
- 作詞家
- シナリオライター
- 編集者
自由な文章を書きたい人向けの仕事を紹介しましたが、独創性が求められる仕事には安定的に稼ぐのが難しいものも多く、ハードルが高いと感じた人もいるかもしれません。
もう少し決められた枠組みの中で求められる文章を書きたいという人向けに、ここではより現実的に挑戦しやすい4つの職種を解説します。ぜひ求められるスキルや働き方を確認しましょう。
①Webライター
Webライターとはメディア上でユーザーの悩みを解決したり、ノウハウを解説したりするような記事を書く仕事です。おもに商品やサービスの知名度を高めて集客する目的があるため、ネットで検索した際に上位に表示されるように、SEOの知識を活用することが求められます。
SEOとは
Search Engine Optimizationの略で、「検索エンジン最適化」の意味。GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンで、記事が上位や目立つところに表示されるように工夫すること
専門的で難しいと感じるかもしれませんが、今は自社メディアで情報を発信する企業が増えているため、未経験でも比較的求人に応募しやすいです。
またフリーランスとしてさまざまなメディアで執筆する方法もあり、その場合は経験や品質によって一文字あたりの単価が決まり、書いた分だけ稼ぐことができます。高額の給料を稼ぐのは難しいですが、比較的安定した給料を稼げる職種です。
Webライターに興味があるなら、Web業界の特徴や特に求められる力も把握しておきましょう。こちらは新卒向けの記事ですが、Web業界の選考のポイントについても解説しています。
Web業界の全貌を徹底調査|選考突破の秘訣や自己PR例文も解説
ライターになる方法はこちらの記事でも詳しく解説しています。新卒向けですが、未経験からライターになるための3つの準備を紹介しているのでぜひ確認してみましょう。
新卒でライターになるには? 学生のうちにやるべき3つの準備を紹介
②作詞家
作詞家は歌詞を書く仕事です。歌手に提供する以外にも、ドラマの主題歌やアニメのテーマソングの歌詞を作成したり、合唱曲の歌詞を考えたりなど活躍の舞台は幅広くあります。曲がない状態でオリジナルの歌詞を作ることもできますが、先に曲があり、それに合わせた作詞を依頼される仕事がほとんどです。
稼ぎ方には大きく2つあり、レコード会社やカラオケなどから印税を稼ぐか、歌詞を著作権ごと提供する買い取りという方法があります。
作詞家になるおもな方法
- 音楽の専門学校に通う
- レコード会社などに自分の歌詞を持ち込む
- 音楽制作会社やプロダクションに就職する
- 作詞コンテストに応募する
作詞家になるにはおもに上記の方法がありますが、歌詞に正解はないので必ずしも稼げるようになるわけではありません。事実、作詞家を専業でおこなっている人はまれで、作家や歌手、俳優などがその才能を活かして作詞業をしていることが多いです。
いずれにしろ、メロディに合わせた自然な詩を考えたり、韻を踏んだりなど音楽の才能や知識が必要とされます。曲がヒットして人気作詞家になれば数千万の年収を稼ぐ人もいますが、その競争は激しいのが実情です。
音楽業界はブラックや激務のイメージもあり、不安な人もいるかもしれません。興味のある人はこちらのQ&Aコンテンツでもキャリアアドバイザーが実態を解説しているのでぜひチェックしてみてください。
音楽業界に興味がある人は、こちらの記事を参考にして理解を深めていきましょう。音楽業界の詳細や、音楽にかかわる仕事について解説しています。
音楽業界について
音楽業界に就職する方法は? 職種や将来性・向いている人を徹底解説
音楽にかかわる仕事について
音楽にかかわる仕事24選|未経験からの目指し方や必要スキルを解説
③シナリオライター
シナリオライターとはドラマや映画、アニメ、ゲームなどの台本を書く人のことです。映画の場合は脚本家、ドラマの場合は構成作家とも呼ばれます。大筋の登場人物やストーリーはあらかじめ決められていて、作品をよりおもしろくするために細かい場面設定や、人物のセリフ・動きを考える仕事です。
小説やマンガを映像化する場合もあり、その場合は原作の良さを活かしつつ映像作品として魅力的にするための台本を作ります。そのため自分一人で仕事を進めるというよりは、プロデューサーや演出家、原作者などと打ち合わせをしながら作品を作っていきます。
シナリオライターになるおもな方法
- シナリオライターの専門学校に通う
- 制作会社にシナリオを持ち込む
- シナリオのコンクールに応募する
シナリオライターになるには上記のような方法があります。競争はそれほど激しくありませんが、自分で原作を書いているわけではなく作品の売り上げの一部を得る形になるため、収入はそれほど見込めないのが現状です。
アニメの仕事に興味のある人は以下の記事を参考にしてみてください。仕事内容を詳しくまとめています。
アニメにかかわる仕事を網羅! 各仕事の魅力・就職する方法とは
④編集者
編集者の仕事はイメージしやすい人も多いでしょう。おもに出版社に属し、本を作るために作家と打ち合わせを重ねて、作品をより良く編集していくのがメインの仕事です。ほかにも新規作家の開拓や本の企画などをすることもあります。
編集者になるには特に必要な資格はなく、出版社の求人に応募するのがおもな方法です。ただし倍率はかなり高く、深い教養や文学作品の知識、作家とやり取りするためのコミュニケーション力などが求められます。作家の書くスピードやスケジュールによっては残業になることも多く、作品を作るというやりがいは大きくても働き方はハードな職種です。
かつては大手出版社に勤めれば安定的に稼ぐことができましたが、近年は読書離れや電子書籍の普及により出版不況と言われていて、中堅の出版社でも倒産することがあります。これから目指す人は数千万などの高年収を稼ぐのは難しいかもしれませんが、経験を積めば独立してフリーランスの編集者になったり、自分で出版社を設立することも可能です。
編集者に興味がある人は、出版社での仕事の実態や就職のコツを把握しましょう。こちらの記事は新卒向けですが、特徴を網羅的に解説しています。
出版社への就職を叶える5つの必須準備|トレンドや選考対策も解説
上記の4選のようなある程度の枠組みが定められている文章を書くときは、まず何を訴えたいのか/訴えないといけないのかを明確にしないといけません。目的によって選ぶ言葉や表現が変わってくるためです。
そういった意味では、上記の4つの職業に就きたいなら、文章力だけでなく論理的思考を磨くと良いと思います。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
多くの人に届く影響力のある文章を書きたい人向けの仕事4選
多くの人に届く影響力のある文章を書きたい人向けの仕事4選
- 記者
- 広報
- コピーライター
- ブロガー
多くの人に情報やメッセージを届けられるというのも文章を書く仕事の魅力の一つです。ここでは影響力のある文章を書きたいという人に向けて、代表的な4つの職種を紹介します。
①記者
新聞やニュースメディアなどで記事を書くのが記者の仕事です。社会情勢や経済ニュース、政治の動きなど扱う情報はさまざまで、ただ文章を書くだけでなく、事件や災害の現場に出向いたり、取材やインタビューをしたりなど自分の体を動かす行動力も求められます。
記者になるには新聞社や通信社の記者職に応募したり、フリーのジャーナリストとして各種メディアで記事を書いたりなどの方法があります。必須の資格や経験はありませんが、災害時に危険な場所に赴いたり、特ダネの情報をつかんだり、人から話を引き出したりなど情報感度や体力が求められます。
先述の出版社と同様に、新聞社も購読する人が減っているため就職したからといって稼ぎ続けられるとは限りません。ただしニュースの需要自体は変わらないうえに、最近はニュースアプリなども増えているので、記者の仕事も完全になくなることはないでしょう。
②広報
広報とはおもに企業に所属して、自社の商品やサービスの情報を社外に伝える仕事です。文章を書くこと以外にも役割はありますが、以下のように書く力が求められる業務もあります。
広報における文章を書く業務の例
- 経営方針の変化や新商品・サービスのリリースなどを社外に発表する
- 企業ホームページやSNSで自社の情報を伝える
- 社内報などで社内に向けて自社の出来事やニュースなどを伝える
したがって、広報での書く業務には正しい情報をわかりやすく伝える力や、複数の媒体を使いこなす力が求められます。上場企業の場合は投資家に向けた財務状況の資料なども作成する必要があるため、経営や会計にかかわる知識も求められます。
広報の仕事に就くには企業が募集する求人に応募するか、社内で広報への異動を願い出るなどの方法があります。挑戦はしやすいですが、企業の顔としての側面もあるので、社内外と活発なコミュニケーションを取る力や、自社を社外にどうアピールしていくかという経営視点なども必要です。
③コピーライター
コピーライターとは広告に使うキャッチコピーや文章を書く仕事です。その商品やサービスの魅力を的確に表現しつつ、ターゲットの目に留まる文章を考えます。
コピーライターになるための特定の資格はないですが、広告主が求めるアウトプットをすり合わせたり、広告プランナーやデザイナーなどとやり取りしたりする柔軟なコミュニケーション力が求められます。また人々の心に刺さるコピーライティングやマーケティングの知識も必要です。
広告制作の企業に就職するのがおもな方法で、ほかにはコンテストに応募するという手もあります。収入は会社員としては平均的〜やや高いくらいで、大手の広告代理店などであれば高収入を得ることが可能です。
広告業界は華やかなイメージから人気があり、就職するには高い倍率をくぐり抜ける必要があります。こちらは新卒向けの記事ですが、志望動機のコツを解説しているのでぜひ参考にしてください。
例文7選|広告業界で勝ち抜く志望動機の書き方と差別化のコツ
④ブロガー
ブロガーとはブログを書くことで広告収入を得る仕事のことで、文章を書く仕事の中でも特に始めやすいです。基本的には自分でブログを作って、アフィリエイトで報酬を得ます。
アフィリエイトとは
記事内に商品の広告を貼り、読者がその広告をクリックしたり広告経由で商品を購入したりすると自分に報酬が入る仕組み。ブロガーの稼ぎ方として一般的
ブロガーはパソコンとネット環境さえあれば誰でもできるので、副業として始める人も多いです。ただし収入を大きくして稼ぎ続けるためには、記事数を増やしてブログを大きくしていったり、読者を惹きつけるためのSEOやWebデザインの勉強をしたりなど知識も必要です。
そのため収入の幅が大きいのが特徴で、いくら記事を作っても質が悪いとまったく稼げず、反対にプロのブロガーであれば一般的な会社員よりも多くの収入を得ている人もいます。
Webデザインの具体的なスキルや勉強方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。ブロガーとしてより活躍していきたい人はぜひ併せて確認してみてください。
Webデザイナーになるには? 仕事内容から将来性まで徹底解説
記者、ブロガー、コピーライター、広報、それぞれに特徴があり、優劣があるわけではありません。
この4職種の共通項には、いずれも世の中の最新情報を届けるという点があります。それを踏まえると、常にアンテナを高くして、あらゆることに関心を抱き、好奇心が旺盛という人が向いています。
専門的な知識を活かした文章を書きたい人向けの仕事4選
専門的な知識を活かした文章を書きたい人向けの仕事4選
- テクニカルライター
- 研究者
- 翻訳家
- 校正・校閲
影響力のある文章を書きたい人向けの仕事を紹介しました。幅広い人に届けたいというより、狭くても専門的な文章を書けるようになりたいという人もいるでしょう。ここでは専門的な知識を活かしてプロとして文章を書ける4つの仕事を紹介します。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
①テクニカルライター
テクニカルライターはあまり聞きなじみがないかもしれません。科学、技術、ソフトウェアなどの専門的な分野において製品のマニュアルを書くのがテクニカルライターの仕事であり、別名マニュアルライターとも呼ばれます。
開発者や技術者から製品についての聞き取りをしながら書きますが、重大なミスがあればマニュアルを回収する事態になり得るため、専門的な知識や責任感が求められる仕事です。
テクニカルライターに必要な力
- 製品やその分野に関する専門的な知識
- ユーザーの目線に立ってわかりやすく表現する力
- 論理的で簡潔な文章を書く力
- 正確性や安全性を徹底する責任感
テクニカルライターになるにはメーカーのマニュアル制作部門に応募するか、テクニカルライター専門の企業に入社する方法があります。ただし十分な知識がないと難しいため、先に技術者や開発者を経験してから異動する人も多いです。その分年収は比較的高く、経験を積んで独立し、フリーランスとして働く人もいます。
②研究者
企業や大学で働く研究者は研究がメインの仕事ですが、論文や研究報告書を執筆する、本を書くなどの書く業務も多くあります。
自身の専門分野に関する知識や情熱はもちろん、文章の正確性や論理性、内容の独自性も求められます。そのため文章を書く仕事がしたいという理由だけで目指すのは難しいかもしれませんが、何かをとことん追及するのが好きな人にとっては、その強みを発揮しつつ文章で稼ぐこともできるという魅力的な仕事です。
研究者になるには大学院に進んで博士になる、もしくは教授や研究者のポストに応募するというのがおもな方法です。企業の開発分野などにおける研究者であれば高収入も目指せますが、大学の研究者として就職すると基本的に年功序列で給料が上がっていきます。
研究者は専門的な職種であることから求人数は少なめで選考は狭き門です。興味のある人はこちらの記事でも就職方法を確認してください。
研究職ってどんな仕事? 狭き門を勝ち抜くための志望動機例も紹介!
③翻訳家
翻訳家は外国語で書かれた文章を翻訳するのが仕事で、本だけでなく以下のように幅広い文章を対象とします。何を翻訳するかによって、求められる語学力や経験も異なります。
翻訳家のおもな種類
- 文芸翻訳
- ニュース記事の翻訳
- 社内翻訳(ビジネスのメールや文書)
- 映像翻訳(ドラマや映画、テレビ番組)
たとえば文芸翻訳の場合はなるべく原文の雰囲気やテンポをそのままに表現することが求められるため、高い語学力が必要です。正しく翻訳するにはその国の文化や社会に関する知識も不可欠であり、作品の地域での在住経験やネイティブレベルの知識を持つ人が多いです。
翻訳家として働く方法も種類によってさまざまで、社内翻訳家であればメーカーや商社など海外とのやり取りが多い企業、ニュース記事の翻訳であれば通信社などで求人を見つけやすいでしょう。映像翻訳や文芸翻訳は語学力だけでなくセンスも求められるため、専業で生計を立てていける人は一握りと言われています。
④校正・校閲
もし新聞や本を読んでいて漢字や文法のミスをたくさん見つけたら、その情報を信じて良いのか不安になりますよね。そのため作品や記事の信ぴょう性を高めるために、文章の間違いを探して訂正しているのが校正・校閲の仕事です。
文法ミスや誤字・脱字だけでなく、引用で使われている情報が正しいのか、文章に矛盾やおかしな点はないかなども確認しています。そのため自分自身も文章に関する知識が必要です。
校正・校閲の仕事に就くには出版社や新聞社などの校閲部に所属するか、校正・校閲専門の企業に入社するという方法があります。ひたすら文章を読むことになるため読むのが苦でなく集中力が高い人や、小さい疑問や違和感を見過ごさずに細部にこだわれる人が向いているでしょう。
以下のように校正の知識や技能を表明できる資格もあるので、未経験の人はぜひ調べて活用してみてください。
校正技能検定 | 概要 | 「校正」の技能を認定する唯一の検定試験。日本エディタースクールが主催・実施 |
受験資格 | 初級は日本エディタースクールにて指定科目を修得した人を認定 | |
受験費用 | 中級:8,800円 上級:9,900円 | |
校正士 | 概要 | 校正の基礎や実践技術までを自宅で学べる、文部科学省認定の通信講座。校正実務講座及び校正士認定試験からなる |
受験資格 | 講座を修了すると受験可能 | |
受験費用 | 入学金:5,000円 受講料:40,400円 |
ここで解説した「専門的な知識を活かした文章を書く仕事」の分野で難しいのは、専門用語や外国語などを知らない人が見てもわかるように、噛み砕いた表現(翻訳)を求められるところです。
語彙力と同時に、漢字の知識や使い方を知っている人が向いていると言えるでしょう。
アドバイザーコメント
小西 一禎
プロフィールを見るどのように書くかだけでなく何を書きたいかも考えてみよう
上記で16もの仕事が挙げられていますが、文章を書く仕事を別の観点からも以下のように大別してみました。
①自分のことを書く=コラムニスト、ブロガー
②他者のことを書く/あるいは現象や出来事などを書く=記者、広報、研究者、テクニカルライター
③他人の文章を確認する=翻訳家、校正・校閲、編集者
④クリエイティブに書く=作家、詩人、劇作家、シナリオライター、コピーライター、Webライター、作詞家
それぞれの特徴から向いている人も想定できる
こうして見てみると、数のうえでは④が圧倒的に多いことが明白ですね。創造力を最大限に活かし、いかにオリジナリティに富んで読む人を惹きつける文章を生み出せるかが問われているのです。
あまり好きな表現ではありませんが「変わっている」などと周囲から言われる人は、④に向いていることでしょう。対照的なのが②です。一人称で書くのが不得手な人は、②が適しています。
①は④と類似点がありますが、エッセイやコラムで表現したいという人は、①を考えてみる価値はあります。豊富な人生経験に裏打ちされた筆致なら、多くの人に影響を与えることとなるでしょう。
③は、いわゆるバックオフィス業務です。縁の下の力持ちではありますが、各方面で重要な役割を果たしています。
意外なメリットも! 文章を書く仕事ならではの魅力3選
意外なメリットも! 文章を書く仕事ならではの魅力3選
- 自分が書いたものが形に残って世に届く
- 比較的自由な働き方ができる
- 専門的なスキルや知識が身に付く
文章を書く仕事16選を解説しました。職種によって特徴も働き方もさまざまだということが理解できたと思いますが、共通する大きなメリットが3つあります。
ここでは文章を書く仕事の魅力について解説するので、より具体的なイメージを持てるようにしましょう。
①自分が書いたものが形に残って世に届く
メーカーや建設業界なども自分の仕事が形に残るといえますが、自分一人の成果がわかりやすく見えるのは文章を書く仕事ならではでしょう。
記者やコピーライターなどであれば特に不特定多数の多くの人の目に届きます。また作家やWebライターなどの仕事も自分の文章が多くの人に届くだけでなく、長く残り続けることになります。自分が力を込めて取り組んだ成果が形になって世の中に残るというのは、達成感がありほかの仕事ではあまり感じられない魅力です。
②比較的自由な働き方ができる
文章を書く仕事は、たとえば店舗スタッフのように営業時間や場所が固定されているわけではなく、また販売職や営業職のように商売相手ありきで進むわけでもありません。そのため時間の使い方や働く場所などを比較的自由に決められることが魅力です。
また働き方や雇用の種類も選択肢が多く、自分に合うスタイルを選べます。たとえばフリーランスを選ぶならいつどこで働いても良く、その日のうちにどれだけ仕事を進めるかも自分で決めることができます。アルバイトとして副業で少しだけ稼ぐこともできれば、正社員として本格的に働くことも可能です。
そのため自分の裁量で仕事を進めたい人や、ライフスタイル・ライフステージに合わせて柔軟に働きたい人にはメリットが大きいでしょう。
文章を書く仕事は在宅でできるから自由に働けるというより、仕事の時間や場所の持ち方による効果が大きいと思います。
カフェの方がよく書ける人もいれば(適度な雑音が効果的)、深夜の自宅の方が落ち着いて書ける人もいます。自分の書くスタイルが確保できれば自由度は高くなります。
在宅ワークをしたくて文章を書く仕事に興味がある人は、ほかにも選択肢があるかもしれません。こちらのQ&Aコンテンツでキャリアアドバイザーが探し方を解説しているので併せて確認しましょう。
「自由な働き方がしたいけど、自由な仕事ってなんだろう?」と思っている人もいるでしょう。こちらの記事では自由な仕事について解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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「自由な仕事に就きたい!」と思っても、理想の仕事を明確にイメージできる人はあまりいません。記事では、人によって感じ方が異なる「自由な仕事」をシーン別にキャリアコンサルタントとともに紹介します。自由な仕事を探すときの注意点も解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
記事を読む
③専門的なスキルや知識が身に付く
文章を書くこと自体は、学生時代の作文やレポートの経験からできる人がほとんどです。しかしそれを職業にするには、ライティングスキルはもちろん、わかりやすく伝える力、読者を惹きつける力、その分野の専門知識や関連する知識などさまざまな能力が必要になります。
文章を書く仕事をするうちにこれらのスキルが身に付けば、ほかの人には替えられないプロの人材になれるでしょう。特にシナリオライターやテクニカルライター、マイナー言語の翻訳家などは希少性が高く、その分野のスペシャリストを目指すことができます。
私が考える文章を書く仕事の魅力は、自分自身を表現することで対価が得られるという点です。
自分が考えていることや思っていることなどについて、文章に書き起こすことで他者に伝えることができます。インプットしたものを脳内で変換し、アウトプットする。極めてクリエイティブな作業です。
これが仕事になり、対価が得られるのであれば、それは大きな魅力だと思います。
知らないと後悔するかも? 文章を書く仕事のデメリットや大変なこと
知らないと後悔するかも? 文章を書く仕事のデメリットや大変なこと
- 働く時間と収入が比例しにくい場合がある
- 職種によっては締切に追われやすい
- 一部の仕事はAIに奪われる可能性がある
文章を書く仕事のメリットを解説しました。魅力を知ってより興味が湧いた人もいるかもしれませんが、どんな仕事にも大変なところやデメリットはあります。
ここでは文章を書く仕事に就くなら事前に知っておきたい注意点を3つ解説するので、実態をより正確に理解しましょう。
働く時間と収入が比例しにくい場合がある
文章には営業職でいう契約数のような明確なゴールがあるわけではなく、こだわろうと思えば徹底的に時間をかけて作り上げることもできます。反対にいくらたくさん書いたとしても、質が良くなければ成果物になりません。
そのため働いた時間や成果物の量が収入とあまり関係しないのが文章を書く仕事の特徴です。作家や編集者などはイメージしやすいと思いますが、記者やライターなども長時間働いても毎月の給料が変わらないことが多いです。
このように文章を書く仕事では、どれだけ働いたかではなく、いかに求められる品質の成果物を作れたかという点で評価されるので、たくさん働いてどんどん稼ぎたいという人には向かないかもしれません。
- 文章を書く仕事で稼げる職種は何がありますか?
一概には言えないが大手メディアの記者は安定している傾向にある
質より量なのか、量より質なのか。議論が分かれるところです。いくら時間をかけたところで、お金になるとは限りません。その逆で、時間をかけなくてもお金になることも十分あり得ます。
「稼げる」という概念には必ずしも該当しませんが、大手メディアの記者は業界を取り巻く状況は極めて厳しいとはいえ、他業種に比べると依然として高収入の部類に位置しています。
組織に属したままならば、少なくとも安定した収入が継続的に約束されます。一方で組織から離れた場合、安定感には欠けるかもしれませんが、ホームランをかっ飛ばす可能性も十二分にあります。
文章を書く仕事の場合、全員に当てはまる正解というのはないでしょう。
選考通過率がグッと上がる!
就活対策で悩んだらプロンプト集がおすすめ!
✓チャットでできる!模擬面接プロンプト
✓自己PRで使える強み診断プロンプト
職種によっては締切に追われやすい
締め切りに追われた作家が、ホテルなどにこもり切りで執筆するという話を聞いたことがある人もいるでしょう。文章を書く仕事は基本的に締め切りやスケジュールが決められていることが多く、その計画通りに仕事を進めなければなりません。
作家だけでなく新聞記者であれば毎日締め切りがあり、Webライターであれば記事公開のスケジュール、コピーライターであれば広告主から依頼されたスケジュールがあります。
文章を書くこと自体は自分のペースで進められますが、遅れてしまうと締め切りまで急ぐしかありません。スケジュールに駆り立てられて焦るのが苦手だという人は、この点に注意が必要です。
- 締切やスケジュールに追われるのは苦手です。文章を書く仕事で比較的プレッシャーの少ない職種はどれでしょうか?
文章を書く仕事は質が重要なのでプレッシャーからは逃れられない
どれもプレッシャーです。書く言葉が出てこなければどうにもなりませんから。しかし、締切があるから書ける、とも思いませんか。締切がなかったら私は永遠に書けません。
たとえば私の場合は、ほかの仕事もあるので自分の予定をまず確認します。次に全体の文章量を把握して、どのくらい時間がかかるのか想定し、自分の力量と照らし合わせてスケジュールを逆算しています。
大切なのが推敲・添削の時間です。これは必ず十分に確保します。文章を書く仕事は時間より質が重要だからです。スケジュールに余裕があっても、誰も読まない文章を書いていては次の仕事につながりません。
スケジュールの問題は自分が頑張れば良いだけですが、質の良い文章を書くプレッシャーからは逃れられないのがこの仕事です。
一部の仕事はAIに奪われる可能性がある
AI(人工知能)の発達はすさまじく、文章を書くこともAIがすでに得意としている分野です。ChatGPTなどの文章生成のAIツールを聞いたことがある人も多いでしょう。AIは説明的な文章が書けるだけでなく、文学作品を作ることもできれば、校正・校閲もおこなうことができます。
そのためライターや翻訳家、校正・校閲などの一部の仕事は将来AIによってなくなる可能性があると言われています。細かい表現にこだわったりオリジナリティを出したりするのは人間ならではの強みなので、文章を書く仕事のすべてがAIに奪われるとは限りませんが、求人数や仕事量は徐々に少なくなっていくかもしれません。
これから文章を書く仕事に就きたい場合は、ただ正しい文章を書けるようにするだけでなく、AIとは違う付加価値を身に付ける必要があるでしょう。
たとえばWebライターであればあるテーマを徹底的に勉強して自分の専門分野を築いたり、マーケティングやSEOの知識を得て文章プラスアルファのスキルを身に付けたりするなど、工夫と努力が求められます。
AIは小説や物語も書けると言いますが、エッセイやブログのような「経験談」や「日常の出来事」はAIが書いても説得力や魅力があるとは考えにくいです。
経験談は経験した人が書くからこそ面白さが伝わるものなのではないでしょうか。こうした文章を書く仕事なら、AIに奪われにくいかもしれません。
こちらの記事では、AIによってなくなる可能性がある仕事を紹介しています。仕事選びで後悔してしまわないように、ぜひチェックしてみてください。
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文章を書く仕事に向いている人の特徴4選! 必要な能力とは
文章を書く仕事に向いている人の特徴4選
- 文章を読むのも書くのも好きな人
- コミュニケーションと個人作業の両立ができる人
- わかりやすく表現する力がある人
- 小さいことにもこだわるきめ細かな人
文章を書く仕事のメリット・デメリットを解説しました。特徴を理解できたら、さらにどんな人が向いているかも確認しましょう。文章を書く仕事で活躍できる人にはおもに4つの特徴があるので、自分に当てはまるかぜひ考えてみてください。
①文章を読むのも書くのも好きな人
質の高い文章を書くためには、「良い文章とはどういうものか」というインプットが必要です。そのため文章を書く仕事をするなら文章を読むのが好きなことが大切ですが、それだけでは十分ではありません。
長い文章を書くなら論理的な思考力や集中力が必要であり、広告のコピーを書くなら何度も修正して良いコピーを考える根気強さも必要です。
このように読むのと書くのはまったく異なる行為であり、自分で文章を書くのが好きでないとなかなか上達しにくいでしょう。文章を書く仕事に就いてからも継続的な勉強が必要なため、文章を書く仕事には、読むのも書くのも好きという人が向いています。
②コミュニケーションと個人作業の両立ができる人
文章を書く仕事は1人でもくもくと進めたり調べものをしたりというような個人作業のイメージがあるかもしれません。そのイメージも間違いではありませんが、実際には人とかかわる場面も多いです。
たとえば企業の中で働くライターなら、自分一人で進められる部分が多いからこそ、進捗状況や成果物の内容について逐一報告や相談をしてすり合わせる必要があります。フリーランスとして働く場合も新規の営業をしたり顧客と打ち合せをしたりなど、コミュニケーションの場面は意外にも多いです。
そのため一人で自分の文章に集中する力が求められるのはもちろん、コミュニケーションを取るべき場面ではきちんとやり取りができる、メリハリを付けられる人が向いているでしょう。
意外に思うかもしれませんが、文書を書く仕事の中でも企画提案の仕事は特にコミュニケーション力が求められます。プランナー、ディレクター、営業職などですね。
ヒアリングで顧客のニーズとウォンツを見極め、それを企画書に落としていきます。説得力のある企画書を書けないと、案件を獲得できません。
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③わかりやすく表現する力がある人
文章は基本的に書き手から読み手への一方的なコミュニケーションです。そのため読者のことをできる限り想像して、わかりやすく表現する力が不可欠です。
論理的に問題がなく理解できる、文法や表記の間違いがない、というのはもちろんですが、たとえば初心者向けのノウハウ記事を書くのに、専門用語ばかり使って書いてしまえばその文章は効果を発揮しません。
そのため文章を使って読み手にどんな情報やどんな感情を届けたいかという目的に合わせて、柔軟に表現できる人が向いているでしょう。
- 文章を書く仕事をしたいのですが、文章力ってどのように磨けば良いのでしょうか?
多くの文章に触れる・異文化に触れるの2点が重要
文章力を磨くためには、小説や物語、エッセイやブログといった書き手の個性に触れることができるものを、とにかくたくさん読むことをおすすめします。
現代はSNSでやり取りする際も、スタンプなどで会話を省略する機会が多いですよね。そういった生活に慣れてしまうと、言葉を使って表現する機会が減るため、ボキャブラリーを増やすチャンスも減ってしまいます。
また国が変われば表現の仕方も変わります。海外の映画を字幕で観たり、海外の小説を日本語訳した本を読んだりすると、海外の表現方法や考え方など、今までの人生にはなかった言葉や文化に触れることができます。
幅広い知見を持つことが文章力を磨くことにつながるはずです。この2点を意識してみてください。
④小さいことにもこだわるきめ細かな人
文章を書く仕事は自分が書いた文章がそのまま仕事の成果物になり、多くの人の目に届くことになります。そのため情報の正しさを大事にできる人や、文章や表記の間違いに敏感な人でないと書き手として信頼されるのは難しいです。
またコピーライターや記者、作家など、職種によっては単にきれいな文章というだけでは認められないことも多くなります。できるだけキャッチーなフレーズを考えたり、最適な表現を追及したりなど、どうすればより読者に響くかということに徹底的にこだわれる人が向いています。
仕事のアウトプットに大雑把な人や小さなことにこだわれない人は、活躍するのは難しいかもしれません。
上記のほかにも、「何かを誰かに伝えたい」という強い思いは、文章を書くうえで大きなモチベーションになります。文体の上手下手は度外視して、伝えようとする熱意は読者の心を確実に動かします。
反対に向いていない人としては、あえて1つだけ特徴を挙げれば、自分本位の文面を書く人でしょう。独りよがりで、押し付けるような筆致は敬遠されます。
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今日からできる! 文章を書く仕事に就くために実践してほしいこと
今日からできる! 文章を書く仕事に就くために実践してほしいこと
文章を書く仕事に向いている人の特徴を解説しました。特徴を知って興味が高まった人もいれば、自分には合わないかもしれないと感じた人もいるかもしれません。
文章を書く仕事を始めるのは実はそれほど難しいことではなく、職種によっては未経験からでも挑戦できます。まずはやってみないと適性がわからなかったり、経験する中で知識が身に付いていくものもあるので、迷っている人はまず行動するのがおすすめです。
ここでは文章を書く仕事に就くためにできる5つのアクションを解説します。
①文章を書くのに必要な知識の勉強をする
これまで解説したとおり、文章を書く仕事は職種によって必要な知識やスキルもさまざまです。そのため文章を書く仕事に挑戦するなら、自分が興味のある職種にどんな知識が必要かを把握し、まずその勉強をしてみるのが近道になります。代表的な例を挙げると以下の通りです。
文章を書く仕事別の必要な知識の例
- Webライター:SEOや数値分析の知識
- ブロガー:SEOや広告の知識
- 翻訳家:扱う言語の知識、その国の文化や社会の知識
- テクニカルライター:その分野での経験や専門的な知識
知識がないと、良い文章が書けないという以前に採用されるまでのハードルが上がってしまいます。まず必要な知識について勉強しておけば未経験からでも挑戦しやすくなるだけでなく、その仕事に本当に興味があるのか、向いているのかも判断しやすくなります。
自分が気になる仕事にはどんな知識やスキルが必要か調べてみて、できることから勉強してみましょう。ちなみにタイピングスキルは文章を書く仕事に就くならほとんどの場合必須なので、時間がない人はタイピングスピードを上げる練習だけでも取り組むのがおすすめです。
未経験から文章を書く仕事に挑戦するなら、まず語彙力を鍛えるために、①知っている言葉を増やす勉強、②それを使いこなす練習の2つをしましょう。
また読解力も鍛えるために、③文章を読んで理解する練習を併せてすると良いでしょう。漢字検定にチャレンジするのもおすすめです。
②ブログを作って文章を投稿する
文章を書く仕事は会社に就職しないとできないわけではなく、自分一人でも始めることができます。その代表例がブログです。
単なる日記のようなブログではなく、広告も埋め込んだブログを作れば自分の書いたブログでお金を稼ぐことができます。またブログというほかの人にも見せられる実績を作ることで、ライターなどの求人に応募する際も経験を示すことができます。
ブログを書くのは誰でもすぐにできることなので、まず自分が向いているかどうか知りたい、早めに実績を積みたいという人には特におすすめです。以下が初心者でも始めやすいプラットフォームなので、参考にして自分に合いそうなものを選んでみてください。
③コンクールに応募したり作品をネットに公開したりする
作家やコラムニストは趣味として作品を書くことも当然できますが、稼げるようになるには、本を出版する、メディアで自分のコラムページを持つなど、その媒体を作っている出版社やWebメディアなどの企業に自分の作品を知って評価してもらう必要があります。
そのため作家やコラムニストなどを目指す場合は、自分の作品をどんどんコンクールに応募したりネット上に公開したりして、企業の編集者の目に留まるようにしましょう。コンクールで入賞すれば知名度が上がるのはもちろん、出版社やメディアから声をかけてもらうなど仕事につながるチャンスが増えます。
以下が作品を出せる場所のおもな例なので、どんなふうに投稿できるのか確認してみましょう。
④企業が募集する求人に応募する
職種にもよりますが、文章を書く仕事の多くは企業から求人が出されています。中には未経験から応募できる求人もあるので、興味のある職種名で求人を検索して、自分が応募できるものがあるか調べてみてください。
文章を書く仕事の求人は正社員のものもあれば、契約社員、アルバイトなどの雇用形態もあります。文章を書く仕事にとことん取り組みたいのか、まずやってみるくらいの感覚が良いのかなど、自分の状況に合わせて求人を選びましょう。
また職種によっては応募時にポートフォリオの提出を求められることがあります。ポートフォリオがあれば意欲だけでなく実力も示すことができるので、これまでに自分が書いた作品や記事、ブログなどがあればまとめておきましょう。
ポートフォリオとは
クリエイターの過去の実績をPDFなどに一覧でまとめたもの。代表的な作品や自分の得意分野・強みがわかりやすく伝わるように作成する
ポートフォリオの作り方にはコツがあります。こちらは新卒向けの記事ですが、ポートフォリオに必須の内容や自分の強みを押し出す方法をまとめているのでぜひ参考にしてください。
企業に刺さるポートフォリオの自己紹介|職種別例文6選
- 文章を書く仕事で未経験でも挑戦しやすいものは何ですか?
就活に悩む学生の履歴書添削や文章作成の仕事はおすすめ
履歴書の添削や、志望動機・自己PRの作成の仕事はいかがでしょうか。就活中の学生の多くは自分を表現するのが苦手なので、代わりに文章化してあげる仕事です。
文章量は少ないので未経験者にとって負担は少なく、目的もハッキリしているので取り組みやすい仕事です。また文章量が限られているので、腕の見せ所でもあります。
学生の視点で文を綴り、企業の視点で文を添削する。2つの視点で自分の文章を見ることができるので、実力もアップすると思います。それに学生にも喜ばれるので一石二鳥。
「おかげで書類選考に通りました」と感謝されると、やる気が出るだけでなく自信にもなりますね。ぜひ挑戦してみてください。
⑤クラウドソーシングで仕事を受注する
文章を書く仕事の手段として、近年一般的になったものがクラウドソーシングです。たとえばWebライターなどはスキルと知識があれば会社に属していなくてもできるので、フリーランスや副業としてクラウドソーシングで仕事を受注する人も多くいます。
クラウドソーシングとは
企業がインターネットを通じて不特定多数の人に業務を発注するビジネス形態。フリーランスや副業で仕事を探している人に仕事を委託できる
自分の経験や特に得意な分野をアピールしたうえでやりたい仕事だけを契約することができるので、好きなことや得意なことをとことん活かしたいという人にはおすすめの働き方です。
また働く時間や場所を自由に決められるというメリットもあります。ただし収入が安定しにくい、突然契約を切られる可能性がある、まれに報酬が支払われないトラブルがあるなどのリスクもあるので、受注先の情報をきちんと調べて慎重に使うことをおすすめします。
クラウドソーシングサービスの例
- Lancers(ランサーズ)
- CrowdWorks(クラウドワークス)
- coconala(ココナラ)
クラウドソーシングサイトで文章を書く仕事を受注したいなら、登録する前にまず日本語文法を勉強しましょう。
特に助詞の使い方です。加えて、慣用句・漢字の書き分けなどの知識も深めてください。
ビジネス文書検定にチャレンジして、いろいろな文書を書けるようにしておくのも良いですね。
文章を書く仕事への転職を検討している人は、タイミングを間違えないようにしましょう。こちらの記事で最適な転職タイミングを見つける方法を解説しています。
転職のタイミングはいつが正解? 目的に合わせた最適な時期を解説
文章を書く仕事に就きたいならやりたいことを見極めてスキルを磨こう
文章を書く仕事16選を、やりたいこと別に解説しました。職種によって仕事内容も働き方もさまざまなので、興味がある人は自分がどんな文章を書きたいのか、どのように働きたいのか、紹介した仕事からなりたい姿を具体的にイメージしてみましょう。
文章を書く仕事のメリット・デメリットや向いている人の特徴も解説したので、記事をふまえて挑戦したい気持ちが固まった人もいると思います。文章を書く仕事に就くための5つの方法をもとに、まずはすぐできることから実践して、活躍するためのスキルを磨いていってください。
アドバイザーコメント
古田 文子
プロフィールを見る文章を書く仕事には才能が必要だが鍛えることもできる
「やりたい仕事」だから「できる」とは限らず、「できること」が必ずしも「やりたいこと」とは限りません。でも興味があって「やってみたいから勉強する」「納得できるところまでチャンレジしたい」という気持ちは捨てずに温めたいですよね。
日本は義務教育のおかげで識字率も高く、新聞や本、ネットの記事も読んで理解できる人がほとんどです。しかし作家や劇作家、作詞家のように、魅力ある文章を書くためには人より一歩抜きん出た才能を求められます。
卓出した才能は生まれ持ったものもあるかもしれませんが、後天的に鍛え、身につけることもできると私は考えています。
まずは明確な動機を持ってたくさんの文章に触れよう
文章を書く力を後天的に鍛え、才能を身につけるためには、なぜ自分が言葉を使って表現したいのか、伝えたいと思ったのか、動機を明確に持つことが大切です。
動機を明確にしたら、人よりも多く文章や言葉に触れる生活を心がけましょう。そうすることで、より伝わりやすく、人々を魅了する言葉を残すことができるでしょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
ジャーナリスト/キャリアコンサルタント
Kazuyoshi Konishi〇大手メディア政治記者を経て、配偶者の海外転勤に伴いキャリアを一時中断。現在は大学院でキャリア形成を研究する一方、プロの文章力を活かし各メディアで幅広く記事を執筆。
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/上級心理カウンセラー
Fumiko Furuta〇キャリアに関する記事の執筆・監修や、転職フェアの講演、キャリア相談、企業や学校でのセミナー講師など幅広く活動。キャリア教育に関心があり、学童クラブの支援員も務める
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリア技能士
Misako Sugihara〇石川県金沢市を拠点に15年にわたり就職支援に携わる。2年前からは転職支援も手掛けている
プロフィール詳細