この記事のまとめ
- 自然にかかわる仕事6種類・22選を紹介
- 自然にかかわる仕事の魅力を把握して就職・転職活動のモチベーションを高めよう
- コツを把握して自然にかかわる仕事への就職・転職活動を成功させよう
- 適職診断
たった3分であなたの受けない方がいい職業がわかる!
この記事を読んでいる人に
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自然が好きで、自然にかかわる仕事に就きたいと思う人は多くいると思います。自然にかかわることのできる仕事は多くあり、自然の魅力を伝えたり、自然の脅威から人々を守ったりできるのは魅力の一つです。
自然にかかわる仕事について「どんな仕事があるのか幅広く知りたい」と考えたり、「自分に自然にかかわる仕事が向いているか自信を持てない」と悩む人も多いのではないでしょうか。
この記事では、キャリアアドバイザーの田邉さん、板谷さん、平井さんのアドバイスを交えつつ、自然にかかわる仕事の種類や魅力を解説します。自然にかかわる仕事への就職・転職を考えている人は、ぜひ参考にしてください。
未経験も可! 自然にかかわる仕事は6つの切り口で豊富な種類がある
自然にかかわる仕事にはさまざまな種類があり、自然にかかわりたいと思っている人はそれらを幅広く知っておくことで将来「あんな仕事もあったのか……」「知っていたらやってみたかった」などと惜しむリスクが減ります。6つの切り口で整理できるので、ぜひ確認していきましょう。
この記事では、自然にかかわる仕事を6種類の役割に分けて解説します。その後で、自然にかかわる仕事の魅力や向いている人を解説します。自身との相性を確かめながら読み進めてくださいね。
また、「なんとしても選考を突破したい!」という人のために、自然にかかわる仕事の就職・転職に役立つコツを紹介します。働き始める前に自然にかかわる仕事への理解を深めて、早期退職の原因になるミスマッチを防ぎましょう。
6種類の役割に分けて解説! 自然にかかわる仕事22選
自然にかかわる仕事には大きく分けて6つの種類があります。数が多いので、6つの切り口で整理しつつ理解し、自分に合う仕事を検討していきましょう。
ここからは、自然にかかわる仕事の各種類の役割や特徴を解説します。
また、分類した役割ごとに代表的な職種を紹介しています。具体的にどのような仕事があるのか知るためにもぜひチェックしてみてください。
それぞれの職種の特徴を知ることで、入社した後に「自分が希望していた自然とのかかわり方と違う」というミスマッチが防げます。漠然としたイメージで志望職種を選ぶのではなく、本文をきちんと読んで理解を深めましょう。
生産者として自然に携わる仕事5選
生産者として自然にかかわる仕事には、米・野菜・肉・魚などの食料、家や紙などを作る際に必要な木材を生産して販売するなどがあります。第一次産業とも呼ばれていて、自給自足が基本だった古い時代から存在する仕事です。
生産者として自然にかかわる仕事は少子高齢化の影響を大きく受けていて、人手不足と後継者不足などが課題とされています。総務省統計局の全国の産業3部門別就業者によると、第一次産業は60歳以上の割合が6割を超えていると発表されました。
そのため、人員が求められていて、特に将来を担う20代・30代が必要とされているのです。大学や高等学校で専門的な知識を学んだ人だけではなく、未経験者の採用も活発におこなわれています。ここでは生産者としてのかかわり方を見ていきましょう。
①農家
農家とは、稲作や畑作といった農業を営む職業です。米や野菜、果物などを育てて、市場やスーパーなどに販売しています。豪雨や暴風などの災害による被害を受けるリスクを秘めているものの、丹精込めて育てた農作物を収穫する際に大きなやりがいを感じられる人もいるのではないでしょうか。
なお、農家を目指すにあたって必須ではありませんが、以下の資格を取得しておくと役立ちます。
普通自動車運転免許や大型自動車運転免許を持っていれば、農作物の運搬や機材を移動させる際に車を使用できます。また、日本農業検定や日本技術検定は農業に必要な知識や技術を網羅的に習得できるため、農家を目指すにあたっておすすめの資格です。
農家も後継者に困っています。子どもが必ず継ぐとも言えません。後継者不足に悩む農家への支援策として、農林水産省は認定新規就農者制度を開始し、農業の後継者不足を解消しようとしています。
住んでいる、もしくは農業をやりたいと考えている自治体に問い合わせてみましょう。
農業関連の職種に興味がある人は以下の記事を参考にしてみてください。志望動機の書き方を解説しています。
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②林業従事者
林業従事者とは、森林の管理や保全、木材の伐採、加工などをおこなう職業です。森林資源の持続可能な利用を目指し、生態系のバランスを保ちながら木々を伐採して木材を販売しています。
高度経済成長期に森林を伐採し過ぎてさまざまな環境問題を引き起こしました。その反省を活かして、現在は自然の再生能力を考慮した伐採計画の立案が求められています。
このような、林業従事者に役立つ資格はこちらです。
林業従事者に役立つ資格
資格がなくても林業従事者になれますが、林業に関する知識や技術を学べるため、上記の資格を取得しておくと働くうえで役立ち、かつ即戦力として採用される可能性も高まります。特に林業技士は実務経験がなくても取得できるので、未経験者におすすめです。
③漁師
漁師とは、魚や海産物を捕獲して卸売市場や加工業者に販売する仕事です。網漁・釣り・罠漁などさまざまな漁法があり、対象の魚やエリアによって最適な方法で漁をおこなっています。
漁業は季節や天候に大きく左右されるため、漁師はそれに合わせた計画の立案が必要です。なお、悪天候で海に出るのは危険なので、天気によっては漁ができません。自然の影響を大きく受ける職業であることを理解しておきましょう。
漁師になるのは家業を継ぐのが一般的です。ただ、就業セミナーや就業支援フェアが開催されていて、家業が漁師でなくても就業できる体制が整いつつあります。体験を受け入れている漁協や漁業会社もあるので、興味がある人は相性を確かめるためにも参加してみることがおすすめです。
漁師の仕事の難しさは「マニュアル化ができないこと」です。海の状況によって、細かい調整が必要なので、一日として同じ仕事をする日がありません。だからこそ、自然を相手に変化のある仕事がしたい人にはおすすめです。
④酪農家
酪農家とは、牛乳や乳製品を生産するために乳牛を飼育・管理する職業です。牛乳のほかにも、チーズやバター、ヨーグルトなどの加工品の製造にも携わることもあります。
早朝にエサやりや搾乳をおこなうため、酪農家の朝は非常に早いのが特徴的です。具体的には、午前5時ごろから働き始め牛舎の掃除や牛の健康チェックをし、夕方にも再び搾乳やエサやりをします。なお、酪農家は始業が早い分、合間の休憩時間は長い傾向があります。
酪農家として就職するには、大学や専門学校で酪農を学んでから酪農ヘルパーや牧場スタッフに応募するのが一般的です。実際に働きながら知識や技術を習得し、資金を用意できれば農場の経営者になることもできます。
酪農家に興味を持っている学生は、農場が実施している酪農体験に参加して仕事内容との相性を確認してみるのもおすすめです。
酪農家は生き物である牛と向き合うため長期休暇は難しく、搾乳や清掃など体力仕事であるとも言えます。また、飼料の高騰や病気の流行、価格の変動などに晒される危険性も高いです。
一方で、動物と触れ合えることや自然のなかで働くやりがいを感じることができます。
⑤畜産農家
畜産農家とは、肉や乳製品、卵などの生産を目的に家畜を飼育・管理する職業です。具体的には、家畜の飼育や品種改良、製品の販売などの幅広い業務をおこなっています。
動物の生理学や遺伝学、繫殖学などに関する専門的な知識が求められるのが畜産農家の仕事です。知識を習得した後に家業を継いだり、農業法人に就職したりすることで、畜産農家として働けます。
また、農業法人や地方自治体では、畜産農家としての働き方を知ってもらうために約1週間のインターンシップや体験会を実施していることがあります。実作業を体験したり、タイムスケジュールを把握したりすることで、就職後の生活をイメージできると思います。
畜産農家としての就職を検討している人は、インターンや無料体験会に参加してみるのがおすすめです。
インターンの選び方に迷っている人は以下の記事を参考にしてください。
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自然の魅力を人に伝える仕事3選
自然の魅力を人に伝える仕事
自然の魅力を人に伝える仕事には、自然のなかで楽しむアクティビティを教えたり、遊びに来た顧客をもてなしたりする職業などがあります。自然だけではなく人とかかわる機会も多いため接客スキルが求められるのも特徴的です。また、働くにあたって資格は必須ではないため、未経験者でも働きやすいでしょう。
正社員のほか、観光地で泊まりながら働くリゾートバイト、企業から業務を請け負う個人事業主といった働き方も選択可能です。ここでは、自然の魅力を人に伝える職業を3種類紹介します。
①アウトドアインストラクター
アウトドアインストラクターは、アクティビティの参加者に野外活動の技術や安全管理を教える職業です。自然環境でさまざまなアクティビティを指導し、参加者に知識やスキルを伝えます。
アウトドアインストラクターが教えるアクティビティの例として、以下のようなものが挙げられます。
アウトドアインストラクターが教えるアクティビティ
- キャンプ
- 登山
- カヤック
- スキューバダイビング
- スキー・スノーボード
自然環境でおこなうアクティビティには危険が潜んでいて、安全に配慮しながらの指導が大切です。また、参加者によってスキルレベルや参加目的が異なるため、相手に合わせて全員が楽しめるように工夫する必要があります。
アウトドアインストラクターになるにあたって必須ではありませんが、資格を取得しておくと特定のアクティビティに詳しいことを証明可能です。たとえば、キャンプを教えたい場合はキャンプインストラクターの資格を取得するのがおすすめです。実技を学ぶ10時間の講習を受けて試験に合格すると就職に有利に働く可能性がありますよ。
このように、アウトドアが好きな人にとっては自分の好きなことを仕事にできることでもあります。自分が何に興味関心があるのかを今一度振り返り、人に教えられるほどの経験を積むことで就職に役立ちますよ。
日常生活で自然とふれあうことが少なくなっている現在、アウトドア活動をガイドする仕事は現代人の人間性の回復や癒しを提供することになるでしょう。
大変なところはやはり体力面です。年を重ねて体力の衰えを感じはじめたときどうするのかが、一番の大変さではないでしょうか。
②海沿い・山沿いの宿泊施設スタッフ
海沿い・山沿いの宿泊施設スタッフは、宿泊客のチェックイン・チェックアウトの手続きや客室清掃、食事の提供などの業務を担当します。特別な資格は不要でアルバイトを雇っている宿泊施設も多いため、未経験者でも働きやすいのが特徴的です。
一方で、規模の大きいホテルや旅館を運営する会社に就職すると、都会に配属される可能性があります。そのため、自然とかかわりながら働きたい人は、海沿い・山沿いの宿泊施設のホームページ(HP)をチェックして求人を出しているところに直接応募するのがおすすめです。
また、都会に住んでいる人でも1週間〜数カ月の契約で働くリゾートバイトに参加すれば、自然に近い宿泊施設で働けます。「自然のなかで働くのが自分に合っているかわからない」という人は、まずはアルバイトから始めて相性を確認してみてください。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では自分に適性がある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクがあります。
そこで活用したいのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
③動物園・水族館・植物園の飼育員
動物園・水族館・植物園の飼育員は、動物や植物の世話・展示の管理・研究をおこなう職業です。展示内容を工夫したり、ショーの構成を考えたりして来園者が増加するような取り組みをするケースもあります。
飼育員になるには生物学や獣医学、繫殖学といった専門的な知識が必要で、大学や専門学校で学んでから就職するのが一般的です。ただし、正社員の求人は限定的なので、学校に通ったからといって必ず就職できるわけではありません。求人サイトや施設のHPを定期的にチェックして、チャンスを逃さないようにしましょう。
また、飼育補助のアルバイトとして働いて経験を積むことで、正社員に昇格できる動物園や水族館もあります。正社員としてスタートできなくても登用される施設もあるので、飼育補助のアルバイトも選択肢に入れてみてくださいね。
- 自然と動物が好きという気持ちで動物園の飼育員を目指せますか?
「好き」という気持ちに加えて社会的意義を踏まえた志望動機を考えよう
自然と動物が好きという気持ちで動物園の飼育員を目指すことはできます。動物園の飼育員は、絶滅危惧種の保護や動物の行動を観察し、適切な環境での繁殖を目指している側面もあります。
動物園の持つ幅広い社会的意義をつかんだうえでどのような飼育員になるのかを明確にしていくと良いでしょう。飼育員になるには、獣医や学芸員の資格などが有利となることもあります。
また、公務員として飼育員になる場合には一般教養の知識も必要となります。
自然環境を整備する仕事6選
自然環境を整備する仕事は、土壌汚染や土砂崩れなどを防いで人々の安全な暮らしを守る職業です。専門性が高くて資格取得が必須の職業が多く、未経験者が働き始める難易度は高めです。
ただし、資格がなくても働ける職業もあるので、自分に合ったものがないか確認してみましょう。
①森林官
森林官は、国が有する森林の保護や管理、開発を担当する国家公務員です。過剰な伐採を防ぐために伐採する木の量を決定する森林調査がおもな業務内容です。調査結果は森林調査簿や施業実施計画図などにまとめ、事業者や国民も森林の状況を確認できるようにしています。
国家公務員である森林官には、採用後すぐになれるわけではありません。国家公務員試験に合格して林野庁や森林管理局で経験を積んだ後、任命される必要があります。
そして、森林官は全国に約840人ほどしかいない限られた職業です。国家公務員試験に合格したとしても、必ずしも森林官として働けるとは限らないことは理解しておきましょう。
森林官を目指しながら、民間企業への就職を検討している人もいると思います。公務員と民間企業の併用を考えている学生向けに、就活両立のコツをこちらの記事でアドバイスしているので、ぜひ確認してください。
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②樹木医
樹木医は、自然の樹木や天然記念物に指定されるような有名樹木、公園樹木、街路樹などさまざまな木々の健康と管理を専門とする職業です。成長に必要な量の日光を浴びられるように間引いたり、病気や害虫の侵入に対して治療したり、健康を維持するための管理計画を策定したりします。
樹木医は専門の資格が必須で、日本緑化センターが実施する樹木医研修を受講した後に試験に合格する必要があります。受験するには樹木の調査、計画・設計監理、維持管理作業や診断・治療など樹木の保護・育成に関する業務経験が5年以上、または樹木医補の資格を有して認定後の業務経歴が1年以上のどちらかを満たしていることが必須です。
そのため、新卒で樹木医として働くことはできません。樹木医補養成機関として認定されている大学や専門学校を卒業して樹木医補として認定を受けていれば、スムーズにキャリアをスタートできますよ。
③ビオトープ管理士
ビオトープとは
野生の生き物が安定して生息できる空間
ビオトープを守って生態系の保全や環境教育をおこなうのがビオトープ管理士です。生物多様性を保持するためのビオトープ設計、管理計画の策定、自然保護に関する教育などの業務に取り組んでいます。
ビオトープ管理士になるには、ビオトープ管理士資格試験に合格する必要があります。2級ビオトープ管理士は受検資格が設けられていないため、誰でも受検可能です。一方で、1級ビオトープ管理士になるためには、学歴に応じた実務経験が必要です。未経験の人は2級から受検することになります。
なお、ビオトープ管理士として働くためには、地方自治体や土木・建築会社、造園会社に就職するのが一般的です。ただし、専任のビオトープ管理士を雇用している企業は少ないため、基本的には資格を活かしつつ別の業務にも携わる可能性があることは把握しておきましょう。
スキルではないですが、ビオトープ管理士になるにはSDGsとの関連を押さえておきましょう。
SDGs17のゴールのうちどの目標にかかわるのか、自分の考えを持ちましょう。ビオトープを守る目の前の仕事だけではなく、未来の地球と人間のあり方までをイメージして、社会を引っ張るくらいの意識を持ってほしいです。
④レンジャー(自然保護官)
レンジャー(自然保護官)とは、優れた自然環境を保護するために指定された国立公園で働く国家公務員です。自然資源の保護や外来種対策、エコツーリズム推進などの業務を担っています。
エコツーリズムとは
自然環境や生活文化を保護しつつ、体験・学習する旅行スタイル
レンジャーになるには、国家公務員採用試験に合格した後、環境省自然系職員採用の選考を通過する必要があります。人気のある仕事ですが合格者は毎年5名程度に限定されていて、非常に狭き門です。
一方で、アクティブ・レンジャー(自然保護官補佐)であれば、レンジャーと違って国家公務員試験の受験なしで働くことが可能です。レンジャー(自然保護官)を補佐する存在として、公園内のパトロールや利用者の案内など、野外業務をおもに担当します。
レンジャーは、自然環境の保護に直接携わることができる面でやりがいを感じることができます。一方で、業務仕分けなどの政治的な影響で森林や自然にまつわる調査費用が削減されてしまうこともあります。
⑤環境計量士
環境計量士とは、環境汚染や環境変化に関連するデータの計測・分析をして、環境保護と公害対策の分野で活動する国家公務員です。空気質、水質、土壌、騒音などのさまざまな環境要素を計測し、そのデータをもとに環境の現状評価や改善策の提案などをおこないます。
環境計量士になるには、国家資格を取得する、もしくは指定機関の教育課程修了後に計量行政審議会からの認定が必要です。
計画行政審議会とは
経済産業省によって開催されている計量行政のあり方を検討する議会
国家試験は誰でも受験できますが、合格後に資格を取得するにあたっては1年以上の実務経験や講習の修了などの条件をどれか1つ満たしておく必要があります。そのため、実務経験なく就職・転職を希望する場合は、計量研修を受講しておきましょう。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
⑥園芸士
園芸士とはガーデニングに関する専門的な知識と技術を有し、植物の栽培や管理、育成に携わる職業です。造園会社で庭の設計や管理に携わったり、園芸会社や生花店で切花や花苗を取り扱ったりしています。
園芸士になるには、一般財団法人全国大学実務教育協会に加盟する大学で、必要な科目を履修して生活園芸士資格の取得が必要です。ただ、生活園芸士の資格を保有していれば、ガーデンプランナーやグリーンコーディネーターなど、多様なキャリアを描きやすくなりますよ。
また、療法の一環として園芸に取り組む福祉施設や介護施設が増えているため、生活園芸士の資格を活かして重宝される介護福祉士も目指せるのです。園芸士になるには必要科目の履修が必須条件であるため、就職や転職を希望する場合は大学や短大に入学して資格を取得する必要があります。
自然を研究する仕事3選
人々が暮らしやすい社会を実現するために、環境や地質などを調査する自然を研究する仕事があります。自然を研究する仕事のなかには、難易度の高い資格の取得や数年以上の実務経験などが求められることがあり、ここでは3種類の自然を研究する仕事を見ていきましょう。
①気象予報士
気象予報士とは、天候や気象条件に関する情報を分析し予報を作成する職業です。日々の天気予報のほか、災害時の緊急気象情報の提供や気候変動に関する研究などをおこないます。メディアを通じて天気情報を提供する人もいます。
気象予報士になるには、合格率5%前後の気象予報士試験への合格が必須です。受験資格はないものの難易度が非常に高く、気象業務支援センターの統計情報によると令和6年の1月試験では、3,928人が受験して合格者は242人でした。
狭き門をくぐり、晴れて気象予報士試験に合格すると気象庁や防衛省といった公的機関や地方自治体、一般企業など、さまざまな場所で働けるようになります。テレビ局や新聞社といった天気予報を発信するメディアだけでなく、天候の影響を受けやすい航空業界や建設業界でも需要があるのです。
難易度の高い試験への合格が必須なため、早めの対策が重要です。
- 専門的な知識がなくても今から気象予報士を目指すことはできますか?
気象予報士の大半が初心者で計画的に勉強すればいつからでも目指せる
難関資格であると聞くと、専門的な知識がないと気象予報士にはなれないのではと不安になりますよね。実は、気象予報士に合格している人の大半が初心者です。
そのため、大学や専門学校で専門的な分野を学んでいなくても合格を目指すことができますよ。さらに、合格者の平均年齢は約36歳、最高齢は63歳で何歳からでも目指せる職業です。
ただし、多くの人が2〜3年をかけて勉強をしています。そのため、年単位の学習計画を立てて、資格取得を目指し勉強することが必要です。
航空業界に興味がある人は以下の記事を参考にしてみてください。仕事内容や志望動機な書き方まで詳しく解説しています。
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人気業界の一つである航空業界。航空業界の内定を勝ち取るには志望動機を徹底的に作り込むことが大切です。この記事ではキャリアコンサルタントと一緒に航空業界で高評価を得られる志望動機の作成方法やコツを例文付きで解説します。
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②環境コンサルタント
環境コンサルタントは国や地方自治体、企業に対して環境保全に関するアドバイスを提供する職業です。世界で持続可能な開発が掲げられるようになったこともあり、環境コンサルタントの注目度は高まっています。
新規プロジェクトや施設が環境に与える影響を評価し報告書を作成したり、環境に関する政策やプログラムを策定する際にアドバイスを提供したり、環境法規制に対する遵守状況を監査したりと、環境コンサルタントの業務は非常に幅広いです。
環境コンサルタントに必須の資格はありませんが、専門性が高く環境に関する幅広い知識が求められます。そのため、大学で環境工学や環境科学、環境経済学などの環境系の分野を学んでいる人が大半です。
もし環境学に関する知識がないのであれば、大学への入学や学べる環境に飛び込んでみるのもおすすめです。
③地質調査技士
地質調査技士は、地質学的データの収集・分析・報告などをおこなう職業です。建設プロジェクトや資源探査、環境評価などを目的に、地下の構造や組成を調べます。
地震や台風による自然災害が多い日本ではインフラ設備の老朽化が進んでいることも相まって、地質調査の需要が高まっています。そのため、地質調査技士は将来性のある仕事なのです。
地質調査技士になるには、地質調査技士試験の「現場調査部門」「現場技術・管理部門」のどちらかに合格する必要があります。ただし、どちらも現場調査部門は最低でも2年、現場技術・管理部門は最低でも3年の実務経験が受験資格になっているため、一度は就職してからでないと取得できません。
- 地質学が好きでよく地層などを見に行きますが、地質調査技師として活躍できますか?
地質調査技師に必要なものを調べて「好き」を仕事にしよう
きっかけとしては十分ですね。地質調査とは、地下の不可視部分について各種計測・試験などの手法を用いて、「形」「質」「量」を明らかにすることです。
この仕事を通してあなたが実現したいことは何でしょうか。「地震に強い街をつくる」「大規模な社会資本整備に取り組みたい」などのことです。
思い描いた未来がわくわくするようなら、活躍できる可能性があると思います。地質調査技師のなり方を調べて動きだしましょう。
自然の脅威から人々を守る仕事2選
遭難した人や海難事故に遭った人を助けるのが、自然の脅威から人々を守る仕事です。危険な状況に遭遇している人を助ける際には自分も危険にさらされることになる可能性が高くなります。ただし、実際に人を救出した際には、大きなやりがいを感じられますよ。
また、そもそも危険な目に遭わないために行動する仕事もあります。ここでは、自然の脅威から人々を守る仕事を2種類見ていきましょう。
①航海士
航海士とは、商船やそのほかの船舶で航行の安全を担保し、船長をサポートしながら船の運航を管理する職業です。船の操舵、位置の確定、海図の読み解き、気象情報の解析、通信業務などをおこないます。
航海中は船の位置や機器の作業状況、天候の変化に気を配る必要があり、船が安全に航行するためには航海士が欠かせません。
なお、航海士は貨物船やタンカーなどの商船、クルーズ船やフェリーなどの旅客戦、調査船や研究船などの特殊船舶を取り扱う会社がおもな就業先です。
航海士になるには、海技士免許(航海)を取得する必要があります。受験資格に学歴は含まれていませんが、乗船経験が必要であるため乗船実習のある大学や専門学校を卒業するのが一般的なルートです。
乗船経験がない転職希望者は、乗船実習のある大学や専門学校に入学して経験を積む必要があります。
②山岳救助隊
山岳救助隊は、高く険しい山で遭難した人を助ける仕事です。山岳事故や自然災害によって遭難または負傷した登山者、観光客の捜索および救助などが具体的な仕事内容です。なお、山岳救助隊は消防の仕事なので、消防署や消防本部に配属されて働くことになります。
また、警察には山岳救助隊のほかに山岳警備隊もあるのですが、それぞれ以下のように仕事内容が異なります。
山岳救助隊 | 山の調査・山火事の防止活動・救助トレーニング・遭難事故が発生した際の救助活動 |
山岳警備隊 | 登山者の入山届の受付・登山道の安全の確認・植物の無断採集の取り締まり・遭難事故が発生した際の救助活動 |
事故が起こらないよう安全を確保するのが山岳警備隊、事故が発生した際に救助活動をするのが山岳救助隊という違いがあります。
なお、試験に合格して消防員や警察官になったとしても、希望どおりに配属されるとは限りません。そのため、就職後に山岳救助隊ではない職に就く可能性もあります。
山岳救助隊は心身ともに厳しい仕事なので、体を鍛えてタフさを磨いておくことがおすすめです。
公務員として自然にかかわる仕事2選
「経済的な安定を求めつつ自然にかかわりたい」という人もいるのではないでしょうか。そのような人におすすめなのが、公務員として自然にかかわる仕事に携わることです。
安定した収入と優れた福利厚生が保証されていて、仕事を楽しみながらプライベートも充実させられます。ここでは公務員として自然にかかわる仕事を見ていきましょう。
公務員は選考が遅い傾向にあり、1つも内定をもらえない事態を避けるために民間企業も受験している人がいるでしょう。そのため、自然にかかわる仕事に就きたい人のなかにも、公務員と民間企業の両方を見ている人がいると思います。公務員と民間企業の選考を両立するコツはこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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公務員と民間企業の併願は可能です。まずは併願するメリットデメリットを理解しましょう。この記事では公務員と民間企業を併願するためのコツをキャリアコンサルタントが解説します。
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①農業技術者
農業技術者は、農業の生産性と効率性を向上させることを目的に、科学的手法や技術を開発して実践する職業です。農産物の生産と管理、土地基盤や農村の整備、農産物の加工、品種改良など、さまざまな業務に取り組んでいます。
農業技術者になるには、農学系の学部に進んで専門的な知識やスキルを身に付けるのが一般的です。進学後に農学や農業化学、農業経済学を学ぶことによって、農業技術者としての就職に役立ちます。
国や地方自治体が農業技術者の求人を出しているため、公務員として働くことが可能です。なお、農業法人も農業技術者を募集しているため、公務員以外の選択肢もありますよ。
- 農学系以外の学部から農業技術者は目指すことができますか。
自身が得意とする専門分野を活かした農業技術者を目指そう
農学系以外の学部であっても農業技術者を目指すことはできます。それぞれの学部で学んだことを活かして専門性を高めることができるでしょう。
平成17年以降の「普及指導員試験」に関しては、最終学歴以降の実務経験の内容や年数が定められています。
一方で、農学部出身の人は以下の記事から就職先の視野を広げるのがおすすめです。
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農学部におすすめの就職先11選|選択肢を広げる秘訣を徹底解説
「農学部は就職が難しい」と聞くことがありますが、実際は就職可能です。しかし、対策が必須。この記事ではキャリアコンサルタントが農学部におすすめの就職先やおすすめの資格などを解説します。
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②海上保安官
海上保安官は海の安全と治安を守るために、船舶の監視や違法行為を取り締まったり、海難救助をおこなったりする職業です。船舶や飛行機などを使用し、日本沿岸の安全を確保しています。
海上保安官になるには、海上保安庁の幹部職員の養成機関の海上保安大学校で本科4年、専攻科(遠洋航海など)6カ月間、もしくは、海上保安庁の一般職員の養成機関の海上保安学校を卒業しなければなりません。
海上保安大学校と海上保安学校ともに試験があり、合格して過程を修了する必要があります。一般的な学力を問う基礎能力試験や論作文試験、面接、体力検査を突破すると、海上保安官としての道を歩み始められます。
海上保安官になるためには入学試験の突破が必須です。試験突破に向けて、勉強や運動、面接などの準備を積極的に取り組みましょう。
- 海上保安庁は選考が難しいと聞きますが、突破するためにはどんな対策が必要ですか?
ほかと同様に自己分析と職業の分析を徹底しよう
対策の仕方はほかの職種と同じです。海上保安官に求められる要件を調べ、自分の強みのどこをアピールすれば良いか作戦を立てて、志望動機や自己PRを作成します。特に違う方法はありません。
ただ海上保安官は上の記事にあるように「海の警察」と呼ばれる仕事です。自然にかかわる側面と同等かそれ以上に、「治安を守る」役割があります。
もちろん海の特性を熟知しておくことが必要な仕事ですが、自然にかかわる仕事として海上保安官を考えているなら、まず仕事研究をしっかりおこない、自分の理解が合っているかを考えてみる必要がありそうです。
モチベーションアップ! 自然にかかわる仕事の4つの魅力
自然にかかわる仕事の魅力
- 植物や動物を目の当たりにして自然の成長を実感できる
- 顧客とチャレンジの成功やアクティビティの楽しさを共有できる
- 多様なキャリアパスを描ける
- 人々の安全な生活を守れる
自然にかかわる仕事の魅力を知っていれば、就職・転職活動のモチベーションアップにつながるのではないでしょうか。そのため、動き始める前にメリットを把握することが大切です。
ここでは自然にかかわる仕事の魅力を5つ紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
①植物や動物を目の当たりにして自然の成長を実感できる
自然にかかわる仕事で、植物や動物を育てていると自然の成長を実感できます。試行錯誤を繰り返しながら真剣に育てた生き物の成長を目にすると、大きな達成感を得られるでしょう。
たとえば、稲作は4月頃から約半年間世話をし続けて、秋になると稲穂が実って収穫できるようになります。緑だった稲が成長して出荷できるようになれば、喜びもひとしおです。
また、育てた農作物を自社農園に卸していれば、消費者の顔を見ながら商品を販売できます。育てた農作物を顧客が喜ぶ顔を見ながら販売できるのもメリットといえますね。
②顧客とチャレンジの成功やアクティビティの楽しさを共有できる
自然の魅力を人に伝える仕事に就いていれば、顧客とチャレンジの成功やアクティビティの楽しさを共有可能です。たとえば、スキーインストラクターでは初心者が一人で滑れるようになったり、中級者が難しい技を成功させたりした際に、一緒に楽しさを共有することができます。
また、キャンプインストラクターでは、テント設営やご飯づくり、火おこしなどのアクティビティを一緒に楽しめます。アクティビティ中に見せる顧客の笑顔、終了後の感謝の言葉が、アウトドアインストラクターにとって大きなやりがいだと言えます。
③多様なキャリアパスを描ける
自然にかかわる仕事にはさまざまな職種がありますが、共通して使えるスキルや知識があるため、多様なキャリアパスを描けます。たとえば、潜水士の資格を取得してアウトドアインストラクターとして働いていた場合、水族館の掃除をするダイバーや海難事故に出動する海上保安官に転職できる可能性が高くなります。
また、同一職種でも官公庁や地方自治体、一般企業など多種多様な場所で働けます。働く場所が変われば業務内容が変わる可能性もあり、得意な分野や仕事が増えて市場価値の高い人材を目指せます。多様なキャリアパスを描けることによって、自然とのかかわりを絶やさずとも、転職して適職を見つけられるのです。
森の演出家協会代表のツッチーこと土屋一昭さんは、自然体験のガイドをおこないながら、自然体験教室の監修をしたり、古民家での味噌作りや蕎麦の技術をもとに地域の道の駅で販売する特産品開発をおこなっています。
美容師をして素材にこだわるうちに、農地を借りて素材となる植物を栽培している仲間もいます。
④人々の安全な生活を守れる
自然環境を整備する仕事や自然を研究する仕事、自然の脅威から人々を守る仕事に従事していれば、人々の安全な生活を守れます。人々の命を危険にさらす災害を最小限に抑えたり、災害が発生しても被害に遭わないようにしたり、事故が発生した際に救助したりすることができるからです。
たとえば、気象予報士は規模の大きい台風が迫ってきた際に暴風警報や洪水警報を出して、外出を控えるように促しています。河川氾濫や土砂崩れのリスクがある場合は、避難勧告を出して最悪の事態を防いでいるのです。
また、海上保安官や山岳救助隊は事故が発生した際に、命を助けられるように救助活動をおこないます。救助した人からの感謝の言葉はやりがいとなるでしょう。
仕事内容で必要な能力は違う! 自然にかかわる仕事に向いている人
自然にかかわる仕事に向いている人
自然にかかわる仕事に惹かれてはいるものの、実際に自分が向いているのか、やりきることができるのか不安に思う人もいるのではないでしょうか。一般的な仕事とは働き方などが大きく異なるからこそ悩むと思います。
そこでここでは、自然にかかわる仕事に向いている人の特徴を紹介します。
自然にかかわる仕事に向いている人の特徴を把握することで、仕事選びのヒントになります。また向いている人の特徴とマッチしていれば、選考でのアピールも可能なので、ぜひチェックしてください。
生産者として自然に携わる仕事に向いている人
生産者として自然に携わる仕事は、農作物や家畜を育てながら毎日コツコツと働く職業が大半です。ここでは、生産者として自然に携わる仕事に向いている人の特徴を見ていきましょう。
「第一次産業に向いているか知りたい」という人は、ぜひチェックしてくださいね。
精神的・肉体的にタフである
生産者として自然に携わる仕事は、気温や天候にかかわらず屋外で作業をする機会が多いです。灼熱や極寒のなかで働く機会もあり、精神的・肉体的にタフさがなければなかなか継続できません。
また、生き物の世話は毎日必要で休みを確保しにくいうえに、早朝から夜までと拘束時間も長くなる傾向にあります。過酷な労働環境でも働ける精神的と体力がある人は第一次産業に向いています。
生産者として自然に携わる仕事は労働力人口と後継者不足に悩んでいます。そこで企業や自治体は、仕事の魅力や特徴を知ってもらうために1週間程度のインターンや体験会を実施しています。実際のスケジュールで業務を体験して続けられそうか確認したい人は、インターネットで第一次産業の体験を実施している企業や自治体のHPを確認して応募してみてください。
- タフの基準がわかりません。どの程度であれば、生産者としての仕事をやっていけるでしょうか?
「極度に体力に自信がない人」でなければ生産者として活躍できる
「体力が必要な仕事」といわれると、自分の体力で生産者として仕事ができるのか不安になりますよね。たしかに、求められる体力レベルが高いと、身体が付いていかず仕事が辛くなってしまうと思います。
しかし、生産者として必要な体力は、就職して仕事をする中で付いていきます。身体を使うことに対する苦手意識がなければ活躍できますよ。
失敗を活かして次の行動につなげられる
農作物が獣や虫に食べられたり、思い通りに魚が獲れなかったりと、生産者として自然にかかわる仕事では失敗が付きものです。ただし、失敗しただけで終わらせてしまってはなかなか成長できません。失敗から学びを得て行動を改善し、試行錯誤を重ねることが大切です。
また、失敗を受け入れずに毎年同じ方法で農作物を育てていると、品質向上や収穫量増加につながらず、売り上げが落ちて農業だけで生活するのが難しくなる恐れがあります。そして、失敗や売り上げ低下によってストレスが溜まれば、仕事を続けられなくなる悪循環に陥るかもしれません。
自然に携わる仕事に向いているかどうかは、失敗した後にどのように行動するかが鍵を握っているのです。
自然の魅力を人に伝える仕事に向いている人
自然の魅力を人に伝える仕事には、アウトドアインストラクターや海沿い・山沿いの宿泊施設スタッフなどがあります。自然だけではなく、人とかかわりながら関係性を築くことが大切です。
そのため、顧客との距離を縮めるコミュニケーション能力が役立ちます。ここでは、自然の魅力を人に伝える仕事に向いている人の特徴を紹介します。自身の性格との相性を確認しながら読んでみてください。
コミュニケーションや教えることが好き
自然の魅力を人に伝える仕事は顧客とかかわりながら仕事をするため、会話をする機会が多い傾向にあります。会話を通じて関係性を深めることができれば、次回も利用してくれる可能性が高まり、売り上げ増加に貢献できるようになります。そのため、コミュニケーションが好きな人に向いています。
また、アウトドアインストラクターは教える機会が非常に多いため、教えることが好きな人の適職と言えます。
自己PRなどでコミュニケーション能力をアピールしたい人は、以下の記事も参考にしてさらに評価を高めていきましょう。
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コミュニケーションのなかでも聞くことが好きであれば、観察する時間を多めにとって参加者の疑問や質問に対して答えていく方式など自分の得意な方法でコンテンツを制作することで、アウトドアインストラクターとして働くことができると思います。
気配り上手で観察力がある
自然の魅力を人に伝える仕事は、周りをよく見て気配りができる人が向いています。アウトドアインストラクターが参加者に楽しんでもらうためには、相手を観察してレベルに見合った指導をする必要があるからです。
もし初心者に対して中級者向けの指導をすると、レベルが高過ぎて楽しめずに終わってしまう可能性があります。また、中級者に対して初心者向けのカリキュラムで進めると、満足してもらえない恐れもあるのです。
そして、飼育員の場合は動物や植物を観察して、状態を判断する必要があります。言葉を発さない生き物を育てるには観察力が欠かせないのです。
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自然環境を整備する仕事に向いている人
自然環境を整備する仕事には森林官や樹木医、ビオトープ管理士などがあり、ほかの自然にかかわる仕事と違って作業する場所が幅広いのが特徴的です。そのため、どんな環境でも働けるかどうかが鍵となります。
ここでは、自然環境を整備する仕事に向いている人の特徴を見ていきましょう。
高所での作業を苦に感じない
樹木医や森林官などの森林を保護する仕事では、数十メートルの高さで作業をする機会があります。安定したクレーン車だけではなくロープで木登りをするケースもあるので、不安定な高所での作業に苦を感じないことが必須条件です。
もし自然環境を整備する仕事に携わりたい高所恐怖症の人がいたら、登山やロッククライミングをして徐々に慣れてみるのがおすすめです。高所を何度も経験して恐怖心が薄れてきたら、木登りをしながら作業できるようになるかもしれませんよ。
衛生面が整備されていない環境にも抵抗がない
自然環境を整備する仕事では、トラブルが起きている現場で問題解決に努める仕事もあります。たとえば、樹木が病気になっている場合、大量の虫を目の当たりにすることもあるため虫が苦手な人は注意が必要です。
ただし、そのような過酷な環境でも、自然を守るために責任を果たさなければなりません。そのため、衛生面が整備されていない環境にも抵抗がない人でないと、仕事を続けるのは難しいでしょう。
- 自然にかかわる仕事に就く場合どれくらいの衛生環境は覚悟すべきでしょうか?
自分の許容範囲をあらかじめ把握しておくことが重要
これも簡単ではないですね。たとえば、農業や畜産では泥や土にまみれることが日常です。手や服が汚れるのは避けられません。
家畜の世話をする際にはフンの処理やにおいがつくことが多いです。
自然保護区などでは、清潔なトイレがない場合も多く、簡易トイレ、何がいやなのか、自分の許容範囲はどれくらいなのかを線引きしてみてはどうでしょうか。
自然を研究する仕事に向いている人
気象予報士や環境コンサルタントなどの自然を研究する仕事は、自然にかかわる仕事のなかでもデスクワークが多い傾向にあります。ほかの自然にかかわる仕事と比べて、思考力や問題解決能力が求められます。
ここでは、自然を研究する仕事に向いている人の特徴を解説します。自然を研究する仕事に就いた際に、自身の特徴を活かして貢献できるかをイメージしながら読んでみてくださいね。
情報の分析が得意
自然を研究する仕事では、集めた情報を分析して天気予報や環境問題解決に活かすことがあります。もしデータの分析に失敗して間違った結論にたどり着くと、人々の生活に悪い影響を及ぼしてしまうかもしれません。そのため、気象予報士や環境コンサルタントには情報の分析が得意な人が向いているのです。
また、そもそもどのようなデータが必要なのか考えたり、分析するにあたって扱いやすいように加工したりと、分析力を踏まえたスキルも求められます。大学で情報科学や情報工学、統計学を学んだ人は、情報分析力を身に付けていてアピールできる人も多いかもしれません。
一方で、ほとんどデータ分析に触れたことがない人もいると思います。データ分析には確率や統計、微分積分といった数学の知識が必要であるため、学生時代に数学が得意だったかどうかを思い返すことで、データ分析が得意かどうかを判断する助けになります。
課題解決能力が高い
環境コンサルタントは、環境に配慮した商品開発や都市開発といった、自治体や企業が抱えている課題に対して適切な提案をしなければなりません。そのため、データ分析によって結論を導き出した後は、課題解決に向けて効果的な方法を考える必要があるのです。
ただ、課題解決能力や論理的思考力に自信がなくても、これらは訓練すると身に付けられるスキルです。課題解決能力の習得方法を以下にまとめているので、本気で自然を研究する仕事への就職を検討している人は実践してみてください。
課題解決能力の身に付け方
- あらゆる出来事に関してそれがなぜ起きたのかを考える
- 思い込みを捨てて批判的に考える癖を付ける
- 計画を立てて行動して結果が出たら効果を検証してみる
問題解決能力をアピールする方法はこちらの記事で解説しているので、気になる人はぜひ参考にしてください。
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自然の脅威から人々を守る仕事に向いている人
自然の脅威から人々を守る仕事は、自身の判断が大勢の命を左右することになります。テレビドラマや映画でも題材として取り上げられる機会も多いため、憧れている人も多いと思います。
ここでは、自然の脅威から人々を守る仕事に向いている人の特徴を解説します。憧れだけではなく適性があるかを確認しながら読み進めてください。
自然にかかわる仕事は自分ではコントロールできないことが多いため、問題解決のハードルが高いです。たとえば、山林などの課題解決であれば、木々が成長するスピードなどはコントロールできませんよね。
だからこそ、同じ仕事をすることがなく仕事に変化があることが楽しさの一つでもあります。
仲間と協力する協調性がある
海上保安官や山岳救助隊がおこなう捜索救助や災害対応は、人命にかかわる仕事です。厳しい環境で困難な状況に立ち向かうため、一人ではなく同僚と協力する必要があります。そのため、仲間と協力する協調性がある人が向いているのです。
これまでに部活動やクラブチームでチームスポーツに励んだり、アルバイトとして複数人で働いたりした経験があれば、協調性が身に付いている人が多いと思います。協調性があるか自信がない人は、連携が必要な規模の大きい飲食店でアルバイトをしたり、地域のスポーツチームの活動に参加したりしてみるのがおすすめです。
さまざまな人とかかわりながら仕事やスポーツに取り組むことで、協調性を身に付けられますよ。
協調性をアピールするコツはこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。
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協調性はどの企業でも必要とされる特徴のため、うまく自己PRで伝えられれば高評価をもらえます。企業が求める人物像にリンクした方向性やほかの就活生と差別化されたエピソードを盛り込み、的確にアピールする方法をキャリアコンサルタントとともに解説します。
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チームで成し遂げたことをアピールする方法は以下のQ&Aでキャリアコンサルタントがわかりやすく解説しているので、併せてチェックしましょう。
状況に応じた冷静な判断ができる
自然の脅威から人々を守る仕事では、予測不能な状況やストレスフルな環境で迅速な意思決定が求められます。そのため、緊急事態においてもパニックに陥らずに冷静さを保ち、適切に判断する能力が必要です。
また、事故や自然災害のような切迫した状況では、判断によって人々の生存率が大きく左右されることがあります。スピードを意識しながらも適切な判断を下せる人が、自然の脅威から人々を守る仕事に向いているのです。
一方で、決断に時間がかかる優柔不断な人は、海上保安官や山岳救助隊には向いていない可能性が高いです。
自然にかかわる仕事にどの程度の判断力が必要かというのは一概に言えませんが、判断の精度を上げる思考方法はあります。選択肢を広げる発散思考と選択肢を絞り込む収束思考を分けることです。
発散思考と収束思考を一緒にやってしまうと、往々にして堂々巡りになります。
要注意! 自然にかかわる仕事に向いていない人
退職する原因の一つとして仕事とのミスマッチが挙げられます。そもそも相性が悪ければ自然にかかわる仕事を続けるのは難しいため、事前の確認が必要です。
そこで、ここでは「相性の悪い仕事を避けたい」という人に向けて、自然にかかわる仕事に向いていない人の特徴を解説します。当てはまるものがないかチェックしながら、自分が自然にかかわる仕事に向いているか確認してみましょう。
短期間での変化や刺激を求める人
自然は長い時間をかけて着々と変化していくため、短期的な結果や刺激を求める人には向いていません。たとえば、稲作では5月ごろに田植えをして秋に収穫します。また、野菜を育てる場合でも種を植えてから収穫までに時間がかかります。
このように、自然にかかわる仕事は成果が出るまでのスパンが長い傾向にあり、すぐに結果が出なくてもコツコツと継続できる人でなければ、自然にかかわる仕事を続けるのは難しいでしょう。
継続力のアピール方法はこちらの記事で解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
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例文13選|継続力の自己PRはどう伝える? 書き方や注意点を解説
継続力は幅広い業界や職種で評価されやすい力の1つです。企業が求める継続力を見極めてアピールしましょう。求められる継続力の見極め方やアピール方法、留意点をキャリアコンサルタントとともに解説します。例文を参考に人事に響く自己PRを作成しましょう。
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一方、自然にかかわる仕事の中でも、「航海士」や「山岳救助隊」などは短期間で取り組む仕事が多いという特徴があります。
これらの職種以外の自然に携わったり整備したりする仕事は、仕事のスパンが数十年単位であることが多くあるのです。
体力に自信がない人
生産者として自然にかかわる仕事や自然の脅威から人々を守る仕事は、体を使うため体力が重要です。そのため、体力に自信がなければ、働き続けるのは難しい傾向にあります。
もし就職したとしても、大変な仕事に耐えられず早期退職をする恐れがあります。また、腰や首に不調を抱えている場合も、日々の作業に耐えられないかもしれません。
一方で、気象予報士や環境コンサルタントのようにデスクワークがメインの職業もあります。体力に自信がなくても、専門的な知識を身に付けておけばデスクワークでの自然にかかわる仕事に携われる可能性もあるのです。
事前にチェック! 自然にかかわる仕事に就職・転職するコツ
自然にかかわる仕事に就職・転職するコツ
「一般的な仕事と自然にかかわる仕事で就職・転職方法は違うのか」「時間が限られているので効率的に選考を進めたい」と考える人もいると思います。自然にかかわる仕事に就職・転職するにあたって、知っておくべきコツがあります。
ここからは自然にかかわる仕事に就職・転職するコツを解説します。把握しておくことで選考を効率的に進められるようになるので、必ずチェックしておいてください。
自然にかかわる各仕事の特徴や違いを理解する
まずは自然にかかわる仕事の種類を把握し、それぞれの特徴や違いを理解しましょう。仕事によって向いている人の特徴や自然とのかかわり方が大きく異なり、自分に合うかどうかを確かめるために理解が必要です。
たとえば、生産者として自然に携わる仕事は精神的・肉体的なタフさが求められるのに対して、自然を研究する仕事は分析力や課題解決能力が求められます。自然にかかわるという点では同じですが、求められる人物像が異なることがわかりますよね。
もし頭脳よりも体力に自信がある人が研究する仕事を選んだ場合、苦手な領域で働くことになるため、仕事がつらくなって続けられなくなる可能性があります。働き始めてからギャップを感じないように、必ず最初に仕事の特徴や違いを押さえておきましょう。
自然にかかわる各仕事の特徴や違いを理解するためには、実際に自然に関する講座や林業医学会などに足を運んで、自然にかかわる仕事をする人と話をしてみるのが良いかもしれないですね。
週末に行政主催で開催されている林業や農業の連続講座などに参加してみるのも一つです。
自然にかかわる仕事に役立つ資格を取得する
自然にかかわる仕事には資格が必須の職業もあります。そのため、目指している職種によっては資格の取得や日々の勉強が欠かせないのです。専門的な資格が必要な職種は以下のどおりです。
資格が必須の職業
- 森林官
- 樹木医
- ビオトープ管理士
- 気象予報士
- 地質調査技士
- 航海士
就職するにあたって必須ではないものの、自動車免許や船舶免許のように持っていると仕事に役立つ資格もあります。役立つ資格を保有していると選考で有利に働く可能性があるため、希望職種に合わせて役立つ資格を取得しておきましょう。
資格が必須な職種では、当然無資格では勤務できません。
資格が必須ではない職種で資格を取得していることは、意欲のアピールになります。特に新卒から若年層の人は実務経験を積む機会はあまりないため、資格選考で意欲を伝えられると良いですね。
アルバイトや趣味を通じて適性を確認する
自己分析の内容と向いている人の特徴を比較するのみの場合、ミスマッチが発生するかもしれません。
イメージと実際の働き方にギャップを感じないようにするためには、アルバイトや趣味を通じて自然にかかわる機会を増やしてみましょう。体験会やインターンに参加して自然のなかで働くことによって、マッチ度の確認の精度が高くなります。
また、農業や林業、漁業では自治体が主導で動いて積極的に無料体験を実施しています。泊まり込みで約1週間働くこともあるため、就職後の生活をイメージしながら仕事を体験可能です。自治体のHPやSNSに情報が掲載されているので、ぜひ確認してみてください。
- アルバイトと正社員では取り組む仕事が違うため、あまり意味がないように感じてしまいます。
アルバイトで働いたり無料体験に参加したりすると働くイメージがつかめる
たしかに、正社員として働く内容を体験できないなら、限られた就活期間に無料体験へ参加する意味がないのではと思いますよね。結論、実際に参加することで「自然にかかわる仕事で働くイメージが持てる」というメリットがあります。
YouTubeやSNSでもイメージが深められると思ったかもしれませんが、これらの動画は一部しか見ることができません。さらに、働いている人とのコミュニケーションが取れないため、どのような人と協働するのかもイメージができないですよね。
より具体的な働くイメージをつかむためにも、就活前に無料体験やアルバイトの経験を積むのがおすすめです。
自然にかかわる仕事に就いている人の話を聞く
インターネットや書籍だけでは、自分が求めている情報を得られない可能性があります。そのため、自然にかかわる仕事に就いている人に実際に話を聞いてみるのがおすすめです。
実際に働いている人から仕事内容や1日のスケジュール、やりがい、大変なことを聞くことで仕事への理解を深められます。
すでに自然にかかわる仕事に就いている人の話を聞ける場所は以下のとおりです。
自然にかかわる仕事に就いている人の話を聞ける場所
- 自治体が実施している農林漁業の説明会
- 食品・農業就活サミット
- OB・OG訪問
農林漁業の新規就労希望者向けに説明会を実施している地方自治体もあるので、参加すれば直接話を聞くことが可能です。また、自然にかかわる仕事に携わっている企業や自治体が集まる合同説明会も開催されています。
もし大学のOB・OGで自然にかかわる仕事に就いている人がいれば、直接会いに行ったりWeb会議ツールなどを活用したりして話すことで、聞きたい内容を質問できます。
OB・OGの連絡先は大学のキャリアセンターから確認できるので、メールアドレスを調べてアポイントを取ってみましょう。
説明会で聞くべき質問についてはこちらの記事で解説しているので、何を聞くべきかわからない人はぜひ参考にしてください。
企業説明会
企業説明会で絶対に聞くべき質問30選! 聞かない方が良い質問も
OB・OG訪問
OB訪問・OG訪問は必要? 就活を有利に進める手順を完全網羅
地域おこし協力隊に参加する
地域おこし協力隊とは
都市から過疎地域などの条件が不利な地域に住民票を異動した、地方公共団体から委嘱された人々
地域おこし協力隊員は、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PRなどをおこなっています。また、農林水産業に従事したり、地域住民の生活を支援したりもしています。任期は1年〜3年程度で、その期間は地域に住みながら自然にかかわる仕事に携われるのです。
令和5年度に総務省から発表された地域おこし協⼒隊の隊員数等についてによると、令和5年の3月時点で隊員は7,200人いて、令和8年度に10,000人を目標にしています。そのため、今後も隊員として活動するチャンスは大いにあるでしょう。
地域おこし協力隊の一員として活動しながら、自然にかかわる仕事との相性を確かめるのも適職を見つけるためにおすすめです。
就活のプロが解説! 未経験者の自然にかかわる仕事への就職方法
ここまで読んで自然にかかわる仕事の種類や魅力、向いている人の特徴を理解できたのではないでしょうか。ただし、「未経験だと自然にかかわる仕事に就くのは難しいのではないだろうか」と考えている人もいると思います。
就職・転職のプロとして多くの人をサポートしてきたキャリアコンサルタントに、未経験者が自然にかかわる仕事に就職する方法を聞いてみましょう。
アドバイザーコメント
板谷 侑香里
プロフィールを見る自分自身の幼少期の興味関心を思い出して想いをアピールしよう
「自然にかかわる仕事」とひとことで言葉にしても、これまで紹介されているように非常に多岐に渡ります。
小さい頃からコケが大好きで農業高校に進み、現在は植物園で働いている人や、おじいさんの想いの詰まった有機農業の畑を継ぐための学びを深めてきた人など、小さい頃からの興味を大切に育てながら自然にかかわる仕事をしている人もたくさんいます。
自分自身が小さい頃に何に興味を持っていたのかに思いを馳せながら、どんな分野に就こうか検討してくださいね。
現代の農業にはさまざまな働き方がありライフスタイルに合わせて選択できる
「兼業農家」という言葉があるように、農業は副業でおこなうこともできます。週末に畑を借りたり、仲間と土地をシェアして学びながら段々と畑の面積を広げたり、農業器具を揃えながら規模を拡大していくことも可能です。
地方では農業や狩猟など複数の仕事を持つ「複業」という働き方をしている人も一定数います。天気の良い日は農業をし、雨の降った日にはIT関連の仕事をしながら地方で暮らす人も増えています。都心と地方との二拠点生活で農業と別の生活をしている人もいるのです。
柔軟に働くことができるようになっています。まずは、自然に親しむところから始めてみることも一つの方法かもしれません。
自然にかかわる仕事の特徴や魅力を把握して納得のいくキャリアを選択しよう
自然にかかわる仕事を役割ごとに見ると、大きく6種類に分類可能です。自然とのかかわり方によって向いている人の特徴が異なるため、自然が好きでもミスマッチが生じる可能性があります。
ここで紹介した魅力や向いている人の特徴を把握すると、相性の良い仕事を見つけやすくなります。一方で、向いていない人の特徴も解説しているので、早期退職につながらないように相性が悪くないか確認し、自分に合った職業に就けるよう準備しましょう。
アドバイザーコメント
田邉 健
プロフィールを見る将来性がある自然とかかわる仕事に就職して大きなやりがいを手に入れよう
自然とかかわる仕事に興味があるものの、「IT技術などを学んで将来性がある仕事を選んだ方が良いのでは」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
せっかく就職をするなら、将来性がある仕事で長く働きたいですよね。
このように「将来性のある仕事で働きたい」と思っている人ほど、自然にかかわる仕事がおすすめです。日本は国土の67%が森林なので、林業にかかわる仕事がなくなることは考えられません。
さらに、海にも囲まれているので、海にかかわる仕事もなくならないですよね。日本で働いている限りは、自然とかかわる仕事はほかのどの仕事よりも将来性がある仕事なのです。
やりがいを感じつつもプライベートを充実させられる仕事もある
さらに、プライベートが充実しやすいため、人生の充実度も大きく増すのです。自然を相手にするからこそ働ける時間が限られています。たとえば、林業であれば日中だけの作業なので残業はほとんどありません。
また、専門性があるプロでないと危険な仕事も担当するため、仕事をすることで直接的に「ありがとう」と感謝されることも多いです。このようなことに魅力を感じて、最近では都会から地方に移住をする人も増えているほどです。
自然とかかわる仕事ならではの「やりがい」を感じたい人は、記事を何度も見返して興味がある仕事を見つけましょう。そして、就職するために必要な準備をして、納得感ある内定獲得を目指しましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/コラボレーター代表
Yukari Itaya〇未就学児から大学生、キャリア層まで多様な世代のキャリアを支援。大企業からベンチャー、起業・副業など、幅広いキャリアに対応。ユニークな生き方も提案するパーソナルコーチとして活躍
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/産業カウンセラー
Atsuko Hirai〇ITメーカーで25年間人材育成に携わり、述べ1,000人と面談を実施。退職後は職業訓練校、就労支援施設などの勤務を経て、現在はフリーで就職・キャリア相談、研修講師などを務める
プロフィール詳細