この記事のまとめ
- 幅広い職種がある接客業はそれぞれの特徴を理解することが重要
- 接客業のやりがいに併せて大変な実情も理解してギャップを減らそう
- 自分に合った接客業の職種を2ステップで見つけて理解を深めよう
- 適職診断
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「接客業に興味があるものの、具体的にどんな職種があるのかわからない」という人は少なくないのではないでしょうか。同じ接客業でも働く環境や職種が違えば働き方はまったく異なるため、接客業を目指す前にそれぞれの理解を深めて、自分に合ったものを見つける必要があります。
この記事では、キャリアアドバイザーの谷所さん、永田さん、吉野さんとともに接客業の職種やメリット・デメリット、求められるスキル、そして自分に合った職種の見つけ方について解説します。「自分の強みは接客業で活かせるのかな」「未経験でもできる?」「人とかかわる仕事がしたい!」と考えている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
接客業は職種の幅広さを理解することが自分の適職探しにつながる
「人とかかわりたい」という理由で接客業について調べている人も多くいるかもしれませんが、「人とかかわる仕事」といっても接客業には幅広い職種があります。その中で自分にマッチした仕事を見つけるためには、それぞれの職種を理解する必要があります。
記事ではまず、接客業のおもな職種10選を仕事のシーン別で紹介します。同じ接客業でも顧客とのかかわり方が異なるため、それぞれ確認していきましょう。
次に、接客業で働くメリットや大変さといった実情、そして働くうえで求められる姿勢について解説します。接客業への理解を明確なものにするために、こういった細かいポイントも漏らさず押さえていきましょう。
記事後半では幅広く職種がある接客業で、自分にマッチした職種を2ステップで見つける方法を解説します。接客業の中でも自分に合っている職種は何かを理解して、今後の就活に活かしてくださいね。
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そもそも接客業とは? まずは混同しやすい仕事との違いを知ろう
接客業とは、顧客とコミュニケーションを取ってサービス・商品を提供する仕事で、顧客に満足してもらったり喜んでもらったりするために、おもてなしを提供することが求められます。
しかし、顧客とコミュニケーションを取る仕事はほかにもあるため、似たような仕事と混同されることが多いのも事実。特にサービス業や販売業、カスタマーサービス業と混同されがちなため、まずはこれらの違いを理解して、「自分が思い描いている仕事は本当に接客業なのか?」ということを明確にしていきましょう。
接客業と似ている仕事 | 仕事の説明 | 接客業との共通点 | 接客業との相違点 |
---|---|---|---|
サービス業 | 形のないサービスを提供する仕事 | 顧客のニーズに答えて満足度・充実度に貢献する | 接客業のサービスに加えて、第三次産業のサービスが含まれる |
販売業 | 商品を顧客に売る仕事 | 顧客の要望を汲み取って積極的に行動する | 「おもてなし精神」ではなく「良い商品を売ること」が求められる |
カスタマーサービス業 | 顧客の問題や疑問の解決をサポートする仕事 | 顧客が抱える問題を迅速に解決しようとする | 来店する顧客に限らず、顧客全般を対象とする |
第三次産業とは
電気・ガス・熱供給業・水道業、運輸・通信業、卸売・小売・飲食店、金融・保険業、不動産業、サービス業、公務などの産業
引用元:人口統計資料集2023 表8-7
サービス業にはさまざまな職種がありますが、どのような職種でも顧客と直接かかわりサービスを提供することが一番の特徴でしょう。
顧客とダイレクトにかかわるため、顧客の気持ちや要望を汲み取り、顧客満足につなげるようなサービスが求められます。
販売職にも興味がある人は、ぜひこちらの記事をチェックしてみてください。詳しい仕事内容や魅力を解説しています。
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まずはあなたが受けない方がいい職業がわかります
まずは職種理解を深めよう! 仕事のシーン別で接客業を10選紹介
まずは職種理解を深めよう! 仕事のシーン別で接客業を10選紹介
- モノを売るのがメインの接客業3選
- サービスを提供するのがメインの接客業5選
- 事務的な業務がメインの接客業2選
接客業には多くの職種があることを説明しましたが、その中でも、仕事の進め方やメインの業務内容は異なるため、これらをシーン別に分類することができます。
同じ接客業でもシーンによって特徴が異なることを理解せずに職種を調べようとすると、情報が正しく整理されないだけでなく、入社後に思っていた仕事と違うという齟齬が生まれてしまう可能性があります。
ここでは3つのシーンに分けて、接客業の代表的な10の職種を紹介します。同じ接客業でも違いがあること、そして仕事内容を理解するためにも一つずつ確認していきましょう。
モノを売るのがメインの接客業3選
モノを売るのがメインの接客業
コミュニケーションを通じてサービスを提供する接客業ですが、サービスに加えて「モノ」を売ることをメインとする仕事があります。
ちょっとした買い物をするときや生活必需品を購入する際にかかわることが多い職種なため、日常生活で特に身近に感じる場面が多い接客業です。人々の日常の生活を支えるモノを売るのがメインの接客業を見ていきましょう。
モノを売るのがメインの接客業に必要な能力は、提案力だと思います。
売ることが仕事なので「いかに売るか」がポイントになってくると思うのですが、顧客が嫌味に感じないような態度や話し方でどれだけ上手に提案できるかが販売員の腕の見せどころです。
かんたん3分!受けない方がいい職種がわかる適職診断
就活では自分に適性がある仕事を選びましょう!適性が低い仕事だと、就職前に思い描いていたイメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまうリスクも。
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小売店の店員
小売店の店員は、具体的にはアパレルや雑貨屋、花屋、本屋、家電屋、ドラッグストアなどで働くスタッフのことを指します。
店舗の業種や規模によって異なることもありますが、基本的には顧客対応に限らず商品在庫の管理や搬入出、店内清掃、販促活動など、幅広く対応する仕事です。
小売店の店員はモノを売るのがメインの仕事ではありますが、コンビニやスーパーなどの生活必需品を扱う環境とは異なり、顧客が求めているのは日々の生活をより良く・豊かにするための商品です。
そのため購入する商品について相談したい、アドバイスがほしいという顧客も多いため、より密に寄り添った接客が求められます。
アパレル業界は小売店の代表的な業界の一つです。アパレル業界が気になっているという人は、下記記事で業界理解を深め、志望動機の書き方を理解して就職を目指してみてください。
アパレル業界について
アパレル業界の全貌がわかる! 最新の動向から選考対策まで解説
アパレル業界の志望動機
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コンビニ・スーパーの店員
コンビニやスーパーの店員は、商品を購入する顧客に対してレジ業務で接客をすることが大半ですが、商品の場所や内容、用途を聞かれた際にも接客をします。
小売店の店員と同様に、在庫管理をしたり商品を陳列したりするため、業務ではどんな商品を扱っているのかをしっかりと把握することが重要です。
また特にコンビニでは、買いたいものがすでに決まっている、手間をかけずに素早く買い物を済ませたいという顧客が大半です。そのため、顧客が求めているものをスピーディに提供する対応力が求められます。
「スーパーの店員として働きたいけど、どんな志望動機を書けば良いのだろう?」と悩んでいる人もいるでしょう。こちらの記事で解説しているのでぜひ参考にしてくださいね。
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携帯ショップのスタッフ
携帯ショップのスタッフは、来店した顧客に対してスマートフォンや携帯電話、通信サービスに関する疑問に対し説明・案内をしたり、契約手続きや販促活動をしたりします。
各種通信サービスや機器への専門知識がない顧客が大半なため、そういった顧客に対してわかりやすく、そして納得してもらえるまで説明できる力が求められます。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
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サービスを提供するのがメインの接客業5選
サービスを提供するのがメインの接客業
日々生活する中で、テーマパークや旅行に行ったり、結婚式に参加したりしたことがある人も多いでしょう。身なりを整えて気分を上げるために、美容院やネイルサロンによく行くという人もいるのではないでしょうか。
こういった職種は、顧客の幸せな瞬間や喜びを感じる瞬間に立ち会えることが多くあるため、仕事を通じて人を喜ばせたいと考えている人には向いている仕事です。ここでは、サービスを提供するのがメインの接客業の5つの職種を紹介していきます。
サービスを提供するのがメインの接客業は、感動・楽しい時間・美といった無形のものを売る仕事です。臨機応変さや感情への配慮など、目に見えないことに力を尽くすことが必要です。
マニュアル化が難しい文脈や感情を考えられる人に向いているでしょう。
テーマパークのスタッフ
テーマパークのスタッフは、ダンサーやパフォーマーなどの目立つ人に目が行きがちですが、ほかにもアトラクションの誘導、食事やグッズの販売、清掃など、テーマパークの運営に必須であるさまざまな業務を担当するスタッフもいます。
どの仕事にも共通するのは、「顧客に楽しんでもらい、満足の行く時間を過ごしてもらう」という使命があることです。笑顔やマナーを意識するのは当然ですが、楽しんでもらうためにサービス精神を持って対応することが求められます。
宿泊施設のスタッフ
宿泊施設には清掃や調理をするスタッフなどもいますが、基本的な接客をするのはホテルや旅館のフロントスタッフがメインです。宿泊予約や受付、各種案内、チェックアウト時の会計などを業務として担当します。ホテルによってはモーニングコールをすることもあるでしょう。
また昼間の対応に限らず、シフトによっては夜勤で対応することもあるので体力が必要な仕事です。さらに、国内の顧客だけでなく海外からの観光客に対応することも多いため、顧客が快適に過ごしてもらうために不安や疑問を解消して柔軟に対応できる力が求められるでしょう。
ホテルのフロントスタッフの志望動機でほかの応募者と差別化するコツについて、こちらの記事で解説しています。例文を参考に作成してみてください。
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例文8選|ホテルフロントの志望動機は原体験で深みを持たせよう
ホテルフロントの志望動機の作り方をキャリアコンサルタントとともに解説。仕事理解を深めて、原体験を明らかにし、「型」に組み込めば意欲が伝わる志望動機が出来上がります。例文8選も参考にして、ホテルフロントの志望動機をすらすら書きあげましょう。
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ホテルで働くことに興味がある人は、こちらのQ&Aをチェックしておきましょう。ホテルで働くメリット・デメリットについてキャリアコンサルタントが回答しています。
飲食店のホールスタッフ
飲食店は、調理担当と接客担当を分けて募集しているところが多くあります。接客を担当するホールスタッフは、来店した顧客を席まで案内してオーダーを取り、料理の配膳・片付け、そしてレジでの会計までの一連の業務を担います。
顧客に気持ち良く過ごしながらおいしく料理を食べてもらうために、それぞれの業務をスムーズに対応する必要があります。加えて、顧客一人ひとりに対応するのではなく、ホール全体に対応するため、視野を広く持ちながら顧客にサービスを提供する仕事でもあります。
飲食店の志望動機は、企業が必要とするスキルにマッチした内容にすることが重要です。こちらの記事では例文を交えて解説しているので、参考にしてみてください。
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飲食店の志望動機は業務について深く理解したうえで書かなければ、印象に残る内容になりにくいです。この記事では、飲食店の志望動機の考え方や伝え方をキャリアコンサルタントと解説します。飲食店志望者はぜひ参考にしてください。
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調理師ではなく調理補助を目指している人は以下の記事を参考にしてみてください。調理補助の志望動機の書き方を解説しています。
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美容関係のスタッフ
美容関係のスタッフは、美容院やエステティシャン、ネイリスト、美容部員など、顧客の美容をサポートする職種のことを指します。どの施設でも、顧客に直接対応する機会が多い職種です。
施術内容は施設によって異なりますが、基本的には施術の実施や予約管理、顧客対応、清掃、商品説明・販売などを担当します。顧客の要望を満たすための施術をおこなうため、細かいところまで突き詰めてすり合わせる力を業務で求められることが特徴です。
また、髪型やメイク、服装などの身なりを顧客に見られることが多いため、特に外見に気を遣う必要のある職種だといえます。さらに美容関係のスタッフは専門的なスキルを用いて接客するため、深い知識や資格が求められることがほとんどです。興味がある職種に応募する前に、どのような資格やスキルが必要なのかを調べてみてくださいね。
- 人の身なりを整えるのは好きですが、正直自分の身なりは気になりません。美容関係で働くのは向いていないのでしょうか?
人の身なりを整えるのが好きならば美容関係で働くことはできる
自分の身なりが気にならなくても、美容技術や知識を向上していきたい気持ちがあれば美容関係が向いていないことはないでしょう。
しかし美容関係の仕事は、携わる人の身なりやセンスに憧れて顧客になるケースもあります。美容関係の仕事に就きたいならば、流行やトレンドに敏感になって、自分磨きもぜひおこなってみてください。
こちらのQ&Aでは、ネイリストの履歴書の書き方についてキャリアコンサルタントが回答しています。ネイリストを目指したいという人はチェックしておきましょう。
美容部員という仕事について「ノルマが厳しいのかな?」という疑問を持っている人もいるかもしれません。キャリアコンサルタントがこちらのQ&Aで回答しているのでぜひ見てみてくださいね。
ブライダルスタッフ
ブライダルスタッフは、人々が日常的に経験することのない結婚式という場面で、イベントを成功に導くためにサポートする職種です。特に、式の内容を企画・提案・実行するウエディングプランナーは接客の機会が多い仕事です。
結婚式は、想像以上にお金がかかるイベントです。そのため、顧客の要望に答えつつも、予算に合わせて最大限提供できるサービスを考え、提案することが求められます。顧客が求めるものと提供できるものをすり合わせ、顧客に納得してもらうように柔軟に対応しなければならない難しさがある仕事といえます。
ブライダル業界を目指す人は、早い段階から業界理解を深めて志望動機の作成に取り組みましょう。下記の記事で詳しく解説しているので参考にしてくださいね。
ブライダル業界について
ブライダル業界の実態に迫る! 仕事の内容や7つのトピックを解説
ブライダル業界の志望動機
例文8選|ブライダル業界の選考を制す志望動機を作成する方法
事務的な業務がメインの接客業2選
事務的な業務がメインの接客業
接客をメインとする接客業でも、多くの時間を事務的な業務に費やすような職種もあります。事務的な業務と聞くと「黙々と作業をする職種」だと思う人もいるかもしれませんが、事務作業の一環として人とかかわる作業が発生するイメージと考えるとわかりやすいのではないでしょうか。
「業務にメリハリを付けたい」「接客のスキル以外も磨きたい」という人におすすめの職種です。2つ紹介するので確認していきましょう。
特に病院での医療事務の仕事は患者の対応を迅速におこなう必要があるため、愛想も必要ですが、素早い対応を求められることが多いでしょう。そのため、テキパキすることが苦手な方には向いていないかもしれません。
企業や施設の受付スタッフ
企業や施設の受付スタッフは、接客以外にも幅広い業務を担う職種です。
企業や施設の受付スタッフの業務例
- 来客対応
- 訪問者の情報登録・管理
- スケジュール調整
- 電話・メール対応
- 備品管理
受付スタッフは来客対応だけだと思われがちですが、細かな事務作業が多いため、業務時間内に仕事を終わらせるために効率的に業務をこなすことが求められます。
さらに企業や施設の顔として、イメージを損なわないように清潔感が求められたり、適切なビジネスマナーを持って対応したりする必要があります。
病院の受付スタッフ
病院の受付スタッフは、来院した患者の情報を預かって受診科の案内をしたり、カルテ作成・診察券の発行、診察料の計算をしたりします。
企業・施設の受付スタッフと同じく来客対応や情報登録・管理、電話・メール応対もしますが、気分が優れない人や具合が悪い人が訪れるため、安心してもらう雰囲気作りや気持ちに寄り添った気配りがより重要なのが特徴です。
また、カルテ作成時や診察料の計算では正確に作業をする必要があるため、正確さが求められる仕事でもあります。
病院の受付スタッフである医療事務職を目指している人は、以下の記事もおすすめです。医療事務の志望動機のポイントを詳しく解説しています。
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医療事務の志望動機の書き方をキャリアコンサルタントとともに解説します。志望動機を作るにあたって、知っておくべき医療事務の仕事内容や就職先に関してもわかりやすく説明。ケース別の例文8選も参考にして、受かる志望動機に仕上げましょう。
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アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る接客業は大変なことも多いがそれを超えるやりがいがある
接客業は、いわば感情労働です。感情をコントロールし笑顔を保たねばならない接客業を大変だと思う日もあるでしょう。しかし「幸せだから笑うのではない、笑うから幸せになるのだ」という言葉があるように、笑顔で過ごす1日には満足感があります。
接客業の大きな魅力は「情感のダイレクトさ」だと思います。ネガティブな感情をもろにくらってしまう日もあるかもしれないですが、ポジティブな感情を直に受け取れる喜びは、何にも代えがたいやりがいでしょう。
仕事をして、お金だけでなく感謝の気持ちも受け取れるというこの嬉しさを感じられることは、接客業で働く大きなメリットです。
接客業での経験は人間力を高めることにつながる
また、人間としての言動のまっとうさ・倫理性を守ることと、良き接客スタッフを目指すことは、同一線上にあります。
良き接客スタッフを目指すためには、「他人を思いやること」「礼儀正しくあること」「節度やルールを守ること」「もうけを第一目的とするより顧客を理解し役に立つこと」というような人間としての言動のまっとうさを意識することが大切だからです。
接客業を通じて対人応対力が向上すると、さまざまな仕事に応用が利きます。どんな仕事でも、人とまったくかかわらない仕事はありません。一生続けるかはまだわからないとしても、人生の一時期にしっかり経験しておいて損のない仕事といえます。
意外なやりがいもある! 接客業で働く3つのメリット
接客業で働く3つのメリット
- 仕事を通じて感謝の気持ちを直接感じられる
- 仕事に必須の立ち振る舞いやマナーが身に付く
- いろいろな人とかかわることで価値観が広がる
人と直接かかわることで喜ぶ顔が見れたり、感謝の気持ちからやりがいにつながったりすることが多い接客業ですが、ほかにも働くメリットがいくつかあります。
働くメリットややりがいになることを知っておくことで、働くイメージが湧くだけでなく、就職活動や転職活動のモチベーションにもつながります。接客業で働くメリットを3つ紹介するので、どんな楽しさがあるのか確認していきましょう。
①仕事を通じて感謝の気持ちを直接感じられる
顧客と直接かかわって仕事をする接客業の代表的なメリットは、感謝の気持ちをダイレクトに受け取れるということです。
顧客のニーズに寄り添って対面で直接サポートすることで、提供したサービスに対してその場で感謝の気持ちを感じられます。感謝の気持ちを受け取ることで、仕事のやりがいにつながるという人も多いのではないでしょうか。
顧客の感謝を直接受け取って自分もうれしい気持ちになることで、「より良いサービスを提供して喜んでほしい」という好循環になります。顧客が気持ちよくサービスを利用できるだけでなく、自身のモチベーションも上がり、いきいきと働くことにつながるでしょう。
②仕事に必須の立ち振る舞いやマナーが身に付く
接客業は顧客とやり取りをする中で、適切な振る舞いやマナーを学んだり身に付けられたりする機会が多く溢れています。顧客ありきで業務が成り立つ仕事のため、研修で基本的な立ち振る舞いやマナーを教えてもらえることがほとんどですが、実践しない限り完璧に身に付けることは難しいでしょう。
日常的に顧客とやり取りをする必要がある接客業では、学びをすぐ実践することができます。また実践した結果や顧客の反応から、改善するポイントを見つけることも可能です。
このような仕事に必須な立ち振る舞いやマナーは、日常生活やほかの業界・業種・職種でも活かすことができます。今後キャリアアップや転職を考えたときにも、大きな強みになりますよ。
接客業は日常的に顧客とかかわる仕事なので、仕事に必須の立ち振る舞いやマナーは、顧客と接客するあらゆる場面で活かすことができます。
たとえばホテルのフロント業務、店舗の販売、テーマパークの接客、会社の受付などで活用できるでしょう。
③いろいろな人とかかわることで価値観が広がる
業務を通じて多くの顧客とかかわる接客業は、幅広い年代の人の対応をします。さまざまな価値観や考え方を持っている顧客とかかわることで、自分の価値観を広げることにもつながるのです。
日常生活でなかなかかかわる機会のない人や自分と違ったタイプ・年代の人、さまざまな文化・バックグラウンドの人と話すことで、今まで知らなかった新たな視点や知識を増やすことができるでしょう。
こういった場面を通して広がった価値観は、その後の仕事でも活かすことができます。さまざまな人がいることを理解したことで視野が広がり、多様性への知見も得ることで、顧客へのニーズに柔軟に対応できるようになります。
価値観が広がるということは、「社会には自分以外にもいろいろな人がいて、さまざまな価値観で生活しているんだ」と理解することといえます。
これは仕事に直接活かすことができるうえに、長い目で見たときに人生においても重要な意味を持つので、仕事を通して学べるのは大きなメリットと言えるでしょう。
「接客業のやりがいについてもっと知りたい!」という人はこちらのQ&Aをチェックしてください。
接客業の実態を解説! 大変さも理解してギャップをなくしておこう
接客業の実態を解説! 大変さも理解してギャップをなくしておこう
- クレーム対応をする必要がある
- シフト制が多く土日休みが少ない
- ほかの業種と比べて給与が少ない傾向にある
- 立ち仕事が多く体力が必要
接客業はやりがいを感じやすい仕事ですが、実際に働くうえでは大変なこともあります。接客業の大変さを知らずに就職すると、心の準備ができていないことからギャップを感じ、仕事がつらくなってしまうことにつながります。
ここでは、接客業の大変なことを4つの視点で解説します。早いうちにギャップをなくして、納得して就職・転職できるようにしましょう。
クレーム対応をする必要がある
さまざまな顧客に対応する接客業では、いろいろな意見を持った人がいるため、感謝の気持ちに限らず、不満やクレームを受けるケースもあります。
基本的にどんな状況に対しても冷静に対応する必要がありますが、クレームを受けた際には動揺してしまったりどうすれば良いのかわからず混乱してしまったりするかもしれません。中には、支離滅裂なクレームを受けることでイライラしてしまうこともあるでしょう。
しかし、こういったネガティブな意見を受けた際の対応には基本的にはマニュアルが用意されていて、研修でも教えてもらえる内容です。「クレームが来たらどうしよう……」と必要以上に心配する必要はないですよ。
- 人とかかわる仕事がしたいのですが、メンタルが弱いです。接客業でクレーム対応が少ない職種はありますか?
ネガティブな状況が少ない職種は比較的クレームが少ない
一概には言えませんが、病気や故障・トラブル対応などのように緊急性が高く、ネガティブな状況のときに利用するサービスは、顧客の気持ちもピリピリしていることが多いので、避けたほうが良いでしょう。
また、クレーム発生時に組織的にどう対応しているかで、スタッフのストレス度合いも変わってきます。
スタッフ一人に任すのではなく、会社全体で取り組む「エスカレーション」の仕組みがしっかりしていると働きやすいでしょう。
エスカレーションとは
ビジネスの場面において、上司に報告し対応を委ねることを表す
シフト制が多く土日休みが少ない
接客業は世間の人々が休みのときこそがビジネスチャンスのため、土日休みが少なかったり、長期休みが取りづらかったりすることがあります。またシフト制を取り入れている職場がほとんどなため、休日が不定期だということもあるでしょう。
土日や祝日、お盆休みや年末年始などの一般的な長期休暇には多くの人がサービスを利用することから、世間の一般的な休みの日がいわゆる繁忙期になります。
友人や家族、恋人と休みを合わせづらくなってしまうのがデメリットですが、その反面、ローシーズンで休みを取って旅行できたり、普段なら混雑している場所でも空いているタイミングで訪れられたりするというメリットとして捉えることもできますよ。
ほかの業種と比べて給与が少ない傾向にある
接客業は未経験で挑戦できる職種が多いため、資格を必要としないものがほとんどです。そのため、高度なスキルや知識・経験が必要なほかの業界より比較的給与が少ない傾向にあります。また給与が低いだけでなく、給与アップを狙いづらいということも事実です。
このように給与が低くなりやすい原因として、目に見えた実績を出しづらく、評価が難しいということが挙げられます。販売業では販売個数や売り上げ、カスタマーサービス業では対応数など数字として結果を出すことができますが、コミュニケーションやおもてなしをメインとする接客業は、わかりやすい成果を示すことが難しくなってしまうのが現状です。
このように、仕事への挑戦のしやすさやハードルの低さから給与水準が低いことに加え、成果がわかりにくいことで昇給も難しい可能性があるということは覚えておきましょう。
パチンコ、カラオケ業界の接客スタッフは、接客業のなかでも比較的給料が高く、昇格も期待できる業界です。また家電量販店の販売員などは、売上により給料が上がることがあります。
フィットネス業界も市場規模が拡大していて、企業によっては高い給料がもらえるでしょう。
こちらの記事では給料が高いとされる仕事を紹介しています。興味がある人はぜひチェックしてみてください。
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就職先を選ぶにあたって、給与が高い仕事とは何か気になりますよね。この記事では、キャリアコンサルタントの解説を交えつつ、給料が高い仕事TOP100を紹介します。また給料が高いことのリスクも解説するので、自分に合っているかどうかの参考にしてください。
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立ち仕事が多く体力が必要
接客業は、長時間立ったまま対応することが多い職種です。立ちっぱなしなだけでなく、場合によっては棚卸しや陳列、荷物の搬入出をすることもあるでしょう。特に、テーマパークのスタッフは一日中歩き回ったり、宿泊施設のスタッフは夜から朝までフロント対応をする必要があったりと、体力に自信がない人には厳しい仕事かもしれません。
アスリートほどの体力を必要とされるわけではないですが、約8時間立ちっぱなしで作業できる程度の体力はあった方が、仕事がしやすくなります。しかし、職種によって求められる体力量は異なるため、体力がないからといって接客業を諦める必要はないですよ。
接客を仕事にすると、自分の友達や周囲にはいないタイプの人に初めて出会うことになります。「この世は良い人ばかりではない」と思うこともあるでしょう。
接客業の仕事に就く際は、さまざまなタイプの人とかかわるということを知っておくことが大切です。
立ち仕事は身体への負担があり懸念している人もいると思います。以下の記事では立ち仕事のメリット・デメリットをまとめているので参考にしてみてください。
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立ち仕事では、業務のほとんどの時間は立っています。そのため身体的な負担や適性を考慮したうえで、自分に合うか検討することが大切です。この記事ではキャリアコンサルタントとともに、立ち仕事のメリット・デメリットや、疲れを取るケア方法を解説します。
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理解必須! 接客業で求められる3つのスタンスとは?
接客業で求められる3つのスタンス
- 積極的にコミュニケーションを取れる
- 臨機応変に柔軟な対応ができる
- 顧客のニーズを汲み取れる
未経験でもチャレンジしやすいといわれる接客業ですが、kへの取り組み方や求められる姿勢といった、仕事をするうえで最低限必要なスタンスもあります。
これらのスタンスを知らずに就職をすると、自分が苦手なことやできれば避けたいことを仕事で要求される可能性があり、向いていないと感じてしまうかもしれません。そうすると、仕事がただただ苦しいものになってしまうでしょう。
接客業で求められる3つのスタンスを解説するので、必要な能力は何かを理解して、接客業を目指す場合はこれらの力を身に付けられるようにしましょう。
アルバイトで接客経験のある人は自己PRでアピールできます。以下の記事では接客業経験の自己PRについて詳しくまとめているので参考にしてみてください。
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接客業経験で自己PRを作成する5ステップ|強み別10例文付き
接客業経験で自己PRを作成する手順を解説しています。接客業経験で培われる強みを活用した自己PRの例文を掲載しているので、ぜひ参考にしてください。また、NG例文も合わせて紹介しています。
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①積極的にコミュニケーションを取れる
コミュニケーションを取りながら顧客にサービスを提供する接客業は、さまざまな顧客にあたるため、どんな相手であってもスムーズに会話をして対応することが求められます。
サービスを提供する側が積極的にコミュニケーションを取れないと、顧客は要望を伝えるタイミングがわからなかったり、求めているサービスを十分に受けられなかったりしてしまいます。
顧客の要望に最大限答えるためには、どんな顧客に対しても積極的にコミュニケーションを取る必要があるのです。
コミュニケーション能力に自信がある人は、以下の記事でアピール方法を確認しておきましょう。選考での効果的な伝え方を解説しています。
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コミュニケーション能力は12個の言い換えで勝負しよう! 例文つき
コミュニケーション能力は幅広い業界や職種で評価されやすい力の1つです。しかし、魅力的にアピールするためにはコミュニケーション能力の言い換えが必須。この記事ではコミュニケーション能力の言い換え12種類をもとにアピールのコツをキャリアコンサルタントとともに解説します。例文を参考に人事に響く自己PRを作成しましょう。
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- 人と話すことは好きなのですが、積極的に話しかけることが苦手です。今からでも積極性は養えるのでしょうか?
積極性はトレーニングすることで身に付けられる
認知行動療法の中に「エクスポージャー療法(暴露療法)」というものがあります。
これは、不安症、強迫症、PTSDなどの症状を抱えている人におこなう行動療法で、その人の心の中にある不安や恐怖に焦点を当てることで徐々に克服していけるようにします。
自分から積極的に話しかけることに対して不安を感じるという場合は、あえて自分からそのような環境を作って行動してみるのも良いかもしれません。
たとえば「街中で道に迷ってしまったフリをして道を聞いてみる」ということも一つの方法です。次第に慣れてきたら日本人だけでなく外国人に英語で話しかけてみるのも良いかもしれませんね。
こういった積極的なかかわりを繰り返すことで次第に積極性は向上していきます。
②臨機応変に柔軟な対応ができる
接客をする中で、すべての顧客がマニュアル通りで同じことを求めているとは限りません。そのため、それぞれの顧客の状況や場面に応じて臨機応変な接客をする力が必要です
接客業は人が相手の仕事なので、イレギュラーが発生することが多々あります。そうしたときにあらかじめ決められている対応だけに固執してしまっては、顧客の要望にうまく応えられません。
そのときどきに応じた接客をするために、視野を広く持って柔軟に対応する姿勢が大切なのです。
マニュアル通りの対応で十分なことは、今後AI(人工知能)や接客ロボットに置き換えられる分野です。機械と人間で、得意なことをすみ分けていくことになるでしょう。
マニュアル外のことを、自ら考えて主体的に動くための臨機応変な対応や柔軟な対応は、人間にしかできない役割です。
以下の記事では臨機応変さ、柔軟性をアピールする方法を解説しています。これらに自信があるという人はチェックしておきましょう。
臨機応変さ
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柔軟性
13例文|柔軟性の自己PRで理解必須の注意点と伝え方のコツ
③顧客のニーズを汲み取れる
接客業は、顧客の要望に対してサービスで応える仕事です。そのため、接客を通じて顧客のニーズを汲み取ることが重要となります。
顧客のニーズを汲み取れないと、見当違いのサービスや商品を提供してしまったり、十分に満足してもらえなかったりして、最悪の場合クレームに発展することもあります。
顧客のニーズに正確に応えて満足してもらうためにも、意見に耳を傾けたり、相手の気持ちを想像したりして、顧客の要望を丁寧に引き出す力が求められるのです。
傾聴力のアピール方法にはコツがあります。下記の記事で例文を交えて解説しているので、併せて参考にしてみてください。
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アドバイザーコメント
谷所 健一郎
プロフィールを見る顧客に寄り添い話を聞く能力は顧客を安心させることにつながる
顧客が何を求めているのか、何をしたいのかなど、顧客に寄り添い話を聞く能力があれば、接客業で活かせます。顧客の話を聞かずに接客をすれば、自分の求めていることに答えてくれないと思われてしまうでしょう。
一方、親身に寄り添い話を聞くことで顧客は自分を理解してくれていると考え、接客担当者に好感を抱くようになるでしょう。接客業では話すことだけでなく、顧客の話を聞くことも大切です。
さらに、顧客のニーズを汲み取るだけでなく、顧客の要望を満たす提案ができる人は、接客業に向いているでしょう。話を聞いてくれるだけでニーズを満たす提案がなければ、本当の意味で信頼関係が築けない可能性があります。顧客は、ニーズを満たしてくれる提案を期待しているのです。
ポジティブな表情や態度と敬語を正しく使える能力で好感を与えられる
接客業は、顧客に与える印象も大切です。笑顔、姿勢、立ち振る舞いが素敵な人は、接客業に向いています。接客は、背筋を伸ばし笑顔で顧客の目を見て話すなど、好感度を与える表情、態度で接することが求められます。
また、尊敬語や謙譲語などの敬語を正しく使える人も活躍できるでしょう。顧客の年齢やタイプに合わせて、丁寧な言葉で接客することがポイントです。顧客と直接言葉を交わす接客業だからこそ、敬語を正しく使うことを意識しましょう。
ミスマッチ防止! 接客業に向いていない人の特徴も知っておこう
ミスマッチ防止! 接客業に向いていない人の特徴も知っておこう
- 頼まれごとを断れない人
- 感情が顔に出やすい人
- 自分の損得で行動する人
未経験でも挑戦しやすく比較的ハードルが低い接客業ですが、向いていない人にとっては実はストレスを感じやすい仕事かもしれません。適性がない場合は、長続きしない可能性もあるでしょう。
ここでは、接客業に不向きな人の特徴を3つ解説します。向いていない人の特徴を押さえて、自分と接客業との適性を判断して無理なく働ける仕事を見つけましょう。
頼まれごとを断れない人
接客業は顧客の要望に応えるためにサービスを提供する仕事ですが、対応が難しいことを求められることもあります。時には理不尽なことを押し付けられることもあるでしょう。
もちろん、顧客を第一に考えておもてなしをすることが大切ですが、必ずしも顧客が正しいとは限りません。そういった場合には、できないことに対してはできないとしっかりと伝え、こちらの意思を示す必要があります。
そのため、「気が弱くてNOと言えない」「頼まれたら断れない」という人にとってはストレスを感じやすい仕事かもしれません。
- 断るのが苦手なのですが、人を喜ばせることが好きなので接客業に就きたいです。どうしたら良いですか?
線引きをはっきりと決めておくと切り替えられるはず
やはりしつこい値引き交渉や悪質なクレームは、時に販売員を困らせてしまうものです。私も過去に販売員の経験があったのですが、そういうときは「この人はお店の顧客ではない」と思うようにして対処していました。
顧客に喜んでもらいたいという強い気持ちがある一方で、誰でも彼でも愛想良くしているとその辺りの線引きが難しくなってきます。
そのため、まずは「こういうタイプの人は自社の顧客ではない」という点をはっきり決めておくのも接客技術の一つかなと思います。
感情が顔に出やすい人
仕事でたくさんの顧客に対応する中で、嫌な思いをすることもあるかもしれません。しかし、そのときに感じたイラっとした気持ちや納得していないことを表情や態度に出してしまうと、クレームにつながる可能性があります。
嫌だと思った気持ちをなくす必要はありませんが、表情や態度に出すことがさらに状況を悪化させることにもつながりかねません。そのため、思ったことを自分の中で抑えられずどうしても感情が顔に出てしまうという人には、接客業はあまり向いていないでしょう。
顧客から嫌な対応や態度を取られたときには、その場ではグッとこらえて、職場の先輩や上司に相談することが大切です。
ネガティブ感情は相手にも伝染するので、早く気持ちを切り替えないとお互いに負の感情をぶつけ合う、負のスパイラルになります。「今自分はこんな気持ちでいるな」と自分を客観視できる力がつくと、切り替えが上手になりますよ。
自分の損得で行動する人
接客業は、顧客ファーストで動く必要のある仕事の一つです。そのため、「自分がやりたくないから」「自分の時間が取られて損になるから」といった理由で仕事の内容を判断することはNGです。
また、自分がこの商品・サービスが好きだから、という理由で押し付けることも避けなければなりません。自分が好きだとしても、相手の好みや要望に合っているとは限らないからです。
こういった理由から、相手の立場に立つことが苦手で自分中心で行動してしまうという人には接客業はあまり向いていないでしょう。
さまざまなタイプの顧客がいるので、顧客に合わせた柔軟な対応ができない人は、接客業にはあまり向いていません。
また接客はチームでおこなうことが多いので、チームワークが苦手でほかのスタッフと協力して仕事ができない人も向いていないでしょう。
以下の記事では接客業への向き・不向きをチェックする方法など詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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2ステップで接客業の幅広い職種からぴったりな仕事を見つけよう
接客業の幅広い職種を理解できたら、自分に合った職種は何かを考えていきましょう。仕事内容を見て「自分がやりたいこと・向いている仕事はこれだ!」とわかる人もいるかもしれませんが、「職種を見てもどれが合っているのかわからない」という人もいるはずです。
ここでは、自分にマッチした職種を見つける方法について2ステップで解説します。手順を参考にして、ぴったりな職種を見つけていきましょう。
ステップ①自分が理想とする接客業での働き方を考えよう
まずは、接客業で自分が理想だと考える働き方を言語化していくことが大切です。ここを明確にしないと、どのように働きたいのかがわからず、そもそもの仕事選びの基準が定まらずに難航してしまいます。
理想の働き方を明確にするには、2つの観点で整理することが効果的です。下記の内容を参考に、「自分はどんな働き方をしたいのか?」を言語化できるようにしましょう。
理想の働き方を言語化することで自分自身も気付いていなかった気持ちに気付けるメリットもあり、何より面接で他者に伝える場面では相手の理解度も高まります。
また、日頃から言語化することが身に付いているととっさの質問にも的確な表現で対応できるようになります。
接客業に興味を持った理由や活かせる力を整理する
自分の理想の働き方を明確にするためには、まず「なぜ接客業に興味を持ったのか」や「接客業に活かせる自分の強み」を整理していきましょう。きっかけや強みを明確にすることで、根拠を持って仕事探しをすることにつながります。
これらを明確にするには、自己分析を深めることが重要です。自己分析の結果から正しく自己理解をし、志望動機の根拠となるものをはっきりさせていきましょう。
接客業に興味を持ったきっかけが思い浮かばない場合は、項目を設定して振り返ることがおすすめです。下記の項目を参考に一つずつ丁寧に振り返り、きっかけを明確にしていきましょう。
接客業に興味を持ったきっかけを振り返る項目例
- 今まで受けた接客で印象に残っていることは何か
- どんな店員・販売員に魅力を感じたか
- 接客経験があればどんな場面で楽しさを感じたか
「そもそも自己分析のやり方がよくわからない……」という人はこちらの記事をチェックしてみましょう。
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自己分析は就活の明暗を分ける重要なポイント。自己分析をするメリットや自己分析のやり方、注意点などをキャリアコンサルタントが解説します。自分に合った自己分析方法を見つけて選考や企業選びに活かしましょう。
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さまざまな方法で多方面から自分を見つめることで自己理解を深めることにつながります。こちらの記事では、自己分析に効果的な方法を紹介しているので、それぞれを参考に、自己分析を深めてみてください。
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マインドマップで自己分析を極めよう! 活用方法や注意点を徹底解説
自己分析シート
簡単15分! 自己分析シートのフォーマット6選
モチベーショングラフ
テンプレ付き|モチベーショングラフを駆使して自己分析を深めるコツ
自分史
自分史を最大限就活に活かす方法とは? 記入例付きで作り方から解説
接客業で働くうえで大事にしたいことに優先順位を付ける
次に、働くうえで譲れないポイントや大事にしたいことに優先順位を付けていきましょう。優先順位を付けることで、自分が何を一番求めているのかを理解できるようになります。そして、一番求めていることができる職種こそが、理想の働き方をかなえられる仕事なのです。
優先順位を付けるには、まず、働くうえで譲れないことや大事にしたいことを、箇条書きでも構わないので紙に書き出してみてください。10個書いたらそのうちの5個を選び、その5個に優先順位を付けるというようなやり方で進めてみると、やりやすくなりますよ。
- 仕事で大事にしたいことが多く、どうしても優先順位を付けられません……。
大事にしたい条件をさらに具体的に数値化して考えてみよう
たとえば「収入」と「休み」の両方が譲れないほど大切であれば、下記のように考えてみてください。
【収入】
第1希望:1年目で400万円
第2希望:1年目で300万円
第3希望:3年後に400万円
【休み(年間休日数)】
第1希望:125日
第2希望:120日
第3希望:115日
このように具体化するためには、「接客業で1年目の年収の相場はどれくらいなのか」という現実のデータや、「年間休日数とは何か」などの制度を調べることも大切です。
現実的な基準で優先順位を付けられるように、調べながら考えてみてくださいね。
接客業に就きたいものの、「優先したいことが浮かばない」「イメージできない」という人もいるかもしれません。下記の記事は新卒向けの記事ですが、自分の価値観を明確にするための方法を詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
企業選びの軸
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ステップ②自分の理想の接客業に当てはまる仕事をチェックしよう
自分の理想の接客業に当てはまる仕事をチェックしよう
理想とする接客業での働き方を言語化できたら、それをかなえられる職種をチェックしていきましょう。ここまでで仕事で大事にしたいことに優先順位を付けたことで、当てはまる職種を見つけられるはずです。
ここでは働き方や価値観から接客業を5つに分類して紹介するので、自分にぴったりな接客業の仕事を見つけるために参考にしてください。
- 接客業で働きたいものの、どうしても理想の働き方のイメージが湧きません……。
「どのように仕事をしたいのか」をメインで考えてみよう
理想の働き方のイメージが湧かない場合は、「トレンドを追う仕事」「相手に寄り添った仕事」「人を感動させる仕事」「責任感が求められる仕事」「幅広い年代とかかわれる仕事」といった分類の中から、どういった仕事を優先したいのか考えてみてください。
たとえば人を感動させる仕事ならば、テーマパークなどに実際に行き、スタッフの働き方を見て、自分が働いている姿をイメージしてみると、ヒントが見えてくるはずです。
考えているだけでは理想の働き方はイメージできません。接客業は店舗など比較的足を運びやすいので、興味のある仕事の働く現場を実際に見てみると良いですね。
トレンドを追いながら仕事がしたい人におすすめの職種
トレンドを追いながら仕事がしたい人におすすめの職種
- 小売店の店員
- 美容関係のスタッフ
小売店の店員や美容関係のスタッフは、世間の流行を取り入れてサービスを提供して顧客におもてなしします。そのため、トレンドを追って仕事がしたいという人におすすめの職種です。
またトレンドを追うにあたって自ら積極的にリサーチをする必要があったり、小さな変化にも気を配っておもてなしをする必要があったりするため、好奇心旺盛な人や細かい作業が好きな人にぴったりな仕事だといえるでしょう。
相手に寄り添った価値提供をしたい人におすすめの職種
相手に寄り添った価値提供をしたい人におすすめの職種
- 飲食店のホールスタッフ
- 携帯ショップのスタッフ
- 宿泊施設のスタッフ
相手に寄り添って価値提供をしたいという人は、飲食店のホールスタッフや携帯ショップのスタッフ、宿泊施設のスタッフがおすすめです。これらの職種は、顧客一人ひとりの要望に丁寧に応えて喜んでもらうためにサービスを提供する職種だからです。
飲食店では広い視野を持ってサービスを提供することで、顧客に食事の時間を楽しく過ごしてもらうことができます。また携帯ショップであれば、わかりやすい説明で不安や疑問を解消することで、納得して商品の購入やサービスの利用につながります。
宿泊施設なら、イレギュラーにも冷静かつ柔軟に・丁寧に対応することで、非日常の中でも快適に過ごして満足してもらえます。そのため相手に寄り添って価値提供をしたいという人は、これらの職種で特にやりがいを感じるでしょう。
相手に寄り添った価値提供をする仕事では、寄り添う気持ちが強いあまり、「押し付け」のように自分の価値観を相手に求めすぎてしまうことがないようにしなければなりません。そのあたりのバランスを上手に取りながら接客することが大切です。
人を感動させるような仕事がしたい人におすすめの職種
人を感動させるような仕事がしたい人におすすめの職種
- テーマパークのスタッフ
- ブライダルスタッフ
「仕事を通じて人々に感動を与えたい」と考えている人には、人々の喜びが詰まっているテーマパークで働くスタッフや、感動の瞬間に立ち会えるブライダルスタッフがおすすめです。これらの職種なら、人々の記憶に残るような非日常の環境で、喜びや感動を与えられます。
テーマパークは、非日常性や楽しさを求めて訪れる人がほとんどです。そのため、自分が明るく元気に振る舞うことで人々を楽しませたいという人にぴったりな職場です。
またブライダルスタッフは、結婚という特別なタイミングにかかわる仕事です。そのため、提案力や企画力を活かして人々の幸せな瞬間をプロデュースしたいという人には理想の仕事だといえます。
特に責任感が求められる仕事をしたい人におすすめの職種
特に責任感が求められる仕事をしたい人におすすめの職種
- 病院の受付スタッフ
- 企業や施設の受付スタッフ
責任感が求められる仕事がしたいという人には、病院や企業・施設の受付スタッフがおすすめです。どの仕事にも責任感は求められますが、受付スタッフは企業や施設の顔として顧客対応を一任されるからです。
病院にはさまざまな症状の患者が訪れるため、不安を抱えた患者一人ひとりに対して、誠実な対応ができる人が活躍します。さらに、カルテの作成や会計など、正確性が求められる業務もあるため、常に緊張感を持ってプロとして働きたいという人はやりがいを感じられるでしょう。
また企業や施設の受付は、取引先など外部の人とのファーストコンタクトを担います。要件ごとに丁寧に対応しながらパソコン操作や電話対応もこなす必要があり、もし間違った案内をしてしまえばトラブルにつながりかねない責任の重い立場です。そうした期待が大きい現場でこそ頑張れるという人は、接客業の中でも特に受付スタッフが合うでしょう。
仕事を通して幅広い年代の人とかかわりたい人におすすめの職種
仕事を通して幅広い年代の人とかかわりたい人におすすめの職種
- コンビニ店員
- スーパーの店員
- 小売店の店員
接客業の中にはネイリストや美容部員のように、特定の客層が多い仕事もあります。しかし、もっといろいろな世代の人とかかわって対応力を磨きたい、柔軟な視点を身に付けたいという人もいますよね。そうした人におすすめなのが、コンビニやスーパーの店員です。
コンビニやスーパーは学生から社会人、高齢者といったあらゆる立場のニーズに応える商品・サービスを提供しているため、幅広い年代の人が利用します。日々さまざまな人と接することで、知見を得て接客力を高めることが可能です。
またシフト制を取り入れていることが一般的なので、学生や主婦、副業として働く人など、いろいろな年代・バックグラウンドの人と働けるという特徴もあります。幅広い年代の人と接するのが好きという人は、ぜひ検討してみましょう。
幅広い年代の人と接する機会が増えると、人間理解が深まります。
永六輔の「無名人 名語録」に収録されている「子ども𠮟るな、来た道だもの。年寄り笑うな、行く道だもの」にあるように、寛容性や柔軟性が高まることは、自分の人間的成長にもつながるでしょう。
接客業について理解を深めて就職をするための心の準備ができたら、さっそく選考対策をしていきましょう。こちらの記事では接客業の志望動機で効果的にアピールするコツを解説しているので、参考にして志望動機を作成してみてください。
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接客業の志望動機はどう書く? 効果的なアピールポイント5つを解説
接客業の志望動機を書くなら5つのコツをマスターするのがおすすめです。この記事では、効果的な接客業の志望動機の書き方をキャリアコンサルタントと解説します。業界別の例文5選も紹介するので、参考にして選考を突破しましょう。
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接客業で働くイメージを明確にしてぴったりな職場を見つけよう!
接客業を目指して内定を獲得するには、まずは幅広い職種について理解を深めることが重要です。
日常生活で身近に感じる職種から、普段なかなかかかわる機会がなく、具体的な仕事内容をあまりイメージできていなかった職種もあったかもしれません。記事の内容を参考にして理解を深め、自分に合った職種を見つけることで、理想の働き方を目指すことができるはずです。
接客業で求められるスタンスや実情など細かいポイントまでしっかりと理解して、自分にぴったりな仕事で活躍しましょう。
アドバイザーコメント
永田 修也
プロフィールを見る接客業は人とかかわることでやりがいを感じられる仕事の一つ
この記事を参考にすることで、接客業とはどんな仕事で何を大切にしなければいけないのかということが理解できるかと思います。また、自分の性格にはどのような職種が合っているかということも考えるきっかけにもなるでしょう。
やはり、接客の仕事を選択肢に入れているという人の多くは「人が好き」という部分が共通してあるのではないでしょうか。人と接することで自分自身も刺激を得たり、成長していくことを望んでいたりと、そのような自己成長意欲が強い人はやりがいも感じられ、仕事をしていて楽しいと思います。
しっかりとリサーチをおこなってから仕事を選ぶようにしよう
一方で、見た目として「接客業はかっこいいから」や「ただなんとなく」でこの職種に踏み込んでしまうと、逆に苦手意識がついてしまったり精神的に苦痛を感じて体調を崩してしまう可能性があるのもこの業種の特徴です。
そのため、「本当に自分は接客がしたいのだろうか」と十分検討を重ねてから判断することが大切になってきます。未経験の人にとってはやってみなければわからない部分もあるとは思うのですが、できれば可能な限り情報収集をしたうえで選ぶようにしましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリア・デベロップメント・アドバイザー/キャリアドメイン代表
Kenichiro Yadokoro〇大学でキャリアデザイン講座を担当した経験を持つ。現在は転職希望者や大学生向けの個別支援、転職者向けのセミナー、採用担当者向けのセミナーのほか、書籍の執筆をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/メンタル心理カウンセラー
Syuya Nagata〇自動車部品、アパレル、福祉企業勤務を経て、キャリアコンサルタントとして開業。YouTubeやブログでのカウンセリングや、自殺防止パトロール、元受刑者の就労支援活動をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
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