Q
その他
男性
税理士の実務経験を積む際の裏ワザってありますか?
税理士試験の科目合格を重ねており、将来的には税理士として独立したいと考えています。
ただ、登録要件である実務経験2年をどうやって積むべきか、効率的な方法があれば知りたいです。知人からは「税理士事務所で働かないとダメ」と聞いており、働きながら勉強をするのが正直しんどいと感じています。
実務経験として認められる業務の範囲が広いと聞いたのですが、税理士事務所や一般企業の経理以外に、実務経験を積む裏ワザのような方法はないでしょうか?
短期間で効率よく実務経験を積むためのヒントや、何か良い方法があればアドバイスをお願いします。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
地道な努力こそが合格への王道
私は社会人向けの自習スペースを運営していて、税理士や会計士を目指す人を大勢みてきましたが、実務経験を積むうえで「裏ワザ」のような近道を聞いたことはありません。
多くの場合、仕事をしながら勉強時間を確保して試験に臨んでいます。
これが王道である理由は、経済的な基盤を維持しながら挑戦できるだけでなく、実務で得た知識と試験勉強の内容がリンクし、学習の理解度を深める相乗効果が期待できるからです。まずはその方法で考えるのが、合格への確実な道だと私は思います。
賢く環境を選ぼう! 勉強に理解のある職場がカギ!
ただ、税理士試験に対して理解のある職場は確実に存在します。たとえば、試験前の数カ月間は時短勤務や半休を認めてくれる会計事務所などです。試験が8月にある場合、春ごろから勤務時間を調整してくれる、といったケースが実際にあります。
そうした制度は、従業員の成長を未来への投資ととらえる先進的な職場である証拠ともいえます。安易な「裏ワザ」を探すよりも、このように勉強と仕事を両立しやすい環境の職場を賢く選ぶほうが、合格の確率を上げるための、よほど現実的で優れた戦略といえるでしょう。
地道な経験こそが力になる
税理士登録をするには、2年の実務経験が必須です。実務経験を免除されるのは弁護士または公認会計士が税理士として登録する場合だけなので、事実上免除されることはないといえるでしょう。
ただし実務経験は必ず税理士事務所で働かなければならないわけではありません。
一般企業の経理やコンサルティングファーム、金融機関、税務署などでも、会計帳簿の記録・決算処理・財務諸表作成・簿記の原則に従う仕訳事務など、会計や簿記知識がなければできない仕事を経験できるところで、在職証明などの書類を出してもらえるなら、実務経験として提示できます。
しかし期間を短縮しようとしても実務経験に時間外労働を含めることはできませんし、2年という年月を減らすことは難しいと考えます。
資格はスタート地点! 学び続ける覚悟があるか考えよう
税理士に限らず、資格を取ってプロフェッショナルとして仕事をする人、特に独立開業する人は、資格を登録した時点でスタートだと考えてほしいです。
その道を選んだ人に課せられるのは、その仕事に関する知識やスキル、専門性を上げるために仕事をしている限り勉強を続ける義務と責任があることを覚悟するべきです。
税理士登録をすればいきなり仕事のできるプロになれるわけではありません。
この時点で手に入るのは、税理士としての仕事をしても良いという許可であり、プロとしての腕はそこから上げていくしかありません。つまり毎日勉強と経験を積み重ね、知見を広げていくしかないのです。
医師免許をとって医師登録した人がいきなり一人で患者さんを担当することができず、研修期間に実務経験を積む義務を課されているのと同じ理由で、税理士にも実務経験が最低2年必要です。
2年は最低限であり、その後はずっと働きながら勉強の日々です。それほど税理士は責任の重い仕事であるといえます。
「働きながら勉強するのが正直しんどい」ということですが、税理士になれば働きながらの勉強が続きます。それについてはどう考えていますか。
税理士という仕事を続けるにあたり、必要な資質が備わっているか、研鑽を続ける覚悟があるか、今一度しっかり考えてみることをおすすめします。
以下の記事では税理士の将来性について解説しています。「税理士は将来性がない」という意見もあるなかで、必要とされる税理士になるための方法なども解説しているので、税理士を目指している人はチェックしておきましょう。
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