Q

大学3年生
男性

「ファッション業界が終わってる」というのは本当ですか?

ファッション業界への就職を目指している大学3年生です。進路について周囲に話すと、「ファッション業界はもう終わってる」「将来性がない」と言われることが多く、少し不安になっています。

なかでもアパレル業界の不況や、ECの普及など、働き方やブランドのあり方が大きく変化していると聞きました。自分がこの業界で長く働いていけるのか、将来のキャリアについて悩んでいます。

本当にファッション業界に将来性はないのでしょうか? そう言われる理由があるとすれば、どのような点が問題とされているのか教えていただきたいです。

2人のアドバイザーが回答しています

質問日 :

※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています

キャリアコンサルタント/1級キャリアコンサルティング技能士

木原 渚

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終わったわけではなく変革期に突入している業界である

「ファッション業界は終わってる」という言葉を聞いて、不安になる気持ちはよくわかります。「終わってる」というのは少し極端な表現ですが、今、ファッション業界が非常に大きな変化の時期を迎えているのは事実です。

ファストファッションの台頭や、従来型の店舗販売からオンラインへのシフトが進む中で、有名ブランドが実店舗から撤退するといったニュースも増え、それが「業界は厳しい」「終わってる」というイメージにつながっているのかもしれません。

しかし、それは業界の一側面でしかありません。

進化を楽しめる業界! 新しい価値を創造していこう

一方で、サステナビリティ(持続可能性)への関心の高まりや、レンタル、リユース(中古市場)といった新しいビジネスモデルも次々と生まれています。

つまり、業界が終わったのではなく、従来の形から新しい形へと大きく変化しているととらえるのが適切でしょう。

これからのファッション業界で活躍するためには、こうした変化に対応し、新しい価値を創造していく視点が不可欠です。

変化の激しい時代だからこそ、新しいアイデアや挑戦が求められており、そこに将来性を見出すことができる、とも言えます。決して「終わった」わけではなく、「進化している」業界だと考えて、自身のキャリアを検討されるのが良いでしょう。

キャリアコンサルタント

高尾 有沙

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ファッション業界は再編中! 成長領域を見極めてアピール

ファッション業界は「衰退している」のではなく、現在、ビジネスの仕組みが大きく「再編中」であるととらえるのが正確です。

確かに従来の店舗中心のモデルは変化していますが、EC(ネット通販)の比率が大きく上昇し、メーカー直販のD2Cブランドや中古品を扱うリセール市場、環境に配慮したサステナブルな取り組みなどが急速に成長しています。

店舗も単に商品を売る場所から、ブランドの世界観を体験したり、顧客同士がつながったりする「コミュニティの場」へと役割を変えながら、重要な立ち位置を担っているのです。

「好き」だけでは不十分! 数字で語る準備をして差をつけよう

このような変化の中で、ECサイトの運営、データにもとづいた商品企画(デジタルMD)、顧客管理(CRM)やアプリ開発、効率的な在庫管理(サプライチェーン最適化)、海外展開(越境EC)、さらには3D技術を活用したサンプル作成や仮想試着といった分野が、今後の大きな成長領域として注目されています。

したがって、ファッション業界を目指す際の志望動機では、単に「ファッションが好き」という熱意だけでなく、こうした業界の変化を踏まえ、「顧客との長期的な関係性をどう築くか」や「どうすれば無駄な在庫を減らせるか」といったビジネスの視点を盛り込み、具体的な数字を意識して語れるように準備することで、あなたの価値は格段に高まり、選考の通過率もぐんと上がるでしょう。

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アパレル企業の面接での逆質問については、次のQ&Aをチェックしてみましょう。どのような逆質問をすれば良いかをキャリアコンサルタントが回答しています。

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