本企画について
「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。
「ジールコミュニケーションズは体育系色が濃厚」
「実力主義・能力主義の徹底がきつい」
ジールコミュニケーションズについては、本気や努力が重視される体育会的な企業風土や、実力主義・能力主義に不安を感じる評価を見聞きして戸惑ってしまう人もいるはずです。そのような評判は本当なのか、それとも実態を反映しない噂や憶測にすぎないのかを見極める必要があります。
この記事では、ジールコミュニケーションズへの就活を検討している人に向けて、「やばい」といわれるのがなぜなのか、プロの分析も交えて紹介します。
1分でわかるジールコミュニケーションズ
ジールコミュニケーションズとは
2008年の会社設立。元Jリーガーという異色の経営者が、企業が悩むネット上の誹謗中傷等のデジタルリスクから、企業ブランドを守るサービスを提供する目的で創業。2013年には人材ビジネスにも進出し採用コンサルティングを開始。就活情報サイトの運営もおこなっている。事業領域で会社を分けていたが、2020年に現在の形に経営統合。
| 会社名 | ジールコミュニケーションズ(Zeal Communications inc.) |
| 従業員数(連結) | 314人(2026年3月現在) |
| 本社所在地 | 東京都渋谷区 |
| 主な事業 | デジタルリスク事業はインターネット上の誹謗中傷やネガティブ情報等の風評被害から企業を守るサービスやリスクコンサルティングを提供。HR事業では企業の採用支援と学生等の就職サポートを手掛け、累計3,000社以上の企業採用と3万名以上の就職支援実績がある。 |
| 資本金 | 8,000万円 |
| 純利益 | 2億7,623万円(2024年5月期) |
| 企業HP | https://zeal-c.jp/ |
| 新卒採用HP | https://zeal-recruit.jp/ |
「ジールコミュニケーションズはやばい」と言われる4つの理由|プロが読み解く
「ジールコミュニケーションズはやばい」と言われる4つの理由
「ジールコミュニケーションズはやばい」といわれるのはなぜなのか。客観的なデータに基づき解説します。キャリアコンサルタントの説明も参考にしながら、自分と対象企業との相性をチェックしてみてください。
➀体育会系色が濃厚な社風に馴染むのが大変だから
人材ビジネスをスタートした当初、体育会学生の採用コンサルティング事業がメインだったことや、社長自身が高校時代にサッカー日本一を経験しJリーグで活躍するプロだったことも、体育会系色の濃さを印象付ける遠因になっている可能性があります。
また、ジールコミュニケーションズにはデュアルキャリアとして働くプロアスリートの社員も多く在籍しているため、体育会系的な社風が醸成されていると考えても不思議ではありません。
HR事業では体育会学生対象の就職支援が主力事業です。したがって体育会や部監督とのパイプ作りも重要な仕事の一環。ジールコミュニケーションズでは体育会の雰囲気や状況を理解している体育会出身者の採用にも積極的です。
それが理由で体育会系イメージが強調されていることも考えられます。
体育会学生対象の就職支援は多くはありませんが、企業側では継続力やチーム経験を評価するため良い着眼点です。現在は体育会系のイメージが目標達成への協力体制に近く、市場は伸びる可能性があります。こちらの会社も現代的な体育会系と言えるでしょう。
➁実力主義・能力主義が徹底し競争が激しいから
実力主義や能力主義はジールコミュニケーションが前面に打ち出している価値観でもあります。企業ミッションは「本気で生きる」で、これを遂行するために社員に求められるクレド(信条)にも各人の実力・能力向上を求める言葉が並びます。
たとえば「今やらないで、いつやるの?」「やるからには、本気で取り組む」「努力なくして成功なし」「七転び八起き」。いずれも社員が心に抱くべき信条だとされています。
ただし口コミや社員のインタビューを見ても社員同士が互いをライバル視し、社内がギスギスした雰囲気だといった指摘は目立ちません。むしろ失敗を恐れず挑戦した仲間を助ける職場の雰囲気や、失敗自体をマイナス評価しない上司の存在を指摘する声があります。
プロのアドバイザーはこう分析!独特の文言はミスマッチ防止のための目印
ここまで剥き出しの言葉を並べる会社は稀です。
多くの企業が耳当たりの良い言葉で本質を隠す中、あえて「本気」や「努力」を前面に出すのは、採用における「ミスマッチの徹底的な排除」という明確な戦略です。
あえて泥臭い言葉を突きつけることで、熱量に共鳴できない層を遠ざけ、同じ覚悟を持つ仲間を集めるフィルターとして機能させています。
言葉への共感が仕事にパフォーマンスにも影響する
また、困難な現場では複雑な理屈よりシンプルな言葉が強い推進力になります。
これは飾りを排した「究極の誠実さ」とも言え、「楽ではないが全力で挑む者には報いがある」という潔い宣言です。
この言葉に高揚感を覚えるか拒絶反応を示すか、その直感こそが自分に合う環境を見極めるチャレンジとなります。
➂日常的にハードワークをこなさなければならないから
もちろん部署や担当によって一概には言えませんが、営業職はやはりある程度ハードな面があるのが実態です。
社員に対する社内インタビューでも、デジタルリスク事業の新規開拓では2週間にわたって目標企業に電話をかけ続けようやくキーマンのアポが取れた話や、HR事業では体育会学生の学校や大会会場に足を運び何度も断られるを繰り返したエピソードが語られています。
その一方で、実力・能力が認められれば見返りもあります。新卒入社2年目にチーフ、4年目でサブマネージャー、そして8年後の現在はマネージャーとして10人の部下を率いるポジションを得た社員など、若くして重要な仕事を任せられるケースは少なくないといえるでしょう。
アドバイザーのリアル・アドバイス!ハードワークになりがちな仕事は構造に原因がある
ジールコミュニケーションズの仕事が構造的に「ハードワーク」になりやすい理由は、商材の性質と顧客の活動時間にあります。
デジタルリスク事業は「炎上」等の緊急事態を扱うため、一瞬の初動が命であり、高い瞬発力が求められます。
HR事業では現役の体育会学生がターゲットであり、面談等は部活後の夜間や休日に集中しがちです。顧客のスタイルに合わせる以上、標準的な時間内で完結させるのは難しい構造的背景があります。
プレッシャーを成長の材料にできるかを問おう
早期成長にはプレッシャーをガソリンにできるかが問われます。責任の重さを「やりがい」ととらえる図太さが必要です。
「教えてもらう」のではなく、自ら場をマネジメントする強いオーナーシップこそが、この環境で成功する最大の武器となります。
④残業が多くてワークライフバランスがとれないから
実際に残業は多いようです。会社が公表しているデータを見ても平均残業時間は月間30時間(※1)となっています。
企業全体の平均13時間程度(※2)と比べると残業はかなり多い印象を受けます。比較的残業が多い情報通信業の平均16.5時間(※3)と比べても2倍近い数値です。
また残業代に関して同社は「45時間の見なし残業代を含めた金額を給与として支払い、45時間超過分を別途支給」(※4)と説明しています。仕事量は担当部署やポジションによって異なりますが、固定残業制がワークライフバランスに影響する懸念は拭えないと思われます。
※1 企業HP 採用情報特設サイト 数字で見るジールコミュニケーションズ
※2 厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和7年分結果速報
※3 同上
※4 企業HP 採用情報特設サイト FAQ
月30時間の残業は、週にすると7~8時間ほどです。定時日が1日あるとすると、残り4日で平均2時間程度です。HR系企業は成果とトレンドの両方を意識する傾向があります。残業削減は現代の企業トレンドです。その分、所定時間内で結果を求められます。
「ジールコミュニケーションズはやばい」という話がどこまで的を射ているのか冷静に考えよう
体育会系の職場や仕事のハードさを取り上げられる企業が存在しますが、企業なりの考えや方針、戦略があったうえでのことならば、自分とマッチするのかを判断すべきは自分自身。自分の適性に合致する会社なのか真剣に見つめてみましょう。
プロのアドバイザーならこうアドバイス!泥臭く挑戦する姿勢を持っていれば適性あり
ジールコミュニケーションズの体育会系社風や実力主義は、共鳴する候補者を集めるための戦略的なブランディングです。
適性があるのは、まず成果と報酬の連動を重視し、自らの力で序列を覆したい実力主義タイプ。
次に、部活動のような結束力を持ち「チームでの勝利」に快感を覚える人です。さらに、単なる効率化だけでなく、泥臭くやり切る「量から生まれる質」を追求する覚悟も欠かせません。
熱意を持って働きたい人には持ってこいの職場と言える
逆に、オンオフの完全分離やマニュアル重視の人には非常に「やばい(合わない)」場所となります。
自分を「ビジネスアスリート」と定義し、熱狂的に働きたいなら、ハマれば一生モノの「折れない心」を手にできる、これ以上ない環境と言えるでしょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi





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2級キャリアコンサルティング技能士/全国経理教育協会 社会人常識マナー検定2級
Tomohiro Morita〇理系大学院修了後に企業で勤務。その後、キャリア支援・セミナー講師・文章制作などマルチに活躍。就職・転職に関する情報整理や書類作成、意思決定支援をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は60000件超。30年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Arisa Takao〇第二新卒を中心にキャリア相談を手掛け、異業種への転職をサポートする。管理職向けの1on1やコンサルティング業界を目指す新卒学生の支援など年齢や経歴にとらわれない支援が持ち味
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