就職先の決め方決定版|学生が見落としがちな視点と注意点を徹底解説

この記事にコメントしたアドバイザー

  • 隈本 稔

    キャリアコンサルタント/性格応用心理士1級…続きを見る

  • 柴田 登子

    キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士…続きを見る

  • 鈴木 洵市

    キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役…続きを見る

この記事のまとめ

  • 就職先の決め方は「自己理解」と「企業理解」が重要
  • 就職先の決め方としては自分の感情を言語化をして、企業の実態をつかむことを意識することでミスマッチが減る
  • 学生が見落としがちな視点があるため、就職先の決め方には注意が必要

ファーストキャリアを決める重要な局面だからこそ、就職先の決め方に迷ってしまう学生も多いもの。「就職先の決め方がわからない」「後悔のない就職先の決め方を知りたい」といった悩みの声が多くの学生から寄せられます。

就職先の決め方を理解しないままなんとなくで決めてしまったり、考えるべきポイントを押さえずに決めてしまうと、将来的に後悔する可能性が高まってしまいます。自分に合った就職先を選ぶためにも、どんな決め方をするべきかを踏まえて、未来の自分が笑顔でいられるようにしましょう。

この記事では、キャリアアドバイザーの隈本さん、柴田さん、鈴木さんのアドバイスを交えつつ解説します。就職先の決め方で悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。

目次

就職先の決め方は正しい「自己理解」と「企業理解」が重要!

就職先の決め方がよくわからずに悩む人も多いもの。「この企業で本当に良いのか」「この企業を選んで後悔しないか」などと不安になるのは、就職先の決め方の基準に「自己理解」「企業理解」の観点が足りていないのかもしれません。

記事では、就職先の決め方に悩む2パターンと就職先を決める前にどの学生も絶対にやるべきこと5選を解説。そのうえで、自分の状況に合った就職先の決め方を紹介していきます。どうやって就職先を決めるべきか、多様な視点から自分と企業を見つめていきましょう。

これを踏まえて、就職先の決め方の注意点も徹底解説。学生が見落としがちな視点ややりがちな失敗も盛り込んであるため、少しでも後悔する可能性を下げる手だてとしてくださいね。後悔のない社会人生活を送るためにも、多角的な視点を持って判断していきましょう。

就職先の決め方についてしっかりと考えるべき理由

就職先の決め方についてしっかりと考えるべき理由

  • 仕事は1日の大半を占めるため
  • 早期離職の可能性があるため
  • ストレスや病気のリスクがあるため

学生の中には、就活の疲れや焦りからよく考えないまま就職先を決めてしまおうとする人もいるかもしれませんね。しかし、それは非常に危険な考えです。

今から解説する「就職先の決め方についてしっかりと考えるべき理由」を押さえて、「就職先を決める」という決断がいかに重要な局面にあるかを理解していきましょう。

仕事は1日の大半を占めるため

入社後、多くの人は基本的に1日7〜8時間・週5日程度働くことになります。そして、残業があればさらに多くの時間を仕事に費やさなければなりません。仕事が自分の1日の大半を占めるということです。

長い時間身を置くことになる就職先。よく考えないまま就職先を決めてしまうと、毎日が苦しいものとなってしまいます

早期離職の可能性があるため

厚生労働省の令和2年新規学卒就職者の離職状況によると、新卒の31.2%が3年以内に離職していることがわかります。つまり、約3人に1人が3年以内に離職をしている計算になります。

実際に働いてみてやりがいを感じないことや、やりがいはあるものの給与など待遇面への不満があることなどが原因として挙げられます。就職先の決め方を甘く見てしまうと、理想と現実の差のギャップが生まれやすく、早期離職の可能性が上がってしまうとも言えますね。

転職すれば良いと考える人もいるかもしれません。しかし新卒はポテンシャル採用のためさまざまな企業に入社をしやすいですが、離職をしたあとに職種や業種を変えるキャリアチェンジの転職は比較的難しいとされています

新卒という武器を最大限使いこなすためにも、就職先の決め方は非常に重要ですね。

隈本 稔

若手の早期離職の原因としては、就職前の理想と就職後の現実とのギャップ(リアリティ・ショック)や人間関係のトラブル、残業・休日出勤が多いなどの勤務上の問題のほか、担当している仕事にやりがいを感じないといったものがあります。

ストレスや病気のリスクがあるため

就職先と合わないまま働き続けてしまうと、ストレスが溜まり続けます。そして、うつや適応障害などの精神的な病気に罹り、働けなくなる可能性もあります。仮に病気にならなかったとしても、合わない職場に身を置くことで、自己肯定感が下がり人生を楽しめなくなってしまう危険性も

また精神的な病気に罹ってしまうと、その就職先を辞めたからといってすぐにほかの就職先で働けるほどメンタルが回復するとは限りません。社会復帰に長い時間を要することもあるのです。

心身ともに健康だからこそ、働き続けることができます。こんな悲しい事態に陥らないように就職先の正しい決め方を押さえて、少しでもリスクを減らしていきましょう。

アドバイザーコメント

ファーストキャリアはその後のキャリア形成に大きく影響する

「今どき転職なんてごく当たり前。新卒ではどこかに適当に入社をして、合わなければすぐ辞めたら良いかな」などと思っていないでしょうか。確かに以前に比べて転職に対するハードルは下がりました。しかし、新卒でまだ就職もしていないときにこのような考えを持たないようにしましょう。なぜなら、大学を卒業して最初に就いた仕事は、その後のキャリア形成に大きく影響するためです。

既卒での就職活動は新卒とは違い、人物や可能性よりも経験が重視されます。これまでの仕事で何を担当し、それをどのように成し遂げたかで採用の合否が決まるのです。

自分の進みたい方向から外れない就職先を選ぼう

最初の就職が自分の方向性とあまりにも違うため転職をしたいと思っても、その業務において未経験では既卒として採用されることはとても難しいです。イメージとしては、もしあなたが飛行機に乗るとして、その次のフライトは到着した空港からアクセスできるところに限られます。

つまりファーストキャリアをきちんと考えなければ、本来行きたい場所からどんどん遠ざかるか、何度も乗り換えることを余儀なくされます。

そのため、新卒の際には最初から目的地への直行便に乗る、またはそこにたどり着きやすい経由地を目指すなどして自分の進みたい方向から大幅に外れないよう見極めていく必要があります。

どっちに当てはまる? 就職先の決め方に悩む2つのパターン

就職先の決め方に悩む2つのパターン

  • これから就活を始める
  • 内定を持っている

単に「就職先の決め方がわからない」といっても、就職先の決め方に悩んでいる人には2つのパターンがあります。

このパターン分けをせずに、就職先の決め方を考えても自分に合った選択はできません。今から解説する2つのパターンのどちらに自分は当てはまるのか見ていきましょう。

①これから就活を始める

いざ、就活を始めようとして就職先の決め方がわからないというパターン。「なにをやりたいかがわからない」「働くイメージができていない」「自分はどんな仕事に向いているのかわからない」といったことが原因です

最初は誰もが就活の知識はない状態のため、安心してください。一歩ずつ着実に、自分のことや企業のことを理解していくことが大切ですよ。

②内定を持っている

内定を複数持っていたり、就活を終えてあとは内定先を選ぶだけというパターン。大切な自分のファーストキャリアを決めるため悩むこととなりますよね。

自己分析不足で、自分のことがわからないまま就活をしてしまった人やさまざまな情報に混乱してしまった人、就活を進める中で新しい自分の価値観に気づいた人などさまざまな事情があります

そして、内定を持っている人も以下の2つのタイプにさらに細分化できます。自分はどっちのタイプなのかを考えてみてくださいね。

内定を持っていて就職先の決め方に悩む2つのタイプ

  • 複数の内定先が魅力的に見える
  • どの内定先も魅力に欠けると感じる

複数の内定先が魅力的に見える

複数の企業から内定をもらい、どの企業も魅力的に見え、決めかねているタイプです。どの企業の志望度も高く、「やりたいことができそう」「入社をしたら楽しそう」と魅力に感じています。

本来、学生と企業は対等であり、お互いが選び合っています。しかし、選考中は「企業から学生が選ばれる」という考えに陥りがちな学生も多く、一種の「憧れ」といった視点を持ち、企業選びの軸があいまいなまま就活を進め内定を得ていることが少なくありません。

企業選びの軸があいまいなため、「なんとなく良い」と感じるものの、明確に自分に合っているといえる内定先が判断できず、どの内定先も魅力的に見えてしまい悩んでしまうこともあります

柴田 登子

人は自分を受け入れてくれた相手を好意を抱きやすいです。そのため、どの内定先も魅力的だと感じるのは当然でしょう。

しかし、そのようなときには企業の良い部分ばかりが目に付いて、無意識に悪い部分を見過ごす傾向があります。複数の内定をもらったのだからこそ、客観的にそれらを比較して入社先を決めましょう。

どの内定先も魅力に欠けると感じる

複数の内定先が魅力的に見えることとは反対に、自分の内定先がどれも就職したいと思えなかったりするタイプもいます。

第一志望群の企業から内定がもらえなかったりすると、このようにどの内定先も魅力に欠けると感じてしまうことがありますよね

鈴木 洵市

どの内定先も魅力に欠けると感じる原因については、就職活動で内定をもらうということがゴールになっている場合があります。

一種の燃え尽き症候群のようなケースで、このような場合は内定までの取組みを見返し、再度自己分析をするなどしてみてください。

内定を獲得していてどの企業に就職するか迷っている人は以下の記事を参考にしてくださいね。
内定承諾に迷う人が持つべき判断基準|NGな考え方も解説

就職先を決める前にどの学生も絶対にやるべきこと5選

就職先を決める前にどの学生も絶対にやるべきこと5選

ここからは、就職先を決める前にどの学生も絶対にやるべきことを解説します。これができていないまま就職先を決めてしまうと、企業と自分とのミスマッチが起こりやすく、後悔する可能性が高まってしまいます。

就活を始めたばかりで就職先の決め方に悩んでいる人も内定を持っていて就職先の決め方に悩んでいるどちらの人も、必ずこの5つのことを実践してくださいね。

①自己分析を徹底する

自分史のフォーマット

就活において自己分析は重要です。就職先を決める際に自分のことを理解していなければ、何を持って「この企業が良い」と決めるのかわからなくなってしまいますよね。自分にとって働きやすい環境とは何かを言語化できるようにしましょう。

就職先を決めるための自己分析としては「自分史」がおすすめです。働くうえで譲れない条件ややりたくないことを考えていくと、働きやすい環境が見えてきます。自分がどのようなときに喜怒哀楽を感じるのか、その価値観を可視化していきましょう。

自分史の作り方

①ノートとペン、もしくはwordなどまとめられるものを用意する

②以下の内容を参考に小学校から現在までの出来事を年代別に洗い出していく
 一番頑張ったこと
 一番辛かったこと
 一番うれしかったこと
 当時、熱中していたこと
 大きな失敗や挫折
 困難を乗り越えたこと
 自分から率先しておこなったこと
 働くうえで譲れない条件
 やりたくないこと

③過去の経験を喜怒哀楽などで考え方が似ているエピソードをまとめる

④まとめた内容が自分の価値観を表す

すでに内定を持っていて、就活中にも自己分析をしています。今からもう一度自己分析をするときは、どのような点を意識すれば良いですか?

鈴木 洵市

過去と今の自分の両方の違いを意識しよう

就活中の自己分析と内定を得た後の自己分析に相違があることを意識して自己分析しましょう。

人の考えは一定ではなく、刻々と変化しているもので、特に自己分析についてはそのことが顕著にみられる傾向があります。

その場合、過去の自分と今の自分の両方を認めながら進めてください。この認知をしないと、自己不信に陥ってしまうこともあります。

②業界・企業理解を深める

まずは業界や企業についての理解を深めなければ、右も左もわからない状態で就活をしていることになります。業界の特徴や動向、企業の商品・サービスなど大枠を押さえる必要があります

1つの業界や企業を見ただけではどこが優れているのかを比較できません。必ず複数の業界や企業と比較をしたうえで、どの点を魅力に感じるのかどの点が自分には合わないと感じるのかを言語化できるようにしましょう。

隈本 稔

就職先を決めるにあたって業界・企業研究は重要です。自己分析によって仕事に対する価値観などが見えてきたとしても、その価値観を満たす仕事があるとは限らないですよね。

そのため、業界・企業研究によって自分の要望に近い職業や企業を探さなければならず、これを怠ると満足度の高い就職はできない可能性が高まります。

業界分析のやり方

  • 業界地図を見る
  • 書籍やニュースをチェックする
  • 業界団体のホームページ(HP)を見る
  • 合同説明会に参加する

企業研究のやり方

  • 就活四季報を見る
  • 企業HPを見る
  • インターンシップに参加する
  • OB・OG訪問をする
  • 会社説明会に参加する

HPなどの情報だけでなく実態まで把握する

企業は優秀な学生を採用したいため、まずは多くの学生に自社の選考を受けてもらおうと、当然企業の良い点ばかりが見えるアピールをします。そのため、業界・企業理解を深める際には、企業HPや説明会での良い話だけを見るのではなく、マイナス面も含めて必ず実態をつかむようにしましょう。これは学生が見落としがちな視点でもあります。

たとえば、充実した福利厚生があったとしても名ばかりで使えなくては意味がないですよね。また、年収が高く記載されていてもインセンティブの要素が強かったり、見込み残業代が多かったりする可能性もあり、実態とは少し違うこともあります。

HPなどの情報と入社後のギャップを減らすためにも、必ず実際の平均的な残業時間や業務内容、福利厚生などの利用実績などをしっかりと確認してくださいね。口コミサイトで調べたり、OB・OG訪問で聞くほか、内定後の人は人事に直接聞いてみることも可能です。

企業の実態を把握するといっても難しいです……。おすすめの方法を教えてください。

柴田 登子

ビジネス向けSNSを利用するのもおすすめ

口コミサイトに書かれていることは実際にそこで働いた人の生の声ですが、比較的ネガティブなものが多く、実態を把握できるものとは言いがたい場合もあります。

もしその企業のリアルな姿を確認したければ、LinkedInなどのビジネス向けSNSを活用するのもおすすめです。ビジネス向けSNSはFacebookなどとは違い、利用者が転職やスキルアップのために自分の経歴や職務内容を公表しています。

そのため、自分の志望先企業の社員がどのような業務に携わっているかを確認できるうえ、興味があればダイレクトメッセージを送って質問をすることも可能です。

③キャリアプランを明確にする

今後どのように働いていきたいのか、実現可能な目標や時間軸を持ってキャリアプランを考えていきましょう。

特定の1つの企業でどのような仕事を担っていきたいかというよりも、自分はどのような仕事をしていきたいのか・働き方をしていきたいのかというキャリアプランライフプランを含めた自分の人生の全体感をつかむようにしてください。

キャリアプランの考え方

  • 自己分析をもとに自分の興味関心や価値観を言語化する
  • 自分の現状を理解する
  • 自分の3年後・5年後・10年後の将来を考える
  • 将来と現在をつなぐ道筋を作成する

キャリアプランを考える際には、仕事だけでなく結婚や出産、子育てなどライフイベントについても考えてみてください。必ずしも今考えたとおりのキャリアプランにする必要はないので、気軽に自分の理想のキャリアについて考えてみてくださいね

キャリアプランを考えておくことで、理想の未来と現在をつなぐためにはどのような就職先の決め方をすべきなのかが見えてきます。後々「こんなはずじゃなかった」と後悔するような就職先を選ばないで済みますよ。

柴田 登子

キャリアプランと就職先の決め方がどう結びつくのか考えることは難しいかもしれませんね。

たとえば、転勤の多い会社の人同士が結婚をしたら、どちらかが相手の都合に合わせて退職、あるいは長期間の単身赴任を余儀なくされます。将来的には地元に帰りたいが異動先がないため退職、ということもあります。

このような事態を避けるためにも、自分のキャリアおよびライフプランも考慮に入れて就職先を決める必要がありますよ。

④就活の軸を決める

キャリアプランは少し先の未来のことですが、就活の軸はまさに今目の前の就活で必要とされる軸となります。就職先を選ぶ際の自分にとっての基準であり指標です。

「自分がどうしたいか」「将来どのようになりたいか」といったキャリアプランを踏まえて、入社後の自分をイメージするように就活の軸を決めていきましょう

就活の軸の決め方としては、キャリアプランから逆算して働くうえで必要な条件を考えていくことが大切です。たとえば、将来的に海外とかかわりながら事業ををしたいのであれば駐在がある企業や海外にシェアがある企業などが考えられますね。

⑤幅広い判断基準で考える

「やりがいがあれば満足」「とにかく成長したい」「年収さえあれば良い」と1点集中で考える学生も少なくありません。しかし、実際に働くうえでは年収などの待遇ややりがいなどさまざまな要素が複雑に絡み合っています

入社をしてから「こんなはずじゃなかった」と後悔をしないためにも、1度立ち止まって企業を俯瞰してみてください。

また、就活をしていると企業やOB・OGから良い内容の話ばかりを聞いてしまって視野が狭くなりがちです。幅広い判断基準で考えることが大切です。

就職先の決め方で確認しておくべきポイント

  • 自分の興味
  • 就職先の待遇
  • 自身の適性
  • 一緒に働く人
  • 働く場所
  • 安定性や将来性
  • スキルが身に付く業務内容か

就職先の待遇としては、残業時間、有給休暇取得率、福利厚生、離職率、産休育休取得率などがあります。ワークライフバランスを大切にしたい人は要チェックです。

また、スキルが身に付く業務内容かといった点も注視してみましょう。どんなに自分の中で良いと思って決めた就職先であったとしてもミスマッチは起こり得るものです。離職をするとなった際に、転職も視野に入れられるようなスキルが身に付いていると安心ですね。

アドバイザーコメント

自分の適性に合うかを見極めることが重要

就職活動において幅広い判断基準で考えることは重要であり、特に大切にすべき判断基準は「自身の適正が合う会社を選んで入社を決めているか」ということです。

実際に私のもとへ相談に来る人で多いのが、第二新卒の転職相談です。この第二新卒の転職相談において一番多い理由が「憧れていた会社に入社してみたものの、その会社の社風や方針が合わなかった」というケースです。

「あこがれ」や「給与」面だけを優先しない

このような場合、なぜ転職をしたいのか、 なぜ退社をしてしまったのかという内容を詳しくヒアリングしていくと、自分自身の適正よりも、あこがれや給与面を優先してしまい、「無理して会社に入社してしまった」ということが理由として挙げられています。

そのときの感情に任せて就職をすることで後々このような事態にならないためにも、自分自身の適正に合った会社や部署選びをしてくださいね。

これから就活を始める人向けの就職先の決め方

これから就活を始める人向けの就職先の決め方

  • 業界から選ぶ
  • 職種や募集形態から選ぶ
  • 就活の軸から選ぶ

就活を始めたばかりのときは、どんな企業をどんな着眼点で選ぶべきかわからずに不安になる人も多いかもしれませんね。

今から解説するこれから就活を始める人向けの就職先の決め方を押さえることで、どんな決め方があるのかがわかってきますよ。

①業界から選ぶ

多くの人が思い浮かべやすいのが、業界や企業から就職先を決める方法ではないでしょうか。自分の興味関心のある業界をまずは選び、その業界の中からさらに自分に合った企業を選ぶ方法があります。業界は大きく分類して、以下の8つに分けることができます。

業界の種類

  • メーカー
  • 商社
  • 小売
  • 金融
  • サービス・インフラ
  • 広告・出版・マスコミ
  • ソフトウェア・通信
  • 官公庁・公社・団体

そして各業界の中にさまざまな企業があります。同じ業界でも企業によって事業領域や規模が異なったりするため、企業HPを見るだけでなく、就活四季報や業界地図などの書籍も確認してみてくださいね

業界の詳しい絞り方については、以下の記事で詳しく解説しています。気になる人は参考にしてくださいね。
業界の絞り方で就活失敗? 後悔しない絞り方7選と必須の準備を解説

鈴木 洵市

業界や企業を選ぶ際のポイントとしては、最初から一つの業界や企業に絞った就職活動にならないようにすることです。

一つに絞ってしまうとほかの情報を得る機会が少なくなってしまい、判断材料が減ってしまいますよ。

②職種や募集形態から選ぶ

業務内容や待遇を重視したい人は、職種や募集形態を選ぶ就職先の決め方があります。職種は、実際にその仕事に就いたときに従事する仕事内容であり、営業や事務、エンジニアなどのことを指します。

職種の選び方としておすすめな方法は、2つあります。1つ目が自分の楽しいことやできることから考える方法で、自分の専門性や興味関心を活かして職種を選びます。2つ目が自分の嫌なことや苦手なことから考える方法で、絶対にやりたくない要素が含まれない職種を選びます。

以下の記事で理系女子におすすめな就職先を解説しています。理系の職種が気になる人はぜひ参考にしてくださいね。
理系女子の就職におすすめの業界30選 |90の大手企業と選考を解説

文系学生がどんな職業に就けるのか気になる人は、以下の記事を参考にしてくださいね。
文系の職業一覧|見落としがちな職業と希望の就職を叶えるコツを伝授

また、最近では新卒でも一括採用ではなく、ジョブ型採用(職種別採用)をする企業も増えてきています

一括採用とは?

企業が新卒者を対象に年度ごとに一括して求人をおこない、在学中に内定を出し、卒業後すぐに勤務させるという雇用方法

ジョブ型採用とは?

採用後に従事する職務や勤務場所、労働時間などをあらかじめ決めたうえで募集・採用をおこなう雇用方法

たとえば、絶対に営業がやりたいのに総合職で入社をした結果、経理に配属される可能性もあります。その点、ジョブ型採用であれば職種が確定したうえで内定が出るため、ミスマッチが減らせますね。

また募集形態には、総合職地域総合職一般職などがあります。転勤をしたくない人が総合職を選んでしまうと2~3年に1度転勤など望まない生活を送ることになってしまったりと、理想の働き方ができるかを考えて選ぶことが大切です。

総合職や地域総合職、一般職などありますが、どういう基準で選んだら良いのでしょうか?

隈本 稔

自分が優先したいものの基準で選ぼう

将来も含めて、自分が優先するものを明確にしたうえで選択しましょう。総合職は果たすべき責任が大きく転勤などのデメリットはありますが、キャリアアップをしやすく、高収入を得たい人や管理職への昇進を目指す人に向いています。

地域総合職は、基本的に転勤はありませんが期間限定でほかの地域に転勤することもゼロではありません。また、一般的に昇進の早さは総合職に劣ります。

一般職は、担当業務が限られるため業務上の負担は小さいですが、その分給与は低くなる傾向にあります。給料や昇進よりも地域限定で働くことを優先するならば地域総合職や一般職、将来的なキャリアアップや高収入を目指すなら総合職が良いでしょう。

③就活の軸から選ぶ

企業を調べていくとどの企業の仕事内容も魅力的に映ったりすることもあるかもしれませんね。そんな人は、自分の就活の軸をはっきりとさせましょう。繰り返しになりますが、キャリアプランから逆算して、理想の未来へ結びつく軸を考える必要があります

また、軸として社風で選ぶ方法もあります。合同説明会や企業説明会、インターン、OB・OG訪問に参加をして、どんな社風があるのか確かめてみましょう。たとえば「人とのつながりを大切にする企業で働きたい」という軸であれば、OB・OG訪問で仕事外のつながりを聞いてみると良いですね。

就活の軸の考え方

  • 10年後は昇進をして、プロジェクトリーダーや部長になっていたい
    →裁量権があり、昇進が早そうなベンチャー企業
  • 将来は子どもと幸せに暮らしつつ働いていたい
    →産休育休取得率の高く、残業が少ない企業や職種
  • ゆくゆくは海外で働きたい
    →海外駐在に行く人の割合が高い企業
  • 出る杭を伸ばす企業で働きたい
    →実力主義の会社やインセンティブ制度のある会社

アドバイザーコメント

これから就活を始める人は就活の軸から就職先を選んでみよう

これから就活を始める人が就職先を決めるときには、「③就活の軸から選ぶ」を優先することをおすすめします。

これまで働いた経験がない中で、これから一生働く可能性のある就職先を決めるのはかなり難しいのが実情です。そのため、軸が曖昧なまま就職先探しを始めると、自分が就職したい会社を見つけにくいのはもちろん、応募する企業に一貫性がなくなり選考でも苦戦してしまいます。

自分が働くうえで何を重視するかは、これまでの経験からある程度考えることができます。まずは、自分の将来の目標や働くうえで重視することを、理想でも良いためいくつかピックアップしてみましょう。

必ずしも希望の就職先から内定がもらえるとは限らない

自分の軸を決めた後に、実際に仕事探しや選考を受けていくことで、軸の部分がさらに明確になることもあります。いくら自分の希望に近い会社が見つかったとしても、必ずしも内定をもらえるとは限りません。そのときに、自分が優先する軸があれば、ほかの選択肢を探せるのはもちろん将来的に転職をして理想を追うこともできます。

就活では、遠回りして時間をかけるほど理想に近い就職先がなくなっていきます。まずは、漠然とでも良いため自分なりの軸を明確にしましょう。

内定を持っている人向けの就職先の決め方の基本

内定を持っている人向けの就職先の決め方の基本

  • キャリアプランと照らし合わせる
  • 就活の軸と照らし合わせる
  • 内定先企業の社員と会ってみる
  • 家族や周囲の人に相談する

就活の終盤は内定が出始めて安堵するとともに、「就職先の決め方」という今までとは異なる新たな悩みが浮き彫りになってくる時期です。

就活は内定がでて成功ではありません。入社後に活き活きと働くことが就活の成功です。なんとなくや直感などよく考えず就職先を決めてしまうと、後悔する原因ともなります。今から解説する、内定を持っている人向けの就職先の決め方の基本を押さえていきましょう。

①キャリアプランと照らし合わせる

キャリアプランを考えたうえで企業を選択し、選考を受けてきた人もいるかと思います。しかし、多くの企業の選考を受けるため、1つの企業の詳しい実情はあまり見えていなかったりもするものです

そのため、自分のキャリアプランで必須となる事項が内定先の企業では実現可能かを見ていきましょう。たとえば、キャリアプランとして「産休育休後も働く」と挙げていたとします。そうであれば、産休育休取得率はもちろん、復帰率についても注視しなければなりません。

また、内定が出るまでは「憧れ」で企業を見てしまっている学生も多いですが、内定が出た後だからこそ自分が企業を選ぶ側であると捉え、キャリアプランを叶えるために条件や待遇の不足がないかを考えていきましょう。

②就活の軸と照らし合わせる

内定先の企業と自分の就活の軸はきちんとマッチしているのか考えてみましょう。内定が出た嬉しさや安堵感から、自分の本来定めていた就活の軸と内定先の企業を照らし合わせずに就職先として選んでしまう人も中にはいます

「〇〇の部分が就活の軸とマッチしているからこの企業に決める」といえるように、具体的にどの部分が軸にマッチしているのか言語化できるようにしましょう。

③内定先企業の社員と会ってみる

内定が出るまでは、質問しにくいこともありましたよね。内定が出た後だからこそ、残業時間や福利厚生、待遇などこれまで聞けていなかった質問をしてみる良い機会です。内定先企業の社員と会ったうえで、就職先とするべきか考えてみてくださいね。

OB・OG訪問をして、内定先企業の社員と会ってみましょう。また、内定者フォローとして人事から電話がかかってきたりすることもあります。その際に、「質問はありますか」「なにか不安なことはありますか」と聞かれることも多いです。

OB・OG訪問にせよ、人事にせよ、失礼がない範囲で気になることを聞いてミスマッチを減らしましょう。

隈本 稔

内定先の企業の社員と会ったときは「その会社を選んだ理由」「やりたいこと・やりたかったこと」が満足できるかどうかを確認しましょう。

自分の現時点での理想をどれくらい満たせるか知っておくことで、現実とのギャップに心構えができます。また、不安を抱えやすい職場環境や労働条件などについても確認しましょう。

④家族や周囲の人に相談する

案外、人は正しい自己認識ができていないこともあります。あなたのことを大切に思う第三者の立場から見た自分が、どんな企業に向いているのかを理解することも、新たな気づきが生まれて、就職先をより客観的に決めることができるようになります

とはいえ、就職先で働くのは自分です。周囲の意見は、あくまでの参考程度に留めて、人の意見に左右されすぎることなく就職先を決めるようにしましょう。

周囲から私の就職しようとしている企業を猛反対されていて不安です。どのように考えるべきでしょうか?

鈴木 洵市

反対している理由を聞いたうえで冷静に考えよう

周囲から就職しようとしている会社に入社することを反対される場合には、その反対の意見を誰が言っていて、どのような理由からかということをあなた自身が正確に把握することが必要です。

特にあなたとの関係性が強い人間が反対するような場合は、理由なく反対していることは少ないかもしれません。その場合はきちんと反対している理由を聞いて、冷静に考え、相談できる第三者を作ることがおすすめです。

この場合の第三者は大学のキャリアセンターや就活エージェント、キャリアコンサルタントが適しているでしょう。

どの内定先も魅力的に見える場合の就職先の決め方

どの内定先も魅力的に見える場合の就職先の決め方

  • 企業の良い点・悪い点を具体的に洗い出す
  • 自分が求める条件を表で点数化する

自分の志望する企業から内定をもらえた人は、今からそんな魅力の詰まった複数の企業から、1つの就職先を決めていかなければなりません。

どの企業も似たような魅力がある場合や、どの企業も違った魅力がある場合など悩んでいるかもしれませんね。どの内定先も魅力的に見える場合の就職先の決め方を参考に、自分にとってのベストな就職先を決めていきましょう。

企業の良い点や懸念点を具体的に洗い出す

魅力的に見える理由が「なんとなく」「イメージで」では、正しい就職先を選ぶことは難しくなってしまいます。自分がなぜその企業を良いといえるのかを洗い出してみましょう。

また、良い点ばかり見えるからこそ、一度立ち止まって悪い点を探してみましょう。志望していた企業からの内定はうれしく、今までも「憧れ」から企業を見ていたため見えていなかった懸念や不安があるはずです

良い点や懸念点を含めて、内定先に就職するべきかどうかを判断していきましょう。たとえば良い点で「年収」、悪い点で「残業時間が多い」があったとします。残業時間が多いものの自分の中で許容できるのであれば、就職先として決めても問題ないですね。

柴田 登子

企業の悪い点の一つひとつを、自分のキャリアプランにとって影響があるかどうかをチェックしてみましょう。

キャリアプランが明確なときに企業がそのプランの実現により近ければ、給与などの待遇を妥協するべきかなどと一部妥協する必要もあるかもしれません。

一方でその企業で働くことがキャリアプランに沿わないもので、ほかにメリットがなければ候補から外すといったように検討してみましょう。

自分が求める条件を表で点数化する

企業説明会やインターン、OB・OG訪問などに参加して感じたことや、調べてわかった待遇など自分が求める条件を表で点数化していきましょう。

あまり点数の数字が大きすぎると、細かな点数付けに迷ってしまうことがあるため、1~5点くらいの範囲でつけることをおすすめします

企業名年収仕事内容会社の雰囲気残業時間勤務地福利厚生合計
A社34255322
B社54433221
C社43234521
自分が求める条件を点数化する例

企業の長所・短所を正しく理解することが大切です。働くうえで企業や仕事に求める条件は人によって異なります。

まずは自分が企業や仕事に何を求めているのかを考え、そして企業や仕事はその求めるものを最低限満たしているのかを、企業HPを見るだけでなくOB・OG訪問でのリアルな声などから確認し、入社後のミスマッチを防ぎましょう。

企業に求める条件例

  • 社風が自分に合っているか
  • 働くうえでの人間関係は良好か
  • 成長環境は整っているか
  • 裁量権はあるか
  • ライフステージを経ても働いていけるか
  • グローバルに働けるか
  • 知名度があるか

仕事に求める条件例

  • やりたい仕事
  • ストレスが少ない仕事
  • 責任のある仕事
  • 社会に貢献できる仕事
  • スキルの身に付く仕事
  • 安定した仕事
  • 自分の力を試せる仕事

アドバイザーコメント

面接のときに感じた相性の良し悪しも決め手の一つ

どの内定先も魅力的で点数を付けても差が出ずに決めかねている人は、面接のときに感じた相性の良し悪しも考慮に入れると良いでしょう。なぜなら、就職後に満足度が高い人ほど「面接での相性が良かったことが決め手になった」とよく言うためです。

面接とは最もリアルにその企業の雰囲気を感じ取れる場です。就職活動中の人は面接を「自分が企業に合否を判定される場」と考えがちですが、実は「自分が企業の合否を判断する場」でもあるのです。たとえば、企業から意味もなく圧迫面接が続く、ビジネスマナーがなっていない、などが目に付くようであれば、実際の職場環境もあまり良いものだとは考えづらいため優先順位は下がりますね。

一方で、面接のときに「この会社の人とは相性が良い」と感じたのであれば、入社しても業務や人間関係がスムーズに進むことが多いです。「ウェルカムな雰囲気に満ちていた」「こちらが質問に答えるだけではなく、面接官も考えを伝えてくれて双方向のやり取りになった」などの場合は、就職するべき企業として優先順位をあげておきましょう。

面接官がその企業のすべてだと思い込まないことも大切

とはいえ、面接官がたとえ良い人であっても価値観が違えば相性が良くないと感じる企業の場合もあります。また面接の雰囲気は良くても、そのほかで何らかの違和感がなかったかを思い起こしてみましょう。後悔する確率を下げることができますよ。

どの内定先も魅力に欠けると感じる場合の就職先の決め方

どの内定先も魅力に欠けると感じる場合の就職先の決め方

  • そもそもなぜ応募をしたのか考える
  • その企業の悪い点を具体的に言語化する
  • 内定者イベントに積極的に参加する
  • 転職を視野に入れてスキルが身に付く仕事を選ぶ
  • 就職活動を続けてから判断する

志望度の高い企業から内定がもらえなかった人もいるでしょう。気分が落ち込んでいたりすることもあって、どの内定先も魅力に欠けて見えているかもしれませんね。

傷心の中、焦ったり無理に就職先を決めてしまわないように、今から解説する就職先の決め方を参考にしてくださいね。

そもそもなぜ応募をしたのか考える

志望度が低い内定先とはいえ、エントリーをして、書類選考をして、面接をしてやっと内定を得た企業です。きっと何かしら魅力に感じた部分があるから、選考を受けてきたわけですよね。

そもそもなぜその企業に興味を持ったのか考えてみましょう。新卒採用をしている企業は数多くあります。数ある業界の中の数ある企業の中の1つを選んだということになります。

「とりあえず選考を受けた」「なんとなく選考を受けた」と思う人もいるかもしれませんが、無意識に惹かれる部分があったはずです。自分の無意識を言語化してみましょう。

その企業の懸念点を具体的に言語化する

マリッジブルーならぬ内定ブルーになっているため、内定先に就職したくないと感じてしまっている人もいます。

自分自身が納得できていないことや、自分の周りが納得できていないから、就職先の魅力が欠けているように見えることもありますが、単に環境が変わることへの怖さからそう考えている可能性もあります

なぜ魅力に欠けるのかその企業の懸念点を具体的に言語化することがおすすめです。具体的に考えた際に、ほかの多くの企業にも当てはまる点であれば、それは就職するうえで仕方がないことだとも言えますよね。

企業の懸念点の具体例

  • 転勤が2~3年に1度ある
  • 平均勤続年数が10年以下
  • 絶対にかかわりたい商材があるが配属部署が未定
  • 30歳で年収が500万円を超えない

また、企業の懸念点や嫌だと思う点を、自分の就活の軸と照らし合わせてみてください。自分のすべての希望を満たす企業はなかなかないものです。自分の就活の軸を最低限満たしていれば、ある程度妥協しなければならない部分もあると割り切ることもできます。

鈴木 洵市

明らかに就職をしないほうが良いと考えられる企業の懸念点としては、自分自身が雑な準備で面接の臨んだにもかかわらず、受かってしまったような会社です。

一方できちんと就活対策をおこなった企業に関しては、入社をしても良いかもしれませんね。

内定者イベントに積極的に参加する

内定者に案内される、内定者同士・内定者と既存社員が親睦を深めるための会に積極的に参加してみましょう。一口に内定者イベントといっても、座談会やグループワーク、食事会など内容はさまざまです。

内定者イベントに参加することで、入社後に同期となる人とコミュニケーションを取ることができます。右も左もわからない新入社員にとって、同じ環境下で一緒に働く同期の存在は大きいものです。この内定者イベントで周囲の雰囲気を感じてみてください。

入社意欲があまりなかった内定先だったとしても、予想外に自分に合っていると感じることもあります。また、さらなる企業理解をすることもでき、入社意欲があがることもありますよ。

内定者イベント自体は楽しかったです。しかし、仕事内容自体にそこまで魅力を感じません。どう考えるべきでしょうか?

柴田 登子

内定者や既存社員と話をしたうえで考えてみよう

可能であれば別の機会にほかの内定者や既存社員と連絡を取ってみるのも良いでしょう。内定者同士であれば、仕事についてどのように考えているのかを詳しく聞いてみるとあなたの考えも変わるかもしれません。

また、既存社員であれば仕事内容をさらに詳しく聞いてみたり、自分の不安を正直に打ち明けてアドバイスをもらったりすることがおすすめです。

それでもどうしても入社をすることに気が進まないのであれば、再度就職活動をすることになるということは念頭に置いておきましょう。

転職を視野に入れてスキルが身に付く仕事を選ぶ

「内定先がどうしても魅力に欠ける……」といった感情を抱く人もいるかもしれませんね。そんな人は、転職を視野に入れてスキルが身に付く仕事を選ぶというのも1つの方法です。個人にスキルが身に付く仕事としては以下のようなものがあります。

スキルが身に付く仕事の例

  • ITエンジニア
  • ネットワークエンジニア
  • Webデザイナー
  • Webマーケティング
  • 営業
  • 経理
  • 貿易事務

また、将来的にキャリアアップを目指せるような仕事を選ぶことも視野に入れてみましょう。たとえば、出版社を志望していたものの内定をもらえなかったとします。PR会社に入社をして、スキルアップをした後に書籍PRの職種に応募をすることもできますよ。

隈本 稔

転職時に仕事によっては職務経験が重要視されることもあるため、転職を視野に入れてスキルが身に付く仕事を選ぶ際には短中期的な目線で何をしたいか明確にしておきましょう。

就職先と業界・業種が大きく異なる企業への転職は難易度が高く、年齢を重ねるほど不利になるため、少しでも関連のある業界を選ぶことをおすすめします。

就職活動を続けてから判断する

就活は内定が出たから終わりというわけではありません。内定後も就職活動を続けることは可能です。もし、内定後に就職活動を続けることが企業に対して心苦しいのであれば、内定承諾の期限の延長をお願いしてみましょう。

9月〜12月ごろに秋採用をする企業もあるため、就職活動を続けてから就職先を決めてみるのも1つの方法です。就活を進める中で、自分の価値観を改めて理解できたり、納得のいく内定先を得ることもできるかもしれません。

今までの就活がどうしてもうまくいかないという人でも、就活の進め方を少し変えるだけでぐっとアピール内容が良くなる人もいます。就活のやり方を見直すほか、大学のキャリアセンターや就職エージェントを利用することもおすすめです。

柴田 登子

秋採用があるからといってそこだけにフォーカスしないでください。

秋採用にチャレンジするのであれば、「①それまでにいったん内定を確保する」「②その企業が自分にマッチしているかどうか自己理解・仕事理解を万全にする」の2つをしておきましょう。内定がなければなぜ失敗したのかじっくり分析します。

2度目にすることは必ず1度目よりも慣れているはずです。結果に結びつくよう最初の就活の経験を活かし、秋採用に臨みましょう。

アドバイザーコメント

どの内定先の魅力も欠ける場合は自己分析を再度おこなってみよう

自分が獲得した内定先に魅力を感じなくなることはあるものです。特に複数内定を獲得した場合は「自分が本当はどんな仕事をしたいのか」「適正が合うのか」と悩んでしまい、企業に対して当初抱いていた魅力がどんどん欠けていってしまうということがあります。

このような場合の就職先の決め方の一つとして、自己分析を再度やり直してみてください。自分自身の今の考え方を改めて認識することが必要です。人の考え方や価値観は、そのときどきで変わっていくということを忘れないでくださいね。

価値観が変わることはあなたが成長している証

就活の当初からどうしても獲得したいと思っていた企業の内定であったとしても、時間が過ぎ、就職活動やたくさんの経験を積んでから改めて内定先企業を見てみると「魅力を感じなくなってしまった……」という学生の声が私のもとへ寄せられることもあります。

これはあなた自身が成長していることであって、当初のゴールがズレてきているだけのことです。そのため、今のあなたの自己分析を実施することで、獲得している内定企業が自分に適合するかを見直して決定していきましょう。

就職先の決め方の6つの注意点

就職先の決め方の6つの注意点

  • イメージだけで決めつけない
  • 他者の意見やネットの情報に流されない
  • 懸念があるまま就職先を決めない
  • 仕事内容以外の魅力だけで決めない
  • 自分の価値観や考えは変わることもあると理解する
  • 配属部署や地域が自分の思い通りになるとは限らないことを踏まえる

これから就活を始める人も、内定がある人も、就職先の決め方は非常に重要視しなければならないポイントです。しかし、社会人経験のない学生には見落としがちな視点があることも多いです。

今から解説する就職先の決め方の6つの注意点を押さえて、自分の就職先の決め方に偏りがないかを確認していきましょう。

①イメージだけで決めつけない

「なんとなく大変そう」「良い噂をたくさん聞くからとりあえずこの企業にしよう」といった漠然とした考えで就職先を決めないように注意が必要です。イメージと実態はかけ離れていることもあります。その企業に就職する理由を明確に言葉できるようにしましょう。

一口に「良い・悪い」といっても、人それぞれ「良い・悪い」の基準は異なります。イメージに企業選びを左右されるのではなく、自分自身で企業の仕事内容はもちろん、雰囲気などをつかみましょう

そのためには企業HPで募集要項や「社員の声」を見ることはもちろん、OB・OG訪問をするなどしてくださいね。また、内定者懇親会に参加するなども実際の雰囲気に近いものを感じ取ることができるためおすすめです。

鈴木 洵市

イメージだけで就職先を決めてしまうことは非常に危険な行為です。社会人になって大半の時間を費やすものが自分に合わない仕事であった場合はただつらいだけです。

また転職時にもそのことを聞かれて転職がうまくいかないことにもなります。

②他者の意見やネットの情報に流されない

親や周囲が言ったことが必ずしも正しいとは限りません。また実際に働くのはあなた自身です。ファーストキャリアという大切な選択をするにあたって、自分の意志で決めたほうが後悔せずに頑張れることも多いですよ。

また、ネットの情報も鵜吞みにしないで参考程度に留めておきましょう。口コミサイトなどではネガティブなものが目に入りがちかもしれませんが、あくまで一個人の意見にすぎません。不安をあおられたときは、実際に働く社員にOB・OG訪問をするなど情報の裏付けをするようにしてくださいね。

③懸念があるまま就職先を決めない

自分のすべての希望を叶える企業は少ないため、ある程度は妥協をしなければならない部分もあります。しかし、懸念が大きいまま就職先を決めないようにしましょう。懸念を言語化したうえで、その懸念が自分にとってどの程度の懸念なのかを理解する必要があります

たとえば、「残業時間が多い」という懸念があったとしても「高年収のためだから仕方ない」と捉えられるならば就職先として選んでも問題ないでしょう。

自己分析をするなどして就職先を決めようとしたのですが、完全には懸念や不安が払拭できません。どのように捉えたら良いのでしょうか?

隈本 稔

実際に働かないとわからないことがあると捉えよう

実際に会社に入社して体験してみないと、わからないことは多くあります。入社して働いてみることで、その環境に慣れることもあれば、どうしても受け入れられないこともあります。

受け入れられないならば、それは自分の価値観と合っていないということのため、転職するという手段もありますね。ただし、転職するにしても同じ不安はつきまとうため、ある程度自分で許容できるレベルは決めておかなければいけません。

どうしても不安が払拭できない点は、内定後であってもOB・OG訪問をおこなう、人事に直接不安を相談するなどで確認しましょう。まだ就職前の人は不安なままではポジティブに行動しにくいため、事前に少しでも不安を払拭して応募した方が悔いも残りませんよ。

④仕事内容以外の魅力だけで決めない

働くうえでの福利厚生や人間関係は重要なものです。しかし、仕事内容以外の魅力だけで就職先を決めてしまうのは危険です。仕事内容以外の魅力としては以下のような例があります。

仕事内容以外の魅力の例

  • 「人」に惹かれた
  • 教育制度が整っている
  • 福利厚生が充実している
  • 知名度がある

たとえば、就職先の決め方として「人」に魅力を感じてるかどうかを基準として設けていたとします。

学生が選考を受ける中で企業の人と最も接するのは、実際に働く人とは異なる人事部の社員です。そのため実際に一緒に働く人がどんな人かはわかりません。実際に入社後に、仕事内容にあまり興味もなく、周囲の人との相性があまり良くなければ早期離職の原因ともなり得ます。

隈本 稔

仕事内容以外の魅力は、これから先もあり続けるとは限りません。経営状況が悪くなれば福利厚生は見直され、人に魅力を感じていてもその人が転勤・退職することもあれば、苦手な人と働くこともあります。

魅力がなくなったときに、同じように働けるかを考えることが重要です。

⑤自分の価値観や考えは変わることもあると理解する

高校生の頃の自分と今の自分の価値観は変わっていたりしませんか。「変わらない」という人もいるかもしれませんが、大学に進学をしてからさまざまな経験をして価値観が変わったという人も多いものです。

就職することで今までの環境と大きく変わるため、当然あなたの価値観はまた今とは異なるものに変質していくことがあります。しかし、変化をしたり成長をする価値観がある一方で、意識しなければ気づかない自分の源泉となるような、過去から現在にかけて一貫してある価値観は変わらないものです

そのため一時の価値観や感情で就職先を選ぼうとせず、自分の中の「核」となるような考え方を意識的に振り返ることで就職先を決めてくださいね。

自分の核となる価値観例

  • 自分が成長することに喜びを感じる
  • 人の期待に応えたい
  • 人から認められることが好き

⑥配属部署や地域が自分の思い通りになるとは限らないことを踏まえる

総合職採用などでは、配属部署や地域が自分の思い通りになるとは限らないことを踏まえておきましょう。

たとえば「〇〇地域に配属される可能性は1割以下」だとしても、その1割にあなたが含まれることもあることを念頭においてくださいね

また、面接時に面接官から言われていた「君、〇〇部署に配属するよ」といった言葉も信じすぎないようにしましょう。あくまでも、配属発表があって初めて自分の配属部署がわかるものです。

アドバイザーコメント

3つのポイントを元に就職先を考えよう

就職先を決める際には「タイムリミット」を意識しながら、以下の点には注意しましょう。

①自分の経験やスキルとかけ離れた就職先は避ける
新卒採用はポテンシャル採用とはいえ、会社側にも許容限度があります。これまでの自分の専攻とかけ離れていると、就職活動に時間がかかり過ぎて就職先の選択肢がなくなることもあります。ある程度、専攻と関連がある就職先から優先的に選択することも1つの方法です。

②「職種」についてはある程度絞っておく
就職した後に、最も変え難いのが「職種」です。第二新卒までは職種の変更にも融通が効きますが、年齢を重ねるほど難しくなります。自分が目指すキャリアと方向がまったく異なる職種では、転職にも苦労します。自分の適性や将来的な目標を考慮したうえで、職種についてはある程度絞っておきましょう。

③理想通りの就職先があるとは限らないと理解しておく
この記事で何度も言及しているように、就職活動ですべての理想を満たす就職先が見つかるのはまれです。たとえ見つかったとしても、経営状況が変わったり人が変わったりすることで、理想からズレていくことがあります。それらを踏まえたうえで、自分が妥協できる点や変化が起きても許容できる点を明確にしておきましょう。

正しい就職先の決め方をして後悔のない社会人生活を送ろう!

ここまで解説してきたとおり、就職先はあなたのファーストキャリアとなるためしっかりと考えるべき大切な局面です。そして、就職先の決め方には正しい自己理解企業理解が重要となってきます。

就活をこれから始める人も内定がすでに出ている人も、自分の「なんとなく」を言語化することを意識して、企業と自分を照らし合わせてみてくださいね。

今回紹介した、就職先の決め方を参考に、入社後も活き活きと働いていけるように後悔のない選択をしましょう。

アドバイザーコメント

新卒就活は社会や自分のキャリアについて考える絶好の機会

多くの学生にとって初めての就職ということで「どこの企業も魅力的」「どこも満足できそうにない」と感じるなど気持ちはとても揺れ動くものです。しかし、その迷いをむしろ楽しんでください。

自分のために悩み、迷いそして意思決定をするために潤沢に時間が使えるのは新卒のときの就職活動が最後です。ひとたび社会に出てからでは、毎日の仕事や生活に追われて、熟慮する時間もなくこれからのキャリアプランを進めていかなければならないからです。

就活を「自分らしい生き方」を考える最初のステップとして捉えよう

これまでの自分をここまで振り返り、分析したことは人生であったでしょうか。 おそらく受験のときでもこれほど深くは自分について考えてこなかった人も少なくないかもしれませんね。人は案外、自分の興味関心や本当に好むもの、望む未来など自己理解ができていないものです。就活で得られる「私はこんなことに興味があったのか」「これまでの経験がこのような形で役に立つとは」などの新しい発見は、その後の自分のキャリア形成やライフプランの実行において、大変役に立ちます。

就職活動を単に「職を得る機会」と捉えるのではなく、「自分らしく生きるとはどのようなものか」を考える最初のステップと考え、大いに悩み迷ってみてください。悩むことで後悔のない就職先を決めることができるようになりますよ。

記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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