ネットワンシステムズはやばい?「不祥事続き」「会社消滅」などの不安要素をプロが検証

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • 国家資格キャリアコンサルタント

    Gaku Baba〇製造メーカーやITベンチャーの企業人事に従事する傍ら、キャリアエージェントとして数多くの転職希望者の支援も実施。幼児教育事業も展開するなど、幅広い年代のキャリア支援に携わる

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  • キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

    Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う

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  • 国家資格キャリアコンサルタント

    Chiharu Hatakeyama〇SI企業へシステムエンジニアとして新卒入社。その後、ベンチャー特化型人材会社に転職し、キャリアアドバイザーとして求職者と向き合いながら企業の採用支援にも携わる

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本企画について

「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。

「架空取引など不祥事連発」
「まもなく会社が消滅」

ネットワンシステムズに関する良くない噂を聞いて戸惑う人もいるのではないでしょうか。とくに「会社消滅」とはただごとではありません。果たしてネットワンシステムズはどのような状況なのでしょう。

この記事では、ネットワンシステムズへの就活を検討している人たちに向けて、「やばい」「やめとけ」といわれる理由と、企業の実態について、プロの意見を交えながら解説します。

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1分でわかるネットワンシステムズ

ネットワンシステムズとは

ネットワークがまだ黎明期にあった1988年に創業。大手企業や研究所等の企業内ネットワークを構築する事業により約10年間で売上高300億円まで成長。2000年代にはインターネットサービスの急拡大により売上高が約1300億円に伸びる。

その後、事業領域の拡大を図る。改革に時間を要し一時期業績が停滞したが、現在はネットワークで接続される企業、工場、学校、病院など幅広い領域でビジネスを展開。

会社名ネットワンシステムズ
(Net One Systems Co.,Ltd.)
従業員数2,661人(2025年3月現在)
本社所在地徳島県徳島市(登記上の本店)/
東京都港区(実質的な本社機能)
主な事業 コンピューターネットワークをつなぐネットワークインテグレーターを原点としてICTインフラ構築と関連サービスを手掛ける。金融・製造・サービスなど民間企業対象の「エンタープライズ事業」、「通信事業者事業」、自治体や学校、病院など公共機関対象の「パブリック事業」、システムインテグレーターなどパートナー企業が対象の「パートナー事業」を4本柱とする。
売上高(連結) 2,325億300万円(前年同期比13.3%増)(2025年3月期)
 営業利益(同)227億3,000万円(同16.4%増)(同期間)
企業HPhttps://www.netone.co.jp
採用HPhttps://www.netone.co.jp/recruit
企業情報

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「ネットワンシステムズはやばい」と言われる4つの理由|プロが読み解く

「ネットワンシステムズはやばい」といわれる理由を客観的なデータから紐解きます。キャリアコンサルタントのプロ目線の説明も加えているので、対象企業が自分にマッチするのかを考えながら読み進めてください。

①不祥事が続く時期があったから

ネットワンシステムズでは、2013年と2014年に従業員による架空取引などの不祥事が明るみに出た過去がありました。加えて、2019年にも東京国税局の指摘で従業員による架空取引が発覚し、2020年には別の従業員らによる資金流用や原価付け替えも明らかになっており、不祥事が続いたことは事実です(※1)。

しかし2019年、2020年の不祥事について特別調査委員会や社内調査チーム、外部調査委員会によって、原因分析や再発防止策がまとめられています(※1)。同社はすでに新たなスタートを切ったともいえるでしょう。

※1 同社HP 調査報告書

アドバイザーからワンポイントアドバイス企業の体制変化の原因はネガティブ理由だけではない

国家資格キャリアコンサルタント

馬場 岳

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ネットワンシステムズのケースを見ると、「不祥事=即合併の理由」と単純には言えません。

実際には、通信インフラ領域の競争激化やクラウド化で単独成長の限界が見えたこと、そしてSCSK側のSI・サービス強化ニーズが重なった戦略的な再編の側面が大きいと思います。

企業側の意思決定はコンプライアンスだけでなく、市場構造・顧客基盤・技術補完性など複数要因で決まります。特にIT業界は再編が常態化しており、どこと組むと成長が加速するかが優先されることも多いです。

企業を見極めるには未来への視点を持とう

就活でも同じで、企業の過去の出来事だけで判断すると視野が狭くなりがちです。むしろ、その会社が今どこに向かっているのかを見るほうが重要です。

不安に感じる視点を持てていること自体は鋭いため、そのうえで今の戦略までセットでとらえられると、一気に理解が深まりますよ。

②社員間で過度な競争を強いるから

2021年に公表された外部調査委員会調査報告書は、相次ぐ不祥事の背景には企業文化もあると指摘しています。

問題とされたのは「業績を上げることを過度に重視する価値観」「営業担当者個人に責任を集中させるやり方」「経営陣と現場の意識の乖離」といったネットワンシステムズ独特の企業文化でした(※2)。

過去においては少なからずブラックな側面があったことは否定できません。ただし、報告書が公表されて再発防止に取り組み始めてからすでに5年間が経過しています。そのため、企業文化も大きく変わっているものと期待されます。

※2 同社HP 調査報告書

プロのアドバイザーはこう分析!ミスマッチには3つの企業文化が影響している

キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

野村 芳克

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以下の3つの文化が職場に残っていると、不祥事に至らなくても、社員にとってはかなり働きにくい環境になりやすいです。

①業績を上げることを過度に重視する価値観

数字を出すことが最優先になり、丁寧な確認や長期的な顧客との信頼関係づくりが後回しになりやすくなります。

すると、社員は結果さえ出せば良いという空気を感じ、精神的な負担が大きくなります。

営業担当者個人に責任を集中させるやり方

問題が起きたときに周囲へ相談しにくくなり、一人で抱え込む人が増えます。本来はチームで対応すべき課題でも個人戦のようになり、孤立感や不公平感が生まれやすくなります。

③経営陣と現場の意識の乖離

現場は実情を理解してもらえないまま目標や方針だけが降りてくると感じ、不満や不信感がたまりやすくなります。結果として、挑戦より保身が優先され、職場の心理的安全性も下がります。

就活生としては、こうした点が今どこまで改善され、現場で相談しやすい雰囲気があるのかを確認することが大切です。

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③合併によって会社が消滅するから

ネットワンシステムズは2024年11月の取締役会で、住友商事グループの総合IT企業、SCSKとの経営統合に同意することを決めました(※3)。

12月にはSCSKが79.69%の株式を取得して親会社となり、ネットワンシステムズは2025年3月に上場を廃止して、SCSKの完全子会社になりました(※4)。

さらに2027年4月にはSCSKに吸収合併され、商号もSCSKに統一される予定です。すなわち、ネットワンシステムズは合併消滅会社となるわけです(※5)。

4月に2026年の新入社員90人の入社式がおこなわれましたが、同社として最後の新卒入社となりました(※6)。2027年の新卒入社からはSCSKの採用と一本化される見通しです

※3 同社HP お知らせ
※4 同社HP お知らせ
※5 同社HP プレスリリース
※6 同社HP 採用ページ

プロのアドバイザーはこう分析!ネットワンシステムズはより強力なSIerに進化する

国家資格キャリアコンサルタント

畠山 千春

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メリットは、圧倒的な事業領域と安定性です。

もともと幅広い事業にかかわっていたSCSKと、ネットワーク基盤に強いネットワンシステムズが統合することになるため、インフラからアプリまで一気通貫で手掛ける国内屈指のSIerになります。

また、住友商事グループの安定した経営基盤に加え、旧ネットワンシステムズが持つ官公庁や通信キャリアとの深い信頼関係も引き継がれるため、社会貢献度の高い大規模案件に若手から携われるチャンスが広がります。

合併によって配属希望が通りづらくなる可能性がある

一方で、組織が巨大化することで配属ガチャリスクが向上してしまうのはデメリットだと言えます。

組織が統合されることで配属先のバリエーションが増え、希望通りの業務に就ける「配属ガチャ」の不確実性が高まります。

そのため、配属先によっては専門性を身に付けにくい案件にかかわる可能性もあるため、キャリアパスを描きにくくなることもあります。

④待遇・職場環境への合併の影響が不明だから

ネットワンシステムズがSCSKに変わることで、社員の待遇や職場環境はどのように変化するかは現時点ではわかりません

たとえば平均年収に関しては、ネットワンシステムズが平均約830万円(2024年3月、平均年齢40歳1カ月・平均勤続年数9年9カ月)で、SCSKの2024年3月の平均年収が約760万円(平均年齢43歳6カ月・平均勤続年数18年0カ月)のため、年収レベルはSCSKのほうが低めです(※7)(※8)。

ただし平均残業時間は、ネットワンシステムズの32.7時間(2024年度)(※9)に対してSCSKは22.0時間(2024年度)(※10)と短めです。

ネットワンシステムズSCSK
平均年収約830万円約760万円
平均年齢40歳1ヶ月43歳6ヶ月
平均勤続年数9年9ヶ月18年
平均残業時間32.7時間22.0時間

さらにSCSKの人材育成環境は、社員の異動希望に機会を与えるジョブ・チャレンジ制度、本業にプラスとなる副業・兼業を促すスマートワーク・プラス、資格取得報奨金制度、自己研鑽を応援する「コツ活」など充実ぶりが目立ちます。

※7 ネットワンシステムズ 有価証券報告書
※8 SCSK 有価証券報告書
※9 同社HPサステナビリティ
※10 SCSK HPデータ集

プロのアドバイザーはこう分析!合併は会社の良いとこどり! 制度が変わることもある

キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士

瀧本博史

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結論から言うと、「合併された側の待遇が一方的に吸収側へ寄る」とは限らず、実務的には良い制度の統合+折衷になるケースが多いです。

IT業界の再編では、たとえばSCSKのように複数企業が統合された場合、給与テーブルはすぐ完全統一されるのではなく、まずは職種・等級ごとに整理され、その後に徐々に一本化されていきます。

その過程では、元会社ごとの文化差も残るため、現場の働き方(評価のされ方や残業文化)は数年単位でじわっと変化するのが一般的です。

実際にある統合事例でも「給与は大きくは変わらないが、評価制度や昇給のロジックが吸収側に寄ることで、結果的に昇給スピードが変わった」という声はよくあります。

合併で何がポイントになるのか確認しよう

一方で、統合後に人材確保のため待遇改善が進むこともあり、必ずしも下がる方向とは限りません。

就活的には、「合併=悪化」と短絡的に見るより、どの制度が主軸になるか、成長領域に人を寄せる動きがあるかを見るほうが精度は高いです。

あなたが受けないほうがいい職業を知っておこう

就活を成功させるためには、自分に合う職業・合わない職業を早めに知ることが不可欠です。しかし、それがわからずに悩む人も多いでしょう。

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早いうちに自分に合う職業・合わない職業を知って、就活を成功させましょう。

問題のあった過去が今どう変わったのかがポイントとなる

「ネットワンシステムズはやばい」ということは事実、もしくは少なくとも過去も含めればいずれも事実だったことがわかりました。

新卒就活の対象ではなくなりましたが、この会社を経営統合したSCSKを検討している人の参考にもなるでしょう。

アドバイザーのリアル・アドバイス!会社の何が変わるのかを具体的に確認しよう

キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

野村 芳克

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こうした統合のタイミングでは、不安な情報だけに引っ張られず、何が変わり、何が変わらないのかを分けて考えることが大切です。

統合期には、制度や評価、配属、働き方が見直される可能性があり、たしかに不透明さはあります。一方で、事業領域の拡大や、扱える仕事の幅の広がり、人材育成の仕組みの見直しなど、成長機会が増える可能性もあります。

変化に対して自分がどう感じるのかという視点を持とう

したがって、就活生としては、会社の社名や過去の印象だけで判断せず、①統合の目的、②若手の配属や育成方針、③現場の働き方がどのように変わる見込みがあるか、などを具体的に確認することが重要です。

また、このような変化のある環境を負担と感じるのか、それとも学びや成長の機会ととらえられるのかは、人によって向き不向きが分かれます。自分自身がその変化をどう受け止められそうかという視点も大切です。

つまり、説明会や面接では、統合後に若手へ何を期待しているのか、どのようなキャリアの可能性があるのかまで聞いたうえで、自分がその変化の中で前向きに働けそうかを見極めることが、納得感のある企業選びにつながります

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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