本企画について
「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。
8,000人以上のエンジニアを有する巨大企業であるスタッフサービスエンジニアリングですが、「配属先の選択が自由にできない」「給与が低くボーナスがない」といった噂があるようです。しかし、それらの噂はすべてが本当なのでしょうか。
この記事では、信頼性の高い情報を用いながら、客観的な視点で企業の実態を読み解いていきます。また、人材業界出身のキャリアコンサルタントが企業研究のポイントを解説するので、参考にしながら読んでみてください。
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スタッフサービスとは
機械や電気・電子、IT、化学などの分野で技術者の派遣および紹介事業を展開する企業。最大の特徴は、同社の正社員として雇用されたうえで、大手メーカーなどのクライアント先で業務をおこなう常用型派遣という働き方。
年間80,000件以上のプロジェクトを保有し、充実した教育プログラムや専任カウンセラーの支援のもと、多様な開発現場で経験を積みながらキャリアを築ける環境が整っている。
| 会社名 | 株式会社スタッフサービス エンジニアリング事業本部 |
| 従業員数(連結) | 8,775人(2025年3月時点) |
| 本社所在地 | 東京都千代田区 |
| おもな事業 | 機械、電気・電子、情報、化学などの分野における技術者、およびITエンジニアの派遣・紹介事業(常用型派遣) |
| 売上高(連結) | 4,487億円(2025年3月期) |
| 企業HP | https://www.staffservice-engineering.jp/company/outline.html |
| 新卒採用HP | https://www.staffservice-engineering.jp/shinsotsu/ |
「スタッフサービスがやばい」と言われる3つの理由|プロが読み解く
「スタッフサービスがやばい」と言われる3つの理由
スタッフサービスがやばいと言われるおもな理由を3つ紹介します。人材業界での勤務経験があるキャリアコンサルタントが正しい情報の読み解き方を解説しているので、企業研究の参考にしてみましょう。
まずはあなたが受けない方がいい職業を確認してください
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①配属先の選択が自由にできない
スタッフサービスにおける配属は、決して会社が一方的に決めるものではありません。募集要項によると、社員本人の希望や能力を考慮して配属を決定し、また、個人の希望に合わせたキャリアを申告できる制度も整っています(※1)。
さらに、同社は大手メーカーを中心に、年間80,000件ものプロジェクトを保有しており、社員一人ひとりにマッチした配属先を見つけやすい傾向があると言えます(※2)。
スタッフサービスの案件の分野(※2)
- 自動車
- 家電機器
- 情報通信・OA機器
- 半導体LSI
- 機械・電子部品
- 重機・産業用機器
- 化学・バイオ・食品
- 精密機器
スタッフサービスの勤務地
- 全国46都道府県(※沖縄除く):
北海道・東北・北陸・関東・東海・関西・中国・四国・九州の各都道府県のプロジェクト先
ただし、配属先のすり合わせをする際は、担当プロジェクトの内容や寮・社宅制度の適用額などを詳細に確認しましょう。事前確認が不十分だとミスマッチが生じる可能性があるため、注意が必要です。
※1 スタッフサービス・エンジニアリング 募集要項
※2 スタッフサービス・エンジニアリング 新卒採用サイト 配属
プロのアドバイザーならこうアドバイス!希望通りの配属先でもミスマッチと感じることがある
配属先は豊富に用意されていますが、希望通りに自由に選べるわけではありません。エンジニアの仕事では、配属先や担当業務との間に多少のミスマッチが生じることは珍しくありません。
想定されるのは、希望した分野はかなっても、実際に配属されるプロジェクトの工程や業務内容まではイメージ通りにいかないパターンです。
たとえば、「自動車業界」という希望が通っても、設計担当なのか、評価・検証担当なのかといった希望がかなわないこともあります。このような粒度まで事前にすり合わせていても、入社後に「思っていた仕事と違う」と感じることがあります。
ミスマッチを防ぐマインドセットとキャリア形成の姿勢
また、常用型派遣という特性上、配属先の企業文化やチームの雰囲気は実際に入ってみないとわかりません。エンジニアという仕事の性質上、どのようにものづくりにかかわりたいかをしっかり把握しておけば、ミスマッチは少なくなります。
そのため、特定の業界や製品だけにこだわるのではなく、多様な経験を通じて技術の幅を広げる姿勢が、長期的なキャリア形成につながるでしょう。
②スキルが身に付かずキャリアアップしづらいから
スタッフサービスでは、まず入社時にe-ラーニング、通信教育講座、提携スクールによるスキルアップ支援制度があります(※1)。募集要項にも、e-ラーニングは約500講座、通信教育は約300種類も設けられていることが明記されています(※2)。
さらに、評価制度も上長だけでなく、あらゆる角度からのフィードバックを得る制度で、多角的な視点から自身の成長をサポートしてくれます(※3)。また、同社は未経験OKと打ち出していることからも、一人ひとりのスキルアップやキャリアアップが可能だと言えます。
スタッフサービスのキャリアサポート
- キャリアデザイン制度
「Will-can-mustシート」と「キャリア自己申告シート」を通じて、社員のキャリアビジョンの実現を支援する仕組み。 - 360°フィードバック制度
社員に対して、内勤従業員(統括マネージャー、営業、キャリアカウンセラー)、そして顧客がかかわる機会を作り、成長実感や安心感を高め、支える仕組み。 - スキルアップ支援制度
仕事を通じてスキルを磨きたい、学びたいという希望をかなえる仕組み。e-ラーニングや通信教育講座の受講料補助、書籍購入費補助費など。
※1 スタッフサービス・エンジニアリング 新卒採用サイト FAQ
※2 スタッフサービス・エンジニアリング 募集要項
※3 スタッフサービス・エンジニアリング 新卒採用サイト 研修・育成
ただし、スキルアップの制度が豊富にあるものの、その制度をどこまで活用するかで、成長の差が出ます。技術者としてのスキルを磨いていくには、社員自身が自主的に学ぶ姿勢が重要と言えます。
プロのアドバイザーはこう分析!スタッフサービスでキャリアアップする人には共通点がある
制度は用意されているものの、実際に成長できるのか、制度と実態が伴っているのか疑問に感じる人も多いのではないでしょうか。
スタッフサービスは制度と実態が伴っており、実際にキャリアアップしている人も多数います。
そして、キャリアアップする人に共通していたのは、制度を通じて目標を把握し、支援制度で自己研鑽をすることでした。
たとえば、60歳を超えてもシニアエンジニアとして活躍している人もおり、派遣先で欠かせない存在として活躍している社員もいます。
目標設定と取り組むことを見据える姿勢が評価される
求められるスキルの変化が激しいエンジニアだからこそ、常に「目標はどこか」を決めたうえで、「何をすべきか」を考えて派遣先選び、自己研鑽に励んでいます。
就活においても、目標を把握して足りないことを見極めてトレーニングをすることを意識すると、エンジニアとしても成長でき、就活でも評価されるはずです。
あなたが受けないほうがいい職業を診断しましょう
就活を進めていると、自分に合う職業がわからず悩んでしまうことも多いでしょう。
そんな時は「適職診断」がおすすめです。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強みや性格、価値観を分析して適職や適さない職業を特定してくれます。
自分の適職や適さない職業を理解して、自信を持って就活を進めましょう。
③給与水準が低くボーナスも出ないから
募集要項によると、スタッフサービスの給与体系としては、基本給と残業代に各種手当が加わります。月給は地域で差があり、東京、神奈川、千葉、埼玉では23万5,000円、その他のエリアでは21万5,000円となります。
また、すべての勤務地に共通で年1回の昇給がありますが、賞与についての記載はありません(※1)。
モデル年収については公表されており、平均的な残業時間分の残業代を含めた金額が示されています(※1)。同社が該当する業界の水準と比較すると、サービス業の平均398.2万円(※2)には若手のうちから手が届き、製造業の平均569.5万円(※2)は役職が付くと追い越せることがわかります。
| 年齢区分 | 年収 | 月給 |
|---|---|---|
| 25歳(入社1年目) | 360.0万円 | 30.0万円 |
| 35歳(リーダー) | 603.0万円 | 50.3万円 |
| 47歳(入社10年目) | 709.0万円 | 59.0万円 |
配属先や身に付けたスキルによっても差が生じると考えられるため、OB・OG訪問などで自分の希望するキャリアプランでの給与モデルを確認するようにしましょう。
※1 スタッフサービス・エンジニアリング 募集要項
※2 国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査
プロのアドバイザーはこう分析!未経験には堅実! 業界内では平均的なスタッフサービスの給与事情
スタッフサービスエンジニアリングの給与体系は、未経験から技術職を目指す人にとって堅実な水準です。首都圏で月給23.5万円以上、その他地域で21.5万円以上からスタートし、残業代は別途全額支給されます。
同社公表の年収例では、25歳(1年目)360万円、35歳リーダー603万円、47歳(10年目)709万円という成長ロードマップが示されています。
ただし、同業の技術者派遣・SES各社(口コミサイト集計によるとテクノプロ平均387〜449万円、メイテック平均500万円程度)と比較すると、同社の平均年収(口コミ集計で344万円程度)は業界内で突出して高い水準とは言えません。
給与以上に大事なこと! 配属先を自分の成長ツールに変える考え方
給与額そのもの以上に重要なのは、「配属先でどんなスキルを得るか」「教育制度をいかに活用するか」です。
主体的にキャリアを切り拓きたい人にとっては、選択肢の一つとして検討する価値がある環境と言えるでしょう。
エンジニアの成長に合わせた制度が整っている
スタッフサービスは噂とは異なり、配属やスキルアップについては社員の希望に寄り添った制度が整っており、給与も「やばい」と言われる水準ではないことがわかりました。
口コミサイトなどで語られる情報だけを鵜呑みにせず、企業から公式に発表されている内容や、国が調査しているデータをもとに、実態を紐解くことが納得する企業選びにつながります。
アドバイザーからワンポイントアドバイス派遣先は大手とは限らないことを覚えておこう
スタッフサービスエンジニアリングのホームページや説明会などでは、派遣先実績として大手企業が紹介されており、「大手で働ける」ということを魅力に感じているかもしれません。
たしかに、新卒ではハードルが高いような大手企業で、活躍している人は多数います。
しかし、大手企業の求人は一部であって、なかには中小企業の仕事も紹介されることがあります。さらに、本文で紹介している通り、配属先を完全に希望通りに選べるわけではありません。
そのため、「大手の実績があるから大手で働ける」と思っているとミスマッチになるため注意してください。
他社に勝る実績がある! 自分の優先事項を整理して就職を検討しよう
ただ、他社に比べると実績があることは間違いなく、実績を作ることで大手が紹介される可能性も十分にあります。
重視することを明確にして、エントリーをするかどうか見極めてください。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi






3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました
2級キャリアコンサルティング技能士/全国経理教育協会 社会人常識マナー検定2級
Tomohiro Morita〇理系大学院修了後に企業で勤務。その後、キャリア支援・セミナー講師・文章制作などマルチに活躍。就職・転職に関する情報整理や書類作成、意思決定支援をおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/なべけんブログ運営者
Ken Tanabe〇新卒で大手人材会社へ入社し、人材コーディネーターや採用、育成などを担当。その後独立し、現在はカウンセリングや個人メディアによる情報発信など幅広くキャリア支援に携わる
プロフィール詳細国家資格キャリアコンサルタント/国家検定2級キャリアコンサルティング技能士
Yuichi Hirano〇主体的なキャリア形成にて代表取締役を務める。福商実務研修講座にて講師を担当するほか、人材サービス会社などで実践を重ねる。18年間で1万人以上の面談実績あり
プロフィール詳細