本企画について
「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。
「東京エレクトロンはやばい」
半導体製造装置の売上において世界4位を記録する東京エレクトロンは、就活生に人気の企業の一つですが、「激務でやばい」「配属先がわからない」などの不安になる情報を目にすることがあります。
そこで、東京エレクトロンは本当にやばい企業なのか、客観的なデータと就活の専門家の意見を用いて紐解いていきます。同社が気になっている人は、ぜひ読んでみてください。
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1分でわかる東京エレクトロン
東京エレクトロンとは
半導体製造装置の開発・製造・販売・保守サービスをグローバルに展開する業界のリーディングカンパニー。技術専門商社としてスタートした後、開発製造機能を持つメーカーへと移行。
「最先端の技術と確かなサービスで、夢のある社会の発展に貢献します」という基本理念のもと、業界最大の出荷実績と特許保有数を誇る。売上高の9割以上を海外が占めるなど、世界市場で付加価値の高い製品とサービスを提供。
| 会社名 | 東京エレクトロン株式会社(Tokyo Electron Ltd.) |
| 上場 | 東京証券取引所プライム市場 |
| 従業員数(単体) | 2,436人(2026年4月1日現在) |
| 本社所在地 | 東京都港区 |
| 主な事業 | 半導体製造装置の研究、開発、設計、製造、販売、テクニカルサポート |
| 売上高(単体) | 2兆2,040億7,400万円(前年同期比35.6%増)(2025年3月期) |
| 営業利益(単体) | 5,502億3,900万円(同24.6%増)(同期間) |
| 平均年収 | 1,380万4,159円(2026年3月期) |
| 福利厚生 | 住宅補助 社員持株制度 総合福祉厚生サービス 長期障害所得補償保険制度(GLTD制度) クラブ活動 社内活性化イベント 保養所・宿泊施設 |
| 企業HP | https://www.tel.co.jp/ |
| 新卒採用HP | https://tel-special.com/ |
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「東京エレクトロンがやばい」と言われる5つの理由|プロが読み解く
「東京エレクトロンがやばい」と言われる5つの理由
東京エレクトロンが「やばい」と言われるおもな理由を5つ紹介します。その背景を詳細に解説するだけでなく、キャリアコンサルタントによる情報の読み解き方もお伝えします。ぜひ最後まで読んでみてください。
①激務で残業時間が長いから
東京エレクトロンは残業時間について公表していませんが、激務で残業が長いという情報が見られます。参考までに口コミサイト等では、平均して30.0時間前後の残業という意見が多く、製造業界の平均が14.5時間(※1)であることを考えると、残業は多い傾向にありそうです。
長時間労働を強いられるという意見については、顧客先の工場が24時間稼働であることが一因です。また、半導体の需要が高まる繁忙期には、世界中から発注が集中して一時的に激務になることも考えられます。
ただし、同社の有給取得率は78.9%(2024年度)(※2)と、同業界平均の70.4%(※3)を上回っています。転勤や出張に対する休暇制度も整っているため、多忙な時期があっても休みを取りやすい企業だと言えるでしょう。
| 制度 | 取得可能日数 | 概要 |
|---|---|---|
| 転勤休暇 | 3日 | 異動のため転居が必要な場合は、赴任日前後通算して原則2週間以内に取得可能(有給) |
| 赴任準備休暇(出発前) | 3日 | 3カ月を超えて海外に出向または勤務の人が対象(有給) |
| 赴任準備休暇(帰国後) | 6日 | 3カ月を超えて海外に出向または勤務の人が対象(有給) |
| 海外出張休暇 | 出張先の祝日に準ずる | 海外出張期間中に当該国の祝日によって勤務しない場合(有給) |
| 長期出張休暇 | 15~29日:1日 30日以上:3日 | 連続15日以上に渡る国内・海外の顧客先出張から帰着の場合、本人の希望により取得可能 有給取得期間は、出張から帰着した月の翌月末日まで |
※1 厚労省 毎月勤労統計調査 令和6年分結果確報
※2 東京エレクトロン サステナビリティデータ
※3 厚労省 令和6年就労条件総合調査の概況
あなたが受けないほうがいい職業を診断しましょう

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②配属先がどこになるかわからないから
配属先について、転勤や出張が発生する、遠方の勤務地になってしまう等の懸念が挙がってくることが多いです。
東京エレクトロンでは、選考のなかで配属先の希望を聞いています。そのうえで適性や現場の状況と照らし合わせ、入社の2~3ヵ月前に配属先を通知します(※1)。
配属先となる拠点は全国にあり、それぞれに主力となる事業があります。そのため、適性によっては希望の勤務地でやりたい仕事内容ができないことも想定されます(※2)。また、異動も人材育成を目的として、希望のある社員には実施するとされています(※1)。
| 拠点 | 詳細 |
|---|---|
| 北海道 | ソフトウェアの開発拠点。半導体製造に求められる最先端のソフトウェア技術や、AI(人工知能)・IoT技術を開発。 |
| 岩手 | 熱処理成膜装置や枚葉成膜装置などの開発・製造を担う。 |
| 宮城 | プラズマエッチング製造装置の開発・製造を担う。 |
| 山梨 | 熱処理成膜装置、枚葉成膜装置、ガスケミカルエッチング装置などの開発・製造を担う。 |
| 東京赤坂 | 営業、マーケティング、情報セキュリティ、コーポレート管理などの機能を持ち、グループの中枢として国内外の事業活動を統括し、グローバルオペレーションを展開。 |
| 東京府中 | 半導体製造装置のフィールドサービス、施設管理・物流などを担う。 |
| 熊本 | コータ/デベロッパ(塗布現像装置)やサーフェスプレパレーション装置(洗浄装置)などの開発・製造を担う。 |
※1 東京エレクトロン FAQ
※2 東京エレクトロン 事業所紹介
アドバイザーのリアル・アドバイス!どの配属先もスキルを磨けるベストな環境となっている
初期配属は適性やプロジェクト状況を総合的に判断するため、必ずしも第一希望通りになるとは限りません。しかし大切なのは、なぜその拠点なのかという理由や目的を前向きにとらえることです。
同社は、最先端のソフト開発は北海道、コータ/デベロッパは熊本というように、拠点ごとに明確な役割と強みを持っています。
理系技術職の多くは岩手、宮城、山梨、熊本などの地方拠点がメインとなりますが、これは世界最先端のクリーンルームや広大な実験設備を整えた、技術者として成長するうえでこれ以上ない最適な環境だからです。
勤務地だけでなくそこで何をしたいかで考えよう
一方で、文系職の営業などは東京(赤坂)が中心、フィールドエンジニアは顧客工場に近い府中や四日市など全国が対象と、職種によっても明確に分かれています。
勤務地という表面的な条件だけで一喜一憂するのではなく、会社側の配置の意図を理解し、その拠点で何を学び、どう成長するかという目的意識を持つことで、配属後のキャリアの充実度は大きく変わってきます。
あなたが受けないほうがいい職業を知っておこう
就活を成功させるためには、自分に合う職業・合わない職業を早めに知ることが不可欠です。しかし、それがわからずに悩む人も多いでしょう。
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③半導体市況の影響を受けやすいから
東京エレクトロンが属する半導体業界は、シリコンサイクルという景気の波があることが特徴です。同社は半導体を主力事業としており、業界内で需要が落ち込んでしまった場合、業績に多大な影響を与える恐れがあるため、「やばい」理由の一つとなっていると考えられます。
シリコンサイクル
半導体業界において3~4年周期で繰り返される好況と不況の波。半導体の需要が上がることで投資が拡大され、過剰な供給と価格の下落が起き、その後に回復するという一連の流れがある。
また、主要な顧客売上が特定の会社に集中していることも噂の要因として推測されます。
2025年における5,674億1,800万円の売上のうち、Samsung Electronicsに2,868億円、Taiwan Semiconductor Manufacturing Companyに2,806億1,800万円の売上があったと報告されています。仮に1社でも取引状況に変化があれば、売上が激減するリスクがあります。
確かに同社は2024年3月期の決算において、売上が一時下落しましたが、それから翌期には過去最高の売り上げを積み上げているため、シリコンサイクルを見据えた戦略的な経営をする力があると言えるでしょう。

プロのアドバイザーはこう分析!東京エレクトロンには盤石な経営基盤がある
半導体業界は、需要が大きく伸びる時期と、一旦落ち着く時期を繰り返すため、短期的には売上や利益が変動しやすい業界です。
ただ、そのなかでも東京エレクトロンは、世界的に高い技術力と市場シェアを持ち、売上規模や利益水準も非常に大きい企業です。一時的に業績が落ち込んでも、その後に過去最高水準まで回復していることからも、経営基盤の強さがうかがえます。
もちろん、特定顧客への依存や市況変動のリスクはありますが、AI、データセンター、自動車、産業機器など半導体が必要とされる分野は今後も広がっていくと考えられます。
そのため、中長期で見れば需要の土台は比較的しっかりしていると言えるでしょう。加えて、東京エレクトロンは装置メーカーとして世界の主要顧客と取り引きし続けている点も強みです。
安定か成長という視点で自身とのマッチ度を測ろう
就活生としては、毎年同じ安定を求めるのか、それとも変化のある業界で新しい技術に触れながら成長したいのかを考えることが大切です。
その意味で、自分が望む働き方やキャリアの方向性との相性を見極める視点が重要になります。
あなたが受けない方がいい職業を確認しよう!
就活では自分のやりたいことはもちろん、そのなかで適性ある仕事を選ぶ事が大事です。適性が低い仕事に就職すると、イメージとのギャップから早期退職に繋がってしまうリスクが高く、適職の理解が重要です。
そこで活用したいのが「適職診断」です。質問に答えるだけで、あなたの強みや性格を分析し、適性が高い職業・低い職業を診断できます。
まずは強みを理解し、自分がどの職業で活躍できるか診断してみましょう。
・楽しく働ける仕事がわからない人
・時間をかけずに自己分析をしたい人
④離職率が高いから
東京エレクトロンは離職率が高いからやばいという評判が挙がっています。
しかし、噂とは裏腹に、2024年度における東京エレクトロンの離職率は2.4%(※1)となっており、同社が属する製造業界の平均8.8%(※2)と比較すると、社員が辞めにくい会社だと言えるでしょう。

同社の格段に低い離職率の理由としては、社員の満足度を高めるあらゆる制度が整っている点が考えられます。たとえば、製造業界の平均年収569万5,000円(※3)を大きく上回る1,354万3,475円(2024年度)(※4)という好待遇や、世界4位の売り上げを誇る半導体製造装置の現場にたずさわれるやりがいなどが挙げられます(※5)。
※1 東京エレクトロン サステナビリティデータ
※2 厚労省 雇用動向調査結果の概況
※3 国税庁 令和6年分 民間給与実態統計調査
※4 東京エレクトロン 有価証券報告書 2025年3月期
※5 東京エレクトロン 東京エレクトロンを知る
プロのアドバイザーはこう分析!高いやりがいが辞めたくない理由につながる
東京エレクトロンの離職率がここまで低く抑えられている理由は、待遇や制度の良さだけではなく、仕事そのものの魅力や会社への所属感が大きいことも考えられます。
半導体製造装置は、世界中の最先端技術を支える基盤であり、その開発・製造・保守にかかわること自体が高い専門性とやりがいにつながります。
自分の仕事がグローバル市場や先端産業を支えているという実感は、働き続けるモチベーションにもなりやすいでしょう。
さらに、半導体業界は変化が大きい一方で、同社のような装置メーカーでは長く経験を積むほど技術力や顧客対応力が深まり、自分の市場価値が高まりやすい構造があります。
仕事への満足感も会社を見極める判断材料となる
つまり、単に「辞めにくい」のではなく、この会社に居続ける意味を感じやすいという所属感、つまり会社へのエンゲージメントこそが、低い離職率の背景にあるように思います。
就活生としては、制度の表面だけでなく、仕事や組織へのエンゲージメントの感じやすさにも注目したいところですね。
所要時間はたったの3分!
受けない方がいい職業を診断しよう
就活で大切なのは、自分の職務適性を知ることです。「適職診断」では、あなたの性格や価値観を踏まえて、適性が高い職業・低い職業を診断します。
就職後のミスマッチを避けたい人は、適職診断で自分に合う職種・合わない職業を見つけましょう。
- 自分に合う職業がわからない人
- 入社後のミスマッチを避けたい人
- 自分の強みを活かせる職業を知りたい人
⑤就職難易度が高いから
東京エレクトロンは半導体製造装置の売り上げで世界4位を誇り、国内でもトップクラスの企業のため、就活生からの人気も高いです。
2024年度には400人を超える新卒社員が入社しており、採用実績を見ると、一般的に偏差値帯が高い大学が並んでいることがわかります(※)。ただし、学歴フィルターは設けていないため、短大、高専、専門学校卒業の採用実績もあります。
採用大学の実績
茨城大学、横浜市立大学、岩手大学、九州工業大学、慶應義塾大学、埼玉大学、山梨大学、芝浦工業大学、青山学院大学、静岡大学、専修大学、成蹊大学、早稲田大学、中央大学、東京電機大学、東北職業能力開発大学校(応用課程)、日本大学、法政大学、北海道大学、北見工業大学、明治大学、電気通信大学
採用サイトでは、深く会社理解をおこなってから選考に進んでほしい旨が説明されているため、説明会やインターンシップなどのイベントに参加することが、入社のハードルを下げる手段の一つだと言えます。
※ マイナビ2027 東京エレクトロングループ[グループ募集]
プロのアドバイザーはこう分析!半導体への興味以外に重要となる採用のポイント
東京エレクトロンの選考では、半導体製造装置への関心に加え、変化の大きい市場で学び続け、周囲と協働して成果を出せるかが見られると思います。
同社はTEL Values(チャレンジ・オーナーシップ・チームワーク)を重視し、公式にもグローバルに活躍できる人材育成や自律的なキャリア形成を掲げています。
また、東洋経済の記事でも、人材確保を最大の課題として採用増と研修強化に取り組む姿が紹介されています。
新卒と中途で観点は違う! 自身と企業を深掘りして準備しよう
新卒では、現時点の知識量より、学生時代に何を考え、どのように行動し、困難から何を学んだかが重視されます。技術職でなくても、半導体が社会や産業をどう支えているかを理解し、自分の経験と結びつけて語る準備が必要です。
一方、中途では、専門性や実績をどの職種・事業領域で活かせるか、入社後すぐにどのような貢献ができるかがより具体的に問われます。
採用サイトの確認に加え、統合報告書や決算説明資料にも目を通し、同社が直面する事業課題まで把握しておくことが、説得力のある志望動機につながります。
ESで悩んだら就活準備プロンプト集がおすすめ!
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企業の噂を鵜呑みにせずに多角的な視点を持とう
東京エレクトロンがやばいと言われている理由も、別の見方をすることで実態が掴めます。たとえば、業界の動向の影響を受けやすいことだけでなく、その特徴があったうえでも売り上げを伸ばしている点も理解することで、同社の基盤の強さを認識できます。
情報に対する正しい解釈の仕方を身に付け、企業の実態を理解していきましょう。
アドバイザーのリアル・アドバイス!世界を支える仕事に魅力を感じるか確かめよう
東京エレクトロンを目指す就活生に最も着目してほしいのは、高年収などの待遇面だけでなく、「世界を動かすインフラを支える誇りと責任」です。
現代のあらゆるテクノロジーの根底には半導体があり、同社の装置がなければ世界中のデジタル社会がストップすると言っても過言ではありません。このスケールの大きさにワクワクできるかが重要です。
早期成長を望む主体的な姿勢が評価される
また、外資系企業や世界中の顧客・サプライヤーと日常的に渡り合うため、若いうちからグローバルな視点とタフな交渉力が求められます。同社は海外売上が9割を超え、若手から世界の最前線に立つチャンスも豊富です。
変化が激しく、常に学び続ける姿勢が必要な環境ですが、それだけに市場価値の高い人材へと成長できる機会があります。
「知名度や安定」を理由に選ぶのではなく、「自分が世界の技術革新をリードする一翼を担うんだ」という強い主体性を持った学生こそが、同社で本当のやりがいを見出し、面接でも高く評価されるでしょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi





プロのアドバイザーはこう分析!東京エレクトロンでは一時的な激務が想定される
キャリアコンサルタント / システムエンジニア
小峰 一朗
プロフィールを見る東京エレクトロンで想定される激務は、単に毎月の残業時間が長いというより、仕事の性質上、繁忙期やトラブル対応時に負荷が集中しやすい点にあると考えられます。
半導体製造装置は顧客工場の稼働や生産計画と直結しており、装置の立ち上げ、調整、保守対応で遅れや不具合があれば影響が大きくなります。
そのため、平常時は一定の休暇制度や有給取得のしやすさがあっても、案件や時期によってはかなり忙しくなる可能性があります。
また、海外売上比率が高く、世界中の顧客とかかわる企業である以上、時差対応や出張を含めて負荷を感じる場面もあるでしょう。
繁忙期と休暇制度のイメージがつくように詳しく調べよう
つまり、常に極端な長時間労働が続く会社とまでは言えないものの、業務の重要度とスピード感の高さから、局所的に過度な負荷が発生しやすい会社と見るのが自然です。
就活生としては、単純な残業時間の長短だけでなく、「繁忙期にどの程度の負荷があり、それを休暇や制度でどう吸収しているか」という視点で確認していくと、実態を把握しやすいと思います。