この記事のまとめ
- 面接でのマスク着用に関する事前の案内を見落とさないように注意しよう
- 自分でマスクの有無を判断する際は感染症の状況や会場の特性を考慮しよう
- マスクをしたまま面接をする場合は「話し方」と「表情」のコツを押さえることがカギ
新型コロナウイルス感染症の影響によって、マスクの着用が推奨された時期もありましたが、現在では屋外・屋内を問わず、個人の判断に任されるようになりました。
そのため、就活生の中には、面接でのマスクの着脱について正解がわからず、悩む人も多いのではないでしょうか。
また、コロナに限らず、風邪気味であったり、インフルエンザの予防のためにマスクの着用について迷う就活生もいますよね。一律のルールがないからこそ、状況に応じて自分で考えて行動しなければなりません。
この記事では、キャリアアドバイザーの早川さん、柴田さん、鈴木さん、井上さん、瀧本さん、吉野さんのアドバイスを交えつつ解説します。面接を控えている人、マスクの着用に悩む人はぜひ実践してみてくださいね。
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対面面接時のマスク着用については企業によって方針が異なる
面接時のマスクの着用については、一律のルールがありません。ただ、もしマスクをつけて面接に臨む場合は、表情が見えづらかったり、声が聞こえづらかったりなどのデメリットがあるため、それを払拭するために印象面での配慮が大切です。
記事では、マスクに関する企業の方針を解説したうえで、マスクを着用する場合に備えて、面接の場にふさわしいマスクの色や素材、形について説明します。あなたの受ける志望企業にふさわしく、そして自分の魅力を最大限引き出せるマスク選びができるようになりますよ。
そのうえで、ほかの就活生と差別化をして面接官に少しでも良い印象を残すための6つの事前準備や話し方のコツも説明します。一つひとつ丁寧に対策をしていきましょう。
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対面面接時のマスクに関する企業の対応はおもに3パターン
対面面接時のマスクに関する企業の対応はおもに3パターン
- 学生の判断に完全に任せる
- 事前に案内して着用を求める
- 事前に案内はせず着用している学生には外すようにお願いする
記事冒頭でマスクに関する企業の方針は企業によって異なると解説しましたが、「企業によってバラバラだと対策ができない」と不安に思った学生もいるのではないでしょうか。
しかし、異なるとはいっても、基本的にここで解説する3パターンのうちのどれかに該当します。面接直前で焦ることがないよう、3パターンを押さえましょう。
学生の判断に完全に任せる
事前にマスクに関する案内がなかったり、マスクを着用するべきか問い合わせて「どちらでも問題ない」という返信があった場合、学生の判断に任せる方針の企業だと推測されます。
厚生労働省はマスクの着用について、令和5年3月13日以降は個人の判断が基本とし、本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないように喚起しています。そのため、対面面接時のマスクの着用については企業から指示はせず、学生の判断に任されるケースは多くあります。
ただ、任されているとしても、学生からすればどう判断すれば良いかわからず不安な人もいるでしょう。この後、事前の確認方法や状況に応じた判断基準を解説するので、それらを参考にして判断してくださいね。
事前に案内して着用を求める
新型コロナウイルス感染症の流行時は、企業からマスクの着用を指示されるケースは珍しくありませんでした。今後も感染症の拡大状況によっては、マスクの着用を求める企業は出てくるでしょう。
また、病院や介護施設などで面接がおこなわれる場合は、感染症の状況にかかわらず、マスクの着用をお願いされるケースが多いです。これらの施設では、重症化リスクの高い人が多く過ごしているため、なるべく外からウイルスを持ち込まないような配慮が必要となります。
事前の案内を見落とさないように注意し、やむを得ない事情がない限りは企業の案内に従うようにしましょう。
事前に案内はせず着用している学生には外すようにお願いする
事前に案内がなかったとしても、当日受付や面接の冒頭でマスクを外すようにお願いされるケースも少なくありません。この場合、本人確認が目的であったり、表情を見ながら面接を進めたいなどの理由が挙げられます。
ただ、最初にマスクをつけていたからといって減点されるわけではありません。マスクを着用していて外すように求められたら、どうしても外せない事情がない限りは「承知しました」と了承の返事をして、マスクを外してカバンにしまいましょう。
- 面接の際マスクを外すように求める企業があるのはなぜでしょうか。
話し方や表情も含めて学生を正確に評価するため
採用担当者は面接という短い時間の中で、学生の合否を決めなければなりません。そのため、話している内容だけでなく、話し方や表情なども含めて判断しています。
特に接客業や営業職といった顧客と直接コミュニケーションをとる仕事では、第一印象が非常に重視されています。
マスクで口元が隠れていると表情が読み取りづらく、印象の判断が難しくなるため、極力マスクを外した状態で面接したいという企業が多いと考えられます。
採用のプロが解説! 25卒の面接ではどのような対応が求められやすい?
面接時のマスクに関する対応は、年々変わってきています。コロナ禍の21卒や22卒の就活ではマスクを着用した状態で面接に臨む人が多くいましたが、2024年現在、日常的にマスクをつけない人が多くいる中で、学生にはどのような対応が求められているのでしょうか。
キャリアコンサルタントとして、さまざまな企業の採用にかかわっている瀧本さんから25卒の面接におけるマスクの着脱について解説します。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る学生の意思を重視する企業が25卒以降さらに増えると予想
就活におけるマスク着用の判断について、マイナビの調査結果を基にしたNHKの記事によると、多くの学生が企業側からの明確な指針を求めていることがわかります。調査では、「自分だけでは判断が難しいので、企業側からのアナウンスの下で判断して決めたい」との答えが62%に上り、「自分で判断して決めたい」が38%でした。
これは、マスクの着用が個人の自由とされる一方で、業界や企業によっては感染予防の観点からマスク着用を推奨している場合があるため、学生たちは企業からの具体的な指示を望んでいることを示しています。
一部指定する企業もあるので事前の確認を徹底しよう
25卒の就活では、企業の対応はさらに多様化することが予想されますが、多くの企業は学生の意見や感情を尊重し、個々の判断に委ねる方針をとる可能性が高いです。その理由は、マスク着用に関する一般的な社会の態度が個人の自由と判断の余地を認めているからです。
「企業から指定された方が楽」と感じる人もいるかもしれませんが、自分で考えて判断しましょう。
ただし、飲食や接客を伴う特定の業界や企業では、引き続きマスク着用を推奨する場合もあるため、事前に企業の方針を確認することが重要です。
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対面面接の際は事前にマスクに関する案内がないか確認しよう
対面面接の際は、事前に面接の日時や会場、持ち物に関する案内が届くはずです。この案内にマスクに関する指示が記載されている可能性があります。また、別途指示があったり、日程調整をする際に言及されるケースもあるでしょう。
一方で、事前に案内をしない企業も少なくありません。案内がある場合とない場合、それぞれに備えるために、適切な対応を解説していきます。
マスクに関して案内しない企業も多いでしょう。大規模の就職・転職フェアでも、参加者のマスク着用は任意とされています。国のガイドラインに準ずる、と考えている企業が大半です。ガイドラインに変更があれば、それに準じて判断しましょう。
案内されている場合:できる限り指示に従う
事前にマスクに関する案内があれば、やむを得ない事情がある場合を除いて、できる限り従いましょう。
事前にマスクの着用をお願いする企業があった場合、何らかの事情があってそのような対応を求めているはずです。にもかかわらず、その案内を見落としたり、軽く捉えてマスクを着用していかなかった場合、マイナスな評価をされても仕方がありません。
ただ、一方で皮膚炎やアレルギーなど、やむを得ない事情で指示に従えない場合もあるでしょう。その場合は、事前に指示に従えない旨を連絡しておくと、企業側の理解を得やすくなります。詳しくは、対面面接時のマスク着用に関するケース別対処法を参考にしてください。
案内されていない場合:企業の特徴や状況によって判断する
面接時のマスクの着用について事前に案内がない場合は、自分で判断することになります。ただ、面接では身だしなみやマナーも評価ポイントの一つで、マスクもそこに含まれないとは限りません。
そのため、その日の気分や自分の好みだけで決めるのではなく、企業の特徴や状況も踏まえて判断するのが良いでしょう。具体的に、2つの判断基準が挙げられます。事前の案内がない場合は、面接前にこの2つを確認してマスクをつけていくか判断しましょう。
判断基準①政府や専門家はどのような見解を出しているか
厚生労働省はコロナ禍ではマスク着用を推奨していましたが、令和5年3月13日以降マスクの着用について個人の判断を基本としています。
ただ、感染症の状況次第では、再度マスクの着用が推奨される可能性も考えられます。感染症が流行している際は、SNSや周囲の声といったあいまいな情報だけでなく、政府や感染症の専門家など、信頼できる情報を頼りましょう。
厚生労働省のサイトでは感染症情報にて、予防や対策について最新の情報が確認できます。面接前に、マスクの着用についてどのような見解が出されているのかを確認し、参考にしてくださいね。
判断基準②面接会場に感染リスクが高い人はいないか
感染症が流行しておらず、マスクの着用が推奨されていないときでも、面接会場によってはマスクを着用した方が良い場合もあります。具体的には以下のような施設です。
マスクを着用した方が良い面接会場
- 病院
- 高齢者施設
これらの施設では感染リスクが高い人が生活しているため、新型コロナウイルス感染症に限らず、インフルエンザや風邪も含めて移さないように対策することが重要です。
そのため、事前に案内がなかったとしても、医療機関や高齢者施設で面接がある際はマスクを用意しておくことをおすすめします。
面接前に企業の方針や最新の公衆衛生指針を確認し、面接官や企業の指示に従うようにしましょう。また、面接時にマスクを着用するかどうか不安な場合は、事前に人事部門に問い合わせて確認すると良いでしょう。
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マスクに関する案内がない場合も事前に確認しておくと安心して面接に臨める
マスクに関する案内がない場合、上記の2つの基準に沿って自分で判断するのが通常の流れです。しかし、それだと自分の判断に確信が持てず、不安なまま面接当日を迎える学生もいるでしょう。
その場合は、事前に企業に確認しておくと、志望企業のマスクに関する方針が把握でき、安心して本番に臨むことができます。一方で事前の連絡ができないケースもありますよね。それぞれのケースでどのように企業に確認をとるのが良いのか解説していきます。
- マスクの着用についての案内がない場合は、事前に確認した方が良いのでしょうか?
案内がないのであればマスクはそれほど重視されていないととらえて良い
結論から言えば、事前に企業に確認を取らなくても問題ありません。
選考に参加するうえで重要なことであれば、事前に必ず案内があります。つまり、マスク着用に関する案内がないということは、個人の判断に委ねているということです。
ただし、どうしても気になってしまい面接に臨むのが不安だという人は、事前に企業に確認をとっておくと良いでしょう。
事前連絡をするとき:日程調整の段階で確認する
面接のマスクの有無は、日程調整の段階で確認することがおすすめです。事前に連絡を入れて、マスク着用に関する不安をなくしておきましょう。
特に面接中はマスクを取る企業の場合、「表情を見ながら面接をしたいためマスクはできれば外していただきたいです」「冒頭で一瞬、お顔を見せてもらうかもしれません」などと事前に聞くことができていれば、身だしなみや心の準備をしておくことも可能です。
事前確認のメール例文
TO〇〇〇〇@theport.jp
CC△△△△△@portcarrier.com
件名【一次面接の日程調整について】〇〇大学 港太郎
株式会社〇〇
採用ご担当△△様
お世話になっております。
〇〇大学〇〇学部の港太郎です。
一次面接については、以下いずれかの日程で面接をしていただければと存じます。
以下の日程以外でも調整できますので、よろしければ貴社のご都合の良い日程をご連絡いただけますと幸いです。
■〇月〇日(金)10:00~13:00
■〇月〇日(月)13:00~16:00
■〇月〇日(水)10:00~17:00
また併せて、面接当日のマスクの着用について教えていただけますでしょうか。
感染症対策のため、当日はマスクを着用してお伺いしたいと考えております。
貴社としての方針がございましたら、ご教示いただけますと幸いです。
お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。
―――――――――――――――
港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
―――――――――――――――
事前連絡できないとき:受付で断りを入れる
面接を直前に控えている人は、今から連絡をとることができませんよね。その場合は面接当日に受付で断りを入れておくと安心して臨めます。伝え方は以下を参考にしてください。
マスクを着用して面接に臨みたい場合
本日13時から面接を予定している〇〇大学の〇〇です。
感染症対策のため、マスクを着用したまま面接を受けてもよろしいでしょうか?
マスクを着用せずに面接に臨みたい場合
本日13時から面接を予定している〇〇大学の〇〇です。
マスクを着用せずに面接に臨んでも差し支えないでしょうか?
マスクを着用したまま面接を受けたい、もしくは着用したくないなどの希望に合わせた対処法は、この後の対面面接時のマスク着用に関するケース別対処法でキャリアコンサルタントが解説しているので、ぜひ参考にしてください。
Web面接の場合はマスクなしがベター
オンラインで受けるWeb面接ではマスクを外してほしいというのが大多数の企業の本音です。面接官は学生の話す内容だけでなく、表情を含めた話し方などで総合的に人物評価をしています。
Web面接は多くの就活生がマスクを外して臨みます。そのため、マスクをつけてWeb面接に臨んでしまうと、他の就活生の表情はいきいきとわかりやすい一方で、あなたの表情は目元しか見えないためプラスの評価は得づらくなってしまうでしょう。
さらに、Web面接は通常の面接よりも音声が聞き取りにくいため、円滑なコミュニケーションを取りたいと考えるのであればマスクを外したほうが良いですね。
就活のプロがアドバイス! 対面面接時のマスク着用に関するケース別対処法
マスクをどうしても着用できない、なるべく外したくないといった事情がある人もいるでしょう。企業がマスクに関して指示を出していたとしても、自分の意思に反する場合は必ずしも従う必要はありません。
ただ、マスクに関して指示を出している以上、企業にも何かしらの事情があると推測されます。そのため、企業の事情も考慮しながら対応するように心掛けてください。ここでは、具体的な対応の仕方について、キャリアコンサルタントがケース別に解説していきます。
面接官からの評価が点数でわかる! 本番に備えて面接力を測定しよう!
自分が面接官の目にどう映っているか、きちんと把握できていますか?
「面接力診断」では、あなたが面接本番でどれほどの力を発揮できるかを100点満点で測ります。
39点以下だと実力を発揮できていない可能性が高いです。診断結果から改善策を提案するので、本番に向けて対策しましょう。
- もうすぐ初めての面接がある人
- 自信のあった面接に落ちてしまった人
- 面接への不安を和らげたい人
マスクをつけたまま面接を受けたい場合
「感染リスクが高い人と同居している」「顔を見せるのに抵抗がある」などの事情から、マスクを着用したまま面接を受けたい人もいますよね。
ただ、面接時にマスクを外すように求める企業は少なくありません。特にWeb面接では、マスクをつけない方が主流になっています。このような状況の中で、マスクを着用したまま面接を受けたい人はどのように対応すれば良いのでしょうか。
さまざまな求職者の面接指導やアドバイスをおこなってきたキャリアコンサルタントの吉野さんが解説します。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る一人で悩む前に担当者に「ご相談」を持ちかけてみよう
企業と求職者・労働者の話し合いで「ご相談ベースで」という言葉があります。一方的にどちらかが「こうしなさい」「できません」と命令・拒否をするのではなく、「こうしたいんだけど、どうかな?」とまずは申し出て、相手の考えを伺ってみるのです。
「企業の言うことは絶対!」「守れないならクビ」「内定を取り消される」なんてことはありません。たとえば、家庭の事情で働き方に配慮をしてほしいときなど、お互いの譲れるところ・譲れないところを話し合って、折り合いを見つけます。
面接でのマスクについて、自分の希望をかなえてほしい、というときはまずは担当者に「ご相談」してみましょう。「アクリルパネルを用意するので、本人確認のときだけはずしてください」などの折衷案が出るかもしれません。
相談して折衷案を探すのは社会人への一歩にもなる
これは今後、働き出してからも大切なことです。1人で悩んで空回りすることはありません。よい折り合いどころを見つけるためにも、できれば希望は事前に伝えましょう。
あまりにも折り合いどころが見つからないようなら、「ご縁のない会社だった」と割り切ってしまっても良いでしょう。
マスクをつけずに面接を受けたい場合
身体的・精神的な障害や感覚過敏といった特性から、マスクの着用が困難な人もいますよね。
ただ、企業の中には見た目からそのような事情を推し量ることができず、「マスクをつけて来るようお願いしているのにどうして着用していないのだろう」「指示を見落としていたのかな」とマイナスな印象を持ってしまう担当者もいるかもしれません。
そのような事態を回避するために、マスクをつけずに面接を受けたい場合はどうすれば良いのでしょうか。キャリアコンサルタントの瀧本さんが解説します。
アドバイザーコメント
瀧本博史
プロフィールを見る事情を説明すれば考慮してもらえる可能性が高い
面接時にマスクを外すことを希望する場合、まずはその旨を面接前に企業に伝えることが重要です。身体的・精神的な障害や感覚過敏など特別な事情がある場合、企業はその状況を理解し、適切な対応を検討することが可能である場合が多いです。
タイミングとしては面接の申し込みをする際や面接日が決まった後に、人事部門や担当者に連絡を取り、事情を説明しましょう。可能であれば、医師の診断書や推薦状など、状況を裏付ける書類を提出することも有効です。
早めに相談することで企業も対策を立てやすくなる
企業によっては、オンライン面接に切り替え、双方の健康と安全を守りながら、応募者の要望に応えることも。また、対面で面接をする場合でも、適切な換気や十分な距離を保つなど、感染予防対策を講じることで、マスクなしでの面接が実施できる場合もあります。
重要なのは、自分の状況を正直に伝え、企業と協力しながら解決策を見つけることです。近年では企業も多様性を尊重し、個々の応募者に合わせた対応を心がけているので、事前に相談することで理解と配慮を得られるはずです。
風邪気味で面接を受ける場合
風邪をひいてしまったときには、周りに移さないためにもマスクを着用するのが世間一般のマナーといえます。
一方で面接官の中には、特別な事情がない限りマスクをつけたまま話す方が非常識だと思う人がいるのも事実。適切な対応がわからず、対応に悩みがちなところです。
ここでは、キャリアコンサルタントの井上さんが風邪をひいてしまった場合の対処法について解説します。
- 面接を直前に控えているのに風邪をひいてしまいました。マスクをつけたまま面接に臨んだ方が良いでしょうか?
面接日程の変更も要検討! マスクをつけておきたいなら事前に伝えよう
発熱している場合や、咳が止まらない場合など、体調不良により受け答えが難しいことが想定されるときは、無理をせず、面接の日程を変更してもらうよう速やかに企業に連絡を入れましょう。
体調的に問題なく面接に参加できる場合は、面接官やほかの学生への感染を防ぐため、マスクをつけて面接に臨みましょう。その場合は、事前にその旨を企業に伝えておくと丁寧で良いですね。
面接にマスクを着用して臨むときの基本ルール
面接で着用をするマスクに明確なルールはありませんが、あくまでも選考の場ということを忘れてはいけません。スーツや髪型にもマナーがあるように、面接にふさわしいといえるマスクの基本ルールが存在します。
もちろんマスクだけで合否が決まるとは限りません。ただ、マスクをつけて面接に臨むのであれば、顔の半分を覆うマスクについて軽く考えず、なるべく良い印象を残せるように備えましょう。
ここでは、マスクの選び方と当日の準備について解説します。
マスクの選び方
色 | 白や薄いブルーで無地が無難 |
素材 | 不織布がおすすめ |
形 | 立体マスクでも問題ない |
サイズ | 自分の顔に合うように |
面接で話す内容が良かったとしても、顔の半分を覆うマスクの色が面接に適していなかったり、サイズが合っていないと良い評価を得られないかもしれません。
面接につけていくマスクを選ぶときは色や素材、形、サイズに注意し、面接官からマイナス評価を受けないように対策をしましょう
色:白や薄いブルーで無地が無難
最近は、さまざまな色のマスクが流通していますが、面接で着用するマスクは、白や薄いブルーで無地のものが無難です。
黒色など濃い色は、面接官によっては派手な印象を持たれることもあるため、避けるようにしましょう。また、ワンポイントであったとしてもロゴやキャラクターのあるデザインは避けた方が安心です。
- 薄い色のマスクなら、ピンクやオレンジなど好きな色でも問題ないですか?
マスクは無難な白色がおすすめ
マスクの色については、できる限り無難な色選びをしてください。薄い色でも、ピンクやオレンジはオシャレの為に色付け加工がされているマスクです。
一時のマスク不足の時は仕方がありませんでしたが、現在はマスクも潤沢に入手することができます。
面接で白色のYシャツを着用するように、マスクもできる限り白色を選ぶことをおすすめします。
素材:不織布がおすすめ
素材は、市販されている不織布が最もおすすめです。ほかにもウレタン、布地などを選んでも基本的には問題ありませんが、飛沫対策の観点から不織布以外の素材に抵抗を感じる面接官もいます。不安であれば不織布を選びましょう。
避けるべき素材としては、フォーマルな印象になりづらいものです。レースやデニム、ニット、革などは避けましょう。
マスクを発売しているメーカーやアパレル業界の面接では、マスクの色や柄などで多少個性を出しても良い傾向にあります。
また、アパレル業界などでファッション自体が審査項目の1つになるような業界については、マスクもファッションの一部として、服装と統一感のある選び方を心掛けましょう。
形:立体マスクでも問題ない
マスクの種類
- 平面マスク(ガーゼマスク)
- プリーツ型マスク
- 立体型マスク
マスクの形状は大きく分けて3つのタイプがあります。基本的にどの種類のマスクをつけても問題はありません。
最も一般的なのはプリーツ型マスクです。また、立体型マスクは、マスクと口元に空間ができるため、息苦しさや喋りにくさが緩和されますよ。
サイズ:自分の顔に合うように
マスクは顔の下半分を覆います。メラビアンの法則があるように、面接時は「見た目の印象」によって評価が左右されることもあります。そのため、視覚情報である表情が良く見えるように、自分の顔に合っているかサイズのマスクであるか確認しましょう。
メラビアンの法則とは?
言葉の内容と表情、声のトーンなどが矛盾をしてメッセージが発せられたとき、人は「視覚情報:55%」「聴覚情報:38%」「言語情報:7%」という割合で影響を与えていることを示した心理学上の法則のこと。
大きすぎても表情が見えませんが、小さすぎても口元の空間が少なく話しづらくなってしまうため、ジャストサイズを選んでくださいね。
マスクの大きさについては、スーツのフィット感と同様に着こなしが面接時のイメージに影響します。
小さい場合は、面接中に鼻を出した形でのマスク着用となり、大きい場合は、回答中にズレをなおす作業に目を取られてしまうため、自分の顔の大きさに合ったマスク選びが重要です。
面接の不安を解消! 本番前に面接力を測って弱点を発見しよう
不安を抱えたまま面接本番に臨むと、面接官に好印象を残せず、内定が遠のいてしまう可能性があります。
そんなときこそ「面接力診断」を受けましょう。
簡単な質問に答えるだけで自分の弱点がわかり、改善方法も提案してもらえます。ぜひ活用して面接を突破してください。
- 近く面接本番を控えている人
- 自分の面接の改善点を知りたい人
- 過去の面接で力を発揮しきれなかった人
当日の準備
マスクをつけて面接に臨むためには、事前におこなうべき準備が6つあります。今から解説する6つの事前準備をしっかりと押さえて、不安をなくし万全の状態で面接に臨むようにしましょう。
「普段からマスクをつけて生活しているから問題ないだろう」と考える就活生もいるかもしれません。しかし、面接は選考の場。自分を面接官に最大限アピールできるように事前準備をしてくださいね。
①予備のマスクを用意しておく
面接当日は何が起こるかわかりません。面接直前に「マスクの紐が切れてしまった」「マスクが汚れてしまった」など不測の事態に陥る可能性も十分にあります。
予備のマスクを用意しておけば、サッと取り換えるだけで済みます。慌てて買いに行く手間も防げるため落ち着いて面接に臨めますよ。
②メガネが曇らないように対処しておく
メガネをつけている就活生は、面接中にマスクによってメガネが曇らないように対処しておきましょう。メガネが曇ってしまうと、自分自身だけでなく面接官もそこに意識が向いて面接に集中できないかもしれません。
メガネに曇り止めを塗ると安心して面接に臨めます。もし曇り止めを買う時間がないという人は、警視庁が公表するマスクを付けてもメガネが曇らない方法を参考にしてくださいね。
マスクを付けてもメガネが曇らない方法
- マスクの上部を内側に折り曲げる
- マスクの内側に四つ折りにしたティッシュを添える
- もし面接の途中でマスクのせいでメガネが曇ってしまったらどうすれば良いですか?
自然な流れで拭いてもOK
面接中にメガネが曇った状態で話を続けると面接官に違和感を抱かれてしまいます。
また、無理にそのまま話を続けると、マスクで顔の下半分が隠れているうえに目元まで見えなくなるため、面接官にほとんど顔を覚えてもらえないかもしれません。
そのため、自然な流れでメガネを外したり拭いたりすることをおすすめします。ただしあくまでも面接の最中のため、あまり念入りになりすぎて話が長時間中断してしまうことがないように気をつけてください。
③顔に髪がかからないヘアスタイルにする
コロナ禍以前から就活で髪型は大切ですが、マスクを着用する現在は表情の見える髪型の重要性が増しています。
ただでさえマスクで顔の半分が隠れてしまう中、さらに髪の毛で顔が見づらいと面接官の印象に残らなくなってしまいます。髪型にはくれぐれも注意して、なるべく表情が相手にわかるようにしましょう。
繰り返しになりますが、マスクは顔の下半分を隠しているため、面接官は就活生の表情が読みづらくなってしまっています。隠していない顔の上半分、つまり目や眉毛がよく見えるように髪がかからないヘアスタイルにしましょう。
短髪の場合は前髪を眉と同じ高さにしたり、おでこを出すようにセットすると表情がよく見えます。 また髪が長い人は、ななめに分けてピンで留めたり、眉と同じ高さで横に流すようにしましょう。
④顔が見えないため、目元をひと工夫する
マスクで顔の下半分が隠れているため、面接官の視線は顔の上半分である目や眉毛に向きやすくなります。そのため、メイクの有無にかかわらず眉毛を綺麗に整えておきましょう。眉毛ひとつで目元の印象が大きく変わってきます。
自分で眉毛を整えることが不安な人は、眉毛サロンや理容室に行くと整えてもらえますよ。
マスクをしているからこそ目元が目立ちます。メイクをする人は、華美なアイシャドウは避けるようにしましょう。
また、目元だけで明るい印象を与える必要があるため、ビューラーを使ってまつげを上向きにして瞳に光を取り込み、つけすぎない程度にマスカラを用いてカールさせると良いですね。
⑤マスクを外す可能性もふまえて身だしなみを整える
マスクを着用するよう指示されていても、本人確認のために「一瞬マスクを外して顔を見せてください」と面接官から言われる可能性もあります。またお茶を出されて飲む場面もあるかもしれません。つまり、マスクを外すタイミングが来ても良いように、マスクで隠れている鼻から下の身だしなみを整えておくことが大切です。
メイクをする人であれば、口元にもファンデーションや口紅をつけておきましょう。また髭が生えている人は剃っておくと安心です。
さらに、マスクの下は意外と蒸れて汗をかきやすいです。鼻の頭や鼻の下、顎に汗がついている場合は、面接前にハンカチで吹いて清潔感を保ってくださいね。歯も磨いていき、最低限の身だしなみは必ず押さえましょう。
面接中など企業でマスクを外すタイミングがあるとき、マスクをテーブルに置くことは避けてください。衛生面から不快に感じる面接官もいます。
必ずマスクケースや手持ちのカバンに入れてくださいね。
⑥面接直前にマスクの汚れやつけ方を確認する
面接直前には、マスクが汚れていないか、つけ方に問題ないかを確認しましょう。朝からつけているマスクだと、食べ物のシミがついていたり、毛羽立ちが目立ってしまっているかもしれません。
また、マスクから鼻が出ている就活生も中にはいます。気にしない面接官もいるかもしれませんが、正しくマスクを着用できていないとそれが気になってマイナス印象になったり話の内容に意識を向けられないかもしれません。マスクは相手への配慮ということを忘れないでくださいね。
面接直前のマスクのチェックリスト
- マスクに汚れがついていないか
- マスクの毛羽立ちが目立っていないか
- 耳のゴムが伸びていないか
- 鼻までつけているか
アドバイザーコメント
柴田 登子
プロフィールを見る事前に装着感を確認し最適なマスクを選んでおこう
面接のときに着けていくマスクは、必ず事前に装着感をチェックしてください。
まずはサイズに気を配りましょう。大きすぎるものを用意して顔からはみ出ると、子どもっぽい印象を与えてしまいますし、小さすぎるのもなんとなく違和感を持たれやすくマスクに目が行ってしまいます。
また、マスクは物によって、内側に水滴がつきやすかったり、眼鏡をかけた時に曇りやすかったりします。これらを事前にチェックしておきましょう。
面接官目線で見られ方の確認も忘れずに
マスクをつけた顔がどのように見えるのか、事前にしっかり鏡を見ておくのも良いですね。同じ白でも比較的顔が明るく見えるもの、顔が引き締まって見える形のものなど、数種類を比較しておくのがベストです。
長時間話していると口にマスクの布が貼り付いてしまい、話しにくくなってしまうマスクもあります。面接時間が長めに設定されていたり、自分が話す場面が多そうだと予想されたりするときには、立体型などの口元にマスクがつきにくいものを選ぶようにしましょう。
マスクがあるから話しにくい、アピールしづらいと思うかもしれませんが、企業の指示でマスクを着用する場合、条件は皆同じです。むしろほかの人よりも念入りに準備し、周りと差をつけましょう。
マスクをつけた面接で好印象を残すコツ
マスクをつけると表情が見えにくくなるため、印象面での配慮が必要です。表情が見えにくいからこそ、声や表情、身振り手振りを工夫しなければ、あなたの人柄が伝わりにくくなってしまいます。
今から解説する、マスクをつけた面接で好印象を残すコツをぜひ実践してみてください。マスクをつけているからこそ意識するべき内容となっているため、一つひとつ実践し周囲を一歩リードしましょう。
普段よりもはっきり大きめな声で話す
マスクをつけた人の声は、こもってしまって聞こえづらいと感じたことがある就活生も多いのではないでしょうか。マスク着用により口の動きが見えないことや、マスク着用により音声自体が影響を受けるため、普段よりもはっきり大きめな声で話すようにしましょう。
口を普段よりも1.5倍ほど大きく開けることと腹式呼吸を意識すると、声が通りやすくなります。もし、面接官から聞き返されても焦らずに対応してくださいね。
また、面接官からの質問が聞き取れないときは「申し訳ございません。聞き取れなかったためもう一度お伺いしてもよろしいでしょうか」と丁寧にお願いしましょう。
マスク着用時は少し大きい声を出す必要がありますが、ただ大きな声を出せば良いということではありません。
マスクの下で口をあまり開かないまま大きな声を出すと、かえって聞き取りづらくなるため、口をしっかり開いて相手に声を届けることを意識してくださいね。
声に抑揚をつける
マスクをつけた面接では、表情が読み取りづらいです。そのため、強弱のない話し方をすると面接官は学生の話のどこに力点があるのか判断が難しく、内容を理解しにくくなってしまうかもしれません。
声に抑揚をつけたり、ワントーン高い声で話すようにしましょう。抑揚をつけるためには、面接官にどこを最も伝えたいのか、あらかじめ面接で話す内容を整理しておくことが大切です。
大切なキーワードを伝えるときには、その前後に「間」を置きましょう。
「私は(間)粘り強さ(間)これを強みとしています」と前後の単語と少し感覚をあけ、キーワードをゆっくりと話すと、声を大きくしなくても強調ができ、しかも印象に残りやすくなります。
顔全体で笑顔を作る
マスクをつけているからこそ、それでもでもわかるように表情を工夫できるかどうかが大切です。「目は口程に物を言う」ということわざがある通り、面接官に自分の思いを伝えるためには目の表情を意識しましょう。
マスクで見えない口元もしっかりと笑うようにして、目じりが下がるように顔全体で笑顔を作るとあなたの人柄が面接官に伝わりやすくなります。同時に、眉毛の動きも意識して、眉毛の上げ下げもするとマスクをつけていても豊かな表情になります。
顔全体で笑顔を作るには、口角を常にあげておくことがコツです。また口元が見えないため、真剣なまなざしは逆に目つきが悪いという印象を抱かれる可能性もあります。事前に鏡を見てマスクをつけた状態の笑顔作りの練習をしてください。
アイコンタクトやジェスチャーを忘れない
マスクをつけた面接では、アイコンタクトやジェスチャーを忘れないようにしてください。特に面接官が複数いるときは、面接官の目をしっかりと見ましょう。
繰り返しになりますが、マスクをつけていると表情がわかりづらいです。そのため、話しをしている面接官としっかりとアイコンタクトを取り、「話を聞いていますよ」「あなたの話に興味がありますよ」といった意思表示をしましょう。
面接は選考の場であり、コミュニケーションの場。身振り手振りやジェスチャーをつけて、話しの強調したい部分や自分の理解度を伝えることはコミュニケーションを円滑にします。
相手の目を見ることが苦手な学生は、面接官の目の近くの部分を見るようにしましょう。たとえば眉や鼻の上の部分を見れば、面接官もあなたとアイコンタクトがとれていると感じるはずです。
あいづちは大きめにする
マスクをつけた面接では、通常の面接よりも表情やリアクションがわかりづらいです。
面接官が学生に対してなにか説明をしたときに、反応がないと「この学生は話を理解しているのかな」「話を聞いているのかな」と不安になってしまいます。
マスクをしている面接では、うなずきやあいづちの回数を増やし、大きめにすることで話を聞いている意思表示をしましょう。
話を聞いているとアピールすることに一生懸命になりすぎて、うなずきやあいづちのタイミングが話す人の言葉のタイミングとずれている人がいます。
単語の真ん中でやみくもにあいづちを打つと「ちゃんと最後まで聞いていない」と言う印象を抱かれてしまうため、話の区切りや間のタイミングを狙うように心掛けましょう。
気になるのは面接だけではないはず! 就活中のマスク着用に関するQ&A
面接でのマスクの着用について解説してきましたが、就活中マスクに関して悩む場面は面接だけではないはず。インターンシップやOB・OG訪問、内定式など、企業とかかわる機会は何度もあります。
この機会に、面接時に限らず、就活中のさまざまなイベントでマスクをどのように扱えば良いのかを押さえましょう。
インターンシップではマスクを着用しても良いですか?
インターン前には、事前に持ち物や会場について企業から案内があるはずです。そこでマスクの着用について企業の方針が示される可能性があります。案内を見落とさないように注意しましょう。
事前に案内がない場合は、自己判断で問題ありません。ただ、面接時の判断基準と同じで、感染症の状況やインターン会場に感染リスクが高い人がいないかどうかには配慮してください。たとえば、高齢者向けの施設や医療機関でインターンがある場合は、マスクを着用していきましょう。
一般的な民間企業のオフィスで開催される場合も、マスクを着用したいならつけたままで問題ありません。ただ、挨拶や自己紹介のときだけでも外すと、表情が相手に伝わり、ほかの学生や企業の人と打ち解けやすくなりますよ。
インターンシップ先の判断基準は「社員に準ずる」です。ほかの社員がどうしているかに目を配りましょう。大人数が集合する場では着用する、話さない場面では外してもOKなど、それぞれの職場で感染予防の工夫があるはずです。
OB・OG訪問やリクルート面談中はマスクは外すべきでしょうか?
OB・OG訪問やリクルート面談は、感染症が流行していない時期であればマスクはなるべく外しましょう。
学生が志望企業の関係者になるべく良い印象を持たれたいと思うように、OBやOG、リクルーターも自分の話が学生にしっかり伝わっているか、学生の役に立つ情報が提供できているか、気にしながら話します。そのため、表情から学生の感情や理解度を察したいと思うのです。
一方で、花粉症の時期や風邪をひいているなら、相手への配慮として、マスクをつけたままの方が良さそうですよね。その場合は、挨拶のときだけマスクを外して「花粉症のため
恐縮ですが、マスクを着用させていただきます」と一言断りを入れておくと、マナーとして十分です。
面接やOB・OG訪問では、相手の安全を尊重し、マスク着用の是非を事前に確認することが重要です。また、面談の場がオンラインか対面か、対面の場合は換気や距離の確保がされているかも考慮に入れましょう。最終的な判断は、相手の意向と安全ガイドラインに従ってください。
内定式や入社式は人がたくさん集まるのでマスクを付けたままでいいですか?
内定式や入社式についても、面接と同様事前に案内があるかもしれません。案内を確認したうえで判断しましょう。
事前の案内がなく、感染症が流行していない場合は、マスクは着用しないで臨むのが一般的です。なぜなら、ビジネスの場ではマスクをつけた状態で人と対面するのは失礼だと感じる人も一定数存在し、特に内定式や入社式のような式典では礼節を重んじる傾向があるからです。
ただ、最近ではそのような感覚も薄まりつつあります。事情があってマスクを付けたまま臨みたいのであれば、不安に思う必要はありません。事前に担当者に相談しておくと、安心して臨めますよ。
内定式や入社式は、これから一緒に仕事をする先輩社員や同期の人たちと初めて対面する場です。マスク着用の指示がなければ、自分の顔と名前を覚えてもらうためにも、マスクは着用せずに臨むことが好ましいです。
就活中はマスクを持ち歩いておくと安心! 企業の指示や状況に柔軟に対応しよう
どうしてもマスクの着用について不安が拭えないときの最終手段として、「相手に合わせる」という方法があります。面接官がマスクをつけていたら自分もつける、外していたら自分も外す、というように対応すれば企業の方針から逸脱した行動をすることはないでしょう。
どのような場合にも対応できるように、就活用のバッグにはマスクを入れておくことをおすすめします。ただ、そもそも感染症が落ち着いている現在ではマスクの有無が面接の合否に影響する可能性は極めて低いです。大事に捉えすぎず、面接で話す内容をより良くすることに集中して対策をしましょう。
もしマスクをして面接を受けるなら、今回解説した面接でのマスクの選び方や話し方のコツを実践して、不安をなくして面接に臨み合格を掴んでくださいね。
アドバイザーコメント
吉野 郁子
プロフィールを見る風邪でマスクを着用せざるを得ないことにならないように!
マスク着用に気をとられて、本来の主旨である健康管理を忘れないようにしましょう。単なる風邪であっても、面接や就職活動の大切な日に体調不良になりたくないものです。他人がどう思うかではなく、自分のために予防行動をしましょう。
手洗い・うがいは風邪やインフルエンザを含む感染症予防の基本。人込みでマスクをつける、手指の消毒を忘れない、といったことも大切です。十分な睡眠、栄養バランス、換気と乾燥予防、このあたりの対策は受験生とも同じことですね。
感染症対策の側面からマスク着用に悩んだら国のガイドラインを要チェック
就職活動の場合は、特に人同士が出会う面接は大切な機会となります。面接時にはマスクを外してOKな万全の体調の自分になると想定して、体調を整えましょう。また、面接後も体調管理は続きます。手洗い・うがいを忘れないようにしましょう。
企業も、マスクについての判断基準は「国のガイドラインに準じて」です。今後ガイドラインが変更になるなら、新聞・ニュースで必ず取り上げられます。就活の時事問題対策も兼ねて、情報収集を怠らないようにしましょう。
執筆・編集 PORTキャリア編集部
> コンテンツポリシー記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi
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キャリアコンサルタント/留学カウンセラー
Shun Hayakawa〇大手就活メディアの営業を経て、現在は留学支援をおこなうアナザーストーリーの代表取締役を務める。キャリアコンサルタントとして学生の強みの発見から選考対策など幅広く支援
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/2級キャリアコンサルティング技能士
Takako Shibata〇製造業を中心とした大手~中小企業において、従業員のキャリア形成や職場の課題改善を支援。若者自立支援センター埼玉や、公共職業訓練校での就職支援もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/ブルーバード合同会社代表取締役
Junichi Suzuki〇1982年宮城県⽣まれ。⼤学卒業後、上場企業の営業・管理部⾨を経験し、家業を継ぐ。2017年にブルーバードを設⽴し、企業の経営支援などを展開する
プロフィール詳細キャリアコンサルタント
Natsuki Inoue〇新卒で携帯電話販売代理店業界のベンチャー企業に入社。現場にてBtoC営業を経験した後、人事部では新卒採用を中心に、社内研修講師や社員面談などの人事業務に幅広く従事
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/キャリアコンサルティング技能士
Hiroshi Takimoto〇年間約2000件以上の就活相談を受け、これまでの相談実績は40000件超。25年以上の実務経験をもとに、就活本を複数出版し、NHK総合の就活番組の監修もおこなう
プロフィール詳細キャリアコンサルタント/公認心理師
Ikuko Yoshino〇就職支援歴18年。若者就労支援NPOに勤務の後、独立。現在は行政の就職支援施設にて、学生/既卒/フリーター/ニート/ひきこもり/女性などを対象に相談やセミナー講師を担当
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