古河機械金属はやばい? メーカー経験者が語る社風や現場の過酷さの実態

3名のアドバイザーがこの記事にコメントしました

  • キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

    Yoshinori Nomura〇IT業界・人材サービス業界でキャリアコンサルタントの経験を積む。培ったノウハウをもとに、その後はNPO支援団体として一般企業人の転職相談・就活生への進路相談を担う

    プロフィール詳細
  • 国家資格キャリアコンサルタント/国際コーチング連盟(ICF)ACC

    Atsushi Ikarashi〇欧州系日本法人の代表取締役。新卒で日本企業に5年、東南アジア現地法人に12年勤務し、帰国後外資企業に就職。経営者視点でキャリア形成の支援をする。MBA(海外)取得済

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  • 国家資格キャリアコンサルタント/国家検定2級キャリアコンサルティング技能士

    Yuichi Hirano〇主体的なキャリア形成にて代表取締役を務める。福商実務研修講座にて講師を担当するほか、人材サービス会社などで実践を重ねる。18年間で1万人以上の面談実績あり

    プロフィール詳細

本企画について

「噂や評判に、プロの確実な視点を。」をテーマに企業選びや意思決定の支援をする企画です。漠然とした不安には「確度の高い事実」を、意思決定には「キャリアの専門家による視点」を提供することを目指します。

古河機械金属について調べてみると、「年功序列で保守的」「現場が過酷」といったネガティブな噂が流れているようです。ただし、すべての情報を鵜呑みにすると、企業の実態を誤って解釈してしまう恐れがあります。

そこで、メーカー企業出身のキャリアコンサルタントとともに、古河機械金属の正しい姿を読み解いていきます。企業に関する情報をどのように受け取って解釈するべきか、この記事で押さえておきましょう。

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1分でわかる古河機械金属

古河機械金属とは

創業151周年を迎える歴史ある企業。おもに「機械事業」と「素材事業」を展開。機械事業では国内外のインフラ整備を支えるトンネルドリルジャンボやユニッククレーンなどを提供し、素材事業では豊かな暮らしを支える高純度金属ヒ素や亜酸化銅などを扱う。カテゴリートップやオンリーワンを基軸として高いシェアを誇る製品を多数有し、環境と調和した社会の実現に貢献する。

会社名古河機械金属株式会社(FURUKAWA CO.,LTD.)
従業員数(連結)2,883人(2026年3月31日時点)
本社所在地東京都千代田区
おもな事業機械事業
・産業機械部門:下水処理用汚泥ポンプや鉄スクラップ用大型シュレッダに加え、破砕機、粉砕機、ベルトコンベヤ、橋梁などの製造・販売から工事請負まで幅広く手がけ、社会課題の解決に貢献。
・ロックドリル部門:トンネルドリルジャンボなど、社会インフラ整備の最前線で活躍する機械を提供
・ユニック部門:操作性と安全性を追求したユニッククレーンを展開。
・アーステクニカ部門:機械事業の一翼を担う部門として展開。

素材事業
・金属部門・電子部門・化成品部門:高純度金属ヒ素や亜酸化銅などを提供。

不動産事業・その他
所有しているビルの賃貸や、不動産の仲介・斡旋

研究開発
素材・材料分野や機械・装置分野において、次世代に向けた新たな研究開発を進める
売上高(連結)2,110億8,100万円(前年同期比4.9%増)(2026年3月期)
経常利益(連結)137億3,300万円(同41.5%増)(同期間)
企業HPhttps://www.furukawakk.co.jp/
新卒採用HPhttps://www.furukawakk.co.jp/recruit/
企業情報

「古河機械金属がやばい」と言われる3つの理由|プロが読み解く

古河機械金属がやばいと言われる理由を紹介します。なぜ企業に対してネガティブな噂が流れているのか、そして実際はどうなのかを紐解き、企業の姿を正しく理解していきましょう。

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①年功序列で保守的な社風だから

古河機械金属は150年近い歴史があるために、年功序列や保守的な社風が残っているという意見があるようです。確かに、企業側も長い歴史ゆえの慣習や考え方が続いていることを認識しており、旧来の考え方から脱する必要があると述べています(※1)。

同社は社風の変革を目指し、従来の資格等級制度を廃止しました。代わりに、従業員へ期待役割を付与し、その大きさに応じた「役割グレード制度」を導入しています(※2)。また、評価項目にチャレンジ加点制を加えて、従業員の挑戦を評価する仕組みができています(※3)。

歴史のある企業であることで、現在の価値観とそぐわないこともあり得ますが、同社は年功序列による評価制度や、保守的な社風の改革を進めていることがわかります

※1 古河機械金属 統合報告書 2023
※2 古河機械金属 アニュアルレポート 2019
※3 古河機械金属 統合報告書 2023

プロのアドバイザーはこう分析!老舗でも安定志向だけではない! 古河機械金属に向いている人の特徴

キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

野村 芳克

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古河機械金属に合うのは、歴史あるメーカーの安定感を大切にしながらも、変化に前向きにかかわれる人だと思います。

同社は長い歴史を持つ一方で、年功序列的な制度から、役割や成果、挑戦を評価する方向へ変わろうとしています

そのため、「決められたことだけを無難にこなしたい」という人よりも、自分の担当業務のなかで改善点を見つけ、周囲を巻き込みながら少しずつ形にできる人に向いています。

地道な努力が大きな信頼へ変わる! 歴史あるメーカーで必要とされる働き方

特に、機械や素材を通じてインフラや産業を支える仕事が多いため、地道な確認、安全意識、現場や顧客への誠実な対応も重要です。

大きな変化を一気に起こすというより、歴史ある会社のなかで信頼を積み重ね、必要な変革に粘り強く取り組める人に活躍の機会がある企業だと考えます。

②市況の影響を受けやすいから

古河機械金属における製品価格や原材料の調達が為替や市況に連動しているため、市況の影響を受けやすいと言えます。企業も主製品の価格は、国際市況を反映したUSドル建ての国際価格であり、需要・供給、投機的取引、国際政治・経済情勢などにより変動すると示しています(※1)。

実際に同社の売上高は、2026年3月期までに上昇と下降を繰り返しており、外部要因によって業績を左右されていることが推測されます(※2)。

業績が市況の変動を受けやすいことに対して、企業は対策を講じています。たとえば、金属部門でも、市況や鉱石買鉱条件の影響を受けることを課題として、委託製錬事業の抜本的な見直しを中心に、採算性と安定化を追求していこうとしているようです(※3)(※4)。

※1 古河機械金属 統合報告書 2023
※2 古河機械金属 有価証券報告書 各年
※3 古河機械金属 アニュアルレポート(統合報告書)2020
※4 古河機械金属 統合報告書 2025

プロのアドバイザーはこう分析!収益減少も想定内? 古河機械金属の戦略的な準備期間

国家資格キャリアコンサルタント/国際コーチング連盟(ICF)ACC

五十嵐 篤

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主製品が国際商品価格の影響を受けやすい同社。その将来性を予測するには、外部要因による変動の仕組みに加え、それを補完する「新領域への事業転換の進捗」から構造をとらえる視点が必要です。

公表された連結決算を基にすると、2026年3月期は売上高2,110億円と堅調な収益を示した一方、続く2027年3月期は金属価格の急騰に伴う一時的な差益の剥落を見込み、減益の見通しとなっています。

しかし、この減益は織り込み済みであり、現在はアーステクニカの完全子会社化をはじめとする機械や先端材料分野への戦略的なシフトを急ぐ「戦略的準備期間」と位置づけられています。

市況の波に左右されやすい伝統的な金属事業への依存度を下げ、自力の技術力で高利益を創出する体制への構造改革を推進している実態が示されています。

目先の業績に惑わされずに企業を見極めるポイント

就活において、目先の減益予想という数字を断片的に受け取るのを避け、多角的なマクロ環境の推移へ柔軟に適応していく企業の動向を視野に収めることが重要です。

そのうえで、リスクを低減させる事業ポートフォリオの転換が具現化していくプロセスに注目し、自身の将来像と重ね合わせて、キャリアの方向や可能性を見出していきましょう。

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③現場が過酷だから

工事現場で使用される機械を製造することや、工場で勤務するという形態から、労働現場が過酷というイメージを持たれることがあるようです。

過去には、2023年12月にグループ会社の工場で社員1人が死亡する事故が発生(※1)、2025年2月にも子会社で社員1人が死亡する労災事故が起きています(※2)。

現場での仕事にはリスクが伴いますが、企業も安全管理や働き方の改革に努めており、具体例として、作業手順の整備やリスクアセスメントの実施、従業員に向けた安全意識強化活動などに取り組み(※2)、長時間労働の是正にも動いています

古河機械金属の労災ゼロに向けた取り組み

  • 工場などにおける作業手順書整備の推進
  • 定期的なリスクアセスメントの実施
    その結果をもって作業手順書の改訂
  • 環境・安全監査の対象工場の拡大
  • 全従業員一人ひとりに向けた安全意識強化活動

※1 古河機械金属 統合報告書 2024
※2 古河機械金属 統合報告書 2025

プロのアドバイザーはこう分析!現場では危険が伴うが働く先によって環境に差がある

国家資格キャリアコンサルタント/国家検定2級キャリアコンサルティング技能士

平野 裕一

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過去に労働災害により社員が亡くなる事故が発生しており、現場作業にリスクが伴うことは事実として重く受け止める必要があります。

企業側も再発防止に向けた安全管理の強化を進めていますが、こうした事故があった事実は変わりません。

一方、日常的な働き方については、口コミサイトなどで「昔ながらの社風を感じる」という声がある一方、「繁忙期以外は残業が少ない」「休みを取りやすい」という声も見られ、部署や拠点によって実態に差がある様子がうかがえます。

管理職の少なさから個人の負担が大きい職場もあれば、定時退社が当たり前の職場もあり、配属先によって体感は大きく変わると言えます。

平均だけでは判断できない! 志望先のリアルな情報を取りに行こう

就活生が見ておくべき点は、この部署間・拠点間のギャップです。技術職・生産現場、営業職、本社管理部門では役割も働き方も別物であり、全社平均の印象だけで判断するのは注意が必要です。

志望する事業所・職種を絞り込んだうえで、OB・OG訪問や面談を通じて「安全管理の実態」「実際の残業時間」「配属先の雰囲気」を一次情報として確認しましょう。

事実を自分の目で確かめたうえで、慎重に判断してください。

過去の噂と現状とを切り分けて判断しよう

古河機械金属の噂については、過去と現在とで切り分けて考えなければいけないことがわかりました。

社風や労働環境については、過去の状態から「やばい」と言われているものの、現在は改善段階にあります。また、市況に左右されるという確固たる事実は認識しておくべきです。

そして、企業の実態を把握したうえで、自分に合っているのかどうかを見極めることで、納得のいく企業選びをしていきましょう。

アドバイザーのリアル・アドバイス!安定感だけではない! 就活生が持つべき企業を見る観点

キャリアコンサルタント/キャリアシンク・オフィス代表

野村 芳克

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古河機械金属への就職を考える就活生は、「歴史ある安定企業」という面だけでなく、機械・素材を通じてインフラや産業を支える現場型の会社であることを理解しておくことが大切です。

入社前には、希望する職種が工場・開発・営業・施工管理など、どの現場に近い仕事なのかを確認しましょう。特に、安全管理や品質への意識、地道な確認作業を大切にできるかは重要です。

また、市況や為替の影響を受ける事業もあるため、業績が常に一直線に伸びる会社というより、変化に対応しながら強みのある製品を磨いていく会社と見ると良いでしょう。

選考では企業理解に努める! そのうえで改善に取り組む姿勢を持とう

説明会や面接では、若手の配属先、現場研修、安全教育、働き方改革の実態を具体的に聞くことをおすすめします。

安定だけを求めるのではなく、現場を理解して改善に粘り強くかかわりたい人に向いている企業だと思います。

執筆・編集 PORTキャリア編集部

明日から使える就活ノウハウ情報をテーマに、履歴書・志望動機といった書類の作成方法や面接やグループワークなどの選考対策の方法など、多様な選択肢や答えを提示することで、一人ひとりの就活生の意思決定に役立つことを目指しています。 国家資格を保有するキャリアコンサルタントや、現役キャリアアドバイザーら専門家監修のもと、最高品質の記事を配信しています。

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記事の編集責任者 熊野 公俊 Kumano Masatoshi

高校卒業後、航空自衛隊に入隊。4年間の在籍後、22歳で都内の大学に入学し、心理学・教育学を学ぶ。卒業後は人材サービスを展開するパソナで、人材派遣営業やグローバル人材の採用支援、女性活躍推進事業に従事。NPO(非営利団体)での勤務を経て、「PORTキャリア」を運営するポートに入社。キャリアアドバイザーとして年間400人と面談し、延べ2500人にも及ぶ学生を支援。2020年、厚生労働大臣認定のキャリアコンサルタント養成講習であるGCDF-Japan(キャリアカウンセラートレーニングプログラム)を修了

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