Q
大学3年生
男性
引きこもり経験のある大学生でも就活は可能ですか?
大学に入ってから人間関係がうまくいかず、ほとんど学校に通えない状態が続いていました。気づけば引きこもるようになり、「このままではいけない」と思いつつも、外に出る勇気がなかなか持てません。
そんな自分でも就活できるのか、とても不安です。面接で空白期間について聞かれたらどう答えれば良いのか、企業は引きこもり経験のある学生を採用してくれるのか、と考えると怖くなってしまいます。
正直、就活を諦めるしかないのでしょうか?
引きこもり経験があっても就活を成功させるために、今からできることや企業への伝え方など、具体的なアドバイスをいただけると助かります。
※質問は、エントリーフォームからの内容、または弊社が就活相談を実施する過程の中で寄せられた内容を公開しています
引きこもりから立ち直ったプロセスがあなたの強みになる!
結論から言うと、引きこもり経験があっても就職活動はまったく問題なく可能ですし、むしろその経験を強みとしてアピールすることもできます。
大切なのは、その経験をどうとらえて、どう伝えるかです。引きこもりという困難な状況から、自身の力や周りのサポートを得て立ち直り、今こうして就職活動に臨もうとしている。そのプロセスそのものが、あなたの困難を乗り越える力、自己変革力を証明する、まさに「サクセスストーリー」なのです。
面接では、空白期間について聞かれた際に、無理に隠したり嘘をついたりする必要はありません。
「一時期、引きこもってしまい、将来について深く悩んだ時期がありました」と正直に伝えたうえで、「しかし、このままではいけないと考え、〇〇(周りのサポート、訓練など具体的な行動)を通じて、少しずつ社会とのかかわりを取り戻し、大学も卒業することができました」というように、立ち直りのプロセスを具体的に説明しましょう。
つらい経験を乗り越えた精神的な強さを前向きにアピールしよう
その経験から得た学び、たとえば「自分と向き合うことの大切さ」や「周りの人の支えのありがたさ」などを語ることで、あなたの人間的な深みを示すことができます。
さらに、その経験を「多様な状況にある人の気持ちを理解し、寄り添うことができる」といった形で、仕事でどのように活かせるかにつなげられれば、それはほかの誰にも真似できない、あなただけの強力なアピールポイントになるでしょう。
近年は人手不足という背景もあり、多様な経験を持つ人材を受け入れ、その人が持つ困難を乗り越えた経験をむしろ評価しようという企業も増えています。
引きこもっていた過去をマイナスととらえるのではなく、それを乗り越えたあなたの強さと成長の証として、自信を持って就職活動に臨んでください。大丈夫です、応援しています!
「再起プロセス+再発防止策」をセットで伝えよう
引きこもり経験があっても、就職活動を進めることは十分可能です。
大切なのは、過去の空白期間を正直に認めつつも、その事実には短く端的に触れるに留め、面接などでは「どのようにして立ち直ったのか(再起プロセス)」と「今後、同様の状況を防ぐためにどのような工夫をしているか(再発防止策)」に焦点を当てて説明することです。
たとえば、「一時期、対人関係への不安から通学が困難になりましたが、相談機関のサポートを受けながら段階的に外出を再開し、現在は週〇日の通学とアルバイトを〇時間、継続できるようになりました。今後、同様の状況に陥らないよう、早めに相談すること、タスクを細かく分解すること、そして日々のルーティンを守ることを意識して実践しています」といったように、具体的な行動と現在の状況、そして未来への対策をセットで伝えられると良いでしょう。
応募は段階的に! 「できていること」を言語化し自信につなげよう
応募先を選ぶ際は、いきなり大規模な企業を目指すのではなく、小規模な組織から段階的に慣らしていくことを検討するのも一つの方法です。
職種としては、比較的業務内容が決まっている定型業務や、社内でのやり取りが中心となるバックオフィス業務、あるいは検品作業やITサポートなど、自身のペースで取り組みやすい環境が整った仕事から始めると、無理なく社会人生活をスタートしやすいでしょう。
何よりも大切なのは、過去の自分を責めるのではなく、現在「できている行動」を一つひとつ積み重ね、それを言葉にして自信を回復させていくことです。
焦らず、自身に合ったペースで、あなたらしく働ける職場を一緒に見つけていきましょう。
引きこもりから脱出したいという人は、こちらの記事にヒントが隠されています。ひきこもりの生活を変えたい、変えなければという思いがある人は参考にしてみてください。
こちらの記事では、引きこもりの人におすすめの仕事を解説しています。長く働ける仕事を探している人は参考にしてみてください。







