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大学2年生
女性

公務員志望の大学生におすすめの資格は何ですか?

私は将来、地方公務員または国家公務員を目指している大学2年生です。

公務員試験の勉強も大事だとわかっていますが、就職活動や面接で少しでも有利になる、または入庁後に役立つような資格があれば、在学中に取得したいと考えています。

ネットで調べると、簿記やTOEICなどが勧められていますが、本当に公務員試験の選考にかかわるのかわかりません。特に、資格が面接でどのように評価されるのか知りたいです。また、試験勉強と両立しやすい資格があれば教えていただけますか?

公務員志望の大学生が時間を使っておこなう価値のある、おすすめの資格についてアドバイスをお願いします。

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キャリアコンサルタント/勉強カフェ札幌大通スタジオ代表

渡邊 裕樹

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公務員志望で本当に評価されるのは資格よりも経験である

まず結論から申し上げますと、資格そのものが公務員試験(特に行政職)の選考において、合否に直結するほど大きくプラスに働くことはほとんど期待できません。

ここでまず再確認しておきたいのは、「公務員」と一口に言っても、その職種によって求められる能力や役割が大きく異なるという点です。

たとえば、税務署職員を目指すのであれば、実務に関連する「簿記」の知識は多少有利に働くこともあるでしょう。

また、外務省専門職(外交官)を目指すのであれば、語学力を証明する「英検」や「TOEIC」といったスコアは当然高く評価されやすくなります。このように、特定の専門職においては資格が直接的な強みになるケースも確かに存在します。

資格は強みを補強する「材料」として活用する

しかし、あなたが想定されているような地方自治体の行政職や、国家公務員の総合職・一般職といった区分であれば、資格を持っていること単体で選考が有利になるものはほぼないと言っていいでしょう。

公務員選考において資格で周りと差がつくとすれば、それは資格そのものではなく「あなたがアピールしたい自分自身の強みを補強する材料」として使う場合に限られます。

たとえば、「自分は細かな作業を一つずつ丁寧に、着実に進めるのが得意です」という強みをアピールしたい人が、「その適性を裏付けるために簿記の勉強を始め、数字を正確に扱うことに楽しさを感じるようになりました」と説明できれば、その自己PRの説得力はぐっと増します。

つまり、大切なのは「どんな資格を持っているか」ではなく「その資格をどのようなストーリーで語り、自分の人間性と結びつけるか」という点なのです。

資格取得よりも「公的な貢献経験」を積むほうが圧倒的に効果的

公務員を志望する学生さんが、限られた時間の中で優先的に取り組むべきなのは、実は資格の勉強ではありません。それよりも、将来「公務員として働く適性」があることを具体的に示せるような経験を積み上げておくことの方がはるかに重要です。

具体例を挙げれば、地域の課題解決に取り組むボランティア活動や、大学内での自治的な活動など、公的な場に何らかの形で貢献したという実体験です。

こうした経験は、面接での志望動機に強い説得力を持たせますし「なぜ民間ではなく公務員なのか?」という核心を突く質問に対しても、自分の体験に基づいた自然な言葉で答えられるようになります。

結局のところ、行政職の選考においては、資格よりもこうした「実体験に基づくエピソード」の方が圧倒的にコストパフォーマンスが良いのです。

行政職において資格単体で有利になることはほぼありませんので、資格については「自分の強みを補強する材料として使えそうなものがあれば取得しておく」という程度のスタンスで十分でしょう。

資格取得に膨大な時間を費やすよりも、「なぜ公務員の仕事に興味があるのか」という根拠を固め、公的な活動への貢献経験をコツコツと積み上げていくことを強くおすすめします。

キャリアコンサルタント/勉強カフェ札幌大通スタジオ代表

渡邊 裕樹

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公務員志望なら資格より経験の方が重要

公務員試験対策として、今わざわざ新しい資格取得のための勉強を始める必要はありません。

もちろん、建築職や土木職といった専門知識が不可欠な「技術職」や、司法試験・公認会計士といった一部の超難関資格が必要なケースは例外です。

しかし、いわゆる学生時代に取得できる一般的な資格が、公務員試験(特に行政職)において合否に有利に働くことは、ほとんどないと考えて間違いありません。

公のための活動経験に時間を割こう

資格の勉強に膨大な時間を費やすよりも、公務員としての資質や適性をしっかり語れるような「実体験」を積むことに時間を使うべきです。

公務員という仕事の本質は、個人の利益ではなく「公(おおやけ)のために貢献したい」という強い思いを持って行動することにあります。

面接官は、あなたが持っている資格の数よりも、「どのような目的で、どのように社会や組織に貢献してきたか」というプロセスを重視しています。

経験の例文
サークル全体のために、裏方として準備に尽力した経験 派手な活躍ではなくても、組織を支えるために黙々と責任を果たした経験は、事務職としての適性を裏付けます。

地域創生の取り組みや、民間企業との協働プロジェクトへの参加 多様な立場の人と協力して一つの目標に向かった経験は、行政運営における調整能力の証明になります。

地域のお祭りの手伝い 実際に地域住民の方々と触れ合い、現場の熱量や課題を肌で感じた経験は、志望動機の強い根拠になります。

公務員になりたい理由を裏付ける経験を述べよう

資格を履歴書に一行書くことよりも、こうした活動を通して「なぜ自分は地域に貢献したいのか」を、あなた自身の言葉で具体的に語れるエピソードを作ることを最優先してください。その積み重ねが、結果として合格への一番の近道となるはずです。

以下の記事では国家公務員の種類をわかりやすく解説しています。漠然と国家公務員と目指しているものの、どのような種類があるかわからないと疑問を持つ人は、視野を広げるためにもチェックしておきましょう。

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