Q

大学3年生
男性

大学院進学と就活を並行しておこなうのは無謀でしょうか?

大学院入試の勉強に集中したい一方で、院試に落ちた場合に備えて一般企業への就活も並行すべきか迷っています。

周囲からは「どちらも中途半端になる」と言われているので、二兎を追って失敗することに不安もあります。

実際に両立する場合、どの程度の時間配分にするべきか教えてください。また、いつ頃から就活を始めると効率が良いかも気になります。

両立を成功させるためのスケジュール設計や、院試に落ちた場合に一般就活で内定を確保する戦略についてアドバイスが欲しいです。

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国家資格キャリアコンサルタント/国際コーチング連盟(ICF)ACC

五十嵐 篤

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並行は可能! 自分のなかに軸を据えて挑もう

私の周りにも実際に進学と就活の並行を進めている人がおり、両立は可能です。ただし、当然ながら精神的・体力的な負荷は大きくなります。覚悟を決めておきましょう。

どちらも中途半端になって共倒れにならないためには、優先順位を決めることが大切です。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」とならないよう、自分のリソースをどう配分するかを常に意識して行動してください。高いハードルに挑戦することは、タイムマネジメント能力や精神力を鍛える良い機会にもなります。

面接では、どちらに対しても「こちらがメインです」と伝えることがマナーです。ただし、自分の心のなかではしっかりと軸を持っておきましょう。

試験日には面接を入れない工夫を! スケジュール管理が鍵

特に大学院入試は日程が決まっていることが多いです。そのため、そのスケジュールを確実に押さえましょう。企業によっては急な面接が入ることもあります。就職活動の面接日程を調整するなど、緻密なスケジュール管理をおこなってください。

大学院入試は多くの場合8〜10月頃(秋入学の場合、4~5月頃)に実施されます。そのため、ここを「絶対に外せないゴール」と設定しましょう。そのうえで逆算することが重要です。

時期に合わせた両立をしよう! おすすめスケジュールを紹介

両立の方法は以下の流れがおすすめです。

まず、大学3年生の冬から4年生の4月頃は就活の準備を「情報収集・最低限の準備」に留めましょう。自己分析、業界研究、ESの基本フォーマット作成までを済ませておくと、後の負担が大きく減ります。

次に、4年生の4〜6月に、本選考を2〜3社程度受けてみましょう。目的は内定獲得そのものよりも、「面接経験を積む」「就活の感覚を掴む」ことです。数を絞ることで、院試勉強との両立が現実的になります。

そして、4年生の7月以降(院試の約1.5〜2カ月前)からは、院試を最優先に切り替えるのが基本です。就活は原則ストップし、どうしても対応が必要な場合のみ対応します。中途半端な並行は避ける判断が重要です。

院試終了後は秋採用も視野に入れよう

院試終了後(9月以降)には結果にかかわらず、再度進路を整理しましょう。もし進学が叶わなかった場合でも、秋採用・通年採用を活用すれば、十分に巻き返しは可能です。すでに就活の土台がある分、精神的にも有利になります。

忙しい日々になるとは思いますが、目的意識を持って取り組めば、納得できる進路を選び取ることができます。

キャリアコンサルタント/コラボレーター代表

板谷 侑香里

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並行はできる! 計画性が成功の分かれ目

大学院進学と就活を並行しておこなうことは可能です。ただしその難易度は、大学院入試が内部進学で比較的簡単なのか、どのくらい力や時間をかける必要があるかにもよります。

もしも、ガッツリと大学院への進学へ向けて院試対策をおこなうのなら、大学3年生の間にコンサルティング系や外資系企業などで内定を確保してから院試に取り組むという方法も一つです。

もしくは4年生の4月から6月の時期は就活に力を入れて、一般期企業への内定を確保したうえで院試に注力することもできます。

また、最初から院試に注力し、大学院入試が終了してすぐのタイミングから一気に秋採用の企業や通年採用を行っている企業への就活を開始するなどの方法が考えられます。

大学院の院試の時期も就活の時期も以前よりも多様化してきています。

志望校と企業スケジュールを見比べて戦略を設計しよう

自分の志望校や志望企業のスケジュールを確認したうえで、スケジュール設計をおこないましょう。

一つのことに注力して行き詰まってしまうようであれば、息抜きとして、双方にバランスを取ることが向いているタイプかもしれません。試行錯誤しながら、自分に合った時間の使い方をしていきましょう。

以下の記事では大学院生の就活の進め方や内定を獲得するためのポイントなどを解説しています。大学院生でこれから就活に臨む人は事前にチェックしておきましょう。

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