ロート製薬の新選考「Entry Meet採用」は、ESを廃止し、最初に人事担当者と15分対面で学生を判断するという点が最大の特徴です。

ロート製薬の発表でも「一人ひとりの個性を見たい」「短時間でも働きたい理由や価値観の深さが伝わる」といった意図が示されており、コミュ力や派手なアピールより、自然な対話から見える本質を重視する姿勢がうかがえます。

企業が評価するのは、①素直さ・誠実さ ②仕事への関心の深さ ③自分の言葉で意見を伝える力 ④相手の話を丁寧に受け止める姿勢、などの要素です。

15分で見られるのは完璧さではなく人柄と伸びしろ

15分という短い面談でも、無理に背伸びせず「あなたらしさ」が伝われば十分評価につながります。

準備としては、
①価値観が表れる具体エピソードを一つ選ぶ
②「なぜそう考えるのか」まで説明できるよう整理する
③質問に素直に向き合う姿勢を意識する
この3点がもっとも有効です。

「初対面が苦手」という学生でも、飾らずに短くても自分の言葉で話すことが評価につながります。

肩の力を抜き、ありのままの自分で臨んでください。

ロート製薬が導入する「Entry Meet」のように、書類選考なし・対面15分という形式で企業が本当に見ようとしているのは、学歴や文章力の巧さではありません。採用側の意図を現場目線で整理すると、評価の軸はかなり明確です。

まず企業が確認したいのは、「この人と実際に一緒に働くイメージが持てるか」という一点です。エントリーシートを省くことで、準備に時間をかけられる人や言語化が得意な人よりも、その場での受け答えの誠実さ、理解力、反応の自然さが浮き彫りになります。

これは決して「コミュ力お化け」だけが有利という意味ではありません。むしろ、短時間だからこそ、取り繕った自己PRよりも、話を正確に聞き、質問の意図をくみ取り、自分の言葉で返せるかが重視されます。

私服を推奨する点からも、素の姿を重視していることがわかります。

Entry Meetでは「価値観の合致」と「人としての土台」を最速で見極める狙いがある

ロート製薬のような企業がこの形式を採る背景には、「価値観のフィット」や「人としての土台」を早い段階で見極めたいという狙いがあります。

15分で評価される学生に共通するのは、話がうまい人ではなく、自分の考えや経験を過度に盛らず、要点を整理して伝えられる人です。

たとえ緊張していても、質問に対して一度立ち止まり、考えてから答えられる姿勢は、むしろ誠実さとしてプラスに受け取られます。

15分という短さでは話の「深さ」よりも「軸の一貫性」が重視される

なお、「Entry Meet」は、2026年1月16日から2月8日まで、全国8拠点で原則対面開催されます。

準備として重要なのは、長い自己PRを暗記することではありません。
①自分はどんな場面で力を発揮しやすいか
②どんな価値観で物事を判断してきたか
③ロート製薬という企業にどこで引っかかりを感じたのか

この3点を一文レベルで説明できる状態にしておくことです。初対面が苦手な人ほど意識してほしいのは、「うまく見せよう」としないことです。

Entry Meetは、短時間で素の反応を見たい選考です。緊張していること自体はマイナスになりません。

質問を理解し、誠実に向き合おうとする姿勢があれば、15分でも十分に評価は伝わります。この選考は、自己表現が派手な人のためのものではなく、人としての芯があるかどうかを見極める場だと捉えて臨んでください。